可燃物な日々

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日本酒8合飲んだ勢いで、新しい掲示板を作りました

8月31日(月)

●4月期ドラマのこと

 これを書いているのは9月だが、あまり書けなかったドラマの話をまとめておこう。
 10年後の自分へ向かって・・・

 2020年の夏は最悪の夏だった。
 お祭りも花火大会も無い夏。浴衣着た若者を一度も見なかった夏だった。
 私はお祭り好きではないけど、祭りに命かけてる人が大勢いるのはわかっているから、そういう人には本当に辛い夏だったと思う。

 それにしても「パンデミック」って、こんな地味に辛いとは想像できなかった。

 さて、ドラマの話ですが、4月開始予定だったドラマがほぼ全て影響を受けて、中断したり延期になったり、開始時期が滅茶苦茶になったり放送回が短縮されたりしていたので、「そもそも、どういう予定だったんだ?」っていうのがさっぱりわからなくなってしまった。
 もともと五輪期間だったので、イレギュラーな予定だったのが(大河ドラマなど)、コロナ禍で原型を留めてないような状態に。

 なので、4月ドラマだったものが、8月下旬から9月上旬にかけてやっと最終回を迎えたのであった。
 同時に元々7月期ドラマだったものも。

●「MIU404」

 「アンナチュラル」チームの制作だったので、期待度マックスだったが、初回はカーチェイスだったので「あれ?やっぱ刑事ドラマは苦手かな?」って思ったんだけど、思えば「アンナチュラル」も初回はそれほど面白くなかった。
 野木脚本の醍醐味は縦と横がだんだん繋がってくるところなんだろうねえ。
 そういう意味で、一つの重要な縦糸になったのが岡田健史演じる九重の成長であろう。

 私は岡田健史あんま好きじゃなくて、てゆーか「中学聖日記」にあまりハマれなかったので、MIUでも、「この役、岡田くんじゃない方がいいなあ」と頭の中で別の人をキャスティングしていた。けっこう具体的に「○○だったらよかったのに」って。
 しかし、中盤になって「あれ?私、この役誰だったらよかったのに、って思ってたんだっけ?」とすっかり忘れるくらい岡田くん素晴らしかった。
 9話で、鈴鹿央士くんと対峙するシーンでは岡田くんの美しさに泣いたくらい。そんで「岡田といえば准一で、次が岡田将生」って思っていたけど、10年後、岡田一族の筆頭は岡田健史になるかも?と思ったくらい。

 さらに、3話でひょっこり登場した菅田将暉がいわゆる「ラスボス」だったことにも驚いた。
 それまでずっと黒幕だったエトリがやっと登場したら水橋研二なので「あ、これは他にラスボスいるな」って思っていたら、そう来たかあって感じ。
 そんで、最終話でやっと主人公二人と菅田将暉が直接対決になったわけですが、菅田将暉が全部持っていった感がある。すでに5回くらいリピートしているけど、拳銃で撃たれて横たわってる菅田将暉とか、屋形船から橋によじ登る菅田将暉とか、また橋から屋形船に飛び降りる菅田将暉とか、橋に頭ぶつけてぶっ倒れる菅田将暉とか、何度見ても最高だった。

 話逸れるが、このドラマの主人公刑事二人が乗ってる車がドーナツ販売車なので、「なんか、カルテットみたい」って思っていたけど、劇中で登場するドラッグは「ドーナツEP」だし、最終話は特に「穴の開いた丸いもの」がモチーフになっていたので、ほんと「カルテット」みたいだった。つーか、たぶんあれに影響受けてるんじゃ?

 そういえば「カルテット」は椎名林檎作の主題歌がドラマの内容と素晴らしいシンクロしていたけど、MIUも米津玄師の「感電」とのシンクロが凄かった。
 最初の頃、「なにがワンワンワンでニャンニャンニャンなんだ」と思っていたんだけど、おまわりワンワンってセリフがあって、「あー、犬のおまわりさんのイメージなん?」って気がついた瞬間、菅田将暉の役が「素性不明」になって「あー、名前をきいてもわからない、おうちをきいてもわからない!」
 作為なのか偶然なのか知らないけど、こういうのシビれます(感電)

 いやあ、他にも「本当は怖い小日向文世」も堪能したし、松下洸平やミムラのゲスト回も良かったし、鈴鹿央士の発端になった「部活を奪われた高校生の鬱憤」っていうのもタイムリーすぎて震えたし、「アンナチュラル」からのゲスト出演の塩梅も最高だったし、ほんとうに素晴らしかった。

 「アンナチュラル」も再放送や動画配信で見るたびに面白さが増すのだが、「MIU404」もそんなドラマになるだろう。

●「いとしのニーナ」

 MIUと同じ時期にやっていた深夜ドラマだったのだが、これがダークホース的に面白かった。
 こっちの岡田健史は高校生役で、MIUと交互に見ると頭混乱しそうだったが、全然違うキャラなので、意外とすんなり受け入れられたので、やっぱ岡田健史すごい。

 堀田真由演じる女子高生ニーナを巡る、岡田健史、望月歩、笠松将の三人の男子高校生の話。
 望月歩は「アンナチュラル」でパプリカ役をやっていたので、岡田くんとは野木脚本繋がりだし、堀田真由も望月歩も朝ドラ「エール」に出ていたので、なかなか濃いキャスティングである。
 そして笠松将は私の中での「ポスト綾野剛候補」の一人。

 このドラマは単純に説明すると「性犯罪にあった女子とどう付き合うか」って話で、ドラマ内ではニーナは監禁されたところで助けられたのだが、心に深い傷を負っている。いわゆるPTSD状態。
 岡田健史は彼女のボディガード役になるのだが、ニーナの心の傷を理解しようとはしているんだけど、本質的にはわかってないのだ。
 いや、それはもう、女がどうの男がどうのって話ではなく「他人の心の傷を全て理解するのは不可能である」って前提での話なんだけど、それを高身長で社会人役やっても全然不自然ではないガッシリした体格でイケメンの岡田健史がやっていることに意味があって、その岡田くんの完璧な「男らしさ」がニーナにとっては本能的恐怖心を引き起こしてしまうのである。

 よく「痴漢されてもイケメンだったらいいんだろ?」っていう言われ方する時があるが、「イケメンでもダメです」っていうのを上手く表現したドラマだと思う。原作はどうなのか知らないが。いくえみ綾だから、たぶん、そういう話なんだと思う。
 高校生に道徳の時間は無いだろうけど、高校の授業で流してもいいくらいの良作。

●「妖怪シェアハウス」

 これまだ終わってないけど、これもダークホース的に面白い。
 大倉孝二、池谷のぶえ、松本まりか、 毎熊克哉が妖怪役で演劇的にわちゃわちゃやってるだけで、楽しく鑑賞できる。
 あと、最近急にドラマに出てきたテニミュ出身の味方良介が妖怪たちにパシリで使われる神主役っていうのも良き。

 あと、なんと行っても、主人公の小芝風花のツンデレ上司が大東俊介なんだけど、この大東俊介が最高で、「なんで、こんなに良いのだろう?」って考えたのだが、どうもレトロ風なメガネが合うらしい。
 大東俊介は少し前まではゲスト出演ばかりだったけど「ソンビが来たから人生見つめ直した件」でクズ夫役でしかもゾンビになってからも髪型気にするナルシストが超面白かったんだけど、その後も同じNHK土曜深夜ドラマ「伝説のお母さん」で勇者役も面白かったし、なんか来てる?

 来てるといえば・・・・

●「おじさんはカワイイものがお好き。」

 眞島秀和のコロナ感染には「ひいいい」ってなったが、このドラマはすでにクランクアップしていたので、セーフ。大河ドラマも影響ないという話だったが、再開してすぐに出番が多かったのでハラハラしてしまった。
 大河ドラマ「麒麟がくる」で、久々に見た今井翼もこのドラマに出ていて、いかにも中目黒に住んでそうなデザイナーって感じなので、今後俳優業に主軸を置くのなら、じゃんじゃんオファー来そうな感じ。

 それはいいとして、桐山漣ですよ。
 大東俊介に比べたらけっこうレギュラーキャストやってるんだけど、代表作がなかなか出ない。いまだに「空飛ぶ広報室」だったりする。

 ところが、やはりNHKよるドラ「いいね!光ゲンジくん」の頭中将役が私個人的にはすっごいハマり役で「やっと桐山漣の正しい使用法キター!」って思っていたら、「おじかわ」ではイジワル・キャラ!
 主人公をライバル視して、いちいちケチつけてくるのだが、眞島秀和課長と桐山漣課長が同じフロアにいる職場って前世で相当な徳積まないと入れないのでは?富田望生と水間ロンはそこちゃんとわかってるか?(あ、私の推しの水間ロンは眞島秀和のバーターです。「今日の猫村さん」にも松重さんのバーターで出てます)

 しかも、「ネコちゃーーーん」って気色悪く猫好きなのに、猫全然寄ってこないとか、キモい役なので、キモい役得意な役者でもいいんだけど、このドラマのコンセプトは「外見はイケてるのに?」ってことなので、桐山漣になったのであろう。
 こういう「人には言えない趣味」っていう話、最近多いけど、NHKよるドラも「特撮ガガガ」は女子が特撮オタクであることを隠していたし、「だから私は推しました」はOLが地下アイドルオタクになったことを同僚には隠していたし、「腐女子うっかり」はもちろん、腐女子であることをクラスメートに隠していた。

 もう、他人の趣味なんてどうでもいいじゃんね?
 LTBG的な性指向だと「どうでもいいじゃん」で済まない部分はあるけど(女子用男子用どっちのトイレ使うの?着替えのロッカーとかは?)、アイドル好きだろうが、可愛いキャラが好きだろうが、どうでもいいじゃん?

●「おしゃ家ソムリエ おしゃ子」

 テレ東深夜ドラマ。矢作穂香は、漫画原作の軽いノリの深夜ドラマに立て続けに主演している。
 「部屋がおしゃれな男としか付き合えない」という主人公は、いい男に出会うとまず部屋に上がり込むのだが、片っぱしから部屋をこき下ろす、という話。
 1話のゲストが金子大地で、基陸ルゥ斗(もとりく るうと)っていう名前のITベンチャー社長ってだけで笑えるが、タワマンの狭い部屋にコルビジェのレプリカのソファー(巨大)を置いて、さらには読んでもない洋書や、ダーツやDJセットを「見よ!オレのおしゃれ部屋を!」と見せびらかすが、おしゃ子に全部こき下ろされて爆死というコミカル演技を見事にやりとげてました。笑った。

 他にも「多摩美大(たま よしひろ)」という名前で、オールMUJIの部屋に住む岡山天音もナイス・キャスティングだったし、「俺王国(おれ らんど)」という名前で主人公にグイグイ迫る結婚詐欺師みたいな袴田吉彦も面白すぎた。袴田吉彦はしばらくこういうクズい役ばかりやってればいいと思う。

 そして圧巻だったのが、草食系男子みたいだったのに、いきなり猟奇的な本性を表した佐野岳。ほんとキモかった。仮面ライダー出身の佐野岳もイマイチハジけないんだけど、こういうキモい系の方が輝くような気がする。

 そして、なんといっても、ずっと主人公のボディガード役だった市原隼人が最終回で満を持して主人公を部屋に招き入れるが、超絶ヤンキー部屋だったというオチでした。市原隼人のバックハグとか最強すぎて「首の骨折れそう」って思いました。

 あと富田望生が主人公の友達で「筋肉オタク女子」だったのですが、毎回、富田望生が着ている服がすっごくおしゃれで、ぽっちゃり系女子のファッションとしても最高レベルだったが、もはやぽっちゃりとか関係なく可愛いかったので、「やっぱ、富田望生ちゃんを巡ってイケメンがバトルするドラマか映画作ろうよ」と思った。それにしても、富田望生はあちこちに出ずっぱりではないか?

●「私の家政婦ナギサさん」

 うーん、原作あるからしょーがないんだけど、「お母さんみたい」なナギサさんと主人公が結婚するって結末には、かなり引いた。
 「逃げ恥」で学んだことを忘れたのか?
 それでも、やはり多部未華子は、そんな役をきちんと成立させちゃうから凄いんだけど。さらに「営業職なのに、そんな服で得意先回るのか?」って華麗なファッションも見どころでした。

 眞栄田郷敦が本編ではあまり活躍せず、動画配信スピンオフ要員だったのも残念だった。
 あと、富田靖子が支店長で「これは、なにか裏がある」と警戒させておいて、特に不穏なことにならなかったのも。
 そもそも、瀬戸康史をこれだけあっけらかんと当て馬にするのも意外だったが、瀬戸康史は松坂桃李主演の「パーフェクト・ワールド」でもフラれていたけど、実生活では山本美月と結婚したので、しばらくは「え?瀬戸康史またフラれるの?まあ、でも、裏では・・・うふふ」と脳内補完できるのでいいでしょう。
 「ルパンの娘」の続編もあるらしいので、深キョンとラブラブな役も控えているわけだし。

 それにしても去年、ケラ演出の舞台「ドクター・ホフマンのサナトリウム」で多部未華子と瀬戸康史が共演するのを見たんだけど、あのドシリアスな舞台の印象が強かったので(あまりにも素晴らしかったので2回見た)、このドラマの軽さが逆に衝撃的だった。


8月26日(水)

●映画「僕の好きな女の子」

 まーた又吉直樹原作の映画らしいが、評判良かったし、渡辺大知と奈緒のカップリングというのも渋いので、ついでで観て見ました。
 友達以上恋人未満な二人の描写が続き、なかなかいい感じだったんですが、いかんせん、渡辺大知と仲間たちの飲み会会話がちょっとうるさい。
 そうなると、主人公カップル未満が飲んでるシーンの会話も、私にはちょっとテンション高くて、「オレ、年取ったんだな」と違う意味でしんみりしてしまった。

 こういうのって「いい/わるい」ではなく、ほんと「あう/あわない」ってことで、「ああ、あわないテンションだなあ」と思っていたら、突然「すごくまともな仲野太賀」という珍品が出てきてシャキーンとなった。

 ですから、奈緒が渡辺大知に「彼氏できました」って紹介するのが仲野太賀で、イケメンすぎないけどそこそこイケメンで、そこそこちゃんとしたエリートサラリーマンで、渡辺大知が微妙に張り合う余地がないっていう絶妙なキャスティング。
 エンドクレジットは「太賀」だったので、この映画が完成したのが「仲野太賀」に変更する前だったことが伺えました。

 というわけで、一番の見どころが仲野太賀っていうのもどーかと思うけど、井の頭公園でロケしてて、「こんなにガッツリ井の頭公園なのって最近では珍しい」って思いましたが、今、深夜でやってるドラマ「いとしのニーナ」もけっこうがっつり井の頭公園なので、私が知らないだけで、けっこう使われてるのかもな。

 そんで「劇場」でも思ったけど、又吉の描くちょっと歪んだ自意識っていうのが、すごくわかるんだけど、今の私はああいうのをエンタメとして楽しめないんだなあ。いや、昔の自分でもダメだったのかもしれないけど。ただ、「劇場」の原作小説を読んでみたんだけど、又吉が「21世紀の太宰治」って言葉だったかどうか忘れたが、太宰治を引き合いに出されるのが、なるほど、と思った。
 太宰治のあの嫌な感じと似てるんだよね、たぶん。それが褒め言葉になるのかよーわからんけど。


●映画「君が世界のはじまり」

 今日の本命はこっちでした。
 松本穂香主演の高校生モノ。
 だから、最近、20代前半俳優が高校生やるのにハマっているようです。

 あと金子大地が出てるんで。
 あ、金子大地の高校生役が最高だった「腐女子うっかりゲイに告る」ですが、主人公と敵対するイケメン役をやっていた内藤秀一郎くんが次期仮面ライダーになった!

 知ってる俳優さんが仮面ライダーになるのは初めてだ。ウルトラマンだと濱田龍臣くんがいるけど・・・あ、字間違ってないか確認したら、濱田くん8月27日が誕生日で20歳だって。

 話それましたが、「君が世界のはじまり」は、まあそういうテキトーな気持ちで見に行ったので、あまり予備知識もなく見たのですが、序盤で「校内にある廃屋(旧校舎)でサボっているシーン」とか「あ、なんかリバーズ・エッジっぽい」と思った。
 そもそも「高校生が父親を殺した」っていうのも岡崎京子っぽい。
 なんか「令和の時代に岡崎京子みたいな世界観を表現しようとすると、こんな感じになるのか?」って感じ?

 旧校舎でひっそりと泣いている男の子に学校イチのヤリマンの女の子が恋をする。とか。
 父親が嫌いで家に帰りたくない女の子が、ショッピングモールの駐車場で義母(父の再婚相手)と濃厚キスしている同級生男子を目撃して、その男子をストレスのはけ口にするとか。

 松本穂香主演だから、もっとおっとりとした青春モノだと思っていたら、けっこうエグいエピソードばかりで、でも田舎町の風景は美しく穏やかに撮影されてるんだけど、ショッピングモールしか「行く場所」が無いっていう設定がとても現代的だった。

 そして、なによりも、「腐る女子うっかり」のジュンくんこと金子大地と「セトウツミ」のハツミちゃんこと片山友希が、ショッピングモールの階段で濃厚キスするもんだから、大興奮!
 いや、片山友希は「美人すぎない枠」として絶対にブレークすると思う。「ぽっちゃり枠」の富田望生が今現在引っ張りだこみたいな感じで。
 関西弁ネイティブみたいだし、絶対に江口のりこみたいなことになると思う。

 あと、最初の頃は、「モテモテのサッカー部エース」として、うざい感じだった甲斐翔真(杉野遥亮目当で見た「花にけだもの」に出てた子ですね)が、ほんとすっげーいい奴で、後半は彼が引っ張っていったことが、この岡崎京子的な世界観にズブズブと沈まずに「爽やか青春映画」にかろうじて保っていたのも面白い。

 てゆーか、この映画は禁じ手である(?)ブルーハーツの曲をど真ん中で使用しており、それはハツミちゃん(ちゃう)が超煮詰まった時にスマホに「気が狂いそう」と打ち込んだとたん、ブルーハーツの「人にやさしく」が大音量で流れた瞬間、「あー、やっちゃったな」と思ったのだが、もう30年も前の曲だしなあ。

 そういや「アルプススタンドのはしの方」もブルーハーツのトレイトレインだっけ?が印象的に使われている映画だった。
 映画「ボヘミアン・ラプソディ」の大ヒットでクイーンなんてよく知らない人たちがクイーンの楽曲を再発見していたが、ブルーハーツもそんなターンなんでしょうか?

 たしかに、ブルーハーツがブレイクした頃、私は20代だったので、ちょっと小馬鹿にしていたのですが、今考えると、あの楽曲に17歳で出会っていたら、けっこうやられていたと思う。

 とにかく、もはや高校生の親の年代も超え、同世代はそろそろ子供が結婚するお年頃になってきたのですが、そんな私が、映画館で大音量で流れるブルーハーツの曲に、ちょっと感激してしまったのである。

 ただ、ネットの映画評を眺めると、ここでブルーハーツ使う陳腐さに耐えられなかった人も多かったようで、そのあたりは賛否分かれるんだろう。

 そして、映画の後半は、それぞれの悩みを抱えての群像劇だったのが、偶然、ショッピングモールで集まり、豪雨で帰宅できなくなったので、深夜のショッピングモールでレッツパーリー!
 そこもベタなんだけどさあ、「ああ、こういうのすごく楽しいんだよね」って、私も高校の時、天文部の天体観測の名目で学校に宿泊許可とったけど(流星群だか月食だかで)、曇天で天体観測できなかったので暇だったから、深夜の体育館でバスケットボールして遊んだとか、いい思い出だ。(体育館の音は近隣の住宅街まで響くので、苦情が来たけど)

 「美術室の前に飾ってある大きな絵に描かれている屋根の数が、毎回違う」とかで、真っ暗な廊下を進んでいって、絵の前で屋根の数を数えたけど、屋根が20くらい描かれているので、そりゃ、こんな状況で数えたら毎回違うだろ、と思いながら真剣に数えた。

 この映画が優れた映画なのかわからないけど、自分が17歳だった頃の「なんかやっちゃった感じ」を楽しく思い出せたし、それを美男美女たちが生き生きと演じてくれたので、何かが上書きされたような、いい気分になる。

 農村の出で、東京に女中奉公に出た祖母の人生が「おしん」で上書きされたみたいに。

 そして、この映画の終盤のハイライトは、ショッピングモールの催事スペースに置いてあった楽器を見つけた瞬間「あ、演奏するんだな」ってわかってはいるものの、いざ「人にやさしく」をジャジャジャーンって演奏しはじめたら、「楽器弾いたこともねーのに、こんなんあるわけねーよ」ってわかっているのに号泣(笑)

 ブルーハーツでこんなに泣くとは思わなかった。一生の不覚である。

 とういうわけで、ありがちな展開だったけど、要所要所でラブコメ的な笑い要素もあり、かなり好きな映画だった。テアトル新宿ではもう公開が終わってしまうけど、下高井戸あたりでやってくれるなら、また観たい。


8月24日(月)

 なんか映画の感想書く前に次の映画見てしまうので、感想が追いつかないし、どんどん忘れてしまう!

●映画「狂武蔵」

 アクション俳優の坂口拓が77分ワンカットの殺陣をやるという、ラブコメ好きの私がほぼ見ないタイプの映画というか、その存在に触れることもなさそうなのだが「キングダム」つながりで山崎賢人がゲスト参加したため、賢人ファンが広めていたので「おし、じゃあ、応援してやっか」という気になったのである。

 撮影は7年前にしていたのだが、お蔵入りしていたのを山崎賢人の応援を受けてクラウドファンディングで完成させたらしい。
 私も「キングダム」見て、たしかに坂口拓のアクションは素晴らしかったので、清き一票を投じてみましょう・・・って、当初は新宿武蔵野館で見るつもりだったが、山崎賢人投入で通勤途中のシネコンで上映されることになったので、そっちで見てみた。
 つーか、月曜日が割引デーなんで・・・
 センター北のイオンシネマってこういうミニシアター系で上映する映画がよくかかるのだが、どういう仕組みになってんだろう?

 それなりに話題になってるから、けっこう客入ってました。
 ワンカット映画って、最近だと「カメラを止めるな」が話題になりましたが、「殺陣だけでワンカット」ってどんなもんなんだろう?って単純な好奇心でしたが、「あー、こうなるか」っていうか、カット割りしないと、ある程度引いたチャンバラシーンになるだけなんだよな。

 最初の方のシーンでは、坂口拓の背後にカメラがいて、20人か30人くらいいる刺客を捌くのを延々と見せられるんだけど「これ、背後から襲えばいいだけじゃ」って思ったんだけど、武士道的に背中狙うのはダメなんだっけ?

 でも、武蔵は要所要所でちゃんと木や壁を背後に置いたりしているので、そこそこリアル。
 しかし、映像的に見応えがあるかどうかよりも、この長回しが物凄く大変な作業だということはよーくわかる。
 斬られて倒れた人をどかす作業までやるんだから、段取りを覚えるだけでも大変だろう。

 でも、こういうのは踊りの振り付けみたいなもので、役者っていうのは、映像作品においては、何度も同じ振り付けで踊り、カメラはそれを何度も別角度で撮影するのだろうから、それほど特殊な作業ではないのだろう。演劇なんてまさにワンカットなんだし。

 でも、1時間以上、ずっと殺陣やる体力はないわけで、「休憩タイム」が設けられてるのが面白かった。
 十数人の刺客を片付けて、武蔵があらかじめ仕込んでいた「給水ポイント」で竹筒で水飲んで息を整えてるシーンは演技なのか、素なのか、わからない感じが面白かった。
 そして、給水ポイントで休憩してから、周囲を警戒しつつ外に出ると、また数十名の刺客が!

 っていうのを3回目くらいになって「刺客が同じ役者だぞ」ということに気が付いた。
 低予算映画なので、1時間の殺陣をやるにあたって、300人の刺客を用意できるわけがないので、斬られ役は何度も斬られないといけないのである。
 斬られ役が何十人もいるのだが、中にはけっこうイケメンも混じっているので、「あ、この子、けっこう可愛いじゃん」っていうのが何度も出てくるので、その使い回し感が途中で辛くなってきたが、中盤になって、斬られると血糊バッシャーとかやってくれるので「これ、どっかで準備して、またどっかで後始末して、また出てくるの?」と考えるだけで気が遠くなりそうになる。カメラに映ってないどこかで・・・・武蔵役の坂口拓が給水ポイントで休憩している間に、斬られ役の人たちも給水してまた衣装や血糊の仕込みを整えてたのだろう。

 「カメラを止めるな」が面白かったのは、そういう裏方の「血糊ぶしゃっ」とか「斬られた腕がゴーン」っていうのを見せてくれたところだが、「狂武蔵」は「カメラを止めるな」で言うなら、冒頭のゾンビ映画をひたすら延々と1時間以上やるという映画だった。

 5シーン目くらいになって「さすがにこれで敵を全滅させたか?」って思っても、またじゃジャジャジャーンと集団が襲ってきて、殺陣のバリエーションを変えつつ、観客が「もう、そろそろいいだろう」と思っても、許してくれないのです。

 だんだん終わりのない悪夢を見ているような心地になってきた。

 まさに無間地獄。

 でも、終盤になってもまったく失速しない殺陣は素晴らしかったし、見応えあったんだけど、見終わったらぐったりだったし、「いや、確かに凄かったけど、なんでこんなの撮影したんだ?っていうか、なんで、そもそも、こんなの撮ろうと思ったの?」

 凡人には理解しがたい。

 去年、谷川岳の一ノ倉沢に行って「こんな崖を登ろうとする人の気持ちが一ミリも理解できない」と思ったけど、ああいう感じ。
 でも、世の中には私だったら想像もしないようなことを「やりたい」と思う人がいて、そしてそれを実現してしまう人もいるのだ、ということをあらためて考えされたし、「1時間以上ぶっ続けで殺陣シーン見ると、こんなに疲れるんだ」という不思議な映像体験でした。

 出資者の中には斎藤工の名前もあったけど、ほんと斎藤工が好きそうな映画だった。
 映画バカが好きそうなバカ映画である。
 こんなのに付き合わされる山崎賢人ファンも大変だが、山崎賢人の露骨な客寄せパンダにどれだけの効果があるのかわからないが、ぜひ、出資金回収していただいて、次のバカ企画を実現させてほしい。

 こういう方向のバカは嫌いじゃない、ってゆーか、かなり好き。


8月23日(日)

●映画「思い、思われ、ふり、ふられ」

 横浜流星のコロナ感染ニュースが入った時、真っ先に「オレの浜辺美波ちゃんは大丈夫か?」と心配したのだが、よくよく考えると二人が共演しているドラマ「私たちはどうかしている」にはオレの岡部たかしも出ていたのだが、さすがに岡部たかしは横浜流星と濃厚接触しないよね(笑)

 というわけで、浜辺美波目当で見にいきました。
 ところで「私たちはどうかしている」は昼ドラみたいなドラマなんだけど、横浜流星と浜辺美波はいきなりキスするわ、壁ドン・ドンドンだったりするわ、もはや胸キュンというより、ホラー映画みたいに「うわー、うわわああああ」って感じなのだが、「恋つづ」では佐藤健が華麗な4回転ジャンプみたいな胸キュンシーンを決めまくっていたが、この「わたどう」はペア競技ですね。ペアの技名忘れてしまったが、男子が女子をぶん投げる回転技とか手つないでグルグルスピンするやつとか?とにかく二人で大技を次々と繰り出すので、なんかプロレスの試合みたいな感じになっている。
 それにしても、かなり濃厚に接触しているので、「これでよく感染しなかったな」と感心。
 撮影スケジュール的にセーフだったのかもしれないが。ドラマの方は濃厚接触者いなくて、舞台の稽古をしていた伊藤健太郎が濃厚接触者になっていたので。

 では、映画の話に戻ります。
 浜辺美波と北村匠海が「親同士が再婚して義理の姉弟になる」って設定だったので、「またかよ!」と思ったのは、吉沢亮スタンプラリーで「ママレード・ボーイ」を見たトラウマがあるからだ。
 少女漫画で人気の設定なんだろうか?
 うーん、私が「少女」だった頃にそういうのあったっけ?記憶にない。
 どっちかというと「みゆき」みたいな、少年漫画によくある設定だったと思うけど。
 なんか、「親の再婚相手の連れ子が超セクシーなお姉さまで、オレどうする?」みたいなのけっこうあったような気がするが・・・

 あと、私は北村匠海の顔があまり好きではない。
 もちろん、向こうから「ボクのお母さんになってください」っていうのなら喜んで・・・・って、こういうの少し前なら「向こうから付き合ってくださいというのなら略」って書いていたのだが、もはや、20歳そこそこの男子に冗談でもそういう妄想は抱けなくなりました。
 30歳の佐藤健でも、もう無理。(って、どういう上から目線?)

 ちなみに、北村匠海はあまり趣味じゃないけど、似たタイプの神尾楓樹は超趣味です。
 神尾楓樹くんもメキメキ出世してきているので、そのうちコッテコテな恋愛映画で王子様やってくれるはず。

 えーと、こんな感じで話し逸れまくるから、なかなか映画の感想が書けないらしい。

 さて、ですから「ママレード・ボーイ」の義兄妹設定はマジ気色悪かったが、この「ふりふら」は、その「気色悪さ」をリアルに受け止めていて、「ちゃんとした家族を維持するために、互いの気持ちは封印しなくてはならない」っていうのが主旋律で、そんな設定がすでにファンタジーですが、その緊迫感はけっこう面白かった。

 浜辺美波の母親役が戸田菜穂で、その戸田菜穂は高校の同級生である娘と北村匠海が同じ屋根の下に住んでいる危険性を十分承知の上で、そうとう警戒してるのですが、元々はお前がまいた種だろうが、って思うのですが、そのあたりの生々しさは絶妙に回避されてました。

 で、この話がけっこう面白かったのは、話の中心が「両親が再婚しなければ、付き合っていたかもしれない浜辺美波と北村匠海」なんだけど、「絵本の中の王子様と似てるから」って北村匠海に恋した福本莉子の出現で、ジワジワと何かが変わっていく感じ。

 福本莉子っていう子もよく知らなかったのだが、浜辺美波と同じ東宝シンデレラ出身らしいが、赤楚衛二って誰?って調べたら、仮面ライダー出身ですか・・・って、おまえ26歳じゃん?
 ですから、私最近、そんなんばっか見てますが、23歳くらいの役者さんが高校生役演じるのはよくあるのですが、25歳過ぎるとね。現在24歳の高杉真宙くんだって、最近、高校生役やらなくなったし。

 しかし、この映画では赤楚衛二が素晴らしかった。

 エグザイルのガンちゃんみたいな子犬系の愛らしさと、「MIU404」で大躍進中の岡田健史みたいなキリリとイケメン顔を行き来する感じが素晴らしかった。

 はい、また話が逸れます。
 私は岡田健史の顔もあまり好きではない。
 デビュー作「中学聖日記」は時々見ていたけど、あまり岡田健史に魅力を感じなかった。

 なので「MIU404」も最初の方は「みんな、なんでこの子使いたがるんだろうな?」って思っていたし、「まだ社会人役は早くね?」って思っていたんだけど、回を追うごとに愛しくなってくるというか「役としての成長と、役者としての成長がリンクして」みたいな奇跡的な瞬間に立ち会えた感がすごくね?

 つーか、成川役の鈴鹿央士は高校生役なんだけど、実年齢は20歳で、新米刑事役の岡田健史は実年齢21歳なんだけど「キャリア組の刑事」っていうのをちゃんとやるのすごくね?

 ああそうか、私が20代前半の役者さんに興味しんしんなのは、そういうところなのかも。
 高校生やったり、社会人やったり、振り幅が大きいから面白い。
 岡田健史は、フジテレビ「いとしのニーナ」で高校生役もやっており、そっちも、ものすごくいいのよ。

 「いとしのニーナ」は高校生の性教育の必須科目にしたいくらいの名作だ。
 「でも、女の人の方が強いじゃん?」っていうのは本当だが、物理的にはやっぱ男性の方が強いわけで、その本質をわかっていない岡田健史が己の立ち位置を見失って迷走するのが、ほんとリアルで素晴らしい。

 えーと、何の話でしたっけ?
 「ふりふら」ね。
 自分の幸せよりも、周囲の幸せを優先してしまう浜辺美波も素晴らしかったが、その浜辺美波が惚れてしまう赤楚衛二のかわゆさにびっくりしたど、でデーンと開き直って王子様やる北村匠海も凄くて、満足度が高い映画だった。
 コロナの影響を受けてしまい、公開直後だけどシネコンで小さい劇場でしか上映してないから、すぐ満席になってしまい「あー、こういう小規模作品の方が影響受けるんだなあ」って思ったけど、上映後の女子高客たちの反応は上々で、みんな興奮気味に喋ってましたが、はやり「赤楚衛二って誰?」って感じだったので、がんばれー。
8月20日(木)

●映画「弱虫ペダル」

 かなりハイペースで映画見てますが、野球も演劇も観客数をかなり絞っているのでアクセスが困難になっているため、アクセスしやすいエンタメが映画だけなので、「国から還付された10万円を映画につぎ込むわよ」って気合い入っているのです。

 幸いにも、私の仕事はコロナであまり影響を受けず、前と同じ給料をいただいてますが、リーマンショックの時にはけっこう影響を受けた業界だから、この先はどうなるのかわかりません。
 これ、日記に書いたか覚えてないが、会社の同僚たちが「旅行業とか飲食業は大変だよねー」って他人事のように話しているので、「うちが影響を受けるのは、そういう旅行業とか飲食業に従事してるお客様が、うちのサービスに課金できなくなった時なんだよ」と言いたいのですが、そんなお先真っ暗な予言しても「それをわかってない人たち」を不安にさせるだけなので黙ってますけど。

 いや、ほんと、たまに渋谷とか青山あたりを映画見るために歩いていると、閉店した飲食店の多さに震えます。
 店主の高齢化ってこともあるんだろうけど、長年、けっこう流行っていたはずの飲食店が、いきなり「閉店のお知らせ」を掲げているとショック大きい。
 そして、それは「ビル持ちの金持ち」にも影響するはずで、それはすでに「在宅で仕事できるんだったら、都心のオフィスいらなくね?」ってことで、IT企業がオフィスを縮小しはじめてる、なんてニュースにもなってますし。

 そういえば、私が「これは・・・」と思ったのは、テレワークを維持する大企業は「通勤手当」を支給しなくなる、というニュース。
 それは、さらに経済を冷やすのだろう。
 この話を同僚の横浜市民に言ったら、さっぱり理解されなかったのだが、それは横浜市に住んでいて、横浜市の職場に通う人は「めったに都心に出ない」からだ。
 「東京ドームでコンサート」くらいの、ほんと、年に数回しか都心に行かないみたい。
 買い物は車で横浜とか郊外のショッピングモールとからしい。

 元千葉県民の私としては、「通勤手当で買った定期券があったから、休日に都心に気軽に行けたんだよ」と思うし、同じように埼玉県民も定期券があるから、休日に池袋まで行くんだろう。

 定期券の何が凄いって、途中下車できることで、下北沢や自由が丘が栄えてるのも、それが大きいと思う。
 今は、下り通勤だけど、センター北とか二子玉川は途中下車できるので、休日にそこのシネコンにわざわざ行くのも「交通費はかからないから」と気軽に出来るのだ。

 まあ、今はスイカとかパスモなので、交通費の負担の感覚が鈍っているけど、それでもやはり通勤定期のサブスク感は重要で、それが東京の経済を回していた要素は大きいと思うので、それが廃止されると、すごい影響があると思うんだけどなあ。

 また話が逸れた。
 「弱虫ペダル」ですね。
 この作品がアニメとか舞台での人気コンテンツだということは知っていたが、ちゃんと見たことなかった。

 だから「いまさら、実写映画化?」って感じは「刀剣乱舞」にも通じるところがあるのかもしれない。
 よくわからないけど、アニメ化や舞台化で安定的な実績残さないと映画化に持ち込めないようなら、映画化ってやっぱリスク高いんですかね?

 で、主演は今をときめくキンプリの永瀬廉なんですから、制作費回収するのなんて簡単でしょう、と思ったけど、意外とそう簡単な話じゃないんですね。
 いや、ただ私が、「映画館の予約状況」をマメにチェックしてしまっているので、「以外と勢いないぞ?」とかわかってしまうだけだが。

 それにしても、劇場版「今日から俺は」の勢いが止まらなくて、すごいね。
 このままだと、今年一番ヒットした映画が「今日から俺は」になりそうで心配しているのだが。

 「弱虫ペダル」を見ようと思ったのは、伊藤健太郎が自転車漕いでる姿を見て損は無いと確信したからと、「柳俊太郎と竜星涼も?」ってところです。
 高校の自転車部の話なので、23歳の伊藤健太郎は高校生役真っ盛りなのでいいのですが、柳俊太郎とか、もう30歳近いぞ?竜星涼も20代後半だ。

 「サヨナラまでの30分」って映画では、メインの新田真剣佑と北村匠海は20歳そこそこの、だから「高校生役やるお年頃」なのでいいのですが、20代後半の上杉柊平と清原翔まで高校時代を演じていて「いや、さすがに無理があるけど、回想シーンだし」って思ったけど、やっぱちょっと笑ってしまった。コスプレ感強かった。

 さて、最初に高校三年生の竜星涼がジャーンと出てきたけど「こんな高校生いねーよ」感満載だったけど、漫画原作だから雰囲気はわかる。そんで「ぐらんぶる」ではマッパでドタバタしていた竜星涼が、キリリと先輩役やってて、しかも制服姿がパリコレの衣装に見えたくらいカッコええ。

 竜星涼はやっぱ、ちゃんと服着てたほうがいいと思います。それが高校の制服でも。

 というわけで、制服姿の竜星涼を見ただけでも「映画代の元はとった」と満足したのですが、さらに高校生役の柳俊太郎・・・

 メンノンモデルだった成田凌が売れてから「次は誰かな」と思っていたら宮沢氷魚とか清原翔が飛び込んできましたが、柳俊太郎は、メンノン的には成田凌よりも格上なんですよね。たぶん。
 俳優としてのキャリアも10年くらいになるのだが、一般的知名度が低いというか、あまり大きい役がつかないのは、ロン毛に拘ってるからなのかなあ、でも、あのロン毛こそが柳俊太郎だし、と思っていたが、「弱虫ペダル」ではロン毛キャラをゲット。

 というわけで、お目当は堪能できたので満足しましたが、この映画、当たり前だが自転車のロードシーンが多くて「撮影大変だったろうなあ」って。
 特に前半のママチャリで坂道スイスイっていうシーンはどうやって撮影したんだろうか?もちろん、実際より坂に勾配あるように撮影されてるんだろうけど、緩い傾斜でもママチャリだとキツいと思うから、見えない電動アシスト的な細工とかしていたんだろうか?

 あと、エンドクレジットで「須藤連」の名前が出ていて「え?どの役だった?あのライバル校のエースがけっこうイケてたから、あれだった?」って検索しても出てこねー。
 公式プロフィールでも役名無しってどういうことだ!
 朝ドラでも大河ドラマでも役名あったのに!

 あ・・・それで須藤連をググったら、武蔵→慶応法学部という華麗な学歴であることを知った。
 そんなことはどーでもいーけど、個人的には「ポスト綾野剛」の中の一人なんで注目しているのです。


8月18日(火)

●映画「もののけ姫」

 そろそろジブリ映画リバイバルも終わってしまいそうだったので、これも見てみました。
 公開当時見た記憶が無いし、たぶんテレビでも見たことがない。

 そんで、初めて見て驚いたが、時代背景は戦国時代の少し前の室町後期?鉄砲がもう生産されているので、丁度、今休止中の大河ドラマ「麒麟が来る」の時代なのかもしれない。
 ファンタジー世界だから、そこまで厳密に時代考証されてないだろうけど、刀や弓を使った合戦シーンが多く出てきて、じゃんじゃか首が飛ぶのだ。

 なるほどー、だから、金ローとかでフツーに地上波放送されないんだ。

 主人公アシタカの声は松田洋治だが、そういや松田洋治ってどこ行った?ググると、最近のドラマにもちょこちょこ出ているようだが。
 アシタカがイケメンすぎて「これ、今実写版でやるなら吉沢亮だな」と思いながら見ていたんだけど、それにしても、この話は善悪二元論から意図的に距離を置く宮崎駿作品の中でもズバ抜けて善悪が曖昧なんじゃなかろうか。
 すごく大ヒットした映画だったし、子供も大勢この作品を映画館で見たんだろうけど、これ見てどう思ったんだろう?
 まあ、シシガミ様を始め、ファンタジー系のキャラが濃いので、「千と千尋」みたいな感じで受け止めていたのかもしれない。

 そして、主人公が事態をなんとか最善の方向に収めようとするが、複雑な要素が絡まり、単純なハッピーエンドにならないあたり、このコロナ禍での「経済を回さないと・・・」にも通じるところがあり、宮崎駿の描く環境破壊モノは、かなり普遍的な設定なので、ナウシカと同様、100年後の人が見ても刺さるところあるんだろうなあ。

8月16日(日)

●映画「ジョゼと虎と魚たち」

 「アルプススタンドのはしの方」をもう一度見ようと思ったのだが、通勤経路にあるシネコンでは早朝回だけになっていたので、「しゃーねーな、渋谷まで出るか」と渋谷シネクイントの上映スケジュールをチェックしていたら、過去の名作リバイバル祭やってた。

 「ジョゼと虎と魚たち」は、名作と名高いのだが、今まで見る機会なかったので、ありがたく映画館で見てみることにした。
 2003年公開の映画だから、主演の妻夫木くんが20歳そこそこなんだよなあ。
 ブッキーは20代前半で頂点を極めてしまって、20代後半で大河ドラマの主演を務めてから、テレビドラマにめったに出なくなり、映画中心に活躍していたので、邦画をほとんど見なかった私の目に触れるのは「箱根駅伝の時のビールのCMだけ」だった。

 そういや「泣き虫しょったんの奇跡」を映画館で見ていたら、ブッキーが端役で出てきたんでびっくりしたっけ。ホリプロ制作映画だからなんだろうけど。
 そんで、この間、映画「RED」で久しぶりにブッキー主演作を見たのだが、「あー、人妻役の夏帆が、前のめりになっちゃうのわかるわ」っていう色気を放っており、そこは非常に説得力があった。
 もっとも私はあの映画を「間宮が夏帆のエリート夫って大丈夫か?」ってのを確認するために見たのだが・・・(結果、全然オッケーでした)

 たぶん、「ジョゼと虎と魚たち」は妻夫木聡と池脇千鶴の20代前半の代表作なんだろうし、だから、今でもよく引き合いにされる映画だったので、一度見てみたいと思っていたのだ。それが、映画館で見られてラッキーだった。

 だが、これ、2003年公開時はどうだったのか知らないが、2020年の今だと、けっこうキツい話だ。
 足の不自由な少女が、世間体のために、ほぼ自宅内で生活していた、という話。

 足が不自由といえば、車椅子に乗った常盤貴子がキムタクと恋をする「ビューティフルライフ」はいつのドラマだったっけ?と調べてみたら、2000年だった。
 あの頃、駅などのバリアフリー化が急速に進み、街で車椅子を見かけることが多くなったと記憶している。
 「ビューティフルライフ」の常盤貴子も図書館司書として働いていて、バリアフリーのアパートで一人暮らししていた。
 あのドラマの設定は時代の少し先を行っていたと思うが、丁度、パソコンが普及しはじめていて、「パソコン仕事なら、車椅子でも健常者と同じ仕事できるんじゃね?」ってことで、私の友人も車椅子の人たちにパソコン教える仕事をしていた。

 なので、車椅子も与えられていないジョゼって設定が、「昭和でもありえない」んだよなあ。
 まあ、彼女を育てた祖母が福祉の手を全く求めなかったってことなんだろうけど。

 去年ヒットした「パラサイト」の時も「家族全員、こんなに頭いいし要領もいいのに、なんでまともな仕事に就けないの?」っていうあたりでノレなかったが、「ジョゼ・・・」も、ちゃんと福祉の手を借りていれば、ジョゼはちゃんと学校に行って、それこそ大学まで進学できて、身障者枠を利用してけっこういい会社に就職できたかもしれないし、自動車くらい自分で運転できていたのかもしれない、って思ってしまい、「物語のキモ」に入り込めなかった。

 って、キモはどこにあったのだろう?
 これ、田辺聖子が原作だから、元々昭和の話なんだろうな?
 足が不自由だから、ほぼ自宅に引きこもっている少女に恋した男子が彼女に外の広い世界を教えたが、やっぱり結婚するのは無理で別れてしまったけど、彼のおかげで彼女は自立することができましたっていう話。

 えー、それで、妻夫木聡のセフレっぽい先輩女子役である江口のり子(当時は江口徳子)が脱いでましたが、それ必要でした?
 たぶん、今でいうところの「チャラい感」を出したかったんだろうけど。
 江口のり子と遊んでいながら、正統派美人女子大生の上野樹里に猛烈アタックされてるし、チャラいモテ男子が、身障者のジョゼに惹かれて、っていうところが「面白い」のはわかるんだけど。

 つーか、この上野樹里って出世作「スウィングガールズ」の前なのに、なぜに女子大生役?
 江口のり子も池脇千鶴も脱いでいるのに、上野樹里だけガード固いなって思ったけど、この映画の時って、まだ高校生なんじゃ?妻夫木聡と濃厚キスシーンしてるだけで「あら、大変」って感じだ。

 で、キスシーンなんですが、妻夫木聡と池脇千鶴のベッドシーンがあるんですけど、なんかずっと濃厚にキスしてるだけなんですよね。
 これ、「RED」でも思ったんですけど、「娼年」とか「火口のふたり」とか「ロマンポルノかよ!」って感じのセックスシーンまで踏み込めないと、延々とキスしているしかないわけで、「いや、ここまでやらなくていいから」って思ってしまう。
 つーか、「ここまでしかできません」って思ってしまうから。

 だから、「朝チュン」でいいのよ、こっちは。

 というわけで、今の自分にとっては「ビミョー」な作品でした。
 でも、10代の上野樹里があんな大人びた役をやっていたのを知らなかったので、それを見られたのは収穫。
 あと若い頃の大倉孝二とか出てくるし、中村靖日も出ていたけど今と全く変わらないのが凄かったし、そして新井浩文が出てきたので泣いた。
 そして、新井浩文がまだ駆け出しだから下手なのか、そういう役作りなのかわかりませんでした(笑)



8月12日(水)

 今週はコロナもお盆休みかな?

 たぶん、医療機関が休みなので、検査数が少ないんじゃないかと。

●映画「ぐらんぶる」

 普段なら絶対に見ないようなタイプの映画だが、「国から貰った10万円は好きなモノに注ぎ込む」と決めたが、現在アクセスが容易なのが映画館しかないので、好みじゃないジャンルにも課金するのだ。
 それに竜星涼と犬飼貴丈のW主演だし・・・・

 でも、「女は脱いでナンボ、男は着てナンボ」が座右の銘の私からすれば「服着てない竜星涼に、どんな価値が?」って思ってしまう。
 「アンナチュラル」でいつもビシっと黒いスーツ姿だった(葬儀屋ですから)竜星涼は本当に最高だったので、脱いでほしいなんて一度も思ったことありません。

 というわけで、バカ映画の世界に飛び込んだのですが、なんか思ってたのと違った。
 他人に説明するのが非常に難しいのだが、あだち充が描いた「うる星やつら」を福田雄一が映画化したら、こんな感じ?
 って自分でも何言ってるのかわからないが、あだち充の「ムフフ」って感じと「うる星やつら」の不条理SFな感じと福田雄一のバカ映画な感じが、よくわからない感じで混ざっている不思議なバカ映画だった。

 そもそも「なぜ全裸で大学に?」っていう出落ち的なことが何度もループし、「え?ここがメインなの?」って激しく戸惑う前半だった。
 それは見終わった後でもちょっと不思議で「ちゃんと服着て大学行って、ダイビング・サークルの活動は休日にやればいいじゃん」って思うのだが、なんかよくわからないけど「魔」にとりつかれてしまった人の話なんだよなあ。

 そんで、いきなり文化祭のミスコンが始まったり、いきなり矢本悠馬と森永悠希のゴールデンコンビが現れ、矢本くんが、いかにも漫画らしい展開を演じたことが一番面白かったけど、映画的にはとってつけたようなエピソードだったので「だから、何?」と思っていたら、終盤になって「これ、どうやって撮影したんだ?」っていう見事なダイビング・シーンが・・・
 あんな見事なサンゴ礁の間を延々と泳いでいくシーンなんて、初めて見たけど、あれ、なんだったんだ?CGなの?

 映画の設定では「カナヅチ」なのは竜星涼だったが、実は本当のカナヅチは犬飼貴丈だったらしい。
 それ言うと、キャストやスタッフが気を使うので、黙っていたらしい。

 というわけで、よくわからない映画だったが、嫌いではなかった。
 ダイビング部の先輩に「この人見たことあるなあ、誰だっけ?」っていう濃い人がいたけど、あとで調べたら、「刀剣乱舞」の日本号だった。あー、雰囲気全然違うからすぐにわからなかったけど、とことん体育会系な感じは確かにそうだった。

 そして、なんか男子高校生ばかりの客席で、そういうのもなんか珍しかった。
 他人にオススメしたいような映画ではないが「なんじゃこりゃ?」って感じが、コロナだったり猛暑だったりする現実から、ちょっとだけ離脱できる効果はあり、たぶん、この映画をうっかり見てしまった大学生は「こんなキャンパスライフはヤダけど、キャンパスに立ち入れない今の状況とこの映画の状況のどっちが?」って頭混乱すると思う。

 あと腐女子的には、竜星涼と犬飼貴丈が濃厚に絡むシーンがあり、それは誤解なんだけど、「あ、このシーンで映画代の元はとったな」と満足いたしました。

8月11日(火)

●映画「アルプススタンドのはしの方」

 評判良かったし、会社帰りに寄れるシネコンでやっていたので見てみた。

 これ「アルプススタンドの」っていう題名だけど、予告編何度か見ていたのだが、明らかに地方球場でロケしているので(平塚球場らしい。一度行ったことあるかも)、てっきり地方予選の話で、アルプススタンドというのは広い意味での「応援席」を謳っているのかと思いきや、ちゃんと甲子園のアルプススタンドを舞台にした話だった。

 高校演劇で優勝した作品なので、演劇だとたぶん、ベンチ並べておけばいい脚本だけど、映画だとさすがにこれは・・・と、思ったのだが、登場人物4人の座る位置が刻々と変わっていく演出は、とても舞台作品っぽくて、そうなるとアルプススタンドに見立てた地方球場の背景も、ある意味「書き割り」みたいな感じになって、映画なんだけど、とても演劇的だった。

 あとでパンフ読んだら(買ったぜ)、甲子園球場にロケ断られたようだが、逆にそれがこの映画の演劇っぽさを際立たせたような気がする。
 たぶん、甲子園のアルプススタンドで撮影していたら、あの味わいは出なかっただろうから。
 それに、球場のSEだって、もっと甲子園っぽくなっていたことだろう。

 平塚球場は、とても緑豊かな球場で、その空気がこの映画にも流れていたと思う。
 低予算な青春映画にありがちな「地方都市の田舎道を歩く高校生」っていう感じがとても心地良かった。

 それよりも、なによりも、甲子園だろうが地方球場だろうが、今年はたぶん「応援席で演奏した吹奏楽部」が存在してないはずなので、ブラバンが球場で演奏しているシーンが流れただけで泣ける。
 登場人物4人は、全員参加で甲子園に応援に来たけど、真ん中の方のカッセカッセなところに座る気分ではなく、人もまばらな「はしの方」を陣取ったのだが、今年一度も球場に行けていない私からすれば「その場所、代わって」としかいいようがない。

 制作側も「まさか、甲子園が中止になった夏に公開されるとは」と驚いていたが、今年はほんと、「何気ない日常シーンを撮った映画」が「SFかよ」になるのが面白い。
 そもそも、誰もマスクしてないのが新鮮なのである。

 話は飛ぶが、ムロツヨシ主演で娘役が永野芽郁の「親バカ青春白書」とか、「大学生がサークル活動やら、勉強以外のことをキャハハオホホ」っていうドラマだが、あれも、ただのバカドラマなのに、現実のリモート授業だけの大学生活を送ってる学生さんたちにとっては、もはやSFだったり時代劇だったりするのだろう。

 というわけで、映画の冒頭では「ああ、いいなあ、野球の応援」って思いながら見ていたんだけど、一人も知ってる役者さん出てこない感じは「カメラを止めるな」にも似た感じだったし、前半は、野球のこと全然知らない女子高生が「なんでフライとってアウトのはずが、得点してるの?」って「あー、タッチアップは難易度高いよねえ」とかクスクス笑っていた。

 そういや、自分が20代の頃、酒の席とかで野球の話になった時に「あ、私、野球の話はフツーにわかります」って証明するために「タッチアップとかフィルダースチョイスがわかるレベルです。あとインフィールド・フライとか?」って言ったなあ。そういうこと言うからモテなかった(笑)

 で、この映画ですが、けっこう予想通りというか、序盤は野球にも興味なかった子たちが、終盤になると「がんばれー」って声出すだけの映画なんですよ。
 それこそ「カメラを止めるな」みたいな「ここで、そう来たか!」っていうわけでもなく、ほぼ思っていた通りに進行するし、脚本はかなり練られているけど、なんて言うんだろう、その「上手い」部分はわりとあっさり「上手いなあ」って通り過ぎるんですけど、けっこうどーでもいーところで「あれ?」って感じで、ダラダラと涙が出てるんですよね。
 泣ける映画としては新食感で「あれ?なんで私は泣いてるんだ?」というよりも、「あれ?マスクの上に水が溜まるのだが、なぜ?」って感じでした。
 もしかして、これ、コロナ禍の最中じゃなかったら、こんなに泣かなかったんじゃないかな?
 もはや、それを検証するすべもんないのだが。

 そして、舞台を観に行くこともなかなか出来ない今、「舞台を観たような感覚の映画」を観られたことは、とても幸せでした。


8月6(木)

 また会社で「社内で感染者が出た場合どうする?」って話し合いになったのだが、やはり「基本的には保健所の指示に従う」という結論になりそうだったので、「そういう話じゃなくって・・・」と少し熱弁をふるったのだが、賛成してくれるわけでもなく、反対意見を言ってくれるわけでもなく、「ふーん?」って感じで流された。
 まあ、この間の「うちの会社には濃厚接触者はいなかった」という保健所の判断だったのに、自費(会社全額負担)でPCR検査受けさせたみたいに、場当たりでやっていくんだろうなあ。
 そうなった場合、私が思い描く対応ができるように「こうなったら、どうするんですか?私はこうしたらいいと思うんですけど」と垂れ流し続けるしかない。

 さて、こんなコロナ感染拡大だけがバルブっぽく右肩上がりで超景気良くて、「下がる要因が見当たらない」という惨状の中、明るい未来が全く見えないんだけど、「エンタメが心の救い」とばかりに初めて映画館でのライブビューイングというのに参加してみました。

●ハンサム・ライブ 2012

 こういうイベントをやっていることは知っていて、それは、断片的にユーチューブにあがっているからです。「吉沢亮の歌唱力!」みたいな感じで。
 サザンや福山を抱える上場企業であるアミューズは、毎年年末に所属若手イケメン俳優を集めて大会場で「ファンミーティング」というか、ジャニーズに匹敵するような「歌って踊る大規模ライブ」を開催しているのです。

 そして、この2012年版は「当たり年」だったみたいだが、それは、このコロナ禍で映画館で再映されているのが、この2012年版ということからも明らかでしょう。
 7月後半にすでに2回上映されているのだが、直前に三浦春馬の訃報が届いたこともあり、チケット完売状態になったからなのか、8月に追加公演(?)になったわけです。

 シネコンでのチケット販売が3日前からだったのだが、会社帰りに寄ったら、すでに8割くらい埋まっていたので「すげーな」と思った。まあ、コロナ対策で、400人キャパの大劇場でも200人しか入れないのですが、新宿や渋谷ならわかるけど、ニコタマでこの集客はやはり凄い。

 なので、少し前の方になってしまったけど「ライブでこの席だったら大興奮じゃねーか」ってことで、どーせ目が悪いので前の方がいいに決まってます。
 そして、映画館の券売機からチケットが出てきた瞬間、「ひゅるるるるん「」って気持ちになった。

 舞台でもライブでも、チケットをとった瞬間に「あ、これで推しと会える」って、なんかニヨニヨする感じ?
 「この日まで絶対に生きよう」って軽く決意する感じ?
 よくわからないけど、とにかく、チケットを買った瞬間、何かの脳内麻薬物質が出たらしく、「ああ、そうよ、このコロナ禍で足りなかったのは、これなのよ、これなのよ、これなのよ」と思い知った。

 で、7時開始だったらか、会社帰りでも間に合う時間だったんだけど「そーゆー時に限って、定時で帰れない」ことが多いので、あらかじめ休みにした。
 あ、それで、平日昼間にまた渋谷ユーロスーペスで「劇場」の二回目鑑賞したんだけど、その感想はまた気が向いたら。(ちなみに、2回目の方が楽しめた)
 あ、あの映画、アマプラとの契約で今後映画館で上映されることが無いらしいので、映画館で見たい人はお早めに。(来週末まで?)

 そんで噂のハンサム・ライブですがねえ、四文字言葉で表現すると「酒池肉林」でしたね。

 8年前の状況というか序列がよくわからないのだが、当時の観客のリアクションや俳優さんたちの立ち位置的に、佐藤健と三浦春馬のツートップだけど、知名度的に神木隆之介も、って感じだったのかな?

 佐藤健と三浦春馬が22歳くらいの時で、三浦春馬はすでにティーン向け恋愛映画で大人気だったし、佐藤健も「るろうに剣士」が公開された頃です。
 そういうのって、同世代の若い子には大人気なんだけど、「おばさん」の目に入るのはまだ先なんですよね。だから最近の吉沢亮とか横浜流星もそんな感じだったし。

 で、この2012年版が伝説になっているのは、吉沢亮も参加しているからなんですが、8年前・・・・18歳とかじゃろ・・・・
 序列的に下っ端なので、同世代の野村周平とずっと絡んでますが、「こんな可愛らしい野村周平見たことないぞ」というくらい可愛い。
 そして、その下の、当時17歳の小関裕太の可愛さが、「ちょwwww私が男だったら、ぜったいに押し倒している」と私の中のホモ男が強制起動するくらいのかわゆさ。

 要するに何が言いたいかというと、豪華メンツが盛大に歌って踊るので、口をぽかーんとして「なにこれ、すごいんですけど」としか言いようがない。
 さらに凄いのが、我が推し賀来賢人が三浦春馬とペアを組んでいるのだ。

 この頃の賀来賢人は朝ドラでブレイクする前だし、一般的知名度としては三浦春馬よりも相当格下だったんだろうけど、同世代だということと背格好のバランスの良さからなのか、ずっと、三浦春馬と絡んでいて、こんなん今見たら泣くわ。

 えーと、後は猪塚健太とか平埜生成もノリノリで歌って踊ってるし、いや、ほんと凄いメンツなんだけど、「半分くらい知らない子がいる」っていうのも凄い。
 調べてみると、「テニスの王子様」に出ていたりしているので、そっちの世界では大人気だったみたいだし、今でもミュージカルで活躍しているのだが、テレビドラマにはほとんど出ていないので、私が知らないだけなんですよね。

 最近、ちょびっとだけ、そういう2.5次元の世界に片足突っ込んでみたら、「自分の知らないところで、こんなマーケットがあったんだ」とやっと気がついたんだけど、このハンサム・ライブでも、メインはそういう舞台俳優で、もちろん佐藤健も三浦春馬も見せ場は多数用意されているのだが、モブになるとセンターじゃないのが興味深かったし、立ち位置が決まってないトーク場面になると、だんだん端に逃げていく三浦春馬も確認できた。

 このライブの時、新感線の舞台に出ていたようで「今日も昼公演やってから夜はこれに出て、明日は昼夜二回公演だけど頑張るぜ」みたいなこと言っていたけど、舞台公演の合間にハンサム・ライブって凄まじいスケジュールだなあ。
 まあ、20代前半のころの自分も、オールナイトで遊んで、帰宅して着替えて出勤とかよくやっていたけど、会議室で寝てたりしてたからなあ。それに、客と演者じゃ消耗度合いが全然違うと思うし。

 そして、「イケメン俳優大集合で歌って踊って超豪華」という以前に、「満員の大会場が盛り上がる」という客席の光景が、「このコロナ禍において、もはやSF」ってことに泣きそうになった。
 たった半年前までは、こんなの当たり前だったはずが・・・

 アンコールの時に客席をパンしたら、音響や照明スタッフが10人くらいひしめき合うブースが映って、「ああ、この人たち、今どうしているんだろう?」
 現場にいるスタッフなんて、そんな大人数じゃないんだけど、そこに至るまで、照明や音響機器をセットする人たちや、そういう機材をレンタルする会社とか、どうしているのだろう?

8月3(月)

 コロナ感染者の増加ぶりにビビって、この週末は久々にステイホームした。

 てゆーか、TVerに「ホリデイラブ」が全話上がっていたんだけど「そのうち見よう」と思っていたら、土曜日で配信終了だったので、「うわ、今日までじゃん」って土曜日は1日かけて全話駆け抜けてしまったのである。

 いやー、中村倫也と松本まりかの出世作なんだが、まとめて見たら、ほんと面白かった。
 特に二組の夫婦が勢ぞろいして、中村倫也がキレッキレな4話がやっぱし最高。

 リアルタイムで観ていた時には、DV夫というか、強烈なモラハラ夫として登場した中村倫也だが、だんだん「こいつ、こんなだけど、妻の松本まりかのこと、本当に好きなんだよな」って展開になるのだが、改めて見ると、中村倫也は初回からちゃんとそういう演技しているのである。

 ほんと構成が上手いドラマで、序盤は「夫の浮気にショックを受ける妻」なんだけど、中盤で今度は「妻の浮気にショックを受ける夫」に切り替わり、まさにジェットコースター・ドラマのお手本であり、そこに「モラハラ夫・中村倫也の純愛と成長」と「松本まりかの狂気がストップ高」に加えて、なんかありそうだった平岡祐太や壇蜜が意外とまともな人だった、という「あれ?」って感じと、朝ドラでブレイク前の山田裕貴の適材適所感とか、こういうドロドロ系を目指すドラマは定期的に出てくるけど、そういう中でも「ホリデイ・ラブ」は、もっと評価されてもいい名作だと思う。

 あと、塚本高史の後任として静岡支店に赴任してきた人に見覚えがあったので調べてみたら、朝ドラ「エール」でハーモニカ倶楽部の会長役だった川口覚で、この人もバリバリの蜷川組なんですね。

 あ・・・ちょ・・・・川口覚って「ヒトリシズカ」で高橋一生の駐在所の後輩役だったんだ!
 それは気がつかなかった、また「ヒトリシズカ」観てみようかな。


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