みゆいぬのお気に入りハーブ

●ラベンダー●ローズマリー●カモマイル

●ラベンダー

 ラベンダーの香りと姿は数多い芳香植物の中でも男女を
問わず高い人気があり、「ハーブの女王」といわれています。

植物学的には、世間一般でいうラベンダーとは
地中海沿岸を原産地とする、“Lavandula augustifolia”
を指し、別名トゥルーラベンダー、イングリッシュラベンダー、
コモンラベンダー、和名では“らわんでる”と呼ばれます。

ラベンダーはシソ科多年生常緑の亜低木で、
全草に強い香りがあります。
花は、灰紫色から濃い紫の花茎20-30センチほどの
2唇弁の花を穂状に咲かせます。
Lavandula(ラバンデュラ)属には28種ありますが、
一般的な "augustifolia”の変種や交雑種がかず多く存在します。
群生地としては、乾燥した日当たりの良い
アルカリ土壌で肥よくでない所を好みます。

精油には殺菌作用と細胞の再生を早めたりする力や鎮静、
鎮痛作用、防腐作用などもあるため、
古くは古代ギリシャ時代から人々に親しまれてきました。
主な利用方法としては、室内香としてリースや
ファーゴットを作ったり、やけどやニキビの最良薬、
アロマテラピーなどがあります。
●ローズマリー

「海のバラ」、「冠の草」と呼ばれるローズマリー。
語源はラテン語のRos・Marinus で、
“海のしぶき”や“海のしずく”が転化したといわれています。
地中海沿岸原産の常緑低木で、
数多くの効力を秘めた強い香りを持ち、
“芳香の王者”とも呼ばれています。

その堂々たる名にふさわしく、伝説もたくさんあります。
聖母マリアがこの潅木の上にイエスの産着を
洗って干したことで、イエスの超自然的能力が
この産着を通 して移り、独特の香りになったといわれます。
また、ローズマリーの小枝は、宗教画の中のキリストの
生誕を祝う場面 では常緑樹として含まれています。
クリスマスに行われるキリストのミサには欠かせない、
「聖夜のハーブ」ともいえましょう。

ローズマリーをベースにして、香水の原型とされる
「ハンガリー水」が作られました。
これは「若返りの芳香水」として世界中の人々に親しまれたそうです
ローズマリーは、現在では食用ハーブとして
料理などにも活用されています。
小枝は肉料理やジャガイモ料理などとも相性が良く、
白ワイン漬は貴重な薬草酒として用いられ、
日常の暮らしの中でとても重宝します。
近年、「コリン」という成分が頭の若返りに有効と
言われていますが、ローズマリーにも植物性の
コリンが大量 に含まれおり、
日本では別名「受験生のハーブ」、
「ボケ防止のハーブ」と呼ばれ話題を集めてきています。
●カモマイル

カモマイルはヨーロッパ原産のキク科の植物です。
世界には五十数種の品種がありますが、
その代表的なものにジャーマン(一年草)と
ローマン(多年草)があります。
ローマンは最も古い薬草(Anthemis Nobilis)
の一つとされ、家庭薬として庭に植えられていました。
ジャーマンには秋まきと(二年草)と春まき(一年草)があり、
秋まきの一部は鉢植えにして室内で冬越ししますと
早春にはかわいい小花をつけ、フラワーティーとして
早くから楽しめます。

「chamomile」の語源はギリシャ語の「khamai(地上の)」と
「melon(リンゴ)」からといわれ、「地上のリンゴ」と訛ったようです。
花にリンゴのような香りがあるからでしょうか。

イタリアではリンゴはmela。
ギリシャ語のmelonと同じ語源からでしょう。
また、スペイン語ではリンゴは「manzano(マンザーノ)」、
小さなリンゴは「manzanita(マンザニタ)」といいます。
そのため、カモマイルのティーは「manzanilla(マンザニラ)」
と呼ばれています。

スペイン南部のアンダルシア地方のでは、
軽いシェリー酒が盛んに飲まれています。
これはカモマイルで香りを付けたやさしい風味ですが、
その名は「manzanilla(マンザニラ)」といいます。
ベルモット酒を作るのにもこのカモマイルが用いられます。

また、ジャーマン種のカモマイルの学名は
「マトリカリア・カモミック」といいますが、
「マトリカリア」とは、ラテン語の「matrix(子宮)」の意味です。
中世の頃まで、カモマイルは女性特有の病気に
よいとされていたことからきました。

ドイツ語では「ムッター・クロイター(母なる薬草)」と呼ばれています。
白い花弁が十枚余りついており、
中心の黄色い頭状花はこんもりとしています。
よく観察しますと、咲き初めから日ごとに黄色い小山が
盛り上がってロッケット状になり、花びらは茎の方へと
垂れ下がっていきます。

 もどる みゆいぬHP TOPへ♪