可燃物な日々

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日本酒8合飲んだ勢いで、新しい掲示板を作りました

10月31日(金)

 先日、こんなツイートを見つけた。
 

先日ホール内でイベントのバラし中での出来事なんですが、施工会社がダラダラと仕事してて困ってたら主催側から運動会の曲を流してみては?と提案され、運動会でお馴染みのウィリアムテル序曲をホール内に爆音で流したところ作業効率が10%アップして1時間半早く撤収しました。オススメします。

— しおりさん (@Dog_magica) 2014, 10月 27
 しかし、「ウィリアム・テル序曲」っていうのが、どの曲だかパっとわからなかったので、ちょうど職場もまったりしていたので「運動会でよくかかる曲で、ウィリアム・テル序曲ってどういうのだったっけ?」と大声で呟いてみたら、約2名が口ずさんでくれたのだが、「いや、それウィリアム・テル序曲ちゃう。たぶん、クシなんとかポストだと思う」

 クシスコだかクシコスだかいつもわからなくなる。どっちにしてもコストコみたいだが、ネットで拾ってみると、クシコスポストという曲だった。

 そんで、ちゃんと「ウィリアム・テル序曲」で探してみたら、「あー、ひょうきん族www」ってわかってくれたのは、私より少し年上のパートさんだけでした。

 運動会で使われる定番の曲 クラシック音楽・BGM というのを見つけて、順繰りに聞いてみたけど、題名からはピンと来ないけど、再生してみると「あー、そうそう、うわー、懐かしい」という曲ばかりでした。
 なんかもう、条件反射っていうか、聴くだけで体が運動会モードになるね(笑)

 運動会っていう行事が日本独自なものなのかよく知らないけど、あんまり欧米の映画には出てこないので、たぶん日本独自なんだろうけど、そのBGMが広い世代に共有されてるっていうのは、ある意味「日本文化」と言えるのかもしれない。

 話しは飛ぶけど、この間「カジノ法案」がどーのこーのとニュースでやっていたが、今後、観光立国として外貨を稼ぐためにカジノの導入っていうのは、ずいぶん前からあった話しだが、2020年オリンピック開催に向けてけっこう具体的な話しになりそうだったが、だったら今ある公営ギャンブルに観光客誘致すれば?って思った。

 ケイリンなんて、欧州人にはウケそうだけどなあ。
 そもそも、オリンピック競技にも入ってるくらいだし、自転車競技の盛んな国の人にはウケそうだ。
 さらに、競輪場は実に昭和の香りが強いので、東京に住む私ですら、その異国情緒というか、ディープな日本の世界に目眩がしたほどだったので、いい観光資源になると思うんんだけどなあ。B級グルメもあるし。(競輪場は煮込みとかアジフライの美味しい所が多いようだ。入場料も安いので、車券買わなくても、一杯飲むだけでも面白い場所だと思った)

 日本人でも、競馬ファンは海外に行っても有名競馬場に行っていたりするので、コアな旅行者は日本の公営ギャンブルに来ているのかもしれないけど、もっとアピールすればけっこう集客できる可能性秘めてると思うんだけどな。

 海外の有名競馬場で思い出したのだが、私がバブル時代にCM制作会社のパシリとして働いていた頃、同じ六本木にあった制作会社に「馬さん」というアダ名の初老のプロデューサーがいた。
 制作会社のプロデューサーの地位は名前負けしていて、クライアント(自動車メーカーなど)→広告会社(電通や博報堂など)の下請けとして制作会社が存在するので、下っ端のまとめ役である。ただ、演出家やカメラマンや美術屋やスタイリストにヘアメイクというスタッフは、制作会社が発注するので、ゼネコンの下請け会社の現場監督みたいな感じ?

 馬さんは、休みの日はたいてい競馬場にいるので、当時は競馬全盛期だったこともあり、各地の競馬場で目撃されていたが、バブル期だったから海外ロケも多かったので「あの人、世界中の競馬場で目撃談がある」と噂されていた。

 フランスのロンシャン競馬場やイギリスのアスコット競馬場などでも「ロケで行った合間に競馬場に行ってみたら、馬さんに会った」という目撃情報が多数寄せられていたのである。

 その話しを聞いた20代前半の私は「馬さんは確かに凄いのかもしれないけど、みんな、海外ロケの合間にどんだけ競馬場に行ってんの?」って思ったっけ。

 そういや、うちの弟も海外旅行で妙な武勇伝を残しているけど(アメリカでメジャーリーグの野球観戦して、帰りのバスが無いのわかってるから、良さそうな家族をナンパしてホームステイしたとか、ツール・ド・フランスをレンタカーで追っけて駐禁とられて、どこで罰金払えばいいのか右往左往したとか)ロンドンに行った時には、やはり競馬場に行ったらしい。

 アメリカの場合には、スポーツ観戦に行く公共交通手段が限られているので、バスの時間などはちゃんと調べるのだが、ロンドン近郊の競馬場の場合は、「自家用車で行くのが当たり前」ってことではないので、すっかり油断したらしい。

 私もロンドン滞在中に日曜日にクラブに遊びに行って「11時半だから大丈夫」と地下鉄駅に向かったら駅はもう終電が終わった後だったので「えええええ?」とびっくりしたんだけど、日本でも日曜日は終電が多少早いんだけど、イギリスは予想以上に早かったのである。

 弟が行った競馬場がどこにあったのか覚えていないが、たぶん、東京で言うところの府中とか船橋みたいな近郊だったらしく、日本だったら普通、そんな所で競馬帰りの終電気にすることなんて無いはずだが、全レースが終わってのんびり駅に戻ったら「ロンドン中心部行きの電車は終了しました」ってことなってて、弟は「えー????」ってなったが、駅前にタクシーの姿もなく、「さーて、どうしよう?」と途方に暮れていたら、駅前にパブがあったので、とりあえずそこで一息ついてから考えようと思ったらしい。

 そのパブも日曜の夜なので閑散としていたようで、店主はさっそくその付近では珍しい東洋人に「おまえ、何やってんだ?」と関心を寄せてくれたようだ。
 「オレ、日本人観光客なんですけど、競馬が好きなんで、競馬観に来たんですけど、帰ろうと思ったら電車もう無くて、駅にはタクシーもいないし、どうしたらいいんでしょう?」と、その店主に現状を伝えると、「日本人でこんなところまで来る奴いねーよ、だいたい、電車でこの時間にロンドン中心部まで帰ろうなんて、何考えてんだよ?」と驚かれたようだが、「とにかく、ホテルまで戻りたいんですけど、タクシーはどうやって呼べばいいんでしょうか?」と聞いたら、店主は「しょーがねーなー、じゃあ、オレのダチ呼んでやるよ」と、おもむろに電話すると・・・・

 「ああ、ロジャー?オレだけど、まだ飲んでないよな?今オレの店に、競馬見に来て帰れなくなってる頭のおかしい日本人がいるんだけど、こいつをホテルまで送っていってくれないか?」

 とかなんとか話してくれて、しばらくすると、「まったく、なんだよ、日曜日のこんな時間に呼び出しやがってよー」って感じのタクシー運転手がやってきたそうだ。

 弟はこのやりとりを目の前にして「うーん、たぶん、この距離だったらホテルまで5000円から1万円程度なはずだが、こりゃ、1万円じゃ済まないかもしれないなあ」と覚悟したらしい。
 幸いにも現金は充分に持っていたので「いざとなったら有り金全部渡してもいいや」と財布には日本円にして2万円弱入っていたようだ。

 相当ぼったくられるのを覚悟して、そのタクシーでロンドン中心部のホテルまで送ってもらったのだが、着いた時に「おいくらでしょう?」と聞いたら、「え?おいくらって?」と言われたらしい。
 その運転手からしてみれば、「ダチにお願いされて、ダチのダチを乗せる」って感覚だったので、「えー、オレもうオフなんですけど?」ってだけだったのでしょう。なので、見知らぬ東洋人から「ハウマッチ?」って言われて、戸惑ったようだ。

 この話しを聞いたのは、もう10年以上前なので、詳細忘れてしまったが、そのタクシーの運転手が「じゃあ、◯◯ポンドでいいや」って言った金額は、相場より相当安くて、弟は「それじゃ申し訳ないから」と5000円相当ぐらい払ったらしい。

 イギリスのタクシーの話しで印象に残っているのは、毎回フジロックに行っている友人T嬢の話。

 その時のT嬢の旅行プランは「ヒースロー空港から、まずウィンザー城(とイートン校)」だったので、もう就職していてけっこう高給取りだった彼女は、ヒースロー空港からタクシーでウィンザーに行こうとしたらしい。

 ロンドンのタクシーは日本と同じくメーター制だが、長距離は定額制になるらしく、そのヒースロー空港で客待ちしていた運ちゃんは、東洋人の女の子に「ウィンザーまでタクシーで行くの?料金は定額制で◯◯ポンドかかるけどいいのか?」と確認したので「それでいい」とT嬢は事前にだいたいの金額調べていたので了承済みだったのだが、運ちゃんは「ほんとに?」と思ったらしく、紙に印刷された「長距離料金表」を取り出し、「ウィンザー 140ポンド」っていう欄を指さし、「ほんとにいいのか?」って言うが、T嬢がコクンと頷くと「これをちゃんと口に出して読め」と言うので「ウィンザー ワンハッドレッドフォーティポンド」と読み上げたら「よーし、ちゃんとわかってるんだな」とやっと出発してくれたそうです。

 140ポンドと言ったら、為替相場的にもよるけど、おおむね日本円にして2万円を超す大金なので、運転手が慎重になるのもわかるけど「金額、読み上げろ」っていうのにはちょっと笑った。


10月30日(木)

 青木は惜しかったなあ。
 今日勝てば、ワールド・シリーズ優勝だったのに。あと一歩といか、まさに1点差で残念でした。

 日本での大リーグ報道は、日本人選手個人の成績中心なので、その所属チームの順位とかはちゃんと報道しないんだよね。
 前にも、会社であまり野球に興味の無い人に「イチローが所属するマリナーズは万年最下位のチームなので、日本で言うところのベイスターズみたいなもん」と説明したら、「へー」って言われたが、そういう感じなんだろう。

 あ、日本シリーズは、今んとこ0−0なんだ。

 ありゃ、微妙なジ・エンドでしたね。西岡の守備妨害?

 抗議での終わり方もちょっと後味悪いけど、まあ、サファテの壮大な劇場ってことで・・・・

 でも、孫さんと王さんの笑顔が観られるとなんだかホっとします。
 私は孫さん、あんま好きじゃないんだけど、優勝した時にハイジのように走ってマウンド付近にやってくる姿は可愛いと思う。

 というわけで、今年もシーズン終了か。
 あんまちゃんと観てなかったシーズンでしたが、終わるとそれなりに寂しいね。


10月29日(水)

 今日はマスオさんが休みだったので、部長に「マスオさんがまたちょっと噴火して」と軽くホウレンソウしておいた。(報告なのか連絡なのか相談なのか微妙ですし)

 部長もさすがに過去に何度か経験しているので「今度は何?」と冷静に聞いてくれて、私も「彼がほんとは何を言いたいのかわからなかったけど、たぶんプレッシャーからストレスを感じたので、八つ当たりしてガス抜きしたんだと思う」と言っておいた。

 帰りの電車でまた精神科医のブログ読んでいたら「マスオさんも広汎性発達障害なのかもなあ」と思った。
 「これをやれ」と上から指令を受けると、真面目に頑張るが、融通効かないんだよね。例えば、昨日愚痴った話しでも、「売上目標の達成度」を作ることになって、業務Aと業務Bに関してはそこそこの精度で作成できるのに、なぜ業務Cが曖昧になっているのか、その理由はわかっているはずなのに、そうなっていることが許せないようなのだ。

 そして「だって、しょうがないじゃない」と言われると、「みんな無責任だ」と思うようだ。

 「みんな」だって、別にいい加減だから「しょうがないじゃない」と言っているわけではないのに、それがわかってるんだか、わかってないのか・・・

 これって国の政策にケチつける人の心境に近いのかね?「日本は財政危機なので、もっと経費削減すべきだ!」って話しになるが、「じゃあ、福祉の予算削ります」ってことになると、「福祉とか教育費削るな!」ってことになり、要するに「国はもっと真面目にやれ!」って話しになるのだが、具体的にどうすると「真面目にやってる国政」なんだろうか?

 とりあえず、マスオさんは時々困ったちゃんになるけど、年々丸くなってるようだし、一昨日もひとしきり噴火した後は、和やかに雑談に加わっていたし。
 普段はおだやかな「いい人」なので、たまにガス抜きの対象になるくらいは、こうして日記や部長に発散するだけで済むので、私はマスオさん転がしがそこそこ上手いと自負している。

 それに、「ほんとマジこの人勘弁してよ」な苦手な人に比べれば、マスオさんがたまに黒マスオになることなんて、大したことないし。
 まあ「あの会社の経理はミヤノさんがやっているんだから、ミヤノさんが全部把握しているべきじゃないですか」って真顔で言われたことには深く傷ついたので、3日間ほど引きずっているが、そんなもんっちゃ、そんなもんである。

 ほんと、この日記は自分にとって実に精神療法的である。(精神科医の言い回しにかなり感化されいるwww)

 そうそう、ヘコんだので、過去の「イライザの巻」とか読み返しちゃったもん(笑)
 あれは、ほんと相当変な人だったし、自分もその対応に苦労したけど、なんとか円満に排除することができたので「あの頃、頑張ったな、私」と懐かしく思い出した。

 あれが2005年の夏の出来事だったので、もう10年近く経つんだなあ。
 イライザはあの後、どうなったんだろうか?
 小町なんかで「これって私が悪いんでしょうか?」ってスレが立って、釣り師が上手いと盛り上がることがあるけど(「私を非難するレスばかりで理解不能です!」とか釣るから)、イライザみたいな人が本気でやってる可能性も否定できないなあ、なんて思うのである。

 イライザの自己中ぶりは、なかなか凄かった。「ハイジさんはあんなに性格悪いのに、あんな人がいてもいい会社なんですか?」って真面目に言っていたからなあ。
 いや・・・・多少性格が悪くても、仕事できれば別にいいんですけど・・・つーか、そう言うイライザは性格も悪いし仕事もできなかったんですけど、って(笑)

 そもそも、他人への評価で「性格がいい/悪い」という人が要注意人物である。

 昔、近所の銭湯のサウナにはまっていたが、私は他人とほとんど会話しなかったので、サウナ同好会に巻き込まれなかったが、私より若い女子で、常連のおばちゃん達と和やかに会話している子がいて、ある日、その子がいない時に、おばちゃん達が「あの子は性格がいいわよねー」と会話していた。
 「ほんと、性格がいいわよねー」「性格がいいって、なによりもいいわよねー」って褒め殺し状態だった。

 「性格がいい」って要するに「自分に都合がいい」ってことなんだなあ、って思った。
 きっと、息子の嫁なんかは「性格が悪い」って言われてるんだろう。

 ひょえー、日本シリーズは今日は同点のまま後半に突入かあ・・・・

 ところで、マスオさんみたいな性格の人は経理なんてやらずに「自分の努力がそのまま結果に反映する」ような仕事やればいいのにって思う。
 そりゃ、なかなか努力と結果は結びつかないとは思うが「評価が明確」っていうのが大事なようなので、営業マンとかスポーツ選手みたいに「結果の評価が公平」っていうのが向いているんだろう。

 経理にいて、他人の業績を客観的に評価することに疑問を感じているのなら、自分が現場に立てばいいと思うし、マスオさんは現場仕事の方が張り切ってやるので、「そっち向きなんじゃ?」って思うが、そういう部署からスカウトされないんだよね。

 「人柄の良さ」は評価されてるんだけど、難しい部分も知れ渡っているので、なかなか難しい人材なんだろうなあ。ほんと、難しいね。
10月28日(火)

 また黒マスオが出現してしまった・・・・・

 昨日はそれでけっこうヘコんでいたので、高校生の頃の思い出を書き連ねて現実逃避していたのである。

 マスオさんは時々黒くなるが、これだけ真っ黒になるのは、たぶん5年ぶりくらい?

 あの時はTK部長がマスオさんの業務目標として「会社の業績をしっかり把握できる表を作れ」と命じたことが発端だった。
 その当時、業務の一部を分社化したのだが、その際に今までうちで扱っていた商品は新規会社を販売会社扱いすることになったのだが、その卸価格がなかなか決まらなかった。

 価格決まってなくても、得意先への販売価格はそのままで新規会社ですでに販売していたのだが、うちから新規会社への販売価格が決まらないので、売上伝票が入力できないまま、2ヶ月経過していたのである。

 いつまでもその売上が保留になっていたので、マスオさんはその入力担当のCさんに「まだですか?」と何度も確認していたが、Cさんは私に「マスオさんから何度も突かれているけど、あの金額が決まらないことには私ではどうしようもない」と愚痴るので、私が部長に「あの数字が決まらないとCさんは入力できなくて、でもマスオさんが早く数字を欲しがっているので困っています」と訴えたたのだが、部長はなかなかその数字を決定することができなかった。部長の一存では決められなかったからである。

 つーか、分社化したのはいいけど、いろいろ具体的な数字が決まってなかったし、誰がどう決めるのか?っていう方針すら不明という、しょーもない状況だった。
 分社化されたのは、経営判断っていうよりも、上層部の人間関係のこじれが原因だったので、分社化したのはいいが、具体的なことは後回しだったのだ。

 「おままごとで会社やるな」と私は思ったので、その「おままごと」をどう着地させるつもりなのか、私は遠くから見守っていたのだが、マイペースなマスオさんは自分の職務を全うさせることしか関心がなく、「早く数字確定しろ」と末端のCさんをつついていたのである。

 私が部長に「マスオさんがテンパってますので、早く数字決めるか、その件は保留のまま業績資料作っていいと指示するか、どっちかにしてください」とお願いしても、部長はそういう状況がよくわかってないのか「マスオはしょーもないなー」とか言うが、マスオさんがCさんに「早くしろ」とせっつき、Cさんは私に「マスオさんにそう言われても困る」と私に愚痴り、私が部長に「あの数字が決まらないことには、マスオさんは部長命令を達成できないんです」と訴えても空回りすること3回目くらいだったかな?

 マスオさんがすっかりドス黒くなっていたので、私はわざと部長の前で、「Cさんにいくら言っても、元が決まらないとどうしようもないので、自分で直接部長に言ってよ」とかキレて見せたら、部長が素早く反応して、私とマスオさんを会議室に呼び出し「なんなんだ、最近、雰囲気悪いぞ?」と言うので、私はびっくり!!!

 いったい、誰のせいで、こんなことになっていると?

 しかし、もっと驚いたのは、部長が「マスオは何が不満なんだ!」とつつくと、マスオさんの口からは次々と愚痴や不満や不安が吐出されたことである。

 マスオさんの言いたいことは半分もわからなかったが、たぶん「このような大事な数字の管理を任されて相当のプレッシャーを抱えているのに、他の人が協力的ではない」ということが言いたかったようだ。

 さて、今回の黒マスオの出現の原因は、O役員がマスオさんに任せた「予算と達成率」という数字の作成である。

 ここ数年、親会社の業績が横ばいというか、やや下降気味なので、親会社の業務サポートをしている子会社の我が社の業績も、親会社関連での伸びしろは見込めない。
 なので、O役員は「親会社以外の外部への売上の強化」を大きな経営目標に掲げていた。
 それで予算を立てていたのだが、期末が近づいてきたら、その達成が微妙になってきたのである。

 けっこうシビアな展開になったので、マスオさんは「もっと正確な経緯チェックが必要だ」と思ったらしい。
 親会社向けの基幹業務だと、だいたい前年度と同じ流れになるし、業績を予測するためのファクターもよくわかっているので、マスオさんの業績予測は「デス・ノート」呼ばわりされるほど、下降予測がぴったり当たるようになってしまった。

 しかし外部への仕事は不確定要素が多く、目標設定が難しいのだ。

 それでも、年度始めに「今年請け負えそうな仕事」がだいたいわかっている業務もあるが、予想を立てづらい業務もあり、その業務は分社化したG氏がほとんど一人でやっている。

 そして、どうやら、そのG氏が抱えている数字が最もわかりにくいようだ。

 マスオさんは何度かGさんに「予算作成の資料を作ってくれ」とお願いしているようだが、G氏は「それはYさんがわかってるよ」と言うらしい。
 Y嬢は営業事務をやっているし、ある程度の予算は把握しているが、G氏の業務は予測不可能なので、マスオさんが「Gさんの仕事の予算を教えてください」と言っても、「それはGさんしかわからない」とそっけないようだ。

 5年前の事でも同じだったが、マスオさんが問い詰めるべきなのは、部長だったのだが、それをせずに、Cさんにネチネチ言って困らせていたが、今回もGさんに直接言えないようなんである。

 マスオさんが部長に直接文句言えないのは上下関係の壁があるからなんだろうけど、Gさんに強く言えないのは、マスオさんはGさんが大好きすぎるからである。
 その昔、マスオさんとE嬢が「絶交」状態にまで陥ったのも、Gさんが原因だった。
 マスオさんは、Gさん愛のあまり(マスオさんもGさんも男性です。念のため。Gさんはちなみに妻子持ちです)、Gさんが忙しすぎることに心を痛め、Gさんが残業ばかりしているのに、そのアシスタントであるE嬢が定時でさっさと帰ることに苦言をていして、E嬢のご機嫌を修復不可能なレベルまで傷つけたのと同時に「仕事の配分が間違っている」と言い放って、上司であるTK部長のご機嫌まで傷つけたのである。

 あれから6年くらいたっているが、未だにマスオさんとE嬢は直接会話しないほどである。

 さて、昨日の話しに戻ると、たまたま書類を届けにきた新規会社の営業事務をやっているY嬢に、マスオさんが「この間、お話した数字は?」と確認したら、Y嬢は「それはだから、Gさんに確認してねー」とさっさと逃げてしまった。

 Y嬢は過去何度か、マスオさんからそういう「この数字の集計お願いします」という依頼を受けているが、マスオさんの説明が悪いのと、Y嬢は過去に鬱病で休職したこともあるので、そういう嗅覚があるのか、マスオさんとはがっぷり組まないと決めているようで、見事にするりと逃げるようだ。

 あと、Y嬢としては、格下のマスオさんがグダグタ言ってくることなんて無視できる、っていうのも大きいだろう。マスオさんには理解不能かもしれないが、たぶん、Y嬢は、上司からの命令だったらちゃんとやるから。

 だから、もし私がマスオさんの立場だったら、大元のO役員に「GさんやYさんに、もっと正確な数字出せって言ってください」って訴えると思うのだが、よくわかんないんだけど、マスオさん的には上の人にあれこれ言えないようで、下っ端から攻略しようとするんだよね。

 で、Yさんがいなくなった後「じゃあ、あの業務、いったい誰が把握してるんですか?」と嘆くので、うーん、こっちだとE嬢かね?と思って、私経由で、E嬢がGさんの仕事のアシスタントしている話しをしてみるが、E嬢は単なる「発注担当」で、全体的な数字の把握はしてないのである。

 結局、ちゃんとやろうと思ったら、G氏から定期的にヒアリングして状況把握するしかない、という話しになったのだが、そしたらマスオさんがなぜか静かに逆ギレした。

 私やE嬢、そして、そのやりとりを傍受してさすがに見かねたK嬢が「それって、Gさんをもっとシメろっていうこと?それは、できないことはないが、そんなに必要なこと?」と、オロオロしたけど、私が「だから、だったら、マスオさんがGさんに、もっと具体的な数字を出せとお願いするしか・・・」と言ったら・・・

 「自分ではよくわからないからって、オレに任せるっておかしくないですか?」

 とか、言い出した。

 「でも、マスオさんがどういう数字欲しいのかよくわからないし、正確にやるためにちゃんとチェックしろって言われても、何が元になるものが無いとチェックできないし」と言うと。

 「できない、できない、じゃ、何も進歩しないじゃないですか!」

 えーと、うちらは何やればいいんでしょう?

 さらには「あの子会社の経理はミヤノさんがやっているんだから、ミヤノさんが全部把握してないといけないんじゃないですか?」って言われたけど、そりゃ、請求書のチェックはするけど、その内容までは私にはわかりません。

 うーん、結局、マスオさんからいろいろヒヤリングしたけど、やっぱし今回も「上からこういう数字出せって言われて、オレはいっぱいいっぱいだし、上手くやれない部分もあって困っているが、他の人にもっと正確な数字をってお願いしても、なぜかたらい回し」って、「ドン詰まってるんです、オレ」っていう自己主張なだけなのかもしれない。

 5年前の黒マスオ出現時には、部長が「マスオは鬱になったりしそうだ」と心配していたが、私は「あんな、他人に責任を丸投げできるような人は鬱になりません」と言ったけど、ほんと毎回、「もう自分では処理不可能」と思うと、「俺様がこんなに悩んでいるのに、みんな俺様の苦悩には無関心ってどうなのよ?」と噴火するので、困った活火山です。

 さーて、今回はどう対処しようかなあ。


10月27日(月)

 そういや昨日の日曜日の昼ごろ外出したのだが、仮装している人の多さに驚いた。

 ハロウィーンなんて日本では定着しないだろうと思っていたのだが、コスプレの日として定着してきたようだ。下北沢では商店街がハロウィーン祭りをやっていたようだが、コスプレした若者の集団が「ハッピー ハロウィーン!」って掛け声をかけていたんだけど、あれはアメリカでもそういう挨拶するのだろうか?
 ハロウィーンといえば「トリックオアトリート」だと思っていたので意外でした。

 私がハロウィーンという行事を知ったのは、もしかしたら映画「E.T.」だったかもしれない。
 子供らが仮装していて、その中にETが紛れ込んでいるのだが、大人は全然気が付かないってエピソードが愉快だった。
 あの映画はアメリカの平凡な街に住む平凡な家族の生活を丁寧に描いていたような気がする。でも、お母さんはシングルマザーだったんだっけ?(あらすじを確認してみたら、お父さんは愛人がいて家に寄り就かなかったらしい)

 「E.T.」と「となりのトトロ」はテレビ放映している時に、途中から観ても毎回のめり込んで最後まで楽しめる映画だと思う。

 へー、「E.T.」のウィキペディア読んでいたら、ETをおびきよせるために撒いたチョコは、M&Mのじゃなくてハーシーだったんだ?
 大学の頃、M&M’sのが日本でもポピュラーになったような記憶があるが、「ほら、これETのやつ」って言われていたと記憶しているが・・・・

 そして「映画に登場するハロウィンと宅配ピザがこれ以降、日本で定着していった」っていう記述に「ああ、ピザもかあ」と、そっちはよく覚えていないが、「アメリカの出前はピザ」っていうのは確かに映画で知ったんだと思う。

 日本公開は1982年ってことは、私は16歳。
 でも、銀座の映画館で家族で観ました。映画公開が12月だったので、たぶん、正月に母の実家である都内に泊まった時に行ったのかもしれない。激混みだったのをよく覚えている。そして、映画館を出た時にマフラーを落としたことに気がついたのだが、混雑してたので取りに戻るのを諦めた苦い記憶がある。けっこうお気に入りだったのだ。
 今思えば、映画館のスタッフに「もし届いたらキープしておいてください」とお願いしておけばよかったが、近所でもないので、「もう、いいよ」と思ったのだ。

 それに、単独で買ったマフラーではなく、セーターの付属品だったのである。セーターと同じ柄の帽子とマフラーがついていた。
 あれはたぶん、キャラバンのバーゲンで買ったやつだったっけなあ?

 うわ、思い出が芋づる式だが、私が千葉県八千代市に住んでいた頃、キャラバンのバーゲンは重要イベントだった。
 近隣の工業地帯に工場があったのだが、定期的にファミリー・セールをやっていたのである。そこで働く社員やパート従業員が周囲にけっこういたので、招待券はわりと簡単に手に入ったようだ。うちも、同じ通りに住んでいた人が働いていたので、いつもその人が近隣にバラ撒いてくれていた。

 特に1970年代は、近所にそこそこの服を買える店はなく、東京のデパートまで行くような時代に、キャラバンはデパートに置いてあるような服を製造していたので、そのバーゲンは凄まじい熱気に包まれていたようだ。

 なぜなら、まだ幼い子供のいるうちの母や近所の奥様方は、子供を預け合って、そのバーゲンに突撃していたからだ。
 記憶が曖昧だが、うちの母は、私の幼なじみであるSちゃんのママに「Sちゃんは預かるから、いいのがあったら買ってきて」と目利きの仲買人のようなことお願いしていたように思う。

 Sちゃんのママは浅草近辺の老舗装飾品屋(大昔はかんざし屋だったと聞いた)の娘さんだったので、とてもセンスが良かったのだ。
 我が家はそのセンスを信用していたし、実際、Sママが選んできてくれた服を「外出着」としてとても重宝しておりました。
 あのセーターもたぶん、Sママが選んできてくれたもので、母も気に入って着ていたが、私も同じサイズになった頃によく借りて着ていたのであった。
 袖とか首周りがダメになってしまった後、たしかクッションカバーとして第二の人生を生きたセーターだったと記憶している。

 私が高校生になった頃、やっと母と一緒にキャラバンのバーゲンに行ったが、その頃には「普通のバーゲン会場」になっていた。もう、その頃には東京まで行かなくても、津田沼や船橋にもそこそこのデパートがあったし、八千代台にも長崎屋ができて、日常的なおしゃれ着を買うのには不自由しなくなっていたのである。

 というわけで、普段は西友の用品売場で買った服を着ていたが、ここぞというお出かけの時にはいつもキャラバンの服を着ていたので、今でも古い写真を見ると「この服はキャラバン」って見分けられるのであった。

 ネットで検索してみたらキャラバンという服飾メーカーがあったが、それがあのキャラバンと同じ会社なのかはわからなかったが、本社は幕張だし、たぶん同じ会社なんだろう。
 でも、工場はもう日本に無いんだろうな・・・・

 さらに芋づるをたどると、高校生の時にバイトしたのは、フナショク・パンの工場とササキ硝子であった。
 フナショクの方は、土日だけ高校生バイトを日雇いで雇っていた。パート社員のローテの穴を埋めるためだったのだろう。
 電話で枠のある日程を予約する仕組みだったが、日給がその日のうちに現金で支給されたので、近隣の高校生に人気が高く(高校生がバイトできる場所が限られていたため)私は一度だけ、クラスメートが二人で行くはずが片方の都合が悪くなってしまったので、その穴埋めとして誘われて行ったことがある。

 朝8時くらいから夕方まで8時間働いて、いくら貰えたっけなあ?6000円はいかなかったと思うが(当時の最低賃金は600円台だったと思う)、5000円くらいだったかなあ?
 でも、高校生としては、けっこうまとまったお小遣いになったし、当時の高校生のお小遣いって、月5000円あれば上等な部類だったので、月に二度もそのバイトに入れば高給取りだっただろう。今考えると。

 しかし、仕事内容は超キツかった。
 つーか、毎日働いてるパートのおばちゃん達は、土日にやってくる高校生にキツい仕事を振って、自分らはラクするのである。
 もう30年も前の話しなので、はっきり覚えていないが、カレーパンのラインに参加し、油から揚がったカレーパンを引き上げる仕事したのだが、油の湯気で気持ち悪くなった。
 おばちゃん達は、私がラインに引き上げたカレーパンを選別する仕事をしてた。たしかに選別作業は日雇いの高校生には無理だったが、今らから思えば「こんなの機械でやればいいじゃん」なことばかりやらされていたような気がする。

 あそこの工場で軽くショックだったのは、そこで正社員として働いている同じ年の若者が数名いたことである。
 正社員だったのか、そういえばちゃんと確認したわけでもないけど、あの当時は、中卒の若者を非正規雇用っていうのはほとんどなかったはずだから、あの工場に多数いたオバチャン達はパート社員で、ボード持って進捗状況やパートやバイトの配置をその都度指示していたオジサン達は正社員で、10代の若者はパート社員の勤務のムラを埋める、中核的な工員だったのだと思う。そういう人が管理職にもなれず中年になっているような人もいたような微かな記憶があるけど、あまり印象に残っていない。

 17歳くらいの自分にとっては、同じ年くらいで、こういう工場で毎日勤務している、ということがけっこう衝撃的だった。
 一人は若い男子で、パートのおばちゃん達のアイドル的存在だった。「この子のお祖母さんが私と同じ年なんだって!もう、びっくり(笑)」とかおばちゃん達にイジられながら楽しそうに働いていた。

 もう一人印象に残っているのは、「じゃあ、彼女の手伝いして」と短い時間だけ手伝ったのだが、18歳くらいのスラリとした気品のある女子で、一緒に作業したのは「彼女がクリームをしぼって、私がパンの切り口を押さえる」という作業であった。

 ええと、そういうパンは今でも売っているけど、焼きそばパンとかホットドックみたいなパンに切り込みが入っている間にクリームをちゃちゃっと絞り出すんですが、向こうは慣れているので、ちゃ、ちゃ、ちゃ、とリズムに乗って絞り出したいようなのですが、こっちはドシロートなので、そのスピードではパンの切り込みを上手く抑えられないので、クリームがキレいな線を描けないのです。

 相手がイラっとした雰囲気になるので、私も頑張るのですが、上手くリズムに乗れないのはしょーが無いのですが、あっちもシロート向けにもう少しスピード落としてくれてもいいのに・・・・と思いましたが、彼女とはとうとうほぼ無言のまま作業しました。

 いったい、どういう事情があって、高校に進学せずにパン工場で真面目に働いているのか、全く想像もできなかった。
 そりゃ私が通った中学校でも高校に進学しなかった生徒は数名いたけど、「美容師になりたいから」とか「家が寿司屋なので、オヤジの知り合いの他の寿司屋で修行する」とか明確な理由がありました。

 ササキ硝子のバイトは、その時パン工場のバイトに誘ってくれた友人が「夏休みにやってみない?」って声かけてくれたので、やってみたのです。
 その友人とは、20代になってから何度か会ったのですが、その時はデザイナーになってましたが、中学校からの同級生で、成績優秀で手芸みたいなことが得意な子で、今だったら「デコ携帯」の凄いの作っているような子でしたが、デコる材料費がけっこうかかるので、遊ぶ金欲しさというよりは「材料費欲しさ」にバイト情報収集に熱心だったのでした。

 そこでも、高校生はキツい仕事ばかりやらされてました。
 普段はパートのおばちゃん達でローテしてるんだろうけど、夏休み中であるから、パートのおばちゃんたちも夏休みローテ組んでいるようでした。

 ほんと、チャップリンの映画みたいな、ラインの流れについてくので必死な日々でした。
 でも、チャップリンの映画みたいな工場って、普通にありえるんだ、ということがわかったのが収穫でしたけど。

 あのバイト、どのくらいやったのかなあ?
 一ヶ月くらいずっとやっていたような心地がしたけど、実は2週間くらいしかやってないのかもしれない。
 いや、でも、3週間はみっちりやったような気がする。

 ほんと、チャップリンの映画のような世界だった。

 朝起きて、最寄り駅から工業団地までのギューギューなバスに乗って、始業時間が何時だか覚えてないけど、9時だったとしたら、続々と労働者がタイムカードをビシバシ打刻してから、工場の持ち場に就くと、ビーっというブザーの音と共に、9時きっかりにラインが動きはじめ、私の仕事は出来上がったガラス製品が自分に向かって縦に流れてくるのをその後の梱包ラインに載せるため、両手で8個づつ掴んで、横のラインに移動させるだけである。

 イメージとしてはテトリスが近いかな。
 テトリスは、どうにかすると、積み上がったのが消滅するが、あれが消滅しないのが工場勤務。

 回転寿司のレーンが二つ並行していると考えてみてもらうといいかも。
 上段のレーンで回ってくる寿司を下のレーンに移し替えるのが私の仕事で、次々と流れてくる寿司をドババババと高速で下のレーンに移すと、しばらく余裕があるが、余裕があるっていっても数秒のことである。
 ここは、レーンの速度に合わせて単調にやろうと、そうやってみると単調すぎてすぐ飽きるし、ちょっと気を抜くと上のレーンが通りすぎてしまうので、慌てて急いで追っかけて、ついでに少し先まで下ろすが、またすぐに追いつかれてしまうのであった。

 ほんと、休憩時間意外はトイレに行く暇もなかった。
 どうしても、トイレに行きたくなった場合は、後方で別の作業(箱詰め)をしている人に声を掛けると同時に交代の時に迷惑かけないよう、30秒分くらい先までやっておく必要がありました。
10月26日(日)

 小渕さんを失脚させた「明治座」の宣伝効果は?って記事があったが(明治座には全く落ち度は無いようだし)、その後任の宮沢さんの「SMバー」の宣伝効果のほうを試算というか取材してほしい(笑)
 しかも何人で行ったのか知らないけど、1万8千円って二人分の料金だったとしたら、かなりリーズナブルだったし、あのニュースでSMバーに興味を持った人は多いだろう。

 さて、日本の政治のニュースは最近そんなんばっかりだが、海外ニュースはエボラをトップに不安感がいっぱいであった。
 カナダとかニューヨークでイスラム教に改宗した人が単独テロ事件起こしたようで「イスラム国の影響で西欧諸国にもテロ事件が」という雰囲気で報道されているし、「エボラと同じに感染が広がっている」という解釈があるようだが、なんか、それとはちょっと違うのでは?って思った。

 どっちかというと、前の秋葉原での大惨事みたいな「鬱屈した人の自己実現」的な感じがする。

 ああいう事件を起こす人は責任能力の有無は別としても、かなり心を病んでいると思う。でもビョーキの人がみんなああいう暴力的な事件を起こすわけでもなく、ほとんどの人が「正常」な人と同じようなモラルは持っているから、世の中に不安や不満を抱えていても、それを犯罪的な行為に昇華させることはめったにないのだと思う。

 ただ、普通に悩んでいる人は「学校が」とか「家族が」「職場が」「人間関係が」と対象がわりと具体的というかピンポイントだが、日常生活に支障が出るくらい病んでくると「世の中全体が自分の敵」みたいなことを言い出すことが多かった。

 友人M嬢も状態が悪かった時には「自分を追い込もうとしている組織がある」みたいなことを言っていたが、ビョーキの人の中には「自分に不安を与える何か」の境界線がどんどん大きくなってしまうことがあるのだろう。

 ビョーキじゃない人でも「神」みたいな存在が好きだし。パワースポットのブームとか、「甲子園の魔物」とか。

 そんで、そういう「自分を取り囲む何か得体のしれない大きな存在」が神だったり東京ドームのコンサートや野球の試合の熱気であると思える人は、他人からしたら健全な方法で礼拝に参加するのだろうけど(神セブンとかそっちの方向に)、そういうのが上手く行かないというか、どうにも「自分に不安を与える何か大きな存在」の落とし所が見つからない人はにとって、「イスラム国」という神秘的で中二病的な存在がグググっって迫ってくることがあるのかもしれない。

 反社会的な行動に躊躇する人も「イスラム国」っていう大義名目ができれば、「これは正義だ!」って背中押してくれるのかも。
 いや、正義ってまではいかないまでも「自分に不都合な何か」と対立するものがあったら、そっちに付いていってしまうような感じかな?

 うまく言えないんだけど。


10月24日(金)

 連続して私のミスが発覚し、しかもそれを指摘してくれたのが、Y嬢だとなんだかジワジワとヘコんでしまう。
 Y嬢は完璧主義な性格なためなのか、どうやら「ミヤノさんがミスするはずがない」という前提でいるようで、最初は「この数字がなんだかどうしても合わないんです。なんででしょうか?」と確認してくるのだが、調べてみると、単に私の入力ミスだったりするので、他の人にミスを指摘されるよりも倍堪えるのであった。

 それと、先週と今周にやらかしたミスはどっちとも「あー、書類にそう書いてあったのに、全然目に入ってなかった!」という類のものだったので、「あー、老化が進んでいるなあ」と切ない。
 その内の一件は海外送金の時のポカで、先方が振込先の下に「手数料はそちらでご負担ください」と日本語で書いてあったのに、完璧に見落としてました。
 その原因はなんとなくわかる。
 海外送金って、相手の銀行口座情報に加えて、相手の住所を記入しないといけないし、さらには振込先の銀行の住所まで必要なので、けっこう大変なのだ。

 それがアメリカだったら、住所のスペルもなんとなく馴染むけど、ドイツとかだとスペルに馴染が無いのでアルファベット読み上げながら確認するが、わけわからんのは、アジア諸国。
 現地地名を英語読みに当てはめているため、例えば韓国だと、GUEONGとかDOEUNGが元の音がなんなのかわからないし、この間、ベトナムに送金したときはNHANとかXUANとかTHIが多い独特のスペルに苦労した。

 タイだと行ったことあるから複雑なスペル見ても「スクムビット通りだ」(Sukhumvi)とわかるし「soi」っていうのも知ってるからまだ楽なんだけど、ベトナムの地名は中国語とフランス語が混じってるような雰囲気で難易度高かったです。

 というわけで、単なる言い訳ですが、ああして集中してアルファベットと格闘していると、その下に日本語の指示書きが書いてあっても、全然認識しなかったようです。

 でも、こうして視野が狭くなる(というか柔軟性がなくなるというか)と、いいこともあり、最近実感しているのは、「仕事中に周囲の人の会話が耳に入ってこなくなったなあ」ってことです。

 私はなんとなく周囲の会話を傍受しているようで、仕事上では「●●の件って誰が担当してるんだっけ?」なんて電話の取次に困ってる人がいると「ああ、その話、昨日Aさんが電話で話してたよ?」なんて言うことができたので、そこそこ役に立ってはいたが、他の人ってそういうの得意じゃないらしいことにも気がついていた。

 それは「聴こえてない」というよりも「聴くつもりもない」ってことなんだろうけど、びっくりするのは、うちの部長と他部署の部長がとあるトラブルのために喧々諤々でずっと大声で喋っていたのに、後になってそれが何の話しをしていたのか全然わかってない人が多い・・・というか、私以外の全員が無関心だったりする時である。

 そういう周囲に無関心な様子って、驚くと共にちょっとだけ憧れていた。

 そして、やっと憧れの「周囲が何やってるのかよくわかってない」という状態に少し近づいてきたようである。
 見落としが多くなってきたのは困るけど、「見えないからラク」ってこともあるのだ。

 その昔、眼鏡からコンタクトレンズに替えたら、視力がばっちり出てしまったので「げええ、私の部屋、こんな埃が積もっていたのか?」とびっくりしたことがあった。
 でも、それでいいこともあったのだ。
 例えば、外で汚いトイレに入っても、あまり細部が見えないので息止めてれば大丈夫だったりとか(笑)

 そういや、学生時代に喫茶店でバイトしていたが、自分がトイレに入った時や、ちょっと手が空いた時やシフトの引き継ぎの時などには、軽くトイレ掃除をすることを指導されたのだが、トイレ掃除を非常に嫌がる同僚がいた。「トイレ掃除するとその後、一日中不快になる」と言っていた。

 確かにその喫茶店のトイレは和式だったので「ちょっと失敗しちゃったのね」程度の汚れはあったのだが、私はド近眼だったので、それほど「おえっ」ってならなかったのだが、目のいい人には辛いことも多かったのかもしれない。

 視力や視野が落ちてくると、鏡で見る自分の容姿もよく見えなくなるので、シワやシミにも鈍感になるあたり「うまく出来ているなあ」と感心してしまう。

 そういや、乳児が「いないいないばあ」を喜ぶのは「手の影に人の顔がある」っていう立体的な物の見方をしないからと、うちの妹が言っていた。
 もう少し物心ついてくると、隣の部屋にママが移動して見えなくなると「ビーーーーーっ」って泣いたりするようだ。でも、もう少し成長すると「目には見えないけど、隣の部屋という空間がある」ってわかってくるみたい。

 老いてくると、またそういう感覚に戻っていくのかもね?

 って、ですからただの言い訳です。

 昨日のドラフト会議は、楽天は安楽君を引き当てましたが、安楽君は顔がこわばってましたが、あれは緊張していたのか楽天が嫌だったのかわかりませんでした。
 最近は露骨にがっかりする選手がほとんどいないよなあ。パ・リーグの人気が上がったためでしょうか?

 噂の京大の子をロッテが獲得しましたが「小林至・・・・」を思い出した人も多かったことでしょう。
 今年は早稲田の有原がオンリーワン的な扱いでしたが、思い起こせば何年前だ?うっかり六大学の新人戦を観に行った時、有原が登板したら、他校の選手たちがゾロゾロと客席にやってきて「やっぱ速いねえ」なんて会話してましたっけ。
 あの当時の有原の印象は「重い球投げてる感じだが、コントロールが粗い」って感じでしたが、私は投手を見る目が全然ないので、今後どうなるのかさっぱりわかりません。

 投手どころか選手を見る目も全く無いので、私が目をつけた二軍選手が華麗に大活躍したという実績もほとんどありません。
 でも、二軍の試合を観に行くと「そろそろ上に行きそうだな」って選手はわかるんですね。だって、記者が張り付いてるから(笑)

●朝ドラ「マッサン」

 何度か「これはいけるかも」と高評価書いてますが、今週はプロジェクトX的な展開でいい出来です。
 前にも書いた「奥行きを重視したセット」ですが、かなり意識的にやってるようで、そういうプロのお仕事的にも観ていて楽しい。

 上手いのは金魚の使い方で、サントリー創業者がモデルになってる堤真一の役は、社長室で金魚飼っていて、時々「金魚占い」をしている設定なんですが、今週はその社長室で社運を賭けた重要な会議が開かれたのですが、堤真一社長の頭の位置の後ろに金魚鉢があり、社長は社員の発言を聴く際に「ふむ、ふむ」と体を傾けるのですが、そうすると背後の金魚がちょうど社長の本来の頭の位置にあるので「この社長の本体は金魚なんじゃ?」って絵にになってました。

 さらに今日の放送では、ポスターの撮影していたのですが、そこで堤真一社長は主人公マッサンにある重要な発言(うちの会社で働かない?)をするのですが、その背後には金魚の絵の掛け軸が!

 細かい仕掛けが面白いです。

 マッサンはニッカ創業者夫妻が主人公なので、いずれはサントリーがライバルになるのでしょうけど、サントリー社長をモデルにした人物を第三の主役みたいな扱いで描いているので、「だから堤真一だったんだ」と納得です。
 堤真一もそれをわかってるようで、朝ドラらしい演技だけでなく、9時台、10時台の演技をするので、長年の堤真一ファンにとっては朝からたまりません。

 堤真一はやっぱ2.5枚目の役が一番面白いです。

 今日の朝ドラの後の「あさイチ」も少し観ていたのですが、西川きよしが出ていたので、昔のやすきよの漫才も少し流れたのですが、その面白さに改めて気がついたと同時に横山やすしの晩年はけっこう荒れていたことも思い出し、出勤したらウィキペディアでおさらいしちゃったのですが、51歳で亡くなっていたんだ・・・・

 少し前にちょっとショックだったのは「私ってもう、夏目漱石が死んだお年頃なんだ」って気がついたことで、太宰や芥川や三島の享年を超えることはしょうがないとしても、夏目漱石の年を超えることにはけっこう抵抗がありましたが、あと3年もしたら横山やすしですか・・・・

10月22日(水)

 総務部部長は朝から機嫌が悪かった。

 それは昨日の夕方、会社の業務にとあるミスが発覚したので、今日は得意先にお詫びに行くことになっていたからである。

 その業務に関わっていた社員達は、「お詫び」に持っていく資料として「ミスの起きた経緯」とか「今後の影響」とかフォローについて、資料作成してドタバタしていたのだが、あと1時間くらいでお詫び行脚に出発する頃になり、ある資料を作ってくれているはずの社員を訪ねてみたら「誰もいなかった!」と言うので「あー、今、あの部署会議中ですよ」と教えてあげた。

 総務部からはマスオさんがオブザーバーとして出席しているから。
 会議っていうより、部署の定期連絡会みたいなもんで、だいたい30分から1時間くらいで終わるはずで、その時点で30分経過していたので「もうすぐ終わると思いますよ」と教えてあげたのだが、10分経ってもマスオさんが戻ってこないので「まだかなあ」とジリジリしているようだったので「大丈夫ですよ、あの手の会議が長引くのって総務部だけだからwww」と軽口叩いたら、それを耳にした部長が「・・・そんなこと言われるんだったら、もうやらないぞ」と低音で凄むので、私もびっくりしたが、エビワカちゃんもギョっとしていた。

 もー、部長ったら、こわーい!!!!

 でも、もちろん私は半分冗談で半分本気で言ったのだが、部長はちゃんとそれをわかってたんですね。
 総務部の定期連絡会は話が逸れまくって長引くことが多いので、たいてい私が「じゃあ、この辺で」とぶった切っているのである。
 だって、全員で共有すべき情報交換会なのに、部長は自分で気になることがあると、その案件を徹底的に突き詰め始めるのだが、それは後で個別にやればいいと思うし、別に会議室の中でやらなくても、同じフロアで仕事しているんだからフロアでやればいいと思う。

 わざわざ会議室で議事録とって連絡会をやっているのは、ISO的に共有しないといけない案件もあるからなので(議事録に掲載して社員に告知しているという証拠が必要)そうじゃなければ、人数も少ない総務部はフロアの席に座ったままで、あーだこーだホウレンソウするだけで充分なのである。

 しかし、部長は「連絡事項をさっさと消化する」っていうのが苦手らしく、その場で詳細が確認したくなると、そっちに気が行ってしまうので、しばらく「担当者以外には関係の無い事項」に話が逸れてしまい、「あのー、詳細は後でやってください」と、私がぶった切ることになるわけです。

 なので他の部署は30分から1時間で連絡会議が終わるのに、総務部は1時間半から2時間くらいかかっているのです。もし、私がいなかったら、もっと長引くだろう。

 というわけで、「会議が長いのは総務部だけwww」という嫌味を機嫌の悪さから聞き流せなかった部長が「だったら、もうやらないからな」って凄んだってことは、彼なりに会議が長引くのを気にしているからだろうけど、それにしても「もうやらないから」ってセリフ、使用方法が間違ってるしwww

 「お母さんの作る料理がイマイチ」とか「小遣いが少ない」と愚痴ったら、「そんなこと言うならもうやらない!」って言われるのはわかるが、会議の長さを愚痴ったら「そんなこと言うなら、もう会議はやりません!」って言われても・・・・ね?


10月21日(火)

 NHKのドキュメンタリーの話が中途半端になってしまいましたが、あれだけ情報量があると感想がうまくまとまりませんが、大爆笑したのは「宝塚オタク」のボンボンの男子学生が残したフィルムでした。
 自分紹介の映像も撮っていて、世が世ながらユーチューブで活躍してそうだ。

 ああいう庶民が撮影したフィルムって、まだまだどこかにお宝が眠ってそうです。

 逆に「へー」って驚いたというか、感心したのが、東京大空襲で焼け出された家族が自宅の焼け跡に通って「金目のものを発掘」している映像でした。
 「焼け出されたのに、なんで貴重なフィルムで撮影してるんだ?」って思った。

 資産家の一族で、カメラは身を寄せている親戚にあったものなんだろうか?
 映像では、飄々としてタバコ吸ってる父親と、焼野原を仲良く手をつないで歩く幼い兄弟(その映像では3歳くらいだった人が提供したフィルムらしい)が映っており、「焼野原でこんな爽やかなの?」って驚いた。

 関東大震災の映像も、帝劇のあたりが火災で噴煙が上がっているのに、手前の道路を悠々と歩いている人の多さに驚く。
 そして、関東大震災の時も東京大空襲の時も焼け跡をスーツと帽子の正装で闊歩している人がけっこう多かった。
 たぶん、「焼けなかった」隣接した地域は通常の服装で普通に生活していたんだろう。

 全体的に思ったのは「関東大震災当時や戦前って想像よりも豊かだった」ってことである。
 それは、「あまちゃん」以降の朝ドラが大正時代が舞台になっているけど、都市部の生活がかなり豊かに描かれているので、一部からは「そんなはずはない!」って批判されているけど、たぶん、そういう人達は「おしん」に洗脳されるだけなのかもしれない。

 あと、戦中の食糧難だった一時期の記憶ばかり言いふらす人が多かったので、「戦前の日本はもっと質素だった」というイメージも強いのだが、「戦争中の灯火規制で銀座のネオンも消えました」なんて映像観ると「えー、ネオンあったんだ?」ってびっくりしました。

 しかし、やっぱし不思議なのは、日本橋付近が空襲で壊滅的な被害を受けている映像があったんだけど、私の父の実家は日本橋からそれほど離れてない箱崎にあったのですが、空襲で苦労した話を全く聞いたことがないんですよね。「川向うは大変なことになってた」って話は聞いたことがあるんですが・・・

 この話は日記に何度か書いていますが、うちの母が戦争の話題になった時に、義理の母である祖母に「戦争で一番大変だったことって何だった?」って聞いた時、祖母は「洗剤が手に入らなくて、灰で洗濯したっけねえ」って答えていたのです。
 私の世代は、これでもかってほど戦争教育を受けていたので、小学生でも「はだしのゲン」とか「ガラスの兎」などを読んでいたし、毎年、終戦記念日の頃にはテレビでも特集していましたし、なにしろ今思えば、私が小学生の頃って「戦後まだ30年後」だってので、戦争体験者が昨日のことのように悲惨な戦下での生活を語っていたのに、うちの祖母ったら「洗剤がねえ?」って言うので、子供心にも「え?」って思いました。

 でも、NHKのドキュメンタリーで戦後まだ間もないというか、終戦翌年の新年に晴れ着を着て皇居参拝している人々の映像観て、「うちの祖母みたいな人は他にもいっぱいいたんだな」とわかって、ちょっと安心しました。

 結局、悲惨な体験した人は多くを語るけど、そうじゃない人はあまり語らないので、なかなか全体像がわかりにくいのかも。

 それとはレベルの違う話ではあるが、前に2ちゃんのフジロック・スレを眺めていた時に「もっとトイレを増やしてほしい。30分も並ぶのは辛い」という書き込みがあったので、「トイレ行く時間を工夫すればそれほど並ばないよ」というレスがついた。

 私も「ちょっと工夫すればそんなに並ばないのに」と思っていた。コツは「ライブ中」を狙うことである。セット替えの休憩時間は人が集中するので、確かに30分待ちもあるだろうけど、時間帯によっては「待ち時間無し」っていうこともあるのだ。

 ところが「もっとトイレ増やせ」と言い張る人は「自分は実際に長時間並んで辛い思いをしたのだから、『私はそんなに並ばなかったよ』と言う意見は見当違いだ」と怒りを増幅させていた。

 トイレの長蛇の列に苦労した人がいるのは事実だし、待ち時間無しでトイレに入れた人がいたのも事実だろう。
 タイミングの良し悪しもあるけど、「トイレが30分待ちだった」という人がいるからといって、常に30分の行列でもないってことをどう表現すればいいのだろう?

 こういうことって情報化社会でもよくあることで、あのバブル期にバブルを謳歌した人は全員じゃないし、就職氷河期にも悠々と内定何社も獲得した人だってそこそこいただろうし、なにごとも「日本人全員が」ってことにはならないんですよね。

 
10月20日(月)

 昨日の午後はソフトバンクと日ハムの試合観ていたんだが、延長の末、日本ハムが勝ってしまったので、パ・リーグの決着は月曜日に持ち越しになった。
 しかし、これって、うっかり日ハムが勝ったら、日本シリーズどうなんの?って感じだ。(日ハムは3位でしたので)

 試合の合間にフジテレビのドキュメンタリーも観ていた。中村小山三という94歳の歌舞伎役者の話だったので。
 私はその人のことを初めて知ったが、先々代と先代の勘三郎に使えた人だった。そして、今の勘九郎と七之助の養育係を勤めていたので、そのことで知名度が上がったようだし、なにより超ご高齢というのもあって、歌舞伎ファンに愛されているようだった。

 関東大震災の時に3歳だったので、焼野原が怖かった記憶があるのが凄いですよね。
 つーか、ご存命の人で関東大震災の記憶がある人って、もう90代後半なんですよね。

 子役時代から90年に渡り、歌舞伎一筋で未だに現役って凄い話だが、舞台の魅力にとりつかれた、ある意味裏方さんの(一般家庭から入門しているので出世の道は無かった)一生という話で、見応えありました。

 歌舞伎の一門って、戦前のイギリスの貴族のお屋敷みたいな雰囲気なんですね。
 召使は一生召使だけど、二代に渡って仕えたような召使はかなり尊重され、尊敬され、老いてもきちんと面倒みてもらえるって感じで。

 その後、試合やってるMXテレビのサブチャンネルでは「エトワール」っていうパリのオペラ座バレエ団のドキュメンタリー映画やってて、そっちも凄かった。
 歌舞伎と比べると「実力のある物がトップに立つ世界」なのだが、トップ・ダンサーにはかなりのプレッシャーがあるし、群舞には群舞のプライドと「いつかトップとってやる」って野心があるし、代役は虎視眈々と出番を狙っている。

 どっちかというとプロ野球に近い世界なのだが、3回に1回だけヒット打つ打者や、3試合に登板して2試合に勝てる投手が「トップ選手」になる野球と違い、バレエの舞台は毎回完璧さを求められるので、緊張感の度合いがスポーツとはけっこう異なるようだった。(体操とかフィギュアスケートはバレエに近いけど、ちょっと違うと思うし)

 エトワール達のインタビューで印象に残ったのは「年を重ねると役への理解が深まるが、反比例して体が動かなくなる」という話だった。
 心と体のバランスがとれる時期は短く、せいぜい2,3年らしい。
 これは、野球などのスポーツの世界でも同じような気がする。

 プロ野球、歌舞伎、バレエとテレビで眺めていて、「凄いなあ」と感心しつつも、舞台に立つことがとうとう苦手だった自分には理解不能な部分も多い。
 でも、学校行事で舞台に立つことはけっこうあったし、スポーツの試合でも、中学校の時は関東大会まで進んだので、ああいう時、なんか頭がボーっとするような気持になったことは何度もあるが、私にはそれが快感ではなく、気持ち悪かったのである。

 それと関係あるのかわからないけど、「バーゲン嫌い」というのもあった。
 バーゲン会場の熱気がどうにも苦手で・・・

 小売業の作戦として、店舗を活気づけると売上が上がる法則があるようだが、私はそういう熱気が充満した売り場が苦手である。
 野球観戦でも一度だけ、西武ドームにクライマックス・シリーズの試合観に行ったことがあったが、超満員の熱気にげんなりしたので「日本シリーズとか無理」と思った。

 ライブなんかで、最初はぎこちなかったのに、後半、妙に盛り上がって・・・っていうのは好きなんだけどね。
 野球の試合でも、5−0で負けてたチームが後半追い上げて、それまで諦めムードで試合を観戦していたファンが俄然元気になってヤンヤヤンヤっていうのは好き。

 あら、ソフトバンクが勝ったけど、稲葉と金子の胴上げやってました。
 パ・リーグこういうとこいいよね。

 そんで、書きたいことはこの後のことで、NHK特集で「100年前の映像をカラー化」をやるようだったので、裏のクドカン脚本のドラマも気になっていたんだけど、NHKを観てました。

 いい番組でした。
 かなり作為的でしたが(笑)

 こういう過去の貴重映像はよく流れると思うんだけど、改めて感じたのは「関東大震災より前でも丸の内辺りの道路って超広い?」ってことでした。
 広い道路なのに、自動車なんてほとんど通らないから、みんな堂々と道路の真ん中歩いてました。

 日本の古い映像観ると、「ああ、ちょっと前のタイみたいだな」って思います。
 あの当時の西洋人は、今のタイに行くみたいな気持で日本に行ったのかもね。

 あと、なんだったけ?見所多すぎて忘れちゃいましたが、大きなテーマは「歴史は繰り返す」ってことと、「若者はいつの時代にも閉塞感を感じてる」ってことだったでしょうか?

 三島由紀夫がキレイな英語でアメリカのテレビ局のインタビューに応えてましたが、三島由紀夫は生まれる時代がちょっとズレていたら、全然違うキャラになってたかもしれないなあ。

 涙したのはやっぱし学徒出陣で、雨の国立競技場で行進するのも泣けますが、上野だかで「♪みやこの西北」って歌って送り出すのも泣けました。
 校歌を高らかに歌うのは、もっとおバカな状況であってほしい。

 バカ学生が野球の試合に勝っただの、ラクビーの試合で勝っただのって、大騒ぎするのは迷惑行為もあるけど、「バカだからしょーがないな」って微笑ましいと思うんですけど、「生死を掛けた戦場に行く」のを見送るために歌う校歌は超切なかった。

 先日、「イスラム国に加入しようと思った」っていう学生が問題になり、それを補佐しようとした教授がいたとかで、まだ小さなニュースになってますが、学徒出陣のあの時代は、そっちがメジャーだったんですよ?

 で、また、近い将来、「命掛けて敵と戦うんだ!」っていうのが「正しい」って世の中になる可能性はあるんでしょう。年寄りは若者の「ゲーム脳」を批判しますが、太平洋戦争時の日本がどんだけゲーム脳だったのか、って思います。
 特攻隊とか、ほんと、今のゲームのCMでやってる「ひっぱってドーン」って爆発で、本気で勝とうとしたのなら、相当なゲーム脳だったことでしょう。

 結局、100年前と今では、そんなに人々の気質って変わってないようです。

 つーか、私は、もう50年近く生きているので、「この100年」の半分くらいの記憶はあるわけで、残念ながら東京オリンピックの記憶はありませんが、「戦後、20年でこの復興」」と思った人たちの気持はなんとなくわかります。

 私の場合は「バブルに向かう日本」とそれを極めたあと、凋落していくのを見守っただけですえけど、「あー、戦争を知る世代もこういう感じだったんだろうな」ってよく思います。
10月19日(日)

●アンチ巨人の宴

 土曜日は恒例の社長宅でのホームパーティだったのだが、私は巨人阪神戦の経過が気になって、度々テレビのある居間でチェックしていた。
 8時半過ぎくらいになると「やべー、これ阪神勝っちゃうよwww」と、やっと腰を落ち着けて鑑賞しはじめた。
 すぐにロッテファンのW氏が寄ってきたが、後ろのソファにはアラサーの社員が4名くらい座っていて(庭が寒くなって退避してきた)のだが、彼らは野球に興味が無いようだったが、「えー、巨人ヤバじゃないっすか」とテキトーに面白がっていた。その中の一人は「野球はそんなに興味ないけど、どっちかというとアンチ巨人」と名言していた。

 しばらくして小柄なN嬢がやってきてチョコンと座っていたので、室内に温まりに来たのかと思っていたが、なんと「一応、阪神ファンなんで」とのことだった。でも、「え?監督って和田だったんだ?」っていうくらい最近はまともに観てないようだったが(笑)

 前にもそんなことがあったが、そのテレビで野球中継観ていると、通りがかった人(奥にトイレがあるので)が「勝ってる?」と聴いてくることがあるのだが、「どっちが?」とトボけることにしている。「勝ってる?」って言う人は漏れ無く巨人ファンだから。

 昨日もやはり「どう?勝ってる?」って言う人が登場したので「阪神がね、ぐふふふふ」と言うと、「えー、マジ?マジ?」ととても動揺しているのが楽しかった。
 その後も2名くらい「勝ってる?」って聞いてきたので、みんなで「阪神が勝ってまーす」と答えると、「な、なんだよ、ここには巨人ファンがいないのか???」って不思議がられた。

 巨人ファンのああいうところがムカつくのよね(笑)

 というわけで、最終回はホームラン2本出て笑ったけど、無事阪神が勝ったので、みんなで拍手していたら、外にいた人たちが「なんだ、どうした?」と聞いてきたので「阪神が日本シリーズ進出でーす」と元気に教えてあげたら、「えー、マジかよ!!!つーか、おめーら、なんで喜んでるんだよ!」って言う人が多数いて、気持良かったです。

 そして、私の期待通りに阪神ファンは大勢、道頓堀にダイブしてました。アホねー。

 でも、ふと心配になったが、「阪神×ソフトバンク」って日本シリーズなんて、東京では地上波で放送してくれるんだろうか?


10月17日(金)

 今年の秋は久しぶりに秋らしい秋なのではないでしょうか?

 なんか近年はやっと猛暑が終わったかと思うと、ダラダラと残暑が続き、やっと涼しくなってきたと思っていたら、あっという間に冬になるパターンが多かったような気がする。
 それを顕著に表しているのが「手持ちの服が夏物と冬物にきっぱり二分されてしまい、秋物が全然ない」ことであった。

 昨日、今日くらいの気候が一番オシャレできる気候だと思う。
 ブラウスの上に薄いカーディガンを羽織り、さらにもう一枚、薄手のコートを重ねられるし、スカーフやショールも合わせられるし。

 そういう気力がもはや全然ないので、未だに夏服を着ていて、その上に薄いコートを羽織って通勤している。室内はまだ夏服で丁度いいくらいだし。

 でも、寒暖差が激しくなってきたし、乾燥も影響しているのか、ゲホゲホしている人がとても多いと思う。
 今日もフロアの半数がゲホゲホしていたので、「朝晩冷えるから風邪気味の人多いよね」なんて言ったら、誰かが「どうして、こう天気がコロコロ変わるんだろう?」と言うので、私が、

 「だから、女心と秋の空って言うんでしょーが」

 と言ったら、フロアにいた30代女性3名が「ああーーーーーー」と首を立てに振って激しく納得してくれた。

 その内の一人は「その言葉は良く知っていたけど、初めてしっくり来た」と言っていた。

 私としては「えれー月並みなこと」を言ったつもりだったが、あんなに納得されるとは逆にびっくりである。
 そういうのって、10代や20代の時はスルーしちゃうんですかね?
 30代くらいになって、自分を客観視できるようになって初めて「あーーーなるほど」って思えるようになるんでしょうか?

 つーか、私が「これぞ秋の気候」と思っているのに、周りの人たちが「なんか気温差が激しすぎる」とボヤいているのが不思議であった。

 お、今日はCSの巨人阪神戦は今のところ同点か。
 なんか阪神が2連勝してしまったので、このままのノリでうっかり巨人に勝ったら(日本シリーズ出場権をゲットしたら)道頓堀ダイブでまた死者が出そうだな、と期待・・・いや心配しているのである。

 おお、2アウト満塁で新井さんの打席じゃん(笑)
 期待通りの内野ゴロ。
 さすが、新井は(一部の)野球ファンの期待を裏切らない。

 しかも、その裏、阪神のバッテリーは高宮と鶴岡って、何その\横浜優勝/www
 そしたら巨人の打順が村田になり、\横浜優勝/度がピークに達したら、高宮替えられちゃった(村田は右打者、高宮は左投手のため)

 そう、この間、また「世界の終わりを妄想しよう:エボラ篇」というモードになり、ぼんやり歩きながら「今、死んだら心残りなことってなんだろう?」と考えてみた。

1位 \横浜優勝/

 最後に優勝した時は、野球に興味が無かったので、あのマシンガン打線の熱狂を私は知らない。
 しかし、その後、長すぎる低迷は見ているので、こういう雰囲気の後の横浜優勝っていうのはどんなものなのか、ぜひ体験してみたいものだ。
 そう考えると、楽天なんて実にあっさりと暗黒期を抜けて優勝しちゃったものですね。

2位 \広島優勝/

 これは私が野球に夢中だったローティーンの頃にテレビで観ていたので、けっこう記憶に新しいのだが、広島の優勝は「昭和史」であるからして、カープ女子だのカープ芸人が乱発されている今の広島が優勝すると、どういうことになるのかぜひ観てみたい。

3位 関東大震災もしくは南海トラフ

 震度6以上の地震を経験したことないし、避難所で生活したこともないので、そういう大災害が起こった時に自分がどうなっているのか、けっこう興味がある。
 もちろん「エボラがパンデミクったらこの世界はどうなるんだろう?」って好奇心と同じく、真っ先に自分が死ぬ可能性もあるのだが、もし、エボラに感染したら死ぬ間際に「あー、関東大震災を観てみたかった」って謎のセリフを言い残しそうだ。

 ところで、とうとう恐れていた「未来予想図」が現実のことになった。

 いつかきっと「自分より年下のプロ野球の監督」が出現することは覚悟していたが、まさかそれがデーブ大久保とか真中とかになるとは、ほんと想像もしてませんでした。

 真中なんて、1970年代生まれなんですよ?????

 それが宮本だとか稲葉だとか立浪だったら「あー、いよいよ来たな」と諦めるというか、そういう覚悟はできていたが、デーブだとか真中とかって「エボラで死ぬ覚悟はできてます」って思っていたのに、デング熱が悪化してあっけなく死んじゃうようなものだろう。

 あれ、おバカなこと書いていたら、阪神が得点してて、2-4ですってよ?
 今日負けると、けっこうしんどいぞ巨人。

 あ、日テレの中継終わっちゃった・・・・

 NHKのニュースに移動したら「安部首相と中国首相が初めて会話を交わした」っていうニュースやっていたが、「それ、ベルバラみたいやwww」と思った人は私だけ?

 漫画「ベルサイユのバラ」では、フランスに嫁いだばかりのマリー・アントワネットは、ベルサイユ宮殿で一番高位の女性だったが、当時の国王には愛人がいて、儀礼上、マリー・アントワネットは日本で言うところの「後妻である姑」に敬意を表して「お言葉」をかけないといけないのだが(身分が上の方からしか話しかけられないので)、マリア・テレジアの娘であるアントワネットには高いプライドがあり、しかも、国王の愛人を嫌っている側近は「そんなことしなくていい」と煽るので、なかなか挨拶程度の会話でできないのである。

 たかだか「今日はいい天気ですね」程度のことなのだが、そんな挨拶を交わすのも大変難しく、ベルバラの第一巻のハイライトシーンであった。

 というわけで、日本と中国の首相の会話はベルバラ・レベルで語られるようなことになっているらしいが、あほらし。

 どうせなら、「日本首相が中国首相を壁ドン」くらいやれよな。


 へー、今日も阪神勝ったんだ。
 どうなるんでしょうかね?


10月15日(水)

 最近のお気に入りの空想は「もし、エボラがマジにパンデミクったら」である。

 つーか日本で発症した人が出たら、凄い過熱報道になるのは想像に難くない。

 つーか、どこで受け入れるんだろうか?

 そして、スペインやアメリカで看護者に感染したらしいが、どうやらちゃんとした手順でやっていなかったようだけど、そりゃ、日頃から「ちゃんとした手順」で訓練してないと無理でしょう。
 だから自衛隊などは膨大な予算を使って、ほとんど訓練に明け暮れているのだろうし、いくら高価な機材を揃えていても、使う人がそれに熟練してないと意味が無いだろう。

 アメリカやスペインがどういう状況なのかは知らないけど、もし日本で発症した人を治療することになった場合、医師や看護師にその志があったとしても、その家族まで監視されることになるので、治療スタッフに志願することが躊躇われると思う。

 そういう事態に備えて、政府は「イスラム国に行きたい」というような若者を「エボラと戦え」と誘導して、今から看護助手育成したほうがいいのではないか?

 ところで、イスラム国って中二病の夢みたいな組織ですよね。
 その存在自体が、かつての少年ジャンプ的です。
 そういや、かつてのオウム真理教も中二病の集大成のようでした。

 そういう意味では、エボラがじわじわ来ているのは、暫定的死語ではあるが「世紀末的」な現象で(世紀跨いだ直後だとあまり使用されないようだ)、なんだかかつての「2000年問題」みたいな「これで世界が滅茶苦茶に混乱する可能性がある!」って雰囲気があり、しかもイスラム国に加入するのは世界世論的にマイナスだし、オウム真理教に入信するのは「ダサい」というハードルがあったが、「エボラと戦う戦士」になるのは、倫理的に全く問題が無いのが逆にマイナスなくらいで、今だと「命がけで、遺体を探す御嶽山捜索隊」みたいなもんだし、御嶽山捜索隊より「人類の生命を守る」って意味では三階級くらい崇高だろう。

 しかし、今考えるとSARSとかよく封じたなあ。

 でも、鳥インフルエンザもそうだけど、波状攻撃的に時々出現するから、サッカーの試合みたいに「シュートたくさん撃てば、そのうちゴールするかも」って感じで、いつか人類のディフェンスが破れる時があるような気がしていたが、エボラは今のところその最有力候補ですね。

 AIDSも出始めはそんな感じだったけど、いつのまにか治療方法が成熟して、「死に至る病」ではなくなっているようだ。
 今の20代くらいの人は、AIDSがどんな病気なのかよく知らない人もけっこういるんではないか?(同性愛者に対する差別用語的なものだったことも含めて)
 
10月14日(火)

 昨日の続きでHさんの話です。

 やっぱし昨日書いた件でミスを指摘することはやめたのですが、やはり少し気になってしまうので、思いっきりHさんを無視というか普段通りに挨拶はするが雑談は吹っかけない(元々、あまり会話が咬み合わないのでめったに雑談しないのですが)とか、気持の上で彼の存在を消しているので、やっぱり無視みたいなことしていたので、そういうことやってる自分に心が痛みました。

 そしたら、Hさんが帰宅してから、TK部長がE嬢に「明日、Hさんにお願いしてくれないかな」って言っていた内容が耳に入った。どうやら、自分の予定表を確認したら、予定が全てダブって入っていたらしい。
 (E嬢にお願いしたのは、E嬢がHさんと席が近いからである。そして慌てて「いや、明日オレの方が先に出社してたらオレが言うけど」と言っていた。最近の部長の出勤は重役出勤なのである)

 部長はグループウエアの予定表に自分の予定は自分で入力しているが、親会社の全体予定表を自分の所にHさんに入力してもらっている。
 親会社の全体予定表も予定表内に入っているのだが、それを観に行くのが面倒なのと、前にうっかり見落としたことでドジったことがあり、自分の予定表に入れておくことにしたようだ。

 そして、多分、11月の予定を入れて欲しかったのだが、うっかり10月分と11月分を出力してHさんの机に置いておいたので、すでに入っていた10月分の予定が見事に重複していたのだ。

 TK部長の予定表を開いてみたら、目がブレちゃったんじゃないかと思うような多重状態が展開されていた。

 ◯◯地区支店長会議  ◯◯スタッフ◯◯研修 交通費入力締切日 全休日
 ◯◯地区支店長会議  ◯◯スタッフ◯◯研修 交通費入力締切日 全休日

 って感じ。
 TK部長は「オレがうっかり10月のも渡しちゃったから」と言っていたけど、一ヶ月分、ほぼ毎日何らかの予定が入っているのに、全部入力してもダブりに全く気が付かないって???

 ありえない・・・・

 もしかしたら、先に入っている予定を見ないで入力する方法があるのかもしれないけど、普通は紙の手帳に書き込むのと同じく、先に書いてある予定が目に入るはずである。

 なんだろう?薬の副作用とかなんだろうか?

 Hさんは手足に障害を持っているが、てんかん持ちでもあるようで、定期的に通院で休むのは予定表に脳神経科の病院名まで入っているので、たぶん、てんかんの定期通院だと思うのだが、それが認知に何らかの影響を及ぼしているのではないか?

 しかし私はほとんど「てんかん」について知らないし、H氏の持つ疾患の全容を知っているわけでもないので、たまにこういう「考えられないようなミス」をするのは、「バカさゆえの天然ボケ」なのか、「疾患による症状の一つ」なのかも全然わからないのだが・・・

 しかし、大事なことだから繰り返すが、同じ日に同じ予定を2回入れてしまうことなんて、よくあることなので気にならないけど、一ヶ月分全く同じ予定を入れるっていうのは、正常(って言葉も胡散臭いが)な人なら、絶対にありえないと思うのだ。途中で絶対に「あれ?」って気がつくはず。

 もしかしたら、アスペの人だったら「これを入力しろ」と言われれば、二重だろうが三重だろうが入力する人もいるのかもしれないけど。
 前に自閉症の人が書いた本を読んだら「小学校の時に花壇の水やり当番だったのだが、雨の日にも水を撒いていたら先生に『なんで雨降ってるのに?』と言われたが、なんで雨の日に水を撒いてはいけないのかがわからなかった。とにかく当番なんだから毎日ちゃんとやらないと思っていた」って書いてあったから。

 その後の全然別の雑談で、うちの会社の創業者一族には「片付けられない症候群」が遺伝的にあるようで、机周りを雑然とさせる人が多いのだが、その中の一人は、部下が「もう、こんな古い機材全然使ってないし、いらないだろう」とこっそり処分すると、「あれ?ここにあった機材は?」ってすぐに気がつく人らしい。

 私が「それ、アスペ系ですね」と言うと、部長が「あの人、自分でそう言っていた」と言ったら、傍らで話を聞いていたエビワカちゃんが「アスペってなんですか?ビョーキのこと?」と言うので、「いや、そういうわけじゃ・・・」と説明が難しいのお。

 エビワカちゃんは「アスペ」と言っても、なんだかわからないくらいのシロートであるが、自分の娘が学校でいろいろ問題があるので、「ADなんたらとか?なんたらDDとか?そういう疑いがあるようだけど、今のところ支援学級の先生には様子見って言われてるんです」と言われているため「発達障害」関連にちょびっとだけ敏感なのである。

 そういうことになる以前も「うちの子、不登校気味で、あれはたぶん、ビョーキなんです」と嘆いていたんだが、そういうわりには全然勉強してないようで、そうじゃなければ「アスペって何ですか?」なんて言わないだろう。

 エビワカちゃんはほんと、私の想像を上回る「善良な市民」なので、前にも実父が胃がんだと知って「もうダメなんでしょうか?」と言っていたので、「ガンにはステージというものがあって」と説明したら「ステージ?」って感じだったし、義母(旦那の両親と同居してる)が肺炎で入院した時も「肺炎ってヤバいんでしょ?」と心配そうに言うので「そりゃ肺炎で亡くなる人も多いが、肺炎にもいろいろ種類があるし、普通はそう簡単に死ぬ病気じゃないんだけど」と説明したけど、私も専門的知識はないけど、「イマドキ、ガンだの肺炎だのっていうのは、すぐに死んじゃう病気じゃない」ってことはわかるし、ガンに関しては進行度合なので全然違ってくるので、私に聞かないで母親にちゃんと説明してもらえよ、と思ったりした。

 ああいう人の世界観は「ビョーキ/正常」とゼロサムのようで、そういう人に「アスペ」って言葉を説明するのは難しい。

 もちろん私の認識が正しいかもわからないけど、「アスペ」っていう言い回しは、「メタボ」みたいなものである。
 うちの会社では、身障者枠で養護学校卒のアスペルガー症候群の若者を雇用しているが、コミュニケーションに多少の問題はあるけど、パソコン入力などは普通にできるので、そこそこの戦力になっている。

 でも、うちみたいな中小企業だと、普通に大学出ても就職できなくて流れてくる「アスペ一歩手前」みたいな人がけっこう多い。

 だから、ああいう発達障害って、肥満とか近視とか高血圧みたいに、健康診断的に異常と判断されるラインと「まあ、そこそこ日常生活に支障がないでしょう」って感じで、ビョーキと正常のラインが曖昧なんだと思う。

 なによりも「正常って何?」って視点が大事だと思うのだが・・・

 うちの母もそうだけど「私は普通」って自信たっぷりに思ってる人って、「普通/異常=ビョーキ」って世界観を持ちやすく、時々ぶつかるけど、エビワカちゃんに比べるとうちの母のほうが、ちゃんと説明すると、そこそこわかってくれることが多いので、ああいうとこ、知能の高さが云々もあるのかもしれないが、NHK信者っていうのは基礎はできていたりするので・・・・って、そこも知能の問題なのかもしれないけど・・・

 そう考えると、エビワカちゃんの多感な長女さんが不登校だったりする話を聞くと「ああ、この母親、娘の心境全くわかってないなあ」と遠い目になりますが、今は昔より「ビョーキ」の概念が広がっているようですが、そういうのをよくわかってない親も多いような気がしますし、「え?うちの子、ビョーキだったんですか?」で思考停止しちゃう人も多いような気がして、細かい診断ができるようになっても良し悪しがって感じがしますです。


10月13日(月)

 また台風ですってよ。
 それにしても、週末に台風直撃が続いているので、観光業や飲食業は大打撃ですよね。
 今日は出勤だったけど、いつもだと平日よりも土日祝日の方が朝の電車が混むのに(下り通勤だし、9時代の電車に乗るため)今日はガラガラでした。

 さて、今日は諸般の事情で遅れていた親会社への請求書をやっと発行したのだが、育成選手Hさんにお願いしていた明細に変なメモ書きがあったので、「なんだ、これは?」と凝視していたら「あ・・・・」

 親会社への請求の中に、叔父会社のが混じっていたのである。

 支店ごとに備品を納品した明細なのだが、叔父会社の支店の明細が一行だけ親会社に紛れ込んでいたのだ。
 その明細書を作成した人のミスなのだが、Hさんはそれに気がついていたのに(親会社への明細票は決まった支店の並び順になってるセルに、そのまま数字を入力するだけの簡単なお仕事です)その入力する表にない支店名に「?」と印を付けているのに、無理やり、その支店のセルを作って挿入してありました・・・・

 そりゃ、時々、支店が新規開店すると「これ、今度増えたから」って説明してるし、たまにイレギュラーで支店名じゃないのが出てきたら(「多摩地区予備」とか支店単位じゃなくて地区単位みたいなやつ)「こんなのあったんですけど?」ってその都度確認してくれたのに、なんでこれは確認してくれなかったのか?

 しかも勝手に支店コード作ってるし(泣)

 なんかね、こういう「ちょっと一言教えてくれれば」っていうこと、たまにあって、ほんとヘコみます。ああいうのって、何なんだろう?
 だから、毎回そんな感じでイレギュラーなことがあっても、テキトーに自分でやってしまう人ならわからなくもないが、前に支店が増えた時には「この支店が表にないです」ってちゃんと言ってくれたのに、なんで今回はスルーというか、勝手に作ってしまったのか謎である。

 本当の意味で不思議ちゃんだよな。

 で、そういうのを教育的指導しても、根本的に理解してないから、またやらかすと思うので、指導するのも嫌なのだ。
 なので、今日も「あー、こういうのまた説明するの億劫」と一瞬ブルーになったが、今こうして書いてみて、「いいや、言うのやめよう」と決意した。

 こういう諦めはズルいと思ってしまうけど、「他人は変わらない」って諦めるのも大事だろう。そういう、何度説明しても、ちゃんとやってくれないというか、「ちゃんとやってくれているのに、たまに凄い考えられないミスをする」っていう人を私はずっと「たまに祟る神」と呼んでいるけど、ああいうのは自然災害と同じで、「御嶽山は何も行楽日和の休日の昼に噴火することないじゃん?」って文句言っても仕方ないように、不思議ちゃんな同僚も、時々びっくりするくらい想定外のミスをやらかすが、こうして私がミスに気がついているわけだし(そもそもHさんのミスではないし。あるはずの無い支店名をスルーしただけだ。たぶん、新しい支店が増えたのだと勝手に判断して。本人的には「いい仕事した」と思っているのかもしれない)、それほど甚大な被害を被ってないので、いいっちゃいいのだが、それにしても、やっぱし、変なデータが混じっていたら「こんなのありましたけど?」って一言言ってくれてもよかったんじゃないかなあ、そんなに私が怖いのか?って勘ぐっちゃうし。

 でも、こうしていつも「苦手な人」がいるというのは、宇宙の法則らしく、今年の春に長年苦手だった人がとうとう退職したので「やったー」と喜んでいたのですが、その後任として別部署から移動してきた人が、前からいろいろ噂は聞いていたんだけど、実際に仕事でやりとりしてみたら「なんなのこの人?人をムっとさせる天才なの?」って感じで、前任者もほんと能力無いのに上から目線で酷かったけど、今度の人も相当なタマのようでした。

 仕事上ダメな人は大雑把に二種類いて、「一緒に仕事はしたくないけど、友人だったらアリ」っていう人と、「仕事もしたくないし、友人にも絶対なりえない」って人がいるのですが、育成選手H氏は「人柄がいいね」とみんなに褒められるし、私も彼を「いい人」だと思っているのですが、「いい人」=「仕事ができる」わけでもないんですよね。

 逆にプライベートではあまり親しくしたく無い感じの人でも、仕事はきっちりやってくれるので、信頼できる人もけっこういます。コミュ障系の人に多い。

 しかし「性格も最悪だし、仕事も無能」って人は珍しいのだが、いるところにはいるんですね、うちの会社の選手層の厚さに目眩がしました。

10月11日(土)

●漠然とした不安

 香港の行政長官選挙制度をめぐる抗議活動のニュースを観ていて、「そのうち、中国もソ連みたいに崩壊したりすることもあるのかなあ?」と思った。

 自分が中学生くらいの頃は、まさかソ連が地図上から無くなるとは想像もしてなかった。
 東欧は自分が学生だった頃とはかなり変わってしまったよなあ。

 ここ30年くらいでずいぶん世界地図が変わってしまったわけだから、これからの30年でどれだけ変化するのだろうか?
 安定しているように思えていた西欧だって、この間、スコットランドの独立騒ぎがあったくらいだし、ほんと油断できません。

 そして、最近のグローバルな心配事といったらエボラだよなあ。

 あまり医療水準の高くないところで苦戦しているので、「これ、先進国の整った環境だったら、こんなにならんものなの?」と素朴な疑問があったけど、スペインで看護助手が感染したことで「マジ感染力強いんだ、ヤベー」って感じです。
 アメリカで発症した人は亡くなったようなので、先進国の医療体制をもってしても、感染力と致死率の高さは同じなのかも、と思うと、これ、ほんとパンデミックになるのかもしれない。

 最悪の場合は、黒死病みたいなことに?
 ペストの大流行はヨーロッパの中世の話だが、それでも人口の3分の1くらいが亡くなったという説もあるから、今みたいにもっと人の移動が激しい時代だったら・・・と想像すると怖くなる。

 でも、ペストの大流行を乗り切ったことで西欧人は病原体に強い人が多いという説もあるが、エボラに対してはどうなんでしょうね?

 それにしても、アフリカの一部地域での感染拡大くらいじゃ製薬会社は本腰入れてなかったと思うけど、アメリカやヨーロッパにも患者が出てきたら、本気出してくれるかもしれない。だって、もし治療に有効な薬が開発されたら、お金のある国はさっそく備蓄してくれると思うから。

 というわけで、一攫千金を夢見てる人には「エボらの特効薬」の開発に頑張っていただきたいのだけど、マジで一攫千金を夢見てる人(企業)だったら、「もう少し先進国でそれなりに蔓延してからじゃないと金にならないな」とか思ってそうだな。


10月10日(金)

 うん、やっぱ「マッサン」は面白そうだ。

 なによりもやっぱし堤真一がいいし、相武紗季ちゃんもいい演技してますねー。
 つーか、最初出てきた時「誰?」って思ったが、「ああ、相武紗季だったか」って後からわかったんだけど、そういや西田尚美も最初は誰なんだかわからなかった(笑)

 こういう「役者」よりも「役」が全面に出るドラマは期待できます。
 それに、大阪制作の朝ドラは大阪収録での長丁場なので、超売れっ子をキャスティングするのが難しいのか、知名度の低い役者さんを多用する傾向があるので、「ごちそうさん」でも、いけずな姉役のキムラ緑子さんとか、座敷わらしみたいな妹役の高畑充希とか、強烈なキャラの教授役だったムロツヨシなどを全国区にしたので、そういう期待は高い。

 そして脚本も派手さは無いけど、けっこう好きなタイプです。
 西洋人のエリーが「日本の家は靴を脱いで入る」とか「箸が上手く使えない」という王道の失敗談を交えつつ、一番カルチャーギャップを感じたのは「マッサンを娘婿にするためにスコットランドにウィスキー留学に出したのに、外人嫁を連れて帰ってきて大ショック」という事の顛末でしょう。

 社長も社長夫人も社長令嬢も当然そういうつもりだったようだが、日本的奥ゆかしさのため、はっきり名言せずに「空気」だけでマッサンもわかっているものと認識していたのだが、「夢のウィスキー造り」しか頭になかったマッサンにとっては「えええええ?そうだったんっすか?」って話なのだが、これは現代に生きる視聴者にとっても「はっきり言わないとわかんないよー」っていうエピソードだし、エリーもそう思っていいはずだが、エリーはそこで「日本文化わけわかんねー」とはならなくて、「自分は別にマッサンが好きだったわけではないが、親にそう言われて二年間準備していたのが無駄になったことが腹ただしい」というお嬢様(相武紗季)の揺らぐ感情の底に興味を持つエリーが描かれている。

 どうやらエリーは「本音と建前」という日本文化の重要な部分にすでに本能的に気がついているように描かれているので、日本語が上達するとか、箸が上手く使えるなどの進歩よりも、そっちの能力が今後より磨かれていく過程が描かれるのなら、このドラマは断然面白くなりそうです。


10月9日(木)

●美味しく頂かれてしまいました

 昨晩はかなり涼しかったので、「もう薄掛け一枚じゃあ寒いな」と思って、薄手の毛布を出して寝たのだが、朝起きたら脇腹よりも背中寄りに痒みを感じたのでボリボリしたら・・・なんじゃ、この巨大なシコリは!!!

 少し前にダニにやられたので「ああ、またやられたか」と思って掻いたのだが、患部が10円玉大になってることに驚いた。
 ダニはなぜか近い場所を齧るので、前回の時はおヘソの周辺を二箇所やられていたが、それぞれは5ミリくらいのシコリだったのに、今回は「家族揃って久々に焼き肉だー」と盛り上がったのか、それとも飢えた一匹が猛烈に喰らったのか知らないけど、4箇所くらい集中して噛まれたようで、シコリが合併して10円玉大になっているようだ。

 よく「牛さんも美味しく頂いてもらって幸せでしょう」なんて言うけど、食われる立場になったら、「ダニさんに美味しく頂いてもらってよかった」なんてゼッテー思わないよな(笑)

 教訓:納戸に仕舞ってある布団は天日干ししてから使いましょう

 現在、布団乾燥機で熱烈熱殺菌中である。

 しっかし、ダニってなんで、ああも腹回りの一番肉厚な所ばかり狙うのだろう?

●裁判員制度

 ええと、裁判員の話ってまだ書いてないよね?
 あんまし終わったばかりの頃に書くと何の裁判だったかわかってしまいそうだったので、少し寝かせておきました。って、私がやったわけじゃないんだけど。

 春頃にエビワカちゃんが「裁判員に選ばれましたって通知がキタっーーーーー」と報告してくれました。「もう、私、どうなっちゃうんですか?」と涙目でした。
 これは総務部でも限られた人しか知らせてなかったんだけど、「実はK嬢も去年そうだったんだよ」と教えてあげた。

 私も去年のK嬢のことで「へー、そういう仕組なんだ」って知ったんだけど、年度始めにまず「あなたは今年の裁判員候補になりました」って通知が来るらしい。
 そんで、実際に裁判に参加することになったら、一ヶ月くらい前に(もっと前だったかも)「何月何日から何日までの裁判です」って通知が来るらしい。

 その日程で都合がつかなかったら、そこで辞退することもできるようだが、辞退しない場合は、日程の初日は「候補者」が集まって抽選会をするらしい。
 K嬢は最初の招集で抽選に外れ、しばらくしてまた招集されたが、また抽選に外れたので、結局、裁判員はやらなかった。

 「へー、そういうもんなんだ」と思った。

 「私にはそんなの絶対無理!」と動揺していたエビワカちゃんも、あらためてK嬢に「こうだったよ」と説明を受けると「じゃあ、実際は外れて、裁判員やらない可能性の方が高いんですね!」とホっとしていたが、私は「Kさんは、けっこうやってもいい感じだったのが外れていたけど、そんだけ嫌がってると逆に当たりそう」と思ったので、そのままそう言うと「不吉なこと言うの、やめてくださーーーーーい!!!」と、ほんとマジ超嫌そうだった。

 しかし、その仕組ってどうなんだろうね?
 例えば「10月1日から3日までの裁判(審理と判決で4日も5日も拘束される。土日祝日は除く」の場合、9月30日に抽選会が開かれて、そこで外れた人はそこでお役御免らしいのだが、うちの部署みたいないい加減なシフトの職場だったら、「1日から5日まで休むかもしれないし、休まないかもしれない」でいいのだが、もっとタイトなシフトの職場だったら(飲食店とか小売業とか)先に休みを予定したら、急に出勤できないことも多いだろうから、ポカーンと4日間暇になってしまうだろう。

 でも抽選会(とは言わないんだろうけど)で選ばれる確率は低いようで、K嬢の話だと「5人に一人くらいだったかなあ?」って話なので、シフトがタイトな職場だったら「もしもの時にはシフトの穴埋めてください」って急病とか葬式で急に休むくらいのスクランブル体制にするのかもしれない。

 さて、「明日はいよいよ運命の一日だね」と抽選会前日のエビワカちゃんに「ドラフト会議前日」の高校球児に言うようなセリフを言ったら、「だから、私はこんだけ嫌なわけだし、それにKさんも外れたんだから、私もきっと大丈夫です」と言うので、やっぱ、この人、当たるんじゃないかなあ、と思った。

 もし裁判員に選ばれたら、総務部が把握している限りではうちの会社で初めてなのだ。
 「黙ってやってる人もいるかもね」とは言っているが(黙って有給休暇をとれば可能)、そんなのなかなか黙ってられないだろう。少なくとも、直属の上司には報告するだろうし、その上司は絶対に総務部長に報告するだろう。

 そして、そういうパイオニアっていうのは、本人が先駆者になるつもりなんて全く無い人がやることが多いんですよね。

 と思っていたら、珍しく私の予感が的中して、抽選会の日に電話が入り「当たってしまいました・・・・」
 後で聞いたら、候補者は30名くらいいて、その中から6名選ばれたので、確率は5分の1くらいだったらしい。

 事後にいろいろ話を聞いたのだが(事前に詳細を話すのはもちろんNG)、殺人事件ではなかったので、少しだけ気がラクだったそうだ。
 そして、エビワカちゃんは「他の裁判員は、被害者とか被告の親に感情移入しちゃう人もいたけど、私は意外と冷静というか、客観的でした。えー、自分ってこんな人なんだ、って意外でした」と言っていた。

 プロの裁判官の説明もわかりやすく、審理過程にはストレス感じなかったらしい。

 大人の階段を一つ登った彼女に「もし、来年また誰かうちの社員が選ばれたらきっと、『えー、どうするんですか?どうなるんですか?』ってパニクると思うから、その時は経験者として色々教えてあげてよ」と言うと、ニヤっと自信ありげに微笑んでいた。

 エビワカちゃんの説明聞いて「え?そうなの?」と思ったのは、抽選会に集まった30人くらいは、せいぜい50代くらいの人までで、高齢者がいなかったらしい。
 ランダムに抽出したら、高齢者人口の多さから、「もうリタイヤした人」が数名混じってるのが普通だと思うんだけど、たまたまだったんだろうか?
 裁判員制度のページを読むと「本当にお年寄り」は年齢だけで辞退できるらしいが、60代から70代くらいの元気な人なんて、絶対に辞退しないどころか「月に一度くらいやりたい」ような人多いと思うんだけどな。手当も出るし。

 うちの父親なんて選ばれたら超張り切ると思うよ。

 叔父(母の弟)なんて、市議会の傍聴が趣味になってるらしいが、裁判所の傍聴を趣味にしている高齢者も多いんじゃないかな。無料だし(笑)

 裁判員制度がなぜ今さら導入されたのか不思議でしたが、エビワカちゃんみたいな、善良な一般市民が参加することで、「裁判ってこういうものなんだ」とアピールすることはできると思うので、けっこう意味があるのかもしれないと思いました。

 私にもそのうち来るかなあ?
 裁判所なんて足踏み入れたこともないので、けっこう興味あるんですけどね。
 ただ、私はどっちかというと「必要以上に感情移入しちゃう」タイプなので、けっこうシンどいと予想できるんだけど。

 裁判といえば、NHKがヒロスエ主演で「聖女」ってドラマやってましたが、最初の3話くらいをオンデマンドで観て、この間、最終回はリアルタイムで観ましたけど、「なにこれ、結局、なんだったの?」と思った。

 モデルにしたのは明らかに「木嶋佳苗」の事件で、主人公のヒロスエは「美術の勉強したいので留学したい」とか言って交際している男性から金を引き出し、その交際がこじれると殺していた容疑という設定だった。

 ドラマの中では、もちろん「稀代の悪女」としてマスコミに取り上げられ、そしてヒロスエの美貌ですから、格好のワイドショーネタになるって話だったのですが、「木嶋佳苗」にヒントを得たドラマとしては「???」でした。

 つーか、木嶋佳苗、ほんとわけわからなくて・・・・

 最初の衝撃は「デブでブスだったの?」ってことでした。
 最初の頃は木嶋佳苗の写真出てなくて「中高年向け結婚サイトで引っかかった男性たちが不審死」みたいな報道だったので「どんな悪女が出てくるのかな?」と密かに期待していたら、「え?この人?」っていう衝撃でした。

 でも、「中高年向けにターゲットを絞ると、30代半ばだったらブスでデブでも入れ食い状態」っていうのは想像に難くないので、ニッチで頑張っていたんだな、と思いきや・・・・公判になったら、そのブスでデブが「私は高級娼婦だった。名器だったんで人気ありました」とか堂々と言うので、ゲンダイ系が食いつくこといとおかし状態だった。

 さらには、女性ファンまでついちゃって・・・・

 なんだかよくわからなかったが、でも、なんだかわかる部分もあった。
 自分の女友達でもネットというかブログやってる人のを読むと3割増というか、下手すると8割増くらいになってる人がけっこういるから。

 こっちは実物知ってますから「何やってんの?」と思いますが、嘘は書いてないんですよ。だた、「私の好きなお料理とかお菓子」を並べるだけで、なんとなくセレブな雰囲気になるようです。

 あれに男は騙されるのだと思うが、さらに「私、もっと勉強したいんです」っていうのが効くらしいです。
 頑張ってる女子をサポートすることで張り切る男性が多いようですね。
 ずいぶん前だが、その当時20代半ばの友人がバイトでお水やっていて、なかなかの好成績を上げていたようだが、その子はけっこう明確に成りあがり志向を持っており、何で成り上がろうとしているのか私にはよくわからなかったが、その子の上昇志向は顧客のオジサン達には心地良かったらしく、店閉めた後のアフターでの焼肉屋で「私、なにかになりたいんです!」って話をつまみに、そこそこの社会地位というか収入のある男性は快く焼き肉代を支払っていたようで、その当時の私の感想としては「あー、若い女子の夢と野望をつまみにできるんだったら高級焼肉代とか安いもんよね」でした。

 
10月8日(水)

●皆既月食

 鑑賞しようと早めに帰宅したのに、世田谷区は東から南東にかけて厚い雲がかかってしまい、見えません。(直前までは雲の合間に観られたが)
 南の空は雲の切れ目が大きいのによー


 お、近隣の話し声が聴こえたのでベランダに出てみたら、やっと皆既日食が雲間から出てきた。なんだかボンヤリと曖昧な感じが不思議です。(薄い雲越しに観てる感じ)

 皆既月食の後半、半分くらいまで復活するあたりまでは観察することができましたが、また厚い雲に隠れてしまいました。


10月7日(火)

 えーと、土曜日は出勤して、日曜日は終日雨の中、イベント仕事してて、昨日の月曜日はお休みでした。
 台風が関東直撃したけど、暴風域はあっという間に過ぎたので、雨台風でしたねえ。
 神奈川県でも土砂崩れで亡くなった方がいらっしゃいましたが、マスオさんちの近所でも土砂崩れがあったようです。そういう、被災者が出なかった小規模の土砂崩れはけっこうあったのでしょうね。

 さて、私にはどーにもこーにも退屈だった朝ドラの「花子とアン」がやっと終わって、大阪制作の「マッサン」が始まりましたが、今んとこ「まあ普通」って感じです。
 でも、初の外国人ヒロインの女優さんが予想を上回る良さで、まだ「20歳そこそこの小娘」の演技プランなのでちょっと演技がくさいけど、30歳くらいの設定になったら益々良くなるのではと期待しています。

 けっこう違和感あるのがナレーションなんだよな。
 でも、これが朝ドラの王道ナレーションなんだろうけど、「ごちそうさん」はナレーションとしては画期的な「ほとんど説明しないし、日によっては全く出てこないナレーション」だったし、さらには「ナレーションが憑依している糠床が空襲で焼けてしまったので、そのクローン(糠床を知人に分けていた)が登場するまでナレーション無し」という空白期間もあったりして相当実験的だったのですが、次の「花子とアン」はナレーションが美輪明宏という、さらに冒険していたので、「朝ドラ、どこへ行く?」と思っていたのですが、「マッサン」は王道を守るようです。

 まあ、外人さんが主役という実験をやっているので、他は冒険する必要ないし、やる余裕もないのかも。マッサンの両親が泉ピン子に前田吟っていうのも「渡る世間は?」って感じで安定感抜群だったし。

 でも、「花子とアン」に比べると圧倒的にテンポが良くて、今朝の放送は昨日の台風情報優先での放送中止のため、2話まとめて放送していたのだが、30分があっという間でした。
 そんな中身が濃いわけでもないんだけど、不思議だ。

 そして、早くもちょっとだけ堤真一が出てきて、ベタにカマしてくれていたので、あのキャラがあの調子でやってくれれば、きっと面白くなるだろう。

 そしてマッサン役の玉鉄はやはりいい感じで、まだ本性というか性格の全貌は出てきてないけど、小出しにしてる感があるし、「好奇心が強く、場を読む力も高く、そして前向きで明るい(かなり頭良さそう)」らしいエリーに対し「ちょっと天然」の夫マッサンという対比が今後生きてきそうである。

 あと、「カーネーション」や「ごちそうさん」でも感じたが、大阪制作は東京に比べると小さいセットという制約があるのかもしれないけど、逆にそれを跳ね返そうと奥行きのある画面を演出しようとするのが好きなんだよなあ。
 まあ「マッサン」では今のところセット撮影よりも美しいロケシーンのほうが印象的だけど、そういや、最近はCG技術の進歩なのか(電柱とか後で消せるから?)、農村シーンが非常に美しいような気がする。

 私がテレビ制作会社で働いていた20数年前までは、ああいうロケシーンを撮影できる場所はほんと限られていたから。

10月2日(木)

 精神科医のブログを読んでいたら、「最近は重篤な統合失調症の新患がほとんどいない」というような意味のことが書いてあったけど、昔に比べるといい薬が増えたし、心療内科などの敷居が下がったので(鬱病がポピュラーになったから?)、早期に適切な治療を受けられるようで、長期入院するような統合失調症の患者の高齢化だけが進んでいるようだ。

 そう言われてみると、ここ数年、うちの近所を徘徊していた男性も見てないなあ?
 かなり大声で「頭の中に住む誰か」と言い合いしながら徘徊していたので、暗い遊歩道などで出会うと「喧嘩か?」って警戒したものだが、そういや全然現れない。

 あと、茶沢通りで時々、やはり「誰かを罵倒」していた中年女性がいたけど、それも見てないなあ。

 彼らは言ってるセリフは攻撃的だったが、危険人物とは思えなかった。だって、誰とも目線合わないというか、他人に全く関心がないように見えたから。でも、ちゃんと、交通事故にも遭わずに徘徊してるんだから、車や信号は認識できていたのかもしれないけど。

 私の通勤時間はラッシュ時より後なので、かつてはその時間帯によく、そういうタイプの「なんだか怒ってる人」を見かけたけど、そういう人も見かけなくなった。
 特に印象に残ってるのは、60代くらいの小柄な男性で、いつも酔っぱらいの不満みたいなことを呟いていて、女性専用車両が導入された頃は「女性専用車両?そんなもんで女を甘やかすから、女がつけあがるんだ!」とかブツブツ怒っているので、周囲の客はビビっていたけど、いつもそんな調子で別に暴力ふるうわけでもなかったので常連さん達は涼しい顔で無視していた。

 あと、明らかにそういう系統の人だったけど、ブツブツ独り言言っていたと思ったら、お向かいの席で携帯いじってる若い女性に「写真とるな、バカ!」とスーパーの袋を丸めた非常に破壊力の低いものを投げつけたので、その女性はキョトンとしていたけど、すぐに「ヤバい人だけど、危ない人ではない」とわかったようで、席を立つわけでもなく携帯を閉じてソワソワしながら座っていたっけ。

 ああいう人たちをあまり見なくなったのは、いい薬が開発されて症状が緩和されてるのか、法律が改正されて、入院させやすくなったのかねえ?

10月1日(水)

 この間、実家に行った時に甥っ子T君を妹宅まで送り届けたが、駅に向かう道を歩いていると、通り過ぎる人の中に「あーら可愛いわね」って表情をにっこり向けてくれる人がちらほらいた。
 ああいうのって、こっちも嬉しくなるので、増してや育児に疲れきってるお母さんたちにはもっと効果あるだろう。

 そういや、駅に着いたら、「遠回り」が大好きなT君は「あっちから行く!」と車いす用スロープの方に駆け出して行ったので、ぱっと見「幼児が一人で歩道を走っている」という状態になったのだが、ちょうど通りかかったおばちゃんが心配そうにT君を目で追っていて、T君がスロープから駆け上がっていき、その頂上に私が手を振ってるのを確認してくれたので軽く会釈したけど、よく「今の世の中は子育て世代に厳しい」とかネットでは愚痴られてるけど、みんな暖かく見守ってくれてるじゃん?

 そういう子供に暖かい目線を送ってくれるのは、やはり高齢女性が多く、自分もそういう経験あるし、あと、人前で表情や態度に出すことを控えないからなんだろうと思った。
 だって、男性で「わー、かわいいね」って無邪気に寄ってくるのって、アル中みたいなヤバそうな人ばかりなんだもん(笑)

 そういや、姪っ子達の夏合宿に付き合っていた時、T君や老親が昼寝したそうだったし、暑かったけど午後3時を過ぎて日も傾いていたので、長女のNちゃんは大人しく漫画読んでいたけど、双子がうるさかったから「公園でフリスビーしよう」と誘ったら、Nちゃんも退屈していたらしく着いてきた。
 最初、実家から徒歩10分くらいのところにある「ボール遊びできる公園」に行こうと思ってたんだけど、母が「駅前にもガラーンとした場所あるわよ」と言われたのだが、その場所に心当たりがなかったけど、どうやら駅前にある都営住宅に隣接しているらしい。

 行ってみたら、たしかにいつもその横を通っていたのだが、公園と言っても、砂地のガラーンとしたスペースでベンチがあるので大人がそこでタバコ吸ってるだけで、遊んでいる子供の姿は無く、だから、全く印象に残っていなかったようだ。(子供の遊び場という雰囲気ではなかった)

 団地の敷地内みたいな場所だし、ボール遊びは禁止になっていたが、三角ベースくらいなら全然オッケーな広さがあるし、ミニサッカーだって大丈夫だろうと思うけど、誰もいないと「ここで子供を遊ばせていいんだろうか?」と心配になったが、ふと隣の団地を見上げると、広場に面しているのは玄関側だったので、騒音は問題になりそうじゃなかったから、しばらくそこでフリスビーして(ウレタン製なので人に当たっても大丈夫だし、それほど飛ばないし)遊んでいた。

 そしたらすぐに、怪しいオジサンが吸い寄せられるように近づいてきて、ヘラヘラと子供らを眺めていたので、「出たー!不審者め(笑)」と思ったが、眺めているだけでそれ以上近づいて来なかったのでホっとしていたら、しばらくしてまた来て、今度は手になんか持ってて、それを子供らに見せようとしているので、「何してんじゃ?」と思って近づいてみた。

 そしたら、なんと、蝉の抜け殻を5つくらい手の平に載せていて、それを「ほーら」と子供らに自慢しに来ただけでした。
 知的障害者なのかもしれないけど、痩せててドス黒い顔していたのでアル中っぽかったけど、子供が遊んでいたので、部屋まで戻って宝物持ってきてくれたのかなあ?
 そっか、たぶん、都営住宅だから高齢者とか生活保護受けているような人が多いんだろうね。だから、ここで遊んでいると、ああいう怪しげなオジサンが寄ってくるので、「あそこでは遊ばないように」って言われてるのかも。

 そして、その時は私もいたからいいけど、子供だけの時だったら、後で「公園で遊んでいたら、蝉の抜け殻持ってきたオジサンがいた」なんて子供が話したら「不審者目撃情報」になってしまうのかもしれない。

 でもね。
 「子供の声がうるさい」って苦情言う人よりも、ああして、なんだか子供のオーラに引き寄せられてしまう「やや頭変な人」のほうが、私としては「気持がわかる」ので「ああ、蝉の抜け殻だ、すごいねー、ありがとねー、じゃあねー」とご丁重にお引き取り願いましたが、ああいう人にどう対処すべきか、正解は無いので難しいわね。

 って話しが逸れたが、子供や子犬連れの人とすれ違う時に「わー、可愛い」と思っても、若い頃はそんなそぶりを見せずに無表情のまま見ていたけど、最近はそういう自意識が低くなってきたので、つい表情に出るようになってしまったのだが、それは欠点ではなく「高齢女性の美徳」であることに気がついたので、積極的に「かわいいでちゅねー」の顔するようにしました。
 なんだかバカみたいだし、ウザいような気もしてしまうが、「被かわいいでちゅね」側に立ってみると、かわいいでちゅね顔をするオバサマやオバーチャンって上品な感じの人が多いのよ。
 そりゃ、自分に余裕が無いと、可愛いものを素直に愛でられないわよね。

 目指せ、褒め上手なオバサン!である。

 コツはたぶん、別に無理して褒める必要もないけど、「わー、可愛い」と思ったら、できるだけ発声すること。
 前も実家に行った時に、隣に5歳と3歳くらいの姉妹がいるのだが、その子らを観た瞬間「お、美人姉妹だね」と言ったら、その子らのお母さんのテンションがググっと上がったのを感じたので(矢沢のライブのバイブが的なwww)「わー、しかも同じ髪型にしてもらってるんだ(ウルトラの母みたいな髪型)、いいなー、お揃いでかわいいいねー」と心から言ったら、場のテンション最高潮になり、私もとても気持ちよかった。



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