可燃物な日々

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日本酒8合飲んだ勢いで、新しい掲示板を作りました

3月27日(水)

 そういや、来週には新しい年号が発表されるのね。
 「平成」の時には「ずいぶん、軽い音だなあ」というか「HEY,SAY?」って思ったんだけど、すぐに慣れたから、何が来ても慣れの問題だろう。
 そして何よりも、前から思っていた「そのうち昭和女が明治女みたいな立ち位置に?」っていうのが現実になってきたぜ。ただ、今現在、昭和生まれは人数的に優位なので、だからしばらくは「はあ?だから平成生まれは・・・」って雰囲気が続くだろうけど、20年後にはバブル時代に社会人だった世代が全員高齢者になり、団塊世代や高度成長期世代が減少していくと、ますます昭和は「時代劇」扱いになり(もうすでにそうなっているが)、「昭和女」というものが固まってくるのだろう。

 そういや「明治女」って、どうだったっけ?(そこから?)
 男尊女卑とか「家」の概念が強いイメージかな。そう、だから「明治女」っていうと、出自がいいことが前提で、ちゃんと女学校出てるイメージ。
 私の父方の祖母も明治生まれだったが、明治の終わりの方だったし、そこそこ裕福なサラリーマン家庭だったようだが、「先祖はどこそこのなになにで」っていう話を聞いたことがないので、たぶん曽祖父は江戸時代の町人の家系だったが、明治時代に教育の機会与えられて、そこそこ頭良かったから、そこそこ支店長クラスまで出世したのであろう。
 って、末裔であるうちの家族や親戚の現状からの推測である。

●「二つの祖国」テレビ東京

 土日の二日間に渡って放送していたのだが、主演の小栗旬に興味が無いのと「あまり期待できそうもない」と思っていたので放送していることに気がついてなかったのだが、ツイッターで悪い意味で盛り上がっていたので、「え?そんなにダメだったの?」と逆に興味を持ったのでTVerで追ってみた。

 ネットでの一番の批判ポイントは「BGMが合ってない」ということで、映画ララランドの曲とか、「ヒロシです」の曲とか、ホテルカリフォルニアとか、カム・トギャザーとか、せっかくの役者の好演を邪魔するBGMだったらしい。
 版権の都合で、TVerではそういう有名曲ではなく、無難なオルゴールみたいな曲になっていたので「あー、ちゃんと放送時に見ればよかった」と後悔したけど、昨日一昨日と頑張って全部見てみたが、地味な劇伴で見てみたら「単なる大河ドラマのダイジェストだな」って感想だった。

 大河ドラマ「山河燃ゆ」はけっこう観ていたんだけど、そんなに好きでもなかったので、あんまり覚えてないのだが、確か、あの当時もこのドラマに対する批判はあって、「日系二世の言葉の苦労が描かれてない」って言われていたような?
 それって、今でもある普遍的な問題で、帰国子女はいくら海外で日本語教育を受けていても、日本に住んでる人と同じレベルにはなかなか届かないので苦労するんだけど「山河燃ゆ」にはそういう描写が少ないという批判があった、と記憶している。

 まあ、そこがキモの話でも無いんだけど、「二つの祖国」観ていたら、主役の小栗旬は一時期日本で教育を受けていたとはいえ、戦後処理で、というか東京裁判において、その高い日本語能力を買われて通訳の仕事をしているのだが、他の日系人に比べて、なんで高い日本語能力があったのかって描写が無いので、「やっぱ、そういう話なんだ」と思った。

 まあ、だから話のキモはそこじゃないし、日系人役の英語のセリフがいまいちなのも華麗にスルーするとして(山河燃ゆも英語セリフあんな感じだったし)、私が食いついたポイントは「えー、ムロツヨシの次の嫁が多部未華子ちゃんなの?」ってとこだった(笑)

 「大恋愛」で戸田恵梨香を嫁にしたと思ったら、次は多部未華子って、ムロツヨシをどうするつもりなんだ?
 つーか、ムロの役がいい役すぎて、「え?どうしちゃったの?」って戸惑った。

 「佐藤二朗はいつ出てくるの?」って本気で探したわよ。(佐藤二朗は出てこなかったが、福田雄一が出てきたので、激しく混乱)

 このドラマって、今は「なんじゃこりゃ?」扱いだけど、少し時間が経ったら「珍品」として歴史に残るんじゃまいか?
 まず、とにかくキャストが超豪華。
 父が松重豊、母が麻生祐未という朝ドラ布陣で、その息子が小栗旬・高良健吾・新田真剣佑って、大河ドラマでもそんな三兄弟なかなかいないぞ?ってレベル。

 そして、余貴美子とか仲村トオルとか柄本佑とか泉谷しげるとか、挙げていくとキリがないけど、そのクラスの俳優が、それぞれちょっとだけ見せ場あります程度にちょっとだけ出てくるという、贅沢。
 ああ、こういう感じ、昔の「年末年始の特別ドラマ」でよくあったよなあ。忠臣蔵とか、そういうので。

 で、たぶん、こういうドラマって、話がどーのこーのというより、そういう「数シーンしか出てこないけど、その見せ場できっちり仕事していく俳優さんたちの競演を楽しむ」ものだろうから、そういう意味では楽しめた。
 あと、少ししか出番がないから、役の当たり外れがあるんですよね。
 東條英機役のビートたけしと、大川周明役の鶴瓶なんかは出番少なくても「美味しい役」でした。

 新聞社の社主である仲村トオルの役などが「外れ」というか、「ただ、仲村トオルがいるだけ」になっていた。
 リリー・フランキーが妙に「いい役」で、すっごくいい感じに撮影されていたのがまた「30年前の自分に教えてあげたい」案件になっていたりとか。
 そして、このドラマの一番の見どころは「日本在住、外国人タレントさん大集合」でした。

 古くはケント・ギルバートやチャック・ウィルソンから、厚切りジェイソンみたいな新参者まで、いっぱい出ていて面白かったんだけど、ダニエル・カールが「いい役」貰っていて(人権派な医師?)、私、英語よくわかってないけど、訛りのないとても綺麗な英語セリフを話していて「ああ、英語ネイティブがみんな、こんな綺麗な英語話してくれたら、もっと聞き取れるのに!」って思った。

 あんな英語話す人、ほんとは実在しないんだろうけど、英検のヒアリングテストに出てくるような喋りでした。
 あと、小栗旬の少年時代を演じていたのが、大西利空くん(12歳)で、彼は映画「Blank13」で高橋一生の少年時代、ドラマ「トドメの接吻」で山崎賢人の少年時代、ドラマ「シグナル」で坂口健太郎の少年時代、ドラマ「平成元禄落語心中」で岡田将生の少年時代・・・・という、私が観たことのある作品だけでも錚々たる「少年時代」だけど、他にももっとやってるみたいなので、こういう子の母親になってみたかった(笑)

 こういう子がそのままイケメンに育つのかわからないけど、私の時代の子役といえば「将来、杉田かおるとか坂上忍」っていうのが「それなりに勝ち組」っていう「それがいいんだか、悪いんだか」って感じだったけど、最近は子役上がりでちゃんと大人の俳優として活躍している人増えたもんね。

 安達祐実がちゃんとやってるのが一番大きいのかもしれないけど、神木隆之介の活躍も凄いし、地味に矢本悠馬とか泉澤祐希の活躍も効いていると思う。最近だと、中川大志とか。

 もちろん、子役で活躍していたけど、中学や高校で辞めてしまう人も多いんだろうけど、今は昔よりも「子役から生き残って、大人の俳優として子役時代よりも活躍している」って人が増えたような印象。
 たぶん「子役」というのが習い事として成熟したのかもしれないけど。
 それは「大学進学するジャニーズが増えた」のと同じような話で、子役にしてもジャニーズにしても、昔は子供をサーカスに売るような話だったんだけど、今だと英才教育の一環みたいな。

 って、ま話それちゃったけど、「二つの祖国」の一番の感動ポイントは前編と後編に出てくる、主人公が勤めていた日経新聞者の若手社員として、水間ロンが出ていたことでした。ちゃんとセリフもあったし、小栗旬とも絡んでいた。

 それだけで、個人的には100点(笑)

3月24日(日)

●季節の変わり目

 今年は花粉飛散量が凄いということで、私も花粉警報が出はじめた頃は「なんか目に異物が入るのか、目が霞むし、なんだか痒い?」ってなったし、「なんか咳こむなあ」って状態になったし、なによりもずっと鼻声になっていたので「すわ、花粉症デビューか?」と思っていたんだけど、まあ多少は反応しているようですが、「今日は花粉すごい」って日でも、特になんともないというか「多少、くしゃみ連発して鼻水出たりするけど、春先っていつもこんなもんだろう」程度に収まってるので、花粉症デビューではなかったようだ。

 花粉症の人たちは、それぞれ対策しているのでいいのだが、上司とM嬢の「季節の変わり目症候群」というか、たぶん自律神経の乱れから来る不調が深刻である。
 M嬢の場合は更年期障害なのかもしれないけど。

 そんで、そういう人多いから、「あさイチ」で自律神経の特集やっていて、M嬢も出勤前に途中まで見ていたそうなので「なんかいい対策あったの?」って聞いてみたら(私はほんと触りだけしか見ないで出勤したので)、「炭水化物がよくないらしい」

 えー、また炭水化物が悪者なの?
 炭水化物ダイエットが流行った時に「コメ農家にまた打撃が」って思ったんだけど、またですか。

 しかし、よくよく聞いてみると「朝食は炭水化物控えて、ソーセージとか、ちゃんとタンパク質と塩分とったほうがいいらしい」と言うので、炭水化物がダメってわけではなく、ちゃんとタンパク質もとれって話では?
 で、M嬢は「朝から肉なんて無理」と胃弱なのである。

 でも、朝食にソーセージとかベーコンに卵料理っていうのは定番なはずなので、そっか、あれって「朝はタンパク質と塩分しっかりとって血圧を上げる」って意味があったのね、と私は思ったのだが、M嬢はよーわからんけど、違う解釈を展開して「炭水化物を控える」って方向に走った。

 そして遅い昼食に「これなら」と買ってきたのがコンビニの豪華サラダというか、コブサラダみたいなやつ?「エビがいっぱい入ってるから、これなら」と言うが、なんか違くないか?

 私もよくわかってないけど「タンパク質しっかりとらないと、っていう時にエビって話は聞いたことがない」と言ったら「うーん、でも肉はあまり好きじゃないので」
 そもそも、そんなだから虚弱体質なんだろうけど、私が聞く前に本人が「だったら、もっと魚を食べればいいんだろうけど、この間、帰宅したら両親はサンマを食べていて、その匂いがなんだか生臭くて食べられなくて・・・」って魚も苦手なんかい!

 「そういう人は、それこそ、プロテインなんじゃない?」って言ったら、「そう言ってよく進められるんだけど・・・」と、プロテインも苦手らしい。味なのか胃への負担なのかよくわからなかったが。

 そんで、M嬢は前に「起立時と寝ている時の血圧の差」を測定したことがあったらしく、その差が大きかったのでたぶん、起立性低血圧だということは判明しているらしい。
 だったら「あさイチ」で、その対処法は「朝から塩分と肉を食え」だったので、それ頑張ってみればいいと思うのだが・・・・「自律神経の検査私も受けてみたい」と言うので「でも、自律神経の乱れ自体には特効薬が無いので、やっても意味ないのでは?」と言ったら「でも、何が不足しているのかわかって指導してもらえるだけでも違うから」って、だから朝からソーセージ食えって話なのでは?

 私も後でその回の「あさイチ」をオンデマンドで見てみたのですが、脳神経内科って不思議な診療科なんですね。
 前に精神科の医師のブログ読んでいたら「脳神経内科って診断はするけど治療はしないという(今は少し違うだろうけど昔は)不思議な科」って言っていて、「どういう意味なんだろう?」って思っていたけど、どうやら「脳神経内科」って原因を探して、治療してくれる他の科を紹介するのが主な仕事のようだったので「なるほどな」と思った。

 神経の不調が更年期の問題だったら婦人科へ、ストレートネックなどの整形外科的問題だったら整形外科へ、過敏性腸炎だったら内科や心療内科へ?

 全然関係ないけど、少し前にうちの父親が「脊椎狭窄症の疑いあり」とのことで、入院して検査したらしくて「その検査にどんな意味が?」と思ったら「もし、脊椎狭窄症じゃなかったら、腰の痛みが他の病気かもしれないから」だったらしく、無事「脊椎狭窄症でした」と診断されたけけど、だからって痛みが治るわけでは無かった。

 そんで、「自律神経の乱れが」って患者さんに医者が言うアドバイスって、「規則正しい生活、食事のバランス、適度な運動」ってだけでしょ?あと、とにかく「ストレスが」って

 って書いてみて、わかってきたけど、M嬢みたいな「食生活偏ってるし、食事も不規則だし、全然運動してないし」って人が医者に「バランスのいい食事と、適度な運動」って指導されて「でも、でもぉぉぉ」ってなるのって、私みたいな「成人病予備軍」が「飲酒控えろ」って言われて「でも、でもぉぉぉ」ってなるのと同じなんですね。

 高血圧な人が「塩分控えろ」と言われてもなかなか出来ないように、低血圧の人も「もっとちゃんと塩分とれ」って言われても無理みたい。
 ただ、違うのは、高血圧の人は「このままでは死にます」と脅されるけど、自律神経が乱れているような低血圧の人は健康診断的所見はあまり出ないんだけど、とにかく常に体調が悪いという。

 うちの祖父もそういう「低血圧」タイプで、体調悪いから、あちこち医者にかかっていたけど「原因不明です」って扱いだった。
 祖父も胃弱で食が細く、だから夏でもコタツに入ってるくらいの寒がりで、ずっと体調悪かったけど、けっこう長生きした。

 たぶん、M嬢もそういうタイプなんだろう。

 高血圧な人は医者で血圧降下剤とか処方されるが、低血圧の人に処方する薬は今のところないので、虚弱体質ゆえの体調不良に悩まされる人は「健康食品」に騙されることが多いみたいで、うちの祖父も一時期ローヤルゼリーに数万円つぎ込んでいたけど、数万円くらいで済んでよかったのかも。

 M嬢も乳酸菌の効用を真面目に信じているようだけど、ヤクルト製品の説明書きを真剣に読んでいる程度だから、タバコ代や酒代よりは断然安い。
 こういうタイプの人には、あまり医療費使ってほしくないなあ、って思ってるけど、私が知らないだけで、けっこう医療費使ってるのかもしれない。自分の本当の状態をちゃんと知りたいという、明確な意思があるようだし、「きちんと原因がわかれば確実な治療法があるはず」という強い意志も感じるから。


3月23日(土)

 休みだったので、朝ドラ見てからうつらうつら寝ていたのだが、春の選抜の開会式が始まって「世界にひとつだけの花」が流れて「平成を代表する曲ってこれだったんかい?」と、ぼんやり思った。

 高野連、やるな。
 SMAPの代表曲使うとか、芸能界への忖度はしないらしい。
 つーか、高野連の「メンバーの不祥事で出場停止処分」とか「???」ってこと多いけど、自分の守備範囲以外では変な忖度しないというか、よくわかってないので出来ないのか、よくわからないんだけど、この団体が芸能界の力関係に一切関与してないことだけがよーくわかった。

 それにしても、「世界に一つだけの花」の大ヒットで、マッキーのおクスリ関連の不祥事が一気に浄化されたことの方が記憶に新しいので、ピエール瀧のコカイン使用での失脚も、いずれ挽回の芽があるのかもしれないと希望が持てる。
 と思っていたら、ピエール瀧にコカイン渡していたらしい通訳の女性が逮捕ってニュースが入ってきて、「うわああ、年齢が近いから、こういうグループに自分の友人が入ってそう」とビビった。
 でも、そういや、私や友人が関わっていたテクノ村の人々は、電グルというか、卓球から嫌われていたんだよね。

 25年くらい前のテクノ村というか、クラブ文化村って小さいパイを奪い合っていて、オーガナイザー同士が仲悪くて、だから、私の知人は電グルとは関わってないだろうから、たぶん、大丈夫だろう。

 さて、今日は昼までダラダラしていて、大河ドラマの再放送見てから、やっと出かけて吉祥寺まで歩きました。
 吉祥寺オデオンで「刀剣乱舞」をまだ上映していたので「もう一回、映画館で見るか」って。
 4回目ですが、やっぱ、面白かった。
 「グリーンブック」みたいなハリウッド映画観た後だと、「刀剣乱舞」の低予算ぶりが際立ちますが、予算無い中で精一杯工夫して非常にコスパがいい作品だということが再確認できて、「カメラを止めるな」と同じくらい私は感激したんですけどね。

3月22日(金)

 ここ数年、ほとんど本読んでなかった。

 原因はまず老眼で、次が「電車の中でずっとスマホ眺めてたから」で、その次が「高橋一生沼に落ちていたから」であろう。

 そしたら、ここ最近で、コニー・ウィリスの「クロストーク」という超分厚い本をあっという間に読んでから、タカハシが出ていたドラマの原作本である、やはり超分厚い「みかづき」をあっという間に読んでしまったことに加えて「スマホの電源が頻繁に落ちる」ということもあり、電車の中で本を読む習慣が蘇りました。

 そこで、「買ってたけど多分読んでない本」がけっこうあったので、床に落ちてるのを探したら、ジーン・ウルフの「ピース」を発見して読み始めたら、何年かぶりで「ジーン・ウルフ沼」に落ちた(笑)
 「ジーン・ウルフ沼」って、なんか疚しいんだよね。
 なんて言うんだろう、「こういうの絶対に万人受けしない」という「選ばれしものだけが享受できる宝物」って感じがするからかな?

 そして、「我こそが選ばれし者」という自身も無いという・・・

 「あれえ?なんか難解でわけわからないんだけど、もしかして私がバカだから?もっと頭いい人は、なんかもっと凄いこと受信してんじゃないの?」って不安感を常に煽るし。
 そして「そういう気持ちを煽るように作られているのではないか?」と思うことも多い。
 「この服はバカには見えません」っていう裸の王様みたいな。

 そう、ジーン・ウルフの小説って、「裸の王様が着ているはずの豪華な衣装」について延々と細かく描写しているみたいなところあるよね。
 袖のレースは東欧の、どこそこ地方の農家に伝わる技法で、母から娘へ伝えることは出来なくて、姑が嫁に伝えることしか出来ないから、男子のいない家系ではその伝統が途絶えてしまうとか、帯に施された刺繍に使われる糸は中国から繭を持ち込んだ姫が嫁いだ先のインドネシアの小国の物で、なぜなら、その中国の糸の産地が蒙古のせいで滅んでしまったからだとか。

 そんな描写にこっちはうっとり浸っているというのに、「でも、王様は裸なんですけど?」って言われてるみたいな感じ。

 似てる感覚としては、ゴダール映画の「はーい、映画なんてそもそも全部嘘です」って感じかな?

 話思いっきり広げますが、「宇宙のはじまり」を考えると同じくらい「どうして、物語はあるのだろう?」って不思議だよな。
 「アラビアン・ナイト」にしても「源氏物語」にしても、人類はかなり昔から「物語」を求めていたようだが、それは生活に余裕があったからなんだろうか?

 動物のドキュメンタリー映像・・・・たとえば「ダーウィンがきた」なんて、観ているこっちには感動の物語だったりするけど、飢えたライオンやシロクマや、その犠牲となるインパラやアザラシの「生きるか死ぬかのサバイバル人生(?)」に物語の入り込む余地はないだろう。

 って何の話書いてるのかまたわからなくなったが、子供が寝る前に「ねえ、なんかお話して」って言った時に始まる最高で最悪の物語がジーン・ウルフの紡ぐ物語のような気がする。
 毎回読んでいて「そういうのじゃなくて!」って思うのだが、「そういうのじゃないもの」にずるずると白昼夢に誘われるのは、初夏や晩秋の「ほどよい気候」の中で、「うわー、絶好の行楽日和じゃん」って思っているのに、結局、ずるずると昼寝してしまった日の疚しさに似ているのかも、いや、「やっちまった」って思うと同時に「こんな素晴らしい昼寝はもう二度とできないのではないか?」と「我が生涯でベスト3に入るくらいの極上の昼寝!」と大絶賛するも、そんなの翌日にはもう忘れているっていうような、そんな感じ。

 だから、久々にジーン・ウルフの本読んで、そんな感じを取り戻した。

 初夏の陽気に昼寝して「あ、なんかすっごい冴えた夢観た」って自己満足にしばらく浸るような感じ。

 この間、ちょっとそんな夢を見て、それはマスオさんが会社の経営状態の問題点をすごくわかりやすく表現したグラフを作ってくれた夢だった。
 「ああ、マスオさんがこんな素晴らしいの作ってくれた」と、「これなら、経営陣にも伝わるだろう」と嬉しかったのだが、グラフの背景とグラフの色が被っていたので「せっかく、いいグラフなのに、デザイン的な問題でわかりにくい」と思ったのだが「は?もしかして、マスオさんはあえてわかりにくくしたのかもしれない」と思ってしまい、「だとしたら、そこを指摘するの野暮かも」と思い悩んでいる時に目が覚めて「久々に仕事の夢見てしまったよ」と脱力した。

●美しさということを考える

 これ、最近時々考えるのですが「美しい」と「好き」はイコールじゃないんですよね。

 前に会社の同僚に「高橋一生が好き」って言ったら「ああいう美形が好きなんだ?」って言われて「美形?私は高橋一生を美形だとは思ってません」で会話が終了してしまって、「ああ、ごめんなさい」って思ったんだけど、「好き」にしても「美しい」にしても、ほんと人それぞれなので難しいよなあ。

 ただ、私はこれだけは譲れないのだが、今現在、「国宝級の美貌」って言ったら、吉沢亮・新田真剣佑・伊藤健太郎でしょう。
 吉沢亮は「斉木楠雄のΨ難」でその美貌に衝撃を受けてから、「出演作全部観る」って自主的スタンプラリーに突入してるわけだし、新田真剣佑も出演ドラマ観るたびに「作画が違う!」って大絶賛しているわけだし。

 ただ、そういうの昔からあまり理解してもらえてないのだが、「超絶美しい」っていうのと「好き」」っていのは少し違うのだ。
 20年くらい前だろうか?その頃の私が「はあ、美しい」と絶賛していた芸能人のことを語っていたら、男友達に「そんなに顔で選り好みしてるから、あんたは結婚できないんだよ」と言われたことがあった。ムっとした。

 後から考えると、そいつはそこそこ女子にモテる奴だったのに、私がその当時「タッキーが!!!岡田准一が!!!」って、そいつのこと全く「対象外」にしていたのが面白くなかったんでしょうね。
 だから私が「美男を愛でるのは、美術館で名画を鑑賞するのと全く同じことなんですけど?」っていくら言ってもさっぱり理解してもらえなかった。

 だから、私が吉沢亮コンプリートしているのは(4月から朝ドラに出ますし、映画「キングダム」も公開)、若冲展に行くのと同じなんだけどなあ。
 そういや、その4月からの朝ドラの番宣が始まったが、我が吉沢亮は貧しい酪農家の子らしくて、ツキハギだらけの服着てたんだけど、そこをリアルに描く話じゃないみたいで「なにこの、可愛いアップリケみたいなツギハギは?」って舞台衣装みたいな感じだった。

 それにしても、次の朝ドラは、広瀬すずの兄が岡田将生で、幼馴染が吉沢亮と山田裕貴で、吉沢亮の兄が犬飼貴丈で・・・と物凄いイケメン波状攻撃なのはわかっていたが、番宣で映像として流れると「すげーな」としか言いようがない。
 さらに、主人公の広瀬すずの養父が藤木直人で、その父が草刈正雄って「私が子供の頃のイケメンと、私より少し下のイケメン一家」という・・・草刈正雄がいつのまにか名優扱いになってるのも面白いけど、藤木直人とか田辺誠一などがその後を確実に追ってるのが「へー」って感じだが、私はずっと「阿部寛は草刈正雄の作った道を追ってるなあ」って思っていたのだが、阿部寛はもはや役所広司ルートに入ってしまったのって、ほんと、30年前の自分に「30年後、こうなるよ」って教えても「はあ?」って言われていただろうなあ。


3月19日(火)

 昨日、「グリーン・ブック」の感想書いたけど、その付け足しというか後で思ったんだけど、日本映画だと音楽の演奏シーンってどうしても「スタジオで別録り」な音に聞こえるんですよ。
 って「羊と鋼の森」で不満だったのはそこで、「家の中でピアノ弾いてるような音に聞こえない」ってところだったのだが、「グリーン・ブック」ではそういう不満を全く感じなかった。

 場末のバーで古い調律の狂っているようなアップライトピアノを弾くシーンがあるんだけど、その音色とか、本当に素晴らしくて、あれだけで泣けた。
 あのシーンだけでも、もう一回観たい。(聴きたい)
 あんなピアノでリストみたいな曲弾くから超笑ったけど、調べてみたら、あれはショパンの木枯しだった!
 えー、全然わからなかった!(笑)

 つーか、あのシーンで「木枯し」っていうのが、この映画の凄いところで、フツーだったら、もっと一般的知名度が高い曲にしちゃうでしょーに。
 いや、木枯しも十分にメジャーな楽曲で、わからなかった私が悪いんだけどさ。

 そんで、欲を言うなら、もっとトニーがシャーリーの音楽に魅了されてしまう描写を入れて欲しかったな。
 いや、ちゃんとそういう描写はあったんだけど、私には物足らなかった。
 黒人を差別していたトニーが、最初はシャーリーの奏でる音にだけ魅了されて、「いけすかない奴だけど、音楽は本物だ」ってあたりから、だんだん人柄にも惹かれていくって展開だともっと私好みだったんだけど、私が思いつくようなことやっていたら、アカデミー賞作品にはならなかったのかも。


3月18日(月)

●映画「グリーン・ブック」(ネタばれアリ)

 この映画ずいぶん前から観ようと思っていたのだが、アカデミー賞取ってしまったことで満席状態が続いていたのでなかなか行けなかった。
 なので、やっと月曜日の19時回に間に合ったので、観ることができました。てゆーか、近所のシネコンでは何でレイトショーでやってくれないの?

 そして、私がこの映画を観たかったのは「えーと、こういう感じの話、昔観て面白かったよなあ」と思ったからなのだが、その昔の映画というのが「真夜中の大捜査線」という題名だと勘違いしていたが、「真夜中」なのは「カーボーイ」で、「夜の大捜査線」ですね。
 インテリ黒人刑事と所轄の白人刑事が差別意識を超えて友情を育んでいくって話だったと記憶している。

 そして、私より年上の人たちはやはり同じ理由で「グリーン・ブック」を観てみたいと思っていたようだ。一人はうちの母で、もう一人は整体の先生です。私が「ああ、やっぱしあれ思い出しますよね。あと、ドライビング・ミス・デイジー」って言ったのだが、その二人は「ドライビング・ミス・デイジー」はピンとこなかったみたいだが。

 というわけで、特に期待もせず、「面白かったらいいな」程度の軽い気持ちで鑑賞しましたが、フツーに面白かったです。
 思っていたよりも、ずっと淡々としていて、わかりやすく感動させようとしてないところが良かった。
 個人的には、もっとピアノ演奏をしっかり聴かせて欲しかったけど、忙しく流れる音楽のどれも心地よかったし、ロードムーピーとしての風景描写は簡潔ながらも美しく、変にもったいぶらないところが、後から考えると「これ、やろうとしても、なかなか出来ることじゃないぞ?」と思った。

 上手く言えないけど「これ見よがしのシーン」っていうのがほとんど無かったのでは?
 NYで成功している黒人ピアニストが中西部や南部でツアーをするんですけど、演奏場所は地方の由緒正しきホールだったり、名士の個人邸宅だったり、高級レストランだったり様々なんだけど、そういう場所の描写はどれも凝っているんだけど、どれもさらりと流してしまうのが地味に豪華。

 宿泊先のホテルやモーテルの造形も、作り物感全くなくて、日本のテレビドラマのロケ映像観てるみたいに自然と観てしまっていたけど、ああいうのも、後でよく考えてみると「すごく自然に作っている」わけで、だから、けっこう金かかってると思うのですが、観ている間は、「ほーら、すごいでしょ」って感じが全く無かったのが逆に凄い。

 あと、音楽ね。
 日本映画だと、ああいう演奏シーンの音が際立ち過ぎてしまってることが多く、「いや、なんか、こう、自分もその会場にいるみたいな音が聴きたいのだが」と思うのだが、「グリーン・ブック」はカーラジオから流れる音楽から、劇場での演奏シーンなどの全てにおいて、流れる音楽が実に自然で、私は音響効果のこと全然わからないけど、あれだけ音楽が絶えず流れているのに、そこに全然ストレス感じなかったというのは珍しい体験だったかも。

 で、脚本も、観る前は「粗野で教養の無い白人が、だんだんデレる話かな?」って思っていたんだけど、最初は「黒人に仕えるなんて絶対無理」って感じだったイタリア系のトニーが、けっこうあっさり自分のボスである黒人ピアニストにデレていたので、「え?そういう話じゃなかったの?」って思ったが、話のキモはそこではなく、安易な大円団にしなかったのって上手いよなあ。

 だから、「すっごく最高の映画だった!」って感じでも無いんだけど、そういうわかりやすい表現を極力抑えつつも、要所要所では、きっちり飛び道具出していて、地味にまき散らした伏線を丁寧に回収されていくのを心地よく眺めているという、なかなか珍しい映画体験だった。

 だから、こういうの、もっとわかりやすい「差別はいけないんです!」的な演説シーンとか、「やっぱり、お前じゃないとダメなんだ!」的ながっつり友情シーンとか、やりたくなるじゃないですか?
 そういうの、やらなかったのが素晴らしい映画でした。

 そして、運転手のトニーが「クリスマスまでに家に帰りたいけど、眠くてもう運転無理」って状態になった時に、「黒人ピアニストのシャーリーが運転すればいいのに」って思っていたら、実際そうなったので「ふぁーーーーーー」ってなった。

 「まあ、そんなハッピーエンドなんだろうな」って思っていたけど、自分が「こうなったらいいな」と思ったことが、しっかり回収されたので、とても幸せな気持ちになりました。

 つーか、独りでクリスマス迎えるシャーリーの孤独が他人事じゃなかったので、けっこう真っ青になったんですけどね(笑)


3月15日(金)

 仕事が暇なこともあるし、同じ会社で20年以上、ずっと同じ仕事やってるので正直飽きてきたかも。

 ただ、変化を好まない自閉症気質だから、あまり環境を変えたくないし、これといった技能も無いので「じゃあ、なんかやりたい仕事ある?」と考えても全然思い浮かばない。
 そもそも20代半ばの頃から「やりたい仕事」なんて無かったし。

 でも「やりたいこと」はいっぱいあったので、その「やりたいこと」をやるためにはお金が必要で、仕事とはそのお金を稼ぐ作業であり、たまたま経理の仕事が「対人スキルあまり必要がない」「マイペースに自分で時間管理できる」等、私の性格に合っていたのでここまで続いていただけだ。

 「クリエイティブ」とか「承認欲求」とはほど遠い仕事だし、よく勘違いされるけど「専門職」でもない。

 別に深刻に考えてるわけでもないが、50歳過ぎると「勤め人としてのゴール」は間近に迫っているので「このまま定年を迎えるのか、それとも今のうちに違う仕事にチャレンジしてみるのか」ってちょっと考えてしまうだけです。
 金銭的ゆとりがあったら、何したかったかなあ?
 私が20代の頃、会社に出入りしていた40代のスタイリストさんは「もう最先端ファッションにはついていけない」と転職を決意して、聴覚障害の子供に発声を指導する勉強をしていた。
 ご主人を事故で亡くしていて、その賠償金で生活には困らないようだったし、子供もいなかったので、残りの人生で「人の助けになる仕事」をすることは本人のためにも良かったと思う。
 その後、資格を得てその職に着き、楽しそうに働いているようだと人づてに聞いた。

 その人は、社交的で人当たりもいい人だったので、それゆえ、スタイリストとしての実力はイマイチだったので、私を含めて「ぴったりな仕事じゃない」って応援していたので、上手くいってよかった。まあ、その後、どうなったのかまでは知らないけど。

 若い頃はボランティアに全く興味なかったけど、てゆーか、私の世代だとボランティアってごく一部の人しか興味なかったんじゃないかな?こんなにボランティア活動が一般的になったのって、阪神淡路大震災以降だろうし。
 だから、40歳過ぎたあたりから「一人暮らしで地域との繋がりも全くないから、なんかそういう活動してみてもいいかも」と思ったんだけど、所詮「寂しいからペット飼いたい」くらいな気持ちなので、そんな生半可な気持ちでやっても、責任持てないしなあ、と思ったし、そもそも新しいことをやるのが苦手というか、かなり重度の無精者なのであった。

 そういや、ちょっと夢見たのは、野球観戦に一緒に行っていた友人がいなくなってから、ぼっち観戦するようになり、そうなると周囲の家族連れというか子供連れて観戦している人が羨ましくなり、「誰か子供貸してくれないかなあ。児童養護施設の子とか?」って思ったことがある。

 ほんと、そういうマッチング・アプリとかあったらいいのになあ。
 スポーツ観戦とか、恐竜博とか、子供向け映画を見に行くときに、大人ぽっちだと気恥ずかしいから、「そういうのに行きたいけど、親が忙しいとか経済的に苦しいとかで行けない子供」を紹介してくれるサービス。

 まあ、子供相手だと、セキュリティ上の問題が大ありなので難しいでしょうね。
 なので最近は、「なんにもしない人」だっけ?大人がそういうサービスというかボランティアしてる人が出てきたけど、「あなたの分も金は払うから、とにかく黙って一緒についてきてほしい」ってニーズあるのはよーくわかる。

 友達いねーのかよ、って話だが、私も経験ありありだけど、友人に「野球観にいかない?」って言っても「えー、興味ないなあ」って言われてしまうと、ほんとヘコむから。
 逆に私は、興味の無いジャンルでも、時間があればホイホイついて行くので、自分では絶対に行かなかったような舞台とか何度か観に行ったなあ。そのたびに誘ってくれた友人が「悪いねえ、付き合わせて」と言っていたけど、それこそ「明石家さんまが出てる演劇」なんて自分では絶対に行かなかったから、生さんまが観られただけでも感激しましたとも。
3月14日(木)

 今日はスマホが1日元気だった。生きてるうちにやっておくことってなんだろうか?

 それにしても、ピエール瀧ショックは深まるばかりなのだが、今日、会社でその話をしたら30歳そこそこのエビワカちゃんが「私、あの人のことずっと勘違いしてました」

 ピエール瀧が「電気なんちゃら」のメンバーであったことは知っていたのだが、電気グルーヴを知らなかったので、「電撃ネットワーク」だと思い込んでいたらしい。

 「え?」と固まる私に「だから、ほら、ああいうローソク使ってどーのこーのやるやつだとばかり」って続けるが、笑うところなのか泣くところなのか・・・・・いやもう、笑うしかなかったけど。
 朝のワイドショーで「シャングリラ」歌う瀧の映像見て「20年前の自分に教えてあげたい。まさかシャングリラを観ながら泣くことになるとは」と思ったんだけど、そういや少し前にツイッターかなんかで「今の若者はピエール瀧がミュージシャンだったことを知らない」って書き込みを読んで「あああ、そうかも、そうだろうなあ?」って思っていたんだけど、まさかの「電撃ネットワークだと思っていた」発言に、びっくりしたが、ドラマや大人向け映画をほとんど見ない三児の母のエビワカちゃんが、ピエール瀧の存在を認識したのは「アナと雪の女王」だったらしい。

 それよりも、タカハシの映画出演情報に「ロマンスドール」っていう、蒼井優と夫婦役で共演で、しかも監督がタナダユキって、資生堂スノービューティーのトンチキだけど超絶美しいタカハシ撮った人じゃないですか!
 しかも、タカハシがラブドール職人だとか、想像するだにトンチキエロ全開しそうじゃないですか!
 なので、超楽しみにしているのに、あれにもピエール出てるんだよね・・・・

 もー、ほんとさあ、映画はいいことにしようよ。R指定みたいな感じでさあ。「不適切な俳優が出ています」って表記しておけばいいだけじゃない?そんで、R18にしておけばいいんじゃない?
 カツシンの時とかどうしてたんだっけ?

 それにしても、こんだけ影響が大きいと、逮捕した麻薬取締官の方に八つ当たりしたくなるけど、彼らにとって芸能人の逮捕は広報的にも重要な任務なのはわかるから仕方が無いんだけど、「やってるのわかってますが、今止めたら、見逃します」とか、教育的指導してくれればなあ。

 仕方がないのかもしれないけど、映画やドラマの制作スタッフには何の罪もないわけで、「損害賠償だ!」って言ったところで本人に支払い能力そこまであるわけないし、所属事務所だってそこまでの資金力は無いだろうし、もしかしたら、そういう保険ってあるのかね?
 野外イベントなど、災害で開催できなかった時に備える保険はあるけど、けっこう高額だと聞いたことがある。
 それでも、台風や震災でイベントが中止になった時の損害額は大きいから、その高い保険料は入場料に加算されているんだろうけど、今後はそういう保険に「出演者が不祥事を起こした場合」ってオプションが付くのかもしれない。もう、そういうのあるのかもしれないけど。

 だから、何度も蒸し返すけど、小出恵介がやらかした時に「うわー、推しの不祥事恐ろしいなあ」って怯えたけど、今年に入ってからの新井浩文とピエール瀧という「超売れっ子脇役」の不祥事の影響が自分にとっては物凄く大きくて、ほんとショックなのである。

 気を取り直して話題を変えよう。

 (さっきスマホを充電していたら、なんどもリンゴマークで固まっていて、またダメかと思ったら、なんとか復活した。うーん、どれくらい持つんだろう?しかし、会社の同僚の飼ってる猫が危篤状態らしいので、それに比べれば、どうってことないのかもしれない)

 映画「9月の恋と出会うまで」が全然ダメだったのですが、「そういや、自分はこういうタイプの恋愛映画ことごとく苦手なんだよなあ」と考えるにつけ「そもそも、大好きな恋愛映画ってなんだ?」としばし考えた。
 よく、「オールタイム・ベスト10」という企画あるけど、私が好きな映画ってそもそもなんだろう?

 20代の頃、名画座に入り浸り、六本木シネヴィヴァンや岩波ホールやユーロスペースの映画見まくっていたので、けっこう映画観てる方だと思うが、「ベスト10は?」と問われると、けっこう困る。

 真っ先に思い浮かべたのが「E.T.」だったりする(笑)
 「E.T.」は、また映画館で観てみたいなあ。IMAXでやってくれないかなあ。

 そして「となりのトトロ」も何度観ても泣けるし、大好きだ。

 たぶん「シン・ゴジラ」も同じ並びで好きなんだろう。ゴジラがアメリカ精鋭部隊に攻撃されてビムビムビームするところで「ああ、痛いよねえ、怖いよねえ、ビーム出すよねえ」って気持ちが完全に「E.T.」や「トトロ」だった。

 恋愛モノだったら、「眺めのいい部屋」かな?
 ジェイムズ・アイボリーの映画はとにかくどれも好きだったなあ。
 そして、ラブコメ系だと、「フォー・ウェディング」などのヒュー様モノとか。
 キアヌの出世作「スピード」もある意味恋愛映画だった。

 そういや、キアヌもイケメン俳優としての恋愛映画期があったよね、「イルマーレ」とか(笑)
 あれ、どうだったんだっけ?よく覚えてないけど「キアヌ、何やらされちゃってんの?」って感じは確かにあった。

 王道恋愛映画で私が「これよ、これよ、これなのよ」ってハマったの、なんかあったっけなあ?
 「ベニスに死す」とか?・・・・あれは王道なのか?
 ヴィスコンティ作品だったら「イノセント」とか?
 あー、あれ観た時は小娘すぎて「ちょっとこれはまだよくわかんねーな」って思ったけど、今観たらどうなんだろう?

 恋愛映画に分類されるのかわからないけど、「アメリ」は好きだったな。

 それでふと思い出したが、私が「恋愛映画」だと思って観てきたのって、もしかしてウッディ・アレン作品だったんじゃまいか?

 それじゃあ、拗らせるのもしょーがないけど、もっと、なんか、こう、フツーの恋愛映画で思いつくの無いのかなあ。
 「存在の耐えられない軽さ」は王道恋愛映画じゃなかったし、そういや「エイジ・オブ・イノセンス」っていうのもあったけど、そのあたりは最新作(ダニエル・デイ・ルイス信者として)の「ファントム・スレッド」でも堪能したが、ほんと「欧米か!」な自分だったので、日本映画の恋愛もの受け入れるのが難しいのでしょうね。

 だから「君の名は」で脳死していたわけだし。

 なので、今後も「推しが出ているから」ってだけで、つまらない恋愛ものいっぱい観ることになるのでしょう。
 次に観に行く予定なのが、ジャニーズ玉森くん主演の「パラレルワールド・ラブストーリー」で予告編観る限り「九月の恋と出会う前」と似たようなクズSF恋愛映画なのだが、水間ロンの名前が入っているので歯を食いしばって観に行く予定です。

 そういや、私のイチオシだった吉村界人くんが松田ファミリーの事務所辞めちゃったようで「ええええ?どうしちゃったの?」ってかなり動揺してます。
3月13日(水)

 少し前からスマホ(あいほん)の電源が時々落ちるようになり、そのたびに強制再起動していたのだが、今朝、起きてからスマホ覗いたら「ぎえええええええ、ピエール瀧がコカインでえええええええええ!!!」と私の心がどん底に落ちていたら、スマホまで真っ暗になった。

 そして、強制再起動しても、起動しなくなった。

 もおおおおお、新井浩文ショックからまだ全然立ち直ってないというのに、今度はピエールかよ!!!
 「いだてん」でも、いい役やっていて楽しんでいたのに、今後の放送どうなんの?

 今後、どのくらい出番あるのかわからないけど、もうコカイン程度ではいいじゃん、そのまま放送してよ、と思いました。日本人の多くはコカインに馴染みないだろうし。30年前くらいのアメリカ映画にはよく出てきたけど、最近コカイン描写なんて見たことないし。

 ええと、それで、ピエール瀧ショックに打ちのめされてましたが、「スマホがほんとうに死んだの?」という事態に陥ったので、生まれて初めてアップル・ストアっていう所に入ったのですよ。今日休みだったので。
 噂には聞いていたが、カウンターっていうものが無い変な店なんですね。
 パっと見、誰が店員なのか客なのかわからなかったのですが、平日の午前中だったので、店員の数の方が多かったので、それらしき人に「スマホが起動しなくなりました」と言ったら「それはお困りですね」とすぐ見てくれたんだけど、やっぱしやることは「このボタンとこのボタンを同時に押す強制再起動」で、それでうんともすんとも言わなかったから「故障ですね」って、そうですね。

 保証サポートに入ってますか?って聞かれたんだけど、そんなもん覚えてねーです、と正直に答えると、「そういうのはちゃんと把握していてくださいね」って言われたけど、みんなそういうのはちゃんとわかってるもんなの?
 で、調べてもらったら、保証サービスに入ってなかった。たぶん、前に持っていたスマホが5年くらい持ってしまったので、「いらねー」とその時は思ったんだろう。
 そうなると、修理すると1万円から3万円くらいかかる可能性があるらしく、3年近く使っているから、フツーは買い替えだろうということになった。

 もう、なんか考えるのも面倒になり(つーかそもそも何も考えていない)、店員さんが「ここでも機種変更できます」と言うので「じゃあ、そうしてください」ってお願いしたら、「電話番号は?」って聞かれて「・・・・あ・・・」

 若い頃から、数字の羅列を覚えるのが苦手で、自宅と実家と職場の電話番号の三つまでしか覚えられなかった。記憶力のいい友人は、友達の電話番号いっぱい覚えていたけど、私はダメだった。
 実家が転居してから、新しい電話番号もなかなか覚えられなかったもんなあ。それでも、よく電話するのでなんとか覚えたけど、自分の携帯電話に電話することないし、書類に記入する時には携帯開いて確認していたので、覚える気が無かったのである。

 というわけで、アップルストアで機種変できませんでした。

 仕事で必要なわけでもなく、電話なんてほとんどかかってこないから、慌ててやる必要もないわけで、「しばらくスマホの無い生活もいいのかも」と思ったんだが、「スマホが死んだ」という事実は持ち物を新しくするのに非常に抵抗のある私には辛いことなので、久々にどっぷり落ち込みました。

 だいたいさあ、3年も持たないってひどくない?
 そりゃ、2年で買い換えるのがフツーだって知ってるけどさあ、私の感覚だと「せめて5年」なんだけどなあ。

 そして、暗い気持ちのまま、映画館に向かった。

●映画「九月の恋と出会うまで」2回目

 ですから、見る前から宣伝映像で「これ、たぶん私が苦手なヤツだ」とわかってはいたのですが、見てみたら想像を下回るダメさに唖然としたんです。
 そして「何がどうダメなんだろう?」と原作本も買って読んでみたのですが、何が面白いのかさっぱりわからず、しょーがないからもう一回映画を見ることにしました。

 悪口書くからには、ちゃんとお金を払わないと!(笑)

 まあ、ラストの「そうだったんだ」を踏まえて再度見ると、「ああ、高橋一生はちゃんとそういう演技していたなあ」ってわかったけど、やっぱし話のキモとなる部分が意味不明なんだよなあ。
 って10年後の自分にもわかるように解説しておくと、主人公女性は未来からの声の指示で強盗殺人犯とハチ合わせして殺されることを回避したんだけど、そうなると、声の主はそういう指示出す必要がなくなってパラドックスになってしまう。という話。

 だから女性が殺されてない時間軸でも、誰かが1年後に女性に同じ指示を出さないといけない。
 じゃあ、その指示を出した未来の声の主は誰なんだ?ってなるのですが、それは誰でもよくない?って私は思うのですが、高橋一生の役の人は「自分はそんな資格はない」って身を引いちゃうんです。
 いやいやいやいや、お前がやれよ、と思うのですが、結末として「やっぱ、あの声はボクでした」ってそりゃそうだろうよ、最初から高橋一生の声だったもん。

 たぶん、この話が「???」なポイントって彼女を救うためには、1年後に彼女がいた部屋にいないといけないということで、映画だと、家主が「亡き妻の趣味で入居者の部屋替えは認めない」って言っていて、原作本では「家賃2年分先払いしないと認めない」ってことで、「立ちはだかる困難」としては「へ???」って感じなんですよ。
 原作だと、主人公たちにはそんな余分な資金が無いのでそれが出来なかったけど、小説の新人賞の賞金でなんとかなったって展開だったんだけど、その展開もなあ?200万円が無いから、わかっている危機を防げないっていうのもなあ?

 そんで女性の方は男性をどんどん好きになっていたので「あなたじゃダメなんですか?」って言ってるのに「ボクじゃダメなんです」っていう言う意味がわからなくて、ぽかーんってなっちゃうんですね。

 しかし、「ダメだと思った映画のダメさ加減を再度確認する」という不毛な作業のおかげで「スマホが死んだ」ことに対する心の痛みがちょっとだけ和らいだ(笑)

 そして、帰宅して再起動試してみたら、電源入ったので慌てて電話番号をメモしたのだが、30分くらいでまた電源落ちてしまい・・・・お、今やってみたらまた電源入った!
 たぶん、バッテリーがダメなんだろうなあ。でも、もう買い換えの時期なんだろうから、次どうするか考えなくちゃ。

 つーか、ピエール瀧問題は、「シン・ゴジラ」もだああああああああ!!!!
 うん、でも、あれは去年の地上波放送で小出恵介のシーンがカットされてなかったから、なんとかなるかもしれない。
 それにしてもコカインで逮捕って珍しいと思うのだが、そういやヘロインで逮捕っていうのも記憶にないなあ。
 日本ってヘロイン流行らないよね。

 あ、またスマホの電源が復活してる。わけわからん。


3月11日(月)

 週末、実家に帰ったので日記書けてませんが、今日は3.11ですね。

 8年前の「あの日」
 私は「電車動かんのお。じゃったら、試しに家まで歩いて帰ってみようか」と軽い気持ちというか、たぶん途中で電車動くだろうと楽観して、横浜市から東横線沿いに歩いたのだが、とうとう電車は動かなかったので最後まで徒歩で帰宅しましたが、記憶に残るのは「あの日」の夜の寒さです。

 どんな寒い日でも、歩いているとそれなりに温まるものだが、「あの日」はほんと寒くて、「こんなに寒いの珍しいな」と思いながら歩いていたのですが・・・・今日はなんでこんなに暖かいのだ???

 あと、「あの日」はローヒールだけどパンプス履いて歩いていて、後半ほんとに足が痛かったので、その後、会社に「履き古して捨てる寸前のスニーカー」を置いているのだが、あれも、もう8年経過したのなら交換しないとなあ。

 それなりに、いろいろあった大震災だったけど、やっぱし東京は震災の外れというか、そりゃ、それなりに死傷者も出たけど、「被災地」と言うにはおこがましい状況だったし、やっぱ、自分は「被災地」を経験したことが無いまま人生折り返し地点を通過しちゃったなあ、という反省点はあり、戦後も高度成長期もバブルも氷河期も東日本大震災も、周辺部には関わったけど「被災者ど真ん中」ではなかった疚しさを抱えつつも「当事者になってみたいような、そんなの絶対に経験したくないような」って感じの50代中年女性なのでありました。

●大河ドラマ「いだてん」

 私はクドカン信者じゃないので「クドカン大河が当たったら、次は福田雄一大河が来るぞ?」と超警戒していたのですが、まさかの視聴率低迷に、どう反応していいのかわかりませんが、日曜日は放送途中に帰宅したので、最初から見てなかったのですが「歌舞伎界のプリンスとジャニーズがBL???」という謎の展開だった。

 しかもジャニーズの方(生田斗真)がふんどし姿で脱ぎまくりの「さぶ」的展開で、歌舞伎の勘九郎は洋装姿の「JUNE」的ビジュアルで、「なにこれ・・・・」と絶句したが、あれをやってしまうNHKやっぱ凄いですね。

 いやほんと三谷幸喜の「真田丸」も森下佳子の「おんな城主直虎」もほんと凄かったけど、この「いだてん」も、本当に素晴らしいので、なんで視聴率上がらないのか不思議だけど、それはやっぱしリアルタイム視聴の時代じゃないからなんだろうなあ。

●「3年A組」最終回

 逆にこっちは最終回の視聴率15パーセント超えたようで、「日曜深夜だし、これ見ておかないと、明日の学校での話題に困るってことなんだろうな」って思った。
 このドラマ「なんなんだ?」ってずっと思っていたけど、終わってみれば、熱血教師の話だった。

 しかも、「SNSでの安易な誹謗中傷で人が死ぬぞ!」っていう・・・・

 終わってみれば「今後の中高の道徳の授業で流してもいいような話」だったんだけど、こういう「教育的指導」な話をちゃんとドラマとしてまとめたのは凄いと思う。もちろん菅田将暉の熱演ありきで。

 まあ、現実でもわかりやすい魔女裁判みたいなことあるけど、発信した人にそういう意図があったわけではなさそうな「お役所の酷い対応に傷つきました」的な投稿が炎上してお役所が態度を改めて「勧善懲悪」的な流れになることもあるので「30年くらい前は新聞の投稿欄で必死に訴えていたようなこと」が、たった1日で状況が覆って市長が謝罪していたりするので、そういうのが悪くないと思う反面、「怖い」と思うことも多々ある。

 それでも、多くの「バスった」っていう投稿の主は、のほほんと「こういう時は宣伝してもいいらしいので」と呑気に自分の活動や推しを宣伝しているので、概ね、そういうもんなんだろう。一過性のものだから。

 ただ、軽い気持ちで「私はこういう理由であの人が嫌い」と呟いたことで、その「嫌いな人」が社会的地位を奪われるというはキツいよね。
 ネットなんて無い時代に、何度かそういう経験をしている。

 中学生の頃、「あの人が私に酷いことをした。辛い」と愚痴ったら、「それは酷い。じゃあ、私もあの人を無視する」って言われて「え?」と思った。
 私が想定していたのは「それは辛かったねえ」って同情だけで、・・・というか、その人が私にそんなことを強要するのをやめてほしかっただけで、私はそれをやらさせるのがイヤだっただけなので、それが「フツーは嫌なことだよね」って認めて欲しかっただけだった。

 20歳過ぎてからもあったんだけど、私が嫌いな先輩社員がいて、そいつは他の先輩社員にも嫌われてはいたんだけど、まあけっこう問題がある人だったんだけど、「こういう嫌われ者っぽい人ってけっこういるよな」ってくらいの人だった。
 だから「多少、性格悪いけど、まあ、しょうがないな」って程度に認められていたんだけど、そいつバカだからけっこう増長しちゃってて、そいつの悪評が上層部にも届くようになっていたんですよ。
 そんで、自分の上司から「あいつ、評判悪いけど、どうよ?」って言われて、その時には自分は直接的被害受けて無かったんだけど、かつての同僚はまだ苦労していたんで「あー、あの人、ちょっと問題ありますね」って愚痴ったら、その時の上司は私の働きのおかげで「家族の時間が持てた。ありがとう。だから、あなたの働きにもなんか貢献したい」って人で、ほんんと超優秀だったんですよ。

 で、その上司が「よし、いっちょ、あいつをクビにしようか」って画策して、そいつの経費精算の不備の証拠を私が集めて、よくある経理が営業に「こんな精算は認められません!」をやったんです。

 事前に上司から「自分から、こんなんじゃやってられないから、辞めますって言質とる」という作戦を聞いていたのだが、私も横にいる目の前でほんとうに、そいつが「こんなことであれこれ言われるなら、オレ辞めますよ?」って言った時には私の血の気が引いた。
 言った本人も、青くなった私と「してやったり」の上司の顔見て、「やっちまった」って顔してましたが。

 そして、そいつは本当に辞めたのでした。

 まあ、別に待遇のいい会社でもなかったし、あの当時、あの業界でそれなりにスキルのある人材はいくらでもいい条件で転職できたので、彼のことをどん底に落としたわけでもないのだが、それでも、私が「あの人嫌い。そして他の人も皆そう思ってます」と言ったことを真摯に受け止めてくれた信頼できる上司が、持てる能力をフルに発揮して彼を退職に追い込んだことが私にとって深い傷になっていて、それ以降、会社の人の悪口は極力言わないようにしている。

 「私が嫌いな人」というのは、私の問題であり、その人がほんとうに嫌いだったり憎かったりしたら、その人を陥れるのも私の仕事なのに、なんで他人が「よーし、わかった」って加担するの?

 芸能人の不倫話とか、ほんとそうだよね。
 「そりゃ、奥さんは怒るだろう」とは思うけど、その芸能人と会ったこともないテレビ視聴者が「許せない」って言う気持ちが全然わからないのであった。

 まあでも、現実として、私が「あの人にイヤなことされた」と愚痴っただけで、直接的被害を受けていない、私の友人が「私はあなたのことが好きだし、あなたの言うことを信じているから、私もその人と戦ってあげる」という体験をしていると、今のネットの炎上とか「叩き」っていうの、「あー、悪気は無いんだろうなあ。つーか、こういう正義感ってどっから湧いてくるんだろう?」って思うわけです。


3月7日(木)

●「クロストーク」コニー・ウィリス(新・ハヤカワ・SF・シリーズ)大森望訳

 昨日の帰りの電車で残り5分の1くらいまで読み進んだので、帰宅して貪るように最後まで読んでしまった。普段、家で本読まないのに!(漫画はたまに読む)
 この本の唯一の欠点は、ブ厚いので読みにくいことである。電車で座ってる時はいいのだが、つり革に掴まって片手で持つ時に扱いにくかった。

 それでも「どうなんの?どうなんの?」と、これだけ前のめりで小説を読んだのは久しぶりで、だから、かなりのスピードで読んでしまったから、もう一度じっくり読み直すことになるかもしれない。
 読み終わってしまえば、大した話じゃないし、とにかくずっとドタバタしている話なんだけど、読んでいる間ひたすら幸せな気分に浸れる素敵な話だった。

 そして、主人公にはエリートイケメンな完璧な婚約者がいるんだけど、変人のCBが登場した瞬間、「あ、こっちだな」ってわかるし、その通りに主人公がだんだんCBに惹かれていく描写が素晴らしくSF小説だけど、「王道ラブコメ」としてラブコメ好きな私のハートを鷲掴みである。

 なので、おとといも書いたけど「CBが高橋一生で、トレントが三浦春馬」で脳内で動かしたのは、私にとっては最大級の賛辞である。主人公のブリディは私の趣味だと長澤まさみなのだが、客観的に考えると石原さとみだろう。

3月5日(火)

 昨日見た「九月の恋・・・」は書店員が選んだ恋愛小説だったので「え?なにが?」と思ったので、確認のため原作本買ってしまった(笑)
 原作がそもそもダメなのか、映画が原作の良さを殺してしまったのか確認したくて。もしかして思うツボ?

 それにしても、どんなダメなドラマでも、タカハシのシーンだけはうっとりと眺めている私だが、この映画のタカハシはもう一度見たいと思わないよなあ。かの「グ・ラ・メ」なんて、ドラマとしてはダメダメだったけど(そもそもタカハシの役がなんで存在しているのかわからないくらいに)、清沢シェフの謎のエロ美しさ全開で、小指咥えてソースの味見するとか「なんだ、この無駄にエロい絵は!!!」って何度も何度もリピートしていた。

 たぶん、この映画のスタッフはタカハシのことを「人気急上昇中のイケメン俳優」だと思って撮影したんじゃまいか?
 だから、前半の「ちょっと冴えない、寝癖全開の愛想の無い男」って描写をちゃんとしてなかったように思う。
 さらにヒロインが「なんでこんな奴を尾行しなくちゃならないんだ」ってうんざり感も出てなかったと思う。
 そもそも、なんで尾行だったんだ?
 あと、「謎の声の再現」を誰もやってくれないと自分の存在が消えるのに、ヒロインが「それでいいや」って完全に諦めているところとか、理解不能ポイントだった。

 って、とにかく恋愛映画のカタルシスが全く無かったので、終盤でタカハシがダッシュするのだが、そもそもなんでダッシュするかというと、アパートのオーナーのミッキー・カーティスが「住民のアパート内での引っ越しを認めない」という人で(「部屋が人を選ぶから」とか意味不明の理由だったと微かに記憶している)、川口春奈を救うために過去へ「謎の声」を出すためには、川口春奈の部屋に転居しないといけないらしいのだが(その仕組みもようわからんのだが)オーナーがそれを認めるには「ちゃんと小説家になったら」って条件出したからである。

 それで、タカハシはガムシャラに小説を書き上げて、それが新人賞取ったので、その授賞式からダッシュしてギリギリ間に合いました・・・って話だったので「なにこれ?」ってドン引きしました。

 あと、話が前後するけど、川口春奈が高橋一生を尾行していると、石を壁に打ち付ける仕草をしていて「???」ってなったり、ハマケンが「あの人変わってますよね。部屋の中で包丁振り回してるの見たことあるし」と言ったりしていて「怪しい男」という描写がされていたけど、公式のあらすじでも「小説家志望の男」となっていたので「あー、ミステリ小説書いてるんだ」ってわかっちゃって、「冴えない怪しい男」って描写が成り立ってなかった。
 そんで、通勤姿も寝癖が酷いだけで、他はちゃんとしちているし、川口春奈の休日に初めて外出する時には「寝癖が無い!」ってことで「この人、ほんとはけっこうカッコいいのかも?」って描写だったのかもしれないけど、その私服がフツーにカッコよかったので、ほんと、いったい何がやりたかったのか、さっぱりわかりませんでした。

 同時期に「億男」も撮影してたんだから、「億男」の九十九くらいの不気味ビジュアルでやればよかったのに。ヒロインに「この人なんか怖い」って思われるくらいの。

 たぶん、そういうの、例えば山崎賢人とか佐藤健あたりがやれば「出だしは寝起き男子みたいに不機嫌そうだったけど、本当はヒロインを一途に思う、男気のあるイケメンだった!」って雰囲気でなんとなく成立したんだろうけど、フツーのイケメン俳優がやりそうな役をそのままタカハシがやると、こんな惨状になるなんて(笑)

 と、二日間に渡ってけちょんけちょんに捲し立ててますが、あの松潤だって、吉沢亮だってダメ恋愛映画で私を脳死させてるから、ダメダメ恋愛映画をこなしてこその一流俳優だってことで。

 そもそも恋愛映画で私が面白いと思ったのってあったかな?
 全然全く思い出せない(笑)
 「あの子のトリコ」がけっこうマシだったくらいしか・・・
 あれはもう、「国宝級の美貌」な吉沢亮が少女漫画の定番である「メガネっ娘」(メガネ外すと美人)っていうのを映像作品で超真面目にやるというSF設定に感心しただけだけど。

 自分が恋愛映画苦手だったら「まあ、しゃーねーな」って思うけど、ラブコメ大好きなのになあ。
 なんで、日本映画は死んじゃう話ばかりなんだろう?

 あと、久々に本を読んでいて、それがコニー・ウィリスの「クロストーク」なのもタイミング悪かったのかも。
 ラブコメ好きには、コニー・ウィリスは堪らんのだが、この「クロストーク」は外見が冴えないオタク男が憧れの美女を救おうとドタバタする話だから。
 そういえば、コニー・ウィリス作品って映画化されたこと無いんだっけ?
 「犬は勘定に入れません」とかジェームズ・アイボリーに映画化してほしかったが・・・・

 「クロストーク」は残り4分の1くらいになったが、「もし、日本でドラマ化するなら、CBが高橋一生で、トレントが三浦春馬」で決定。(直虎脳をまだ引きずっている)

 まあ、現実的にはCBはもっと若い設定だろうから、菅田将暉だな。


 おい、そうなると、トレントは賀来賢人で、それは福田雄一監督作品だぞ?ムロツヨシが「レイオフされたら困るよー」って嘆いてるぞ?そんで、セレブ医師が佐藤二朗だ!
 コニー・ウィリス原作で福田雄一監督って、最悪な組み合わせなので、一度見てみたいような、絶対に見たくないような・・・・あはは(笑ってごまかすことしかできない)


3月4日(月)

 3月1日の土曜日は恒例になっている高校の部活の同窓会というか、私が1年生だった時の2年生と3年生が集まった。カラオケボックスの25人用の大きい部屋で12名という贅沢。
 なんでカラオケボックスになったかというと、「ギター弾きたい」という人がいたので。
 私の同級生には芸大出のお琴の師匠がいるのだが、彼女も練習用の小さめの琴持ってきて演奏してくれたので盛り上がりました。

 飲み会が終了したのが10時半で、東西線がもう快速を運行してなかったから、帰宅したのが12時過ぎだった。だから就寝したのが1時くらいになり「あー、明日6時起きなのに・・・」と寝坊が心配で3時くらいに目が覚めたりしたが、なんとかちゃんと起きて、これも恒例になった支店のイベントの手伝いに行ったが、途中の待ち時間でかなり眠くなったけど、なんとか集中力を保って業務を全うしました。

 今日は休みにしたので、目覚ましかけずに気がすむまで寝ていることにした。
 だって昨日の大河の「いだてん」も濃かったけど、「3年A組」も超濃くて興奮冷めやらずに寝たのが遅くなったし。
 しかし悲しいことに、また明け方目が覚めちゃったのだが、寝直して気がつくと10時半!
 わー、いかん、もたもたしていると間に合わないぞ!

 そう、今日は休みの予定だったし、雨予報なので「だったら映画のチケット買っておこう」と金曜日に席確保していたのである。割引日では無いが、ポイントが溜まっていて無料だったし、109のポイントはスペシャルシートも同じ6ポイントで使えるので早いもの勝ちなのだ。だから、スペシャルシートはすぐ埋まってしまうのだが、月曜日ってこともあり、余裕でゲットできました。

 つーか、推しの「メジャー作品初主演映画」だし、毎日のように番宣バラエティに出てたし、モコズキッチンにまで出ていたので「そうとう宣伝頑張ってるなあ」って思っていたけど、そもそもターゲットが狭そうな恋愛映画だったから、「客入りどうなんだろう?」って土日のシネコンの座席予約状況をチェックしていたのだが、「ほーら、やっぱ客入らねー」と嘆いていたのでした。

●映画「九月の恋と出会う前」

 これだけ見る前から「絶対に面白くなさそう」と思う映画も珍しい。
 でも「マスカレード・ホテル」も「地雷臭しかしない」と思って挑んだら「そこまで悪くはなかった。豪華キャストはそれなりに楽しめた。昔のお正月恒例の隠し芸大会みたいだった」って感じだったので、九月の恋も「まあ、タカハシ観に行くだけですから」と緩いキモチで観に行ったのです・・・・が・・・・ここまで最悪だとは・・・想像の遥か上を行くダメ映画でした。

 そもそも、なんで高橋一生と川口春奈っていう組み合わせなんだろう?
 実年齢15歳くらい離れているので、王道恋愛ものだったらフツーはこういう組み合わせにしないんじゃね?
 宣伝のあらすじからも、どうしてこの組み合わせにしたのか、そういうのが必要な設定なのかわからなかったんだけど、映画見たら「ああ、こういう役だからタカハシにしたのか」っていうのはわかった。
 冴えない男って役なんですよね。
 それはわかるし、タカハシもそういうの得意だから「ほお、なるほど」と思って見ていたんだけど、この映画はどうやら「冴えない男が、彼女のために奔走して、だんだんカッコよく見えてくる」って話でもないようで、だったら何?
 さらに、こういう「困難を抱えた彼女に惹かれていき手助けする男」を描くのなら、川口春奈をもっと魅力的に描かないといけないと思うのだが、あまりそういう感じでもない。
 冒頭の「子供が公園の噴水にボールを落としてしまい、代わりに自分が噴水に入っていく」ってシーンの川口春奈はもっと華麗に美化されてしかるべきシーンだったが、「あり?なんかあっさりしてるな?」って思ったんだけど、そのシーンがラストに蒸し返されたので「えー?だったら、もっとファンタジックに超美麗に印象的にやらないと?」って思ったんだけど、なんか「大人の恋愛映画」を意識しすぎて、トーン抑えすぎだったのでは?

 ここ数年、なぜか日本映画をいっぱい見てるし、「推しが出てるからしゃーねーな」って見たくもない恋愛映画もけっこう見ているけど、たいていダメなんだけど、それでも、ああいう場面では「はーい、この印象的なシーンは後でテストに出ます」ってわかりやすかったんだけどな。

 そんで、人気イケメン俳優と人気若手女優の恋愛映画ってだけで、脚本も破綻してるけど「ああ、演出というかカメラワーク頑張ったね。ロケも美しかった」ってシーンがあると「その昔は日活ロマンポルノが若手監督の修行場だったしな」という謎の説得力を自分自身に発揮して無理やり納得させていた。

 で、この映画はタイムパラドックスというSF設定も「???」だし、そうとうお花畑な設定なので、とことんファンタジーやってくれって映画なのですが、「話はよーわからんが、推しとデートした気分には浸れたぜ」というのもちゃんとやってくれてないのはどーなのよ?

 噴水のシーンもそうだったけど、二人が大学を訪ねた時に、なぜかシャボン玉パーティーしていて、「うふふ、あはは」な美しいシーンが展開されると思いきや、「あれ?タカハシさんって、もしかしてイケメンなの?」ってカットがちらりってだけで、「おい、メイキング画像で、子供みたいにはしゃいでシャボン玉作ってたタカハシどこにいった?」

 そして、眺めのいい丘でツーショット写真撮るシーンでも、「え?こんなあっさり?」

 ファンタジー恋愛映画なんだから、もっと徹底してファンタジーにしろと。
 そもそも舞台となる、主人公二人が住んでる外見が無茶苦茶おしゃれなアパートの外見はとってもファンタジーだし、オーナーがミッキー・カーチスなところも、「カルテット」を思い出させるファンタジー設定なのに、「中庭でハマケンがチェロ弾いてるだけ」でそれを表現するのも無理があった。

 要するに世界観がちゃんと作られてないので、入り込めなかったんですよ。
 タカハシのキャラ設定も「小説家志望の冴えないサラリーマン」なんだろうけど、なんの仕事しているのかよくわからなかったし、仕事はそこそこちゃんとやってるようだったので、冴えない度がよくわからなかった。寝癖だけで表現されても・・・

 そして、川口春奈の方も職場の後輩が川栄李奈で「川栄ちゃんが23か24歳くらいの設定だとしたら、先輩の川口春奈は20代後半設定なのかな?」って思っていたら、劇中で生年月日言うところがあって、2018年時点で1989年生まれ設定で「ええええ?アラサー設定なの?」ってのけぞった。

 原作読んでないのでわからないけど、その年齢設定だったら「このまま仕事ばかりしてていいのか?」ってエピソードが欲しかったし、タカハシの役も30代半ば設定だと思うんだけど、「小説家の夢」との関わり方をちゃんと入れないとなあ。特にタカハシの方は後半になって「小説家の夢」が大事になっていたからなおさら。

 というわけで、リアルをちゃんと描いてないし、ファンタジーも中途半端だったのですが、一番納得がいかなかったのは、肝心のタイムパラドックスのことで・・・
 予告編でもわかる通りに、川口春奈は1年後の未来からの謎の声で死を免れるのだが、彼女が死ななかったことで、未来から警告する必要がなくなるので、そこに矛盾が生じて「あなたは消えてしまうんだ!」ってことになるが、誰かが1年後にちゃんと過去に警告すれば矛盾が消えてめでたしめでたし。

 で、映画だと、その未来からの声は高橋一生の声だし、「だから、タカハシがそれやればいいだけじゃね?」と思うのですが、「その声の主が誰なのか二人で調べよう」とかやりはじめたので「???」ってなったのだが、どうやら元彼の古舘祐太郎なんじゃないかって展開に「???」

 そんで、タカハシが身を引く展開になったのだが、なんで高橋一生が古舘祐太郎に譲るの?三歩下がって考えても逆じゃね?

 イジワルな私は思った。この映画、川栄李奈と古舘祐太郎のダブル主演だったら、そして川栄李奈の後輩が川口春奈で、元彼が高橋一生だったら、けっこう楽しく見られたのかも。

 それにしてもSF設定もトンチンカンだし、恋愛ものとしても中途半端だし、いったい、何だったんだろう?

 唯一の救いというか満足ポイントは「わー、海辺でチューしたよ」ってことでした。
 高橋一生はたぶん、こんなシーンやったことがない。
 吉沢亮とか去年「サバイバル・ウエディング」でやってましたけどね。

 海辺でアハハオホホの後にキスシーンって、私は毎回脳死しますが、「イケメン俳優が通らなければいけない道だから」と諦めていますから、我らがタカハシが38歳にして海辺でキスシーンやったことは、通過儀礼的にアリなんでしょう。

 それにしても、この映画、誰がなんのために作ったのか、さっぱりわからんなあ、やっぱ。

 でも、あんだけ宣伝した甲斐があったのか、月曜日の昼間のニコタマの映画館、暇つぶしの高齢者がそこそこ入っていて「あのお・・・アカデミー受賞作のグリーン・ブック観た方がよかったんじゃないですか?」って申し訳なく思った。

 「九月の恋」はタカハシだから観たけど、神木くんと有村架純ちゃんの「フォルトゥナの瞳」も似たような「このままでは彼女が消えてしまう!」って話で全然観たいと思わなかったけど、やっぱ予告編が全てのダメ映画らしい。

 そんで、「シン・ゴジラ」以来、タカハシが出る映画は最低でも2回は観ていたのだが、リピートする気にならないの初めてだ。
 それでも、春ドラマ「東京独身男子」まで繋いでくれてありがとう。

 夏休みが終わるころ「引っ越し大名」なんですね。犬童監督作品なので心のハードルすっごく高いんですが。その次が「ロマンスドール」で、とにかくジャンジャン撮影しているのは嬉しいので、だからどんな駄作でもついていきますから・・・でも、悪口も書き連ねるけどさ(笑)



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