香港旅行記

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到着(2003年1月16日)

成田集合−わたしたちってもしかして国際派?

 少し前にMちゃんにメールを送っていたのだが、その返事がなかったので「もしかして、元職場に送ってしまったのかも」と思って出発前日に慌てて電話してみた。
 やはりメールが届いてなかったらしいので、「私も明日から香港行くんだけど、Tさんもアフリカ行ってるらしいし、帰ってきたら新年会やろう」と伝えたら、

 「え?明日、香港?午前便?私もクアラルンプールに行くんだけど、もしかしたら飛行機の時間同じくらいかも」

 と言うので、調べると、出発時刻がほぼ同じだったので、「じゃあ、成田で待ち合わせよう。私の使っているカードのラウンジがゲストOKだから」というわけで急遽成田空港でお茶することになった。
 朝は6時に起きて、7時前には家を出て、7時には三茶の駅に着いたので、余裕で集合時間の「9時前くらい」には間に合うかと思ったのだが、上野に着いたらスカイライナーが行ってしまったばかりだったらしく、次のが20分後になってしまい、成田空港駅に着いたのがもう9時10分だった。「あちゃー、Mちゃんもういないかな」と思って出発ロビーまで走って行くと、Mちゃんはまだ待っていてくれた。

 クーリエの仕事であちこち飛び回っているMちゃんは、香港にも先週行ったばかりで「カウンターは、あっちだよ。そんで荷物預けないなら、それ専用のカウンターがあるから」と案内してくれた。荷物無しカウンターの向かい側には「自動チェックイン機」も並んでいて「へえええ、こんなのもあるんだ」と、1年に一回くらいしか飛行機に乗らない私は驚いていた。
 「ゆっくりお茶する時間なくなっちゃって申し訳ない」と言いつつ、ドタバタとラウンジへ。「昨日、けっこう酒飲んでて二日酔い気味」とMちゃんは、そこでガシガシと水分補給をしていた。そういえば、昨日電話してたときに、ずいぶん大声で笑っていたのでたぶん飲んでるなとは思っていたが、たしかにちょっとまだ酒くさかった。

 「香港、何日滞在するの?」
 「5泊6日」
 「ああ、けっこう、ゆったりしてるね。でも、3日くらいうろうろすると飽きちゃうかもよ」
 「でも、マカオとか行こうと思って・・・・」
 「ああ、マカオよさそうだよね。私もそのうち足伸ばしてみたいなあ」
 「あと、友達んちに滞在するから、ゴロゴロしてるうちにあっという間のような気もすんな。ほら、ホテル滞在だと朝食の時間も決まっているし、掃除も入るから、午前中には外に出るけど、友達んちだと、そういうことないからね」
 「たしかに」

 などと、ラウンジで30分くらい喋ったあとに、出国手続きを済ませて、免税店をそぞろ歩く。
 さて、かねてからの懸案であった「がんばった自分へのご褒美」を購入する計画をここで実行。
 「エスティ・ローダーのね、3万円くらいするシリーズらしいんだよ。会社の先輩がそれで若返ったと評判なんだ」
 さっそくMちゃんが探してくれて、
 「これじゃない?たしかに、凄そう・・・・」
 「金色と銀色のがある・・・・・でも、金のほうが安いね?」

 「こちらは、ゴールドとプラチナです」
 と「金銀」と言っているトーシローの私らの間にすかさず店員が割り込んできた。
 さっそく店員がいろいろ説明してくれたが、
 「2万8千円のってどれですか?」
 と聞いてみると、「これですね」と2万3千4百円のクリームを指差した。
 「うぉー、これか」
 「まあ、安くはなってるよね」 
 「うん、まあ高いことは高いが、わたし、このくらいのもん買ってもいいくらい働いていると思うし、それにエステに行くことを考えれば安いかも」
 「そうだよね。それに半年くらいもちそうだから、そう考えると、それほど高くないかも」
 と、女性がちょっと高いものを買うときに口にせずにはいられない「言い訳トーク」をブツブツ口ずさみながら、「えい、買っちゃうもん」とカードで購入。

 「ふー・・・・・・これでもう成田で思い残すものはない」
 「じゃあ、そろそろ行こうか」

 と、そこでお別れ。
 「いい、旅を!」

 私の乗るゲートは免税店のあるエリアからエスカレータを降りてすぐのところだった。・・・・・しかし、そこは、飛行機が横づけされていなかった。
 「バスで飛行機まで行くゲートなんて成田で初めてだ」
 と思いつつ、バスに乗って3分ほどで飛行機に到着。タラップを登る。
 座席は窓側の通路側だったが、どうも他に座る客はいないらしく、離着陸のときには窓に張り付いて、機内食サービスのときには通路側に座っていた。

 しかし、Mちゃんが「香港の午前便だったら、個人テレビ付きだよ」と言っていたので「わーい、それってまだ実物見たことないんだよね」と喜んでいたのに、残念ながら大ハズレ。「映画観るなら、お勧めは『K-19』だけど、観たあと気分悪くなるよ。もう、軍隊ってほんとにさー」と、かなり捻くれたお勧めをしてくれていたのだが、個人ビデオがなかったので、強制的にスクリーン映画だけで、しかも「ぜったいに誰も気分悪くならないだろう」という「スチュアートリトル2」であった。

 さて、話は戻るが、飛行機が滑走路へと動き出したが、成田の場合、ゲートから滑走路までが遠いので「まだかな、まだかな」と思って窓の外を観ていると、途中で正面から飛行機がやってきた。マレーシア航空機である。「あ、Mちゃん乗ってるのこれだ!」
 出発時刻がほぼ同じ時刻だったので予想はできたが、滑走路に向かう時間が同じなのは当たり前。
 そんで、私の乗っている飛行機の前にマレーシア航空が割り込んだのであった。
 「ちくしょー、あっちが先か」
 と、悔しがる。
 丁度、飛行機が滑走路に立つ最後のカーブを曲がったところで、マレーシア航空機がふんわりと浮かぶところが見えた。

 私とMちゃんは同じ時間に香港とクアラルンプールへ旅立ち、Tさんは今ごろ、アフリカでサファリツアーしているんだろうか?新年会は一応「ジョーの追悼会」というお題目なのだが、「旅のお話」で終始しそうだな。 

香港到着

 着陸時に窓から景色を眺めていたのだが、ほんとに香港は高層マンションが多いようで、緑の山からニョキニョキと白い建物が生えている。「ニョロニョロしてないニョロニョロみたい」とか思う。
 香港の空港は広いので、ゲートから延々と歩き、成田の第二ターミナルのように、途中で電車みたいのに乗ってからエスカレータを延々と登ってやっと出国手続き。
 出口を出ると、そこには大勢の出迎えが立っていたので、迎えに来てくれるはずのきょうみさんを探してうろうろするが、まだ来てないようなので、両替をしていたらきょうみさん到着。バスの時間まで15分くらいあったので、台湾式デザートドリンク屋で、亀ゼリー入りのドリンクを飲む。
 空港から、きょうみさんちの側まで直通のバスは早速ダブルデッカー。当然、2階席に座る。キャッホー!2階席サイコー!機上から見下ろした「すげえ長い橋」を渡り、トンネルを抜けて香港島に入ったすぐのバス停で降りて、アパートへ。

 55階の高層アパートの部屋からは、ちょうど夕暮れの香港の街が見下ろせて絶景。
 リビングからは、ビクトリア・ピークが見上げられるし、寝室はハーバービューだった。
 飛行機疲れもあって、ソファで足を伸ばして子供らと「スパイダーマン」のDVDを観る。主人公が想いを寄せる女の子がちっとも可愛くないぞ。

 少しリフレッシュしたところで、アパートの下に入っているスーパーに行く。
 ビールもいろいろ揃っていた。さすが国際都市である。Beck'sの樽缶もあった。
 私が買ったのはこれ。

 

 日本でチェーン展開しているアイリッシュ・パブでもおなじみの「KILKENNY」と、ラベルがヨーロピアンだが、中国製の「BLUE GIRL」。
 中国のビールはあまりハズレがないのだが、この「BLUE GIRL」も、さっぱりした上品なお味で、すっかり気に入り、翌日何本か買い込んで、滞在中は毎晩飲んでおりました。

 というわけで、到着1日目は、アパートの敷地内から出ることもなく、ダラダラとして過ごした。
 ビール飲みながら、きょうみさんと12時過ぎまで喋っていたら、ダンナ氏が帰ってきて「まだ起きてんのか?早く寝なさい」と叱られた(笑)
 「ホテルきょうみに滞在」というよりは、きょうみ家にホームステイというか、以降の日程を「きょうみ夫妻の3人目の子供」のようにして過ごしたのであります。(酒ばっかり飲んでいるしょーもない娘でござんしたが)

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