可燃物な日々

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2月26日(土)

●映画「この日々が凪いだら」

 多摩美在学中に短編映画が評価された常間地裕監督の初長編作らしい。
 撮影自体はコロナ前だったが、やっとこのタイミングで上映されたらしい。

 なんで見に行ったかというと藤原季節が出ていたからです。
 あと、2本、立て続けに公開されるので推し活忙しい。

 さて、この日は舞台挨拶もあったので、上映後に監督と主演女優の瀬戸かほと、漫画喫茶店員役の遠藤雄斗が登壇したのだが、遠藤雄斗君に見覚えがあると思っていたら、なんと今泉映画の常連だった。園子温監督作にも出ているらしい。
 その遠藤雄斗と常間地監督が大学の同級生なんだって。

 という、大変若いスタッフが作った映画だし、低予算映画にありがちな自主制作臭もあったんだけど、説明を大胆に省いてるところに好感を持った。
 まあ、その技量が無かっただけなのかもしれないけど、フツーだったら、こういうカップルの生活を覗き見しているような話だと、二人のバックボーンとかもっと匂わせるものだけど、どうやらけっこういい大学出ているらしい彼女がなんで街の個人経営の花屋で働いているのか、とか、全然掘り下げないまま淡々と進行するのだ。

 こういう「何気ない日常が」っていうの、実は若いクリエーター志望が陥りがちで、昔、友人が書いた短編小説がほんとそれで、「山もオチも無いんだけど?」と私が言ったら「ミニマル小説って知ってます?レイモンド・カーヴァーとか」って言われて、「レイモンド・カーヴァーの話って、子供が死んだとか、夫婦揃って事故にあったとか、死体発見したとか、けっこう大事件が起こっているのに、それを妙に淡々と描いているだけじゃろが!」と思った。

 そういう意味ではこの映画は、ちゃんとミニマル小説みたいに、大事件が起こるのだが、それを受け止める人の反応が薄いのである。
 「えー、そこはもっとリアクションしようよ」と思うところで、それをやらない。

 というわけで、なかなか面白かったです。

 個人的には、主人公の同僚役である藤原季節が序盤は存在感薄かったのでちょっと心配になったが、中盤でガッツリと主人公に絡んでくれて、それも、見たことが無いような変な芝居していたので「出番少ないから遊んだな」と大満足でした。なんかモデルがいそうな芝居だった。

 あと、笑いどころが欲しかったかなあ。

 一番びっくりしたのは、本筋に全く関係の無いシーン(主要登場人物が誰もいない)で、部下がトイレに行ってる間に上司が部下の揚げ物にソースをかけてしまったところ。
 「唐揚げにレモン」論争を焼畑にするくらいの「他人の揚げ物に勝手にソース」であった。

 その上司は、主要人物にパワハラまがいのことをしているようだったが、そのソースをかけられた女子は「でも、あの人、仕事できるじゃん。私はあの人くらい仕事できるようになりたい」みたいなことを主要人物に言っていて、あの上司が本当にパワハラなのか、それとも主要人物がヘタれだからそう見えるのか、解釈が別れる感じになっていたところに勝手にソースかけるって・・・

 そしたら、トイレから戻ってきた女子が「えー?なんで勝手にソースかけます?私は醤油派なんですよ」と、醤油を上掛けしていた。

 強い。

 でも、あのシーンで笑いたかったので、あそこで笑わせてくれたら、もっと面白かったと思う。

 見終わったあと、「最初のシーンで花屋の客と店員として出会った二人だったけど、そもそもあの彼は部屋に花なんか飾るタイプの人じゃなかった」と気がついて、今ドキの恋愛ドラマだと「彼が花屋の常連客になるまで」を答えあわせするんだろうけど、そういう映画にしなかった監督はもしかしたら天才なのかもしれないので、今後の動向を見守りたい。

2月25日(金)

 朝のニュースショーがウクライナ一色になってしまったので、「いいから、コロナやろうぜ」とボヤいた。

 それにしても、ウクライナは私の未踏の地だし、地理的にも遠いけど、ロシアはなんといっても隣国だし、領土問題抱えてるからなあ。

 国際情勢を憂いてもどーしよーもないので、気晴らしに全然関係ないこと書こう。

 未だに「美しい彼」の呪縛に囚われていて、原作小説をずぅううっとリピートして読んでいるのだが、こういうBL小説というか、ライトノベル的なものをあまり読んだことがなかったので、「こんだけ版重ねてるのに誤字が多いなあ」と思った。
 たぶん、普段私が読んでいるものよりも校正が甘いのか、もしくは、普段私が読んでいるジャンルでは読者からの誤字の指摘が頻繁に入って、それが反映されているのかもしれないと気がついた。

 あと、ヒラが親に一眼レフを買ってもらったのが、中学生の頃だったり小学生の頃だったりと記述がブレていて、それが校正の仕事なのか校閲の仕事なのかわからないが、他にも記述的に日本語の間違いや、慣用句のミスマッチが散見されるので、かなり気になってしまうけど、そういう整合性はどうでもいいっちゃどうでもいいので、こういう世界では、あまり細部にこだわってはいけないのだろう。

 てゆーか、そういうの気にする人が読むようなジャンルではないというか。

 いや、そういうジャンルをバカにしているわけではなく、今まで読んでいた、新潮文庫とかハヤカワ文庫とかが、いかに手間をかけたものであることを再認識しただけです。
 だって、読書していて「あれ?この言い回し、おかしくね?」とか思ったこと記憶にないもん。

 そして、SNSで二次創作の漫画や小説読んでいると、「ん?これ、どういう意味?」ってよくわからないことがけっこうあって、「ああ、ちゃんとした出版物は、こういうのをちゃんと潰していたんだ」となんとなくわかった。

 作家がちゃんと評価されるために、心を鬼にして「こことここが矛盾してます」って指摘してきたプロが大勢いたんだろうなあ。

 そして私は、そういう「ちゃんとしたテキスト作りの名人たち」に支えられて、信頼できるテキストを自由に読み解いていたのだと思う。
 解釈は個々に委ねられるが、土台のテキストは盤石であるべし。

 でも、SNS時代になって、気がついたのが、「解釈は個々に委ねられる」にも限度があって、私はAだと思ったけど、まあBって思う人もいるだろうし、Cってこともあるだろうなあ、と思っていたら、けっこう、Fとか、さらにはKの人まで出てきて、「え?元のテキスト読めてます?」

 この「文章読めてるのか、読めてないのか?」問題は難しい。

 私みたいな文学好きは、まず「この文章は、他人に読んでもらいたいと思って書いているか」って「気持ち」的なところで判断してしまうんですよ。
 それを感じられなければ「ああ、この文書は、だたの定例連絡というか、ただの仕事だな」って読み飛ばす。

 例えば、この間、うちの会社でやっているある取引に「法律の改正により変更がありました」ってお知らせメールがきたけど、雰囲気的に「大勢に影響がない瑣末なこと」と私は判断してスルーしたんだが、同僚は「うちに何か影響があるんだろうか?」って食い下がっていた。

 いや、影響あるんなら、あんな一斉送信のメールでお知ららせしてこないでしょ?

 私には、瑣末な法改正があったので、義務的に送ったメールに思えたのだが、同僚は「これで、何が変わるの?うちに影響があるの?」って騒いでいて、私が「うちには影響ねーよ」と言っても納得してくれなくて、結局、その担当者に電話して「うちには関係なかった」と担当者が言ってやっと納得した。
2月24日(木)

 昼ごはん食べてから、お役所に書類出しに行って戻ってきたら、ロシアのウクライナ侵攻始まってた。

 あー、ごめん、私がちょっと席外してたから・・・・と一瞬マジで思った。

 それにしても「たぶん、これ、ダメだろうな」と思っていたけど、オリンピック終わるの待ってたかのような・・・って、これからパラ始まるんじゃないの?

 パラリンピックなんて、どーでもいーんだろーなあ?って私もあんま興味ないんだけどさ。

 そもそも、今回のオリンピックもロシア名義で出てないので、(国際的な大人の事情というのは、日本の大人の事情と同じくらい間抜けだということを改めて知った)もはや、そんなの関係ねーってことか。

 全体的によくわかってないのだが、これ、落とし所はどこなんだろう?

 落とし所を見失ってるから戦争になるんだろうけど。

 まあ、歴史の教科書的には、あのあたりは100年前からドンパチやってっからな。

 って、ググってみたら、100年どころじゃなくて、ずっと政治的に不安定な地域なんだね。
 まあ、あんな一等地だからなあ。

 それにしても、疫病と戦争というダブルパンチでヘコむなあ。


2月20日(日)

 やっとオリンピックのアイスホッケーの決勝見られた!

 何年か前、「あまりオリンピック見てなかったけど、アイホの決勝くらい見るか」と思ってテレビ欄見たら、地上波では放送してなくて、「えええええええ?それって、夏のオリンピックでマラソンやらないのと同じくらい酷いぞ」と思った。

 マラソンは絶対に日本人選手出るから絶対に放送するので、例えるなら「日本人が出ないからって、男子100メートルの決勝やらないくらい酷い」かな。

 久々にみたアイスホッケーの試合は、昔よりスマートになっていた。
 昔はもっと格闘技っぽかったような?

 古い話で恐縮だが、昔のアメリカ対ソ連の試合なんて、まさに代理戦争の様相でほんと荒っぽかったと記憶している。
 日本チームなんて出てなくても、みんな夢中だった。
 そんな昔じゃなくても、私が20代後半の頃、アイスホッケーに全く興味のなかった友人が「アイホ!アイホが!」と熱く語っていたのを覚えている。

 思えば、ちょっと前まで冬のオリンピックで日本人が活躍する競技なんて少なかったんだよね。
 フィギュアの女子とか、スピードスケートの短距離とか、あとジャンプか。

 アルペン競技とか、「日本人も一応出てます」って感じで、そんなの関係なく大回転とか見ていた。

 そういや、結局、開会式も閉会式も見なかったのだが、特にニュースにもなってなかったし、冬のオリンピックの開会式や閉会式って今までもほとんど記憶にないからなあ。

 年々、オリンピックに興味なくなっているのだが、今回は高梨沙羅の失格で始まり、女子フィギュアのワリエアのドーピング問題で、全体的になんかヤな感じが漂っていた。

 一つだけ言いたい。
 ワリエワのドーピング問題で、選手の低年齢化が問題のように日本のテレビでは語られていたが、「おめーら、マオちゃんが15歳に何ヶ月か足りなくて、オリンピックに出場できなかった時、なんとかならねーのかって、散々騒いでいただろーが!」

 みんな、そんなこと綺麗さっぱり忘れるんですね、って思っただけです。


2月19日(土)

●映画「Pure Japanese」3回目

 うかうかしていると上映終わってしまいそうなので、また見に行った。

 上映時間が90分切ってるので見やすいのである。

 2回目の時はコメンタリー付だったので「この主人公は可哀想なのかも」と思ったが、コメンタリー無しで見たら、やっぱし変な奴だった(笑)
 ディーン様がスンとした顔でやるから、なんとなく見てしまうけど、相当ヤバい奴ですよね、やっぱ。

 ディーン様の無垢なヤバさと、蒔田彩珠の「子供っぽさ」が引き寄せあってあんな事態になってしまうのだが、やはり初見の時の印象と同じく「気が強い子供(祖父譲り)が最凶の刀を手に入れて振り回してしまった」という感じだった。

 中盤で、仕事が上手く行かなくてヘコんでる様子のディーン様に蒔田彩珠が「きっと乗り越えられますよ」と励ますのだが、ディーン様が「超えないことのほうが自分には難しい」というようなことを言っていて、初見でもひっかかっていたのだが、この主人公は過去に何度も一線を超えているということを暗示していたんですね。

 超えてはリセットして(エア切腹w)、自分だけにしかわからない何か完璧なものを目指しているような。
 だから常に鍛錬は怠らなくて、そういう意味では「いざ鎌倉」を待つ義経みたいな。

 なので、蒔田彩珠の「怒り」が主人公をフルスロットルにして終盤のバイオレンス・アクションになだれ込むんだけど、やっぱし、圧巻なのは蒔田彩珠を銃で殺した議員役の別所哲也を手裏剣でジワジワ嬲り殺すところでしょう。
 別所哲也も本当に上手かった。

 さて、私は初見の時にラスボスの坂口征夫が誰だかわかってなかったので、あの刺青が本物だと知ってびっくりしたので、それを踏まえてじっくり鑑賞できて、ほんと良かったです。

 とにかく上映館が少ないので、ほんともったいない映画だった。
 2年前の「初恋」を思い出した。あれも、すっごく面白かったのに、全然話題にならなかったんだよね。

 この映画もディーン様主演というのがこういう映画が好きな人を遠ざけたのかもしれないので「ラスボスが坂口征夫」をもっとアピールすべきだったのかもしれない。あ、そうなると、ディーン様のファンを遠ざけるのか(笑)

 「ドライブ・マイ・カー」の現在の集客状況を見るにつけ、やっぱこういうマイナー作品は海外の評価が必要なんだよなあ。
 しかし、たぶんコロナの影響もあったんだろうけど、もう少し集客してもいい作品だったので、アミューズは何考えていたんだろう?もしかして、ディーン様にこういう仕事させたくないんだろうか?

 事務所的に可能かどうかわからないが、今度は斎藤工と組んでみてほしい。

 斎藤工の去年の「ゾッキ」も、上映館少な過ぎて、見そびれたのよお。

 映画のいいところは「気が向いたらいつでも見られる」ってところなのに、東京在住の私ですら、見そびれるって何事か?って思う。
 そう考えると、新宿武蔵野館やユーロスペースで1日に3回上映していて、休日だったら午後や夕方に、平日だったら仕事帰りにレイトショーで見られるって、けっこうマシなんだよね。


2月18日(金)

●「不便な便利屋」後半

 この間、6話まで一挙に見たが、すぐに12話までアップされたので、週末を待たずに完走してしまった。

 そしたら、終盤で「町おこしのためにギネスに挑戦!」していて、「雪だるまを時間内に何個作るか」ってギネス記録にマジで挑戦していた。
 そして、見事にギネス記録を更新していて、その盛り上がりはドラマというより、もはやドキュメンタリーで、見ているこっちまで泣きそうになった。

 俳優部の興奮も、たぶん、ほぼ素だと思う。

 すごいなあ。さすが「水曜どうでしょう」のスタッフである。

 裏話を検索したら、ちゃんと「ギネスとれなかった時のB案の台本も用意してあった」らしい。
 たぶん「ギネス記録はダメだったけど、いい思い出になったじゃん」って感じだったのだろう。それでもドラマ的には全然オッケーだったんだけど。

 つーか、たぶん、このドラマ自体が、赤平市にとっては「いい思い出」になってるのだろう。
 そもそも、赤平市の存在自体を私なんかは知らなかったので、地図で確認してしまいました。


2月17日(木)

 「ファイトソング」で絶賛一番手中の間宮祥太朗だが、「60年ぶりの映画化、破戒で主演!」ってニュースが飛び込んできて、「は、は、は、破戒?」(「美しい彼」のヒラが吃音持ちなので、憑依されている)

 「破戒」には思い入れがある。
 中学校の頃、それで読書感想文書く課題があったからだ。

 私はそれまで「部落差別」というものがあることは知っていたが、「部落の何がいけないんだろう?」と思っていて、「破戒」を読んでやっと、「部落差別」というがなんとなくわかったのだ。

 あと、当時、友達が「えー、これ読むのも億劫だし、読書感想文とか無理」と嘆いていたので、「じゃあ、千円くれたら私が書くよ」と申し出たら、二人くらい「払う!」と申し出たので、読書感想文書くバイトをした思い出がある。

 「この小説を読んで、部落差別というものがあるのを初めて知りました。差別はよくないと思います」みたいなのを文章のテイスト変えて、2つ書くのはけっこう手間だったけど、金がかかっていたので、自分なりにけっこう頑張った。

 原稿渡した時に「このまま丸写しするな。自分ではわからない表現があったら、自分なりの表現に書き直せ」とか指示したっけ。

 というわけで「破戒」はいろいろ思い入れのある小説なんだが、「部落差別」というのがなんなのかわかってなかった自分にちゃんと教えてくれちゃったので「これ、必要だった?」とも思った。

 大学で、関西出身の子と話していたら部落教育の話を聞いて「あー、土地柄があるんだ」と思ったけど、関西の子も「わざわざ、今の部落はこんなに綺麗なんですよ、みたいなこと説明されたけど、そもそもなんで差別されてるのかわからなかったから、よくわからなかったし、逆に差別の対象だったと学習してしまった」と言っていた。

 そのあたり、難しいんですよね。

 差別の意識のない子供に「差別とは」って教えるのって。

 今はどうだか知らないが、私が子供の頃はアメリカ映画やドラマを見る機会が多く、アメリカの黒人差別のことはなんとなく理解していたのだが、そういや10代になってからテレビで見た「ウエスト・サイド物語」の人種対立は全然わからなかったなあ。プエルトリコがどこあるのかも知らなかったし。
 あれの意味がわかるようになったのは、高校生くらいだったかなあ?

 そういや、今、スピルバーク版の「ウエスト・サイド物語」が上映されてますが、予告編を見ても「なぜ、これをリメイクした?」と不思議でした。
 いや、私はそれほど「ウエスト・サイド物語」が好きでもないんだけど、あれは相当完成されていると思うので、リメイクする意味がよくわからない。

 話が逸れたが、「破戒」を今更映画化するのに驚いたけど、「いったい誰がこんな企画を?」と思って調べたら「水平社100周年記念」でした。
 ハゲしく納得した。
 本家がやるのなら、誰も文句言わないだろう。

 東映配給なので、また上映館少なそうだけど、ティザーの間宮祥太朗の袴姿に死んだので、絶対に見るぞ。

 間宮の「昭和の少女漫画作画」なことがもっと広まれがいいと思います。


2月16日(水)

●映画「Pure Japanese」2回目(オーディオコメンタリー)

 せっかくなのでオーディオコメンタリー聴きにまた見てみたが、結論として1回目より面白かった。

 それにしても、ディーン様熱く語る語る。
 それほど熱心なファンでもないので、彼がこんな長時間喋るのを初めて聴いたし、自分の映画(プロデュースと主演)だから配慮も何も要らないから、ほんと語り倒してました。

 コメンタリー聞いて、興味深かったのは「日光江戸村で現代劇を撮影することは非常に珍しい」ということと、日光江戸村という土台が非常に重要だったということだった。
 冒頭で、忍者チームの楽屋が出てくるのだが、そこはほとんどイジっていなかったらしい。
 他にも手裏剣の射的や、せんべい焼き体験などが出てくるのだが「これ、セットで作ったら大変だけど、もう、そこにあるんだもんwww」と低予算ながら、あれだけの画が撮れたのは江戸村あってこそだったらしい。

 さらに、スナックとか古道具屋も完全ロケで、あの怪しいスナックも、ほとんどイジって無いというのが驚きだった。
 そして、なんといっても、日光の美しく幽玄な風景も、二度目のほうがゆったりと堪能できた。
 あの、木から鳥が飛び立つカットは、ドローン撮影していたら偶然撮れたものらしい。

 初見では主人公の狂気に引きずられてしまったが、ディーン様が「このあたりまでは、フツーに良い奴なんですよねえ」なんて語りながら見ていたら、私の解釈がちょっと変わって、この主人公・立石は、「本当はヤバいやつ」というよりも「脳に病気があって、そのせいで、たまにヤラかす」のではないか?

 なんか、光の反射を浴びるとバグるようだが、PTSDというよりも、てんかんの発作みたいだと思った。

 てんかんの発作で重大な自動車事故が時々起こるけど、ああいう感じ。

 なので、初見では「まるで血に飢えた名刀のようだ」と思ったけど、2回目だと「日本料理を追求する真面目な料理人なのに、時々、脳がバグって人を刺身包丁で刺してしまうが、本人にその自覚がなく、居場所をリセットして、また日本料理を追求する」を繰り返していたら・・・

 ディーン様も言っていたけど、この映画の悪党たちって、どっちかというと被害者なんですよね。
 別所哲也演じる議員だって、悪い奴ではあるけど、一応地域活性化目指していたわけだし。

 蒔田彩珠演じる女子高生だって、最初は「こんな土地売ればいいじゃん」って言っていたし、別にこの土地に執着がなかったのに、「あの議員が、お爺さんを毒殺しようとした」っていう主人公の勘違いで着火してしまっただけだ。

 こういう「とことんピュアな奴が一番ヤバい」みたいな映画、けっこうあったよなあ。
 ちょっと違うけど「フォレスト・ガンプ」とか、やっぱり、ちょっと違うけど、ピーター・セラーズの「チャンス」とか。
 なんか、もっと似たようなのあったような気がするけど思い出せない。

 あー、でも、なんかすっごく可哀想な感じは「ブレードランナー2049」が近いかも!(褒めすぎじゃんw)

 アメリカで育ったけど、日本文化を否定され、日本に帰れば外人とイジめられ、その後どうしたのか映画では語られないないけど、日本で上手くやれなくて、アメリカでスタントマンやっていたら、盛大にヤラかしたけど、罪には問われず、でも、もうアメリカでは仕事できなくて、日本に戻ってきて本流とは言えない、日光江戸村で忍者ショーの裏方として地道に仕事していたら、「お前、よくやってるから、今度から表でアクションやりな」と認められたが、上手くいかず、なんか流れでまたヤラかしてしまい、「はあ、次どこ行こうかなあ」って思っていたら、蒔田彩珠に「全員殺して!」って言われて「ああ、必要とされてるならなんでも」って感じだったのかも。

 要するに「行き過ぎた真面目はけっこう迷惑」という、日本社会あるある、な話だったのかもしれない。

 ほんと、面白い映画なので、また見たいです。


2月15日(火)

 あー、東出くん、やっぱ事務所クビかあ。

 つーか、事務所のプレスリリースがヤバすぎる。
 なかなか珍しいので保存します。

以下ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

東出昌大についてお知らせいたします。

弊社は2022年2月14日をもって 東出昌大との専属契約を解消いたします。

2020年1月の東出昌大の不祥事以来 2年間にわたって、弊社はさまざまな問題に
全力で対処してまいりました。
そして、また、彼の俳優としての再生への道も模索してまいりました。

真摯に1つ1つの作品を重ねてゆくことで 東出昌大の俳優としての再生の可能性を
いつか見つけられるかもしれないという思いでした。
当然 それは彼自身も 同じ思いで進んでいるはずだと思っておりました。

しかし 昨年秋、東出の配慮に欠ける行動で
その再生への道は頓挫いたしました。
その時 私たちが感じたものは
怒りというよりも、徒労感と虚しさでした。
そして熟慮の末に、これ以上 共に歩くことは
できないという結論に達しました。

改めて東出昌大の作品の1つ1つを思い返しました。それらは東出にとっての宝であると同時に 我々にとっても 大切な足跡であります。
それだけに 今回の決断は 苦渋の選択でありました。

本日 専属契約は終了いたしますが いくつかの未公開の作品もございます。
東出昌大が 大切なものは何かということを
捉え直して 再生への道を歩き出してほしいと思います。


2022年2月14日
株式会社 ユマニテ 
代表取締役 畠中鈴子

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上。


 まるで薬物でヤラかしたのに、また再犯したみたいな?(笑)

 「不倫は文化」でお馴染みの石田純一呼んできてほしい。

 うーん、正直、それだけのことやらかしたのか、私にはよくわからないんだけど、こういう状態だったからなのか、先日まで本多劇場で舞台やっていたの知らなくて、「ああ、時間が合えば絶対に見に行ったのに!」とがっかりしたよ。

 最初の「やらかし」の原因になった「寝ても覚めても」の監督がアカデミー賞候補になったのに、「寝ても覚めても」がさっぱり話題にならないことを嘆いていたが、この事務所の声明には「まだいくつかの未公開作品があります」と書いてあるので、その作品はどうなってるんだろう?

 どっか拾ってくれる事務所があるといいんだけど、まあ、しばらくは舞台や映画で頑張ってほしい。

 舞台に出る時は私に「見にきてね」ってハガキの一枚でも送ってほしい。(ほんと、情報収集力ねーな。っていうかオミクロンで中止になるのが怖くて、全然舞台情報チェックしてなかったのだが)
2月13日(日)

 昨日は久々に1万5千歩歩いたので、今日も散歩するぞぉと張り切っていたのに、朝から冷たい雨。

 「社畜と部長の恋」とか「おい、ハンサム」などの深夜ドラマを布団の中でゴロゴロしながたTVerで見ていたら、ふと、こんなドラマがあがっていた。

●「不便な便利屋」2015年 テレビ東京

 全然知らなかったんだけど、岡田将生主演だった。
 あらすじ見たら「駆け出しの脚本家が北海道のある町で足止めを食う」というコメディものらしく、「これは・・・岡田将生がギャーギャー言ってるヤツだ」と確信して見てみたら、まさにギャーギャー言っていた。

 しかも、全編北海道ロケで・・・・というか「水曜どうでしょう」の鈴井貴之が自分の出身地をロケ地にしたドラマのようで、かなりふざけているのだが、このふざけ方はかなり好きだ。

 「ドライブ・マイ・カー」で、「岡田将生が25歳くらいの頃だったら、ドンピシャだったんだけどなあ」とボヤいたが、ほんと、この「不便な便利屋」の岡田将生だったらドンピシャだ。

 実力も実績もないのにプライドだけ高く、声だけデカいのに、妙に口跡だけ良い。そして、なんか憎めないところも。

 しかも、雪で転ぶは埋まるは白髪になるは白塗りになるは眉毛片方なくなるは、まるで芸人のような扱い・・・・って、そっか「水曜どうでしょう」だから、もちろんチームNACSもゲスト出演しているんだけど、いかにも大泉洋がやりそうなキャラを岡田将生がやらされてて超面白い。もしかして、モジャモジャ繋がり?

 6話まで公開中だが、全12話なので、また次の週末に一挙見しよう。

 ええ、雨が降ってて寒かったので、「雪まみれの岡田将生」を見るだけで日曜日が終わりました。


2月12日(土)

●映画「Pure Japanese」

 おディーン様の企画・主演のバイオレンス映画なので、テアトル新宿とか新宿武蔵野館とかユーロスペースでやるのかと思っていたのだが、新宿のバルト9だった。
 しかも、午後は1回しか上映してないので、座席予約を見たら半分くらい埋まっていて「これは、隣に人が座るなあ」

 それで感染するとは思ってないが、自分が咳やクシャミするときに気を使ってしまうし、隣の人がゲホゲホしていたら映画に集中できなくなってしまう。
 なので、品川プリンスのシネコンでレイトショーやっていたから、そっちにしてみた。あんま夜遅くに出歩きたくなかったが、都心の夜の様子を観察するのもたまにはいいだろうと。

 さて、冒頭からこの映画のために鍛え抜かれた上半身が逞しいディーン様が披露されたが、あんましディーン様が脱いだところを見た記憶もなく、どんだけ増やしたのかはわからない。
 温泉レジャー施設建設のために、土地を手放すよう強要されている家の娘が蒔田彩珠で、彼女を脅すヤクザたちにアクション俳優であるディーン様が立ち向かうという話だと思っていたのだが・・・

 前半はそうだったんだけど、中盤から「あれ?」ってなった。

 主人公はアメリカでアクション俳優というかスタントマンをやっていたのだが、事故があってそれがトラウマになり、時折、うまくアクションができないため、大事な役は任せてもらえないという設定なんだけど、その設定がそもそもフェイクだった。

 幼い頃はアメリカで生活していたので、外国人扱いされてたが、小学生の時に日本に戻ってきたら「英語の歌をくちずさんでいて、なんだお前?」とイジめられ、アイデンティティーが不安定というか、そっちのほうがまさにトラウマで、だから外国人の日本マニアみたいに、日本文化に心酔しすぎてしまってるのだ。

 ちょうど今の朝ドラの主人公は「サムライになりたい」と言ってるが、この映画の主人公もそっち系で、サムライになりたいから、「本当に真剣で戦える状況」を自ら作り出してしまうのだ。

 そのあたり、ちょっと解釈分かれるところかもしれないが、この主人公はアクション俳優だけれども、それを極めてしまったため、本当に人を斬りたいという狂気にとりつかれていて、それを本人がどのくらい自覚しているのかはよくわからないが、「こいつら全員、殺しちゃって!」という女子高生役の蒔田彩珠がそのスイッチを押したのである。

 蒔田彩珠が手に入れた名刀がディーン様なのか、ディーン様が蒔田彩珠を引き寄せたのかよくわからないが、血に飢えた名刀が主人を狂わす感じだったかも。

 というわけで、見る前は「Pure Japanese」って題名を特に気にしてなかったけど、「日本人の定義って何?」を投げかける、なかなか面白い作品だった。ちょっと、そこは説教臭かったんだけど、昨日も愚痴った「オリンピックで無条件に日本人選手を応援するのって?」に繋がる話だ。

 でも、そういう要素入れてしまったことで、わかりやすいアクション映画ではなかった・・・・というか、スッキリしない結末というか・・・いや、一応、ハッピーな結末であることはチラリと匂わせているのだが、けっこう「レオン」な展開だったので、だったら「レオン」みたいなわかりやすい「その後」を置いておいてほしかった。

 エンド・クレジットで脚本協力に二宮健の名前があったので「ほんと、わかりずらいの目指していたんだな」と思った。

 でも、狂ってるディーン様は美しかったのでよかったです。
 「シャーロック」の映画版も楽しみにしています。

 あと、水間ロンの名前があったので「バイオレンス映画で何やるんだろう?」と思っていたら、温泉施設に投資する中国企業の下っ端だった。なので、いかにも中国人な日本語喋っていた。
 中国語話せるからこういう役にキャスティグされがちだけど、強面ばかりの中で唯一のモヤシ役で、逆に目立っててよかったよ。

 そして、ちゃんと斬られててブッシャーって血飛沫あげていたので、大満足でした。

 水間ロンも中国人なのか日本人なのか曖昧な人なので、この映画のテーマにぴったりだったし。


2月11日(金)

 出勤。

 心配していた雪はほとんど積もらず、ほっとした。
 でも、今日は休もうと思えば休めたので、だったらスノボのハーフパイプ見たかった。

 出勤したら、けっこう他にも社員がいたけど、ネットで速報を眺めていたら、そろそろショーン・ホワイトの3回目だったので、テレビに向かったら、テレビ脇にいる社員に「また、なんか見たいニュースがあるの?」って言われた。

 昨日の帰り際「横浜はこんなでも、都心が積もってるとヤダから」とニュース見たけどオリンピックばかりでロクに天気予報やっていなかったので「ってことは、都心も大したことないんだな」とかテレビの前でブツブツ言っていたので。

 「いや、ハーフパイプの3回目なんで」

 私がテレビつけたら、他の社員もワラワラ寄ってきたのでハーフパイプへの関心は高いらしい。
 日本人が予選で一位通過してるから?
 でも、何人か「ショーン・ホワイトはさすがにもう年だねえ」とか言っていたので、安心した。
 まあ、ちょっとしたカール・ルイスみたいなもんだもんねえ?

 結局、ショーン・ホワイトは3回目ダメだったけど、無難にやらずに攻めていたのだろうから、しょうがない。
 それよりも、スノボに全く興味のなかった私が顔と名前を覚えてるんだから、やっぱ凄い大スターである。

 とか思っていたら、最後に平野が見事に決めて、金メダルだったので、フロアに拍手喝采が起こった。
 通りすがりの他部署の人まで集まっていて、街頭テレビを囲んでるみたいになっていた。

 仕事中だけど、テレビつけた私、グッジョブ。


 昨日も愚痴ったが、「日本人だから応援する」という意識があまりない私は、オリンピック中の「空気」が苦手である。
 昨日も同僚が「ネイサン・チェンがコケたら、日本人が金銀銅じゃね?」と冗談で言ったが、「おまえはフィギュアスケートのファンではないのだな」と思った。

 何年か前にフィギュアの団体競技が出来たときに「日本が圧倒的有利じゃないですか!」って言った同僚がいて、「いや、あれはロシアが金メダル増やすためなんじゃ・・・」と言ったが通じず、「いやあ、だから日本はシングルは強いけど、ペアやアイスダンスが全然ダメなので」と説明したのだが、その人はペアやアイスダンスの存在を知らなかったのだ。

 テレビは日本人が活躍する競技しか放送しないからなあ。

 昔はそうじゃなかったんだけど、いつ頃からかなあ?
 10年くらい前に居酒屋のカウンターで隣に座っていたドイツ人が「日本のテレビは、日本人が出る試合しか放送しない。そりゃ、ドイツだって自国の選手が中心だけど、こんなにひどくない」と嘆いていた。

 記憶が曖昧だが、私が20代の頃はまだアイスホッケーとか日本が出てなくても放送していて、パワープレイの概念を知った女友達が「アイホ!アイホがすごい!」と夢中になってたっけ。

 少し前の冬季オリンピックで「今日が最終日だから、アイホの決勝でも見るか」とNHKをつけたらやってなくて「え?」と放送予定を検索したら、BSでしか放送してなくて「夏のオリンピックで男子マラソンやらないくらい酷い」と嘆いた。

 昔、スポーツに興味がないのに、オリンピックだけ熱くなる友人に「なんで?」って聞いてみたら「日本人が世界でどう評価されるか気になるんだよ」と言われた。
 「ふーん、じゃあ、平泳ぎで金メダルとった北島康介が海外でどう思われてるのか気になるんだったら、背泳ぎとかバタフライでメダルとった選手のことはどう思ってるの?」って言ってみたら「・・・・知らない」

 そういうもんですよ。
 開会式では、その開催国のかつてのスター選手が登場するけど、たいてい知らないもん。

 人気競技はその国によって違うのだ。
 世界的に注目されるのは、陸上だったら100メートル、水泳だったら自由形だろう。

 映画の世界でも、カンヌとったからって、うちの親まで見に行く事態になり「見たけど、よくわからなかった」とか言われたが「あんたら、ふだん、カンヌとった外国映画なんて見てないのに、なぜ日本人がとると見に行くのだ?」って思った。

 あ、でも、アカデミー賞候補になった「ドライブ・マイ・カー」は公開館増えて、けっこう入りも上々のようで、「はははは、みんな騙されたな」と高みの見物してます。
 フツーだったら、興収1億円いけば御の字な作品が、「海外で高い評価を得たから」ってことで、うーん、どこまで伸びるかなあ?10億は難しいのかなあ?コッテコテの文芸作品だからなあ。

 「パラサイト」は映画館に1年に一回も行かない人たちの興味をひく話だったけど、「ドライブ・マイ・カー」は今のとこうちの会社では全く話題になってないし、たぶん、口コミも弱いんだろう。

 「シン・ゴジラ」とか「カメラは止めるな」は、やはり口コミが凄かったし、「カメラは止めるな」に関しては、私も「最初の30分は、なんでこんなB級ゾンビ映画?って思うけど、それ我慢したら、後半ほんと面白いから」って両親連れて見に行ったくらい。
 うちの両親もドッカンドッカン笑ってました。
2月10日(木)

 ううううう寒い。

 職場のある横浜市では、「これは積もらなそうだな」って感じのミゾレだったけど、自宅最寄り駅を出たら「なんじゃ、このシャーベット状に積もってるのは!」と驚いた。

 でも、所々全然積もってないところもあって、あれはなんだろう?下水管の影響?

 よくわからないけど「道路の表面温度はこれだけムラがあるんだな」という、超どうでもいい知見を得た。

 しかし、手袋もせず駅から自宅まで歩いていたら、途中で手が痛くなってきて、玄関についても鍵開けるのに苦労した。
 そして、冷え切った部屋がなかなか暖まらないので、ただでさえ寒いうちのタイル貼りの風呂に入る気がしない。

 うーん、明日休みだったら絶対風呂には入らないが、出勤だからなあ。

 ああ、だったら、明日やる分の仕事残しておくんじゃなかった。今日は暇だったので、全部やれたのに「明日はもっと暇だから半分残しておこう」にしてしまったのだ。
 ああ、失敗した!

 帰宅して1時間たって、ようやく室温が16度になった。まだ寒い。
 それでも、最初は11度だったのが、16度まで上がったのだからあと1時間くらいしたら18度くらいまで上がるんだろうか?

 いつもだと、帰宅直後に15度くらいで、1時間後には18度くらいになるし、寒さが厳しくなければ、すぐに20度を超えるのに。

 昔から、寒いの苦手だったが、年とってさらに苦手になったなあ。
 おかげで、最近全然散歩してない。だから太る。

 「人生で今が一番若い」のはわかってるけど、いろいろ衰えていくのは正直けっこう辛い。

 最近「あー」って思うのは、書店で踏み台に躓くことだ。
 たぶん、視野が狭くなってるんだろうね。

 耳も悪くなってるようで・・・てゆーか、目も耳もちゃんと意識してピント合わせないと脳に届かなくなってるらしい。
 それは、「不要な情報はいらない」という、ある意味、役に立つフィルターでもあるんだけど。

 でも「人は自分の見たいものだけを見る」ということにはずいぶん前から気がついていたが、老化フィルターがそれに追い打ちをかけていることは新たな発見であった。
 会社で「全然興味が無い雑談」で盛り上がっていても、完全スルーできるのは有難い。

 ちょっと気難しいキャラに戻ってしまったが、元々そうなのでそれでいい。

 今日も、エレベーター乗ろうとしたら、ドアが閉まりかけていて「じゃあ、階段で行くか」と思ったらギリギリでドアが開いて、中にいた先輩女性社員が「きゃーーーーー、開けようとして、ボタン間違えちゃったあああああ、ごめん、ごめん、フワッハハハハ!」と騒ぐのを「あ、あざす」と冷たく対応した。

 やだ、私ったら、ちょっと「美しい彼」のキヨイみたいじゃね?

 全然美しくないが、私の日常も「うざ」と「きも」で流れている。

 オリンピック期間中は特に「なんで、みんなして、日本人のメダル獲得に拘るんだ?」って思う。

 私は松岡修造や伊達公子が出てくる前のテニス・ファンだったし、伊藤みどりが出てくる前のフィギュア・スケート・ファンだったので、「日本人を応援する」って習慣が無いのだ。
 「コマネチ!」世代ですからね。
2月9日(水)

 えー「ドライブ・マイ・カー」がアカデミー賞作品賞候補ってマジっすか?

 せいぜい「脚本賞候補」なのかと思っていたので、びっくりです。

 これでまた上映館が増えるのは当然だけど、同じ監督の「偶然と創造」が上映館が少ないのは惜しいですね。
 あっちのほうが一般受けしそうなんだけど。

 でも、アカデミー賞に関しては「多様性」を意識しての飾りだと思うので、「外国語長編映画賞」が妥当だとは思うのですが、ノミネートされたので、少なくとも審査員はあの映画を早送りでも見るわけで、「オレの岡田将生が!」と喜びを隠せない。

 まあ、あの映画の岡田将生は超ダメダメなので、ちょっと残念なんですが。

 つーか、あの役を岡田将生にしたことで、あの映画の私の評価はちょっと低い(笑)

 いや、わかるんですよ。「ちゃんと舞台の芝居が出来る」ということで選ばれているのは。
 でも「私生活でやらかしが多い若手」っていうの、30代の岡田将生がやっても、なんかしっくりこなかった。

 いっそ、東出くんでやればよかったのにな?(爆笑)

 うーん、誰がやればしっくりきたのか考えてみると、杉野遥亮とか?
 20代半ばの、現実でも「ネクストブレイク候補」みたいな子だったら、しっくり来ただろう。

 いや、それこそ5年くらい前の岡田将生だったら、バッチリだったと思うんですけどね。

 ああ、でも、あの映画見た時は、これだけ外国受けすると思ってなかったので、もう一回見てみようかなあ?
 あの舞台演出はかなり面白かったので。

 でも、長いんだよなあ。(ほぼ3時間)

 あと、この機会に「寝ても、覚めても」も見直されてほしんだけど、無理か(笑)


2月8日(火)

●「ファイトソング」5話

 間宮に握手からーのハグされたい人生だった。

 つーか、やっぱ、しばらく「二番手」が続いた間宮が、キレッキレの一番手なところに興奮するし、一番手の間宮が「隠キャ」なのに、二番手のジャニーズがキラッキラなのも非常に良い。

 私が主人公の友人だったら「菊池風磨にしておけ」と助言するだろう。

 「おかえりモネ」に続いてのジャニーズ二番手すげえハマるじゃん。

 中島健人も玉森裕太も、二番手やってみたほうがいいんじゃね?

 それよりも、恋愛ドラマでお約束の「中盤でキャンプ」を岡田惠和脚本で見るという贅沢よ。

 「王道」って面白いなって思った。
 こうなったら、坂元裕二や森下佳子や野木亜紀子に「ラブコメで中盤でキャンプ」ってお題を出したい。

 このドラマが好きなのは、「全員片思い」なところを徹底しているところで、そこからちょっと外れているようだった東啓介のこともちゃんと膨らませてくれて、全然違うんだけど、ちょっと「美しい彼」のキヨイ的なツンデレ風味があって、好き。

 とにかく、全方位片思いが渋滞していて、ほんとベタベタなんだけど、なんか好き。


2月6日(日)

●映画「大怪獣のあとしまつ」

 たぶんバカ映画だと予想していたのだが、金曜日に封切られたらさっそく酷評の嵐が吹き荒れていた。

 やはり特撮好きの人には耐えられなかったか・・・

 私はそれほど特撮好きでも無いし、ゴジラ映画も映画館で見たのは「シン・ゴジラ」が初めてだったし、それにこの映画を見る目的は「音楽 上野耕路」一択だし、心のハードルを思いっきり下げて見てみました。

 結果、前半というか全編に渡っての悪趣味な閣僚会議に死にそうになりましたが「ああ、だからこれ、時効警察チームなんだって」と気持ちを立て直した。
 そう思うと、まあ、ほんと「時効警察」なんだけど、あれも好き嫌い別れるからなあ。

 一言で言うと「悪ふざけ」なんですよね。

 「大怪獣・・・」も目の付け所は面白くて、怪獣が死んだのはいいけど、死体処理はどの省庁が仕切るのか?っていうの「シン・ゴジラ」でも政治家や官僚がそれで喧々諤々しているのが面白かった。
 でも、「大怪獣・・・」はそこが見どころでははくて・・・・どこが見どころだった?

 うーん、でも「シン・ゴジラ」でバッサリ省いた「恋愛」をガッツリ持ってきたあたり、ほんと確信的な悪趣味。
 「シン・ゴジラ」では当初、日系アメリカ人役の石原さとみを主人公長谷川博己の元カノ設定にする案があったとかどっかで読んだような気がするけど、「大怪獣・・・」はまさにそれを実現してました。

 しかも、元カノの土屋太鳳は今は濱田岳と結婚しているという。

 そうそう、一番よくわからなかったのは濱田岳はいったい何がしたかったの?
 妻の元カレである主人公の山田涼介をよく思ってないのはわかるが、それで邪魔しているかと思えば、単純にそういう話でもなく、よくわからなかった。

 で、肝心の死体処理であるが、有毒ガスでも発生するのかと思いきや「悪臭がひどい」ってだけで、それを震災の原発事故になぞらえる悪趣味も酷かったが、さすがにそれだけじゃ持たないと思ったのか「菌糸が含まれていて、それを浴びた人はキノコが生えてしまう」って全身キノコが生えた染谷将太・・・なんでこんな役を引き受けるのだ?
 そういや、二階堂ふみも、どーでもいー役でカメオ出演していたな。

 配役はどにかく豪華で、オダギリジョーもけっこう出番が多くて、「ドレッドヘアのオダジョー見られたから、ま、いっか」と思ってしまったのですが、土屋太鳳の兄という設定だったけど、その設定必要でした?二人の母が銀粉蝶だったので、「ここで何か話が膨らむのだろうか?」と身構えていたら、特に何も無かった。

 一番気の毒なのは、この映画「推しが主演だから」と見に来た山田涼介ファンのお嬢さんたちである。
 だって、あんま見せ場無かったんだもん。

 しかも、山田涼介は除外されていたとはいえ、下ネタ満載だったし。

 あー、推しが主演だから「今日から俺は」を映画館に見に行った時の気持ちを思い出してしまったぜ。

 小学生男子にしか受けないような下ネタにもうんざりしたけど、「隣国がうるさい」と韓国を揶揄する描写もパロディとはいえ、なんか不愉快だったし、蓮舫や小池百合子のパロディにもノレなかったし、それなのに土屋太鳳や濱田岳はちゃんといい芝居していてるんだけど肝心の「元彼の山田涼介のことまだ好きみたいなのに、なんで濱田岳と結婚した?」ってあたりが描かれてないので、(いや、ある事件で山田涼介は行方不明になり、濱田岳は足を失う大怪我したので、察することはできますが)怪獣に全く関係の無い不倫模様がジワジワとシリアスに描かれるので、ほんとバランス悪かった。

 特撮パートはよく出来ていたと思うよ。

 ただ「怪獣もの」と「政治パロディ」と「恋愛(不倫)」をそれぞれ別の監督が撮影したみたいにバラバラだった。

 オチも「は?」って感じだったし。

 ウルトラマンもゴジラも出せない制約の中で、どこまで「匂わせ」られるかがキモの作品だと思ったし、ゴジラの部分ではけっこう上手くやっていたと思うのですが、ウルトラマンを匂わせるあのオチ、山田涼介ファンのお嬢さんたちにちゃんと伝わったのか心配です。

 上野耕路の音楽は、適度に重厚かつ上品ないつもの感じで、音楽までふざける気は1ミリもなかったことが伝わりました。

 予告編で、「シン・ウルトラマン」が流れましたが、早く見たいよ。


2月4日(金)

 うちの会社、社員数はそんなに多くはないけど、これまでほとんど陽性者が出てなくて、「平均年齢が高いからか?」って思っていたけど、社員の家族にも陽性者が出てないので「たまたま、なんだろうか?」と思っていた。

 そしたさすがに最近になって「子供が陽性でした」って社員が出てきて「あー、やっぱし、これだけ子供の感染者数増えるとなあ」って実感しました。
 今のところ、子供が陽性になった社員はリモートで自宅で仕事しているので仕事に支障が無いのだが、リモートできない人が濃厚接触者になると、シフトが厳しくなるかもなあ。

 それにしても、ピークはどのくらいになるんだろう?
 欧米を基準に考えると、まだまだ天井が見えないけど、都市部は検査が間に合ってない感じもするので、全国で10万くらいで高止まりするのだろうか?

 芸能人の陽性が続出しているが、みんな続々と復帰しているので、若い人は「ちょっとキツ目のインフルエンザ」くらいに思っているだろう。
 私も去年の夏の時みたいに「感染したら重症化して死ぬかもしれない」と怯えてないし。

 オミクロンで亡くなってる人って、直接の死因はオミクロンでは無いのでは?
 いや、老人ホームでクラスターが出て、亡くなる人がいるのは、インフルエンザでも同じで、私の祖母もずっと老人ホームにいたけど、亡くなる直前はそうとう弱っていたので、あの状態の人が感染したらヤバいだろうと思う。

 日本の年間死者数は100万人くらいいるらしいので、1日に2000人以上亡くなっているのだ。
 なので、その中で「死因は別の病気だけど、たまたまコロナに感染していた」って人もけっこういるんだと思う。

 と、思っていたら社員の親が亡くなって、「葬儀の日取りは?」って確認したら「それが、実はコロナ陽性で、葬儀どころか遺体と対面することもできなくて・・・」って、私がその連絡受けたのではないので又聞きだが、「え?まだ、そんな感じなの?」と驚いた。

 コロナ流行の最初の頃は、まともに葬式もできない、エボラ出血熱みたいな扱いだったと報道で知っていたけど、少しは改まっているのかと思っていたのだが、未だにそんな感じらしい。

 そして、後から聞いたが、親御さんは心臓発作で緊急搬送された先で死亡が確認され、その後に「コロナ陽性」になったそうだ。

 そういうの、コロナ関連死にカウントされるんですかね?

 元々、この寒い時期は突然死される方多いんですけどね。

 そういうのは、後々統計で明らかになってくるんだろうけど、「へ?」と思ったのは上司が「もしかして、ワクチンのせいじゃね?」って言い出したので、「あー、反ワクチンの裾野ってほんと広いな」と思った。

 彼らは「コロナ・ワクチンの本当の副反応は何年か後にわかる」という漠然とした不安を持っており、だから、この先10年くらい、何か体調不良が起こったら「もしかしたら、ワクチンのせいかも?」と思い出すつもりなのだ。

 いや、フツーに考えたら、元々心筋機能が衰えていたところにコロナに感染して、フツーだったら心筋炎で済むところを心筋梗塞になってしまった・・・コロナのワクチン効いてないじゃん?オミクロン恐るべし!ってことじゃないの?
 それも医学的にどーなんだか知らんが。

 うちの両親は、そういうの気にしない人たちなので、さっさと3回目接種しちゃいました。

 「3回目やっても、感染予防効果は薄いのかもしれないけど、重症化しないらしいから、少しでも安心したくて」

 親がこれだと、こっちは何も言うことなくて、ほんとラクで助かります。


2月3日(木)

 あーあ。ため息。

 仕事でさ、「こういう対応するから」って言われて、それは私の不得意分野というか、普段関わりの無い仕事のことだったんだけど応援的に関わることになって、マニュアルを眺めていたら「え?こういう要望多いと予想してるんだけど、それの対応がこれなんですか?」って疑問に思った。

 急な対応だったので、そのマニュアルを作った部署でも、どういう要望が上がってくるかわかってないとうか、私が質問してみても、どうやら私が想定することとは別の事項を想定していたみたい。

 「でも、もし私だったら、こういう要求すると思いますけど」と食い下がったら、その事項は「担当者から連絡する」になっていて、「えー、それけっこう大変だろう」と思ったし、「そうしなければいけない根拠」を確認したかったんだけど、急な事態で担当部署もうちの上司も疲弊しており、あまり問い詰めてもなあ、って思ったし、「担当者からご連絡して対応する」のなら、まあ、いっか、と思って引き下がった。

 結果、やはり私が想定した要望が圧倒的に多く、担当者から連絡している暇はなく、1次受付で処理することになった。

 ほーら、やっぱり・・・って思ったけど、あそこで粘らなかった私も悪いというか、そこまでの確信がなかったし、あそこで粘ってもただウザいだけだったろう。

 ほんと、しょーがないのだが、本来なら正規の手続きを経て処理するところをシロートが受け付けることになったというか、けっこういいかげんな受付になっていたので、後になって色々問題が出てきて、「急ごしらえで対応変えたから」ってことになった。

 まあ、それも後で話を聞くと「なるほど」としか言いようが無いんだよなあ。

 物事って、ほんと単純じゃないだなあ、と、いろいろ勉強になった。

 こっちにはこっちの事情があり、それはこっちの都合もあるけど、お客さんに有利なサービスを提供している部分も大きいんだけど、「そんなサービスいらない」と言われた時に本当に全部停止していいのかって話である。

 ややこしいのは99パーセントは速攻全部停止でいいのだが、1パーセントくらい「このサービス利用してるんだけど本当にいいんですか?」っていうのがあるらしく、「そこも消しちゃえばいいじゃん」って思うのだが、「もし消して、クレームになったら、復活させることは不可能なんです」と言われると、うーん。

2月2日(水)

 うわー、次の次の朝ドラ、神木隆之介が主演だって。

 アミューズは女性陣は吉高由里子や清原果耶が絶好調だが、男性陣が去年の大河ドラマ主演を勤めた吉沢亮以外、あまりパっとしないなあと思っていたけど、そう来たか。
 そういや、今の朝ドラの深津絵里もアミューズだし。

 NHKの太いところがっちり押さえている感じがさすが大手。


2月1(火)

●「ファイトソング」4話

 間宮の「ムササビ」が凄すぎて死んだ。(語彙力喪失中)

 それにしても、ジャニーズが二番手ということよりも、栗山千明様が二番手という贅沢。

 どうして私は間宮は呼び捨てなのに、栗山千明は「栗山千明様」になってしまうのだろうか?

 したたかに詰め込まれた「報われない恋」にお腹いっぱいになりそうだが、こういう「好きだけど全然相手にされてなかった」っていう経験は誰でもしたことあるだろうし、ベタベタな展開の中に微かなリアルが散りばめられてるので好き。

 岡田惠和脚本に警戒していたが、 清原果耶の適度なドライさが効いていて、間宮のコミュ障芝居も適度な塩梅というか、今回でいえば「間宮にイヤホン差される」とか、「いやあ、これは落ちるでしょ」としか言いようがないが、その後、寝落ちして寄りかかるとか、ベタすぎて笑うんだが、ベッタベタなのをギリギリのラインで上手く処理している感じがして、なんか好き。

 「おかえりモネ」では、菅波萌えした人たちがサメ・フィーバーになったけど、「ファイトソング 」ではムササビとか、偶然なんだろうけど、なんかこのシンクロが面白い。

 これまであまり恋愛ものやっていなかった清原果耶が結果的に坂口健太郎や間宮祥太朗を爆上げしたことで、言葉は悪いが「アゲマン女優」として認識されたことは間違いないので、オファー殺到してるんだろうね。


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