可燃物な日々

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日本酒8合飲んだ勢いで、新しい掲示板を作りました

3月16日(月)

 去年、会社のパソコンのOSを入れ替えたので、主に金融系のサイトで必要な電子証明書の更新がドカドカやってくるので超面倒なのだが、その中の一つを更新しようとしたら、エラーが出てしまった。

 「あー、これ去年もそうだった」と記憶していた。
 あの時はサポートに電話して、インターネットのセキュリティをちょこちょこいじったら出来るようになったっけ。
 そんで、サポートに電話するのが苦手なので(自分が喋る能力が低いので、コールセンターの人達の流暢な喋りを聞かされるのが苦痛。同僚の華麗なタイプ音とか、「カラオケで高得点を競う番組」が苦手なのと同じ)マニュアルを探して、自分でセキュリティをいじったのだが、やっぱりダメだった。

 サポートに電話する前に「ブラウザのバージョン」は確認したが、そのサイトが「信用できるサイトか」って設定する所は、システム管理者じゃないと設定できないし、信頼できるサイト一覧も閲覧できないので、システム管理者に確認しに行ったら、リストをチェックしてくれて「ああ、大丈夫ですよ」と言うので、いざサポートへ。

 「ご利用のパソコンのOSは?」って聞かれたので、「ウィンドウズ・セブンです」と即答したのだが、IEのバージョンについては「それでは右上にツール・・・などが並んでる隣にハテナマークがありますので、それを押して・・・・」とIEのバージョン確認の画面に誘導されるので「そんなのさっきやった」と言いたくなったが、あちら様にも喋りのリズムというものがあるだろうから、遮ることなく「インターネット エクスプローラーと書いてある横にある数字を教えてください」「8です」「ありがとうございます」

 で、案の定、「信頼するサイト」に登録されているか、その画面に誘導されたが「はい、あります」と答えた後、さっきマニュアルで観たセキュリティーレベルのチェックボックスを確認されたが、「それもさっき自分でやりました」と言いたくなるのを我慢して誘導通りにやった。

 そんでIE再起動してログインしてみたが・・・・エラー。

 その後、次々と5パターンくらい試してみたが、ことごとくエラー。

 こっちはサポートのお姉さんから繰り出される「はい、赤上げて、白上げないで、赤下げて」な掛け声に従って、あっちをクリックこっちをクリック、また再起動して、ログインしてダメで、では今度はあっちをクリック、そこのチェック外して適用してOKって一生懸命やっているので、だんだん頭が朦朧としてきたし、受話器を首で挟んだままパスワード入力しているので、首も痛くなってきた。

 繰り返すこと30分くらい、マニュアルに書いてある手立ては尽きたらしい。

 お姉さんは遠回しに「ほんとに信頼済みサイトに登録されてるのか?」って言ってきた。実はそこをまた確認されたので「実は自分では見ることができない」と告白したのである。
 前にも別の会社のサポートからそこを確認するよう言われて「見えません」と言ったら、すごく困っていたので、そういう設定されてるのって珍しいのかね?

 なので、「ほんとに信頼済みサイトに登録されてるのか?」ってことと、もしそうだったら、何やらセキュリティーソフトとかファイヤーウォールなどの、こちらの過剰な防御システムの問題なので、そういうのを一瞬だけ外して試してみてほしい、って意味のことをもっと丁寧におっしゃってました。

 ぐったりしつつも、またシステム担当者に「さっき確認してもらったヤツ、ダメでしたー」って言ったら「え?ダメだった?うーんと、あ、そういやミヤノさんは◯◯だったっけ?・・・・えーと、確認します」

 数分後、「大丈夫なようにしたんで、再ログインしてください」

 ・・・・・できました。

 私というか経理は、普通の社員と違い、経理システムがあるサーバからログインするので、通常のメンテナンスから外れていることがたまにある。
 今回もそのパターンだったらしい。

 私の汗だくの30分が・・・・・

 ただ、システム担当者の彼は日本人には珍しい「ペコペコ謝らない人」で、まるで自分のミスではないかのように「◯◯の設定が、△△ではなかったんで」と平然と語るだけだったが、私もどっちかというとそういうタイプなので、そういう対応の方が好きだから「ちょっとぉ、おかげで肩凝っちゃったじゃないの!」って5分くらい肩もみさせました。

 彼はマスオさんと仲が良くて、仕事の息抜きに時々マスオさんのところにやってきてはマスオさんの肩揉みするっていう、昔のセクハラ親爺みたいなことするんです。

 昔、うちの会社にはそういうオジサンがいて、そのオジサンのところに書類持っていったら離席中だったのですが、そこの部署の人が「この時間だと、たぶん肩揉みツアーじゃないかな?」って真顔で言うので笑った。
 肩こり症の女子社員が夕方になって「ああ、肩凝った」と伸びをするタイミングにそのオジサンは用もない部署をウロウロして、肩こりに悩む女子達の肩を揉んでいたのでした。

 というわけで、30代男子に肩揉みを強要したが、他人に肩を揉んでもらうことも超久々というか・・・・、あ、でも美容院ではやってもらってるか。
 マスオさんの肩をよく揉みにくるだけあって、肩揉み上手かったです。


3月15日(日)

 久々に鬱期らしい。

 体が重たくて、土日はほとんど引きこもってしまいました。
 この状態は40代を過ぎてから時々起こるようになり、最初は軽い目眩なども伴っていたので心配になったが、自己診断で「脳内物質の分泌量が低下しているからなのでは?」と思っている。
 体の衰えと同じく、脳も衰えてるんだろうからねえ。
 肌が脂っぽくならなくなって「毛穴パック」をやっても全然おもしろくなくなり(あれはいい暇潰しだった)、あぶらとり紙がいらなくなったように、脳内の脂的な分泌物も減ってくるのでしょう。

 そんで、しばらくすると回復するのは、分泌量が元に戻るわけではなく、自分がその状態に慣れてくるからなのだと思う。太ったら、新しいサイズの大きい服を買うように。

 こういう時には好きな事やったりして気分を上げたいところだが、手頃なのは遊歩道を散歩して幸せそうな人々を鑑賞することだ。
 私の場合はね。幸福そうな他人を観ているとさらに落ちるタイプの人もいるだろうから。

 今日なんかは陽気も良くなってきたので、遊歩道にある花を眺めているだけでもいいし、私と同じように花の咲いた木に近づいて「これ、なんの木?桜じゃないでしょ、まだ」なんて会話している若いカップルを眺めているだけでもいい。

 ヨタヨタと歩くおばあちゃんが、歩きたいさかりのヨチヨチ歩きの孫の後ろを追いかけている姿もあった。
 70代と2歳くらいの組み合わせだったから、曾祖母と曾孫の関係なのかも。

 そういう可愛い子供や、散歩中の可愛い犬を見かけると声には出さないが「かわいいでちゅねー」と心の中で呟くようにしている。
 自分が姪っ子や甥っ子が幼い時に一緒に歩いていると、すれ違う人達が「あーら、かわいい」って声を掛けてくれることもあったが、言葉にしなくてもそういう表情だけでも伝わったし、そのオーラがとても嬉しかったので、それから積極的に表情に出すようにしている。

 小学校低学年の息子と一緒にランニングしている父親がいた。
 父親のウェアの感じから、ランニングが趣味のようだったが、息子に「今のペースは」と時計見てペースを語っているのが面白かった。そして息子が「じゃあ、後半はもっと早く」とか言っていた。

 そういや、前にテレビで見て「へー、そういうのあるんだ」って思った幼児用のペダルの無い自転車だが、最近、うちの近所ですごく良く見かけるので流行っているらしい。
 三輪車よりずっとスピード出るので、子供も乗ってて面白いんだろう。キックボードみたいなもんだからね。

 そのペダル無し小型自転車に乗ってて、どうやら転倒しちゃったらしい幼児がいた。
 しかし、倒れたことがショックなのか、別に泣いてもいないのだが、なかなか起き上がらない。
 そばにいる背の高い父親も立ったまま息子を見下ろしていた。自分の力で起き上がってほしんだろう。
 しかし幼児は自転車の上に折り重なったままだった。
 近づいてみてわかったが、多分、手の方と足のほう、どっちに力入れて体を起こせばいいのかわからなくて戸惑っていたようだ。
 そうやって、倒れたままモゾモゾしている息子を父親は見下ろしながら「がんばれー」と突き放した感じで応援していた。

 遊歩道の途中にある公園では、幼児用の遊具や、ベンチなどのあるエリアから少し離れた所で、若い男子3名がラッスンゴレライみたいなバカっぽい踊りを踊っていた。
 たぶん、お笑いのネタの練習なんだろう。
 あの公園は暗くなるとたまにそういう練習している若者がいるから。

 そうだ、遊歩道の光景を思い出していたら、思い出したよ。
 昨日、前にも日記に書いた「客がまるで芸能人であるかのよう、『あなたのファンなんです』的な素敵な笑顔で応対してくれる店員」がいるコンビニに寄ったら、店外の灰皿にバンドやってまーすって風情の若者が5人くらいそこでタバコ吸っていたのだが、中に入ると、同じグループと思しき若い男子がタバコ買ってる最中で、なにやらその笑顔店員と雑談に花が咲いていた。
 そのバンドやってます系の男子がノリノリで話しかけている感じだったので「あの笑顔に触発されちゃったんだろうなあ」って思った。

 彼はもっと客単価の高い接客業やったほうがいいと思うんだけどなあ。
 コンビニでジュース1本買うのにあの笑顔だと、こっちが気恥ずかしくなってしまうが、例えば客単価1万円くらいの飲食店で出迎えてくれる店員が「あ、ミヤノ様いっらっしゃいませ」ってあの笑顔だったら、相当気持ちいいと思うよ。
 お水系だったら、ホストクラブだとああいう「飼い犬が飛びついてきた」みたいな極上の笑顔が効果的なのかわからないけどさ。

3月14日(土)

 そういや少し前に大ブレイク中の斎藤工が「自分は男版・壇蜜」というコメントしていたが、日テレの枡アナも「男版・滝川クリステル」だよなあ。

 ただ、朝の情報番組での枡アナは私はあまり好きではない。
 鉄腕DASHに出ている時が最高に好きだが(海洋生物オタクの本領発揮)、他の番組に出ている時も「お?」って思うことが多い。生放送よりも収録番組の時の方がいいのかね?

 そういえば、しばらく前に「斎藤工の研究」をしていたので、バラエティーに出た時とかインタビュー動画などを観まくったが、自虐的な語り口が「本当はシャイ」ってあたりとか、人の目を見て話さない感じが、自分ととっても似ているように思えたのだが、「斉藤工と内面が似てると思っている自分」っていうものをどう受け入れていいのか戸惑った。

 それにしても、斎藤工という存在を知った時には(「昼顔」が終わって次のNHKの企業ドラマでした)「うわー、キムタクのいいところをさらに高めたような感じ」と思ったが、その時はそれでもどっちかというと「キムタク似」と思っていたが、スマスマのコントでキムタクと共演したのを観たが、キムタクの加齢による劣化を考慮しても、あのキムタクがパチモンに見えるくらいだったので心底驚いてしまいました。
 パチモンっていうか、「◯◯ちゃんの彼氏って斎藤工に似てるんだって!」「えー、すっごーい」っていう後に、その彼氏と会う機会があって、「え?ああ、うん・・・」って感じになるのが、キムタク本人だったっていう感じ?

 そんなに真剣に考えることでもないが、私自信はキムタクのファンでも無いし、ただ誰にでも通じる「いい男」として、記号的に便利に使っていたんだけど、斎藤工の出現により、自分の中でのキムタクという記号をなんだか再構築する必要に迫られたような気がして、なんだか面倒くさいなって思っただけです。

 昔は「短距離走の世界王者といえばカール・ルイス」だったのが、それを「ウサイン・ボルト」に更新するのが面倒なのと同じ感じ。

 話は変わるが、私のイチオシ俳優である福士誠治君が出ていたので、BSは見られないからNHKオンデマンドで「徒歩7分」をやっと全部見終わったのですが、福士誠治の役が地味すぎるのも不満でしたが、あれほど「何が言いたいのかわからないドラマ」も珍しかった。

 裕福な家庭で育ったお嬢さんが、両親と折り合いが悪くなり、アパートで一人暮らし始めるが、無職で引き篭もりっていう主人公の設定だったのだが、田中麗奈も役作りに悩んだだろうね。
 5年前に別れた元彼を頻繁に訪ねたり(冷たく追い返す元彼役が福士君だった)、とにかく「痛い子」が主人公で、それでもなんとなく周囲の人達と交流していくのだが、それによって成長するわけでもなく後退するわけでもなく、ダラダラと本人にしかわからないような拘りばかりが強くて、最終的には「やっぱ漫画家目指す」とか言い出し、「ここまで感情移入できない主人公も珍しい」と思った。

 仮説1

 脚本を書いた前田司郎という人は、岸田戯曲賞や三島由紀夫賞を受賞している人らしいので、期待の若手作家なんだろう。
 そんな彼の描く「20代の若者のなにげない日常」っていうのが、オバサンな私にはさっぱり理解不能だっただけ。

 仮説2

 それにしても「徒歩7分」の主人公は酷すぎるので、あれは作家が実際に付き合った事のある理解不能な元カノがモデルだったのでは?
 なので、福士君が演じた元カノに冷たく接する青年が作者の投影。

 で「徒歩7分」では元カレに意味不明につきまとっていた主人公に謎のストーカーまがいの青年が現れ、それは誤解だったことがわかるが(彼の元カノが主人公が住んでる部屋に昔住んでいたとか)、そのストーカーまがいの青年は、今度は主人公のことが好きになってしまうのだが、自分も似たようなことやっていた主人公は全くそのストーカー君に共感がわかないようだったが、最終的には、そのストーカー君のことが気になるようになり、なんだかよくわからないがめでたしめでたしなのか?って感じでドラマは終わったのだが、そういう展開も作者が「あの元カノ、自分には理解不能だったけど、どこかで似たような思考を持つ誰かと上手くやってくれたらいいな」って妄想して作り上げたかのような、展開でしたから。

 仮説3

 ここ20年くらいの日本映画って、絶対私が好きじゃなさそうな「田舎街にカフェ開きました」っていう感じのヤツが多そうなので、そういう世界とは全く関わりを持っておりませんが、もしかして今のそういう世界での主流って「徒歩7分」みたいな感じなのかな?

 「淡々とした日常を描きたい症候群」というのか知らんが、たぶん映画だと小津安二郎、小説だとレイモンド・カーヴァーの影響なのかもしれないけど、その昔、小説家目指している友人がミニマル小説もどきを書いていて、それは見事に「平凡な大学生の平凡な一日」を描いた短編だった。

 その時、彼女と話してて「へー」と思ったのだが、私がその短編を遠回しに「つまらない」と言ったので、彼女が不満気に「でも、カーヴァーとか」と、自分はミニマル系目指してるんだけど、そういうのわからない人にはわからないのかも、ってこと言い始めたので、「いや、ミニマル系ってどういうことだかわかってるつもりもないが、カーヴァーの小説は全然、平凡な日常なんて描いてないでしょ?」と思った。

 老夫婦が事故で一緒に入院してたりとか、子供の誕生日にケーキ予約していたのにその当日に子供が交通事故で死んでいたとか、郊外にテント張って釣りに行ったら川に水死体が浮かんでいたとか、カーヴァーの小説のあらすじは全然平凡な日常ではなくて、「淡々とした日常に凄い事件が起こったのだが、当事者達はそれでも淡々とその事件に対処している様子を淡々と描く」って話である。

 それはミニマルっていうよりも、ある意味リアルだろうし。

 ハリウッド映画だと、家族を殺された主人公は復讐のため・・・って展開になるのかもしれないけど、ミニマル小説の世界では主人公は葬儀の手配しながら仕事もちゃんとやらないといけなくて、自分は家族を失ったことで大変な思いをしているのだが、周囲にはいつもの日常が流れていることの違和感が、みたいなことになるのかもしれない。

 で「徒歩7分」もかなりミニマルな雰囲気だったけど、主人公がほんと超イタい子だったので、好意的に考えると、フツーは「主人公はわりとまともだが、周囲が変な人ばかり」っていうのはありがちだよね。NHKの実験的なドラマで言えば「昨夜のカレー、明日のパン」なんかは、主人公はけっこう真っ当な子で、それにちょっと変人の知人達が絡んで・・・・っていう話だった。

 で「昨夜のカレー、明日のパン」の場合には変人さんたちもそれほどぶっ飛んでなくて、「ストレスで笑顔ができなくなったキャビンアテンダント」とか「ストレスからの顔面神経痛で産婦人科医が続けられなくなった医師」(常にニヤニヤしてしまうので、産婦人科医としては不適格)とか、ちょっと生きるのが難しくはなったけど死ぬほどのことでもない程度の人たちが「若くして病気で夫を失った主人公」を緩く囲んでいる感じが心地よいドラマでした。


3月13日(金)

 そういや、昨日布団に入ってから思い出したのだが、その昔、東海村の原子力関連施設で「あわや臨界事故」が起きたことがあった。
 その事故の記憶も薄らいでいた頃、もちろん福島原発事故が起こるずっと前に、ずっと年下の友人と雑談していたらなぜかその話題になり、彼は「あの事故、すごーく恐ろしかったです。東京もヤバいかもって心配でした」と当時の恐怖を語っていた。

 彼は「臨界」って意味がわかっていたので、それなりに具体的な恐怖心を抱いたようだが、私は臨界っていう言葉もあの事件で初めて聞いたし、あの事故のニュースが報道された当時もそれほど身近な事故だとは思っていなかったので、試しに他の友人にあの事故の話を振ってみたら「臨界って聞いて、びっくりしたし、これはヤバいと思っていた。そのわりに周囲の人(職場関係や友人)はその重大さがわかっていないようだったので、逆に驚いた」と言うので、その時は「私の友人の内の2名がたまたま原子力事故に詳しかった」くらいに思っていたのだが、今思い出してみたら、その友人2名はどちらも現在、精神病である。KM君とM嬢。

 何度も日記に書いているが、TM君の状態が悪化していたらしく私に電話でガーガー攻撃してきて困ったことがあって、その時はM嬢に愚痴ったんだよね。でも、もうその頃からM嬢はかなり変で、それから2ヶ月くらいでM嬢も「本物」になってしまったのである。

●百年の恋が覚めたってこんな感じ?

 どうでもいいラブコメ系な話題に転換。
 前に日記に書いた「近所のスーパーでお気に入りだった楽天の藤田に似た店員」の続報である。
 そのお気に入りのイケメン君にレジの間違いを返金してもらうことになったのだが、なんだかボーっとしてて困ったって話を書いた。

 ところが、その事件(?)から、パッタリとその藤田君を見かけなくなってしまった。
 「なんだろう?私にヘボい対応したから、それが上司に知れて左遷されちゃったのだろうか?それとも、あの時の私の態度が恐ろしくなり、辞めてしまったのだろうか?」と軽く妄想が駆け巡りましたが、今週、久しぶりにレジに立つ藤田君を確認することができた。

 「ああ、よかった、まだいたんだ」と安心した瞬間、私は彼を「二度見」してしまった。

 なんか違う?つーか、藤田に似てない?

 犯罪を目撃した証人のように「数週間前の彼」を鮮明には思い出せないのだが、なんか違うのだ。
 なんか、前より色白になり、頬もほっそりしているような・・・
 もしかしたら、しばらく見かけなかったのは体調不良で休んでいたせいかもしれないけど、なんだか同じ人なのか確信できないくらい印象が違う。

 これは、もしかして、返金処理がテキパキできなかった藤田君に幻滅してしまった私の脳内の変化なのか?

 私は経験が無いけど、スキー場とか海水浴場で出会った男性といい感じになり、その後、デートの約束して街で会うと「え?こんな人だったっけ?」という経験した人は多いらしいが、藤田君に関しても同じようなことが起こったのだろうか?

 いや、でも、私は元々、体育会系男子よりも文化系で室内系の「もやし君」の方が好きなので、今の痩せて顔色悪い藤田君のほうが本来の好みであるのだが、「どうしていきなり、全然藤田似じゃなくなっちゃったの?」ってことのショックの方が大きい。

 それが私の心の問題なのか、本当にそうなのか(体調不良により容姿が激変した)がわからないことがなんとも気持ち悪いです。

 彼が返金処理でオドオドして、ちゃんと出来なかったので、私が「こんな藤田ヤダ」と思ったことで、藤田マジックが消滅したのか、それとも第三者が観ても「前と容姿が違う」のか、確認する術が無い。

 ただ、改めて藤田一也の画像を眺めてみると、わりと眼力強い顔だと思いますし、だからこそ、あの眼力が強力な松井稼頭央との二遊間がいい感じだったのだと思いますが、スーパーの藤田君は顔が似てるっていうよりも、弱々しそうな感じながらも、あの目の雰囲気が藤田だったんだと思うんだよなあ。

 スーパーの藤田君から、あの眼光が消えてしまい、なんだか元気なさそうながらも淡々と小声で「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」とレジ打ちをこなしていました。

 勝手ながら妄想しちゃいますけど、私はここ数年、ずっとスーパーの藤田君がお気に入りだったんだから、彼があの返金対応の時に全然役に立たなかったことに軽いショック受けていましたが、私のお気に入り君があんな塩対応するはずないので、もしかしたら、彼も精神病で苦しんでいる人なのかもしれない。
 鬱病とか、そういうことで、20代はブイブイ仕事していたが、体調を崩して辞めて、30代になって、スーパーのレジ打ちをやってますってことだったのかもしれない。

 その後、順調に仕事していたが、ここ数週間くらいまた悪化しちゃったのかも。
 ほんと、表情に力がなくて、まさに「透けて見えそう」な感じだった。

 っていう私の想像というか妄想も、ほんとのとこ、どこまで合ってるか(いや、少しでも合ってるところがあるのか?)全然わからないんですけどね。

3月12日(木)

 昨日は電波系の妄想について書き散らかしましたが、そういや「放射脳」だった友人C嬢もいました。

 おかげさまでネット上で活躍する「放射能」の人達がリアルではどういう感じなのかだいたい想像できました。C嬢も放射能の事に関しては尋常ではない警戒心を持っていて、あれも一種の妄想だったと思いますが、それ以外はフツーに生活してました。

 ふと思ったけど、妄想ってみんな普通にやってることなのかもしれない。

 道を歩いていても、すれ違う他人は自分を攻撃してこないっていうのも妄想の一種なのかも。
 ペットの犬や猫は他の犬猫をもっと警戒しますし、自然界に暮らす霊長類たちは、自分の縄張りに知らない個体が侵入してきたら歯剥いて追いだそうとするでしょう。

 人間は都市生活を形成する必要性から「縄張りは自分ちの中だけ」ってことになっているし、道路ですれ違う人を一々警戒しないし、道路を走る車は車道をちゃんと走るもんだと思っているし、飛行機事故で死ぬ可能性はあまり考えないけど、宝くじにはいつか当たりそうな気がしていたりする。

 その警戒心の無さは昆虫並みというか、アリみたいな感じですが、そうじゃないとこんな蟻塚ジャングルみたいなところで暮らせないからなあ。

 だから周囲の気配に鈍感になるっていう、高度な妄想力を高めてきたのかもしれない。

 なので妄想性の精神病の人のほうが本来の動物的な感性を持っているのかもね。


3月11日(水)

 この間、会社で雑談していた時、何の話の流れだったか忘れたが「電波さん」の話になった。
 出入り業者で電気設備というか通信設備をやってくれてる業者さんの会社名が「◯◯電波」なので、社内では略して「電波さん」と呼ばれていているのだが、ある時、新入りの派遣社員が「電波さんってwww」とすごいウケていたことがあったらしい。

 部長によると、そこの二代目社長は今でこそ、ちょっとオシャレ中年になっているが、元々バンドやっていた坊っちゃんななので、長髪の茶髪だったりしていたらしく、「見た目も電波系だったんだよな」と言うので、私が「え?なんでロックやってる不良系を電波って?」と突っ込んだら「なんか、当時のアキバとかにいそうな感じだった」と言うが、それ、ちょっと違うんじゃ・・・・と思っていた。

 そしたら、丁度、淡路島の農村で5人殺したという「まさに電波系」な殺人事件のニュースが飛び込んできたので「こいうのが、まさに電波系ですよ!」と言ったのだが、「そもそも電波系とはなんだ?」という話になってしまった。

 私が「電磁波で攻撃されてるとか言う人だよ」と説明すると、部長が「そういや、前に白装束で電磁波がぁぁぁっていう変な宗教団体あったよね?」と理解を示してくれたが、他の社員はその事件というか騒動の記憶も全く無いらしい。

 私と部長がそんな話をしていると、K嬢は「意味が全くわからない」と言うし、M嬢は「なんでそんな電波に攻撃されてるなんて考えるの?」って実にピュアな質問してくるので、「えっと・・・だからそういう精神病なんです」って説明したのだが、わかってもらえただろうか?

 翌日の朝のニュースショーでも、電波系のことわかっている人は少ないようで、唯一、とくダネ!に出ていた元切り込み隊長だけが「ネットではこういう人けっこういるんですが」と小声で主張してました。

 皆があまりにも知らなすぎるので「また、私独りが2ちゃんねらーだから?」と反省しそうになったが、ウィキペディアの「電波系」を読んで「そっか、ガロとか宝島とかの当時のサブカル界では共有されてたよなあ」ってことに気がついたのでホっとしました。

 しかし淡路島の容疑者はネットで執拗に周辺住民を攻撃というか、本人的には反撃していたんだろうけど、ほんと、あの精神病はネット時代にはやっかいな展開になってるよなあ。

 友人M嬢が「監視されている」と訴えた時、「自分の友達が電波系になってしまった!」と心底驚愕したのだが、M嬢が「テクノロジー犯罪が」と言うので、その用語は知らなかったので検索してみると、まあ、出るわ、出るわ、ユーチューブとかで。

 電波系の人がやっかいなのは、「変な妄想を抱いているだけで、他のことは割と普通にできる」ってことである。
 だから、自分の切迫した状況をネット上で訴えたり、被害を被っていると本人が主張する状況を動画で撮影して、動画サイトに投稿したりできる人がかなり多いのである。

 そして、たぶん彼らはネットによって「被害を受けているのは自分だけではない」という確信を得てしまっている。
 なので、一部では変な市民運動みたいな展開になっていたりするのだ。

 そして「被害を訴えると、精神病だと決めつけられるが、それこそが陰謀なのだ!」って、戦時中に日本軍の批判して逮捕された人みたいな理屈になっている。

 「そんな精神病の人をなぜ野放しにしているのだ!」っていう報道もあったけど、だから電波系の人って「大きな組織によって私は攻撃を受けている」って主張する以外は、フツーに生活できているわけだから(まあ、その多くはひきこもりだろうけど)、病院に閉じ込めておく理由がない。
 つーか、国の方針で「その程度の人は入院させてはいけない」ってことになってるらしい。
 人権ですよ、人権。

 ただ、今回みたいな事件が起こると、電波系の人たちへの偏見が一瞬だけ強くなるとは思うが、ほとんどの電波系の人たちは、家族や周辺住民にはそれなりの迷惑かけているだろうけど、刃物振り回すような人はめったにいないはずだ。
 いっそ刃物振り回してくれたら強制入院(措置入院とか言うの?)できるのに、って思っている近隣住民もいるかもしれない。

 友人M嬢にしても「このままだとジワジワと殺される」という恐怖を抱えていましたが、「それに対抗するためになんとか証拠を集めなくては!」って言う割には、監視カメラで対抗っていう手段も思いつかないくらいダメダメでした。

 「もっと弱い人だったら、これに負けてしまうかもしれないけど、私には強い意思とそこそこの技能があるから、何か対抗できるはず」と言うセリフも泣けました。
 実際は元弁護士秘書だった会話力を駆使しようと、警察に何度も訴えていただけのようですが・・・

 電波系とは関係の無い話かもしれませんが、M嬢が無職を数年過ごして、結果的に妄想の世界になってしまった過程って、「ああ、人って敵が必要なんだな」ってことを思い知らされた。

 バリバリ働いていた頃のM嬢とは、よく仕事の愚痴を語りあって長電話していたものです。
 普通に社会生活送っていると、それが例えば専業主婦であっても「ママ友問題」とか「PTAの活動が」とか嫌な課題がいっぱいあると思います。

 でも、無職で引きこもってしまうと、そういう現実的な敵がいなくなって安泰なのですが、M嬢は次第に「子連れママのマナーの悪さ」を攻撃するようになっていました。
 平日の昼間にスーパーとか商店街をウロウロしていると、躾けのなってない子供が好き放題している光景をよく目にするようでしたが、私も比較的平日の休みがある方なのですが、あんま気にならないんだけど、仕事してないM嬢は、「仮想敵」としてママさんたちのことを私に愚痴ってました。

 あの頃のM嬢は、小町とかでマナー違反を叩きまくる人達って感じで、「M嬢みたいな人ってけっこう存在するのかも」と、なんだか納得してました。

 でも、今から考えると、とてもわかりやすい感じで「攻撃的」になっていたよなあ。
 なんで、あんなに攻撃的だったんでしょ?
 いや、自分が直接的被害を被っていたのならわからなくもないですが、小町とか2ちゃん読んで「躾けがなってない子連れファミリーを迷惑だと思う人があんなに大勢いる」みたいなこと言うのはどうなのかなあ?って心配してました。

 そして近所の激安スーパーに行って「マナーの悪い家族」の実態を観察するのが仕事になっていた感じでした。

 「世の中はだんだん悪い方向になっている。それをちゃんと監視するのが自分の仕事である」って感じ?
 そういう期間が3年くらい続いたのかなあ?

 その頃聞いたM嬢のセリフで印象に残っているのは「ちゃんと子供を躾けてない人が困っていても手助けしない。逆にちゃんとやってる人を見かけたら手助けする」って言ってたことかな?

 しかし、子連れママになんでそんなに関心があるのだろう?と不思議に思いましたが、M嬢はどうやら「自分は厳しく躾けられた」という誇りを持ちながらも「その躾けのおかげで不自由を感じた」というトラウマみたいなことも語っていたので、「ちゃんと躾けられた自分はちゃんとやっていたのに、躾けなってない野生児みたいなガキは楽しそうに暴れててキーーーー」みたいな負の感情を抱えていたのだと思います。

 M嬢も小町も「ちゃんと躾けられなかった子は可愛そう」って言うけど、本当に可愛そうなのは「ちゃんと躾けられなかった子」に関心持ちすぎの人達ですねよ。

 で、M嬢は長らく無職のまま「ベビーカー畳まない人ってどうかしている」って子連れママ達を攻撃していた頃はそれなりに安定していたんだけど、「世間のマナー知らずの人が敵」っていう期間を経て「誰かが、いや何が大きな組織が自分を殺そうとしている」っていうのに移行してからは数ヶ月で破綻して、というか私が無理やり実家に移送してしまいました。

 実家でどういう扱いされてるか知りませんが、あんまし積極的に治療を受けてる感じもなく、あれから5年経ちますが、ぼんやりとした無難なメールがたまに届きます。もはや妄想は語らないけど、キリキリと色んな困難に立ち向かっていた彼女の面影は全く消えてしまいました。

 M嬢よりもずっと早くに脱落したN嬢のほうが「さすがボーダーさん」って感じの生々しい自分本位のメールを頻繁に送ってきます。

 そして、今や精神病を患った友人からしかメールが来ない我が身を軽く嘆いている今日このごろでありまして、でも、会社に行くと「電波系?なにそれ?」って落差激しすぎて、ほんとドラゲナイ感じです。(←ドラゲナイって言いたかっただけ。時期的に「ラッスンゴレライ」の仲間かと思っていたら、どうやらそうじゃなかったことに気がついたので。いろいろ感化されやすい私は上司に呼ばれると「ふぁ?」ってつい言っちゃうんだが、これも多分、一部のネット用語なんだろうけど、周囲がそういうのわかってないので、ある意味助かってます)

3月10日(火)

 これは私も初めてのケースなんだけど、消費者ローンの返済を滞らせた社員がいて、会社に給与差押の書類が届いた。

 友人が昔、弁護士事務所で働いていて、多重債務者の自己破産も頻繁に手がけていたので、「債権者にはそういう方法もある」って聞いたことがあったけど、「それってかなり最終手段なので滅多に無い」、という話も聞いていたので、うちの社員が相当なボケナスさんだったようだが、勤務実績はあるので、会社で肩代わりすることになった。

 それで部長から「オレはあいつの見た目とか雰囲気から、ホントはあまり信用できないと思ってるけど、ミヤノさんはどう思う?ほら、女のカンってやつで?」って言われたので「一緒に仕事したこともないので、全然わかりません」と即答した。

 それで久々に思い出したが、私は「カン」で判断することがほとんどないつもりだ。

 20歳くらいの頃、いや、もっと前から「第一印象が良い人でも、後で嫌いになったり、その逆のケースもいっぱいあるな」と思っていた。
 だから第一印象で人を判断しない癖がついていたと思う。(自分が鈍感なのでカンなんて無いと思っていたし)

 さらに20代の頃親しかった友人が、第一印象で好き嫌いはっきりする子で、「最初はいい人だと思っていたのに、仲良くなってみると全然違った」とか「最初は怖い人だと思っていたのに、ちゃんと話してみたらすごいいい子だった」って話をよくしていたので「そういう経験を重ねているのに、なんで会ってすぐ、判断しちゃうのかねえ?」って不思議に思っていたし、彼女の存在が私の反面教師として「人を短期間に判断しちゃだめだ」という信念を強くしてくれました。

 そして、当時、上司だった女性は、無農薬オタクだったこともあり、有能な人ではありましたが「自分の野生のカン」をとても信じていましたが、昔はどうだったのか知らないけど、そのカンが加齢で鈍ってきたのか、彼女が第一印象で他人を評価していたことが、かなり真逆な展開になることが多かった。

 一番印象に残っているのは、芸能事務所でしたので、ある時、シロートをオーディションから選んで、3人の18歳くらいの女の子を「未来のスター候補」として育成することになったのですが、3人とも世間知らずの田舎者で、年齢の近い私には「大学進学で上京してきた子」としか思えなかったが、上司はその中でも一番人懐っこい感じの子を警戒していた。

 「あの子は絶対に男で失敗するタイプ。男好きする感じだから」

 って、なんですぐそう断言するのか、そっちの方が謎だったが、案の定、レッスンの合間に事務所の手伝いに来ていた彼女と話してみると、「田舎で祖父母に可愛がられた素直な甘えっ子」って感じでした。

 そして、1年後くらいに「男絡み」で事件起こしたのは、上司が「あの子は真面目そうだし、礼儀正しいし、とてもいい子ね」と評していた別の子でした。

 上司のカンはそれほど間違ってなくて、「本気で食らいついていく子」の方が評価が高いようで、その女優の卵さんは枕営業みたいなことやっていたのですが、それは上司の考える「いい子」ではないので、上司は自分の評価を後悔していたのですが、だから第一印象で決めすぎだって、と思いました。

 そうそう、思い出した。
 あの当時、CM制作部に二人の20代前半女子が入って、A嬢はちょっと天然入った感じのぼーっとした子で、B嬢はキビキビと頭の回る感じの子でした。

 その時も上司は、大人と卒なく会話できるB嬢を気に入っていたのですが、だんだんと大人を操ろうとするB嬢に疑問を抱くようになり、裏表ないA嬢の評価が上がっていました。

 女優の卵の時もそうだったんだけど、A嬢は関東の地方都市で家族に可愛がられて、のんびり育った子で、B嬢は母子家庭で育ち、対人スキルは圧倒的にB嬢の方が上だったのです。

 私は自分と同じような育ちのA嬢のほうに好感持ったけど、上司は「Aはダメだけど、Bはいいわね」と断言しており、「なんで、そんな風に断言するのかなあ?」と思っていたら、いつのまにか評価が逆転していたので、「自分のカンに自信を持つ人って難しいなあ」って思いました。

 あと、犯罪者のことでも不思議なんだけど、この間の「中1男子殺害事件」でも主犯格の18歳少年を「なんて酷い奴なんだー」ってバッサリ断言する人はけっこういるけど、会ったことも話したこともないのに、なんでそう評価できるのか、私には不思議です。

 そもそも他人って「いい人」と「悪い人」と分類できるわけでもなく、もっと複雑な存在なはずなのにね。
 なんで、早々に「あの子はいい子だけど、あっちの子はイマイチね」って判断するのだろう?

 で、話を戻すと、消費者ローンでしくじったうちの社員が「信用できる奴かな?」ってことは、10年後に会社が肩代わりした負債をちゃんと返したかどうかの結果でしか判断できないので、私には未来のことはまったくわからないのです。

 もちろん、仕事上でしか付き合いの無い人でも、しばらくすれば「この人嫌い」って人はいますし、「信用できるか、できないか?」って判断もつくようになりますが、そういうのって同じ会社にいても、一緒に仕事してトラブルに直面したりしないとわからないよなあ。


3月9日(月)

 高野秀行の「イスラム飲酒紀行」の後半を読んでいたら、キリスト教人口が少数派だけど富裕層が多く、イスラム教徒とキリスト教徒が上手く共存している感じの大都市の話が出てきた。
 キリスト教徒がいるので、酒屋もあるし飲み屋もあるし、女性の服装もキリスト教徒は開放的だがムスリム女性はスカーフしてて、写真撮影するとスっと避けるとか。

 独裁政権だけどなかなか治安は良さそうなダマスカスという都市の話しだったが、読んでる途中でハっと気がついた。

 「これ、シリアの章だった」

 アラブの春で独裁政権が崩壊し、内戦状態からイスラム国が出てきちゃったあのシリアである。

 高野秀行がシリアに滞在したのが何年だったのか書いてないけどシリア内戦は2011年勃発らしいので、それ以前の2000年一桁の頃は、高野の楽天的な記述を差し引いても、日本人が自由に旅行できるような平和な国だったんだ・・・・

 高野も「文庫化でのあとがき」にそのことに触れていて「ダマスカスで出会った政府高官の娘なんかはきっと欧州に逃げただろうけど、地方を訪れた時に出会ったイスラム教徒でもちょっと特殊な宗派の人たちは無事だろうか?」と心配していた。

 今のダマスカスがどういう状態なのか知らないけど、私もなんだかとても悲しい気持ちになり、電車の中でジワっと泣いてしまいました。

 いや、シリアの人たちに同情したというよりも「平和な日常って、こうやってあっけなく失われるものなんだろうなあ」って思ったら、なんだか怖くなってしまって。

 フツ族とツチ族のルワンダ紛争とか、コソボ内戦とか、どっちもそれを題材にした映画見たけど、「昨日まで隣近所に住んで仲良く暮らしていた人たち」だったのに、なぜか戦闘状態になる、という不思議さを堪能しましたが、「なんでそうなったの?」ってことは想像を絶した。

 尖閣諸島問題で日中関係が険悪になった時、六本木勤務時代によく通った老舗中華料理店に行ったが、中国人店員が普通に接客し、日本人客が「美味しい店」で普通に食事する光景にホっとした。

 日韓関係が悪くなってから、韓国料理店に行くことが前よりも増えて、そこには日韓関係とは関係なく「ただ、美味しいから」とビビンバとかカルビ・クッパをかっこむ日本人客の姿があり、「料理が美味しいって一番の異文化交流だよな」と安心してしまう。

 ホントのことなのかわからないけど、その昔、関東大震災の時、デマの流布により在日韓国人が虐殺された、って話しがあった。

 私が育ったような、外部から移住してきた人が多数だった東京ベッドタウンの新興住宅地でも、そういう噂は伝わっていて、ある住宅街では精神に異常をきたした人が多く出たらしいが、「あそこを宅地化する時に人骨がいっぱい出てきて、それがどうやら朝鮮人の遺骨だったらしいよ」っていう都市伝説が密かに流れていた。

 その地域は、昭和40年代にやっと宅地化されたらしい「元々は雑木林や農地だった郊外」だったので、関東外震災の頃なんて朝鮮人はおろか、日本人ですらそれほど住んでなかったはずなんですけどね。

 4年前の3.11を鑑みても「この災害時に三国人が!」っていう気配は無かったけど、もっと情報の少なかった関東大震災の時には、身を守ろうとする意思が暴走したのかもしれない。「朝鮮人が井戸に毒を入れてる」って冷静に考えれば、その地域に住む朝鮮人だって安全な水飲みたいから、絶対にやらない行為だろう。

 ただ、人ってそういう危機的状況に陥ると、なんだか明後日の方向に過敏になるようで、そういうのは今でも「隣家が自分に嫌がらせをしている」っていうトラブルになっていたりする。

 今日も淡路島の農村で、そういう妄想に取り付かれたらしい引き篭もりの40代の男性が、5人殺害したっていうニュースがあったが、ああいうのがまさにそうなんだろう。

 私の友人M嬢も「誰だかよくわからないが、隣人とか侵入犯に精神的にジワジワと殺されそうだ」と訴えていたが、M嬢の場合はその相手が誰なのか絞れてないという、精神病の人にありがちな「私を攻撃している何か大きな組織がある」って程度だったが、それが「隣の人だ!」って確信持っちゃうとああいう事件に発展することもあるのかもしれない。

 ああいう「テクノロジー犯罪」を訴える人の多くが、なぜか創価学会が組織的にやっていると言うのだが、創価学会ってそういうイメージもたれやすいんですかね?

 で、関東大震災の時とかに「朝鮮人が井戸に毒を入れている」ってデマも、多くの人が朝鮮人に対して持っていた少しばかりの偏見が壮大に花開いたと思えば、なんとなく想像できてしまいます。

 平和なご時世では、そういう異分子を受け入れつつも「あいつら、オレらのことよく思ってないんだろうな」って潜在意識があって、緊急時にふと「今こそ、あいつらがオレらに復讐するいい機会じゃね?」っていったん思ってしまうと、それを否定する材料が見つからないので、デマが暴走しちゃう感じ?

 3.11の時、デマに踊らされたわけでもないが、私が心底「これはヤバい」と思ったのは「もう、野球なんてやってられないのかも?」ってことだった。
 1軍の試合が「電力使うから」と規制されていたので、あの頃は必死の思いで二軍のデーゲーム観に行きました、

 あの時、ちょっと思ったね。
 太平洋戦争で、若者がどんどん招集されていた時代にも、野球ファンっていたんだろうな、って。

 沢村と同時代を生きた人は、どう思っていたんだろう?

 学徒動員の映像なんて、何度観ても超泣ける。
 大学生なんて、酒飲んで騒いでキャっホーでナンボだと思っているので、「そうじゃない時代」っていうのは辛い。
 「学生がバカ騒ぎして迷惑」とか、最近また流行っている「子供の声がうるさい」なんて言うのも平和な環境だからなんですよね。しみじみ。


3月8日(日)

 今日は天気も悪かったし、一昨日と昨日はかなり歩きまわっていたので、足にマメが出来ていたから、一日中部屋でゴロゴロしていた。

 夕飯どうしようかな、近所のオリジンで買ってくるか、と思っていたら、たまたまテレビでケンタッキーのCM観て「ケンタッキーいいかも」とケンタを買いに出かけた。
 ケンタに行きたいなんて、1年に1回あるかないかなので、実際は3年に1度くらいしか食べていないと思う。

 そんな滅多にない「ケンタの日」だったのに、駅前のケンタッキーの店に近づいてみたら、改装中だった!
 しょーがないから初心に戻ってオリジンにしようと5分くらい離れた所にあるオリジンに行くと「あれ?看板変えたんだ」と気がついたのだが、そしたらそっちも改装中でした!

 しょーがないからコンビニでサンドイッチ買って帰ってきたけど、2連続改装中にはヘコみましたわ。そういう時期なんだろうけどさ。そういや、食材買い出しに近所を歩いているだけなのに、引っ越し作業中のトラックを2台も見たし。


3月7日(土)

 プロ野球の移籍情報をほとんどチェックしてないので、今年は「黒田と松坂とナカジが帰って来た」っていうシロートに毛が一本生えたような情報しか知らないような状態です。(ナカジが毛の一本?)

 なので、改めて確認してみたのですが、コーチ人事で最もオモロかったのは、「工藤監督」「佐藤ヨシ投手コーチ」「吉井投手コーチ」って現役時代でも有名投手を揃えたソフトバンクでしょうか?

 特に佐藤コーチは、日ハム時代は「ダルビッシュを育てた」ことで有名ですが、梨田監督時代は吉井コーチになっていたので「元日ハムの投手コーチがなぜか九州で勢揃い」っていうことになってます。
 これって、吉井がブルペン担当になるってことなんでしょうか?
 (一軍の投手コーチは2名いるのが普通で、テレビ画面に登場する、投手交代の時に出てくる投手コーチがチーフでベンチの監督の横にいて、サブの投手コーチはブルペンにいるからテレビには映らない。つーかブルペンが観客に見えるところにない球場ではほとんど姿を見ることがない)

 ソフトバンクは、元日ハムの二軍監督だった(中田翔を育てたことになっている)けど、ここ数年は解説者やっていた水上善雄を二軍監督に起用したので、なんか不思議なコーチ人事です。

 そして各チームのコーチ人事を確認していたら、横浜が高須を2軍打撃コーチに起用していたので、「え?全然知らなかった!」と驚いた。
 そんで、もっと驚いたのは、元日ハムの打撃コーチだった大村巌が横浜の2軍の打撃コーチになっていたのは知っていたが、去年はなんと「2軍監督兼打撃コーチ」だったということも知らなかったが、今年はなんと1軍昇格していた!

 イワオは、日ハムの梨田監督時代に1軍打撃コーチだったことがあるのだが、「球界の竹野内豊」と称されたイケメンさんなので、当時の日ハムベンチは、梨田監督が「ホストクラブのダンディーなオーナー」で、イワオ打撃コーチが「雇われイケメン店長」で、投手コーチの吉井が「用心棒」みたいな雰囲気で、その三人が揃うベンチショットをテレビで観るたびにニヤニヤしていたのでした。

 2軍コーチになっても、鎌ヶ谷では人気者だった。
 日ハムの二軍本拠地は千葉の鎌ヶ谷にあるので、ロッテファンというか、「千葉県在住の野球ファン」はロッテ1軍本拠地の幕張にも日ハム2軍の鎌ヶ谷にも行くようだったので。

 大村巌もコーチ稼業頑張ってるな、と思いきや、同じく横浜の打撃コーチに名を連ねているのは坪井?
 彼は元々は阪神の選手だったが、日ハム時代が長かった選手なんだが、横浜は何を集めているのだろう?

 横浜のコーチ人事を眺めていたら「進藤がヘッドコーチ」っていうのも感慨深い。

 石井琢朗はすっかり広島の人なってしまったが、その同期の進藤は横浜の人として定着しつつあるみたい。

 プロ野球のコーチ人事ってほんと謎で、私が中学生の頃の広島のスター選手だった高橋慶彦が長らくロッテのコーチやってたりとか。ロッテ浦和球場に2軍の試合観に行くと目の前を高橋慶彦が歩いているのを観てけっこう感激したけどさ。

 そういや、今日の夕方、「ドラフト1位」の選手にスポットを当てたドキュメンタリーが放送されていて、一場が出るらしいので観てみたのだが、一場が紀藤元楽天投手コーチが役員を勤める会社で営業マンとして働いていることは知っていたし「ん?あの裏金騒動の時にできちゃった結婚した元アイドル妻とはいつのまにか離婚していた?」ってことも知っていたんだけど、再婚相手に3人も連れ子がいたなんて!!!

 離婚した妻との間に2人子供がいて、再婚した妻の連れ子が3人で、さらに現在、再婚した妻が妊娠中で・・・・って6人?

 裏金の人として有名になってしまったが、なんかそういう「授かってしまう」っていう運命を持った人だったんだろうね。

 明治のエースでドラフト争奪戦だったし、複数球団が一場に「栄養費」を渡していた事実があったから、なんとなくお山の大将的な人物に感じるけど、私が2軍球場観戦で垣間見た一場は大人しそうな青年だった。

 それが元々そういう子だったのか、あの裏金騒動でそうなっちゃったのかはわからないけど。

 でも今回の放送でも「最初はお金くれると言われても断っていたんだけど『練習で疲れているんだから、みんなで美味しいもんでも食べてよ』と言われて『そういうんだったらいいんじゃないかと思って』っていうのが本音だったのだろう。

 法令遵守に厳しかった友人M嬢も一場の裏金に関しては「その金で、野球部のみんなとキャバクラで豪遊したりしてたみたいだから」と理解する雰囲気だったし。

 お相撲さんがタニマチからご祝儀貰うような感覚だったのだろう。

 で、それが、まさかの「ナベツネを失脚」させるような事件になったのだから、一場の心の傷は深かっただろうね。

 今日放送された「あの一場のその後」っていうのも、たぶん、本人としは受けたくなかったんだと思うけど、今所属している企業としてはいい宣伝になるので、しょーがないよな。それにしては、ヘラヘラと新しい妻を自慢する一場の姿を観て「これ観たら、元妻はかなり複雑な心境なんじゃ?」って思ったが、一場はそこまで考えられる子じゃないんだよね、たぶん。

 番組内で営業に行った先の担当者が視聴者が思っていることを鋭く言語化してくれてて「正直、御社の担当が一場さんじゃなかったから、お会いしてないと思いますよ」と言ったついでに「その特性活かして営業すれば?」ってアドバイスしていた。

 でも本人は「客先で気が付かれたら言いますが、こっちから元プロ野球選手だってアピールしたくありません」って言っていて、まあ、そりゃそうだろうなあ。

 一場がどれほどの投手だったのか、シロートの私には全くわかりませんでしたけど、ヤクルトにトレードされた時の投手コーチが荒木大ちゃんだったので、「あの荒木が一場に魅了されたのかしら」とは思った。

 でも、ヤクルトでも結果出せなくて、若くしてクビになってしまいましたけどね。

 あの裏金騒動がなければ、もう少し結果は違ったのかもしれないと思ったけど、でも、あれだけ期待されてチャンスは沢山与えられていたので、投手としてはあれが限界だったのかも。ただ、引退後も取材されているのは、裏金騒動があったからだし、会社だって彼を雇ったのはそのネームバリューを評価してのことかもしれないし。


3月6日(金)

 3月で有給休暇の期限が切れるので、今日は休みにした。
 そういや昨日、某銀行の担当者が「書類を受け取りに行く予定でしたが、明日と月曜日にどうしても有給をとらなくてはいけなくなり、申し訳ないけど書類を別の者宛てに郵送してください」と言ってきたので「いずこもおなじ」なのであろう。

 で、天気予報は「今日は冬の空気が戻っています。それに曇ってます」って言っていたが「雨降らないんならがんばろう」と予定どおりに「春季教育リーグ」を観に行ったのである。春季教育リーグとは、2軍のオープン戦のことである。

 普通は2軍の本拠地で試合をするのだが、楽天だけは関東に本拠地が無いので、いつも関東内の公営球場を借りているのだ。そのおかげで「大和引地台球場」とか「大田スタジアム」とか行く機会の無い地方球場に行けるという密かな楽しみになっている。

 今回は「市営浦和球場」だった。
 浦和とか、通過した事はあっても降りたことなんて無いので、ちょっとした旅行気分である。
 渋谷から湘南新宿ラインに乗って11時過ぎに浦和に着いて「ここで京浜東北線に乗り換えか。この当たりの京浜東北線に乗るのも初めてじゃ?」と思いつつ、ホームで電車を待っていたら「先程、鶯谷で人身事故があり、京浜東北線は全然ストップしています」というアナウンスが!

 どの程度で復旧するのか不明だったが、アナウンスも「詳細は続報が届かないとなんとも言えないけど、こういうケースだとだいたい30分くらいかかるかな?」というニュアンスのことを言っていたので「30分ここで待つなら歩いちゃった方が早い」と判断して、浦和駅で降りた。本当は浦和から京浜東北線で一駅先の「北浦和」が最寄りだったのだが、浦和球場はその中間の「やや北浦和に近い場所」にあったので「帰りは浦和まで歩いて行こう」とそっちからの地図も用意していたのである。

 結局、徒歩20分くらいで浦和球場に着いた。北浦和からだと徒歩15分くらいらしい。

 球場に着いたのが12時くらいだったが、試合開始が12時半だったので、丁度、楽天のシートノックが終わって、選手がベンチに引き上げているところだった。
 どういう構造になってるのかよくわからなかったが、ベンチ裏にムシロ?みたいので外と仕切っているところがあり、そこが荷物置き場とか着替えスペースになっているのだろうか?でも、その部分は客の入り口の真横なので「なんか、選手が喋ってる声がよーく聴こえるんですが」ということになっていた。

 しかも、中でもひときわ大きな声の、ゆったりとした独特の宮崎弁で「いやー、マサルのスライダーはほんと、こんな感じで、すごぉーく曲がるんだよぉ」と話しているのは、間違いなく草野さんである。

 宮崎弁と言えば、元ロッテのエースだった黒木(ジョニー)が有名で、彼の解説者時代は「黒木の宮崎弁は癒し系」と評判が高かった。
 でも、私が初めて黒木の解説を聴いた時には、多くのファンが「でも、黒木も最近はあまり訛らなくなってきたなあ」って言っていたのだが、私には「え?これ、相当訛ってるよ?」って思えたので、解説者デビュー当時は相当な訛りだったらしい。

 楽天の草野は、一時期は一瞬だけ首位打者になったりしたし、ノムさん時代は「天才」と評されていたりしたので、パ・リーグファンにはお馴染みの名選手だったのだが、ジョニー黒木に負けないくらいの宮崎弁の喋り手だった。
 スポーツ新聞に草野のコメントが載ると「打ったのはスライダーでぇー」と、いつも語尾が伸びた表記をされていたくらい。

 で、私はそのムシロの外から、今は二軍打撃コーチである草野さんが選手控室(?)で「武田勝の変化球はえぐいんだぞぉ」と語っているのを聞き「も、もしかして?」と気がついた。

 それから15分ほどして、日ハム側ブルペンに現れたのは背番号38番の「私のマサルさん」でした。

春季教育リーグ観に浦和までやってきたが日ハムの先発はマサルさんだった! pic.twitter.com/pkmm9KzH1A

— のんちゃん (@limnonchang12) 2015, 3月 6

 マサルさん、去年は中継ぎだったからなあ。
 もう36歳だし、このまま先細りかしらと心配していたのだが、今年は先発ローテ入を目指しているらしい。

 すでにキャンプ中の練習試合などでは結果出しているので、先発復帰を猛アピール中ってところなんだろう。

 とういうわけで、個人的な「球春到来」を大好きな武田勝先発で迎えられたのが超嬉しかったです。

 春季教育リーグって、その名称とは裏腹に「ベテランはそっちでマイペース調整」という場所として利用されるので、数年前は楽天では山崎とか高須などのベテラン選手が調整してましたので、意外と穴場なんですよね。

 日ハムは杉谷がいたんだけど、杉谷はここにいちゃいけないと思うんだけど、本人もそう思っているのか、ホームラン打ってました。杉谷のホームランなんて初めて見たよ(笑)

 楽天は森が先発で、その後、金刃、釜田(去年故障していたのでやっと復活?)えーと、あと知らない子もいたんだけど、最後はサブちゃんこと福山が出てきました。
 そうそう「梅津」っていう育成ナンバーの投手が出てきたので「誰?」と思って調べたら、広島にいた梅津だったので驚いた。

 楽天、育成選手いすぎです(笑)
 つーか、小斎が育成選手になってるのにもびっくりしたが、一昨年、沖縄でのオープン戦の時には地元選手として熱い声援を受けていた島井君も「005」とか変な育成ナンバーになってるし。

 まあ、「ちょっと微妙な選手」を育成選手として試しているのかもしれないし。あと、故障中の選手とかも。

 でも、相手の日ハムが育成選手とらないチームなので、なんか日ハムのほうが真っ当に育成しているような気になってしまうよなあ。

 まだ、今シーズン始まったばかりというか「今シーズンの準備がやっと中盤」ってところなので、なんとも言えませんが、去年はあまり球場に足を運ばなかったので、今年はもっと行ってみようかなって思っています。

 なんか野球の神様に呼ばれているような気がしてさ(笑)
 いや、武田勝先発もそうなんだけど、「今日は寒そうだから」と上下ヒートテックを着込んで、貼るカイロも持ち込んだんだけど、試合始まったら「えー?今日って曇りじゃなかったの?」っていうくらい日が差す時間の方が長くて、寒いし曇りだからとツバのある帽子じゃなくてニット帽持って行っていたので、太陽が眩しくて。

 つーか、市営浦和球場って、なぜか打者が真南向いてるんですよ。
 なので、ネット裏に座ってる客も真南向いてるので晴れてると非常に眩しいのです。
 チラホラと座ってるディープなお客さんたち(こんな平日にこんなマイナーな試合観に来てるんですから)も「この球場、向き変じゃね?」と話してました。

 さっきネットで調べてみたら、プロ用の球場は「客が眩しくないように」っていう向きで作られているので、守備につく選手に負担がかかるようですが、アマ用球場は守備につく選手が太陽に邪魔されないよう南向き(守備する選手は太陽を背にする)がけっこう多いらしいです。

 「うわー、日焼けししちゃう」と思ったが、日焼けよりもとにかく眩しいので、最初はプリントアウトした地図の紙をひさしにしていたが持ってる手が疲れてきたので、スカーフで日除けしようとしたが、上手くいかないので、プリントアウトした地図の紙をスカーフの芯にしてツバ状態にしたら上手くいった。

 というわけで、どっちかというと日差しと戦っていたくらい日が差していたので、たまに風が吹くと寒かったが、ほぼ暖かい状態で観戦できました。風もほとんどなかったし、まさに絶好の野球日和でした。デイゲームであれほど暑くもなく寒くもないって好条件珍しいです。

 なので、馴染の寿司屋に久しぶりに足を運んでみたら「久しぶりだねえ、よかったよ、今日は一年ぶりに武田勝が入ったんだよ。好物でしょ?去年は不漁でねえ」感じで、私の好きなネタをいっぱい食べさせていただいたような、いい気分でした。

 投手から野手に転向した片山君が控え野手としてライトの選手とイニング間にキャッチボールしている姿も観られたし。

 片山君はねえ・・・ほんと、期待の大型左腕だったんだけどね・・・・

 もう27歳だし、その年で野手転向ってありえないと思うのだが、プロ入り前は野手としても注目されていたから、やっぱもったいないって感じなのかね?
 投手から野手に転向した例としては、糸井は別格として、片山君の場合は宮出あたりを想定しているのかもしれないけど、宮出も野手転向したのは25歳くらいだったようで、片山君の27歳っていうのは厳しいと思うなあ。

 でも、あんだけ育成選手に降格した選手がいるのに、片山君は普通に野手にコンバートって、楽天の編成ちょっと不思議な感じです。

 二軍監督は酒井勉なんだ。地味な人材ですよねえ。

 つーか、一軍監督はデーブなんだよね(笑)

 そうそう、なんだか今年は野球の神様に呼ばれてるような気がするのは、とうとう恐れていた「自分より年下の野球監督」が出てきたから。

 デーブ大久保は1年下くらいだけど、広島の緒方とかヤクルトの真中とか、もうガッツリと後輩なので・・・
 ヤクルトの真中が組閣した1軍コーチ陣営なんて、高津に宮出にカツノリとかフレッシュすぎて目眩がするほどです。

 ダラダラ書いていると終わりが無いけど、とにかく今日は「きゃー、マサルさん!」だった春の訪れを感じる一日であったと、日記には書いておこう。


3月5日(木)

 ここんとこ通勤電車の中でスマホで面白いブログを見つけては過去ログ全部読破するというのを繰り返していたので、全く本を読んでなかったのだが、やっとブログ読破もネタが尽き、久々に読書に戻りました。

 そんで、久々に高野秀行の本を読んでみたら、車内でヘラヘラ笑ってしまうほど面白い。

 まず文庫化された「世にも奇妙なマラソン大会」を読んでいたのだが、軽い短編集になっているので、あっとう間に読んでしまった。書名にもなっているマラソン大会とは、「西サハラ」で行われている砂漠のマラソン大会なのだが、そもそも西サハラっていう地域の存在を全く知らなかったので「へー、そんな所があったんだ」って驚いた。

 モロッコが領有権を主張している地域らしいが、長年、独立を訴えて戦闘状態が続いていたため、今は(この本が書かれた当時は)停戦状態が続いているようだが、巨大な難民キャンプで暮らす人が大勢いて、そのマラソン大会は「西サハラのそういう現状」をアピールするボランティアによる大会らしい。

 興味深いのは、西サハラの難民キャンプ(というか、もはや立派な町みたいになってるようだが)でマラソン大会に出場する外国人らは現地の民家にホームステイするのだが、その家の女主人が日本のお節介なお母ちゃんのように世話をしてくれるが、「これってイスラム的にありえねー」ことらしい。

 普通のイスラム圏だと、客人に食事やお茶を世話するのは主人である男性の仕事らしいのだ。
 たぶん、長年の戦闘で男性は戦闘員として不在だったし、今は停戦しているが男性は出稼ぎに出ているので、一家の主が女性になってしまっているらしい。
 そういや、高野秀行が書いた「ソマリランド」でも、ソマリアでは女性が第一線で活躍していたりして、政情が安定してないと、イスラム的な「女性は守られる」っていうことができなくなるので、女性が西洋的視点では「開放されてる」ってことになっちゃうらしい。

 その流れで、次に「イスラム飲酒紀行」を読んでいるのだが、こっちもイスラム入門書としては、かなり面白い視点である。
 イスラム国家の平均的な感じだと、「飲酒はご法度」って日本の「未成年の飲酒はダメ」に近く、「人目につかない所でこっそりやるくらいはしょうがない」程度らしいが、戒律が厳しい国だと日本で言うところの麻薬みたいな扱いになるようだ。

 日本に出稼ぎや留学で滞在しているイスラム圏の人が、羽目を外して飲酒すると、酒の飲み方わかってないので、羽目を外しすぎてしまうという話は聴いたことがある。
 前にも日記に書いたことがあるが、テクノ全盛期のパーティー・オーガナイザーの人の話で、六本木あたりで定期的にクラブ・イベントを開催していたが、ある時、イラン人だかその当たりの中近東の若者達がやってきて「ここは、アラブ系も入れるのか?」って確認してきたので「もちろんだよ!そんな差別なんてしないよ!」と受け入れたのだが、しばらくして女性客から「あの人たち、酔っ払って女性にベタベタと絡んでくるから迷惑」という苦情が多くなり、「ラブ&ピース」が信条だったはずの彼らもそこで初めて「アラブ系お断り」っていうのが人種差別的なことじゃなかったのを知り、結局、泣く泣く「イラン人お断り」にしたって話でした。

 私もクラブで「アラブ系うぜー」って思いをしたことがある。
 都心を追われたからなのか、山手線の外れのマニアックな場所のクラブにアラブ系の数人が入り込んでいて、最初は片言の英語で楽しく交流していたのだが、酒が入ってくると彼らは女性にチークダンスを求めてきたので、「おい、調子乗るな!」って感じだったが、酒や女の扱いに慣れてない彼らは「もう、なんでもあり」な気持ちになっているらしく、とても迷惑だった。

 イスラム圏で厳格な戒律の元で育った人の中には、海外で「酒も女もフリーだぜ!」って状況になると、突然ものすごーくズーズーしくなる人がいるんですよね。
 そういうのって、「恥」の文化の日本人も似たところあるので、わからんでもないのですが。
 かつての日本人も「北欧ってフリーセックスなんでしょ?」って騒いでましたから。

 20年くらい前にインドに行った時、行きの飛行機は空いていて「窓際3席を独占しているからゆったりできるな」と思っていたのですが、シートベルト着用サインが消えたら、前の座席に座っていたインド人オヤジが私の列に勝手に移動してきて、ずーっと話しかけられるという苦行を受けた。

 そのオヤジはビールを頻繁に注文していて「ずいぶん飲むんですね」って言ったら、「国に帰ったら禁酒だから」と言っていた。
 インド西部のイスラム圏の人だったのだ。

 イスラム圏の女性は一人では外出しないし、常に男性親族に守られているのはずだが、「守る親族のいない一人旅の女性」には何やってもいいっていう雰囲気があり、ほんと、昔の日本の「北欧ってフリーセックスなんでしょ?」と同じ感じになるのが興味深かった。

 インドはイスラム圏ではなかったが、ヒンドゥー教の世界はイスラム圏に似ていて「飲酒はダメ。男女交際もダメ」でした。

 ただ、インドでは外国人が集まるような有名観光地では、それほど酒に困った記憶がない。
 デリー、ムンバイを経てゴアにしばらく滞在して、南のバンガロールに入ると「食べ物とか飲み物買ってくるよ」っていうホテルのボーイに「じゃあ、カレーとビール買ってきて」ってお金を渡したらちゃんとインドビール買ってきたし。

 ビールが普通に手に入らなくなったのは、東側を北上して、コルコタの手前のプリーあたりからだったかも。
 あそこの州は(インドはアメリカみたいな合衆国で、たぶんアメリカよりも州によって全然文化が違う)なんと、マリファナが合法と言われていたのである。
 ガバメント・ショップでマリファナが手に入るとガイドブックにも書いてあったので「それってどんな風なんだろう?」と興味を持って立ち寄ったのだが、海辺の町だったので、青い空と青い海を眺めていたら「マリファナよりも、とりあえずビールが飲みたい」と思った。

 しかし、外人が集まる宿が立ち並ぶエリアでも、ビールが出せる店は限られており、なんか基準があるようで、ビール出す店は「店内が道路から見渡せない中庭に面している」って感じだった。

 マリファナよりも、ビールのほうがヤバい扱いのようだった。

 ヒンドゥー教のことはよく知らないけど、かつて日本でイラン人出稼ぎが代々木公園で集合していた時代って、マリファナ売買も盛んだったと聞くが、飲酒はご法度でも、マリファナはご法度になってないので、イスラム圏ではそういうことになってるとか。

 ともかく、インドを西側からぐるりと南下して、北上してコルコタ周辺に来てみたら「ビールってヤバいんですね」ってことにやっと気がついたのである。

 その後行ったカジュラホーがまた強烈な所で、今だと世界遺産になってるのかどうか知らないけど、まあ世界遺産クラスの寺院がある町なんだが、周囲になんもないので、なんだかアメリカのゴールドラッシュ的な雰囲気を持つ小さな町だった。

 大量の旅行客が押し寄せるので、ゴールドラッシュというよりは、小樽あたりのニシン御殿のほうが近いかも。
 その周辺で土地を持つ才覚のある者は、ホテルを経営して潤い、もっと底辺の者でも努力して英語を学べば観光ガイドとして、そこそこの収入を得られていたようだ。

 20年前のカジュラホも一人旅外国人旅行者女性には超ウザい町で、なぜなら貧乏人のインド人が日本人女性をゲットして、その資金でホテル建てて、町の大物にのしあがったという事例が二件くらいあったのである。

 300万円くらいあれば立派なホテルが建てられるので、日本人女性だけでなく「スウェーデン妻をゲット」みたいな話もあり、外国人女性は宝くじのような存在になっていた。

 そのおかげで、もう盛大に口説かれましたわよ。

 その時に知り合った日本人女性が、演劇やってる活発な感じの人で「なに、ここ、サイテーだけど超おもしろい!」って、そのうんざりする状況を面白がる人だったので、私はしばらく彼女とつるんでいたんだけど、彼女が「今日の夜ね、みんなでビール飲むんだって!」と言うのでビールに飛びつく私がノコノコと参加すると、合コン相手の「現地ツアーガイド」とか「世界遺産の切符もぎり」程度な、イマイチ浮上できてない若者が集まっていて、「酒の販売が許可された店」で買ってきてくれたビールを夜の路上で飲んでました。瓶ビールををラッパ飲み。

 絵的には、日本の地方都市のコンビニの隣の公園で飲酒する高校生みたいでした。

 私と、その演劇人だった日本人女性はビール飲むことは普通の事だったけど、他のインド人青年にとっては、日本で言うところの「フリーセックスの国からやってきた北欧系モデルさんたちとマリファナやってる」くらいの意味があったんでしょうね。

 みんな真面目に働いているインド人だったんだけど、すごく記憶に残っているのは、その中でも、ちゃんと英語勉強して、貧しい階層から、そこまで頑張っていたらしい観光ガイドやっていたシャイな感じのインド人青年が、「あなた達を口説く人は多いだろうけど、あなた達はほんとうはオレみたいなのと結婚したほうが絶対に幸せになるる」とビールの勢いを借りて力説していたことでした。

 しらふじゃ言えなかったんだろうなあ。

 で、そういうインド人からの求愛はウザかったけど、そういうの有難がる人もいるだろうから、まあ、頑張ってね。数撃ちゃ当たるかもしれないから。としか言いようが無かったなあ。

 以上、インドでのビールの思い出でした。

 インド滞在していた時は、ビールよりも「ああ、アイスコーヒーが飲みたい!!!」って方が強かったような気がする。
 ビールにはそれほど不自由しなかったが、アイスコーヒーなんて全く無かったから。アイスコーヒーは他の国でも不自由するんだけど、1週間程度だったらあまり気にならなかっただけである。今だと、スタバが浸透させているのだろうか?


3月4日(水)

 今朝の9時頃、三軒茶屋の駅に着くと、改札の外に人が溢れかえっていたので「あー、電車動いてないの?ニュースではやってなかったのにー」と思ったが、どうやら「ダイヤが乱れてます」ってだけで、もうその時間だからホームに入場制限はかかっていたけど、上り電車が超ギューギューになっていただけだった。

 下りはいつもの3倍くらい混んでいるだけだった。
 いつもは余裕で座れるのだが、今日は座れなかっただけっていう上り通勤の人にはホント申し訳ないくらいの混雑。いや、上り通勤の人はあの状態でも「ガラガラ」と言うだろう。つり革がほぼ埋まってるだけでしたから。しかも三茶で降りる人が多いので、それでつり革利用率が3割程度になり、用賀でまた降りる人が多かったので、そこで座れましたから。

 ほんと、こんなラクチンな下り通勤ライフを満喫してもう15年になるので、もう都心勤めはゼッテー無理です。

 実は明日は朝から都心に直行する仕事があり、「あー、明日じゃなくて良かった」と胸をなでおろしました。(明日もこんな事にならない保障は無いけどね)

 そんで会社に着いたら、「上り電車が超混みで、もしこれが明日だったら、あんな電車に乗って時間通りに着くの絶対無理だったwww」と話していたら、エビワカちゃんが「何が原因だったんですか?」って聞くので「えーと、夜間作業が長引いちゃって、始発から乱れていたっぽいよ」と言ったら、TK部長が「今ってそういうのを絶対に間に合わせようとしないんだろうね」と言うので「???」

 部長が朝からアンニュイな感じなのは気がついていた。
 今日は「雨上がり」「気温が上昇」「風が強い」という花粉友の会には最悪の日というか、花粉側にしてみたら「今日はオレたちの楽しい合コンだぜー!いえーい!ひゃっほー!」日和だったので、友の会の皆様は朝から辛そうだったので、部長もそうなのかと確認してみたら「いや、鼻水も出ないし、目も痒くない。ただ、なんか頭がモヤっとする」と言っていたので「やっぱTKさんは花粉症じゃなくて、いつもの季節の変わり目症候群じゃないですか?」なんて話していたのである。

 で、機嫌の悪い時の部長の意味不明の発言にはしつこくツッコミを入れることを信条としている私は、先ほどの「今ってそういうのを絶対に間に合わせようとしないんだろうね」という発言の意味を「どういう意味ですか?」と問いただしてみた。

 「オレらの頃は・・・・いや、オレらの時代もそんなんじゃなかったかもしれないけど、でも今って残業はダメだとか、労務管理がどうのとかで、そういうんじゃなくなってるじゃん?」って部長は説明するのだが、何を言いたいのかよくわからない。

 自営業で設備系の仕事している夫がいるエビワカちゃんは「でも、うちのダンナとか納期に間に合わせるために、遅くまでやってることありますよ?」って言うが、まあそれは自営業はそうだろうけど、そもそも部長が言ってることは、そういう意味でもなさそうだし。

 そもそも鉄道会社の「夜間作業」にもいろいろあるだろうけど、大事な事は「終電が終わってから作業し、始発までに終了させる」ことなのに、なんらかの不具合があって、その作業がスケジュール通りに終わらなかったんだろうから、それを「今はそういう時代なんだろうね」って言う意味がわかりません。

 なので、「なんで、そんな頑固な老人みたいな『今どきの奴らはなっとらん』な事言うんですか?」と茶化したらタバコ吸いに逃げちゃったので、部長に聴こえるような声でエビワカちゃんに「TKさんは花粉が脳に来ちゃったみたいねwww」と言ったらエビワカちゃんもカラカラと笑ってくれた。

 ああ、そうだ、この時期はいつも部長が調子悪くて変なことばかり言うので「オレって花粉症なのかな?」って言うけど、全然花粉症の症状じゃないから「TKさんのは、花粉脳症ですよきっと」と茶化していたのだった。

 「花粉脳症?なにそれ?」
 「花粉が脳にまわって、脳神経の働きを阻害しているんじゃないですか?」
 「そんな病気あるの?」
 「ないですよ。でも、そんな感じなんでしょ?」
 「・・・・・・そんな感じかも・・・」

 機嫌の悪い上司など、放っておけばいいのだが、私も最初はそうしてたんだけど、若い女性はちょっと怯えるからさあ。
 私も10年くらい前までは「不機嫌な男」がすごーく苦手というか、恐怖を感じていたので、その気持がよーくわかっているつもりである。

 でも私はここ数年で劇的にそういうのが怖くなくなってきて、「あー、赤ちゃんがムズがってるのと同じだ」と思えるようになった。亀の甲より年の功っていうの?「年とってよかった」と思える大きな理由になっている。

 で、部長やマスオさんが不機嫌になると、周囲の自分より年下の女性たちが心底「ヒヤっ」と怯えているのがわかったので、マスオさんの場合は正面から突っ込んでも冗談が通じない厄介なタイプなので、本人が席を外した時に「やーだ、また黒くなっちゃった」と大きな声でアピールするくらいだが、部長の場合は突っ込むとある程度まで綻ぶので、たまにマジで逆ギレされて少しだけビビることもあるが、それでも大した事ないので、ガシガシと突っ込んでいるのである。

 そういや、部長が総務部に異動してきて1年後くらいにE嬢も総務部に来たのだが、TK部長とE嬢は10数年前は同じ営業部所属だった。
 E嬢は数年ぶりにTK部長の元で仕事することになったのだが、来てすぐに難しい案件にぶち当たり、TK部長がE嬢にわけわかんないこと言っていたので、TK部長が席を外した時に「なんか、大変そうだねー」とグルーミングしたら、E嬢が「私、前もTKさんと仕事してたんでわかってるんです。ちょっと難しい人なんですよね」と言うので「へ?」と思った。

 TK部長の前のT部長が、100人中100人は難し人と評するような、「キング・オブ・難しい人」だったので、TK部長を難しい人だと思ったことが全く無かったから。

 でも、10年前はそういうことになっていたのかもなあ。
 当時40代だったH部長にネチネチやられていたはずのTK当時課長は30代だったので、今よりも邪悪さが全面に出ていたかもしれないし、それを受け止めていたE嬢は20代前半の小娘だったので上司を上手く転がす技もなかったのだろう。

 E嬢は最初はこわごわとTK部長に接していたが、私やK嬢やM嬢の元々総務部にいた面々はTK部長を「難しい人」だとは全く思わずに、ちょっと調子悪くてグダグダしてても、「言ってる意味わかりませんけど、とりあえずこの件はどうするのか今日中に決めてください」などとキッパリと接していたので、E嬢も「え?そんなんでいいの?」と思ったのかもしれない。

 それでもE嬢は自分からは積極的に突っ込まないけど、でも、絶妙な立ち位置を見出した。

 TK部長が「なんだろう、最近、なんだか頭痛が続くんだ」と暗い感じでボヤくと、私はすかさず「脳腫瘍じゃないですか?」って突っ込むのだが、そうするとE嬢が「ミヤノさん、ひどーい!」って私に突っ込んでくれるようになった。

 ホントのところどうだったのか知らないが、H部長の操作により、当時の営業部の女子社員に陰口叩かれていた、というTK部長のトラウマは強く、私の実感では今ではTK部長の悪口言う人なんていないし、どっちかというと「クラスの人気者」的立場なんだけど、本人はそれを信じてないので、私の査定面談なのに「ミヤノさんには社内の情報収集をお願いしたい」って毎回言うんだよね。

 「情報収集?なんですか、それ?」と毎回シラっと答えるのだが、いろいろ理屈こね回すけど、要するに「オレの悪口言ってる奴がいないかアンテナ張ってもらえないか?」ってことを言いたいらしい。
 「私にそんなこと言ってくる人いませんよ?TKさんよりも、私の方が普通の人は警戒するでしょーよ」って正論言うと「そうかも・・・・」ってうつむきながら納得するんだけどさ。

 難しさで言ったら、10年前の部長より、今は10年前の部長と同じ年頃のマスオさんのほうが扱いが難しいのだが、マスオさんがそんなの全然気にしない性格なのに、部長はそういう自分への評価をとても気にしていたようだ。もっとも、今のマスオさんはほぼペーペーだけど、当時のTKさんは課長だったらか部下がいたという違いがある。

 マスオさんの唯一の部下であるエビワカちゃんが、黒マスオに時々難儀しているのを鑑みても、エビワカちゃん的な女子を数名抱えていたら「もー、マスオ課長ったら!」って時々噴火したことでしょうよ。

 で、どうしたらTK部長のトラウマを緩和できるのか私にもわからないけど、陰口言われていたらしいことにあれだけ傷ついているらしいので、「悪口は本人に聴こえるように言う」ということを心がけているのだ。

 この間、TK部長がちょっと嬉しいことを言ってくれた。
 そのH部長の下で、精神的に追い詰められて、かなり人間不信になり、特に女子社員との接し方を長年見失っていたらしい。

 「だから、女性社員と話す時には本当に気を使っていたんだけど、総務部に来て・・・なんか、やっと普通に女性社員と接することができて、なんだか弾けたというか、ぶっちゃけちゃんたんだよ、オレ・・・・って感じで今に至る」

 って言っていたので、多分、私は「いい仕事」したんだと思う(笑)

 少なくとも「女性社員こええ」を「ミヤノさん、おっかねー」くらいにはパラダイム・シフトさせたんじゃないでしょうか?


3月3日(火)

 そういやこの間、TK部長のトラウマになっている、元上司だったH部長の話を書いたが、H部長の在籍時には私はH部長のそういう部分にあまり関心が無かった。
 H部長は自分の部署以外の社員には愛想が良かったからである。
 まあ、その辺りも後から考えてみるとサイコパス属性だったのかもしれないけど・・・

 ただ、一つだけH部長と私がぶつかっていたことがあった。
 これは昔日記に書いたが、H部長はとても暑がりだったので(メタボ体型でしたし)外出から帰ってくると「暑い、暑い」とエアコンをガガっと下げてしまうのである。
 あの当時はクールビズ以前だったので、内勤の女性たちはカーディガン着ていたし、ひざ掛けを使っている人もいたし、冷え性の強者は机の下で温風機を使用していた。

 エアコンの温度設定はだいたい25度くらいにしていたが、外出から帰ってきた社員は「暑い」と23度くらいに下げてしまうことも多く、私は黙って元に戻していた。そう、今でこそやっと私は総務部の同僚たちに「自分でエアコン設定を調節しろ」と教育することができたが、当時はフロアにいた人数も多かったので「なんか寒くないですか?」なんて言い出す人がいて「そうだね、寒いよねえ」「うん、寒いよー」なんて会話して、しばらくしてやっと「温度上げてもいいよね?」「うん、いいんじゃない?」と、なんとなく総意を確認して・・・・という雰囲気だったので、そういうやりとりが女子力の低い私には謎だった。

 その当時、同じフロアにいたS部長も立派なメタボさんで「夏は妻と家庭内別居してる」って言っていたくらいの暑がりだった。妻がキンキンに冷えた部屋を嫌うので、別の部屋でテレビ観て、別の部屋で寝ていたらしい。

 彼の嘆きは「そりゃ、ずっと室内にいる女性は冷房が強いとキツいのわかるけど、でも、あんな下着みたいな格好で寒いって言われてもさー。こっちは仕事柄、スーツ着てないといけないわけじゃん?」だった。

 確かに彼がその頃、総務部のあるフロアの一角に構えた部署は新しいプロジェクトだったので技能のある派遣社員の女性が3人いて、当時の流行がノースリーブのシミーズみたいなトップスだったので、S部長としては「せめて、カーディガンくらい羽織ってよ」と思ったのだろう。だから、クールビス前でしたから。

 S部長は普通に「いい人」だったので、外出先から戻ってきて室温が暑すぎると、フロアにいる女性社員達に「ごめん、ちょっと下げるけど、寒くなったら戻していいから、ちょっとだけクールダウンさせて!」と大声で宣言していたので、女性たちも少しの間、我慢していた。

 しかし、H部長は違った。

 あまり冷え性ではないし、ちゃんとカーディガンも羽織っている私が「なんか、急に冷蔵庫の中みたいな冷気が?」と思って、エアコンのコントロール盤を確認すると「ええええ?18度?」

 23度くらいにする人はよくいたし、S部長みたいに「急速冷凍が必要」って言う人でもせいぜい20度だったのに、H部長はいつもガガガっと18度にまで下げていたのである。

 「なにこれ?私らを冷凍マグロにする気?」と私がボヤキながら、25度くらいに戻すのだが、また冷気を感じるので確認すると、いつのまにか18度になっていた。

 クールビス以前であるが「節電」は普通に言われていたことだったので、私はいつも「Hさん、18度はさすがに酷いでしょ?デンコちゃん(東京電力の節電キャンペーンのキャラ)に叱られますよ!」と言っていたのだが、H部長はステキな笑顔で「あー、ごめん、ごめん」と言うばかりで、その後も「18度設定」を繰り返していたのだった。

 H部長にも妻子がいたが、S部長と同じで「夏は冷房の効いた自分の書斎から一歩も出ない」とか。

 私があんなにギャースカ文句言っても、全く気にしてなかったので、ほんとに困った人だと思っていた。

 あと、H部長は会社の経費で大量に本を買う人で、それは「勉強家」として彼の評価を高めていたのかもしれないけど、部下にも読書を薦めていたが、「業務に直接役に立つ本」ではなく、なんだかその部署の社員が経費で買う本が「私が20代の頃の青山ブックセンターで平積みになっていた?」って感じのセレクトになっており、具体的な書名は忘れたが「ポストモダンがどうのこうの」って感じになってました。

 ある時、部長会議の後に、他の部長さん達が「やっぱりHさんは凄いよね」と言っていたので、なんとなく耳を傾けていたら「フランク・ロイド・ライトがどうのこうので」と言うので、それがうちの会社の事業になんの関係が?と思ったのですが、どうやらH部長は「フランク・ロイド・ライド的な手法」みたいな話で一席ぶったようでした。

 私は「なんで?」と思ったので「フランク・ロイド・ライトがどうかしたんですか?」って言ったら「フランク・ロイド・ライトって知ってた?」って言われたので「えーと、帝国ホテルの建築家ですよね?」って言ったら、「へー、さすが知ってるんだ」って言われた時にはちょっと困りましたが、その頃くらいから「自分の中では一般常識レベルだと思っていても、そうでは無いことの方が多い」ということがだんだんわかってきていたので、「建築にはけっこう興味があるんでー」と逃げたが、別に逃げるほどの話でもなかった。

 H部長がフランク・ロイド・ライトについてどういう話をしたのかわからなかったが、それを「すごいねー」と語る人達が言うことは「フランク・ロイド・ライトって凄い人がいて、それを知ってるH部長って凄いねー」って程度の話のようだった。

 H部長が凄いなと思ったのは、そういう「実生活にあまり役に立たない知識」を普通の人が普通に披露すると「なんか難しくてわかんなーい」って反応になると思うのだが、巧みな話術で「なんかこの人は凄いことを考えているんだ」と思わせていたところであろう。

 で「みんなも、このレベルまでおいで!」と呼びかけていくことが彼の仕事になっていたような気がする。

 宮部みゆきが「模倣犯」でそういう人格の人を描いていたような・・・・映画化された時の宣伝文句というか決め台詞が「どうしてオレのレベルに来てくれないんだ」だったし。

 それまで、前の芸能界の仕事で私が観てきた「成功者」って部下に対して「オレのレベルまで来い!」って人なんていなくて、皆さん「オレがこうしたいんだから、お前らそれが上手く行くように従え」って感じでした。

 ただ、そういう人たちは行程の全てを思い通りにしたいわけでもないので、部下が「ここはこうしたほうが上手くいくかもしれません」って意見すると、「それもそうだな、じゃあ、そうしてくれ」って結果オーライだったのです。

 H部長のやってることは、過程に拘ってるばかりで、結果が見えてこなかったし、H部長自信が大した結果出してなかったのですが、なぜか「オレのレベル」だけは高かったという不思議な人でした。
 会社が黙っていても儲かってる時期は、「遊び」として成り立ってましたが、業績が下方に向いたらあっけなく追い出されてしまいましたが・・・

 そして、今残ってる社員の中でもH部長の薫陶受けた人は数えるほどですけど、みんなけっこう華麗にスルーしていたというか、私の「室温設定18度ってありえねー」程度の心の傷だったんじゃないかな?

 そして無駄に記憶力のいいTK部長だけが、未だにトラウマを掘り出しては、私に熱く語ってくれるので、私の中では「なんだったんだあの人?」だったH部長が、だんだんサイコパスに書き換わってきました。

 TK部長は非常に被害妄想が強いので、話半分なんですけどね。

 ただ、TK部長の語るH部長の側面は、小説的に面白いのでついつい聴いてしまいます。


3月2日(月)

 川崎中1男子殺害事件では、容疑者の少年はずっと黙秘を続けていたようだけど、やっぱ持たなかったようですね。
 逮捕時に弁護士連れて来たらしいので「黙秘権」についても事前に説明されていただろうし、それをきちんと行使すべしと指導されてたのかもしれないけど、そんなのちゃんと出来る頭のいい少年だったら、そもそもあんな事件起こさないような。

 でも、単純な好奇心として逮捕された3少年の取り調べ記録って読んでみたいなあ。
 黙秘を続けるA少年に「Bはお前がやったって言ってるぞ?」とか言って揺さぶるのかしら?

 昨日仕事だったので、今日は休みだったのだが、近所の店でランチしていたら隣は学生風の4人組女子が座っていたんだけど、その会話が「意識高い系だけど、あまり頭は良くないらしい、ほんわか女子の会話」だったので、面白かった。

 いや「頭良くない」は言い過ぎか。
 たぶん、彼らは一緒に昼ごはん食べてはいたけど、それほど親しい仲ではないので、共通の話題に困っていたんだろう。
 最初はなぜか「郷土愛」について緩く語っていた。
 皆、東京や神奈川の出身なので、地元への執着心というか「地元愛」がよくわからないという話になっていて、何でそんな会話しているのか不思議に思っていたが、どうやら中心人物とされている(4名中2名はほぼ会話に参加せず、1名がその中心人物に質問を連続して、その中心人物がなにやら語っているのを全員で頷きながら拝聴しているという図式になっていた)子が、たぶん「町おこし」みたいなことをテーマに研究しているようだった。

 なので、品のいい食事中の話題として「町おこしとは?」という話になっているようだが、その研究テーマを中心人物が語ってくれるかと思いきや、なんだか歯切れが悪いので、そのフォローとして、質問役が「私、東京出身だから、そういうのよくわかんないんだよねえ」って、たぶん「自分が全然わかってないのに難しい質問してごめんねー」って意味で東京出身をアピールしたら、中心人物も「私も横浜出身だから実はよくわってないんだよねー」って流れになり、聞き役に徹していたその他2名も「私もー」「私もー」って追随したので、そこで「町おこしとは?」って話題が空中に浮いてしまった。

 そこで話題を変えるタイミングだったので、質問者が中心人物に「留学とか考えてるの?」って言ったら、中心人物が「え?いや、今んとこ考えてないんだけど」と答えたら、質問者が「でも、ヨーロッパとかにも町おこしとかあるの?」

 中心人物は「うーん、町おこしっていうか、例えば景観維持のための規制とか、そういうのはやっぱ凄いよね。あと、バリアフリーとか」って言うけど、それって町おこし?

 そしたら誰かが「ヨーロッパって景観大事にするからねえ。あれは凄いよねえ」ってフォローした。

 みんな、とてもおっとりと、実に心の篭もらない感じで話すので、なんだか盗み聴きに夢中になってしまいました(笑)

 「スウェーデンとかやっぱり凄いと思うんだよ」
 「ああ、スウェーデンとかやっぱ凄いんだろうねえ?」

 って、ほんと、こういう女性の会話って「こだまでしょうか?」になりがちだが、それの極上級が横で展開されていた。
 その店、ふらりと入ったが、けっこう人気店で近所の主婦や近隣で仕事している女性達で満席状態だったのだが、他の席では「仕事で子供と話す時間がなかなかとれないけど、もう、そういうもんだと諦めて、平日はしょーがないけど、土日は目一杯子供中心にやるようにしたの。だって、全部完璧にやるんなんて無理じゃない?」と熱く語っている40歳くらいの女性や、「子供がもう水泳辞めたいって言ってるんだけど、簡単に諦めさせていいのかなあ?どう思う?」なんてママ友に相談してる女性とか、みなさんワーワーと活発に喋っているので、狭い店内がワンワンと反響していたので、余計にその隣の4人組の大人しさが目立っていた。

 そしたらその4人組の質問者役が「でも、スウェーデンって税金高いらしいけど、それに見合ってるのかなあ?」って言い出したので、「うーん、どうなんだろう?でも、大学は無料らしいよ」「ああ、そうらしいよね」「大学が無料っていいよね」

 「でも、留学とか考えると、いろいろ心配なこともあるよね、イスラム国とか」
 「イスラム国って、どのくらい怖いの?」
 「ほんと、怖い怖いって言われてるけど、どのくらい怖いのかよくわからないよね?」
 「ガイドがつかないとあの辺はいけないらしいよ?」
 「ガイドって言っても観光ガイドじゃないんでしょ?」
 「えー、それってどれくらい怖いことなのかわからない」

 「ヨーロッパも今ちょっとヤバいみたいじゃな?」
 「そうそう、なんだか危険だよね」
 「今、あの辺に行きたいって言ったら絶対反対されるよね」
 「あの辺って中東ってこと?それだったらうちの親が行きたいって言ったら私が真っ先に反対するよ!」
 「私も反対するー」
 「そうだよね、何かあったら、家族の責任にもなっちゃうもんね」

 以上、なんだかとてつもなく緩い会話が展開されていました。

 ああいう展開って、ありそうでけっこう珍しいと思った。
 たいていは、4人も揃うと、一人くらい持論を語る女子がいるはずだから。いや、普通は4人中3人くらいが持論を熱く語っているだろう。いや、4人全員が持論を振りかざすほうが普通で、4人中一人が聞き役に徹するってケースのほうがレアだと思う。

 そして私は持論を語ってしまう系女子であるので、ああいう「相槌だけ打というとする聞き手ばかりが集まってしまった場」というのが経験ないので、「ああ、ああいう人たちが集まるとこういうことになってしまうのか」っていうのがわかったので大変興味深い昼食時間を過ごすことができました。

 さて、話は全く違うが、前からネットでツイッターのネタ集なんかを眺めていると「セカイノオワリ」というバンドのことがよく取りざたされていたが、どういうバンドなのかさっぱりわからなかったのだが、今日は夕方暇だったのでとうとうユーチューブで検索してみた。

 驚いたことに、彼らの楽曲を全然耳にした覚えがなかったのだ。
 普通、バンド名は意識してなくてもサビを聞くと「ドラマやCMで聴いた曲だ」ってわかることの方が多いのに、不思議です。

 で、その「セカオワ」の楽曲は「けっこういいじゃん」って感じだった。

 オザケンっぽいよね。
 ボーカルのルックスも羽生結弦君系だし。

 オザケンを説教臭くした感じというか、オザケンから「英米文学と英米ポップス要素を完全排除」したらセカオワになりそうな感じがした。

 って「ドラゴンナイト」を視聴したらやっと「ドラゲナイ」っていう言葉の意味がわかった!

 ふー、オバサン、ついてくの大変っすよ。

 つーか「ドランゴンナイト」を聴いてみると「この人たち、マジに洋楽的素養が全くないんだなあ」って逆に感心してしまいました。

 私の世代は「歌謡曲」VS「洋楽」って時代だったけど、あれから20年・・・

 あれほどロッキオンが問いただしていた「日本のロック」っていうのが、なんだかフツーにメジャーになっていて、西欧至上主義ではない文化で育った世代って感じだよな。

 それにしても自分が若者だった頃より、今は「メジャーとマイナー」の区別がつかなくて、川崎のヤンキー文化に造形が深い上司も「今の不良って、普通にアニメも好きだったりして、昔の不良みたいな線引がきちんとされてない!」って言ってましたけど、これは自分らが加齢のため「昔の若者文化はもっと陰影があった」と思い込んでいるだけなのか、よくわからないんですけど、でも、インターネットのおかげで「アングラ」がかつてのアングラとはちょっと違うような気もするし、そもそも「アングラ」自体が存在してないような気もするので、今の若者は何を捌け口にしてるんだろうか?って素朴な疑問がわきますが、それは自分が年とってきて今の若者文化が全然わかってないので、そう思っているだけなのかも、っていうほうが正解なのかもね。
    

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