可燃物な日々

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 日本酒8合飲んだ勢いで、新しい掲示板を作りました
10月31日(水)

 また眼精疲労が激しく、会社でのパソコン画面も頻繁にカスミ目になるし、今もけっこう霞んでいるのですが、おかげで通勤電車でも読書できないから、独歩君に依存しきってます。

 そんなだから、仕事が溜まっていても、せいぜい2時間くらいしか残業できない。おかげで過労死しないで済みそうですが(笑)
 もっとも、体力的に無理がくると、すぐに発熱したりする自己保存体質なのですけどね。

 仕事では、いろいろやらないといけないことが山積で、ストレス溜まりますが、過度の飲酒で解消できる程度ですから、それで二日酔いになって、仕事が捗らないのは自己責任。
 唯一の救いは、ここんとこエビワカちゃんと波長が合うようで、あれこれ投げても素直に元気に張り切ってやってくれるので、ほんとに助かります。この気持はちゃんと言葉にしないとな、とは思うのですから、口下手なのでお菓子をせっせと差し入れするくらいしかできない。

 そんなこんなで、けなげに働いているのですが、そんな私の心の綱渡りの足をひっぱる出来事が・・・・

 それに、なにか対処しないといけないのですが、とっても気が重く、「ああ、家に帰りたくないなあ」と、帰宅恐怖症の人の気持がちょっとわかった。

 ええ、まあ、前々から私の唯一の悩みと言っていいのかもしれないが、例の借金の保証人問題です。

 つい最近、本人から久々に電話があり「ボクは元気ですよ〜、最近、曲作り頑張ってます。機材をもっと揃えたいけど、まあ、今んとこ、これくらいでいいかなと思ってます」という内容で「機材買う金があったら・・・・」と呆然となったので、必死の思いで「私には迷惑かかんないようにちゃんとしてるだろうね?」と釘を刺したところ、「大丈夫ですよ!」っと、あっかるく答えていたのだが・・・・

 たぶん、あれから一ヶ月も経ってないと思うが、督促状が昨日届いた。
 前にも届いたので、郵便ポストでその封筒を見つけたとたん激オチ。

 それでも、なんとか開封して、書類を精読するうちに愕然。
 今年の1月を最後に、まったく返済していないのである。

 で、融資をしている地方自治体は「連絡もつきません」と書いているのである。
 どういうシステムになっているか知らないが、本人に何度も督促状を送っても音信不通になって何回か経つと、自動的に保証人にこの書類が送られてくるのであろう。マチ金よりは相当緩くやってると思うが・・・・

 しかし、本人から自主的に「ぜんぜん心配ないです」と電話貰ったあとに、この仕打ちというのは、こっちの打撃が累増である。
 ワールドシリーズ最終戦で、松坂が好投したのに、岡島が炎上して優勝を逃した、みたいな・・・・・

 たぶん、自分の尺度というか常識で考えてはいけない相手なんだろう。

 もう、すっぱり諦めて、自分で返済しようかな。悪い男に貢いだと思えば、ちょーど、そんな金額だし。
 地方自治体の融資なので、無利息なのが唯一の救いだ。もっとも、保証人になった時点で「無利息だったら、最悪、それを全部被るだけだし」と覚悟を決めていたのだが。

 でも、額がそれなりなので、やっぱし決心がつかない。

 まあでも、前向きに考えよう。このくらいの金額を投資しちゃって(「円天」とか)がっかりしている人が世の中には沢山いるのだ。それに、妻と子を殺されたとかいうのに比べれば、しょせん、金で済む話ではある。何千万も支払ったマンションの耐震構造が・・・・っていうのも、ほんと気の毒だし、最新ニュースで探せば、覚せい剤で逮捕された元アイドルって、今後どうやって生計を立てていくのだろう?

 そういう、ある程度の自己責任も含むが、世の中に満ち溢れる不幸に比べれば、全然たいしたことないし。

 そーいや、イランで誘拐された大学生、その後、交渉は進展してるんですかね?


10月30日(火)

 今日も早番だったので、9時から7時まで働きました。
 今日はあんまり仕事捗らなかったけど。
 前から言われていた入札資格の更新を放置していて、でも、やろうとしていたんだけど、そしたら、あーいうことが起こり、それどころじゃないどころか、「代表者が変わるんなら、その後のほうがいいし」と思っていたうちに、すっかり忘れていたんだが、年内にやらんといけないらしいので泣く泣く今日やりはじめました。やっちゃえば、大したことないんだけどね。

 前はK嬢がやっていた仕事で、毎回、「売上高」とか「自己資本」とかを私が教えてあげないといけなかったので、記載で面倒なのはそういう部分なので、てゆーか、決算報告書も添付するんだから、勝手に向こうで算出してくれればいいのにと思う。

 そーいや、社葬の準備などが佳境でドタバタしている最中に、某中小企業庁から「中小企業実態調査を提出してください」と電話があり、「そんなの後回しに決まってるでしょ!」と激怒。
 いや、電話してきた職員には「はあ、じゃあ、今月中には」と嘘を言ったのだが、こっちは、毎月の支払処理さえ、青息吐息でやっていて、「うちがちゃんと支払いしないと、マジで潰れる下請けが出る」とサービス残業して、必死にやってる最中にそんなもの書いてられっか!と、社内でタンカを切ったら、最初に催促の電話を受けた、気の細かいM嬢が「ほんとにいいの?」と食下がってくるので「ましてや、某中小企業庁が、中小企業の仕事の邪魔してどーする!本気で調査したいなら、決算書でも何でも見せるから自分で集計しろ!」と叫んだら、M嬢は「・・・・・また電話かかってきたらどうする?」とそっちの心配してるだけらしいので「いいっすよ、私がはっきりそう言いますとも」で解決した。

 なので、私は各省庁が発表する企業動向調査とか全然信用してません。あまりにも催促されるので、「じゃあ、テキトーに書きますけど、それでいいんですね?」ってタンカ切って、デタラメの作文数字出したこともあるから。
 あと、賃金調査でも、それはちゃんと職員が来て、説明してくれたのだが、うちの賃金体系では計算できない箇所も多かったが、向こうが「じゃあ、これは、これでいいです」って言うので、「それじゃ、実際とかなり違うだろ?」と思ったけど、向こうがいいと言うから、こっちもそれで計算できるとラクだったからそうしたけど、そこが調査に参加してくれた企業には集計結果をくれたけど、それがシロート目に見てもデタラメっぽくて、折れ線グラフがガクガクしているのを見て、なにを考えろと?「あー、みんな、それぞれテキトーにやってる」とわかっただけです。

 まあ、そういうので仕事したつもりになってるのはいいが、税金でやってるとなると、虚しい・・・・
 無意味なデータに血税つぎ込むよりも、接待ゴルフでナーナーのほうが、いいのではないかとマジに思う。

 少なくとも私には迷惑かかってない。
 いや、ほんとに血税が「私の血はワインなの」な使われ方をしても(どーゆー?)、それ以上は献血されないし、いや、消費税が上がるかもしれないが、そんなに消費してないんだけど、それよりも、ただでさえ忙しいのに、「おめー、決算書自分で読めよ」な内容の調査書を送りつけられたほうがムカつくのだ。しかも、売上カテゴリーごとに、設備投資の金額書けとか、そんなの知らんわい。賃金調査だと、社員番号で5人づつ抽出しろとか、やってられっか。だから、給与明細開示するから自分で見にこいって。

 あー、そーいや、昨日もわりと早く帰れたのに、月9観るの忘れた。

 わたし、やっぱり、フクヤマそんなに好きじゃないんだな。

 でも、今朝の「めざましテレビ」でXのヨシキのインタビュー観て、ちょっと動揺した。
 フランスのコミケみたいなイベントで、ヨシキが登場したら、フランスのおタクどもが、なぜかXジャンプで大歓迎していた映像が流れていた。5千人くらい集まったらしい。

 あたし、Xに髪の毛一筋ほどの興味もないが、もし、あたしがフランス人だったら、Xジャンプしてるほうだったかも・・・・・

 「なると」とか「るろう」とかにも興味ないが、もし、あたしがアメリカ人だったら、とっても興味があったかも。

 ここんとこ仕事が忙しいので通勤電車で読書できないので、もっぱら独歩君に癒されているのであるが、ブラック・フランシスの新譜(?)で「ぷは〜」と心癒されている自分を「J-WAVEよりも、おしゃれ」だと思っていることは否めず、たぶん割合的には「フランス人なのに、Xジャンプ」と同じくらい希少なのかもしれないと思って、「すんまそん、ただ単にマイナーなものが好きなんです」とフテくされていたのだが、「でも、自分には、きちんとした審美眼というか、ほんとにいいものをいいと思う能力がある」と己を鼓舞していたというのに、「フクヤマやシバサキはどーでもいーが、月9のデキは上々」と判断していたというのに、潜在的な「メジャー回避」の癖で、見逃してしまったらしいあたりが、自分の小ささを思い知らされて、ちょっとヘコんでいるのでありました。

 今日はもっとヘコむことがあったんだけど、それは、もう少し立ち直ったらまた。
 もー、ほんと、酒でも飲まんとやってれないんだけど、飲んでる酒が「キリン スパークリング ホップ」っていうのもどうよ。(マジにお気に入り。でも、500ミリ缶2本飲むとけっこう効きますね)
10月29日(月)

 今日は早番で9時出勤だったこともあり、けっこう静かで仕事が捗ったこともあり、久々に7時は上がれた。

 私もちょびっとだけ臨時賞与をいただいたので「いい下着でも買うか」と西友に行ったのだが、欲しかったのは肌着であったが(ババくさい言い方)、すでに冬用の下着ばっかりになっていて、「いや、まだ高機能ババシャツ着る気候でも・・・」と思って、結局買えなかった。ほんとに買い物の才能がない。で「ま、いっか」と預金してしまうので、預金残高だけがチマチマと向上するのであった。

 さて、また日記上げてなかったが、土曜日は台風接近していたけど、先週から「飲みに行こう」と言ってたM嬢と相談して「歩ける範囲だったら、多少の大雨は」ということで三茶でお食事。タイ料理→ワンコイン・バー(ハロウィン強化週刊だったらしく、店員と常連客が仮装してて、誰が店員かわかりにくかったが、そこそこ楽しめた)→沖縄料理も出す謎の寿司屋(いつも地元民で賑わう廉価な店)で寿司を2カンほど食って〆という、ジモティならではの堅実なコースをはしごした。

 話題はもっぱら、M嬢の「引越ししたいが、なかなか決め手が」であり、今の部屋の惨状の愚痴もあたらめて拝聴したが、隣が洗濯畳んでる音もわかる部屋って、それだけでもひどいが、ほぼ毎晩のように友だちを呼ぶ隣人のようで、唯一のすくいは「男友達ばかりなので、彼女はいないみたい」っていうことだけだろう。

 衣擦れまでもわかるような状態で、エッチされたら、たまったものではない。

 私も、今の部屋の前には、ずっと壁の薄い部屋だったけど、そこまで何から何まで聞こえたわけでもないし、ほとんどの隣人は常識的な人だったので、そりゃ、たまに彼氏が来てたり、友達呼んで遅くまで喋っていたりとかはあったけど、こっちだってお互い様だったし、それに、互いに深夜に友人と喋る場合には声量に気をつかったりしていたので、そういうのって「気をつかってるんだな」とわかれば、けっこう許せたりするのだ。

 考えてみれば、私の場合、前の部屋も「女性限定」だったから、わりと静かだった。女の子同士が喋っていても、あんまり響かないのだが、男性の声はけっこうよく聴こえるので要注意である。
 今の部屋も、下の部屋に彼氏が来ると、彼氏の声だけ妙にはっきり聴こえたりした。

 そーいえば、ずいぶん前の話だが、うちの母が友人と喋っているときに、友人の愚痴が「高校生の息子が、生意気にもよく彼女を連れ込む」という話だった。
 で、男子だから、連れてきた彼女をろくに親に紹介しないまま、自室に引き篭もるので、親としては気になってしょうがなかったらしく「いったい、何やってるんだと心配になって、隣の部屋の壁に耳を押し付けてみたんだけど、最近、立て替えたばかりのなんちゃらハウスの家は、妙に防音がよくて、ぜんぜん気配もわからなった」そうで、うちの母からそんな話をきいて「ああ、防音もよしあしだねえ」ということになった。

 思春期でホルモンバランス崩れきった息子が夜中に奏でるギターの音で家族全員が寝不足というのも困るが、それはそれで、息子が今、どういう状況なのか、把握できていい面もあるだろうし。

 そーいや、Xジャパンが再活動らしいが、私が実家にいたころ、隣の家の、うちの弟と同じ年のご長男が微妙に荒れていて、深夜ではないにせよ、夜の10時ごろ、Xジャパンを大音量、ってゆーか、Xジャパンの音は許せる程度だったが、てゆーか、高校生くらいになると、みんなそこそこ大音量でそれぞれ好きな音楽をかける程度に「荒れる」ので(青年の主張大会)、みんなの音楽の趣味が丸わかりで、それはそれで窓を開放する秋の夜長のBGMとしては面白かったのである。

 で、隣家のぼっちゃんの「大音量」が近所でも話題になっていたのは、彼が、そこそこ大音量のXジャパンに合わせて、さらに大音量で歌ったからであった。
 最初、私は何が起こっているのかわからなかったが、弟が「隣のTちゃん、なぜか一緒に歌うんだよね」と解説してくれたので、二人で2階のベランダに立って夕涼みしながら鑑賞すると、たしかにそーか、どうも変だと思ったのは、本人の渾身のカラオケ付きだったからか、と、やっと気が付いた。

 Xジャパンの音楽は両隣くらいにしか聴こえないが、本人の熱唱は向こう三軒くらいに響き渡っていたので、なんだか微笑ましかった。
 あの彼も、順当に成長していれば、今ごろ2児の父であろう。(同級生のうちの弟が、3児の父なんだから)
 自分が、ご近所に響き渡る声で、Xジャパンを大熱唱していたことをどちゃんと覚えているのだろうか?

 私は忘れないよ。
 だって、「ベルセウス座流星群が見れるかなあ」とベランダで空を見上げているとき、いっつも君のヘタな歌を聞かされていたから。で、Xジャパンの楽曲が流れてくると、いまだに君のあのヘタクソな絶唱を思い出しちゃんだよね。なので、私の中ではXジャパンっていうのは「お隣の洟垂れ小僧が、高校生になってちょっと荒んだときに熱唱していた歌」として、それより少し前の時代、暴走族のお兄さんたちが♪ぱらら ぱらぱら ぱらららら〜って、なぜか「ゴッドファーザーのテーマ」を鳴り響かせていたのと同じものとして認識してます。
10月26日(金)

●1ブロック

 もう配りきってしまって、うちの会社の金庫にはないので、「全世界に発信しているらしいネット日記?なのか?」にも書くことができますが(金庫破りの方に読まれているかもしれませんし)、社員に臨時ボーナスを現金支給することになって、それでけっこうピリピリしていたのです。

 けっこう「現金支給」が好きな会社なのはわかっていますが、ただでさえ忙しいときに現金用意するのって、ほんと大変なんですから。経理業務がよくわかってない新米総務部長が、急に気が付いたみたいで「あれって、けっこう大変じゃん」と言うので「大変は大変ですけど、現金出納は仕事ですから」と言ったら「スイトーって何?」と言われて、膝カックン状態。

 でもまあ、タイトな日程だったけど、がんばりましわよ。
 でも、日程がタイトだったので、銀行に「現金ちょっとたくさん引き出します」と電話できたのが前日だったから、かなり低姿勢で「できたらでいいのですが、できたら新券で」と言ってみたら、「では、新券でご用意します」

 私も経理人生長いが、私が働き始めたころはすでに「銀行振込」が当たり前になっていたので、あれだけの新札を用意したのは初めてだった。新札じゃなければ、2千万か3千万円くらいを見たことはある。「ふーん、わりとコンパクトなんだな」と思ったっけ。

 なので、新札の1千万円の束が、十字に縛られてるの初めて観たよ。

 それを解いて、作業しながら思い出した。
 「あ、あれが1ブロックか!」

 叶姉妹の人気絶頂期に、叶姉の恭子さんが自伝本みたいのを出版して、ワイドショーでもよくとりあげられていた。その中でも、注目されたのは「私に会うたびに、現金で1千万円くれる男性がいて、私はそれを1ブロックと呼んでいた」とかいう下り。
 たしか、そのころ、パートで来ていた美人さんが、バイト給料の現金担当で、あるとき、千円札が1000枚になってしまったので、私と美人さんで「わー、なんか、すごい」と話をしていたのだが、ふと、「1ブロック」のことを思い出して、「そーいや、叶姉妹の本で・・・・」と言ったら、美人さんは「ミヤノさん、叶姉妹の本を読んだの?」と言われて「いえ、そーじゃないんですけど」とアワアワしながら、「テレビで紹介していたんで・・・・、で、カクカクしかじかで、叶恭子さんの言う1ブロックっていうのは、これが一万円札なんだなあ、って思って」と言ったら、美人さんは、美人らしく、ありのまま素直に「世の中には、そういうお金持ちっているのねえ」って言うので、そりゃ、一千万や二千万の金が自由に使える人は思ったよりも沢山いるんだろうけど、でも、叶姉妹が実際そんな大金もらってたかは疑問である。

 と思っていたのだが、まさに「1ブロック」ってやつを目の当たりにして、叶姉妹なのか、ゴーストライターなのかわからないが、「実物を観たことあるんだな」と確信した。

 いやーしかし、「お金に心を奪われた」とか言いますが、現金ってほんとにそういう魔力あるみたいで、あれだけの現金を扱っていると、心底くたびれます。
 中小企業の経理担当とはいえ、億単位には慣れているつもりですが、キャッシュで1千万超えはほんとキツかった。現金って、100倍くらいストレスがあるんですね。

 振込みで1億支払うストレスが、現金で100万円支払うかんじと同じくらい。
 つーか、会社の口座に1億円の残高があると、自分の個人預金に百万円あるような満足感をおぼえる。
 もっと大きな会社だと、ケタが違うんでしょうけど。

 しかし、現金の魔力というか、しかも新札相手でそうとう神経消耗したので、その仕事をなんとかやり終えた夕方に、お腹が痛くなってしまい、しかも、消化器系の痛みではなかったので「子宮とか腎臓とか?」と不安になりました。眩暈までしてきたので「やべー、たかだか現金一千万ちょっと扱っただけで、過労死したら、かっこつかねー」と必死に下を向いていたら、腹痛は治りましたが、今後は頭痛に見舞われて、「だめだ、もう、くも膜下出血で死ぬ」観念しましたが、その後、酒飲んだら頭痛が消えたので、ただのアルコール依存症だったらしいです。

●顔のいい営業マンがやってきた

 会社の代表者が替わったので、いろいろ手続きも大変なのですが、メインバンクから先に処理していたんですが、4番手くらいの銀行にも親会社経由で「お知らせ」がやっと行ったので、親会社の経理主任が「手続き担当はミヤノさんですから」と言ってくれたようで、やっと、4番手銀行の担当者がやってきた。

 その銀行とは、親会社との絡みで(ってゆーか、銀行は子会社を単体で考えてないから)、ちょっとした借り入れをしているだけなので、私がそこの担当者と会うことはなかったのだが、数ヶ月前に、私が返済資金をそこの口座に移し忘れてて、返済金が引き落としされなくて、その連絡は親会社の経理に行ったので、「今すぐ、現金で持ってけばいいそうですけど、どーします?」と言われたので、私が200万円ほど慌てて融資窓口に持っていったのである。

 親会社の経理部長は「担当者は、○○君っていう、チャラチャラした感じのニーチャンです」と説明したのだが、融資窓口に行ってびっくり。

 「きゃ・・・・きゃわいーじゃん」

 他にも数名若い男子がいたのだが、どいつもこいつもややホスト風で「この銀行は、男子を見た目で採用しているのか?」と思いましたです。(あくまでも他行比であるが)

 一番手、二番手の銀行の担当者にも、それなりに懐かれているというか、向こうも私のことは「面倒な書類の用意とか、捺印しているのはこの人らしいが、この人に決済権があるわけでもないようだし・・・」と見定め中のようでございますが、実際、私は「ハンコ押しておいて」と社長に言われたからハンコ押しているだけで、それ以外のどーでもいーよーなことは自分で判断してやっていますが、それ以上については、「私、ただ書類用意するだけですので〜わかんなーい」と逃げている。

 で、このたび、直接付き合いのあまりなかった、4番手銀行から、イケメンの彼が来たわけである。(あくまでも他行比ですが)
 向こうとしては、今までは親会社の経理部長とやりとりをしていたのに、いきなり「その手続きは、あっちにミヤノさんていうのがいるから」と言われて、ワタクシが登場し「はいはい、謄本と印鑑証明と、あと、ここに印鑑ですね?」と手続きの話を聞いていただけだが、「今後、こういうお話はミヤノさんにすればよろしいのでしょうか?」

 「はあ?まあ、そういうことになるかと?」
 「では、今後のご融資の提案なども?」

 えーと、えーと、そういう権限は全く無いのですが、君が直々に接待してくれるとかいうんだったら、ちょっと心が動いちゃうなあ。少なくとも「運転資金が必要だけど、どこから借りようか?」っていうときに「あの銀行がいいです!」って挙手するくらいは・・・・・、で「なんで?」と言われたら「顔がいいからです!」で押し切るからさあ。

 いや、マジで上の方々は「41歳で独身で」のミヤノ女史が「あの銀行の担当者は顔がいいので、あの銀行がいい!」って、きっぱり言ったら、気の毒に思って、けっこう通るよ?「銀行なんて、どこでも同じようなもんだし、ミヤノがああ言ってるんだから」って。

 なので、ここでいっちょ「いえー、私はそういう立場では」と言いつつ、「実は影の女帝です」なあたりを匂わせておこうかとも思ったのだが、実際のところ、今後の銀行とのお付き合い担当がどの役員になるかも不透明だったので、「いえ、書類揃えたりするのは私の仕事なんですが・・・あとは上に確認しないと・・・・」と奥ゆかしく言ったので「じゃあ、細かいご相談は以前からの通りに、向こうの部長さんに」って言われた。っち(心の中で激しく舌打ち)

 以前、オフィスのコーヒーの営業が、ことごとく「特攻隊の美人ネーチャン」で、受付でブロックしていたのだが、うっかりオジサンが応対したら「じゃあ、ユ○マットにする」ということになり、「え?あれでいいのか?」と思ったのだが、思ったとおり、光物スーツ(もちろんミニスカ)に胸元の露出も万全な「特攻隊の美人ネーチャン」は、切り込みしてくるだけで、のちの「ルートセールス」には、絵に描いたようなボンクラ男子がやってきたのであった。

 「もー、騙されてるんだから」とオジサンを糾弾したら「いや〜、あの子が毎月来てくれると、うれしいかな、と」と本音をもらした。

 最近、来なくなったなあ。
 一時期はほんとに「君はキャバクラで働いても、かなり稼ぐだろう」な見映えの女子が「試飲だけでもぜひ」って沢山切り込んできたんだけどなあ。

 上手いと思うのは「会社のコーヒーどうするか?」っていうのは、たかだか月に数万円のことなので、「キャバクラ嬢っぽい女性営業マン」に鼻の下を伸ばしてしまったオジサンの決済で動くということだ。

 オフィス飲料の営業では、ギャル大活躍であったが、そーいや、銀行って未だに女性営業って見ないね。

 前の会社で勤めていたときの、メインバンク(都市銀行ランク10位くらい)で、「営業補佐」な女性営業がいたけど、やっぱし今の私と同じように「事務手続きは私がやってますが、それ以上のお話は上に」っていう程度だった。

 バブル期の「総合職VS一般職」っていうのも過去の遺物になり、やっぱし、銀行の「外回り」は相変わらず男子主導らしい。それこそ、美人でバリバリのが来れば、うちの上司なんてイチコロだと思うんだけど、来ないね。
 まあ、よくわかるんだが、営業マンっていうのは、あんまりキレモノでもよくないらしい。
 「あの、バカが〜〜〜〜」っていう「ノビ太君タイプ」のほうが売れるみたい。
 で、そのバカが徹夜明けなのに、接待ゴルフのお迎えに来てくれると、うれしいらしい。

 顔に惑わされえる私と、どっちもどっちであるので、顔がいい人は、お局様にピンポイント攻撃して、顔がそこそこの人は、サル山ヒエラルキーのお遊戯で(ゴルフとか。防衛庁もそれでもめてるようですね)がんばってください。

 ああ、そっか、顔のいい人にお金任せる気ってしないんだな。
 キアヌ・リーブスみたいなルックスのファンド・マネージャーに大金任せますかね?しませんね?(自問自答)
 美しい人には、やはり金を貢ぐのが王道というものでしょう。(もっとも、私がキアヌにせっせと貢ぐのは、いかにもつまんなそうな映画のレイトショー料金1000円が精一杯だが)
 なので、オフィスコーヒーの営業にはギャルを配置しても、ギャル戦闘服な金融系営業ウーマンって登場しないんすね。
10月24日(水)

 ほんと、人生山あり谷ありで、暇なときは暇というか普通だったのに、忙しいとなると、5人くらいの乳児の面倒をみているような感じで、こっちがギャーと泣くので、オシメを替えようとすると、あっちがギャーと泣くのでミルクをやっているうちに「宅配便でーす」にハンコ押したら「えーと、さっき泣いてたの、どの子だったっけ?」とほっぺに手を当てて考えていると、またギャーと泣き出すのがいたので「えーと、こいつがオシメだったな?」とオシメを替えると「あれ?オシメじゃないじゃん」と首を傾げていると「ああ、その子は熱が出たんで、親がそのうちに来ます」と言うので、親が来たから「それじゃあ、こいつですね」と渡そうとすると、「これはうちの子じゃありません!」あ、間違った、だってこの子もなんだか熱出てそうだったんだもん、ええと、こっちね、すいません。ってゆーよーなかんじ。

 昨日は、全社的に進行中の「会社の自分探し」の一環として、総務部も目標を決めることになった。

 総務的なことについては、いろいろ問題点があったので、落としどころが見つけやすかったが、意外に「財務」が宙ぶらりんになってしまった。
 現部長が、総務部に着任して日が浅く、しかもまだBSだのPLだのの見方がよくわかってないというドシロートなので、彼に財務云々での意見を求めるのが気の毒なのであるが、私だって「経理の目標は?」って言われても困るし。

 つーか、うちみたいなオーナー企業での財務目標って、私らが決めること?

 まあ、やりたいことはわかってるのさ。
 零細企業だし、「家族的な会社」っていうよりも「部活的な会社」ですので、オーナー一族が「学校の創立者」みたいなもんで、「○○大学の誇りにかけても、ぜひ箱根駅伝に出場しなければならない。そうするためには、どうする?」とキャプテンが部員達にカツ入れてるんですよ。

 そんな中、○○大学の部費会計を任されている女子マネのワタクシはどうすればいいのでしょう?
 部室の掃除でも頑張ればいいんじゃないかと思います。
 なので、私は自分ちが「片付けられない症候群」でも、会社では、お姑さんのように目を光らせて、嫁のエビワカちゃんに「会議室の椅子が乱れていたから直しておいてください」とか「この茶碗は茶渋で汚れてきたから漂白しておいて」なんて指令出してます。

 他になにやれって言うんですか?
 社員のモチベーションを上げるなんちゃらって言われても、それやるために、特別賞与を現金で支給することになって、かなりテンパってるんですけど。
 もちろん、仕事だからちゃんとやりますけど、ですから、他から「社員のモチベーションを上げるために、こういうことがしたい」っていうのを福利厚生面の地味な作業でサポートするのが総務の仕事であって、総務部が本気で社員のためを思って何かしようとすると、「それじゃあ、労働組合みたいになっちゃうしね」と部長も気が付いていた。

 で、経営判断の基礎となる数字は出せるけど、どういう数字が欲しいかは、判断する人が決めることで、こっちはあれこれサンプルを作ることはできるけど、どういう経営判断がいいかまではねえ?正解ないし。株主がどうこう言ってくるならまだしも、ですからオーナー企業ですし。バリバリの同族会社ですから。

 てなことをまくしたてる私に、部長もそれ以上つっこめなくて、今朝になってマスオさんに「まあ、テキトーになんとか財務的な目標を作ってくれ」ってお願いしていたのは小耳に挟んでいたが、そういう経緯がわかってないマスオさんは(昨日の会議は諸般の事情で欠席)、私に「部長からそう言われたので、経理で話し合いましょう」と言いやがる。

 私、「話合いましょう」ってのキラーい。

 つーか、ほんとにカチーンと来たので(そういや、ハイジもよく、同じことを言って、私を不機嫌にさせたな)、「話合うってなんですか?経理は私と君しかいないのに」ってタンカを切ると、マスオさんは、ぼやーんとしている。たぶん、自分は普通に真っ当に持ちかけたのに、ミヤノさんが不機嫌になったのが不思議だったのだろう。

 その目標設定とやらには、長い道のりがあって、最後のほうで、部長が「総務が自分だけなのは心細いから」とマスオさんを巻き込んだので、マスオさんもどうしていいのかわからないのはわかっているが、「じゃあ、あの事前のセミナーで、O役員が財務の課題として上げた、目標数値の設定がどうのでいいんじゃない?」と、投げやりに投げたんだが、マスオさんが「それって、どういうことですか?」と言いやがるので、それはねーだろー。

 まあ、しゃーねーな、と思って、横にへりくだって(ホストのポーズ)、「まあね、昨日の会議でも言ったんだけど、財務的な目標と言っても、今の状況じゃ、私らがそれを設定する立場じゃないじゃん。だから、あんまり大きい目標は立てずに、自分でできーなあたりってゆーか、自分がやりたいあたりで小さくまとめておけばいいと思う。で、君はどーしたいと思う?」
 「はあ・・・・」と無表情のマスオさん。ごめんね、いじめてるわけじゃないのよ。

 ただ「話し合いましょう」って持ちかけてきても、自分の意見を全く言わないのが気に入らないだけ。
 「部長にこう言われたんですが、ボクにはさっぱり何も思い浮かびません。何かアイデアありますか?」って言えば、もう少し対応をかえたんだけどね。

 でも、マスオさんは、私がギャースカ言ったことを理解したのか、全く理解できなかったのか、とりあえず「この人に聞いたのが間違いだった」というような顔をしたので「要するに君がやりたいことを書けば?で、部署の目標と自分の査定目標をリンクさせればいいじゃない。こういうことをしたい、っていうのを目標にしてもいいし、こういうことをしたいが勉強不足なんで、もっと勉強したいっていうのでもいいと思うよ?」

 こういう小さい会社の経理や総務では「専門知識が不足している」というのは、けっこう問題になるのだ。

 専門知識って言ってもさ。
 今週、私が駆使した専門知識っていうか、一般常識は、「社葬の際の、お坊さんへのお布施どうしましょう?」だったりする。部長に相談されたので「そういうのはお寺に確認してもいいのでは?」と意見したのだが、菩提寺にはあっさりと「そいうのはお気持ですから」と言われ「どーしよー」と二人で相談したあげく、「まあ、社葬だし、損金で落とすつもりだから、税務署につつかれない程度の金額」ということで、私もネットで「相場」を必死に調べたりしたけど、重要なのは、自分の中で「常識的な」という枠をきっちり作ることである。

 つきつめれば、税務調査が入ったときに「わたくしは、これは常識の範疇であると判断いたしましたが、それがなにか?」といかに胸を張って言えるかである。

 実は、最初のころ、お布施はもう少し多くしてしまいそうになったのだが、市販の「お布施」と書いた袋を買ってきて、その金額を入れようとしたら、パンパンになってしまったのである。つーことは、これは非常識に高い金額っていうことで・・・・と、部長に相談したら「オレもちょっと高いかな、と思ってたんだ」ということで、半額にしたのである。それでも相場よりは高めだが、親会社の社長がこういうのには見栄っ張りなので、非常識な金額をかざすことが多いから、「これでも相場の倍ですし、税理士さんとも相談いたしまして」といういい訳も用意しておいた。

 「これ、非常識かも。だから、これくらいが常識の範囲かも」と意見するのは私の仕事であり、上のほうに「これが常識です」とプレゼンするのが部長の仕事である。その役割分担がきっちりできると、とても気分よく仕事ができる。

 今日もひとつ、そんな案件があり、昨日、うちの役員に「これやるのはいいんですが、親会社と会計上のちょっと面倒なやりとりがあるので、向こうの経理部長に話通していただけませんか?」と言ったら「もう、話はしてるよ」とのことで、「だったら、細かいことは直接私がやります」と、メールで「お話聞いてるとは思いますが、ちょっと面倒なんで」と書いたらすぐ返事が来て「あー、あれは聞いてますから、それでいいですよ」「すいません、ややこしくて」「いや、それに、こっちの負担分のことも書いてあったけど、それはもういいから」

 こっちの我がままで、向こうに数千円負担をかけてしまうことになるが、どうせ彼は「そんなの面倒だからいいよ」と言うだろうと思ったが、一応、「こういう負担があるのを気にしてます」と書き添えておいたのだが、その気配りもあって、結果的に「よっしゃ、よっしゃ」になって万歳!(「よっしゃ、よっしゃ」は40歳未満の方にはわからないかもしれません。念のため、解説

 はあ、こういうとき、私は「ああ、ちゃんと仕事したなあ」と自己満足するわけですが、「いや、そういうのじゃなくて」と言われると心底困ります。他に何をしろと?
10月23日(火)

 日曜日は出血多量のため重態だったので(キモチ的に)、引越しのことで悩んでいるM嬢から「ミヤノも愚痴たまってそうだけど、パーっと飲みでも」と声を掛けられていたのだが、その気力がなかった。

 しかし、月曜日は「はあ、今日も残業か・・・」とじっと机の上に散乱した書類を眺めていたら、元上司で今は直属の役員氏から(って、ちいせー会社で役員がいっぱいって、会社ゴッコみたいなんだけどさ)「ミヤノとT(部長)にちょっと話がある」とのことで、飲みに行った。

 どんな話?と期待していたのだが、会社ゴッコ的には重要な人事異動なのかもしれないが、「遊びで働いてんじゃないのよアタシ。遊ぶ金欲しさに渋々働いてんの!」なマジに働く自分にとっては、かなりどーでもいー話であった。部長を本部長にして、課長を次長にするとか、ほんまどーでもいーですわ。同僚M嬢だったら「げえ、また名刺作り直し?」とマジにげっそりしただろうけどよ。

 あと、しばらく前は総務部は「総務課」と「経理課」に分かれていたが、いつのまにか「総務部」で統合されて、また今回、「総務課」と「経理課」に別れるらしいが、それについては、さすがの完璧主義者のM嬢も「別に名刺は替えなくてもいいでしょ?」と開き直っていた。

 で、役員氏と私はすっかり酔っ払ってしまい、「明日早いので」という部長を帰してから、二次会に突入し、二人でなにやら熱く語っていたようである。「お熱い」の意味は無い。

 その役員氏のやり方には疑問を感じるときもあるが、彼はたいへん決断が早いので、私は支持している。

 「けっきょく、ミヤノさんは、自分が絶対正しいと思ってるんでしょ?」
 「もちろんですとも」
 「オレもそうなんだけどさ〜〜〜ハッハハ」
 「わかってます」

 そんなノリで飲んでいたので、終電くらいで帰宅したのだが、今朝起きたら、立派な二日酔いだった。

 いつもよりやや遅れて出勤したら、エビワカちゃんが「マスオさんが今、警察に行っているんですが、ケータイに電話欲しいそうです」と言われて「はあ?」
 すぐに理解したのだが、警察に行ったのは別に逮捕されたとかそういうことではなくて、ちょっとした書類のやり取りをする通常の業務だったのだが、二日酔いでボヘーっと出勤したばかりのときに言われたので、「な、なにごと?」とビビってしまったわい。

 エビワカちゃんも、今週は冴えていたので、私の不審そうな顔を観て、「あ、ミヤノさん、なにか誤解してる」とわかったようで、後でマスオさんが帰ってきたら、「二日酔いでボンヤリしていたのに、いきなり警察に行きました、電話くれって言われて、一瞬マジで、私が身元引受人だかなんかで出頭しないといけないのかって思ったよ」と軽口を叩いたら、エビワカちゃんが「やっぱし、ミヤノさんの反応が変だったから、そう思ってると・・・」とコロコロと笑ってくれたのでよかった。
   
10月20日(土)

 今日は出勤。
 名簿の作成は来週でいいと言われたので、休むつもりでいたのだが、昨日ちょっと手をつけてみたら「これは絶対に平日じゃ無理」と諦めて、静かな湖畔の森の影のような土曜日にやることにした。
 結果的には、国木田君に時々ハゲましていただきながら、やっぱし丸一日かかってしまった。入力するだけなら、誰でもできるのであるが、「参列者」と「香典」と「弔電」を付き合わせるのが、そりゃもう大変なんですから。

 国木田君といえば、先日、ふとレコファンで見つけた「トランス クラシック」とかいう3枚組みを買ってみたが、私はどっちかというと、トランスを「バカっぽい」と思っており、やっぱし、まとめて聴いてみると、非常にバカっぽかった。

 それでも、国木田君にガシガシ食わせてみて、シャッフル再生してみると、これが意外といい感じなのである。
 なんだか、カレーにバナナを入れてみたら美味しくなったとか、糠床にパイナップルを入れてみたら酸味が増したとか、そんな感じ。
 国木田君にはやっと600曲くらい食わせているようで(CD50枚分くらい?それでも容量はまだ1割し使用してないが)、そこに隠し味としてトランスを投入したら、全体的にイケイケになり、特に毎晩くたびれきって帰る帰宅時には足取りを軽くする効果どころか、暗い遊歩道でちょっとスキップしてみたりして(笑)

 なるほど、あいっぽっどを長年愛用するということは、「開店以来継ぎ足したタレを使ってます」な鰻屋みたいなことになるのだな。

 さて、今日はマスオさんと二人っきりだったのだが、昼にカレーをかっこみながらネットサーヒンしていたら、悪徳不動産屋の独り言で「右脳・左脳診断」が紹介されていた。
 「ほ、ほお」と思って、観てみると、私にははっきりくっきり「反時計回り」に見えた。
 やっぱ、左脳型ね。まあ、そう自覚してますよ。そーじゃなきゃ、こんな仕事やってないって。

 でお、どー見ても「反時計回り」しか見えないので、傍らでせっせと仕事しているマスオさんを「ちょっとちょっと」とおいでおいでして、「これ知ってる?」「なんですかこれ?」「どっちに回転してるように見える?」「ええと、左ですね」「左って・・・・時計回り?それとも逆?」
 「えーと、時計回りです」
 「ふーん、私には反時計回りに見えるんだよ、これ。右脳型か左脳型か、わかるんだって。マスオさんは右脳型なんだ。」
 「はあ・・・・・」

 マスオさんは全く興味を示さなかったので、ついイジワルを言いたくなり「右脳型は芸術家肌が多いから、ほんとは経理向きじゃないのかもね」と言ってみたが、「はあ・・・・」

 もっとフロアに人がいるときだったら盛り上がったかもしれないが、同じ画像を見ているのに、全く反対に見ているって面白いね。
 でも、悪徳不動産氏は、頭を切り替えて両方見れるらしい。ふーん、どう頭を切り替えればいいのだろう?全然ダメだなあ。

 しかし、しばらくして、また疲れてきたので気分をリフレッシュしようと、また見てみたのだが「あり?今度は時計回りにしか見えない?」

 その後もときどき覗いてみたのだが、画像の動きがトロいときもあって、そういうときには最初だけ時計回りが、急にカクカクして、「あれ?また反時計回り?」

 なんか、だまされてるような気がしてきたが、揺らいでいるのは私の脳みそなのか、みんなこんなもんなのか・・・・

 でも、血液型占い程度のいいかげんさで考えると、自分はわりと理屈っぽいほうであるし、「女の勘」みたいなのは鈍いけど、それなりに直感はあり、でも自分の直感を信じてないので、それを理屈に落とし込むのに時間がかかるのである。昨日書いた「サミングの意味を三日後に思いついた」っていうのも典型的であろう。

 そうね、きっとわたしって、鋭い感性と、それに甘んじない理論武装で成り立っているのよ、きっと。

 と、「参列者」と「香典」と「弔電」をパズルを解くようにつなぎ合わせるという、過酷な頭脳労働している自分をハゲましました。

●近所の西友はエスカレータ点検中でした

 いつも西友に寄るわけでもないのだが、一番、帰宅経路沿いのスーパーなので、くたびれきって無意識のときには、あそこに寄ることが多い。
 そしたら「エスカレータ点検中のため、エレベータか階段をご利用ください」とのこと。
 食料品売り場は地下だから、階段使うのも苦ではないが、上は5階まであるし、大変だなあ、と思いつつ、地下の食料品売り場に行くと「なんだ、混んでるじゃん」

 スケジュール通りだったのか、臨時だったのか知らないが、今日は「セゾンカード利用で5%割引」の日だったのである。みなさん、黙々と階段を上り下りしてました。赤福も半額セールとかやってみたらいかがですか?

●弔電について考える

 総務部で働いていると「弔電打っておいて」って頼まれることが多いけど、よくよく考えると不思議な慣習である。
 つーか、「電報」ってもの自体が、本来なら、ほぼその使命を終えた過去の遺物と言ってもいいだろう。
 そもそも、たぶん、電話が普及してなかった時代のものだろうから。

 その昔、たしか中学校の担任から、こんな話を聴いたことがある。
 東京で働いている息子が住む下宿には、直通電話がなかったので、その一家のお母さんが危篤になったときに「ハハキトク」という電報を打った。
 しかし、その息子の住所の近くに、とてもよく似た名前の人が住んでいたので、郵便配達のミスで、その電報は赤の他人に配達されてしまった。
 郷里の家族は何度も電報を打ったのだが、息子にやっと届いたときには、その文面は「ハハシス」であったという話。

 私は20歳すぎてから電報を受け取ったことがある。
 千葉の実家を出て、最初に住んだアパートでの一ヶ月くらいたったころ、仕事帰りに帰宅すると、ポストに電報が入っていた。「電報?なにごと?」と思って、慌てて開封すると「至急連絡せよ」という管理不動産屋からの電報だったので、「なにごと?」と思って電話してみると「ミヤノさんは自転車お持ちですか?」「いえ、持ってないんですけど」「じゃあ、いいです。違法駐輪がありましたので・・・・」

 どうやら、アパート住人たちの自転車駐輪が問題になったようで、不動産屋が電報打ったらしい。

 「はあ、なるほど、イマドキの電報ってこういう使い道なのだな」と思った。たしかに、留守電メッセージよりは何百倍も強烈だった。

 あと、自分がプライベートで初めて電報を打ったのは、20代半ばのことで、早朝、大学のサークル仲間だった男子から電話が入り、瞬時に「訃報だな」と悟ったのであるが、やっぱしサークルの一学年上の先輩が心不全で急死したということで(20代なのに〜〜〜〜?)、「連絡が遅れて申し訳ないけど、実は今日がお通夜で、場所も静岡だし、行けないと思うけど、○○先輩(亡くなった人と同期)が弔電でも打ってくれって」と言うので、早朝に半べそかきながら「突然の訃報に、言葉もありません。本当はかけつけたいのですが、あまりにも急だったので、参列できませんが、心よりご冥福をお祈りしていたます」とかいう弔電打ちました。

 あと、忘れもしない、モリッシー初武道館来日のとき、大学の後輩のチケットもとっていたのだが、直前に彼女が入院しちゃって、チケットは私が持っていたので「これは処分しちゃってもいいのか、それとも病状はそれほどでもなければ行きたいのか?」と困ったが、どうやら他からの情報で無事退院して実家にいるとのことだったが、実家の住所はわかったけど、電話番号がわからなかったので、しかたがないから電報で「どうしましょ?」と言う内容を打ったのだが、聞いた住所が間違っていて、電報は届かなかったのだが、彼女も気にしていたらしく、直前になって「ごめいわくかけて、すいません」と電話が入った。

 まあ、そんなわけで、「過去の遺物であるが、いざというときには超速達&重要内容としての役には立つ電報」ではあるが、「とりあえず、弔電打っておいて」っていう習慣はいつごろ確立したのであろう?

 今では、「参列」「香典」「弔電」という三種の神器みたいなことになっている。
 参列して、香典持っていっても、弔電打ったりするみたい。

 で、思うんだけどさ、弔電って貰っても、ありがたいものなの?

 うちの会社の社内規定でも「祖父母」が亡くなったときには弔電っていうことになっていたが、自分の祖父が亡くなったときに上司から「弔電打つけど」と言われて、「いりません」ってきっぱり断ってしまった。
 だって、金と紙の無駄にしか思えなかったから。
 いや、それが、たとえば、祖父が定年まで勤め上げた会社の社長さんからの弔電っていうのなら、ありがたく受け止めるが、自分がいつも打っているから、形式だけの「代表取締役からの弔電」っていうのを頂いてもね。そりゃ、私が、世界のトヨタとかに勤めていて、トヨタの代表取締役からの弔電が葬儀に花を添えるというか、親戚のおばちゃんんが「なんでトヨタの社長から弔電がくるの?」「ほら、孫のミヤノちゃんがトヨタなのよ」なーんて話にでもなれば、それはそれで「まあ、お孫さんは立派な会社にお勤めなのね」って評価されるかもしれないんだけどね。

 で、せっかく頂いた弔電にケチつけたいわけはないのが、やっぱし、「うるし塗り電報」はかさばるし重いよな。確かに見映えはいいんだけど、見映えのいい重厚なのか10通も来ると、「ああ、なんて無駄なんだ」と思うのです。

 しかし、刺繍電報とか押し花電報とか考えた人は実に頭がいいよね。
 貧乏人はついつい見映えを気にして「中の上」を選んでしまい、そうなると、「外見」だけで2000円くらいかかるのだ。
 面白いことに、大企業ほど地味っていうか、一番最低の「外見」のやつで送ってくる。

 うちの社員も、貧乏人ばかりですから、うちが年間数千万円払っている某大企業からの弔電が地味な外装だったのを不満に思う人が多かったとか。

 「そういう、一日に数件、弔電打ってるような大企業では、それを節約するだけで、年間相当の経費削減なんですよ」って言ってやったし、それに、豪華な数千円する外見のが来たら、それでいいのか?

 で、どっちにしろ「○○様の死を悼み、心より哀悼のなんちゃらを」とか言う「例文」なんである。

 どーせ、秘書室か総務で「規定どおりに」って打っているだけだ。私がいっつもそういう仕事しているから。その仕事、ほんとにやなんだけどな。でも、私は故人がどういう人かもわからないので、無難な内容でしか打てないし。

 で、私も今日はそういう仕事をしたが、どこかよその組織では、「はあ、弔問に来てくれたのは営業部の課長さんだけど、ここの会社は代表取締役名で弔電もいただいている」って入力しているんだよ。どんだけ〜?って、そんだけの話。

 そんで、そういう機械的作業で打たれた弔電ほど、中味は無難だけど、外見だけ無駄に豪華だったりする。
 この紙袋3個分の、重い弔電どうしよう?
 実は、どれも中にかみっぺらが一枚入っているだけなので、その紙だけ集めておけばいいだけだ。
 だったら、漆塗りとか、刺繍とか、押し花いらないじゃん?

 でも、見映えは重要らしい。
 と、みんな第一印象でそう言うのだが・・・・

 君たちは、地球温暖化で北極熊が死んでいるとかで騒ぐではないか?
 この、どうしようもない、紙袋3袋分の弔電を観ても、地球温暖化には結び付けないのかね?
 あ、でも、どれも漆だの押し花だのですから、バイオエタノールの視点で「植物原料だからいいんだ」って理屈なんですか?

 いや、私は自分を納得させるために、いろいろ考えましたよ。この刺繍をしているのは、きっと後進国の貧しい農村の女性たちで、押し花だってきっとそうだろう。日本のNTTから「この押し花、年間、これだけ納品してね」という指令を受けたので、せっせと内職して、おかげで彼女らの子供は学校に通うことができて「地球温暖化のせいで、北極の白熊の子が死んじゃうだよ」って学ぶかもしれません。

 そう考えると刺繍電報は寄付行為に近いので、それはそれでいいでしょう。ええ、私が、渋々打っている「儀礼的な弔電」が、そういう役に立っているのなら、喜んでやりましょう。ユニセフのグリーティングカード買うようなもんですもんね。

 でも、なんだか儲けているのはNTTばかりって気がしなくもないのですが、それはですから、「すたれゆく電報をこういうことで復活させれば?」という頭いい社員が考えた作戦が功を制して、「とりあえずビール」という風習は斜陽らしいですが「とりあえず弔電」っていうのは、なかなか廃れないどころか・・・・はあ、もう疲れたでやめすが、とりあえず、私が死んだら弔電はいらないです。どうしても参列できない方でも、一番安い「外見」のやつで、中味は自分の言葉で打ってね。例文使用は禁止とさせていただきます。ミヤノ家は質実剛健思想なので、「うるし塗り電報」などは本気で「もったいない」と思うので、そこんとこ4649.  
10月19日(金)

 今日も残業。今週はとうとうクリーニング屋に行けなかった。預けっぱなしの洋服たちよ、ごめん。
 つーか、もっと遅くまでやっているクリーニング屋を利用すればいいだけの話だが、それほどクリーニング屋を利用しないのと、こんなに残業ばっかしていることのほうが珍しいのと、今利用しているクリーニング屋はチェーン店ではなく夫婦二人だけでやっている店で、仕事も丁寧だし、気に入っているのである。特にご主人の方は、「あ、このスーツはいつも出していただいてますね」と、よく覚えていてくれるので、安心して任せられるが、私のワードローブの貧相さも見破られていると思うので、あんまし記憶力がいいのもどうかと思うときもあるが・・・・

 さて、昨日は日記書きつつ、野球中継も気にしつつ、ワインをガブ飲みしていたのだが、すっかりデキ上がったころに珍しく電話が鳴ったので「M嬢が試合結果のことでなんか喋りたくなったかな?」と思って電話をとると、M嬢との共通の友人であるT嬢であった。

 「おー、どうしたの?」
 「ポリス 出ました」
 「わー、とうとう出た?」

 一緒にフジロックに行ったときに(やべえ、まだフジロック日記完成してなかったぜ)、「来年はポリス来るらしいが、大人としては、やはり行くべきなんだろうか?」と話し合っていたのである。
 T嬢はその時点ですでに、会社の先輩に「ポリスのチケットはお前に任せた」と言われていたらしく、「まあ、すっごく観たいわけでもないが、あの当時来てたら観にいっただろうけど、結局来なかったから、まあ、いちおう、再結成したんなら行ってみるか」という話にはなっていた。

 しかし、よくわからんのだが「プレミアグッズ付きチケット」というのが3万円もするそうで、その次の席も1万円超し。
 「わー、たっか〜〜〜」
 「まあ、プレミア席のほうが、いい席に決まっているが、別に前の方で観たいわけでもないし」
 「うん、2階席でもいいよ」

 まだ、先行発売の抽選なので、どうなるかわからないが、T嬢クジ運強いし、大丈夫でしょう。つーか、最悪3万円でもいいよ別に。これは大人としてのケジメだし。(意味不明)

●今日のちょっと心温まる話

 そーいえば、実は、自分とこの社長の訃報よりもショックだったのは、黒川キショー先生の訃報でした。黒川先生に都知事やってもらいたかったんだけどなあ。(ちゃんと投票したわよ)つーか、あのキャラで、あと10年くらいは楽しめると確信していたので、ほんとに残念だ。

 ええと、そう、「心温まる話」ですね。
 総務部は今日も忙しく、6時を過ぎたころには全員ヘロヘロでした。
 会社イチの癒し系M嬢も、ここんとこピリピリしていて、部長のちょっとした言葉に、過剰反応しているからちょっと怖い。M嬢は、粘着質というか、いい意味で「完璧主義者」なので、上司が曖昧な態度をとると、しつこく確認する性格なのだが、疲れてくると、その突っ込みが激しくなるのである。

 昨日も「社葬の参列者名簿をデータで欲しいと各部署から言ってきているが、いつまでにデータ化すればいいのでしょう?」と部長に御伺いを立てると「明日までかなあ?」と部長が言うので、私が「それは無理ですから」とやんわりとトボケようとしたのだが、部長が「関係各社からもいろいろ言ってくるし、うちの仕事が遅いって、いつもドヤされるし」と言うのは愚痴半分だと私は解釈したのだが、M嬢は「だったら、もっと人員がいないと!」と必死の形相で噛み付いてきたので、M嬢は「やれ」と言われれば徹夜してでもやる人だが、私はそんな気全然ゼロなので「まー、何をどうやっても、子会社のうちは悪く言われますし、今日はみんな疲れてるからやめましょう」ってことで丸く治めたつもりであった。

 で、今日も通常の仕事の合間を縫って、データ入力して、けっこうバタバタしていたから、6時を過ぎたころにはヘロヘロでピリピリなムードだったんですが、そこに最近入社してきたK氏がやってきた。

 夏ごろ、役員運転手を雇うということになって、でも、運転手専業でもなく、運転手してない時間は別の仕事もしてもらう、という曖昧なことだったので、前総務部長がたわむれに職安で募集してみたのである。
 イマドキは年齢や性別を特定しての募集はご法度だけど、職安職員に「45歳から55歳くらいの募集ってしてもいいんですかね?」と聴いてみると、職安職員の顔が笑顔で輝いて「もー、そういうのだったら、いかようにも」てことで、募集をかけたのがお盆期間だったのにも関わらず、ガンガンと応募の電話がかかってきたのである。

 「就職氷河期が終って、人手不足で売り手市場と言われているけど、その世代の失業者にとっては、まだまだ深刻なんですねえ」って前部長と話が盛り上がった。
 結局、10人くらい応募があった中で、選ばれたのがK氏であった。元タクシー運転手だったらしい。

 K氏にとって幸運だったのは、入社して直後に、我が社のVIPの葬儀があって、おかげで大活躍できたので、社内でそこそこに顔が売れたのである。

 私も慣れない職場で戸惑うK氏に、できるだけ声を掛けるようにしていたし(自分がこの会社での入社直後に「この人誰?」とえらく遠巻きにされた恨みがあるので、中途入社の人には意識的にそうしているので、最初だけ妙に懐かれたりする)、それよりも入社手続きで、労務担当のM嬢があれこれ対応していたので、どうやらK氏は、M嬢にそうとう感謝していたらしい。

 今日の仕事が終って「では、失礼します」と帰宅したのかと思いきや、また戻ってきたので、M嬢が「あら?」と不審がると、「これ、皆さんに差し入れです」と、近所のコーヒー屋チェーン店で買ってきたケーキを差し出した。

 「え?差し入れ?」と戸惑うM嬢に、K氏は「いえ、初給料頂いたので・・・」と照れ笑い。

 K氏が退場したあと、M嬢が「Kさんが差し入れくれたけど、でも、なんで、なんで?」と騒ぐので、「まあ、ちょうどみんな疲れている時間だから有り難くいただこうよ」と、総務部社員に配ると、E嬢などは「初給料だから?あら〜、そんな、別に初給料じゃなくてもいつでも大歓迎よ!」

 M嬢が「何かお返ししないといけないだろうか」と言うので、私は「いや、たぶん、Mちゃんが笑顔で迎えてあげればいいのでは?」って真っ当なことを言ったら、M嬢の目が泳いでいたので、「いや、Kさんは元タクシードライバーだったらしいから、やっぱし本部の女子社員のご機嫌とっておく癖がついてるんでしょう」と言い方を換えたら、彼女も疲れていたから「あ、そういうこと?」と納得していた。

 M嬢にはわからないかもしれないが、40代半ばで再就職に苦労したオジサンが、たまに用事があって総務に来てみれば、M嬢に「あら、こんにちわ〜」と笑顔で迎えられることがどんなに嬉しいか。
 そして、今、総務部が社葬関連の仕事で忙しいのもわかっているので、「自分みたいなオジサンを暖かく迎えてくれてありがとう」の感謝の意を表明するのに、絶妙にいいタイミングである。

 実際、その安物のケーキは、投資した金額以上の働きをした。
 総務部社員に配っても余ったので、「じゃあ、営業アシスタントのCさんにも」って振舞われて、CさんはM嬢や部長に「ちょっと総務に寄ってよ」と忙しい最中に呼ばれたので「なんなの?」って憮然とした態度だったが、M嬢が「この間、あっちの部署に入ったKさんがね」と説明するので「ああ、なんか知らない人がいたけど、そういうことで入った人なんだ」と納得していたし、「今日も残業か、ふー」の合間にいただくケーキは心に染みるので、私の隣のエビワカちゃんの席で「ふー」と溜息をつくので、私が「なんか、煮詰まってそうですね」と声をかけると「いろいろ、なんか、さ・・・・」と言うので、「いやー、総務部も、もはや全員、テンパってますよ」と、「うちらも忙しいですけど、Cさんもほんとに大変なのわかってますって、だから、このケーキはあなたに食べていただきたかったんです」というアイコンタクトをきちんと受け止められるCさんは、やっぱし大人です。

 偶然のことだったのかもしれないが、「いろいろあった週の金曜日の夕方」という絶妙なタイミングでケーキを差し入れしたK氏は、けっこうできる人なのかもしれない。

 ほんと、たかだか数千円の出費であるが、「投資」ということの重要性を再確認した出来事であった。

10月18日(木)

 今日こそ早く帰ろうとしたのだが、やっぱし少し仕事がもつれこんで、やっと家に着いたのが8時。
 なーんか、プロレスの試合みたく、誰かがシナリオ作ったくさい展開になっているパリーグのクライマックスシリーズですが、(八百長に慣れてないので、ついうっかり大量得点しちゃうあたりも含めて)、最後の最後でダル対成瀬って、プロレスを通り越して、もはや歌舞伎の特別公演ですよね。(襲名披露公演とか)

 今日はどんなベタなシナリオが・・・・と期待しつつテレビをつけると・・・・・・わわわ・・・・セギノールがああああ?
 ずっと不発だったセギノールが、土壇場で走者一掃の本塁打?

 なんだか「がんばれベアーズ」を観ているようですが、たった今、ダルが無念の降板したので、控えに甘んじていたドンくさいキャラが大活躍して涙と笑いのエンディングになるのでしょうか?

 いやー、しかしパリーグの意地というか、「クライマックスシリーズしか地上波で放映されないのだから、極限まで貪ります」っていう貪欲さに、ある意味感動である。

●話題を変えて・・・・

 野球はハムでもガムでもどっちでもいいが、つい昨日、帰宅途中の道で「ゆりいか!」な出来事があった。

 久々に感動した。(感動、感動って、前々首相みたいっすね)

 発見したことに感動したのではなくて、その発見にたどり着くまでの、長い時間にである。

 そのことについて、もっと真剣に考えればよかったのかもしれないが、えーと、なんて言うんだっけ、ほら?たしか、「宇宙人を探せプロジェクト」とか「ゲノム解読のなんちゃら」とかで、ボランティアを募って「皆さんのパソコンの空きを利用して解読計算に参加しませんか?」ってゆーの、ときどきやっているじゃないですか。

 まさにそんな感じで、私の頭の中の演算システムは、仕事や部屋の掃除に忙しかったのですが、わずかな空きを利用して、ちんまりとどこかでせっせと演算していたようで、それがもし「ゲノム解読」とかだったら死ぬまで「ゆりいか!」なことにはならなくて、演算過程をただ灰に戻していただけでしょうけど、「課題」がほんとにほんとに「ちんまり」していたので、空き容量を3日間ほどちんまり(語感が気に入って連発)演算していたら、いきなり結論が出たのでした。

 さて、どんな大発見だったかというと・・・・


 「サミングって、親指サムだった!」


 いやー、話題の亀田反則試合で、よく「サミング」って言っていたのですが「聴いたことねえなあ」と流していたのですが、心の奥底では気になっていたんですね。

 三日後くらいに急に「サミングって、親指サムだった!」と突然気が付いた自分に乾杯。つーか、あまりの遅さに、可笑しくなって、閑静な夜の住宅街の路上で横隔膜の痙攣と戦っている不審者になってしまいました。つーか、あまりにもタイムラグがあったので、逆に「えーと、サミングってなんだったっけ?」っていうのを思い出すのに、ほんとに20秒くらいかかったのです。

 ぎょえー、ダルの後は、グリンさんが中継ぎ?ああ、また横隔膜が・・・・つーか、ロッテの投手リレーもそうだけど、ほんとにマジに歌舞伎の襲名披露公演。

●ですから、話題を変えて・・・・

 いちおう、いい訳させてもらえば、「サミング」と聴いてピンと来なかったのは、私にとって「サム」っていうのは親指じゃなくて、アムロの元ダンナだ。親指は「トム」でしょ。

 耳で覚えるのが苦手なタチなので、親指thumbというのは、脳内ビジュアル的には「たんぶ」っぽく記憶されているので、「th」を「た」で現し、とにかく「u」であることが優先されるので、それを発音するとしたら、限りなく「たむ」に近いかんじで発音するつもりであるので、「さむ」にはならないのである。

 だから「サミング」という言葉を聞いたときに、それを「グラブの親指を使った反則」とは全く思いつかなくて、主に目を狙うらしいから、なんかそっち方面の単語かと漠然と思っていたのだ。あと、語感的になんとなく「こする」のほうに傾いていたし。ワイドショーだとちゃんと「最近のグラブはサミングできないよう親指の部分が固定されてる」って解説してたのにね。

 意識的には、それ以上深く考える気もなく、そもそもボクシング用語なんてよくわかってないので、「技のデパート」と呼ばれた舞の海が繰り出した技が頭に入ってこなくても、平然とスルーみたいな気持だったのに、深層心理はきちんと「サミング?」「サムing」っゆーことは「サムって何?」って、仕事で忙殺される合間の空き容量にせっせと演算していたらしいのである。

 「夜中の小人さん」が自分の頭の中で、せっせと、ちんまりした仕事をこなしてくれたことに、ほんとに感動したよ、って話でした。

●まだ、クライマックスシリーズ終らないので、さらに話題転換

 そーいえば、Xジャパン再結成ですって?

 それはどうでもいいんですが、亀田騒動でも実感したけど、エリカ様騒動も、アサショーリュー騒動も、けっきょく「しつけが悪い」ってあたりの問題なんですよね。

 その辺もすごく不思議なのだが、結局「あいつは、しつけがなってない」と騒ぐのは「あんたのほうがシツケがなってないだろう」な下流層なわけで・・・あ、マイケルさん登場!またサービスで炎上してみる?(笑)

 だから話を戻して、私は、自分で「親はきちんとしつけようとしてくれたらしいが、イマイチ躾がなっとらん」と自覚しているというか、これは遺伝の可能性もあるが、どうも儀礼的なことに歯向かう傾向があるみたいで、いわゆる「きちんと挨拶もできない」の部類であります。

 でも、「親のしつけを今さらとてもありがたく思う」というような出来事が最近相次ぎました。
 先日も、男児がエスカレータで首を挟まれた事件がありましたが、その前にも「クロックスのサンダルがエスカレータに挟まれた」っていうのが、小さな話題になっていたようです。

 うちの親、とういか、うちのママン、私が幼少のころ「こういうところで手を挟まれた子が、手を失った」とかいう怪談(?)いっぱい披露してくれて、私はおかげさまで、車の窓から手や顔を出そうとしないし、電車のドアの戸袋付近には無意識に用心しますし、エスカレーターなんて、あれは猛獣を人間が手なずけたような危険な乗り物なので、一瞬でも気を抜いてはいけないので、きちんと黄色い線の内側に立って、きちんとベルトを握って乗りますとも。

 すこし前に、エスカレータに破損傷があって、そこに指を挟まれた成人女性が足の指を切断したという痛ましい事故がありましたが、友人M嬢が「そもそも、そういう乗り方しないよね?」と言うので、「たしかに、私も無意識に黄色い線は守っている」ということで、昭和40年代生まれの二人とも、「エスカレーターやエレベータや自動ドアは危険がいっぱい」という教育を受けていたので、そういう「しつけ」を受けてない世代と言うのがよくわからないのであった。

 たぶん、そーいう危険な乗り物の安全基準が整備された後の世代は、自分が恐怖心を感じていないので、子供を「しつけ」というか「洗脳」しようと思わないんだろうなあ。

 私は、そこそこ賢かったので、デパートのエスカレータに、ジャラジャラと派手な「保護板」がかかっているのを観て「ああ、これはきっと、過去に、ここに首を挟まれて死んだ、気の毒な子供がいて、だからこそ、こういうのが作られたんだ」ということを勝手に推測していたので、自分自身は「生き残るため」にきちんとエスカレータでうっかり身を乗り出したりしないよう気をつけていたが、よそんちのお子様が、エスカレータで遊んでいると、公衆マナーを云々よりも、自分に刷り込まれた恐怖心が先行して「あぶないよ!」と、声をかけたこともある。
 

 
 はあ・・・・・それにつけても・・・・成瀬・・・・ぇぇぇ・・・・これでよかったんだけどさ、だったらやっぱり空気読みすぎ。
10月16日(火)

 日記は書いていたんだけど、なんとなくアップしなかったけど、土日は部屋でダラダラしながら掃除してました。けっこう床が広くなったので大満足。

 月曜日のパのクライマックス・シリーズは、ロッテが渡辺登板だったので「あの美しいアンダースローが地上波で観られる」と楽しみにしていたのに、結局残業になってしまい、テレビ中継で観ることができなかった。

 今日も残業して、さっき(9時ごろ)帰ってきて、テレビを付けたら、いやーん、美しきお祈り投法でついでに顔もハーフだからそこそこのマイケルさんが!(どっちも応援してないのがアリアリ。美しければなんでもよい)

 そうそう、昨日は、「渡辺のサブマリン謄本・・・・(じゃなくてさ・・・・仕事ほんと、忙しいすよ。同僚たちに「ミヤノさん、トウキボトウホンってどうすればいいの?」って言われて「あるよ」と、「HERO」さながらにぶっきらぼうに答えているのに、誰もわかってくれないし・・・・って、それは仕事の愚痴じゃないでしょ)サブマリン投法を地上波で観なくちゃ」って張り切っていたのに、結局、間に合ったのは「月9」でした。

 福山の月9ですよ。
 観たいような、観たくないよーな。

 なんか、過去のヒット作の「いいとこばかり集めました」って感じがしてさ。「トリック」とか「古畑」とか。
 でも、意外と面白かった。初回だから、演出も脚本もかなり気合入ってたみたいだし。

 それで、やっぱし「ふんっ、福山が天才物理学者かよ」と身構えていたのですが、一応、眼鏡ッ子なのが「あり」でした。ずっと眼鏡してたら、さらに「可」なんだがな。

 あと、個人的にグっと来たのが、相手役の柴崎コーが感情的なキャラで、福山に「君は理論的ではない」みたいなことを言われるあたり。
 「嫌味な理系。でも超美形でスポーツ万能」というキャラ設定らしいので、「女性や子供は非論理的だから苦手」ということらしいが、ワタクシの個人的なトラウマによると、「あんた、なんでそんな理屈ばかりこねるのだ、かわいくねーな」と言われることが多かったので、福山の「君は理論的ではない」みたいなセリフに不覚にも萌えてしまいました。

 しかし、脚本と演出は初回のテンションを維持できるのかなあ。あのクオリティが維持されるのなら、月9としては、歴史的な名作になれると思います。あくまでも「月9としては」ですけどね(冷笑。あー、性格わるくてすいません)

 さて、今日アップした先日の日記では「この、凋落しきったプロ野球人気だが、内部的には格差是正。けっきょく、格差問題ってこういうもん?」ということを書きましたが、ボクシングの亀田騒動も下流による下流のための下流な出来事でありますが、アサショーリュー問題とか、エリカ様問題とか、なんか、みんなそんなかんじ?

 と思うのも、最近のテレビお得意の「街角で世論調査しました」なアンケート調査で「福田内閣を支持するか」ってやっても、なんだかしっくり来ないが「沢尻エリカのあの態度はどう思う?」とか「亀田一家の処分についてどう思いますか?」って世論調査したほうが、なんだかみんな、きちんと理解して、きちんと自分の意見言ってるような気がする。

 ですから、私もそうですが「アフガニスタン後方支援どうする?」で、民主党の小沢代表がどうのって話は、よくわからないのだが、「亀田一家の処分は妥当なのか?」っていうほうが、きちんと考えられるのです。
 これは、古代ローマのコロッセウムというか、奴隷同士を生きるか死ぬかの格闘技で戦わせて、民衆のストレス発散した手法っぽいような。
 奴隷は、ちょっと才能があると、民衆のヒーローに持ち上げられるが、ちょっとしたことで、まさに瀕死の状態といか、社会的には死ぬ。でも、奴隷なんて、いくらでもいるので、たくさん成り上がって、あっという真に死んだほうが盛り上がるのだ。

 なんだか毎日、集団リンチしてるみたいな感じ。

 でも、自分の周囲の「現実」を観察するに、誰も亀田問題を真剣に考えてないし、冷凍保存された赤福に怒りも感じてない。
 ただ、イマドキの地上波テレビという、実に下流なメディアが騒いでいるのをコロッセウムで暇つぶししている庶民のように、娯楽として楽しんでいるだけである。ええ、たぶん、ネズミーランドでハロウィーン・イベントを楽しんでいるように。あの場ではハロウィーンだけど、一歩外に出ると、「別に・・・・」ってだけのことである。

 地上波テレビの没落もほんとにね、貧乏人には辛いよ。
 土日の午後なんて、番宣番組しかやってなくて「スポンサーもつかないのかよ」と哀しくなる。
 だったら、せめて、再放送でもきちんとやってくれればいいのに、それすらできない惨状らしい。

 もはや、貧乏人の味方であったテレビは、貧乏人に「さらに下層階級というのがありましてね、そういう方々はこういう番組が好きなんです」と下流への誘いしかしてない。
 自分は元々ボクシングに興味がなく、亀田一家っていうと、試合が終わった後、ヘタな歌を歌ったりして、自分より程度の低い人は、あれで喜んでいるのだろうか?と思っている人に「いや、もはや、無料で観られる地上波は、そういう人に指示されているので、下流じゃないと思っているアナタ様は是非、お金払ってもっとセレブな電波受信しましょうよ」と煽られているような気がするのは、私だけ?

 それでも私は、テレビが「庶民のための・・・」であった時代の人間なので、やっぱりテレビが好きだ。
 まあ、古代ローマ市民がコロッセウムで発散した程度には・・・・「あら、昨日まで10連勝だった、あの奴隷、死んじゃったわ、あら、あら」って程度なんですけどね、きっと。
 で、「あら〜、あら、あら」っていうのが「世論」ってヤツなんですね。ふー

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