可燃物な日々

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日本酒8合飲んだ勢いで、新しい掲示板を作りました

6月30日(土)

 凄まじかった今朝の朝ドラ。

 脚本家先生が神回と予告していたけど、予想された「また修羅場?」とは違っていて、主人公が身内にキレまくるというすごい展開で、「永野芽郁マジ半端ねえ」と口半開きになってしまいました。
 脚本家アンチの皆様も永野芽郁の熱演にはひれ伏してました(笑)

 で、今日は仕事だったんだけど、帰宅してから月曜日から連続して観てみたんだけど、「こういう結末」を踏まえて月曜日の衝撃的だった律のプロポーズも、佐藤健は「今日もしも、スズメに会えたらプロポーズしよう」と決意した演技をちゃんとしていた。

 初見では、これは「無理!」っていうスズメが正しいと思ったけど、金曜土曜の惨劇を踏まえてもう一度見ると、ものすっごいじれったい些細なすれ違いというか、ミリ単位で何かが違っていたら、ああならなかったのに、って悶えるのって、ほんと少女漫画の醍醐味というか、このカタルシス感はほんと去年の「おんな城主直虎」と近いのですが、なんで「おんな城主直虎」には夢中だった人たちが、この朝ドラには素直にノレてないのかほんとうに不思議です。
 いや、だって「半分、青い」の律(佐藤健)は、「おんな城主直虎」の直親と政次のハイブリット・バージョンじゃないですか。

 たぶん大御所北川悦吏子せんせいが上手すぎて、「先にええええ?な展開してから、後出しで回収」ってテクニックを無意識に使いすぎているので、そのあざとい感じがダメな人が多いのかもね。
 そして、その脚本の凄いところが、主人公と同じでなんか天然自慢なところが合わない人には合わないのだろう。
 三谷幸喜とか森下佳子は「はーい、我々は性格悪いですから」って開き直った感じがするけど、北川悦吏子は「わたし、一生懸命やってるだけなんです」的な、だから「パン焼きすぎちゃいました」的な感じがするから。
 でも、そういう「イタい女」の資質持ってる人が描く「イタい女」がけっこうメタなんだけど、妙にリアリティーがあり、そのメタな雰囲気をまだ10代の永野芽郁が、こっちもわかってんだかわかってないだかわからないんだけど、まあ演出チームも上手いんだけど、とにかくここが折り返し地点なので気合が入りまくった出来で、「こんなエグい朝ドラでいいんですか?」って感じでした。

 来週は、いよいよ斎藤工や間宮翔太郎が出てくるようで、またどうなるのか全然わからないのでほんと楽みです。


6月29日(金)

 日本が決勝リーグ進出できたんですね。
 私はほとんど裏のコロンビアとセネガルの試合見てましたが。

 決勝リーグはもう少しちゃんと見られるかなあ?

 さて、それよりも朝ドラですよ、朝ドラ。
 主人公が追い込まれてホラーになってきました!

 それよりも大手電機メーカー勤務の佐藤健が「空飛ぶタイヤ」のディーン様並みに「こんなのいねーっしょ!!!」でした。
 ディーン様もほとんどサラリーマン役やってなかったのだが、佐藤健もあまりやってないよね?
 ライダー→ルーキーズ→るろうに剣心 だったから。

 映画では恋愛ものにも出ているが、「意外と佐藤健のリア充恋愛ものはレア」らしい。確かに私も見たことないもん。
 なので、「半分、青い」の折り返し地点では、「28歳で結婚した大手勤務のサラリーマン」という本人の年齢に近いし、時代設定こそ20年前くらいだけど「ほぼ現代」ということで、今まであまり見たことなかったというか、ありそうでなかった佐藤健なのですが、「絶対にこんなのいねーっしょ!」だったわけです。

 正直、佐藤健のことはそれほど好きではなかったのですが、演技力が素晴らしいのはよーくわかりました。
 ああ、この感じってたぶん、90年代の三上博史の香りですよね。
 あの頃の三上博史よりも、今の佐藤健の方が上手いんじゃないでしょうか。

6月28日(木)

 ええええ?ドイツが一次リーグ敗退とか、どどどどどうしちゃったの?

 わ私が、わたしがちゃんと観てなかったから負けたの?

 ごごごごごめんなさい、レーブ監督!(←重要)

 出勤したら同僚女性社員も「ああ、レーブ監督を失ってしまった」とイケオジの退場を残念がっていました。
 さて、今朝の朝ドラも賛否両論に真っ二つでしたが、実はワタクシ今朝は二度寝してしまいまして朝ドラ観てなかったので、帰宅してさっき観たのですが、「なーんだ、荒れるような内容じゃないじゃん」って思った。
 「雑誌のカット」が下に見られてるという感想もあったけど、私の友人だった漫画家も漫画だけじゃ生活できなかったので、ああいうイラストの仕事もやってたからなあ。
 あと、ボクテとユーコが律の嫁を写真だけで勝手に妄想して悪口言ってるのも「律くんが他の女と結婚なんて、そんなわけがない!」って思いが暴走してるだけでしょう。
 つーか、その「いつのまにか婚」の妄想話を真剣な顔して聞いている秋風先生が面白すぎた。

 そして、秋風先生はちゃんと「結婚に至るまでの経緯はいいとして、この事実をスズメが知ってるのかどうかが問題だ」と妄想は妄想として受け止めているというか流しているのだから、いいんじゃないでしょうか。
 で、部外者のボクテとユーコがそれほど動揺しているのだか、スズメは?ってことになったら、徹夜明けで新聞記事も頭に入ってこないような状況で「結婚しました」ハガキを見るスズメというか、永野芽郁の演技に鳥肌立ちました。

 4月から6月でちょうど折り返し地点なんですけど、ここからさらに本格的にトレンディ・ドラマ路線に入るのかなあ?ロンバケは、婚約者に逃げられた30歳くらいの女性が主人公だったし。
 今日のボクテとユーコのプレゼンでも「東京ラブストーリー」が入っていたし、なんだか「月9黄金時代がすでに歴史上の出来事である」って雰囲気になってきたんだけど、それを狙っていないような気もして、だから、前にも書いたけど、このドラマって90年代とか平成初期を「時代物」として描く時の叩き台になるドラマになるんだろうなって。

 いや、結局、全ての人が納得する「30年前の描写」って無いわけですよ。
 そんで、私が小学生の頃って、まだ戦後30年くらいだったわけで、その当時の朝ドラで「戦時中」を描いていた脚本家や演出家も戦時中を知っていたかのかもしれなくて、そういう人たちがドラマで描いた「戦時中」が積み重なってステレオタイプが生まれたんだろうなあ。

 戦時中のエピソードで思い出すのは、私の父は石川の伯父の家に疎開していたらしいが、その伯父に大変可愛がられたので、学童疎開の苦しさは全く経験しなかったらしい。
 その当時の、小学校上がるか上がらないかくらいの年の父が戦争のことをどのくらい理解していたのか知らないが、遠くの街が空襲に遭って空が真っ赤に染まるのをムシロ敷いて眺めていたそうだ。

 妹の結婚相手が富山出身の人で、そのお母さんが「うちの母は」と語ってくれたことがあって、妹が結婚してからしばらくはご存命だったお婆さんなんだけど、「富山の空襲で夫を失い、戦後になって産婆の資格とって、それで生活していた」という話をされたので「あれ?お父さんが眺めてたのって富山の空襲じゃなかったっけ?」って言ったら「そうだよ」

 あの時の空襲の茜色の空を美しいと眺めていた男の子の娘と、あの時の空襲で夫を失った女性の孫がのちに結婚したわけだけど、そんな話は世界中どこにでもあるのだろう。
 ああ、でも、うちの父、私が高校生の頃、「夏休みは成田空港でバイトしたい」(先輩が機内清掃とか飲食店のバイトしていた)と言ったら「空港は真っ先に攻撃対象になるからダメだ」と反対して「はあ?何言ってんの?」って思ったんだけど、あれはそれなりに戦争体験のトラウマだったのかに?

 父は私のやることにあまり口を出さないというか、そもそも子供にあまり関心がなかったのだと思うが、そういや、もう一つ「え?なんで?」って強烈にダメ出しされたのは「大学の女友達のアパートに泊まる」ことであった。
 「女子の部屋に泊まるって言ってるのに、なんでそんなに本気で嫌がってるの?」って思ったが、これは私の想像だが、父の学生時代(昭和30年代)に「一人暮らししている女学生や若い女性」っていうのは、相当ヤバかったのかもねって。
 ちゃんとした女学生は、せめて親戚の家に下宿していただろうから。

 って話逸れたが、ドイツ負けて凹んでましたが、帰宅したら某自治体から「親展」の郵便物が届いていて「これはもしや?」とはやる気持ちを抑えて開封したら「やったーーーーーー!借金完済した!!!」
 滞納分の200万円くらいを支払ってから、ずっと月額1万6千円払ってきたのだが、やっと終わった。

 ってことは?毎月映画10本くらい見られる余裕ができたってことですよね。
 可処分所得が増えた!!!
 って、貯金が200万円持ってかれていたんだけど、実はもうそれは元に戻した(笑)

 さあ、まだ目がかろうじて元気なうちに、観たいものは見ておくのだ。
 って映画はいいとして、演劇はチケットなかなか取れなくてさ。せっかく三茶の劇場に田中圭が降臨するのに、「おっさんずラブ」の影響もあって瞬殺でしたよ。
 次に狙ってる芝居のチケットも取れるかどうかわからない。

 そう考えると映画って、レイトショーやレディースデイだと安いし、「今年はアホみたいに映画見てるな」って思っていたんだけど、週に2本くらい見られる財力があるので、「バカ映画でもなんでもいいから、片っ端から見ちゃえば?」って思いました。

●「空飛ぶタイヤ」の感想の続き

 続きっていうか、一晩寝たら「そういや、この映画のディーン様は悪くはなかったけど、やっぱし、あんなの絶対にいないな」ってやっぱし思った。
 ディーン様の魅力は、その「浮いた感じ」なんだけど、その「浮いた感じ」を上手く扱うのって難しいよね。
 少し前に会社の上司や役員をイケメン俳優でキャスティングするっていう遊びというか「仕事を楽しくするライフハック」にしてて、この間も上司に「この設定は美しくない」と言われてムっとした時に「この上司を演じてるのは秋風先生バージョンのトヨエツ」だと思って静かに萌えた。

 社長の役はずっと高橋一生が演じており、「いいかげん床屋行けや」な前髪鬱陶しい髪型や「社長室に篭ってスマホでゲームばっかしてんじゃねえ」な行動もタカハシが演じているダメ社長だと思えば微笑ましい。

 そんな感じで、タカハシとかトヨエツとかハセヒロなどをキャスティングして心の安定を保っていたのだが、どうしてもディーン様だけはキャスィティングできなくて「うちみたいなダサい会社にはディーン様は存在できないらしい」と悟っていたけど「空飛ぶタイヤ」で大手一流財閥系企業の課長のディーン様出てきたけど「どんな大企業でもこんなのいねーわ」と確信した。

 だから朝ドラでブレイクしてから、たぶん一度も「サラリーマン役」やってないと思うんだけど「空飛ぶタイヤ」でのこの違和感ありまくりを見て「ここまでサラリーマン役来なかったのって、みんな、意外とちゃんとしてるんだな」

 ほんとディーン様扱いが難しいなあ。

 で、ドイツ敗退の話に戻りますが、歴オタさんやミリオタさんたちが「ドイツはロシア侵攻無理なんですから」って言っていて、そっか、そうだったんだ。72年ぶり3回目もやっぱダメだったんだ。うん、いつになるかわからないけど、次がんばってね。
6月27日(水)

 レディースデイだからまた映画観てたんだけど、観終わった後、スマホの電源入れたらママンとパパンのケータイから着信が・・・・・・、これ、去年だったか同じことがあって、電話かけてみたら「義弟が線路から転落して骨折。実弟は地方の関連会社に出向で単身赴任」という衝撃の内容が告げられたので、すごく警戒して電話してみた。

 そしたら「今帰ったの?」「ううん、映画観終わったとこ。レディースデイで安い日だから」「そう、何観たの?」「空飛ぶタイヤ」「それ、面白いの?」「いや、あまり好きな話じゃないというか池井戸潤だし」「じゃあ、なんで観たの?」「だって高橋一生出てるからしょーがないじゃん」「しょーがない?何それwww」「ファンの務めだから。お賽銭みたいなもん」

 そしたら両親はすでに「万引き家族」を観たと言う。
 やっぱし?
 老人客集めてるなあ、って映画館のロビーで思ってたんだ。だからきっとうちのママンも、って思ってたんだけど、やっぱし?

 「面白かった?」って聞いてみたら「難解だった。というか、あれ、海外の人意味わかるのかしら?」って言うから内容よく知らんけど「だってカンヌだもん、タケシの映画が高評価されるところだよ?」って言ったら「そっか、だからああいう解りにくいのがウケるのね」って、あーたらさあ、カンヌで賞とった外国映画なんて観ないくせに、なんで日本映画が受賞するとホイホイ捕獲されるかね?(笑)

●映画「空飛ぶタイヤ」

 タカハシ供給不足だったのだが、ですからあまり池井戸潤原作ドラマが好きではないし、タカハシの出番が少ないのもわかっていたので「先に、猫は抱くものにしておこうか」と思っていたんだけど、なんと二子玉川のシネコンで今日は「猫は抱くもの」をレイトショーでやってなかったので消去法で観てみました。

 案の定、「タカハシ出てなければ観ないタイプの映画だったな」って感じでしたが、タカハシは出番少なかったけど「私が観たいタカハシ」だったので、結果的に大満足でした。
 観てる最中「このタカハシは、どっかで前に観たことがある」と思ったのですが、ブレイク前のエネオスのCMでほとんど顔は映らなかったけど「こんどエネオスが電気ビジネスやるんだって?」って棒読みして、助手席の吉田羊に「いくじなし!」って言われていたタカハシでした。

 この映画では、週刊誌記者の小池栄子の大学の同級生で、メガバンクのエリート役なので「気の強い系の美人の彼氏役みたいなのやると・・・ちょっと政次風味あるけど、そこまでエモくない感じのこういうキャラになるのか」ってわかりました。

 上司が升毅だったのも「民王・番外編」を思い出させて、ほんと「空飛ぶタイヤ」のこの役って「民王の貝原から童貞要素引いた感じ」でした。(ビジュアル発表された時にみんなそう言っていたけど、ほんとそのままだった)

 宣伝行脚では、長瀬・ディーン・タカハシのブーフーウー状態でしたが、「タカハシあの出番の少なさじゃ、三番手じゃないだろう」って言われてましたが、ちゃんと観てみたら、この映画、タカハシだけじゃなくて、他の俳優も出演シーンはすごく短くて、長瀬・ディーンの次が笹野高史?寺脇康文?ムロツヨシ?岸部一徳?って感じなので、「もう、三番手はタカハシってことでいいよ」って感じ。

 東映ヤクザ映画「孤狼の血」も豪華キャスト無駄遣い系でしたが、松竹映画な「空飛ぶタイヤ」のほうが「え?このシーンだけなの佐々木蔵之介は?」って感じで、なんてゆーか、「出てきた俳優早押しクイズ」的な?

 ワタクシ、矢島健一には気がつきましたが(大ファン)、津嘉山正種には気がつきませんでした。

 あー、でも、この「出てきた俳優早押しクイズ」的なのって、「シン・ゴジラ」っぽかった。
 私は「シン・ゴジラ」で斎藤工やKREVAには気がついたけど「え?小出恵介ってどこに出てた?」って思ったもんな。
 「シン・ゴジラ」は長谷川博己・竹野内豊・高良健吾のイケメン・スリートップで強引に引っ張りましたが、「空飛ぶタイヤ」は長瀬・ディーンで引っ張ってタカハシを「シン・ゴジラ枠」として強引に差し込んで、しかもそこに「シン・ゴジラ枠」な津田寛治を強引にねじ込み、「東宝がアレなら、松竹はコレです」って、ほんと強引なキャスティングの映画でした。

 で、話のキモは全然そこじゃないんだけど、池井戸作品だからやっぱりなんとなく銀行の話なんですよね。
 だから、エリート銀行マンとしての使命を全うしたタカハシは、出番少なかったし、わかり難かったけど、池井戸作品としては主要人物なんですよね。

 でも私は横山秀夫の警察モノと、池井戸潤の銀行モノは合わないんだけどさ(笑)

 いや、知人の元警察官は横山秀夫の小説大好きだったから「へえ、そうなんだ」って思ったけど、池井戸潤の銀行モノに関しては「こんな銀行員に会ったことナッシング」なんですけどね。

 そもそも、堺雅人や上川隆也や風間俊介や高橋一生な銀行マンに会ったことないので(笑)

 そういう意味では、中小企業の社長である長瀬や、大企業サラリーマンのディーン様も「こんなの絶対に現実世界にはいねーよ」って感じだったのですが、久々に超シリアスな大倉孝二が大柄なのは知ってましたが、「うわ、長瀬と並んでも全然負けてない」っていうのがけっこう良かったし、ムロツヨシ×ディーンもけっこう良かったし、ディーン様は「モンテ・クリスト伯」とほぼ同じというか「だから、この人、演技力ないから全部同じなんだけど使い方次第なんだよな」っていうことも再確認できました。

 この映画は、けっこういいディーン様の使い方だったと思う。


6月26日(火)

 昨日はついうっかり映画版「昼顔」を見てしまったのですが「人気ドラマの続編を映画化してこの結末なの?」って唖然呆然でした。
 ドラマ版もあまりちゃんと見てなかったのですが、斎藤工の役ってあんな感じだったっけ?
 地味で真面目で平凡な教師(でも顔が斎藤工)って感じに記憶していたのだが。
 それが時々びっくりするくらいエロく見えるので人気出たのかと思っていたのだが、映画版ではなんだか変な人に見えただけだった。
 斎藤工に求める水準が上がってしまっただけかもしれないけど。

 さて、日曜日は長時間に渡る立ち仕事でクタクタでした。
 しかも私の受け持ちセクションの子猫ちゃん(バイト)は午前午後で延べ30人以上いて、ほんと大変だった。
 しかし、いつもよりも人数多かったせいなのか、イケメン率が高かったのが救いだった。
 吉沢亮をもっとスラっとさせて6掛けくらいの子がいたんだけど、その子がやや茶髪だったので「茶髪厳禁」だったんだけど注意できませんでした(笑)。いや最悪チェンジなんだけど本当は。
 だって、その吉沢亮6掛け、穏やかな笑顔を浮かべながら人の話をきちんと聞く子で、すごく好感度高かったので「お客さんもこの子の茶髪を不愉快に思わないだろう」と判断して。

 そして、二人一組で配置された男子2名が高身長で清潔感があるけどおしゃれな髪型していて顔もまあまあで、その二人に「この場所で、こうやってご案内して」と説明してたら、二人に真剣な顔して見下ろされて「なんか東方神起に流れ説明しているディレクターみたいな気持ち」になってきたのだが、イベント中その二人が双子のようにビシっと並んでいるのを眺めて笑い堪えるの必死だった。

 そして、昨日の月曜日は休みだったけど、あちこち筋肉痛だし腰痛だし、クソ暑かったので「なんもしたくないから映画でも観に行こう」って、やっと行ってみたかったミッドタウン日比谷のTOHOシネマズに行ってきた。

●映画「羊と鋼の森」

 この映画、観るつもりなかったんだけど、かなり評判良かったので「機会があったら」と思っていたのだが、「疲れ切ってるのでピアノの音と森の画像で癒されたいし、北海道が舞台なのでたぶん涼しそうだろう」ということで選びました。
 結論として、大正解でした。
 雪の場面がけっこう多くてこの蒸し暑い季節にオススメです。

 でも、昨日の私の心身の状態にはドンピシャだったけど、元気な時に見ていたらそれほどハマらなかったかもなあ。
 まず気になったのが「吹き替え演奏」で、そりゃ吹き替えに決まってるんだけど、家のピアノとコンサートホールのピアノも同じように鳴っていて「もっと現場で鳴ってるような音にできなかったのかなあ?」ってちょっと思った。
 あと、これは「いい所」だと思うのだが、主人公を含めて登場する調律師がみんな「まともな人」なんですよね。やや気難しい調律師として光石研が配置されていたので期待しちゃった私が悪いのですが、光石研も「やや気難しいだけでまともな社会人」でした。
 三浦友和も鈴木亮平も役者としてのイメージそのままの「穏やかでいい人」でした。

 心身とも疲れ切っていた昨日の私には、この「いい人」攻撃は心地よかったが、普通のコンディションの時だったら「なにこのファンタジーは?」って呆れていたことでしょう(笑)
 そんで、主人公の新米調律師が山崎賢人で、顔の可愛らしさそのままのピュアな青年役だったんだけど、「トドメの接吻」でゲスい役頑張ってたのをヒーヒー言って楽しんでいたので、「山崎賢人がこういうイメージ通りの役やっててもなんだかつまらないな」と思ってしまった汚れた私を叱ってください。

 でも、これ、もしかして、やっぱし、山崎賢人じゃなかったんじゃないの?
 原作読んでないから、よくわからないけど、松坂桃李か永山絢斗だったら、もっと凄みが出たと思うけど、でも、昨日の私には「このちょっと物足りない感じの山崎賢人」で丁度よかったので、これでいいのでしょう。

 でも、やっぱ私の趣味的には、山崎賢人→永山絢斗、鈴木亮平→高橋一生でしたね。って、それ「モザイク・ジャパン」(笑)
 そもそも新米の山崎賢人よりも先輩の鈴木亮平の方が体格いいのが違和感ありまくりで、そこは先輩の方が小柄じゃないと(細かい)
 そんで、光石研→新井浩文にして、三浦友和→光石研にチェンジしたら完璧だった。

 と、個人的趣味は置いておいて、実は前半で号泣したシーンがあった。

 見習いだから、先輩の鈴木亮平にくっついて助手していた山崎賢人が「そろそろ一人で担当しろ」と新規客の家に送り込まれる。
 超緊張して訪ねたその家は、挨拶もロクにしない暗い若者が出てきて、中に通されるとゴミが散乱する荒れた家だった。
 あれ?この若者誰だっけ?って戸惑ったが、森永悠希でした。

 で、新米調律師である山崎賢人に任されたのは、もう何年も弾いてない状態の荒れ果てたアップライトピアノで、山崎賢人がそのピアノの調律している間、依頼主の森永悠希は犬の首輪をいじってボーっとしている。
 すでに、その前のピアノに案内するカットで仏壇の前に並ぶ写真で「両親を早くに亡くしたんだな」ってわかるんだけど、ドックフードの袋や空っぽの餌皿の横で犬の首輪をいじってるシーンで「あ、犬も死んだんだ」とわかる。
 美術スタッフさんの仕事が素晴らしく「愛犬が死んで、ショックのあまり引きこもって数ヶ月」くらいの荒んだ室内の雰囲気がとても良かったです。

 それで「あー、両親もすでに亡くしてるのに、犬も死んじゃったんだ、泣きそう」と思っていたら、山崎賢人が調律を終えたピアノをドヤ顔で「終りました。弾いてみてください」
 ためらいながらも、鍵盤を押す死んだ目をした森永悠希。
 そして、辿々しく弾き始めた曲は「子犬のワルツ」!!!!!!!!

 久々に涙腺決壊した。

 もう、ほんとうに動物死ぬと絶対に泣いちゃうんだけど、「子犬のワルツ」であんなに泣いたのは初めてだ。

 その演奏の合間に映像で説明される森永悠希の過去が「10歳くらいで両親が亡くなってしまい、大好きだったピアノも封印していたが、残されたたった一人(?)の家族だった犬も失い、生きる気力を失っていたが、愛犬の弔いのためにこの曲を弾こうと調律師を呼んで、そして、両親や犬と過ごした幸せだった日々が、この曲を弾くと鮮やかに蘇る」って、けっこうベタベタだったんだけど、私の涙はこの演奏が終わってもしばらく途切れないくらい華厳の滝状態でした。

 あのシーンだけで「泣ける映画」にランクインさせたくなるが、平常時に見てもあんなに泣けないと思う。
 ただ、次に見る作品で森永悠希が出てきたら条件反射的に泣きそう(笑)

 森永悠希はポスト矢本悠馬枠というか、20代小柄バイプレーヤーズ枠には泉澤祐希もいるので、悠希悠馬祐希とややこしいのだが、浅利陽介・濱田岳の少し下の世代の小柄部門も激戦区ですね。
 厳密に言うと神木隆之介くんも、この枠なのだが。身長165は越えたのと(公称168)、子役時代の実績が別格なので。

 昔はよく「子役は大成しない」って言われていたけど、「北の国から」のジュンとホタルあたりから風向きが変わって、その先輩格の坂上忍と杉田かおるがいい意味でも悪い意味でも「大人になった子役のあり方」を提示したし、「子役の将来」がだんだん変わってきたのだと思います。

 そして「子役で成功する子」って実年齢よりも幼い外見が武器になっていて、小学生だけど幼稚園児の役ができるとか、中学生だけど小学生の役ができるあたりまではいいんだけど、「25歳でも高校生役ができる」あたりが勝負というか、そのあたりから、ちゃんと大人の役を獲得できないと辛いだろうなと。

 で、神木隆之介とか矢本悠馬は「今現在で17歳から27歳まで演じられる」って貴重な存在ですが、泉澤祐希や森永悠希が後に続いているようです。
 泉澤祐希の方が朝ドラ「マッサン」「ひよっこ」と主要キャストやっていたし、一般的知名度高いのですが、ドラマ通の間では森永悠希の演技力の高さが囁かれていたのですが、この映画で、森永悠希のシーンで大号泣したのは彼の演技がっていうより、犬のキャスティングも素晴らしかったのがあるのですが(あんな犬出てきたら泣くよ)とにもかくにも「平成最後の梅雨に見た映画で、森永悠希で大号泣」っていうのは自分の歴史に残しておこうかと。

 次に元号変わるとき、私は生きているのかわからないけど、森永悠希が渋い名脇役になってるといいなって。

 というわけで、「子犬のワルツ」に全部持っていかれたので、後半の主軸であった上白石姉妹が霞んじゃって(笑)
 なので映画としての評価は「まあまあ」なのですが、2時間超えの長編見た後に立ち上がったら「あれ?腰痛が治った?」というわけで癒し効果は抜群でした。
 そのまま日比谷から新橋まで歩いて「スマトラ」で「全然美味しいと思わないんだけど、たまに食べたくなる。なんで紅生姜いっぱいかけると美味しいんだろう?」な不思議なカレーを食べて、渋谷まで歩きましたとさ。

 はあ、次はどうしよう?「空飛ぶタイヤ」か「猫は抱くもの」か。


6月22日(金)

 6月19日発売のCUTが窪田正孝が表紙で、窪田正孝や井浦新や中村倫也に「悪い男を演じてほしい」って特集だということを知ったのが20日で、「あ、そうだ買わなくちゃ」と本屋に行ったのが昨日だったのだが、すでに売り切れていた。
 慌てて今日は大型書店を探したのだが、やっぱ無い。
 アマゾンにも無い。さらに、公式サイトでも「売り切れ」だと?

 アマゾン中古ではすでに倍以上の金額で出品されてるし。

 もおおおおお、CUTって、そもそも本屋にあまり並ばないというか積まれないよね。
 ここ最近の「高橋一生が掲載された雑誌はできるだけ課金運動」でわかったのだが、ファッション誌ってすごく部数刷ってるらしく、いつまでも大量に平積みされてるので売り切れること無いのだが、CUTの2月号の高橋一生表紙のは発売日の翌日には消えてたもん。

 その前に高橋一生が載っていた時に、買おうとしたら無かったので「CUTはあまり多く入荷しないんだ」ということを知っていたので発売日ダッシュしたんだけど、「発売日で売り切れ」って往年の少年ジャンプみたいじゃん(笑)
 
6月21日(木)

 昨日やっとポルトガルとモロッコの試合で、後半なりふり構わずカッコ悪く必死な形相のクリスティアーノ・ロナウドを鑑賞して「ああ、これぞW杯」と、やっと私にもW杯がやってきました。

 しかし、なんなんですか?グループBって。スペインとポルトガルとモロッコって、同じ町内会の中で戦ってるんですか?
 地理的距離では「日本・韓国・中国」みたいなもんでしょう。

 あ、そうそう、日本がコロンビアに勝った試合、ほとんど観てなかった(笑)
 いや、始まる前の暇つぶしにTVerに上がった「民王」観ようかと思っていたら「お?ルーキーズもあがってる?」ってうっかり見始めたら、サッカーのこと忘れてしまったので(笑)
 つーか、民王一挙配信は「次クールの菅田将暉の宣伝」らしいが、「ルーキーズ」は何の宣伝なんだろう?

 全然イケてない佐藤健に「ああ、そうだった」と笑ったが、小出恵介が主要キャストなので泣いた。

 でも「小出恵介が出てくるドラマは封印されてしまうのか?」って心配していたけど、こうして一挙無料配信されてることに安心して泣いた。

 今日は「玉木宏結婚!」ってニュースがあったが、その前にトレンドワードで「木南晴夏」が出ていたので「ん?なんで?」って思っていたら、そーゆーことだったんですね!!!
 私としては「ジジ様(海月姫)と千秋様がああああ」だったのですが、世間的には「ムラサキ(勇者ヨシヒコ)と千秋様があああ」で、また福田雄一の世界かよ!(笑)

 それにしても玉木宏は「あなたには帰る家がある」の最中に結婚報道とか、そっちのほうが笑う。
 このドラマでは浮気して離婚されて、明日最終回っていうタイミングなので。
 たぶん、ドラマ終わってから公表するつもりがマスコミに先に抜かれてしまったんだろうけど。
 明日の最終回で「リアルで帰る家できて良かったねえ」って祝福コメント集まるといいですね。

 あと、玉木宏は綾瀬はるか主演の「今日は会社休みます」の二番手男子だったので、「玉木宏が結婚しちゃったので、今日は会社休みます」というネタも散見できました。

 私は、それほど玉木宏ファンでもないけど、それなりに「千秋さまーーーーーーっ」だったのですが、「あさが来た」で「おお、10年経ってやっと、千秋様が新次郎様に上書きされた」と感じたので「千秋様からやっと抜け出したら、この先どうなるんだろう?」と期待していたから、このタイミングでの結婚って、いいんじゃないでしょうか?しかも、お相手は美人系ではなくて、ちょっと、のだめ系な雰囲気あるし。

 しかし福田組ばもうすでに玉木宏捕獲したかのように言うの止めていただきたいのだが(笑)、なんと、朝ドラでヒロインの女バディ役で注目されている清野菜名ちゃんが、次のドラマでの福田組のステーキ屋での打ち上げに参加してる写真があがっていて「福田組、梅雨の時期のカビより恐ろしい」と戦慄しています。

 ど、ど、ど、どーしよー、長澤まさみがムロツヨシと結婚しちゃったら(飛躍)

 それよりも、高橋一生はどんな手段を使っても福田組から遠ざけたいのですが、ムシューダとか使えばいいんですか?それともカビキラー?

●朝ドラ「半分、青い」

 少し前に主人公が師匠のトヨエツに向かって「いい年して独身で、家族も友達もいない!」って詰め寄った時には「ひぃぃぃぃ」と深く傷つきましたが、今朝は「毎日ひたすら漫画描いてるだけで、いい服買ってもそれを着て外出できるのは月に一度あるかないか」っていう「漫画家あるある」で大勢の現役売れっ子漫画家さんたちが死んでました。

 ほんと、この朝ドラ、全方位に容赦ないので「朝ドラでこんなこと言って大丈夫か?」ってハラハラドキドキが癖になります。今朝もついでにオタクをディスる発言があったので軽く炎上していたし。

 売れっ子漫画家さんたちの日常は、時々エッセイ漫画で紹介されるので知ってましたが、20年前くらいかなあ?友人の幼馴染が漫画家デビューして初めての単行本が出るという話を聞いて「単行本出るなんてすごいじゃん」って言ったら「ぜひぜひ読んであげて」と言われたので、買って読んだことがある。

 すっごい面白いわけでもなかったが、なかなかの水準だったし、「ああ、これだけの実力があるから、単行本になったのだな」と思ったけど、「このままでは続かないだろう」とも思った。
 ちょうど、朝ドラのスズメやユーコと同じような「大御所のアシスタントしながら、雑誌に掲載もされて、それがまとまったから単行本化されて、やっとスタートライン」っていう立場の漫画家さんだったのだろう。

 友人に「あの漫画読んだよ」と言ったら「どうだった?」と言われて「まあ、けっこう面白かった。って、この私が正直に思ったんだから、けっこう上のレベルだと思う」
 その漫画家さんの幼馴染である友人は少女漫画はあまり読まない子で、「ねこぢる」が好きだったようなタイプだったので、自分では幼馴染の描く漫画が将来性あるのか全くわからなかったから、私の意見も聞いてみたかったようだった。

 私は続けた「けっこう、まともな感性持ってる人のようなので、たぶん、もう一段、狂気?っていうか個性?みたいなものがあると、上に行けるのかもしれない」
 そしたら友人が「ああ、そうなのかもね」って言った。

 その新人漫画家さんは、だから朝ドラの主人公みたいに大御所のアシスタントもやっていたのだが、「お金はあるから高価なブランド物の服やカバンもジャンジャン買えるのだが、毎日仕事に追われて、そういうブランド物を身につけて外出する機会もほとんどない、っていうのを間近で見てしまうと、自分が目指しているのはこれなのかって考えてしまう」と言っていたらしい。

 私も小学生の頃は漫画家に憧れていたし、中学生の頃は「小説家になりたい」とかマジ思ったけど、漫画もGペンとインク買って張り切った程度で終わったし(スクリーントーンまで辿りつかなかったレベル)、小説家の夢も一度も書き始めた小説を完成しないまま終わったけど、そういう人の中の1000人だか1万人に一人が「雑誌に掲載される」ってところまでたどり着くが、そこからまた「仕事として継続できるか?」って壁にぶちあたるんだよね。
 ほんとしんどい話なんだけど、まだ中盤なんですよね、後半どうなるのか全く予想できないので恐れおののいているというか、「50歳すぎてまさか北川悦吏子にこんなにエグられると思ってなかった」

 ほんと容赦ないんですけど、そこは多くの人が「時代考証ばっちりです」と持ち上げていたが、バブル崩壊直後の25歳の主人公は「そろそろ結婚とか考えないといけないのでは?」ってことになるのが超リアルで。
 私の世代だと「25歳までに結婚しないと売れ残り」だったのですが、朝ドラ主人公の世代というか、私の妹の世代だと「30歳まで」って感じで、実際、うちの弟の嫁は29歳何ヶ月で飛び込みでした(笑)

 それが、いいか悪いかはわからないけど、たった20年前まで「30歳までに結婚しないとヤバい」みたいな風潮があり、つーか、その前までは「25歳までに結婚しないと売れ残りのクリスマスケーキ」だったのに、もはやアラフォーで独身でって人に向かって「なんで結婚しないの?」は放送禁止用語になってしまったのが、いいのか悪いのかわからないけど、ありきたりの「女の幸せ」路線から遠く離れて迷走している「半分、青い」の着地点はいったいどこなのか、楽しみにしています。

 ・・・って待てよ、長澤まさみがムロツヨシと付き合うのってけっこうアリじゃん。(私の中で)


6月19日(火)

 6月は毎週日曜日が仕事なので、マイペース崩れまくりで・・・

 さらにW杯サッカーとか始まっちゃうとほんと浮き足立ってしまうのですが、全然試合観てない(笑)

 17日の日曜日もほんとドタバタと仕事が忙しくて「変な汗かいた」な。
 それで、ふと思ったんだけど、期せずして立て続けに鑑賞してしまった「娼年」と「ファントム・スレッド」って同じ話だったなあ、と。
 どっちも「超マザコン男が母親と同じ仕事をする」って話だし、「若い頃亡くなった母親の替わりとなる女性を見つける」って話だったし、だから「そんなマザコン映画を二日連続で観てしまった私の気持ちを140字で述べよ」って心境だったのですが、ダニエル・デイ・ルイスと松坂桃李を同じ土俵に乗せたことを松坂桃李は感謝して私と半日くらいデートしてくれてもよくってよ。お茶だけでいいから、あとは何にもしないから。

 つーか、松坂桃李はもはや「付き合いたい」っていうよりも「横に並んで歩いて、私がこれ産んだのよ、ってドヤ顔してみたい」っていう枠ですね。竹内涼真とかと同じ枠。

 そんで昨日の月曜日は休みだったんだけど、ちゃんと朝7時45分ごろ起きて朝ドラ待機していたら、緊急地震速報が鳴って「えー」って思っていたら、そのままNHKの高瀬アナは地震速報のスクランブル体制に入ってしまい、「えー、大阪で震度6って?」

 その後の報道を観ていたら、それほど甚大な被害は無さそうだったけど、地下鉄とかJRとか止まってるみたいだし、「3.11の時の東京みたいなことになってる?」っていうのはなんとなくわかった。

 3.11の時は就業時間が近づいていたので、みんな「どうやって帰宅しよう」だったけど、今回は「これ、出勤頑張るの?それとも学校も休校になったみたいだし、みんな帰宅するの?」っていうのが曖昧だったが、出勤途中だった勤め人の皆様もそこらへんどうしていいのかわからなかったのかもね。

 夜のニュース観て、徒歩で帰宅する人々の映像観て「あー、3.11思い出して辛いけど、あの時、こういう映像観ていた関西の人々はこんな距離感だったんだろうなあ」って思った。
 そんで、3.11の徒歩帰宅って実際はなんだか縁日みたいな雰囲気で、みんなでゾロゾロ歩くの意外と楽しかったのを思い出し、「梅雨の合間で暑くもなく寒くもない好条件だし、お散歩楽しんでね」と思った。

 テレビ局のヘリコプターが「悲惨な絵はないか?悲惨な絵は?」って必死で探し回っていたが、それほどインパクトが強い悲惨な絵も少なかったし、小学生女児が塀の下敷きになって亡くなったっていうのは悲しい出来事だったが、客観的な視点では「最小限の犠牲」でした。

 もちろんご遺族にとっては、新幹線の中で通り魔に襲われようが、地震で亡くなろうが、大切な家族を失ったことに変わりが無いのですが、本当に運が悪かったとしか言いようがなく・・・

 ああ、でもブロック塀ね、あれ危険だからね。
 うちの実家も内装リフォームした時に、ブロック塀の外壁も本当はなんとかするはずだったのですが、「庭仕事が外から見えないからあれでいい」と母が言ったけど、私は「もし大地震が起こって、あのブロック塀で子供が死んだりしたらヤだから」って訴えたんだけど、母がケチだからそのまんまになっている。

 いや、ほんとにあの古いブロック塀の下敷きになって母が死んだら「自業自得だ」で済むけど、近隣のお子様などを巻きこんだらほんとイヤなんだけどな。

 で、テレビも全部「大阪の地震情報」になってしまったので、当初の予定通りに映画観に行った。

●映画「50回目のファーストキス」

 福田雄一の初ラブコメ映画らしい。
 なんでそんなの観に行くかとういと、私は長澤まさみに忠誠を誓ったからだ。

 福田雄一監督作は「斉木楠雄のΨ難」しか観たことないが、まあ、あれは賀来賢人目当てだったし、盛大にふざけていたけど、けっこう楽しめた。

 でも、福田雄一がこんなに売れっ子になってるのって全然わからないんですけど・・・・

 しかし、月曜日の昼間の二子玉のシネコン、女子二人組とカップルと若い男子二人連れで50人くらい客入っていた。
 そして、佐藤二朗とかムロツヨシの「はーい、ここ笑うところですよ」ってシーンで大爆笑。

 よくわからないんだけど、「福田雄一×山田孝之」で笑うために来ているのかな?
 その笑いも、なんかギリギリすべらない感じというか、すべってる感じを笑うというか、おばさんにはちょっとビミョーでしたが、長澤まさみがムロを金属バット持って追いかけ回すシーンでは「なんじゃこりゃ?」と思いつつ大爆笑でした。

 この映画、どの程度原作通りなんだろう?
 でも、長澤まさみの役がドリュー・バリモアなので、たいそうチャーミングだろうってことは容易に想像できた。今度、暇な時に原作も観てみよう。たぶん、もっと粋なラブコメになっているのではないだろうか?

 というわけで「金払って映画館で観るほどのもんでもなかった」と思ったけど、鑑賞ポイント貯まったので無料で観たので「いい暇つぶしになった」。
 あと福田雄一のノリというか悪ノリは、それほど好きではないということもやっとわかった。
 クドカンが合わないのとはちょっと違う感触だけど、まあ近い感じで。

 それでも、長澤まさみの長い足が大画面でたっぷり鑑賞できたのは楽しかった。
 オフ・ショルダーっていうの?肩が出た、二の腕のところでかろうじて支えている、「これ、男なら全員大好物だろう」って、ちょっとどこかを引っ張ったらポロリしそうな服着てるシーンがあって、柔らかそうな肩や二の腕や胸元の肉感にオバサンの私ですら「ちょっとどこかを引っ張りたい」とゴックン状態でした。

 いっぱいキスしてるわりには、キス・シーンはサラっと流すのに、長澤まさみの肌の質感だけが妙にエロかった。

 そして私はまた考えた。「長澤まさみは誰と付き合えば正解なんだろう?」

 そうそう「50回目のファーストキス」は冒頭のチョイ役(プレイボーイの山田孝之にコマされた多数の女子の一人)で桜井ユキちゃんが登場してました。
 桜井ユキは「モンテ・クリスト伯」でかなりいい役だったので、今後もどういう展開するのか楽しみです。


6月16日(土)

●映画「ファントム・スレッド」

 ダニエル・デイ・ルイス引退作ということで前から観に行くつもりだったのですが、いつも行くシネコンでやってないし、どこに観に行こうか探していたら、うっかり「娼年」が同じ映画館でやっていたので、昨日はついそれ観に行っちゃったというわけです。

 だって、「ファントム・スレッド」が私の行きやすいところでレイトショーでやってなかったんだもん。ひどい。
 ポール・トーマス・アンダーソン監督作品でダニエル・ディ・ルイスなのに、なんで上映館こんなに少ないのかに?

 というわけで、ダニーが成功したクチュールで、完璧ボディの若い女がどーのこーので、くらいの前知識で挑んだのですが、開始早々ダニーの役が超マザコンだということが発覚し「二日連続でマザコン男の映画見せられてる私の気持ち考えたことある?」とドン引き。(自己責任です)

 それは置いておいて、ダニーの映画なんて観るのほんと久々なんですが(たぶん、エイジ・オブ・イノセンスが最後。1993年?え?四半世紀も前?え?)「うわー、やっぱカッコええわ」と土下座。
 数日前まで「きゃー、ディーン様やっぱステキぃ」とか騒いでて大変申し訳ございませんでした。
 今日の午前中、「王様のブランチ」でまた長瀬とディーンとタカハシがブーフーウーみたいに並んで座ってましたが、あの3人のいいところだけを抽出して12年熟成したのがダニエル様だったのですね。

 劇中で道端でキスするシーンがあったのですが、「ああ、ダニエル・デイ・ルイスにあんな風に道端で突然キスされたい人生だった」ってマジ思いました。うーん、でも、ジェレミー・アイアンズもアリかな?ジェレミーとダニーが並んでいて、どっちかと道端でキスできるとしたら、どっちを選ぶ?
 うーん、選べなくて穴掘って逃げたくなりそうだ。

 とか、変な妄想が始まってしまい、ストーリーに集中できなかった(笑)
 でも、この映画でも「座ってるだけで女寄ってくるなあ」っていう設定なのが異常に説得力があり、そうそう「存在の耐えられない軽さ」(1988年。30年前!)でも「なにこの入れ食い状態は」って失笑したけど、ほんと、ダニーは「磁石に吸い付くように女が引き寄せられる」ってキャラやるの上手いよなあ。

 ですから、ダニーがステキすぎるし、映像も音楽もドレスも美しすぎて、ストーリーがなかなか頭に入ってこなかったのですが「こんな関係上手く行くわけないでしょ」と思っていたら、「あれ・・・・・・え?」って展開になった。

 そっか、私があまりにもダニー目当てだったし、ダニーの素晴らしさに夢中になっていたので勘違いしていたが、これ主役はアルマなんですよね。
 田舎のウエイトレスだったアルマが、セレブなレイノルズに出会ってナンパされて、シンデレラになったのかと思いきや、人間扱いされないことに反発して、すごい荒技使って・・・・っていう、けっこう恐ろしい話だった。

 エロいシーン全く無いんだけど、「なにその究極の変態プレイは?」って感じ。

 見終わった後、他人の感想漁ってみたけど、映画マニアは概ね高評価だったけど、言われてみれば映像美に騙されていたけどけっこう凡庸な男女の駆け引きなんですよね。
 私は観てる最中にそれに気がつかなくて、途中でちょっと退屈しちゃったり、「なにこの、ヤバ妻展開は?」って笑ってしまったりしたが、男女のマウントの取り合いだと思って振り返ると「怖いな、これ」ってジワジワきました。

 全くスカっとしない話なんだけど、たぶん観る人ごとにいろいろな解釈が出てくるような作品なんだろう。
 私はダニーの役に近い人なので(いい年して独身で)、「60歳くらいになってやっと自分を変えてくれるような運命の人と出会った」んだけど「若い妻と新婚旅行に出かけても、トレッキングとかとてもじゃないけど一緒に行けない」ってシーンでちょっと泣きそうになった。

 って、すでにネタバレしてますが、「自分の世界が強固すぎるから、妻に甘えられるのは体調が悪いときだけ」ってことを自覚して、妻が意図的に毒を盛るのを受け入れるって・・・・だから、想定外の変態プレイだって(笑)

 それで幸せなら、まあ、いいんだけど、ほんとにこれで幸せなの?
 自分が完全に主導権を握っていて、彼女をとっかえひっかえしてたほうが良かったんじゃないの?

 私は「ダメな自分も自己責任」って感じで、他人に自分を委ねることができなかったから、この惨状ですが、「私を愛しているが故に私の領域に踏み込んでくる美人」に抵抗できるのかどうかわかりませんが、「踏み込まれたくねーな」が本音です。
 だから、たぶん「踏み込まれたくねーんだけど、踏み込まれるとちょっと嬉しいだよね」っていう映画で「そこ、肯定しちゃうのダメーーーーーー」って感じの問題作でした。

 なんだけど、私はとにかく「ダニー立ってるだけでほんと美しいし、指の長さとかちょっとどうよ?」って感じでしたし、そもそも25年ぶりにまた出会ったので、次の再会はまた25年後でも全然よろしくってよ状態です。

 あたくし75歳で、ダニー85歳で、「うわあ、ダニエル・デイ・ルイスやっぱ最高だな」って言いたい。


6月15日(金)

 ハマってたドラマが軒並み視聴率出ないもんだから、がんばって呟いて応援するのに忙しくて、日記書いてなかった。
 いやあ、それにしても昨日の「モンテ・クリスト伯」の最終回は凄かったなあ。
 「あの濃さで2時間とか、集中力持つの?」って心配だったけど、中盤にバコバコとCM消化していたが、全くダレない最終回で、ほんと凄かった。
 前半の最初のCMだったと思うんだけど、そこで一息つこうとしたら中村倫也の大和ハウスのCMが流れたので「殺す気か?」ってなったよ(笑)
 ブシュロン高橋のも流せば良かったのに。
 あれのディーン様バージョンも観てみたくなるよね。そっちのほうがマジ王子様だし(笑)
 つーか、タカハシがこんなにブレイクしてなければ、ルーブル展もブシュロンもディーン様になってた可能性がけっこう高いと思う。

トキカケ一生くんB
ディーンさんにかわいいって言われる一生くん(*´`)
2人ともかわいいよ#高橋一生 pic.twitter.com/KrgUcKxSuS

— パヒコ (@sayaka07150331) 2018年6月13日

 そのタカハシがVTR出演だけどディーン様と絡んでいたのだが、「ディーン様が調理してる横でじっと見てる自分」って妄想炸裂させてるのが面白い。
 そもそも「blank13」の時に斎藤工と宣伝行脚していた時はお互いに「向こうがイケメン枠でしょ?」とばかりに緩めていたので、タカハシが「年上の天然彼女」みたいになり、斎藤工は「年上天然彼女を優しく見守る彼氏」みたいなことになっていたので大変美味しかったけど、今度の「空飛ぶタイヤ」の宣伝行脚では、長瀬智也とディーン様という鉄板二人のおまけみたいな立ち位置だったので、タカハシの「天然彼女ぶり」がまた発揮されてるようだ。

 つーか、タカハシがディーン様で妄想連ねるのって、我々が常日頃タカハシを題材にやってることなので、「え?教祖様が信者の真似を?」って混乱するんですけど。

 まあ、それよりも、「高橋一生役」をやってる高橋一生はけっこう出てくるんだけど、そろそろ違う役というか、映画でもドラマでもいいので「政次!」「家森!」みたいなゾーンにまた入っていただきたい。
 多くの高橋一生ファンは、本人よりも「役柄」を愛しているので、ルーブル展の音声ガイドの話題になっても「バージョン選べないの?」って話になってました。
 貝原バージョンとか、家森バージョンとか。

 さて、ですから昨日「モンテ・クリスト伯」が終わってしまい、「うわああああ、おっさんずラブもモンクリも終わってしまった・・・・私はこれから何を楽しみに?」と思っていたら、どうやらサッカーW杯が始まったらしいので慌てて地上波放送予定をチェックしていたら「なにこれ・・・・いきなりスペイン×ポルトガルとかあるんだけど、なにそれ?」って感じで全く予習ができてない状態です。

 少し前に「この高橋一生沼に落ちた状態で迎えるサッカーW杯ってどんな感じなんじゃろか?」って書いたような記憶があるけど、まさかのタカハシ空白期間と重なるとは。

 で、「タカハシ不足だし、ディーン様のモンクリも終わっちゃったし、W杯始まるし」と、ちょっと混乱していた時に私がとった行動は「娼年」をもう一度観に行く。でした。

 「松坂桃李の尻はもう一生分見た」と断言していましたが、初回鑑賞時は「え?こんなAV展開なの?」って唖然としちゃったので、「冷静な気持ちでもう一回見たいかも」と思っていたのですが、「モンクリロス」をここでぶつけてみようかと。

 そしたらさあ、渋谷のヒューマントラストでレイトショーやってたんだけどさあ、60席で会員割引デーとはいえ、満席だったんだけど(笑)
 「ああ、オバサンが金曜日のレイトショーでこんなの見るのキツいわ」と思ったんだけど、同世代のボッチおじさん客もちらほらいて「おめーら、なにを目当てに来てるんだよ?」ってちょっと思ってしまった。

 でも初回鑑賞時は「なにこれ、想定外に超エロいというか、ほぼAVじゃね?」ってびっくりしちゃったのですが、そういうものだとわかった上で鑑賞すると、エロい、よりもエモいというか、腰振ってる松坂桃李よりも、涙の流し方が完璧な松坂桃李に持ってかれた。

 監督と松坂桃李がほんと繊細に作り上げた造形なんですよね。

 つーか、どこで笑っていいのか戸惑う作品なんだけど、ほんと松坂桃李が真面目に腰振ってるので、笑っていいのか戸惑うところまでが文芸的と言っていいのか?
 終わった後、後ろに座ってたギャル二人組が「これ、エロよりもギャグなんじゃ?」って笑っていたけど。まあ、そうなんだと思う。真面目な顔して観てるのがアホらしくなりますよね?

 というわけで「芸術か?エロか?」っていうのと全く違うベクトルに行っている面白い作品なんだと思いました。つーか、やっぱ、ほぼロマンポルノなんだよな、たぶん。
 昔は家庭用ビデオが無かったから、どこの繁華街にもピンク映画館がありましたが、「ああ、見ず知らずの他人と肩寄せ合いながらピンク映画見るのってこんな感じなのかな?」って。
 しかもこの映画は松坂桃李ファンの若い女性客が中心なので、けっこう不思議な感じです。

 というわけで「来世の分まで松坂桃李の尻は見た」ということになりました。

 この作品がDVD化されるのか知りませんが、今後、仕事で辛いことがあったらまたこの映画を見て「あの松坂桃李だって仕事でこんなことやってるんだから」って勇気を貰えるような気がしてきた(笑)


6月13日(水)

 先週の火曜日から木曜日まで社員旅行で、金曜日に仕事して、土曜日は筋肉痛でぐったりで、日曜日にまたイベント仕事でぐったりで、月曜日は休みだったんだけど、ぐったりだった。

 自閉症気質なので、イレギュラー続きだと、ほんとぐったりだ。

 でも、頑張ってルーブル美術館展に行きました。

●ルーブル美術館展@新国立美術館

 ワタクシはルーブルよりもオルセー派な「やっぱり印象派がナンバーワン」なんですが、今回の展覧会のナビゲーターがタカハシなので「タカハシの音声ガイドは必須項目」というだけの理由で行きましたが、正味30分くらいの音声ガイドでしたが、プロとしてはどうかと思ったけど、途中でテイスト変化していたりして、「ナレーションっぽいと思っていたら朗読モードに入った?」ってゆーか、「プトレマイオス朝」とかの専門用語をゆっくり滑舌に気をつけて喋る感じにやられました。

 どう、やられたかというと、眠たくなっちゃったんですよね(笑)

 タカハシ自身も「自分の声、よく眠たくなるって言われるので心配です」って言っていたが、私もそのコメントはギャグだと思っていたのだが、ほんとに眠くなって驚いた。
 3時くらいに美術館を出たのが「ヤバい、眠い」とまっすぐ帰宅して、夕方2時間くらい昼寝した。


6月10日(日)

 今週の朝ドラ「半分、青い」は旅行のためリアル視聴できなかったんだけど、帰宅して真っ先にオンデマンドで観て「うわああああ、エグいわ、これ」と「ツイッターでみんなの感想だけ読んでいたけど、なるほど、これは語りたくなる」と納得。

 面白いのは「高橋一生の供給が少なくて暇」をもてあましているイセクラさんたちががっぷり食いついているところだ。
 私が覗いているイセクラ界隈はオタク系というか「高橋一生が作り出す空白に妄想を詰め込む」っていう人が多いので、要するに「行間」が大好きなんだけど、まあこの「半分、青い」も、そういうの大好きな人にはたまりませんね。「カルテット」とはまた違う方向で。

 その割に一部の朝ドラクラスタや大河クラスタには離脱者も多いけど、離脱寸前で恨言を垂れ流している「嫌なら観なきゃいいじゃん?(笑)」な人も多くて、ほんと不思議な展開です。

 そんで、朝ドラお浚いしてから観た、これも凄かった。

●「モンテ・クリスト伯」木10

 ドラマ好きには高評価なんだけど、イマイチ数字が伸びないが、個人的にも「今クール1位は、おっさんずラブで、2位がモンクリで、3位がコンフィデンスマンJP」なんだけどなあ。
 おディーン様主演で、あのクオリティなんだから、もっと数字上がってもいいと思うんだけどなあ。

 私は朝ドラ「あさが来た」で、しっかり「ディーン様・・・・」に射抜かれたけど、その後のドラマでのディーン様にはいまいちハマれなくて、「うーん、演技力は無いんだな」と半ば諦めていたというか「10年後くらいに急に演技派になって土下座してもよくてよ」くらいに構えていたのだが、このドラマは「今のディーン様の正しい使用法」を極めているから凄い。

 ディーン様はトヨエツと似ているのかもしれない。
 なんだか浮いているので、リアリティのある作品に落とそうとすると、上手く馴染まないのだが、その浮いてる特性を生かして、とことん浮かせると「マジ胡散臭いが、そこが笑える」っていうことになるようだ。

 ほんと、このモンテ・クリスト伯でのディーン様って主役なのに意外と出番少ないし、その少ない出番でも後ろ姿だったり横顔の方が印象的で、それこそアニメじゃないけど演出スタッフが緻密に作り上げたキャラみたいだ。
 個人的には私のイチオシの桜井ユキちゃんと、もっと濃厚に絡んでほしいところだが、今回は冒頭でユキちゃん出奔しちゃったけど、エンディングで戻ってきて「一緒にスープ飲むか?」で私は死んだ(笑)
 まあねえ、手切れ金というか退職金10億円よりも、あのディーン様の側にいたい気持ちわかるわよ。
 私だったら10億円選ぶけどさ(笑)
 つーか、小切手に書かれた「金壱拾億円」の文字の雑さに萌えたんだけど、あれってディーン様直筆なんだろうか?伊武雅刀とコンタクトした時の「みらん ころされる あした」のメモも「え?こんな字なの?」って思ったけど。

 あと大倉忠義ファンはあれでいいのだろうか?って思ったが「普段から死んだ目をしてアイドルやってるので、これくらいフツー」って意見があったので、あれでいいらしい。

 高橋克典は、やっぱしパっと見、超爽やか中年なのに、楽しそうに悪役やってて頭が混乱する。
 稲森いずみと山口紗弥加は、「素晴らしい」としか言いようがない。
 目だけで演技している伊武雅刀は、後にこの作品が代表作の一つになるんじゃないか?ってレベル。

 そんで、高杉真宙と岸井ゆきのの純愛カップルのところだけ、妙に爽やかなのだが、真宙くんはこういう「大人の役」をドラマでやるの初めてらしいけど、今までに観たことのない「フツーの好青年役」で、でもディーン様と並んでも負けない美貌があるから安心して見てられます。
 ああ、そうか、このドラマの中でのディーン様は真宙くんの年の頃に拉致監禁されちゃったんだよね。
 だからこそ、モンテ・クリスト伯は「君には幸せになってもらいたい」と高杉真宙くんを幸せだった頃のかつての自分と重ねてるんだよね。

 で、高杉真宙がディーン様の横で、その美貌を無駄使いしているのに「セトウツミ」ドラマ版の相方である葉山奨之くんは、また育ちの悪い役で、顔立ちかわいいのに、なんでこういう役多いんでしょうね?
 つーか、登場時に「なにこれ?」っていうたどたどしい演技していたので「大根か?」って騒がれていたけど、「これ多分、育ちの悪い青年が、青年実業家演じてるから、演技下手な演技なのでは?」って思っていたら、やっぱそうだった。
 その辺はもっと自然にやっても良かったようにも思うが、「急に母性に目覚めた稲森いずみに振り回される」という難しい役なので、葉山くんのちょっと軽く見える演技が笑えるから、あれはあれでいいんでしょう。もっとシリアスにやることもできたけど、演出側のバランス感覚的なこともあるんでしょ。

 とにかくモンテ・クリスト伯最高なんだけど、特撮ファンの間ではよく名前を聞いていた久保田悠来が、新井ぱいせんの秘書役で「なるほど、これはいい」だったり、ディーン様の執事役の三浦誠己もいい味出してるので、全方向に抜かりないキャスティングがほんと素晴らしい。

 でも、集中して観てないといけないドラマなので、最終回の2時間に耐えられるかしら?

 情報量すごい多いドラマなので、視聴者が試されてる感が半端ないです。


6月9日(土)

 社員旅行の最終日は松江泊で、予算の都合でビジネスホテルだったのだが、シングルルームで各自チェックアウト後、自由行動→出雲空港集合だった。
 なので、やっと朝ドラ見られて、しかも「あさイチ」の中村倫也出演までじっくり観られて良かった。
 中村倫也も「あさイチ」のレポーターやったことあったんだね。
 しかも金曜日のプレミアム・トークのゲストじゃないのに、アップで朝ドラ受けするとは思ってなかったのでびっくりした。

 そんで、10時頃チェックアウトして徒歩で島根県立美術館に行ってみた。

●エヴァンゲリオン展@島根県立美術館

 「なんでこんなの島根でやってるんじゃろ?」って思ったんだけど、後で調べたら何年も前から東京などの主要都市巡回していたのね。
 エヴァをちゃんと観たことないので「どうなんじゃろか?」って思っていたけど、つーか、島根県立美術館は宍道湖のほとりにあるので宍道湖見物のついでだったのだが、たまたま企画展がこれだったので「旅の出会い」的な感覚で入ってみたのだが、膨大な数の絵コンテやデザイン画はそれなりに見応えがあった。

 あらためて「アニメ作るのって大変な作業なんだなあ」って思った。
 映画と違ってロケ地やセット作る手間が無いけど、全部イチからデザインしないといけないので自由度は高いけど「自由って大変なんだな」って。

 あと、実写だと演技を細かく指示しないで役者に丸投げ一発どりって手法もあるけど(たしか北野武はそんな手法なんじゃなかったっけ?)アニメだとあそこまで秒単位で指定しないと動いてくれないということがよーくわかった。いや、ある程度知っていたけど、セリフを秒単位で指定しているコンテ見て「そっか、ここまでやらないといけないんだ」と。

 そういや、グッズ売り場見ていたら「ゆるしと」っていうのがあって「なんじゃこりゃ?」って思ったんだけど、よく考えてみたら「ゆるキャラな使徒」なんですね。さすがに使徒が出てくるのは知っていたので(笑)、あと宍道湖なだけに「シンジのシジミ汁」っていうグッズもあったんだけど、私ですら「あ、これオモロい」と思ったくらいだから売り切れてました。

 そんで、驚いたのが常設展で、所蔵作品だけでなくそっちもある意味企画展になっていて、所蔵作品である西洋画もクールベの波とかデュフィとか地味に気が利いていたけど、広重の東海道五十三次が50枚くらい展示されてる部屋があって「これ、東京で浮世絵展やるとけっこう混むでしょ」って感じなんだが、客が私しかいなくてじっくり見放題。さらに写真だけの部屋もあり、アメリカの20世紀の写真がずらり。現代美術系では、「清水九兵衞の彫刻とマケット」ってマケットって何だったけど、要するに美術館の庭やビルの前に置いてあるような巨大な彫刻作品のミニチュア模型というか雛形というのか、日本各地(京都駅やフジテレビ本社前)に実際に置いてある作品のミニチュアがずらりと並んでいるのは、かなり楽しかった。

 東京だと、美術館が細分化されているので、浮世絵の隣の部屋が現代美術っていうことあまり無いけど、地方だとこういうことになるんだって興味深かったし、なんか全体的にセンス良かった。建物も宍道湖ビューだし。
 あれでエヴァ展と常設展合わせて1150円とかコスパが良すぎた。

 そういや、松江城の堀を遊覧観光できる船も1000円ちょっとで一周50分くらいをのんびり廻っていて、「これはコスパがいいな。さすが人気観光スポット」って思ったけど、あれは「定年退職した人を再雇用」って行政の企画らしく、最近は65歳までの雇用が半ば義務付けられてきたので、人手不足で悩んでいるらしい。

 一畑鉄道も「これは確かに鉄ちゃんに人気あるのわかるわ」だったし(古い京王線や東急線の車両が現役で走っている)出雲大社から松江に移動しただけで駆け足であったが、松江の街の観光向けのお店もみんなオシャレで「島根県、センスいいな」って思った。
 夕食に飲んだ島根ワインも美味しかったし、まだまだ観光ポテンシャル秘めてるような気がしました。

 それにしても「のどぐろ」って地元でもほんと高くなっちゃったのね。
 10年くらい前は、たまに東京の魚自慢の居酒屋で食べたけど、2000円くらいでけっこういいの食べられたような記憶があるんだけど、今回はそんなに状態良くないようなのが2000円して、「うわー、そんななんだ」って思った。


6月8日(金)

 たぶん2年以上ぶりで関東から出る旅行して、しかも未踏の地だった山陰地方で、てゆーか、鳥取砂丘で太ももが筋肉痛で辛い(笑)まともに歩けないほど辛い。

 しかし、ほんとに団体旅行苦手なんだよなあ。今回も「鳥取砂丘、30分で戻ってきてください」とか「出雲大社、30分後に戻ってきてください」とか、キツいんですけど。
 思い出した。中学校の修学旅行で箱根の彫刻の森美術館に寄ったのだが「40分で戻ってきてください」と言われて「なんじゃそりゃ?」って思ったなあ。

 団体旅行って、バスでいろいろ回れるから便利っちゃ便利なんだけど、少しでも時間が押すと「え?ここがメインじゃないの?」って観光地の滞在時間が減らされるので「なんのためのツアーなの?」って思うことがよくある。

 その割には今回のツアーは(社員旅行ですが)、夕方は4時くらいに宿に付いていたので、なぜか「カーネーション」の再放送をじっくり鑑賞できてしまった。朝ドラ本放送は全然見れなかったのに(笑)

 社員旅行は心底苦手なんだけど、こうして「自分の意思では絶対に行かないところ」に行く機会があるので、行けばそこそこ楽しいんだけど、鳥取砂丘は「どうしてこうなった?」って思ったけど、出雲大社は「こんな強行軍で行く価値のある場所?」って思ったなあ。

 私はあまり「観光」って好きじゃなくて、どっちかというと「コンサートやってるから」みたいな遠征の方が多いから。フジロックだとか、グラストンベリーだとか。

 で、この社員旅行も賛否あって、ノリノリの人もけっこういるんだけど、「家族やペット置いて2泊3日はちょっと」っていう人が1割くらいいる。
 そういや、「あまり遠出は好まない派」の同僚Y嬢に「ミヤノさんは今度の社員旅行どのコースに行くの?」って聞かれて、「行ったことないから山陰にしようと思う」と言ったら「あまり旅行はしないの?」って聞かれたので「観光地って好きじゃないんだよね」って答えたら、「ああ、わかる。中国人ばっかだもんね」と言われて「え?」ってなった。

 いや、私、社員旅行で箱根行って「うわ、外国人ばっか。なにこのバッキンガム宮殿前状態」って逆にテンションあがってたんですけど。

 私が「観光地って好きじゃないんだよね」っていうのは、世界遺産とかに全然興味が無いだけだ。

6月3日(日)

●おっさんすラブ廃人

 昨晩の本放送であワアワワワってなり、直後にリピートして、またアワワワワになり、今朝起きてからさらにもう2回リピートして「ダメだ、今日はもう使い物にならない」ってぐったりしていた。
 さらに15時半から始まったアメバTVの一挙放送まで見てしまった。

 さすがに5話までで止めておいたが(それでも3時間以上かかったわけで)、見直してわかったのは「このドラマほんと良くできてたなあ」ってことである。
 無駄なエピソードが全くないからテンポが良いし、大袈裟な芝居も大真面目にやりながらもユーモアのさじ加減が絶妙だから、そもそも「ありえねー」って話なんだけど、なんかギリギリの所で破綻しないのね。

 特に吉田鋼太郎の役は、部下の田中圭の気持ちなんて無視してグイグイ行く役だから、捉えようによって・・・てゆーか、相当なパワハラなんだけど、そうならないようにすごく気を使っているんだよなあ。
 押される田中圭は、上司だから断れないのではなくて、尊敬している人だから言えないわけだし、田中圭の性格設定が超優柔不断で根は優しいということになっているので、二人の演技のぶっちぎり度も相まってほんとギリギリのところでバランスとってた。

 吉田鋼太郎はインタビューでも「プレッシャーだった」と言っていたけど、大声張り上げても怖くないように演じるの難しかっただろうな、と思った。実際、威圧感を全く感じなかったし。

 あと田中圭は、まとめて見るとほんとにウザいキャラで、いつも「え?ぶ・・・ぶ・・・ぶちょぶちょぶちょ部長?」ってドモっているんだけど、1話づつ見てる時にはあまり気にならなかったのが不思議。
 でも、まとめて見てみたら「ほんと、こいつは絶対に(女に)モテないよなあ」ってよーくわかった。
 だから幼馴染の内田理央も全く異性として意識しないまま互いにアラサーになってしまったのもよーくわかる。

 しかし、そもそも田中圭が全くモテないというのも相当無理のある設定なので、あそこまで極端な性格設定にしておかないとモテないという前提が成り立たないもんね。
 イケメン俳優がモテない役やる時ってそういや、こういう極端な性格になるよね。ちょっとオタクだとか、ちょっとコドモくらいじゃ「フツーにモテるでしょ」って感じになってしまうので、「ほんとーにどーしよーもねーなあ」ってレベルでやらないといけないのだろう。

 そうだ「顔が三浦春馬なのに全くモテそうもない奴」って設定だった「オトナ高校」も面白かったんだけど、同じプロデューサー(貴島彩里)だった(笑)。今後の作品にも期待します。

 それにしてもキャラの使い方にも無駄がなかったなあ。
 マロ(金子大地)とか、ただの賑やかしキャラなのかと思っていたら、蝶子(大塚寧々)さんにアタックしてたし、眞島秀和が最初は何のために配置されてるのかわからなかったけど中盤から「牧の元彼」として強烈に機能しはじめたので「おおお、そう来たか」って拍手喝采でした。

 この眞島秀和の使い方が秀逸で、春田(田中圭)は牧(林遣都)を性的対象には出来ないんだけど「一緒にいると楽しいしラクだから」と同居を続けてるんだけど、眞島さんが「牧を俺に返してくれ」と言ってきたら、「それはなんかヤダな」って思い始める。
 あと2回目鑑賞で気がついたんだけど、ちず(内田理央)が急に「やっぱり春田のことが好き」って気がつくのって、牧の出現でそう思ったんじゃなくて、牧と暮らすことで春田が変わってきたってことだったんだよなあ。

 と牧春(春牧説もあり)ハッピーエンド最終回を見た後だと、「ああ、これ、実に丁寧に二人がくっつくまでを描いていたんだ」とわかって面白かった。

 それにしても、田中圭の役を女優がやっていたら、ほんと、ただの昔の月9なんだけど、そういう恋愛ドラマの王道シーンを男ばかりでやると超絶面白いという大発見ですけど、これ、二番煎じは難しいからなあ。
 やるとしたら、もっとドロドロ系の「天才ピアニスト(男)と出会ったホストの男」とか?(鈴木保奈美と三上博史のやつ)

 ただ、30年前は同性愛者っていうと「女装のおカマ」や性転換者が主流だったのだが、「課長島耕作」で出世コースに乗っているエリートサラリーマンが実はゲイだったっていうのがあった影響なのか、そうそう、島耕作の作者の妻である柴門ふみの「あすなろ白書」にも外見はイケメンの御曹司だけどゲイってキャラがいて、それをドラマで演じたのが西島秀俊である。あ、映画版「島耕作」・・・・島耕作が田原俊彦っていう凄い企画だったが・・・でゲイ役やったのがトヨエツでした。トヨエツは同じ頃「きらきらひかる」でもゲイ役をやっていた。

 その後、BL漫画というジャンルが生まれたが、あくまでも特殊な趣味だったわけだが、去年くらいだったっけ?「BL映画が熱い」ってことで見に行ってみたが、「うっわ、そこそこメジャーな俳優さんがけっこう濃厚にキスしてる!」って、そういう映画がシネコンで観れたので「うっわ、どうしちゃったの?」って思っていたのだが、今年になって眞島秀和が「隣の家族は青い」「おっさんずラブ」と立て続けにゲイ役やって「不憫・遺影俳優だったのが上書きされている・・・」という事態になった。

 何が言いたいかというと、ゲイ役が「演技派俳優の登竜門」的に捉えられるといいなあ、ってこと。
 実際、このドラマでの林遣都の切ない表情の演技は抜群で、毎回釘付けでしたもん私。

 あと、伊藤修子が演じるマイマイが良かったなあ。勘が鋭く、「誰と誰が付き合ってる?」っていう情報収集能力が抜群で、しかも下世話な好奇心があるだけという「オレたちの代表じゃん?」でした。ブスいルックスも含めて(笑)
 あと、マロね。最初はほんと「いまどきのしょーもない若者」だったけど、だんだんちゃんとしてきて、大塚寧々を口説くところまで出世したが、最終回で「ハルタって下の名前じゃなかったんすか?」っていうまさかの超ボンクラぶりを発揮というオチも良かった。
 このドラマが高評価だったことで一番得をしたのはまだ若手の金子大地だったのかもしれない。アミューズだし、ぜひ小出恵介の開けた穴を埋めてください(笑)

 さて、だらだらと感想書きましたが、なんと言ってもラストシーンですよ(笑)

 林遣都がまた田中圭にキスしたと思ったら、形勢逆転で田中圭が林遣都にキスする瞬間で終わりましたが、たぶん歴史に残るラブシーンですよね。
 しかも、最後の最後で、「これ、あの春田じゃなくて田中圭だろ」って大人の色気出してきた(笑)
 受ける林遣都の口も半開きって、これ、がっつり舌入るやつじゃん?????あーーーーー終わっちゃった、この続きは有料(ブルーレイ特典映像)なんですか?

 去年の大河ドラマで政次が死んだ時には、「鶴の歌」っていう追悼CDが発売されて「香典なの?香典なのね?」って私も買いましたが、「おっさんずラブ」の円盤は「結婚式のご祝儀なの?ご祝儀なのね?ご祝儀で3万円切るの安くない?しかも引き出物に円盤貰えるって最高じゃない?」ってことになってるようです。


6月2日(土)

●映画「モリのいる場所」@ユーロスペース

 それなりに熊谷守一ファンなので昨日休みだったので観に行ったが、ユーロスペースの上演時間調べていたら「ぎええええ、先週は吉村界人くんがトークショーに登壇していたの?」と知って「なんで教えてくれなかったんだ!」と地団駄踏んでました。
 つーか、この映画に吉村界人が出ていることすら知らなかった。情弱だ(笑)
 今年は「悪魔」「サラバ静寂」と吉村界人主演映画を観に行ってるというのに。

 というわけで「熊谷守一が好きだから観に行く、山崎努と樹木希林の映画」という認識だけで観に行ったのだが、てっきり地味で静かな映画なのかと思っていたら、これ、どっちかというとコメディですよね?

 庭の描写というか、熊谷が愛した虫などの小さな生き物たちの映像は本当に美しくて、特にカマキリがいい演技していた(?)のだが、そういう静寂に包まれるシーンも確かに多いのだが、この映画の熊谷邸には客が入れ替わり立ち替わり入ってきて、静寂とは程遠いというか、「熊谷の小宇宙である庭」と「俗世間との関わり」が絶妙なコントラストになっていて楽しいのだ。

 後で知ったが、熊谷の娘さんが脚本読んで「父はこんなに誰でも家に上げない人だった」と意見したらしいが、制作サイドが「あくまでもフィクションなんで」と押し通したらしい。
 だから、ところどころ史実である熊谷語録も使っているけど、「晩年は自宅から出なかった画家」をモデルにしたハートフル・コメディ映画だと思えばいいらしい。
 でも、虫や池の魚や猫や鳥の描写は熊谷守一の絵を知っている人には「ああ、こんな感じ」って描き方になってるので、熊谷守一の絵の世界観はきちんと抑えているから、他のドラマパートが完全フィクションでも「ああ、こうだったらいいな」って、うっとりと浸れる話になっていた。

 まあ、そんで、山崎努はさすがの演技だったし、その妻の樹木希林も素晴らしかったが、なんといってもこの映画、脇役が超豪華なんですけど?
 バイプレーヤーズ祭りっていうか、大河ドラマレベル。
 光石研、吹越満、嶋田久作は去年の大河ドラマだし、青木崇高は今年の大河ドラマだ。
 あ、そうだ、奥野瑛太も役名も無い役で出ていたぞ。(去年の大河ドラマ枠)
 そんで、前半「お前誰?」って感じで三上博史が出ていて「え?こんだけ?カメオ出演か?」と思っていたら、後半にまさかの展開でジャジャーンと再出場してきて「そうきたか!」って爆笑しました。

 あと森下能幸もいたし、きたろう、池谷のぶえ、とコメディリリーフ陣も地味に贅沢でした。

 で、なによりも、加瀬亮と吉村界人がカップリングで登場したので(違う)私が歓喜(笑)

 加瀬亮が写真家で(実際に熊谷の写真集を出した写真家がモデル)、その弟子が吉村界人なんですが、その二人のコンビがほんと良くて、特に加瀬亮は「昭和の香り」をムンムンに発揮していて「あー、フィルムの古いカメラ持たせると超たまらん」でした。
 吉村界人も「昭和の時代のイマドキの若者」いいね。
 ちょうど「ぴったんこカンカン」で樹木希林が「この子、若いころのジュリーに似てる」って言っていたけど、「ああ、それな!」って思った。
 なんだかエアコンが無い時代に合うんだよなあ。四畳半の風呂なしアパートの香りっていうの?(笑)

 その吉村界人が映画の中でドリフの話題になって「オレ、体操やってたから仲本工事は本物だってわかるんす」って熱くドリフを語るシーンは胸熱でしたわ。そのシーンの落ちが凄いベタな演出だったんだけど。

 そうそう、平日だったから「ジジババ多そう」と思っていたけど、1日の割引デーだったから8割くらい席埋まっていて、やっぱ高齢者多かったんだけど、ジジババけっこう声出して笑ってくれるから、私も気持ちよくゲラゲラ笑っていたんだけど、そういう雰囲気だったし、そのドリフの話題の爆笑シーンでなんだかノリが発生可能上映会みたいになっちゃって、おば様方が「え?これは何?」「これはあれよ」とボソボソ話すようになってしまったのだが、もうそれすら含めて愛おしくなってしまうような映画でした。

 これ、監督も比較的若手だし、音楽の人も30代なのね。
 でも、熊谷守一のあの絵のイメージから「偉大なる天才で仙人的画家」ではなく、「フツーに生きていた人だし、でも魅力的な人だから、自然と人が集まってくる。虫や鳥だけじゃなく、人間も集まってくる」って描いたのがとても好感が持てた。

 つーか、天才画家の話じゃなくて、「そこに吸い寄せられる人々の群像劇」なんだよね。

 だから、青木崇高や吉村界人が演じた「吸い寄せられちゃった」な若者の存在が面白かったし、森下能幸とか近所付き合いしてるよしみでちゃっかりサインを大量にねだったりしていたし。
 あと、そうだ、郵便屋さんが中島歩で、出番は多くなかったけど、イケメン封印してコミカル演技してて、そういうところも気が利いていたなあ。(中島歩は朝ドラ「花子とアン」で吉田鋼太郎から仲間由紀恵を略奪した役の人です。その後、いまいちブレイクしてないんだけど、じわじわとあちこちに出てるんだよね)

 ほんととにかく面白かったので、頑張ってツイートしたら公式さんにリツイートされたので小躍りしてました。
 最近、お気に入りの俳優目当てでバカ映画鑑賞が続いていたので、久々に「ああ、面白かった」って思えたし、あんまこういうこと言うの好きじゃないんだけど「癒された」って感じの良作で、とにかく虫の演技が良かったので、撮影大変だったんだろうな、って思うけど、カマキリと尺取り虫の演技は虫好き必見だ!

 うん、アリもけっこういい演技していたけど、あいつら所詮モブだからなあ(笑)
 でも、加瀬亮と吉村界人に真剣に観察されてるアリが羨ましかったと日記には書いておこう。

 さあ、そして、これから「おっさんずラブ」の最終回だ!(漲ってきました)


6月1日(金)

●横浜×楽天(横浜スタジアム)5月31日

 すっごい久々のプロ野球観戦。

 横浜ファンの先輩が「交流戦で楽天が来るから行きましょう」って誘ってくれたのだが、いや、最近全然楽天の試合なんてチェックしてないから、もはや楽天ファンと言える状態では・・・と思ったが、誘ってもらったのは超嬉しかった。
 そんで先輩ったら、なんだか張り切って30日と31日の両方チケット押さえちゃったらしく(ファンクラブ特典の割引が使えたらしい。平日だし、楽天戦だとビジター客少ないのか、お得なチケット出していたらしい)「どっちかは他の友達誘う予定なんだけど、その子があまり野球に乗り気じゃないみたいだから、良かったら両方行かない?」ってことで、まさかの連チャンが予定されていた。

 しかし30日は雨予報で、それでも試合開始直前には中止が発表されてなかったので球場に向かったが、なんと18時15分くらいに中止が発表された。うちら電車で関内に向かっていたんだけど、電車内でそれに気がついて「うわあああ、こんなタイミングで中止かよ!」って驚きながらもUターンして、せっかくだから、あざみ野で飲んだ。

 で、翌31日も夕方は雨予報で、また雨具準備して行ったが、6時半ごろに球場に到着するとやっぱし小雨が降っていたので久々に自慢のゴアテックス着用。
 それにしても、横浜はここんとこ集客アップに成功していると聞いていたが、本当に席埋まっていて凄かった。立地は最高なので、テコ入れ頑張ればこのくらい集まるんだなあ。
 それにイニングの合間ごとにチアは出てくるし、あれこれイベントやってるし、地味な球場を愛する私としてはハレ感がややうざかったけど、アイドルのコンサートっぽいノリはそれなりに楽しかった。

 それよりも、横浜が東、楽天が岸が先発だったけど、両投手とも調子が良くて投手戦になり「あり?このままだと8時半までに試合終わっちゃう?」って感じだった。
 そして小雨を気にせず先輩がビール2杯奢ってくれたので「うわー、雨で薄まる前に飲まないと」ってガンガン飲んでいたので軽く酔っ払っていたけど、後半は雨が上がってくれたのでよかった。
 つーか、雨に耐えていると、フジロックの楽しさがなんだか蘇ってきた。

 そして先輩は「岸くん足長くてカッコいいし、やっぱし凄い投手だし、いいなあ、ベイスターズにもああいう子欲しいわあ」と盛り上がっており、横浜の選手の動向も丁寧に解説してくれたのだが、こっちは楽天の最近の選手よく知らなくて・・・・つーか最下位だし、なんか全体的に物凄く打率が悪いのだが、打てない選手でも我慢してスタメンで使っているのは怪我人が多いとか、他がもっとダメなのかよく知らないのであった。

 そして、9回の裏、2−1で楽天が岸の完投勝利で逃げ切るのが濃厚になったツーアウトの時に筒香が登場したけど、今日の筒香は岸に翻弄されてるようにしか見えなかったから「ああ、これで終わりか」と思っていたら、まさかのホームラン!!!!!

 湧き上がる球場、私の周囲の横浜ファンはハイタッチしまくりで、私もしょーがないからハイタッチ(苦笑)

 「9時前に終わるね、これ」から、まさかの同点延長戦に突入。
 超久しぶりのプロの試合観戦なのに、いきなりすごく濃いの観てしまった(笑)
 いや、こんな試合なかなか見られないから。

 10回表は守護神、山崎が出てきて生やすあきコールを鑑賞。「やすあき出てきたーーーー」って先輩も超大喜び。
 そして、山崎が辛くも抑えて(満塁になったが嶋が凡打。つーか、嶋はまた身長よりも打率が低くなっているし)、「楽天は誰が出てくるの?」って先輩に聞かれたが「さあ?誰なんでしょうね?」としか言いようがなかったが、松井が出てきた。

 正直「ああ、まだそういうことになってるのか」って思ったんだけど、(私は若い子をクローザーにすることにはちょっと抵抗がある)、なにせ高校生の頃、このハマスタを沸かせた松井くんでありますから、球場全体が「松井だーーーーー」と大盛り上がりでした。
 先輩も「わー、松井くんが見られて嬉しい」って喜んでいたけど、そうなんですよね、延長戦に入るとどっちもクローザーから出してくるから、双方のクローザー鑑賞できてお得なんですよね。

 で、その松井くんが負け投手になっちゃった。

 横浜の苦労人らしい山下って選手がヒット打ってサヨナラ。
 劇的勝利だったが、山下がずっと号泣してて「さすがに、これだけ泣いてる選手も珍しいのでは?てゆーか引退試合かよ?」って思ったが、先輩は「私ももらい泣きしそう」と大卒4年目だけど、これまであまり結果を出せずに2軍でくすぶっていた選手の大活躍に感激していた。

 すでに先輩は私が楽天ファンなことをすっかり忘れており、「今日は勝てて良かったねえ」と言うが、「岸は同点にされて天を仰いでいたし、松井は肩を落としていたけどチームメートにドンマイされていた」っていう光景を生で観て私はチベット砂ぎつねみたいな顔になってたんですけど(笑)

 でも「勝った時の横浜スタジアム」を鑑賞できてよかった。
 ヒーローインタビューでもまだ泣いてる山下には「どんだけ?」って苦笑したけど、その後、花火セレモニーがあり、「わあ、今年初めての花火大会だ」って感激した。

 ですから、ああいうノリ好きじゃないんだけど、みんな楽しそうだったから、エンタメとしてはいいのかも。

   

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