可燃物な日々

表紙に戻る/過去の日記

ご意見ご感想は掲示板にどうぞ

10月30日(土)

●劇団 た組 「ぽに」@KAAT

 ついに、舞台鑑賞に復帰!

 いや、舞台の場合は映画と違って「関係者にコロナ感染者が出たので中止します」ってことがけっこうあったので「せっかくチケットをゲットしても、中止になったらダメージが大きすぎる」と思って見に行けなかったのよ。
 あと、当日券出さなくなったことも大きい。(当日券狙いに味をしめていたので)

 感染者が激減したので、「今のうちだ!」と12月の岡田将生が出る舞台のチケットさっそくゲットしましたが、この「ぽに」は当日券出るらしいので「初日から日が浅いと週末でもわりと当日券で、いい席が出る」ということを学習していたので、土曜日のマチネ狙いで行ってみました。

 横浜まで行く電車混んでて「あー、いつもの週末に完全に戻ったな」と実感。
 まあ、それまでも週末に電車乗ると「フツーに混んでるなあ」って思っていたけど。

 さて、横浜芸術劇場ことKAATは、コロナ前にケラ演出で瀬戸康史と多部未華子主演の舞台を見て大感激したのだが、あれっていつだったっけ?

 2019年の11月でした。

 コロナのコもなかった頃・・・・って、ダジャレになってしまった・・・

 ケラの舞台見たことなかったので「オリンピックの開会式の演出に関わるらしいが、こりゃ、ほんと大御所だ」と、ケラの出世を実感というか、「このセンスで開会式とか超楽しみ」とか思っていた頃が懐かしい。

 ほんと、コロナはいろんなものを奪ったと思う。

 いや、まだ、この先どう展開するのか全然わからないけど。

 朝ドラで、「戦争があああああ」って展開はよくあるけど、それに近いものを経験した。
 甲子園が中止になったり、とか。

 さて「た組」ですが、私はNHKよるドラ「きれいのくに」で加藤拓也という名前を知ったが、ドラマ「俺のスカート、どこいった?」も「カフカの東京絶望日記」も「死にたい夜にかぎって」も見ていたので、「あー、そういう感じですか」っていうことは、なんとなく理解していたけど、それにしても「きれいのくに」は、実験農場である「よるドラ」の中でも「これ、NHKじゃないとぜったい無理だったよなあ」っていう異色作であった。

 今のところ演劇が主軸の若手クリエーターなんだろうけど、業界内で「こいつ、すごいから育てよう」って感じは伝わるし、さいたま芸術劇場での公演も多いので、横浜的には満を持しての横浜公演なんだろう。

 規模的には「下北沢でやれ」と思うけど、もう下北沢の時代じゃないんだなあ、と思った。

 そして、「ぽに」は客席が東西南北な、いわゆるアラウンド方式というのか、円形劇場方式だった。

 当日券は座席が選べないらしいが、「また最前列の一番端かな?」と思っていたら、その通りだった。

 あー、推しが出てない演劇だと「あー、最前列なんかこっちも緊張するし、舞台の全貌がよく見えないので良席じゃないだよな」って思うけど、「ぽに」は藤原季節なので、初めて生で見るのが最前列とか緊張するぜ。

 そもそも松本穂香主演だし、それを最前列とか、コロナでずっと舞台は見てなくて、去年の2月のタカハシの舞台が最後だったので、1年半ぶりの舞台鑑賞・・・・ということにほんと緊張した。

 不思議な舞台公演でした。

 まあ、こういう、役者が声を張り上げなくて、地声で淡々と喋るっていうのは経験あるんですが、客席が舞台を囲むアラウンド形式でこれをやられると、これは・・・・オタクの夢である「壁になりたい」を再現した?

 朝ドラ「おかえりモネ」は重要なシーンがコインランドリーで展開されるので「ドラム式洗濯機になりたい」って視聴者が続出しましたが、この「ぽに」では、ほんと私は壁になりました。

 壁の弱点もわかった。

 アングル選べないのです。

 主要人物がとても大事なセリフ言ってるのに、こっちは背中しか見られないとか。

 逆にこっちに向いて、重要なシーンやってると「あっちの壁の皆様は背中しか見てないじゃん」って心中お察ししてしまう。

 よくわかりました。
 同じ空間で、同じもの見てるんだけど、全然同じもの見てないんだよね。

 そして繰り広げられるのは、20歳そこそこの若いカップルの「私たち、付き合ってるの?」だったり、シッターのバイト先でのやりとりだったり、留学したい理由だったり、一つ一つは実にたわいもない話で、映画みたいに場面が切り替わるのを「壁」として、ひたすら見守っていた。

 しかし、藤原季節目当てで見にいったのに、「体の関係はあるのに、付き合ってるわけじゃないと、遠回しに逃げる男」っていう最低の役柄であった。
 まあ、そういう「ズルい男」の役多いので、慣れてるけど、生身で目の前でやられるとキツい。

 てゆーか、恋愛の話も仕事の話もとてもリアリティありすぎて、笑うに笑えない状態。

 でも、ずっとそんな感じだったので、後半は「失笑」という感じで声出ちゃったけど、私の斜め後ろにいたオジサンが「身勝手な男」のセリフにかなり敏感に反応していて、声出して笑っていたので私もつられて声出して笑っていた感じ。

 という、非常に緊張感のある作品でしたが、そこに「ぽに」という「ボニョ」じゃなくて「鬼」の発音のバケモノ?みたいなのが現れるから、どうしていいのかわからなくなった。
 劇団イキウメとはまた違う方向でシュールでした。

 私はずっとこういう小劇団の演劇を見てなかったけど、最近ちらほら見るようになり「かつての笑い重視の時代は終わっているんだな」と思った。

 そういえば、私が演劇見なくなったのは、「なんか客席が笑うために来ている?」って思ったからだ。
 なんか、リアクションするのが面倒になったのである。

 まあ、それほど見ているわけではないから、偉そうなこと言えないけど、「イキウメ」にしても「た組」にしても、映画的な演出というか、「これ、映画だったら」って演出が多いので、それも今のトレンドなんだろうか?
 この「ぽに」で「上手いな」と思った演出は、「手のヌイグルミ」の使い方で、藤原季節が松本穂香のスカートの中に手をつっこむという非常にドギつい性的表現を「手のヌイグルミ」を使用することで、「絵としてはアホ」だけれども、「やってる行為のドギつさ」は残る。

 そして、シッターやってる5歳児にも、彼氏にも松本穂香はビシバシとブたれるのだが、それも実際の手でなく「手のヌイグルミ」を使用するので、音は派手だが、それほど痛くはなさそうなので、いわば「ハリセン」の役割を担っていた。

 でも、映像だと「音は全て効果音」だとわかっているので、暴力シーンはけっこう平気だけど、それほど痛くはないんだろうけど、実際に目の前でビシバシ音がして叩かれていると、けっこうダメージを食らったので、上手い演出だと思った。

 他にも小道具の使い方が巧みな描写が多く、「手数が多いから役者さん大変だなあ」とも思った。

 というわけで、藤原季節の役が最低だったので「キャーーーっ」って感じではなかったが、友人とスーパー銭湯で寛ぐシーンがあり、腰にタオル巻いただけの藤原季節が目の前に座った時には、「は・・・裸?」と目の置き場所に困った。

 半裸の男性見るの久しぶりだった。
 エロい意味でも、コロナがという意味でもなく、「もう、しばらくプールに行ってないな」という意味で。

 その藤原季節の友人役に見覚えがあり「あ、きれいのくにで、ゴローちゃん顔の高校生役の子だ」とすぐわかった。
 「きれいのくに」は整形手術や遺伝子操作が流行って、「男は全員稲垣吾郎顔になってる」っていうトンデモ設定だったんだけど、秋元龍太朗演じるその高校生役は合成でその顔になってるらしかったが、素の本人見てすぐ「あの子だ!」ってわかったのなんでなんだろう?

 佇まいとか、声?

 声がけっこう稲垣吾郎に似ているので、だからあのドラマに起用されたのかもしれない。

 あと、どーでもいーことだが、松本穂香はもっと小柄な印象だったのだが、藤原季節と並ぶとあまり身長差が無いので、公称162センチだけど、もっと身長高いのかもしれない。
 それでも肩幅とか、ものすっごい華奢だったので「これは映像だと小さく見えるよ」と納得。

 家帰ってから気がついたのだが、松本穂香と藤原季節は「his」で共演してたね。
 舞台見てる時には全然思い出さなかった。

10月29日(金)

●朝ドラ「おかえりモネ」最終回

 今週は毎日が「いい最終回だった」で忙しかったのだが、ほんと「これで金曜日で終われるの?」ってくらい詰め込まれていた。
 最終週になって「みーちゃんの震災の時の心の傷」が明らかになるなんて!まあ、ずっと「なんかあるんだろうなあ?」って感じに引っ張っていたけど、まるでイヤミスみたいな鬱展開にびっくりしました。

 そして、菅波先生が「感染症かもしれない」と東京の大学病院に呼び戻され「わー、やっぱコロナやるんだ」とわかったのだが、去り際がスローモーションになったので「その演出はダメエエエエエエエエ!」と絶叫したりした。

 まあ、史実として今のところ、30代の医療関係者が犠牲になっていないと思うので、死にはしないと思うけど、2020年1月13日に東京に戻ったら、史実だとちょうど今だったら休暇とって帰省(?)できるとしても、1年と10ヶ月は気仙沼に行けないし、この最終回の脚本が出来たのがいつなのかわからないが、撮影されたのが夏頃だと思うので、その時点で「いつ、菅波は気仙沼に来られるか」って決めるの難しいだろうなあ。

 そしたら、「2年半」になっていて、2022年の夏だった。

 うん、いいんじゃないかな。実際はどうなるのかわらかないけど、「来年はいつも通りの夏休みになりますよ」という希望を与えてくれたので。
 しかし、朝ドラの結末が未来になったの初めてでは?

 そういえば、今までも同世代や年下の俳優が「朝ドラのヒロインの両親」をやることはあったのだが、時代が少し違うので、例えば「半分、青い。」のヒロインの両親は滝藤賢一と松雪泰子でどちらも40代だが、役柄を現実に置いてみるとうちの母親の方が近い。ヒロインが私の妹と同世代という時代設定だったので。

 なので、この「おかえりモネ」は初めて「役柄が同世代」になったのである。
 両親とも大卒で、父は銀行員、母は教員(公務員)って私の世代だと実に平凡なカップルである。

 ということは・・・・あと20年後には「朝ドラの祖母が同世代」になるんだろうなあ?
 「おばあちゃんの時代とは違うんだよ!」の意味が「だからバブル育ちは」になるんだろうなあ。

 そういや、うちの父方の祖母は大正時代に東京のサラリーマン家庭で子供時代を過ごしたので、うちの親が夏休みに泊りがけで海に行く計画を話したら「一泊しかしないの?」って驚いていたらしい。
 交通事情も違うだけろうけど、祖母の家では一週間くらい海辺で保養していたようだ。今で言うところの「夏休みはハワイで過ごします」みたいなもんか。

 話が逸れたが、「おかえりモネ」はいろいろな点で新しいというか、珍しい朝ドラで、暗いだの重いだのわかりにくいだの、アンチも大量発生していたようだが、私はすっごく好きでした。
 主人公が明るくないところが自分寄りだったし。あと、理屈っぽい菅波も。

 菅波人気がメディアでも盛り上がってましたが、終わってみて思うのは、やっぱ菅波が「外の人」だったのが大きかったなあ。
 そして重い物語に差し込む光のようなトンチキぶりにホント癒された。

 ラストの海辺のシーン見てて、菅「波」「光」太朗としてデザインされたキャラだったんだなあと・・・

 どうでもいい話だが、私はタカハシ沼い落ちてからずっと、仕事で使っている3ヶ月ごとにパスワードを変更する仕様になってるシステムに、ずっとタカハシの役名を使っていたのですが、去年、ネタ切れになった時にちょうど「チェリまほ沼」にハマったので、黒澤・安達・町田・赤楚で1年回していて、「次どうしよう?」と思っていたら菅モネ沼に落ちたので、最新のパスワードは菅波です。(もちろん、それだけじゃない記号も絡めているけど)

10月28日(木)

●「SUPER RICH」3話

 最初から言っているが、赤楚くんがとにかく超可愛いので、もうそれだけでいいです。

 お仕事ドラマだと思っていたのだが、そのお仕事部分の描写というか設定が雑なので、主人公の魅力がよくわかないんだよなあ?
 江口のりこの俳優としての魅了に頼りすぎではないか?

 あと、町田君が江口のりこのことが好きなのはいいとして、中村ゆりまで?
 それはさすがに詰め込みすぎなのでは、と心配になる。


10月27日(水)

●映画「CUBE一度入ったら、最後」

 これの制作発表見たとき「なんで?」って思った。

 日本公開が1998年だから、もう23年前に流行った映画だけど、確か、六本木シネヴィバンで上映していたんじゃなかったっけ?
 映画館で見たし、面白かったけど、「低予算のカナダ映画が、意外とヒットした」って感じで、まあ、最近だと「カメラを止めるな」みたいな、だけど、結局、世界的に「カルト人気はあった」ってだけで、今更リメイクする意味がわからない。

 あの映画のキモは「箱一つのセットで、不条理舞台劇みたいなSF映画ができちゃうんだ」っていうコロンブスの卵的な発想が全てだから、豪華キャストでリメイクする必要あるの?

 それでも、菅田将暉、岡田将生、斎藤工、杏、吉田鋼太郎って並べられると「舞台の密室劇でこのキャストだったら」って思うよね?
 そんで、予告編で「追い詰められてギャーギャー叫ぶ岡田将生の声」が聞こえたので「それは聞きたい」

 私、岡田将生がギャーギャー言うの大好物なんですよ。

 それを吉田鋼太郎が、さらに大音量でギャーギャー言うのなら、最高じゃないですか。

 そういうの舞台で見たみたいけど、まだ見たことないから、映画でどんな感じなのか試してみました。

 ほぼ死体役(最初にCUBEのトラップに引っかかって無残に死ぬ役)が柄本時生っていうのも贅沢だった。
 原作だとサイコロステーキ先輩なんだけど、うまく改変しましたね。

 そして斎藤工が、リーダー役かあ。
 原作はぼんやりとしか覚えていないが、今作の子供役が原作ではサヴァン症候群の青年で数字に異常に強いって設定だったはずだが、今作では「数学の天才」的な設定はなかった。

 そんで、映画見てる最中に思い出したのだが、吉田鋼太郎は「帝一の國」で菅田将暉の父親役だったし、杏は「ごちそうさん」で菅田将暉の母親役ではないか!
 もう、お父さんでもお母さんでもないので、菅田将暉に優しくしてくれないの悲しいぞ。

 それにしても、やっぱ岡田将生と斎藤工が共演なんて貴重だし、みんな追い詰められてきてギャースカ怒鳴り合うの最高だったんだけど、やっぱ、こいういうスリルのある話苦手なんだよなあ。

 それにしても、岡田将生がコンビニバイトって、なんかしっくり来ないだけど、なんでそんな設定にしてるんだろう?と思っていたら・・・

 極限状態で闇落ちして、岡田将生自身がトラップになるという・・・

 ムカつくオヤジの吉田鋼太郎を殺すとき、岡田将生の顔に血しぶき飛んだので「ああ、これやりたかったんですかあ」と納得した。
 そして、さらに菅田将暉の首を締める岡田将生。
 こーゆーの見たかったんで、あざーすって思っていたら、岡田将生がトラップに掛かって、串刺しというか磔?え?ちょっと待って、そこもっとじっくり見せようよ、血吐くとこ、もっとちゃんと見せて!

 (血の気が多い映画苦手なくせに、お気に入りの美男が吐血すると喜ぶ自分がよくわからない)

 というわけで、期待以上の岡田将生が見られて「見てよかった」と満足しましたが、杏が妙に淡々としていたので「なんだ?」と思っていたら、ああ、そういうことでしたか。

 日本版は、菅田将暉の夢落ちというか、夢落ちじゃないんだけど、「CUBEとは人生において抜け出せないトラウマみたいなもの」みたいな、やや説教臭いところがあり、原作は確か「無作為に選ばれた人々がただひたすら不条理の中でもがくだけ」ってドライな感じだったと思うんだけど、ちょっとウェットに味付けしたみたい。

 岡田将生の豹変も「底辺の叫び」みたいになっていたし。
 そういう展開にするなら、前半は岡田将生をもっとモッサり作った方が良かったと思う。
 ほら、朝ドラ「おかえりモネ」の内田くんこと、清水尋也みたいに。

 と、多少の不満はありましたが、舞台劇みたいで楽しめました。

 でも、イマドキの若者にはウケないかもなあ。
 そもそも、コロナ禍でリアルに閉じ込められていた記憶も新しいので、こういう閉塞感の話を楽しめないんじゃないかなあ。



●「恋です!ヤンキー君と白杖ガール」4話

 あれ?もう4話か?早く始まったから早いなあ。

 しかし、この話、シシオはモリオのこと好きなんですよね?

 って気になって、原作漫画読んでみたら「うぉおおおおおおおおおおお!」

 重い、シシオが超重い。

 そして、久しぶりに漫画読んで泣いてしまった。

 この原作もドラマも「社会の中でフツーでいられない人たち」の話として視覚障害者とヤンキーの恋がメインなんだけど、かなりイマドキの多様性というか、それこそ朝ドラ「おかえりモネ」でも描いている「みんな、それぞれなんかあるけど、いてくれているだけでありがたい」ってゆーことを描いていて「令和いいぞ」と思った。

 やりたいことやればいいじゃん、役に立たなくてもいんだよ。

 ここしばらく、ドラマのテーマが「空気ばかり読もうとしているけど、空気って何?」だったのが、なんか変わってきたようです。

 とりあえず、シシオの物語を原作通りにドラマでやるのか楽しみです。
 (そのための鈴木伸之なのだと思うので)
 予告編だと、まずハチコの方を先にやるみたいだけど。


10月26日(火)

●「婚姻届けに判を押しただけですが」2話

 朝ドラの方で、坂口健太郎の菅波と永瀬廉のリョウが会話するシーンがあったっけど、「やっぱ、永瀬廉は正統派美男子だなあ、坂口健太郎の顔が雑に見える」と思いましたが、ハンオシ2話目にして気がつきました。

 「やっぱ、別に、坂口健太郎の顔が好きなわけででもないだよな?」

 私がハマったのは「菅波」であって、坂口健太郎ではなかったことがわかってよかったです。

 いや、よくない・・・・

 菅波ロスをこっちで解消しようと思っていたのに、さすがにこれは・・・

 ちょっと設定に無理がありすぎて、素直にキャーキャーできないんですよね。
 原作漫画も読んでみたんだけど、漫画でもちょっと受け入れがたい話だったので。

 でも、坂口健太郎はほんとすごいと思うんだけど、「なに、こいつ?こんなんゼッテーいねーわ」って崩壊しそうなキャラをちゃんと成立させてるところだ。
 さすが菅波をあれだけの人気キャラに仕上げた腕前の凄さに唸るが、それでも、けっこうキツい。

 しかし、もう一度見てみると、「全く共感を呼ばないキャラ」を「それでも、見てて面白いキャラ」にしている手腕に唸るし、もはや坂口健太郎の愛され力を試すというか、鑑賞するだけで、いいのではないか?

 自分が坂口健太郎だったら「これ、デレるタイミングが超ムズい」ってすごく悩むと思う。

 それにしても、やっぱ菅波は脚本と役者の奇跡のマリアージュで(あと演出や衣装さんも)、こういうこと、めったに起こらないからこそ、我々はその瞬間を愛してやまないのだと思いました。

 そして、菅波の愛され度をちゃんと理解して「菅波バージョン」で「あさイチ」に出てくれた坂口健太郎の才能は素晴らしいと思うし、たぶん、西島秀俊や内野聖陽を超える役者になるだろうし、なんならメンノン大先輩のアベちゃんを超えるのかもしれない。

 ソース顔の阿部寛と、塩顔の坂口健太郎のどっちが勝つか、10年後にどうなってるのか、楽しみにしています。

 あ、成田凌が全部ひっくり返しても全然オッケーです。


10月24日(日)

 10月期のドラマが出揃ったので、ざっとメモ。

●「最愛」金10

 「リバース」チームのオリジナル作品。

 薬師丸ひろ子が母親なので「アンナチュラル」を思い出すが、元夫が光石研って朝ドラ「エール」では?とか、井浦新も「アンナチュラル」組だし、松下洸平は朝ドラ「スカーレット」のハチさんだし、兄役の奥野瑛太も「エール」だし、「アンナチュラル」ミーツ朝ドラって感じのキャスティングです。

 15年前の時空では、吉高由里子が18歳の女子高生であるという設定がすんなり頭に入って来ませんが、大学陸上部員の松下洸平がわりとちゃんとしているのでギリギリセーフか。

 1話で「これ、ヤったの弟なんだろうな」って思っていたけど、2話でやっぱりそうだったということになったので(まだ、あれだけでは信用できないけど)話のキモはどこに向かうのだろうか?
 まだ、現在時点での奥野瑛太が出てきてないので気になる。

 忠犬モードの井浦新が魅力的なのと、まだ全貌がよくわからないミッチーがどう絡んでくるのか楽しみです。

 あと、高橋文哉くん(仮面ライダー・ゼロワン)が謎の情報屋役。春には火10「着飾る恋では・・・」で主人公の後輩役をゲットしていたけど、あんま活躍してなかったから、2度目のプライムタイム出演に期待しております。

●「二月の勝者」土10

 柳楽優弥が連ドラ主演って超久々なのでは?「アオイホノオ」以来?
 つーか、連ドラ主要人物も2017年「おんな城主直虎」以来ですよね?

 私、この原作漫画、1巻が出た時に読んでいて「順当に連載が続けばドラマ化するな」って思っていたのですが、続きを追っていなかったので、去年ドラマ化が発表された時には「中学受験っていう、ちょっと特殊な世界の話だけど、ちゃんと人気あったんだ」って驚いた。
 でも、たぶんコロナの影響で流れてしまったので「このままお蔵入りか?」と思っていたら、1年後に復活したので驚いた。だって、子役あんなに集める撮影ってリスク高いじゃん。(予防接種できない年齢の子も多いと思う)

 そして、なんといっても、柳楽優弥の原作ビジュアル再現度の高さに驚いた。

 これ、柳楽優弥の当たり役になりますね。
 だって、なんかドクターXみたいな感じになってるし。そもそも岸部一徳がいるし(笑)

 さらに、ヒロインとはいえ、柳楽優弥の下に井上真央がいるっていうのも驚きで、会社でその話したら「なんで?」って言われたんだけど、「だって井上真央は大河ドラマ主演女優ですよ?」って言ったら「どの大河ドラマ?」って、ああああああああ、「花燃ゆ」のこと誰も覚えてねー(笑)

 井上真央の役は原作だと新卒の空回りなんだけど、ドラマでは元中学校教師に改変されてるから、20代後半設定みたいだけど、実年齢34歳の10年前の朝ドラヒロインで、6年前の大河ドラマ主演女優がやるポジションではないと思ったけど、2話を見て「ああ、実質、この子が主演なんだ」と納得しました。

 だって、柳楽優弥よりも出番多いんだもん。
 井上真央が「フツーに」やって上手くいかないことを終盤で柳楽優弥が全部ひっくり返すって話だし、そもそも原作もサクラ先生目線なので、このドラマは「しばらく民放連ドラから遠ざかっていた元名子役の柳楽優弥と井上真央が30歳すぎて、新たなステージに向かうステップ」になるのかもしれない。

●「顔だけ先生」

 深夜ドラマだけど、まだまだ高校生役でいてほしい神尾楓樹が先生役で、ヒロインが貫地谷しおりという贅沢。

 ありがちな破天荒先生ドラマかと思いきや、ちょっと新食感。
 先生役は八嶋智人を筆頭に名バイプレーヤーで固めてるのに、生徒役は私の知ってる子が一切出てこないので新鮮。
 イケメンがイケてない役やってます的な園芸部部長が脱いだら凄かったので、「誰だこいつ?」と思って調べたら長谷川慎というエグザイル系のランペイジの人でしたとか。

●「消えた初恋」

 朝ドラで永瀬廉は覚えたし、キンプリなんですね、まだ歌番組でキンプリ見たことないんですが・・・って感じなのに、今度はスノーマンの目黒連ですか。

 ジャニーズの松村北斗と、エグザイル村の吉野北人(この人もランペイジですね)も、ややこしいと思っているのに、うううううう。

 おばちゃん、若い男子の顔が年々見分けにくくなってきてるから、顔と名前覚えるの大変なのよ。

 脳トレだと思って、がんばってるのよ。

 でも最近「関ジャニにも顔と名前が一致しない子がいる」ということに気がついて、「全然、おいついてねー」ってガッカリしましたが。

 で「消えた初恋」ですが、設定が面白いね。
 好きな女子に消しゴム借りたら、そこに「イダくん」て書いてあって、それを井田に拾われて「え?お前、オレのこと好きなの?」って誤解されて・・・

 「好きな女子の初恋は尊重する」ってゆーの、令和のラブコメだなあって思うし、それで男だけど気になってしまうっていうのも令和だなあって。

 この間「きのう何食べた」が映画の宣伝でTVerにあがっていたので全部見たんだけど、昭和な親が「息子がゲイだということはわかったが、じゃあ、どっちが女装してるんだ?」っていうのジワジワとキツいんだけど、ドラマ制作会社に勤めていたころ、上司に「なんか、いい企画ない?」って言われて「これからの恋愛ドラマは、同性愛です!」って言ったら、「ニューハーフは数字出ないだよ」と言われ「ニューハーフじゃないんです!」って言っても、あの昭和なオッサンはとうとう理解してくれなかった。

 だからこそ、「恋愛ドラマの障壁として、ゲイ設定っていいと思います」ってずっと訴えていたんだけど、あれから20年以上経過して「もはや、ゲイ設定ってだけでは、時代遅れ」になったの凄いですよね。

 映画「窮鼠は・・・」に大倉忠義が出た時には「とうとう、ジャニーズが参入してきた!」って驚きましたが、目黒連と道枝駿佑という、たぶんジャニーズにとっては売り出し中の二人をこういう作品に投入してきたのって、ほんと時代が変わったなあと感慨深い。

 ジャニーズ事務所には、その昔いろいろあったので、ホモフォビアに対する警戒心すごく強かったと思うんですよ。
 ほんと「おっさんずラブ」のヒットで潮目変わったし、「昨日何食べた」で、さらに確信したし、そこに「チェリまほ」のヒットで加速しているような感じで、30年くらい前に私が望んだ世界が広がってるのって、ほんと嬉しいです。
 
10月21日(木)

●「SUPER RICH」木10 2話

 ですから「チェリまほ」の町田くんと赤楚くんを人質にとられて「どーするつもりなの?」と思っていたら、2話にして、赤楚くんは自転車漕ぐし、お泊まりしてるし、あー、お客様、そのパーカーの胸のはだけ具合、反則ですから!

 いや、最初から確信犯だと思っていましたけど、ほんと確信犯でした。

 主演が江口のり子だからって許されないぞ・・・・・

 って、「なんか、これはこれで、極上のスピンオフなのかも」って許してる自分が怖い。

 こんなん、ぜったいダメでしょう、と思いつつ、「ふわーっ」ってなってんの、そんなだから日本は第二次世界大戦でひどい目にあったんでしょうが。

 でも、やっぱし赤楚くんと町田くんが並んでラーメン食べてると「尊い!」とか思ってしまうから、腐女子チョロいとか思われてんだろうな。そうよ、チョロいんですよ。すーぐ釣られるんだから。


10月20日(水)

●「婚姻届に判を押しただけですが」TBS火10

 コロナのせいでテレビドラマもいろいろ予定が狂ってて、だから、今クールはトライストーン所属俳優主演作が目白押しという事態になってるのだが、このドラマが元々どういう経緯で企画されたのかは知らないが、「朝ドラのヒロインの相手役をその直後にラブコメ起用」というのが念頭にあったのだとしたら、コロナで朝ドラが後ろ倒しになったせいで、放送が被ってしまうことになってしまったのであった。

 「朝ドラ」から「民放プライムタイム」ってだけならよくある話だし、そもそも坂口健太郎はすでにプライムタイムで主演やってる級なので、朝ドラでブーストしただけだっていうのもわかってるのだが、「近年、記憶にないほどの沼展開」を見せた直後に?

 同僚にそう言ったら、「ハチさんは?」って言われたけど、松下洸平は「スカーレット」でブレイクしたけど、あの役、離婚しちゃったじゃん。つーか、コアなクラスタは「史実では・・・」ってわかっていたので、ハチさんにはちょっと警戒していたんだよね。

 直近だと、やはりディーン様じゃないだろうか?

 あのトンチキ・イケメンぶりは凶器でしたよね。

 でも、あの時のディーン様は、まだ無名の「誰このカッコいい人?」だったので、ちょっと違う。

 その前は綾野剛だったっけど、あれも不倫だったので「朝ドラで、カプ萌えって?」って考えると「半分、青い。」のスズメとリツはお互い他の人と結婚して離婚してるし、やっぱ、この「スガモネ」は、ありそうでなかった奇跡のカップルなんですよね。

 だいたい、ああいうハイスペック彼氏にはゴージャスな元カノとかがいて、ヒロインが「私なんて!」ってなるのが定番なんですが(チェリまほ参照)、「おかえりモネ」にはそういう定番な恋の障壁が全くなくて、ヒロインの幼馴染がジャニーズだというのに、そっちはヒロイン以上の闇属性で、ヒロインが溺愛する妹との三角関係?にもならないという、よく考えると「このキャラ設定すごいな」

 とにかく「おかえりモネ」は凄いんですが、たぶん「おんな城主直虎」くらい凄い。

 そして「おんな城主直虎」が直虎と政次のカプ萌えで、みんな死んだのと同じくらい・・・てゆーか、あれも、まさかの政次の大ブレイクだったと思うんだけど、そんな感じの菅波先生推し本当に楽しかったです。

 「お?とと姉ちゃんでは、ヒロインの相手役未遂だった坂口健太郎がリベンジするの?」とか思っていたら、まさかの沼落ち(笑)
 おかげさまで、「英国かぶれなのでレモンティーは邪道」と思っていたのに、せっせと午後の紅茶無糖のレモンティー毎日飲んでます。

 で、まだ朝ドラは終わってなくて、菅モネもどういう結末を迎えるのかわからないというか、ついに来週、気仙沼にご挨拶するらしいって段階で、こっちの方があっさり婚姻届に判を押してしまいましたあああああああ!

 あああああああああ、ってなったけど、こっちの坂口健太郎もかなりヤバい奴だが、やっぱこれは菅波ではないので、意外と頭切り替わりました。
 つーか「あ、わたし、やっぱ、坂口健太郎のことはそれほど好きじゃないな」って正気に戻ったよ!

 顔があまり好みじゃないんですよね。つーか、イケメンとして認識してないというか。

 でも、映画「ナラタージュ」の坂口健太郎がほんと凄くて、「あ、この子、やっぱ別格だな」と思ったのですが、朝ドラのヒロインの相手役で、その資質が全開して、「向こう10年は朝ドラ・ランキング上位だろうし、令和のカップル描写の基礎を築いたという点で、新しいスタンダードを打ち立てたと後世まで語り継がれるであろう」と確信しています。

 で、このドラマですが、「既婚者という肩書が欲しいから誰彼構わずプロポーズ」っていうトンデモ設定ですが、原作通りなので・・・

 菅モネに萌えていた朝ドラクラスタの皆様には、素直に受け入れられないかもしれないけど、坂口健太郎はあまりこういう王道ラブコメに出てなかったので、このタイミングでこういう展開するのも面白いと思うので、生暖かく見守りましょう。

 あと、田辺誠一と坂口健太郎が対峙するシーンがあって「新旧メンノン専属モデルの邂逅!」って、メンノン時代の田辺誠一に思い入れのある私には、ご褒美シーンでした。

 坂口健太郎はきっと田辺誠一コースじゃなくて、「元祖」である阿部寛コースを歩むのだろうけど、でも、きっと田辺誠一要素は生かしていくと思うので、きっとこれからも「塩顔」の新境地を開いてくれることを期待しております。

 坂口健太郎のライバル的な立ち位置にいる成田凌がどうなるのかは、まだ全然わからないのも面白い。

●「恋です!」水10

 鈴木伸之が演じるシシオに、何かリミットがあるようだが、それがなんなのかわからないので原作漫画買って読んだら「バイトから正社員になったので、ヤンキー卒業する」って話で、さらに店長になったレンタルビデオ店で森生(杉野遥亮)を採用する、って話で、「ええええ?そういう話なの?」

 ってドラマ見てみたら、ほんとそういう話になっていて泣く。

 すごいなあ、すごいバリアフリーなドラマだなあ。

 朝ドラ「おかえりモネ」は、ある意味、大卒エリート中心の話で、そんな中でも高卒のヒロインが気象予報士という資格をとってエリート達と同じ土俵に立っているっていう話ですが、「恋です!」は社会の厄介者になってるヤンキーが視覚障害者のことが好きになって、「彼女が楽しめる場所を作りたい」っていう単純な願望が、「バリフリーの店舗にすると、もっと商売になるんじゃね?」って展開いいなあ。

 「おかえりモネ」の「で?志はわかったけど、それって、ビジネスになるの?」って雰囲気を引き継いでるのは、坂口健太郎が出ている火曜日じゃなくて、こっちの水曜日らしい。

 とにかく、鈴木伸之がけっこう重要な役なことがわかって安心しましたし、これって奈緒ちゃんと、もっといい感じになるの?それは超見たいと、前のめりになりました。

10月19日(火)

 有給取っても、遊びに行くところがない・・・・と、去年も後半になって慌てて有休消化していたんだけど、今年も7月8月と感染拡大していたので、有給あまり取らないまま秋になってしまい「ああ、ここからちゃんと取らないとまた無駄にしてしまう」と、やっと映画館がほぼ通常に戻ったので、有給とって映画見に行きました。

●映画「DUNE 砂の惑星」

 これ絶対にIMAXで見たかったのよーーーー。

 てゆーか、IMAX映画って「2001年宇宙の旅 IMAX上映」でしか見たことなかったので、たぶんこれが正式なIMAXデビュー。

 ヴィルヌーブ監督作は「メッセージ」で衝撃を受けて、次が「ブレードランナー2049」で、その映像の美しさの虜になったのですが、「え?次回作はでデューン砂の惑星?・・・・・友達かよ!」

 一歳年下なので、まあ、わかるというか、庵野監督の「ゴジラの次はウルトラマンで次が仮面ライダーでーす」に比べたら、実にフツーである。

 ところで、その「DUNE 砂の惑星」であるが、すっごい好きだった記憶だけが先行していて、リンチ版の記憶がほとんど無い。
 映画館では見てないのは確かだから、その後、ビデオで見たんだろうけど、けっこうカルト的な作品だったような?
 カイル・マクラクランが王子で、悪役がスティングだったんだっけ?

 「ブレードランナー」と同じように、SFカルト映画として、長年いろいろ語られてきたので、映画そのものがどうだったのか、わからなくなるんだよね。
 だから予習というか、復習してみようかとも思ったが、「まっさらでヴィルヌーブ版見てみるのもいいかも」ということになりました。

 IMAXの欠点は上映前に入るIMAXの説明が長いことですかね?
 「この映画、けっこう長いんだから、早く上映してくれないとトイレで中座しちゃうだろが」と思った。
 この間の「燃えよ剣」もけっこう長かったので、終盤けっこうヤバかったので。

 しかし、本編始まったら、映像の美しさと音の迫力に引き込まれた。

 なんか、もう感覚的に3Dというか、ほんとにあの世界に自分が存在しているかのよう。

 つーか、わかっていたんだけど、世界観がスターウォーズみたいなんだけど、映像の質が「メッセージ」や「ブレードランナー2049」って相当な贅沢である。
 つーか、スターウォーズのエピソード7も、けっこうこんな感じで感激したのだが、8が「えええええ?」だったので、私は9見てません。
 そもそもスターウォーズは高所恐怖症の私にはキツい描写が多いので、やや苦手なのである。

 ヴィルヌーブ作品への信頼が厚いのは、スリルが苦手な私でも大丈夫だからなのだ。

 だから、安心してIMAXで鑑賞できたし、その期待は裏切られなかった。

 高所もグロもありませんでした。

 あと、「これ、予算潤沢な大河ドラマでは?」って思ったんだけど、ハイテクとローテクが混在する世界っていうか、DUNEの世界観ってスチームパンクっていうのか、IT化が排除されてるんですよね。
 そのあたり、佐藤史生の世界観というか、これが元ネタなのかもしれないし、そもそもスターウォーズがそうなのだが、一周回って時代劇になるところがキモなんだと思いますが、ほんと、どなたかが仰っていたが、織田・豊臣・徳川に翻弄された「真田丸」みたいな話だった。

 いや、どっちかっていうと、「おんな城主直虎」の井伊家の方が近いかも。

 そして、ニューエイジな環境目線は「ナウシカ」みたいで、ほんと全体的に「何かに似てる」って思うんだけど、だからこれが元ネタであって、膨大な予算をつぎ込んで、これを映画にしたヴィルヌーブ監督すげえよ。結婚して!(友達から昇格した)

 って、全然ちゃんとした感想書けてませんが、まず、この映画が「PART1」を銘うってるし、そりゃ、この物語を2時間や3時間では描れないのはわかってるし、続きもぜひIMAXで見たいから、どこに投票すればいいんですか?

 あんまり間空くと、主演のティモシー・シャラメ君(現在25歳。撮影時はもっと若かったはず)が老けてしまうので、お早めにお願いいたします。


10月18日(月)

●映画「ルパンの娘」

 見たいの一斉に公開されるから忙しい、忙しい。

 まあ、これは絶対見たいというわけではないが、テレビドラマでは最高に楽しませていただいたし、大貫さんのダンスと瀬戸くんのアクションあるみたいだから、映画館でちゃんと見ないとって思っただけです。

 それにしても、最初から国内ロケだけで済ます企画だったのか知りませんが、「この志摩スペイン村だか、長崎ハウステンボスみたいな、偽ヨーロッパ村どこ?」って思ったけど、ポルトヨーロッパっていう和歌山にあるテーマパークらしいです。
 これがけっこうルパンの娘のファンタジー感にマッチしていて良かったかも。
 つーか、どーせドラマの明治時代だって、明治村頼みなんだから、これでいいんだよね?

 とか思っていたら、まさかのバックトゥーザフューチャーに「え?」ってなったが、ルパンの娘は元々こういうパロディ設定が売りなのでいいんですけど、まさかSF展開になるとは思っていなかった。

 いや、しかし、過去の重要な役で岡田義徳とか、コンフィエンスマンJPか?って思ったけど、観月ありさの悪役ぶりが凄すぎて、ってゆーか、実の娘を本気で殺しにくるってシャレにならんのだが、たぶんこのあたりはジョーカーの流れをくんでるんじゃないのかと思ったけど、ジョーカー混ぜちゃいかんだろ、っていうのを「悪ノリは、真面目にやるものです」の気概を貫いて大真面目にやるから、ちょっと・・・・けっこう引いた(笑)

 でも、大貫さん、いっぱい踊ってくれたし(踊る殺陣はお見事でした)、瀬戸君のアクションにも大満足したので、見て良かったです。

 でも、会社帰りのニュータウンの7時の回、一番大きい劇場で客が私一人だったけどな(笑)

 それ、2度目だったので、もう大丈夫だったけど。
 (最初の時は「え?もう予告編終わるけど、他に誰もいないの?」って、かなりキョドった)

 あそこのシネコン、土日でも空いているので重宝しているのだが、「こんなでは、いつか無くなってしまうのでは」と本当に心配だ。
 コロナ禍でも、堂々とマスク外して映画鑑賞できるので、ほんと有難いんだけど。


10月17日(日)

●映画「燃えよ剣」

 この映画もコロナでずっと延期になっていたなあ。
 コロナが無ければ去年の5月公開だったので、かなり前から予告編だけ観ていた状態だった。
 その当時は「ふーん、原田眞人監督で今度は新撰組ですか」ってだけだったんだけど、徳川慶喜役が山田裕貴で、斎藤一が松下洸平だったので見るつもりではいたのです。

 ところが延期のおかげで、先に大河ドラマで町田啓太の土方歳三が出てきちゃったもんだから、「なんか岡田准一に上書きされたくないな」って思った。

 そんなテンションだったので、特に予習もせずに観に行ったのですが、原田監督作は「関ヶ原」もそうだったんだけど、主役級も脇役級もジャンジャンつぎ込んでくるので、俳優オタクとしては「早押しクイズ」やってるみたいで頭の体操になります。

 私は司馬遼太郎に疎いので、新撰組は三谷幸喜の大河ドラマで学習したつもりですが、あれもだいぶ前なのでよく覚えていないのだが、この映画で山南さんが安井順平だったので、「山南さんといえば堺雅人なのにぃぃぃ」って思ったけど、安井順平はイキウメ役者だし、近所に住んでいるから(住まいは知らんが、時々すれ違う)応援してるので、いいんですけど。(それに同じ事務所の山田裕貴と仲いいし)

 あと、後半で渕上泰史がいきなり出てきたので「誰の役?」と思ったら桂小五郎でした。
 桂小五郎といえば「るろうに剣心」では高橋一生だったのに・・・・って、そうだ「るろうに剣心」とも被るので、いろいろややこしい。

 で、映画の感想としては「やっぱ、新撰組を映画でやるの難しいな」ってことでした。
 大河ドラマ向きの題材でしょう。
 「関ヶ原」もけっこう駆け足でしたが、ちょうど「真田丸」があえて描かなかった部分(戦シーンや処刑シーン)を重厚に映画化してくれたので、相互補完として面白かったんですよね。

 そういう意味では今の大河ドラマでアイコン的扱いだった町田啓太の土方歳三の「元ネタ」というか、この元ネタがあるからこそできた大河ドラマでのあの扱いだったということを再確認できたのは良かったです。

 だから、それでよかったんですけど、なんであんなにお笑い芸人が出てきたんだろう?

 はんにゃの金田は「アシガール」でもけっこういい役だったけど、ドラマや映画出演はあまり多くなくて、そもそも「アシガール」の時も「この人、顔はよく見るんだけど、なんて俳優さんだっけ?」って調べた記憶があるくらい。
 そして、ウーマンラッシュ村本も、いい役すぎる。
 まあ、あの役(商人出身で、主に密偵担当)を俳優じゃなくて芸人にやらせたくなる気持ちわからんでもないが、「え?ここ笑うところなの?」って戸惑った。
 (そんで、客席に笑いも起こらなかった)

 あと、マギーとか・・・・って思ったんだけど、マギーはお笑い芸人じゃなくて俳優さんでしたね、失礼しました。

 気になったのは、だからウーマンラッシュ村本の起用みたいに「え?笑わせようとしてるの?」ってところで、原田監督は「検察側の証人」でも、「ここ、もしかして、笑うことろなの?」ってシーンがあったので、笑いのセンスが合わないんだよなあ。
 いや、全然笑わそうとしていないんなら、それはそれでいいんですけど。

 でも、予告編で「これ、ぜったいに気持ち悪い感じの徳川慶喜になるな」と確信して、山田裕貴の持ち味である気持ち悪さを鑑賞しに行ったのですが、ほんと気持ち悪くて最高でした。

 これも、今の大河ドラマで草なぎ君が「新解釈 徳川慶喜」を好演してくれたので、「大河ドラマでの土方さんスポット出演」の逆としての「燃えよ剣での、ケーキ様スポット出演」が成り立ってるのが面白いが、だから、そもそも、今の大河ドラマ始まるずっと前に見ていたら、どーだったんだろう?

 あと、大河ドラマでは孝明天皇役だった尾上右近が、こっちの映画では松平容保役だったので、そこが一番「え?一人二役なの?」って混乱しましたね。

 そして私の中では松平容保役といえば、「新撰組!」では筒井道隆で、「八重の桜」では綾野剛だったので、時空がほんとにごちゃごちゃになる。

 というわけで、岡田准一主演の「関ヶ原」に続く「負け組歴史ドラマ」でしたが、今の大河ドラマでも土方歳三と渋沢栄一の邂逅は「似たような育ちだったが、全く違う生涯を送った二人」として対照的に描かれてましたが、ほんと、どっちも関東の片田舎の武士階級じゃない家の出身で、それが幕末という混沌としてた世の中で出世街道を登っていくって話、司馬遼太郎の小説が昭和の戦後世代に絶大な人気を誇ったのが、今になってなんとなくわかったような気がした。

 そして今の大河ドラマで土方歳三は出てるのに坂本龍馬が出てこないのって、この「燃えよ剣」を幕末の共通認識として使用してるからなのかもしれないなあ、と思った。「燃えよ剣」にも坂本龍馬出てこなかったので。


10月15日(金)

●「ドクターX」1話

 私は医療ものドラマがあまり好きではなく、その中でも特に「天才外科医もの」が苦手なので、ドクターXも最初の頃に「へー、そんなに人気があるんだ」と好奇心で何度か見てみた程度で、その後「よほどのことが起きないかぎり見ないだろう」と思っていたら、なんと、もうシーズン6なの?すげえなあ。

 で、なんで見たかって言うと、今朝、朝ドラの感想見てたら、「岡田将生が手術台に!」っていうのを見つけてしまったからです。初回ゲストが岡田将生で、大門未知子に手術されたらしい。

 岡田将生が手術台に・・・・それが私の「よほどのこと」であるということが、自分の中でジワジワきてしまったぜ。

 なので超久々に見てみたんだが、こんなにフザけたドラマだったっけ?
 たしかに「白い巨塔」のパロディというか、おちょくってる感じではあったけどさ。

 それにしても、真正面からコロナ禍を描いているのに、やたらとアルコール消毒とか「院長はリモートで!」とか、コロナ対策もおちょくっているので、「これ、なぜか感染が収束している今だから笑えるけど、1ヶ月前だったら全然笑えないどころか不謹慎って感じだったぞ?」

 撮影していた頃は、まだ先行きがわからない頃だったはずなので、よくこれでやろうとしたなあ、と逆に感心した。
 これくらい悪ふざけしても大丈夫な人気作だからなのか、これだけ悪ふざけしているから人気作なのか私にはよくわからないけど・・・

 で、こんな人気作の初回ゲストに選ばれるのは大変名誉なことなんでしょうけど、これ岡田将生になんかメリットあった?
 最近は映画と舞台に軸足置いているようなので、高視聴率ドラマで顔出ししておくのは大事なのかもしれないが。

 でも肩書きが「呼吸器外科医」だったので「菅波か?菅波なのか?」って笑ってしまった。
 私にはよくわからないんだけど、コロナ禍においての「呼吸器外科」ってなんか面白い設定なんですかね?
 肺炎の治療は専門ではないがECMO装着や管理は専門みたいな?

 そんで、岡田将生がコロナ禍なのにアフリカに医療支援に行っていて、ラッサ熱に感染しているとか「え?コロナじゃなくて?」ってびっくりしたが、同時に心膜症だかなんだかで緊急手術が必要で、大門未知子が一人でオペするっていうトンデモ展開に「トンデモ過ぎてついていけない・・・」

 だから、こういうドラマは「ルパンの娘」とか「コンフィデンスマンJP」とかと同じで、ファンタジーなんだからっていうのはわかってるんですが、「医療」というもののリアルさはどうしても消せないのでやっぱ苦手だ。

 でも、手術台に横たわる岡田将生のデコルテは美しかったので、よかったです。

 岡田将生といえば、これから公開される映画が「CUBE」なので「ああいうの苦手だけど、岡田将生がキーキー叫んでるみたいだから見なくては」と思っていたのですが、最近になって劇団イキウメ原作の「聖地X」も11月公開になることを知り、そっちはかなりホラーっぽいので、「大好きなイキウメで岡田将生だけど、ホラーはヤダなあ」と予告編見て「・・・・・・」

 もう少しゆるいのいただけませんか?


10月14日(木)

●「SUPER RICH」木10

 ですから10月期は「火曜日が坂口健太郎、水曜日が杉野遥亮、木曜日が赤楚衛二と町田啓太」と忙しくなる予定なのですが、先週から始まった杉野遥亮のは評判も上々なので「へへへ・・・とうとうオレの杉野がブレイクしちゃう?」とニヤニヤしてますが、今週はこれが始まりました。

 ちょっと新食感なドラマ。悪く言えば中途半端。
 フジテレビのこの枠は実験的な作品が多く、「恋愛もの」「刑事物」「医療もの」みたいなわかりやすいジャンルにハマらないものが多いのだが、これもそんな感じなのかな?

 なので、どういう方向性で行くのか初回ではよくわからなかったが、たぶん「お仕事もの」なんでしょうねえ?金持ちの女性がアラフォーになってお金を失い、そこから人生見つめ直すというヒューマンドラマになるようだけど・・・

 登場人物も多いので、どうまとめていくのか楽しみであるが、そ・れ・よ・り・も!

 やっぱ赤楚くん、完全に安達じゃん?
 スーツにリュック姿だから「安達になりそう」と思っていたが、住んでる古いアパートも「安達の部屋の貧乏バージョン」だったし、妊婦助けるバス停とか「あのバス停?(チェリまほ民だけわかる)」だったし、初回からいきなりダッシュする安達?

 というように安達が転生したような画面でしたが、このドラマのヒロイン的役回りだろうから、すっごく可愛く撮られていて、話がどーのこーのというより「うわ、かわいい、赤楚くんがマジかわいい」で終わった。
 主演の江口のりこが、すごくそっけない人で、たぶんかなり抑えた演技しているので、余計に赤楚くんのキラキラヒロインが輝くように作ってるようだ。

 この配役だと、町田啓太と赤楚衛二は対立関係というか、町田啓太がツンツンしそうなんだけど、それはそれでいいので、お手並み拝見ってことで。

 こっちは「こんだけ赤楚くんがかわいいのなら、もうそれだけでいいです」って気持ちになってますので。

 いや、だからここ2年くらいで凄い勢いで駆け上がってきてる赤楚くんだけど、このドラマ見て「やっぱ、それだけのポテンシャルあったんだね」と思ったので。仮面ライダーとしては、相棒というか1号の犬飼貴丈の方が先に売れていた感じだったのに、完全に抜いたな。

 てゆーか、1号も2号もこんなに売れるの珍しくない?

 すいません、調べたら、2011年のフォーゼが1号・福士蒼汰、2号が吉沢亮という最高峰でした。


10月12日(火)

 緊急事態宣言が明けて、何が嬉しいかって、「レイトショーが復活する!」

 やっと会社帰りに映画見られるようになりました。

 記念すべき第1作はこれだ。

●映画「DIVOC-12」

 こういう短編映画集を見るのは久しぶりだったが、1編10分くらいの短編を2つ見たくらいのところで気がついた。「これ、あと10本も見るの、超ヘビーじゃん?」

 でも、途中から軽い作品も出てきたので「あ、これならなんとか・・・」って安心しました。

 「新聞記者」の藤井道人がロマンティック部門、「RED」の三島有紀子が不穏部門、「カメラを止めるな」の上田慎一郎がコメディ部門を担当したようだ。
 公式のテーマは「成長への気づき」「共有」「感触」になっているが、なんだそりゃ?(笑)

 私は三島有紀子監督作の「よろこびのうた」が富司純子と藤原季節だったので、それ目当てだったのですが、真面目な死神みたいな藤原季節のビジュアルがツボったので、満足でした。
 藤原季節はこういうチャラくない役の方がいいんじゃね?

 そして、意外とハマったのが上田慎一郎の「ユメミの一生」で、まず映画少年役の石川春翔くんが可愛かった。天才メガネ君。
 その少年に松本穂香が古い映画のオマージュな「半生」を語るのだが、その相手役が小関裕太で、ハンフリー・ボガートみたいに仕上げた小関裕太が最高にハマっていて、「上田監督ありがとう!」と心の底から思った。

 そしてやはりコメディ系の方が好きなので、ふくだみゆき監督の「魔女のニーナ」は魔法使いサリーの実写版みたいで超ラブリーだったし、安藤ニコのバレリーナぶりが最高。

 そう、この映画(12本全部という意味で)の特徴は、それぞれ衣装のセンスがとても良くて、ロケーションも素晴らしかった。
 「魔女のニーナ」の主人公のワンピースとか、「うっわ、そう、これよ!これなのよ!超かわいい!」って大感激でした。

 そして、お約束のゾンビ映画もありました。
 中元雄「死霊軍団 怒りのDIY」
 清野菜名がゾンビに立ち向かってアクション繰り広げるの最高です。一緒に巻き込まれるのが高橋文哉で、ゾンビになってしまった元カレが濱正悟っていうキャスティングも良き。

 あと自分用メモとして、林田浩川「タイクーン」はウォン・カーウェイのオマージュみたいな感じだったんだけど、小野翔平くんがめっちゃ美しくて、あとで調べても事務所ステッカーの写真や出演したMV見ても「え?あの映画はこんなもんじゃなかった」と思ったんだけど、この作品で自分の新たな顔を発見して今後活躍してくれることを望みます。

 トリは藤井道人「名もなき一篇・アンナ」で横浜流星だったんだけど、どんだけロケしてるんだ?ってくらい、いろんな美しい風景が出てきた。公式のメイキングを見てみたら、3日間で沖縄・京都・北海道・東京で撮影したらしいが「コロナ禍でそんな移動しちゃダメじゃん!」と思ったが、だからこそ無茶してみたようだ。

 うーん、それはいいんだか悪いんだか・・・

 まあ、そんなだから芸能界もけっこう感染者出てたしなあ。まあ、頻繁に検査しているってことなんだろうけど。


10月10日(日)

 昨日「草の響き」を見て「もう一度見たい」と感想を書いていたら「あ、そういや、あれももう一度見たかったんだ」と上映館探したら銀座シネスイッチでまだやっていたので、久々に銀座に行った。

●映画「先生、私の隣に座っていただけませんか?」

 何度も言うが、私は結末わかってる話を見るほうが好きで、その方が、話の流れきにせずに単純に画や芝居を楽しめるので、こういう「え?これは妄想なの?現実なの?」って話は特にどっちだかわかった上で見たいのです。

 なので二度目の方が面白かった。
 二度見ても、どこからどこまでが妄想かって、はっきりするわけじゃないけど、妄想と現実が入り乱れるところの演出が初見よりも楽しめた。
 そして、その境界にいる金子大地は頑張ったなあ。上映後に20代女性二人組が「おもしろかったね?あと、金子大地ヤバくない?超カッコよかった」って話していて、「うちの子を褒めていただいてありがとうございます」と謎の保護者意識が芽生えた。

 そもそもアミューズは金子大地をどう育てたいのか、よくわからないけど、次の大河ドラマで源頼家役って、どうなんでしょう?(頼家のキャラ設定がよくわかってないという意味で)

 それにしても、初見の時はTSUTAYA若手育成作品だから、荒削りなところもあるなあ、って思っていたんだけど、二度目だと「これ、意外とちゃんとしてるな」と思った。
 月並みな言葉であるが「センスがいい」って感じ。

 ラブコメとしての温度感も程よくて、特に柄本佑の「ええええええ?」ってドタバタぶりはメッチャ笑えるし、映像と漫画のバランスもとてもいいし、漫画好きとしては、ほんとたまらない話だし、妻と夫の絵のタッチの違いとかほんとグっときた。

 あと、偶然だが、奈緒ちゃん出演作を二日連続で見てしまったわけだが、こっちの奈緒ちゃんの小悪魔ぶりがほんと好きで。
 登場人物こそ少ないが、風吹ジュンの存在も素晴らしいし、脚本・演出・キャストなど、どれも突出はしてないけど、要所要所で静かなカタルシスああって、とても上質の・・・誰も傷ついてないという意味で穏やかだけど、けっこう穏やかではない話で、最近だと「あの子は貴族」に並ぶ、「あー、こんな映画絶対にヒットしないんだろうけど、すっごくいい映画だから、こういうのもっと作ってほしい」な佳作でした。


10月9日(土)

 そっか、昨日は「ちぇりマホ」の初回放送から1年だったんだ。

 私は1話は、すぐに見てなくて、でも動画ですぐ追っかけたのだが、「あ、これは面白いかも」と思って、2話の「お泊まり」で笑いが止まらなくなり「これはヤバいかも」と思っていたら、3話のデコチューで沼落ちしました。

 そっか、もう1年っていうか「まだ1年?」って遠い昔のようにも感じる。
 でも、最初の頃は翌日帰宅してから動画で見ていたのに、中盤になったら、朝起きてすぐ動画見るようになり、ついにはリアタイし始めたのも懐かしい思い出だ。

 ほんと、コロナ禍における数少ない心のオアシスだった。

 てゆーか、本編終わってからが本番で、スピンオフ目当てでTSUTAYA TVに加入して、それがセキュリティの問題でPCでは見られなくて、スマホでしか見られなかったので、しばらく「休日は朝から布団の中で延々とチェリまほ再生している」というアヘン窟状態だった。

 春になってやっと円盤届いたので、TSUTAYAは解約して、円盤で何度も見て、「この麻薬はいつでも楽しめる」とやっと思えるようになったのでジャンキー状態から卒業したけど、一周年と聞くと、またあの快楽に浸りたくなってくる。

 しかし「もう、こんなにハマるのなかなか出てこないだろうな」と思っていた矢先に、朝ドラ「おかえりモネ」で菅波沼というか菅モネ推しにドボンしたので、「50歳過ぎてから、高橋一生沼にハマったり、チェリまほ沼にハマったり、菅モネ沼にハマったりしているのだが、今後はどんな沼が私を待ち構えているのだろう?」と考えると人生はけっこう楽しい。

●映画「草の響き」

 東出くん主演の例の函館シリーズ映画。
 「例の・・・」って「きみの鳥はうたえる」しか見てないけど。(柄本佑目当て)

 そんで「渋谷だとヒューマントラストで新宿だと武蔵野館かあ」って上映スケジュール見ていたら「え?土曜日に舞台挨拶やんの?」って気がついて、まだチケットあった。

 えー?東出くんはけっこう舞台を前の方で見たことあるし、劇場の外ですれ違ったこともあったので、もう特に生で見たいって感じでもないんだけど、舞台挨拶埋まらないとカッコつかないから、協力しますか。

 というわけで、超久々に新宿武蔵野館に行った。新宿に行くのがいつ以来?町田啓太に課金してミス・ディオール買った以来?
 とにかく、久々の「満席の映画館」でした。キャパ200くらいなんだろうけど、少し前ならこんなところに入るのは嫌だったけど、自分はワクチン完了してて、感染者も激減している今だと全然不安感なかった。

 客席はなんでか知らんが男性の方が多かった印象。
 監督の斎藤久志のファンなのか?

 上映前の舞台挨拶は短かったけど、東出くんも奈緒ちゃんも自分の言葉で話せる人たちだったので、高感度高かった。東出くん曰く「わかりやすいエンタメ作品じゃないんですが・・・あ、エンタメ系否定しているわけじゃなくて・・・でも、引きの絵が多い、ある意味、映画らしい映画です」

 言いたいことはわかったが、上映始まったら、まさにそんな感じの映画だった。

 「きみの鳥はうたえる」も函館が舞台なのに、観光地としての函館は全く出てこなくて驚いたんだけど、この「草の響き」も知らないで見てたら函館だってわからないんじゃないでしょうか?
 完全に「生活圏」としての函館なんですよね。

 で、話は「心を病んだ主人公が、運動療法を勧められて、近所の土手みたいなところをひたすら走る」ってだけで、そこになぜかスケボーの上手い高校生が絡んでくるわけです。
 このスケボー描写がほんと素晴らしくて、緩い坂道をスイスイ下っていくスケボーを眺めているだけで「映画代の元はとったな」と思った。

 自転車やバイクとも違う、独特のリズムがスケボーにはありますね。
 飛行機だとグライダーみたいな。

 あと心を病んだ東出くんの苦悩顔が素晴らしかったし、妻役の奈緒ちゃんも抑えた演技が光っていたのだが、なによりも私が嬉しかったのは東出昌大の親友役が大東俊介なことだった。
 好きなのよ、大東俊介。
 こういう何気ない役でボソっと出てくるのって珍しいから嬉しかった。

 というわけで、若手俳優パートも上映前に監督が「映画が初めてな子が多くて苦労したけど、演技よりも佇まいを重視した」と言っていたけど、芝居の硬さは全然気にならなくて、風景との馴染みの良さの方が印象に残った。

 文芸作品らしく、バッドエンドともハッピーエンドともとれる終わり方だったけど、結末よりも過程が大事であるという話だったと思うので、なかなかいい終わり方だった。

 欲を言うなら、もっと大きいスクリーンで見たかったし、せめてもっと前の方の席で見たかった。
 チャンスがあれば、もう一度前の方で見て、あの風景とリズム感に浸りたい。

 そういや、この作品はPG12がついていたので、「エロかグロかどっち?」と身構えていたんですが、そんなの全然なくて、たぶんODなのかなあ?まあ、他にも「自死?」ってのもあったし、どーせ、小学生連れて見るような映画でもないので、念のためつけてみました程度なんだろう。


10月8日(金)

 昨日の夜、私は「菅波が足りない」とNHKオンデマンドで菅波回をおさらいしてニヤニヤしていた。

 そしたら、グラっと揺れて、スマホはブイブイと「地震です!」

 あー、久々に大きいの来たな、ヤバいかも、と思ったが、台所に並べてあったビールの空き缶が倒れたくらいで、特に被害もなかったので、そのまま朝ドラの菅波のおさらいを続けていたのでした。

 なので、朝起きたら「首都圏で震度5強?」ってびっくりした。

 私の見立てでは「震度4行くか行かないかで、そういう時は震度3だったりするんだよ」だったんだけど、世田谷区は震度4だったらしい。
 うちの会社は首都圏で震度5以上だと安否確認メールが来るサービスを利用しているので「やっべ」と、すぐにメールを確認して「無事」を返信した。

 地震ねえ?

 これも前から言っているけど、南海トラフだか関東大震災みたいなことになったら、どんな東京になるのか、ちょっと見てみたい気持ちもあるんだけど、そこで生き残れる自信はないし、もしそんなことになったら自分がどう対応できるのか?っていうと、年々体力は落ちているので不安になる。

 これはノストラダムスの大予言よりも重くて、自分が小学生の頃からずっと「いずれ大地震が起きる」と言われていたけど、実際には阪神大震災だったり、東日本大震災だったりして、首都圏はまだ壊滅的な被害を受けていない。

 なので「自分が80歳になったときにそれが起こったら、ヤダな」っていう漠然とした不安はある。

 55年の人生で、いろいろあったけど、今のところ被災はしていなので、「このまま戦争も天災も知らない甘ちゃんのまま死にたいものだ」と思うんだけど、さあ、どうでしょう?

 まあ、でも、オイルショックとか湾岸戦争とかバルブ崩壊とか同時多発テロとか、いろいろあったよなあ。
 コロナ禍も!

 何度も言うが、パンデミックがこんなに地味に辛いものだとは想像してなかった。
 去年の4月ごろの「都心が無人に!」って絵柄はそこそこ強かったけど、個人的には「スーパーしか行くとこないし、ひたすら近所の散歩で、あとは動画で延々とドラマ見ている」だけであった。

 今後、このコロナ禍を描いた映像作品が出てくるのだろうけど、それはどんな作品になるのだろう?医療従事者の苦悩あたりは想像できるが、あとは?


10月6日(水)

●昭和の思い出

 在宅勤務の人が増えて、宅配便の再配達が少なくなったって話をどっかで読んで、思い出した話。

 これも何度か日記に書いてると思うが・・・(何度も思い出すので記憶が固定されている)

 いつ頃までああいう風習があったのか覚えていないが、私が10代の頃(40年くらい前)は宅配便の届け先が不在だと隣近所に預かってもらっていた。
 うちは母が専業主婦だったし、母が不在の時でも、子供だったり祖母だったり誰かしら在宅していたので、ご近所の荷物を預かることが多かった。

 と言っても、あの頃の荷物といったらお歳暮とお中元がほとんどで、その時期になるといつもうちの玄関はお隣宛の荷物が山積みだった。
 お隣さんは、一部上場企業の重役さんだったのである。

 けっこう後から引っ越してきた家で、一人娘のお嬢さんは私より3つ以上年上だったから一緒に遊んだことはほとんどなかった。でも、引っ越してきてすぐに一度部屋に招いてくれて、「わー、お嬢様のお部屋だ」と感激した微かな記憶がある。

 美人の奥様は社交的な方で、習い事だかゴルフだかテニスだかで外出されることが多くて、お歳暮とお中元の受け取りをミヤノ家がかなり請け負っていたのである。

 当時はそれが当たり前だと思っていたし、別に迷惑とも思っていなかった。
 配達業者がうちの呼び鈴を鳴らして「お隣のSさんがご不在なので」と言うので玄関の中に招き入れてて「ここに置いてください」って受け取りのハンコ押すだけの手間だった。

 夜になると、Sさんちの奥さんが「いつもありがとうございます」と訪ねてきて、「いえいえ、どーぞ」と回収してもらうだけだ。

 うちにはロクにお歳暮やお中元が届かないのに、お隣の荷物ばかり受け取っていても、全然卑屈な気持ちにならなかったのが今から考えると不思議だ。

 たぶん、あの頃の感覚だと「いずれうちの父も出世して重役になったら、このくらい贈答品が来るのだろう」って思っていたんだろう。
 年功序列の思想があったので、うちより貧しい暮らしをしている家を見ても「お父さんがまだ新米なんだろう」って思っていたし、うちより金持ちの家を見たら「いずれうちもこのくらいになるのだろう」って思っていた。

 一度、見たこともないような凄い荷物が届いて、それは木箱のデカいので、しかも海外からの船便だった。

 いったい、これはなんだ?とミヤノ家はザワついたが、夜になって旦那さんと奥様が引き取りにきて「欧州旅行をした時にディナーセット一式買っちゃって」
 ロイヤルコペンハーゲンだったと記憶しているが、海外旅行も珍しかった当時、高級洋食器大人買いっていうのインパクトありまくりました。

 「さすが、Sさんち、かっけーな」って本気で思っていた。

 そして、それは「自分も頑張ればいずれ手に入る生活」だと信じて疑わなかった。

 ほんと、ああいう感覚、今から考えると「中流時代」の短い夢だったんだけど、あの中流時代に、自称中流が集まるベッドタウンで育ったのって、幸せだったなあ。

 大人になってから、自分がけっこう特殊な環境で育ったことに気がついたんだけど、私の世代はああいう感覚の人多かったんじゃないかなあ?
 祖父母世代は戦争でいろいろあったけど、父母世代は戦後育ちで真面目に働けば一軒家を持てた世代で、私らは受験戦争とか言われていたけど「ちゃんと勉強していい会社入れば幸せになれる」と信じて疑わなかった。

 それがいつのまにか「格差社会」に逆戻りなんですかね?

 戦前の格差社会では、成功者が貧しい子を抱えて、その中から優秀な子を育ててみたいなことがあって、これ、どこまで本当なのかわからないけど、うちの祖母が子守女中としてお使えしていた家の主人は、「田舎で生まれたが、食わせられなかったので、東京までの運賃渡されて上京して途方に暮れていたら、通りがかった偉い人に馬番助手として雇われて、それが馬車の付き人に出世して秘書になり、実業家として成功した」という、「そんなドラマどっかで見たぞ?」って話だったのですが、当時は駒場に豪邸を構えていて、もう今は没落してます。

 でも、祖父の葬式の時に本当にその噂の坊ちゃん来てくれて、「ひえええ、なにこのうちの親戚じゃない感じの紳士はって思っていたら、例のあの人だったんか!」って、リアル朝ドラな感じが嬉しかったです。

 あのお坊ちゃん、祖母が老人ホーム入った後も、たびたび見舞いに来てくれてたらしく、祖母が亡くなった後に「老人ホームを訪ねたら、おミツさんがもう亡くなったと知り」と、うちに手紙が届いてました。ママン、ちゃんと知らせろよ!

 てゆーか、お坊ちゃんが、年に1度くらい来てくれていたことママンも知らなかったらしく、祖母もピヨピヨで伝えてなかったのでしょーがなかったのですが。

●「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜」日テレ 水10

 10月期ドラマは推しが大量発生しているので、「なんなの?時代が私に追いついたの?」と嬉しい悲鳴をあげていますが、プライムタイムで最初に始まったのが、杉咲花と杉野遥亮のこれ。

 俺の杉野がとうとうプライムタイム1番手ですよ!

 ドラマ好き同僚M嬢に「うちの杉野よろしくね」って言ったら「うちのって何?」って真顔で言われたので、「イチオシなんですっ」て言ったら「え?ああ、はい」って困った顔された。
 つい先日「菅波先生というか坂口健太郎が宣伝しているので午後ティー飲みまくるぜ!」と熱く語ってしまったので、私の守備範囲の広さというか八百万の神みたいな感じがよくわからないのであろう。

 自分でも説明が難しいが、とにかくここ数年の私の趣味は「ブレイクする瞬間」を見ることなのである。

 高橋一生が「実力派脇役俳優」から一気にイケメン俳優になったのを眺めていたら、それが癖になったというか「てゆーことは?次は中村倫也が来る?」と思っていたら、ほんとそうなったし、「だったら、前からなんでこの子もっと売れないんだろう?」と思っていた田中圭も主演級になったりしたので、「ネクスト・ブレイクを探せ!」にハマったのであった。

 何度も言っているが、野球沼にハマっていたころ、2軍の試合ばかり見に行って、「次はこの子が上がってくるかなあ」って目星つけてたのと同じ遊びをしています。
 これも何度も言っているが、野球で言えばドラフト会議に掛かった時点で相当選ばれているし、俳優で言えば、ニチアサでヒーローになった時点で相当選ばれているので、中央競馬会で「次の有馬記念の勝者を探せ」みたいな話です。

 それでもプロ野球では、輝くばかりのドラフト1位が、全く活躍できずに去っていくのをいっぱい見ていたし、そう簡単じゃない世界なことはよくわかってるつもりです。

 さて、杉野遥亮ですが、最初にチェックしたのいつだっけ?
 「校閲ガール」がデビューらしいけど、全然記憶にない。けっこう見てたんだけどなあ。

 たぶん、最初に「この子誰?」と思ったのは吉沢亮スタンプラリーで見た2018年の「あのコの、トリコ。」で2番手だった時だ。
 「この、シュっとした子誰?」と調べたら「トップコートだ!」

 松坂桃李と菅田将暉を擁するトップコートが中村倫也を朝ドラでブレイクさせた直後だったので、安心と信頼のトップコートの次がこの子だ!って確信したのです。

 で、すぐに「民王・スピンオフ」に出ていたことを思い出し、「覚えているってことはスゴいことじゃん」と、ずっと気にかけていた。
 そしたらムロツヨシと戸田恵梨香の「大恋愛」にムロの働く運送会社のチャラい若手で出ていて、「マジ出世コースじゃん!」

 「この子、マジ使える」と確信したのは、2019年のNHKドラマ「ミストレス」で長谷川京子にジワジワ迫る不気味美青年役の時でした。

 そこからもいろいろ出ていたけど、去年の「ハケンの品格2」で生意気新入社員という王道を経てキムタクの「教場」にも出たし、本田翼のラブコメもやったし、「そろそろ来るか?」と思いきや、なぜか深夜ドラマで変なのばかりやっていて、「修行?修行なの?」と思っていたら映画「東京リベンジャーズ」のナオト役!

 「帝一の國」に引き続いて「二度とこんな豪華メンツ集まらんぞ?」な豪華イケメン大集結映画に出ていたことは大きいと思ったら、朝ドラ明けの杉咲花ちゃんの相手役で水10ですよ。

 ここまで、たった3年だけど映画「羊とオオカミの恋と殺人」も「水上のフライト」もちゃんと映画館で見たから、プライムタイム1番手抜擢は泣きそう。

 というわけで、やっと始まりましたが、王道ラブコメでいいじゃないですか。

 連ドラとして、どこまで話を膨らませるのかっていう不安要素はありますが、杉咲花ちゃん可愛かったし、忠犬感全開の杉野もかなり美しく撮っていただいており、「もう、変な小手先使わなくて、ずっとこのままでいいから」って思いました。

 教育的な作りになっているところもけっこう好感が持てた。

 白杖ついてる人が皆全盲ではないっていう話、時々出てくるのですが、うん、こういうことなんですよね。

 私はある程度わかっていたけど、こういう世界観をラブコメでちゃんと若い人向けに説明してくれるのって、いい企画だと思う。
 全盲の同級生役にサラっと細田くん配置されていたりして、そういうあたりもちゃんと膨らませてくれるのかなあ、と思いつつ、「また高校生ヤンキー役なのかよ?」という鈴木伸之よ・・・

 鈴木伸之は「ボク殺」(その略し方じゃないと思う)のデス・プリンス役が超絶面白くて、「デス・プリンス主演映画作ってほしい」と思ったし、なんならコンフィデンスマンの詐欺師の中に混ぜてもいいくらい好きだし、身長的にも、コンフィデンスマンでボクちゃん(東出くん)のライバルキャラで全然いいんですけど!でもその組み合わせは「あなたのことはそれほど」だ!逆に、いいじゃんね?

 そうか・・・「コンフィデンスマンJP デスプリンス編ですね」(石油王になった時に叶えたい夢がまた一つ増えました)

 そしたらAMEBAのドラマ版JAMの鈴木伸之と恒松祐里のカップルが超ツボって、「恒松祐里主演で鈴木伸之が幼馴染の朝ドラはどこ?」って、自分史上最高に鈴木伸之が好きになっているので、「だから、いいかげん高校生ヤンキー役は・・・」って思うんだけど、ほんと漫画から抜け出してきたような高校生ヤンキー役が上手すぎるんだよなあ。

 「恋です」でも、杉野が高身長だから、ライバルのヤンキー役選ぶしなあ。

 というわけで、「まだ正解が出ていない鈴木伸之」も気になりますが、王道ラブコメでの杉野は横浜流星くらいハジけそうな予感があるので、がんばれ!(菅波が憑依している)


10月5日(火)

 コロナ陽性者数が、ほんとびっくりするくらい減ってるなあ。

 人の行動がそれほど変わったとは感じないので、やっぱワクチンの効果なんですかね?
 先に接種していた欧米諸国でも、「これでコロナ収束か?」って感じだったもんね。

 だとしたら、やはり、イギリス先輩やイスラエル先輩のように「規制全部解除したら、また感染拡大」になるんだろうけど、これまでも欧米に比べると「なんで?」ってくらい感染爆発しなかった日本なので、以外としばらく低空飛行するのかもしれない。

 でも、パターンもわかってきたわけで、12月になるとまた上昇気流に乗るのかもしれないけど、この秋はしばらく心穏やかに過ごしたいものです。

 とにかく、8月の「若者の100人に一人くらい感染者がいる?」って状態から、それが50分の1くらいになり、「もしかしたら隣に感染者がいるかもしれない」という感覚はほぼ無くなったし、ワクチン接種したので、もし感染者と接触しても、感染する確率も減ったし、なにより重症化リスクは減ったので、今の自分にとって「もしかしてコロナで死ぬかも」って不安は「交通事故で死ぬかも?」って感覚と同じくらいになった。

 交通事故で死なないように、信号は守るのと同じようにマスクはちゃんとしないと、っていう感じ?

 マスクもねえ?
 私はすぐ耳が痛くなるので、コロナ以前はほとんどマスクを使うことなくて、ずいぶん前に咳が続くことがあって、会社でゲホゲホしていたら「マスクしてください」って言われて「・・・・すいません」って渋々マスクしたことがあった。

 「マスクしてください」って私に言ったの、ハイジだよ(笑)

 ハイジ懐かしいなあ、元気かなあ。
 菅波沼な今、ハイジを再構築してみたら、けっこうイケてる感じになるのかなあ?

 いやあ・・・・(ならないらしい)

 でも、顔は良かったのよ?彼のバイト時代に「池田理代子作画だ」って思ったんだから。
 だから、今から思い出すと、間宮祥太朗系なんだよね。

 「その顔面と、その学歴なのに、なんでお前は・・・」っていう面白キャラでした。

 でも、ハイジは最後に会った時に「転職した会社に出入りしていた公認会計士の女性と結婚して子供もいる」っていう逆玉の輿食らっていて、しかも、妻は東京ベッドタウンの病院の娘で義父は地元の名士っていう「なんのトレンディドラマだよ」な話で、ハイジ曰く「オレ、どこの馬の骨扱いですよ」って言っていたけど、嫁の親としては不本意な結婚相手だったのかもしれないけど、そんな家に「俺、もう両親死んでるんで」っていう種馬最高じゃんね?

 「お前の嫁の親族は絶対にお前のことを認めないと思うが、お前にはわからないところで、ヒュー、俺の娘いいの連れてきたじゃん!って小躍りしてると思う。」と、その時は伝えたつもりだったが、その気持ちが伝わったかどうか、知らん。

 そういえば昨日書き忘れたんだけど、「空白」で交通事故で死んじゃう中学生役の子が、朝ドラに出てきた中学生と同じ子で、「え?今朝出てきたばかりなのに、もう死んじゃうの?」と頭が混乱した。伊東蒼ちゃん16歳。
 子役出身なので、実年齢より幼く見えるから、しばらく中学生役でひっぱりだこになりそう。

 で、映画ではあんな悲惨な死に方したのに、今朝また朝ドラで元気な姿を拝見できてうれしかったです。


10月4日(月)

●映画「空白」

 こういう重い話は好きじゃないんだけど、藤原季節が出ているから見てみました。

 やっとレイトショー再開したというのに、この映画は最寄りのシネコンではレイトショー上映してなかったので、昨日イベント仕事で今日は休みだったからとはいえ、割引無しは痛いなあ。でもポイント貯まっていたので無料だったんだけど。

 藤原季節は「カルテット」で高橋一生を追いかける謎の二人組の若い方をやってる時に「この子、雰囲気あるなあ、オフィス作なんだ、松田龍平のバーターね?」と認識したし、その後もちょこちょこ出てきてはいたんだが、決定的だったのは「his」ですね。

 「his」は厳しい現実に押し流されそうになる優しい人たちの話で、BL映画ではあるんだけど、とても好きなヒューマンドラマです。
 「his」で私が好きなシーンは宮沢氷魚と松本穂香が車の中でちょっといい雰囲気になるんだけど、(ゲイの宮沢氷魚にはその気は無いが、美しき移住者に恋心を抱く松本穂香的には)それを察知した藤原季節が、「俺の彼氏になにか?」って感じで邪魔しにくるところ。

 前にも日記に書いたと思うけど、昔、クラブで「この二人はカップルなのかなあ?」って男子の片割れに「前にも来ていたよね?」とか軽く話しかけてすぐ離れたら、もう一人がすぐに寄ってきて「あの子と何話してたの?」って探りを入れていたので「これは本物かも」とニヨニヨしていた。

 また話それました。

 「空白」は万引きした女子中学生が、現場から逃げる最中に交通事故死してしまう話で、父親の古田新太がスーパーの店長の松坂桃李を追い詰めるという話でした。予告編的には。

 しかし、本編を見てみると、女子中学生が万引きを咎められて、必死で逃げたのは、父親がとにかく厳しかったせいなんですよね。そう言っちゃうと、身も蓋もない話なんですが・・・

 ダメな人たちの連鎖っていうか、古田新太は元々、歩くクレーマーみたいな人物で、常にイライラして怒鳴り散らしているから、周囲の人を誰も幸せにしない。
 その彼が突然の娘の死にさらにクレーマー度をあげて突進するから、焼け野原ですよ。

 松坂桃李も、そりゃ万引きへの対応よくなかったけど、まさかあんな大惨事になるなんて思ってなかったわけだし、地方の冴えないスーパーを父の急死で継ぐことになった冴えない男がちゃんと受け止められるわけがない。

 ただ、そこは妙にエンタメしていて「なんか原因があったんじゃないか?」ってところで、「実は松坂桃李がロリで女子中学生になんかしたのでは?」って雰囲気が微レ存。(ビレゾンですぐ変換するんだ)

 そのわりに松坂桃李の「爽やか好青年」属性は封じてない。
 松坂桃李がスーパーのダメ店員役だった「あの時キスしておけば」は、スタッフ総動員でイケメン要素を封じていたのだが、この「空白」では顔の良さもスタイルの良さも放置していて「これで、ブランドスーツ着たら、ただの松坂桃李じゃん?」

 よく考えるとけっこう高度なことやってるんですが、松坂桃李のビジュアルは落とさずに、徹底的にダメな人にもせず、「どこにでもいる、ちょっとダメな人」にしてるの、「そういうリアルいらないから、どっちかにしてよ」と思った。

 そして当事者の思惑をかき回す「ワイドショー」の使い方は、宮部みゆきの「模倣犯」を思い出したが、古田新太の「怒り」がエンタメとして消費されていくところ、笑えなかったです。

 あと、スーパーの従業員の寺島しのぶ。
 松坂桃李と寺島しのぶがいる場末のスーパーって何?って感じでしたが、「私がなんとかする!」って正義を振りかざす寺島しのぶの恐ろしいこと。

 ほんと、だからこういう映画苦手なんだけど、「正しいことって何?」って投げかけてるのかもしれないけど、私みたいな「そもそも正解などない」とわかってる人からすれば、「もう、わかってるから、ごめんなさい」って思うけど、「正解ってどこかにあるんでしょ?」って人はこんな映画見ないと思う。

 で、主人公は後半になって、娘の死に関わった人たちが不幸になっていくのを見て、「望んでいたのはそういう世界じゃない」ということに気がついて、やっと娘が本当はどういう子だったのかということに向き合っていくのですが「おせーよ」

 愛情はねえ、やっぱし、相手が生きている間に伝えないと。

 そういう意味では、映画的にはネタバレだが、奥野瑛太が松坂桃李に「あのスーパーの弁当、俺大好きで」って告げる場面は好きだった。

 好きなものは好きって言おう。

 自分的には「ちょっと好き」ってだけなのかもしれないけど、それが相手の人生を大きく変えることもあるのかもしれないから。

 で、深夜ドラマで「それでも愛を誓いますか?」が始まったのですが?

●「それでも愛を誓いますか?」

 松本まりか主演の深夜ドラマで、夫が池内博之でセックスレスっていうのもなかなかの設定ですが、「気になる職場の年下男子」が藤原季節だったので「はーい、はいはい、また深夜ドラマでよくある、気になる年下男子ですね」、と思っていたら・・・・コロナ関係ない世界観の中でマスク男子?

 いましたよね、コロナ前でも「花粉症でマスクしていたら、それが心地よいからほぼ1年中」って人。

 私も、このコロナ禍で、最初はマスク嫌だったんだけど、だんだん「電車の中で思い出し笑いしてもマスクしてるからいいじゃん」とかマスクのメリットを感じるようになってきたんだけど、ドラマ内で久々のコミュ障表現のマスク男子。
 しかも、前髪も重いからほとんど顔出てないし。

 そのビジュアルで言動がほぼ菅波というか、菅波よりも痛いぞこりゃ。

 藤原季節応援団としては、「菅波沼の住民を少しでも引っ張ってこれないか?」と本気で考えてしまったと、日記には書いておこう。

表紙に戻る / 過去の日記を読む