可燃物な日々

表紙に戻る/過去の日記

ご意見・ご感想・誹謗中傷などございましたら、感情廃棄物再利用所までどうそお気軽に書き込んでください(でも、現在書き込みが出来ないようです)

 日本酒8合飲んだ勢いで、新しい掲示板を作りました
2月28日(水)

 日記にグヂグチ書いててもしょうもないので、今朝は課長とちょっと話しをした。
 課長はやっぱし「ミヤノさんが、マスオ君の仕事Aを手伝ってあげてください」というスタンスだったので、「それはできるけど、だからってそうすべきなのか迷っているのです」と、昨日日記に書いたようなことを話した。
 ほんとは、「だったら、あんたが仕事Bを手伝えよ」と思っているのだが、もちろんそれは言わない。

 まあ、自分の言いたいことは言えたけど、ちゃんと伝わったかどうかはわからない。
 二人で話している最中に、マスオさんが出勤してきたので、マスオさんにも「私はこう思っている」と伝えたが、彼だって仕事Bのほうを軽減したいと思っているのだ。

 ただ、仕事Bの軽減はなかなか難しいし、マスオさんがちゃんとやってしまっているので、すぐに代役を探すのが難しいというか、いや、難しくもないと思うんだけど、マスオさんが仕事Bでもっともっとダメだったら、もう随分前に「これはプロに任せるか」という案が真剣に考えられていたのだと思う。

 私が以前勤めていた番組制作会社では、タレント事務所もやっていたので、売れない俳優が事務というか、主に電話番を手伝っていた。彼らはけっこう真面目に事務所仕事もこなしていたが、意図的に加減していたと思う。だって、うっかり経理事務なんて手伝ってしまい、そっちで優秀なことがわかったら「おまえ、俳優としはダメっぽいから、こっちでやってみないか?」って言われちゃうじゃん。

 マスオさんの今の状態は、役者志望だけど、事務所が「決算で忙しいから手伝ってよ。おまえ今仕事ないし、バイト代は出すから」と言われてやってみたら、かなり優秀だったので、役者の仕事が入りそうだったのに、マネージャーが経理に「あいつをしばらくロケに出していい?」って御伺いを立てたら「来月までダメー」と言われて、他の役者に仕事が回ってしまった。というような話である。

 まあ、しかし、課長も最近は自分の仕事がやっと忙しくなってきたので、けっこうテンパってるから、「仕事の共有」というあたりに関心があるようだ。
 それはどの組織でもそうなんだろうけど、「個人で仕事を抱えてしまう」という問題は我が社でも顕著である。

 でも、私はもっと小さい会社で仕事を覚えたので、「それは当たり前だろう」と思っている。でも、そういう中でも私程度に頭の働く人は、自分がいないときに他人がファイル(当時は全部、紙でした)を見たらわかるようにちゃんと整理していた。
 辞めた人がいても、だいたい前任者が残した書類を見ればなんとかなった。
 で、同僚の誰かが休みのときに「これは?あれは?」と問い合わせが来たら、急ぎではないことだったら「休み明けにね」と言うだけだし、急なことだったら、急にどうすればいいのかもわかるから(とにかくこの書類にハンコついてどこそこにFAXしろろか、支払いがされてない先があれば、請求書をFAXしてもらってとりあえず支払うとか)なんとかなるのである。

 で、小さな会社で変に「共有」すると、けっこう人件費の無駄になるのだ。
 総務も人員にゆとりがあったころは、元上司の思惑もあって、M嬢とK嬢のダブル体制でやっていたのだが、そうなると、なんでもかんでも二人で行動することになる。打ち合わせに二人で行って、二人で話し合って判断して、二人で上司に御伺いをたてて・・・・・

 片方が不在でも、もう片方がやってくれるので、仕事の進みはいいのだが、「この程度の仕事を二人でやる意味あるのか?」という雰囲気になるので、たいていすぐにシングルにされる。

 数年前に親会社でもそういう「双子女子社員」が幅を利かせていて、たしかに、どっちに言ってもいいから心強かったが、その反面「あの二人は、二人で1人分の仕事してる」とも言われていて、片方が結婚退職しても補充されなかった。だって、1人でできるんだもん。

 ほっこり課長は、1人で仕事するのがとても心細いらしい。女子か?(タカ&トシ風に)

 なので、前任者のK嬢を頼っては、「一緒に考えよう」という態度である。
 でも、いちおう、大人の男なので「自分1人だけで抱えている仕事だと、なんかあったときに・・・・」とボヤくが、なんかないように頑張れ。

 友人M嬢に、ほっこり課長のことを愚痴ったとき(「ほっこり課長」はM嬢のネーミングなんだが)、「なーんか前に私を悩ませて、君にも散々愚痴った元上司T氏と似たタイプなんだよな」と言ったら、M嬢に「あ、そうそう、私もそれを指摘しようと思った」と言われた。さすがM嬢である。

 T元上司もよく「ボクも忙しいから、ミヤノも共有しておくように。ボクの次の役職なんだから」と言って、自分の仕事を私に丸投げしていた。せめて、ちゃんと判断してから「こうしておくように」っていうならまだしも「うーん、ボクもよくわからないんだよねえ」って言われてもさあ。

 あの教訓が生きているので、ほっこり課長の仕事にはタッチしないように気をつけている。
 でも、「仕事も人並み以上にできるが、人間力というかOL力がタダものではないS嬢」はさすが、T氏のことも完璧に転がしていたが、課長にも「Sさんが1人でやるのは危険ですよねえ?」と、まさに課長が求めるフォローを言ってのけているのを目撃して「さすが・・・・」と感心した。
 彼女がすごいのは「大変ですねえ」というタイミングが絶妙だが、決して相手に「じゃあ、君この仕事のサブになってくれ」とは言わせないところである。

 いい意味で、飲み屋のネーチャン的なポジションを維持しているのだ。彼女がけっこう高度な専門職であるということももちろん効いている。
 具体的には、課長が今、受付を担っている仕事の専門的なフォローはS嬢がやっているので、S嬢がもっと「普通のOL」だったら、彼女が受付をしてしまえば早いのだ。
 で、S嬢はそれはやりたくないので、密かに「課長が受付けだと、あんまし優秀じゃないから、こっちにとばっちりが来るのでは?」と警戒している。私とその話で雑談していたときに「Mちゃんがやったほうがいいのでは?」と本音をもらしたので「だって、Mちゃん、もういっぱいいっぱいなんだから、確かに彼女は優秀だけど、だから仕事が集中するので、これ以上やらせちゃ可哀想だよ」と言うと、S嬢はウフっと笑った。「それはわかってるって。でも、言ってみただけ」という「ウフっ」でした。

 今日も、課長は「自分はまだ流れがよくわかっていない」を連発していた。
 K嬢はシラっと「私も別に流れはわかってませんでしたが、流れてきたものをただ処理していただけで」と答えていた。

 課長が引き継いだ仕事で、重大な「流れの滞り」があったのである。
 もう、とっくに終っているはずのものが、完了してなかったのだ。
 ただ、それは、外部にお任せしていたので、外部のミスか、それとも外部が「これはどうしましょう?」と御伺いを立てていたのに、課長が「引き継いだばかりで、よくわかんないから」と寝かせていたのかがわからないのであった。

 「流れがよくわかりません」を連発してたといえば、イライザがそうだったよな。
 書類のファイルが間違ってたので、「この書類はこっちにファイルしておいてね」と言っただけで、血相をかえて「私、まだよく流れがわからないんです!」と食ってかかってきたので「いや、別に、流れと言われても・・・・」

 たしかに、新しい仕事をすると、覚えることが沢山あって大変だけど、「全部わかってないから」と不安になってもしょうがないだろう。だいたい、そんなすぐに全部わからないって。
 イライザには何度も「最低でも一年はやらないと、全体がわからないって」と説明していたが、課長の場合は自分で「これは一年やらないとわからないなあ」と言うので、そういう人はたぶん、10年やっても同じなのかもしれない。

 今日も課長は、自分が前にやっていた仕事のことで、後任に相談され「まあ、ボクがやったのはそこまでだったから、後はよろしく」とニッコリ投げていた。
 おい、おーい、自分がそれをやられて超心細そうなのに、なんで他人には平気でそれをやるんだ?
 理解不能である。
 まあ、そういうもんなんだろう。
 自分では、何の責任も負いたくないのだ。「自分がちゃんと仕事できないのは、前任者がちゃんと引継ぎしてくれないから」で、「後任があれこれきいてきたって、オレはもう、その仕事は離れたから、そこはきちんと突き放さないと」っていうのが同居するメカニズムがよくわからんのだけど。

 今日は私も大失敗をした。
 月末だったので、とある銀行への借入金の返済があったのだが、すっかりその口座に資金移動させるのを忘れていたのだ。
 言い訳させてもらうと、そういう「返済だけがある口座」というのは二つしかないのだが、片方の返済日が15日で、資金に余裕のあるときには二つとも月末前に資金移動するのだが、15日のほうの金額がデカかったので(三ヶ月に1回という返済方法だったので)「あっちは来月頭にやろう」と思っていたら、月末に引き落としのほうまで忘れていたのである。

 親会社が担当してくれてるので、まず親会社の経理部長に連絡が入り、部長から私のところに「残高がないようなんですが?」
 「あちゃー、すっかり忘れてました!」
 時間も遅かったので、資金移動できなかったが近所の銀行だったので窓口に現金を持っていけば処理してくれるというので、現金残高を確認したら月末用に準備してあったので、札束掴んで走りました。(200万円弱)

 私は、そこの銀行の担当者と会ったことがなかったのだが、親会社の部長が「○○さんっていうのが担当者で、ええと・・・若いヒョロっとした兄ちゃんだから」とかなんとか説明されていたのだが、閉店直後の融資窓口に飛び込んで彼を指名したら・・・・・・わー、ほんとに、まさに「指名」でした。

 もー、部長ったら「若いヒョロっとした兄ちゃん」じゃなくて、ちゃんと「ジャニーズ系のイケメン」って説明してよ!化粧直しもせずに駆け込んでしまったぢゃないの(笑)
 経理生活20年近くして、最高の美形でした。
 つーか、最近、親会社の経理部長も「あっちの会社のことはあっちに聞いて」と突き放しているので、メインバンク並びにトップ3行くらいは私を社長秘書もしくは部長秘書、もしくは経理のお局様として大変なついてくるのでウザいのだが(社長や部長との面談の日時設定や、「借り入れしないんですか〜?」と探りいれられたり)、あの兄ちゃんだった懐かれてもいいのに〜

 結局、慌てて現金で200万円弱入金して、返済金の引き落としもしてもらって退散したのだが、帰りにエレベータの前で、長身痩身イケメンの彼に「では、F部長にもよろしく〜」と深々とお辞儀をされ「なんだかホストクラブで200万円使って帰る気分」を満喫させていただきました。

 私の凡ミスであったが、もし私がいなくても、マスオさんが駆け込むだけだし、親会社の部長も「なんなら、こっちで現金立て替えてあげましょっか?」と笑いながら言ってくれたし、最悪、多少の手数料(遅延金)を払えば済むだけのことである。「私がいないと困るから、この仕事をマスオさんと共有しないと」とは思わない。私が数日前に、ちゃんとやってればよかっただけの話であり、最近、そんなに忙しくなかったので、気の緩みが招いたことである。忙しいときのほうが気が張ってるから、こういうミスはしない。

 うーん、でも、担当者があまりにもカワユかったので、また来月もやろうかな(笑)
 808-07ですかい?(「やおやおしち」と読んでください。丙午の大御所です)

 さて、明日は休みですが、明日は何事もなければ、デビューするんですよ。ほんと、「私ったら、全然わかんなくて」って言いまくってるんですけどね(笑)
2月27日(火)

 また役員さんたちと飲んでいた。
 別に役員さんたちに気に入られているわけでもないんだが、最近、残業してないしから誘われやすいし、私が大酒飲みなことは皆さん知っているし、そもそも我が社の規模では、役員と平社員の間はたいして広くもないのである。

 前回の失敗があるから、今回はセーブしたつもりだが、某役員のお気に入りの店は見かけは凡庸にボロいのであるが(彼はホンマモノの「立ち飲み族」である)、ほんとに串焼きが美味しくて、バクバク食べてしまい、つまみが美味いから酒も進んでしまったわ。でも、ちゃんと電車で帰りました。

 さて、今日は久々に部の会議というよりは「業務報告会」があったのだが、そこでマスオさんが発言したことがチクっときた。
 やっぱし、マスオさんにはきちんと話合っておかないといけなかったなあ。でも、とりつくシマがないんだよなあ。こっちの思いをわかってくてんのかどうか、よくわかんないし、それに、彼がどう考えてるのかもよくわかんないのだ。

 話はこういうことである。
 彼はAという仕事に興味を持っていたので、はっきり転属を申し出たのかわからないが、ともかくAの仕事ができる部署にやってきた。
 しかし、上部としてはそれは二次的なことで、ほんとはBの仕事のほうが重要で、「Aをやらせるから、ついでにBをやってくれ」ということだった。

 しかし、それは上部も予想していなかったのだが、Bの仕事の分量が日に日に多くなっていったのである。
 さらに、それは会社としては喜ぶべきことだったが(采配が大当たり)、マスオさんはBの仕事にとても才能を発揮して、他の人ではとても代役にならなくなってしまったのである。

 なので、マスオさんはハイジから引き継いだ仕事Aを夜中まで残業してなんとかこなしていた。
 私も忙しかったから、ほとんど手伝えなかったし、出向したハイジからは「マスオをなんとかよろしく」と言われていたが、果たして、マスオさんを仕事Aでヘルプすることが、マスオさんのためにはいいことなのか悩んだ。

 なので、私のとった作戦は、仕事Bでマスオさんの二番手になっている課長に「マスオさんはAの仕事で大変なときもあるので、仕事Bは課長がなんとか手伝ってあげてください」と訴えていたのである。

 きちんと仕事をやる忙しい人のことは、黙っていてもみんな見ているもので、社内的にも「マスオさん大変だねえ」とよく噂されていたので、私も「ほら、けっこう仕事Bで外出することが多いから、ほんと気の毒だけど、彼、一生懸命やってるし」とフォローしていたつもりである。

 で、仕事Aで関わる他の部署の人たちも、マスオさんがしょっちゅう外出しているので、けっこう困っていた。
 私もできることはフォローしていたが、ほとんど「それはマスオさんじゃないとわからないから」と突っぱねていた。
 M嬢も年明けから、別の「仕事B」にかりだされ、本業である仕事Aが後回しになっていたけど、やはり「M嬢じゃなければできない仕事」は、彼女にやってもらった。それは、本人も大変だったし、それに関わる人も不便をこうむったけど、でも、そういうのってけっこう大事だと思っている。「あの人がいないと、困る」っていうアピールになるから。うっかり他人が手伝ってしまうと、それで回ってしまうので、「じゃあ、Mは仕事Bにもう少し専念してもらってもいいか」という雰囲気になるし、本人だって「自分がいなくても、なんとかなるものだな」と思うのは、あんまりいいことではないだろう。

 で、どんな仕事だって、担当者が入院したという事態にでもなれば、なんとかなるのである。
 それどころか、代役のほうが優秀だったりして・・・・
 だから、どんな人気漫画家も原稿落とさないよう必死なのだ。

 話を戻すと、マスオさんが今日発言したのは「仕事Bの分量が多くなって、けっこう急に出ることもあるので、そうなると仕事Aの納期に間に合わない恐れが出てきたから、一人でやるのは厳しいと思うので、もう1人、その仕事ができる人が欲しい」

 あの〜、それは私がやるしかないって話で、そんなの部会で発言しないでよ〜

 で、マスオさんが言っているのは仕事Aの中の一つの仕事で(仕事Cとしよう)、たしかに大変な仕事なのだが、その仕事は、唯一私がノータッチの仕事だったのだ。

 ほんとはね。たしかにハイジが出向する前に、マスオさんに引き継いだのだが、ハイジが出向する際「これは1人でやると納期がタイトだから厳しい」と言っていたので「じゃあ、課長にやらせろ」と本気で言ったのだが、ハイジは本能的に「課長はこういう仕事絶対にできない」と見破っていたので、あやふやになってしまったのである。

 そんで、経理人員を補充するつもりだったので(今も募集はかけてますが)、「じゃあ、新しい人が来たら、その人に」ということで宙ぶらりんだった。

 私がその仕事Cに関わりたくなかったのは「面倒だから」という気持があったことは否定しないが、「なぜか私が今まで全くノータッチだった」という事実を大事にしていたからだ。って、意味不明ですね。

 その仕事は、元上司だったO氏の仕事だった。
 ただ、その頃はもっと牧歌的なものだったのだが、ある年度から超大変なものになりそうだった。
 どうすんのかな?と思っていて、「もしかして、私にやれって言うのかな?」と覚悟していたのだが、その時、同僚ギャル嬢を他の部署に異動させ、新人のクララがやってきたのである。

 で、O氏はその仕事をなんもわかってないクララにやらせたのだ。
 最初の半年くらいは、ほんとに大変そうでしたよ。
 まあ、私もギャルの仕事のほぼ全部をいったん引き受けてから、だんだんクララに引き継いでいったので、あの一年は大変だったけど。

 そんで、ハイジが経理にやってきて、けっこう飲み込みが速いし、「なんか仕事ないっすか?」と暇を持て余すようになったので「じゃあ、クララが苦労してやってる仕事を手伝ってよ。そんで、二人で共有してもらえば安心だし」と思っていたら、クララが退職しちゃったので、残されたハイジは三ヶ月くらい苦労して、なんとかモノにしたのだ。

 でも、やっぱし期限がタイトな仕事だし「大事な一日に病気で休んだらアウト」というプレッシャーにハイジも苦しんでいたので、マスオさんが来たから「じゃあ、彼を控え選手にして、じょじょに引き継いで」と言ったら、ハイジが出向。

 せっかくの監督の計画的な采配をただの「どたんば引継ぎ」にしてしまう、呪われた仕事Cである。

 たぶん、クララも、ハイジも、マスオさんも「だったらミヤノさんが自分でやればいいのに」と思っていたであろう。
 私もそう思う。
 でもそれじゃ、代打に自分を指名する古田監督みたいで、なんかね?

 なんか勝手な逃げであるが、「なぜか私がこれまでノータッチだった仕事」だったから、なんかその呪いは守りたい気がするのだ。
 それに、なんとなく「新人の登竜門」というか、「新入りを崖から一度突き落とす」という儀式的にも重要な仕事だった。

 で、古株の上司が「それは、私は全然よくわからないから、君らでちゃんと引き継いでね」と言う仕事があってもいいのではないかと思っていたのだ。
 実際、ハイジは経理3年目で、その仕事にメスを入れて、大規模改革をやり遂げたのだ。
 私はそれを大評価しましたとも。
 あの瞬間に「これでハイジは経理課長になれるな」と確信したし、上司にもそう言った。「私を超えました」と。

 で、マスオさんにも頑張ってほしかったのだ。ハイジよりは格段に才能が無いが、マスオさんには「気立てがよい」というハイジは無い特性があるので、2年くらい頑張れば、ハイジよりさらに改良してくれるのではないかと期待していたのだ。
 それに、もし仕事Cに支障が出れば、各方面に迷惑がかかるので、そうなったら「仕事Bの分量をなんとかしてくれないと」という方向に話が進むかもしれない・・・・・

 という物語が私の中では進行していたのだが、変に自然体なところもあるマスオさんは「仕事Bのせいで、仕事Cに穴をあけるかもしれないので、仕事Cをフォローする人が必要」と自分で申し立ててしまったのである。逆だろう。「仕事Cに支障が出そうなので、仕事Bを共有する人を増やしてくれ」と言うべきだ。どう考えても、そっちのほうが真っ当だと思うのだが・・・・

 少し、カっとなったが、まあ、要するに自分の思うようにいかなかったのが面白くなかっただけで、自分のことだけ考えるなら、仕事Cをやってもいいんですよ。で、新しい人が来たら、それを引き継いで、その人が辞めたら、また新しい人に・・・・
 で、マスオさんは仕事Bに専念してもらえばいいんですよ。

 なんか、あれこれ考えるのがアホらしくなってきたが、でもあれこれ考えてしまうのは癖だからしょうがない。
2月25日(日)

 季節の変り目なので、天気予報が全然アテにならない今日この頃である。
 昨日の予報だと「日曜日は冷え込む」と言っていたような気がするが、全くもって春の陽気であった。

 おかげでやっと掃除ができました。
 これでやっと、次の休みにはAさんちに行けそうかな?

 しかしよ〜
 友人に対する愚痴を公開するのもなんだし、たぶん他の友人に話して聞かせたら「まあ、いつものことでしょ」と笑って聞き流されるだろうけど、「相変わらずのAさん節」が展開されてます。

 「青色申告やるんだけど、全然わかんないから教えて〜」と叫ぶのはいいが、ダンナが起業したのは11月らしいので、「だったら大して分量なさそうじゃん、で、いくらくらいお金動いてるわけ?」と質問したら、「わからない」って言われてもさ・・・・・

 儲かってるからヘソクリしたいのか、それとも全然利益が上がってないので内緒にしたいのか知らんが、一応、収支は表計算ソフトで「フランス語で」管理しているようなのだが、それすら見せてくれないらしい。

 ・・・・それは申告書作成以前の問題では?

 そんで「ミヤノさんが来てくれれば、きっとダンナも動くと思うから」と言われても、そう言われてホイホイ行ってやるほど私は心が広くない。「なんか、メンドーだなあ」と二の足を踏んでしまう。

 まあしかし、私も長年の付き合いであるから「そんなの知らんよ、勝手にしろ」と言えないから、「ダンナは数字開示してくれないし、私は用語が全然わからない」っていうセリフを真面目に分析して「まずダンナには数字出してもらわんと。そんで、何の用語がわからないわけ?」と答えているうちに、本当に面倒くさくなってきた。

 「申告」に対する相談は時々受けるけど、たいていは「こういうのは資産になるの?」とか「減価償却してるマシンを買い換えたらどうなるの?」という具体的な質問で、そういうのだったら答えられるけど「なんにもわかんない」って言われるとどうしていいのかわからない。

 つーか、ネットで検索すれば、詳しく解説しているサイトがいくらでも出てくるし、国税庁のサイトだってけっこう充実しているし、本屋に行けばたくさん解説書が並んでるので、「自分でできるところまで、自分でやってから聞いてよ」と半ギレ状態。

 しかし、だんだんわかってきた。ってゆーか、長い付き合いなんだから最初から気がつけよ、って話だが、奴は「教えて〜」と言ってきてるわけではないのである。ただ「何にもわかんなくて大変なの〜」って愚痴りたいだけなのだ。

 1年前、私を散々煩わせたKさんもそのタイプだった。
 「もう、私ったら、何もわからなくて、ほんとにどうしていいか・・・・だから、ご迷惑かもしれないけど、いろいろ教えてくださね}と言っていたが、それは「じゃあ、こういうときにはこうしたら」と具体的なアドバイスを求めているのではなく、ただ「ほんと、大変ですね〜」という相槌を求めているだけだったらしい。

 
 まあ、友人A嬢とKさんでは、かなりタイプが違うのだが、何かを具体的にやる前に「わー大変だ、大変だ」と大騒ぎしないと気がすまないあたりで似ている。
 できるだけ自力でやってる人が「ここがわからない」って聞いてくれば教えやすいが「もー、私ったら、ほんとなんにもわからなくって」と言う人に「大変ですね〜」って声をかけるのは苦手である。

 まあ、そうだよな、私もAさんと付き合い長いんだから「大変だ〜、助けて〜」っていうのに「具体的に何がわからないのか言ってもらわないと、私も答えようがありません」って返事するのもオトナゲないが、相手だって付き合い長いんだから、私に「大変だ〜、助けて〜」って愚痴っても、こっちが不機嫌になるだけだって、いいかげん学習してくれてもいいのにね。

 どっちもどっちということで。

 
2月24日(土)

 小三治君の調子がだんだん悪くなっているので、早く新しいの買わないとねえ?

 仕事がかなり落ち着いてきたので「熱烈有給消化中」なんだが、全社的にそうなので3月は学級閉鎖状態になります。
 それはいいけど、変に一日おきに仕事しているせいか、休みの日もなんもヤル気しなくてゴロゴロしてばっかりでしょーもないんだけど、たぶん軽い鬱状態らしく、「よっし」といくら気合入れてもどうしようもありません。まあ、もともと、休みの日は出かけるよりもゴロ寝のほうが好きなんだけど。

 つーわけで、あんまし面白いこともないのだが、「叶姉妹次女 持ち逃げ&失踪事件?」とか「黒川紀章 都知事選に出馬表明?」っていうニュースには「お?」と思いました。
 丹下先生が設計した都庁の知事室に黒川先生がお座りになっているのを想像するだけで、半日、思い出し笑いができました。

 思い出し笑いといえば、先日、会社のトイレで用を足していたら、なんか、えーと、まあ、「漆黒の三角ゾーン」に糸くずがついていたようなので、それを取り除こうとしたら、手ごたえが・・・・・

 白髪でした。

 そういうお年頃ですから、「シモのケにシラガが!」と衝撃を受けたりはしませんでしたが、スで引っ張った自分の行為がおかしすぎて、その後、手を洗いながらも笑いがとまらず、やっとトイレから出て机に戻ったんだけど、笑いをこらえればこらえるほど、ムヒヒと顔が歪んでしまい「どうしよ、誰かが不信に思って『なにニヤニヤしてんの?』って言われたら」とビクビクしちゃいまいした。

 だって、そんなこと言われた瞬間、床に突っ伏して笑い死にしそうだったんだもん。

 つーわけで「黒川紀章 都知事選に出馬表明?」ってゆーのと「会社のトイレでシモの白髪と戯れました」が同じ程度に面白かったですって、日記には書いておこう。

2月23日(金)

 ええと、また間が空いてしまったですね。

 火曜日は休みで、やっと念願の「恋ノチカラ」の最終回を観てご満悦だった。
 そんで、水曜日は出勤して、7時くらいに帰ろうとしたら、部長とW君(部長のお気に入りのハイジと同期社員)がちょうど飲みに行くところで「ミヤノさんもたまには付き合う?」と誘われたので「じゃあ、ちょっと寄ってきますか」と軽い気持で飲みに行ったのだが、一件目の居酒屋で焼酎のボトルをぐいぐい飲んでいたのはご愛嬌として(?)ふと、気が付いたら、手に持っていたのは焼酎のロックではなくウィスキーの水割りで「あれれ?」と思って周囲を見回してみたら、そこは部長いきつけのカラオケスナックであった。

 2時間以上、完璧に記憶が飛んでた。
 そんで、そのカラオケスナックの他の客がいなくなってから、部長がいろいろ歌いだし(オフコースのマニアックな曲とか・・・・・)やっと帰れたのは午前4時半であった。

 タクシーで家に着いたのが、6時近く。「ああ、明日は朝から防災器具の定期点検なのに」と思ったので、いちおう目覚まし時計をかけて寝たのだが、ふと気が付いたらもう10時だった。

 全然、酒が抜けてなかったが、やっとの思いで会社に電話したら、やっぱし派遣のAさんが電話に出て「ごめん、消防器具の点検の人が来たでしょ?」「ああ、来ましたよ」
 「で、他に総務の誰か来た?」

 来てるわけなかったが(マスオさんが午前中外出なのは知っていた)、Aさんに明るく「誰も来てませ〜ん」と言われて、心が激しく痛んだが、ほんと、申し訳ないんだけど、なんとかやってもらわないといけないので「火災報知気の点検で、あちこち施錠されてる部屋も開けろといってくるはずだが、あのフロアはあそこの部署の人に、あのフロアはどこどこの部署の人にお願いしてくれ」と、せめてもの申し送りをして、「ほんと、迷惑かけて申し訳ないけど、私にはどうすることもできない」と開き直って、その後一日を二日酔いとの闘いちゅーか「もう、この年で、朝まで泥酔すると、後が大変」という苦しみにひたすら耐えた。寝るに寝れないし、ほんと辛い。

 で、今日の金曜日は出勤して、マスオさんに「昨日はどうしたんですか?風邪ですか?」と言われたので、正直に「部長に付き合っていたら、正体不明になり、朝まで飲んでました」と言うと、マスオさんも何度か同じ目に遭っているのでかなり同情された。
 その後、課長にも「どうしたの?」と言われて、同じように説明したら、「お気の毒でした」という目をされて、本気で同情されたが、酒をほとんど飲まない君らだったら「部長の酒癖」の責任にできるだろうが、私の場合は、きっぱりと自己責任である。

 部長の「とことん朝まで飲む」という酒癖は評判悪いが、それよりも私は、朝から展開される、ホッコリ課長とマスオさんの「今日のカブバナ」のほうが苦手よ。
 「上がった、下がった」と毎日話していて、何が楽しいのかわからない。
 で、日経平均がどうの、利上げがどうのって、昨日、二日酔いの最中にボンヤリとニュースを観ていてさんざん無難に語られていた話が、目の前の雑談としてマジに展開されている苦痛よ。

 しかし、目の前で毎日のようにホッコリ盛り上がっていると、「個人投機熱はしばらく上昇気流だな」と実感せずにはいられない。また、バブルのときみたいに「今やらないと損をする」っていう勢いになるのかもね。 
2月19日(月)

 また休み・出勤・休み・出勤のカスタネット出勤である。
 いい加減、脱却して、私だってたまには三連休くらいとりたいよ。

 そういえば、この間Mちゃんと話していて、ドラマの話題になり、Mちゃんも「今クールは全然観てないなあ」と言っていた。そんで「演歌の女王は、あまりにもつまらなすぎて断念したし、ハケンの品格は裏番組をついつい観ちゃって・・・」「ああ、演歌の女王は私もダメだったし、ハケンのほうは、なんとなくいつやっているのかわからないまま、全然観てない」

 などと会話していたのだが、日曜の午後だったか、ふと日テレを通り過ぎようとしたら「演歌の女王」と「ハケンの品格」の番宣番組をやっており、今までの復習やヒロイン比較などをやっていた。
 それを見ると、「演歌の女王」はどうやら「嫌われ者松子の一生」の焼き直しっぽいし(「嫌われ者・・」は観ても読んでもないのだが)「ハケンの品格」はどうやら「女王の教室」のオフィス版というか、変な地すべり現象である。

 「ハケンの品格」を全然観てなかったけど、風の噂で「なんで、派遣の私がこんなことまで?つーか社員はちゃんと働けよっ」という日経ウーマンでもお馴染みの愚痴を膨らませたのかと思ったのだが、どうやら主人公は「数多くの意外な資格を持つ、スーパー派遣」という設定らしく、日経ウーマンの定番の愚痴どころではなく、日経ウーマンが堂々と掲げる妄想の産物であったようだ。
 まあ、ちゃんと観てみないことにはわからないけど、いったい何曜日にやっているのだろう(笑)

 関係ないけど、もこみち主演の「東京タワー」は全然観てないが、映画のほうはオダギリジョーっていうのもな・・・・なんか、「ええ?でも、リリー・フランキーでしょ?」と「繊細な自分の美学」を維持するためにもああいうものは観てはないけいと意固地になってしまう。

 テレビと言えば、昨日は「東京マラソン」のおかげで「いいとも増刊号」がなかったのがとても哀しかった。
 でも、悪天候だったけど、なかなか成功したようですね。
 ずいぶん思い切った交通封鎖だと思っていたけど、銀座の映像を観て、あんまし違和感覚えなかったので「なんでだろ?」と自問していたら「そっか」と思いついた。
 あの通りは、その昔はずっと歩行者天国でけっこう長い距離、自動車を締め出してたじゃん。もちろん、ホコテンだと、ときどき横切る道路に道を譲っていたかもしれないけど、あの通りが人ごみでいっぱいになっている光景にはけっこう馴染みがあったのだ。

 さらに、テレビといえば、先週だったと思うけど、フジテレビの競馬中継の前後はよくドキュメンタリー番組をやっていて、けっこうぼんやりと観てしまうのだが、その時は「韓国に嫁いだ日本人女性」を取材していた。
 その番組で紹介されてた日韓カップルのほとんどが「留学先で知り合った」であった。たしか、二組はカナダ留学。その昔、上野のコリアン街の有名キムチ屋の嫁になった日本人女性のドキュメンタリーでも、ダンナとカナダ留学で知り合ったと言っていたような気がしたが、なんでカナダなんだろう?

 それはどうでもいいが、番組の趣旨は「韓流ブームで、近くて遠い国だった韓国が、かなり身近になってきたけど、結婚するといろいろと障害がある」ということで、儒教の教えが色濃い韓国でうっかり長男の嫁になると、さあ、大変、らしい。
 そんで、長男であるダンナの妹が「韓国内でも、長男の嫁は二の足踏むのに・・・・」と言われたりしていた。

 そういうのをいかにも「異文化」として取り上げていたが、でも、日本だって、少し前までは「長男」は敬遠されてなかったか?で、同居だって、当たり前だったし。
 そういうのがあんまし真剣な話題にならなくなったのは、ほんの20年くらいの最近のことだと思う。
 そうか、「渡る世間は鬼ばかり」は、昔は「リアル」な物語としてスタートしたが、今では「特撮もの」な扱いになっちゃったんだなあ。
 まあ、昔から橋田ドラマは、「よくある些細な問題」を大袈裟に描くので、時代劇みたいな雰囲気が売りだったけど、もはやホントに時代劇の扱いなんだなあ。

 でも、韓国嫁ドキュメンタリーでは、ダンナの母が堂々と「うちの息子はけっこう条件よかったんだから、もっといい韓国人の嫁がいくらでも」と発言するあたりは「橋田ワールド、韓国では普通」と感心した。
 つーか、最近は、「いまさら結婚する友人」も皆無なのでわからないが、私が20代の頃は、「姑にそんな嫌味を言われた」と怒る新婚の友人はけっこういたのよ。

 今だとどうなんだろうね。
 ちなみに、うちの母は、弟の嫁があまりにもデキがいいので、「自分が育てた娘は・・・・」と反省しているようですが、今ドキの20代適齢期の娘を持つお母さんだと、自分の娘もリンゴの皮を剥けないのはよくわかっているので、嫁の包丁の持ち方がなってなくても「こういう時代なのね」と諦めているのでしょうか。

 あと数年すれば、私の世代の「魚をさばいたことない」っていう人たちの息子が結婚し始めるので、「カツオのタタキって、何で叩くんですか?綿棒?包丁の裏?」って嫁が来ても仲良くできるのかもしれない。

 そういえば、一時期は「女性差別だ」と叩かれていた、「平成のジョーシキ」(20歳前後のギャルに料理をさせて、もの凄いことをやるのを楽しむ人気コーナー)も、あんまし面白くなくなってしまった。
 フライパンを熱しすぎて発火させたり、片栗粉を大量投入するくらいの技では、誰も驚かなくなってしまったのである。
 つーか、片栗粉を入れるのを思いつくくらいだと「けっこうわかってる」という部類になってしまった。
 昔は「ええと、なんかとろみがあったな、そっか!」と水あめを入れるような娘がいたんだけどなあ。

 土曜日は紀香の結婚式で、マスコミ向けの写真撮影の際、カメラマンが「逆だよ、逆!」と突っ込みを入れるシーンが紹介されていたが、新郎新婦のどっちが右に立とうが、どうでもいいよな。

●ゆかいなAさん

 久々に登場する友人A嬢である。
 私も忙しかったし、A嬢も「午前5時からのパートタイム」についていて忙しかったようで、しばらく音信不通だったが、久々に電話があって「ミヤノさん、青色申告のこと教えて!」

 はあ?青色申告?なんでまた・・・・と思って問い詰めると、ダンナが仕事やめて起業したらしい。
 そんで「棚卸とか、さっぱりわからなくて・・・・」とか言うので「いったい、なんの商売はじめたの?」とさらに問い詰めると、日本で機材を仕入れて(たぶん、ヤフオクとかで中古シンセとかなんだろうなあ)、海外で売るというビジネスモデルらしい。

 確かに、前もそんなことしてA嬢がやっと確保した出産資金を使い込んだという話は聞いたことがあるが、そ、それで、妻子を養えるのか?

 なにも、そんなんでいきなり青色申告しなくてもよさそうなものだが(実際、かなり仕入れはしているようだが、今んとこ販売実績はないらしい。趣味で宝くじや馬券をたくさん買ったような状態である)、子供を保育園に入れるのに必要だから、青色申告登録だけはすでに済ましていて、それをやらないと保育園が〜〜〜という、本末転倒の事態らしい。

 でも、かなり切り詰めて、資金は作ったようなので、すごいなあ。
 彼はいい嫁を貰ったと思う。私だったら、ぶっとばしてるよ(笑)。サイドビジネスにしたって、どれだけ利益あげられるかわらからないもん。

 そんな最中にA嬢はまた片目が見えなくなっていたらしい。
 その昔も、そんなことあったよなあ、再発?と思ったが、その昔に異常があったほうの目じゃなくて、しかも今回は原因不明で大学病院でも「どうなるかわかりませんが、一般眼科で様子を見てください」と突き放されたとか。
 網膜が炎症起こしているようで、原因不明だったから、緑内障のクスリを投与されて、副作用に苦しんだが、とりあえず視力は回復したが、今後どうなるのかさっぱりわからないらしい。前のときは、明らかにストレスが引き金ぽかったから、今回もそんな気はするのだが、医者も本人も「それはない」と断言する事態らしい。

 とにかくよくわからんのだが、Aさんの口調には悲観する雰囲気は感じられず「とにかく、青色申告!」と明確な目的を持った人の潔さを感じた。
 ただ、申告に関しては、Aさんも「減価償却とかがよくわかんなくて、とにかく用語がよくわからいから教えて」というレベルであるが、「わかるようになれば、Oが自分でやるから」と言うのだが、最近、うちの取締役が前に住んでいたマンションを賃貸するようになり「青色申告で赤字を出せば、節税になる」というのに目覚め、私にもいろいろ質問してくるのだが、けっこう話が通じなかったりする。

 ってゆーか、「修繕費とかで赤字を出しつづければいいんだよね?」って言われても、つーか、わりと経営者ってそういうことにすぐ走る傾向があるんだけど、「赤字を出しつづけて儲かる」というのはかなり特殊なケースなんである。つーか、他に黒字企業を持っていて、それを赤字企業で相殺できたとしても、赤字はやっぱし赤字なんである。

 まあ、後は、国会議員なんかでもモメているけど「自宅で事業やってる場合、水道光熱費はどう私用と按分するか」とか、自家用車も事業用で買えば経費で落ちるだろ?とか、脱税ギリギリの話になるので「いーから税金払ってくださいよ」と思うが、みんな公人には厳しいのに、自分のこととなるとなんであんなに甘いのだろうか?
 てゆーか、公人が「え?そんなことで?」で失脚するメカニズムを見たような気になるというか。

 話は戻るが、それなりに簿記知識のある会社のオジサンにいろいろ説明するのはけっこう大変だ。
 たとえば「去年は減価償却で資産がこれだけになったんだけど、今年はどうするの?」って聞かれると「はあ?」って思うが、企業会計的には「去年」は「前期」に置き換えないといけない。それはまだわかりやすい例なんだけど、そんなかんじでけっこう質問に答えるのも大変なんである。

 で、また話が逸れたが、「Oが自分でやるから」とA嬢が言っても、じゃあA嬢にもよくわからん減価償却の仕組みをAさんに説明すると、Aさんがつたない英語でそれをOに説明して、フランス人Oがどこまで理解するのか?
 向こうが英文会計知識があって「でも、日本語の会計用語がわからない」っていうのだったらまだわかるが・・・・・

 とりあえず、去年分は、仕入れだけがあって、あとは在庫計上で、売上ゼロで、あとは経費がいくらあるかしらんが(Aさんは、自宅の回線費用も経費計上するなどの知恵をつけているが、今はそういう問題か?)、どの程度赤字になるかの勝負だが、(起業諸費用を資産計上できるあたりまでは指導してあげよう)後は知らんよ?

 まあ、ダンナの青色申告で、ご子息を保育園に入れて、君はがんばってフルタイムで働くしかないんだろうなあ。まあ、ダンナもある程度勝算があるから始めた事業なんだろうけど。円安だし・・・

 とりあえず、健闘を祈る。
2月17日(土)

 15日の夜、殴り書きのように日記に怒りをブツけていたのだが(読み直していると、そんなヒートアップしてないのが不思議。人徳か?)、ふと、「これは、書いても書いても気がすまないから、友だちに聴いてもらおう」と思い立ち、けっこう前から「そのうち食事にでも」と思っていても、せわしさと重篤な引き篭もりゆえに、なかなか連絡できなかった友人M嬢に電話してみた。

 電話した目的は「愚痴が溜まってるから、明日、前から行こうって話していた寿司屋に行こう」ってだけだったのだが、「課長がさあ・・・」と話はじめたら、あっという間に5時間くらい経過してしまった。
 普段は私の愚痴に手厳しいことも言うM嬢であるが、そのときはわりかし話を合わせてくれて、・・・・というか、たぶん私の勢いが相当のもんだったんだろう。

 そんで、私とMちゃんの間で「ほっこり課長」という通称が成り立つことになった。
 去年、話をしたときに、「マスオさんと課長がほっこりと盛り上がってるとイライラしてさあ」と愚痴ったら、「えええ!ミヤノってホッコリストだったんだ!」と大騒ぎされ、「それ、何?」

 2ちゃん大好きなM嬢によると、2ちゃんで「いい話ですねえ、ほっこりします」と「ほっこり」を連呼する人がしばし登場するので、「出た、ホッコリスト!」とバカにされているらしい。
 M嬢も「ほっこりって何よ?」と批判的だったようだが、「身近で使う人は初めて!」と言われたので、私も自分がなんで「ほっこり」と言ったのかわからなかったが、友人が鬼の首をとったように喜ぶので「いや、いい意味で使ったんじゃないんだけど」と必死に自己弁護。

 後でつけた理屈だが、ほんとに「なごみ系」だと思ったら、「彼がいると、雰囲気がほっこりするんだよ」などとは言わないはず。
 「なーに、くだらん会話で延々とサボってるんだよ!仕事しろ仕事!つーか、電話とれよ!」と怒っていたので「ほっこり盛り上がりやがって」と言ったようである。

 さて、午前3時まで愚痴を聴いてもらったので、金曜日は目が覚めたら昼だったが、洗濯しつつ「笑っていいとも」を観て、昼ドラを観て「登場人物の誰にも共感できないタイプのドラマばかり永遠に放送しているのって、ある意味すごい」と感心してみたりして、さあ、「平日休み」の密かな楽しみである「ドラマ再放送枠」に突入すると思いきや、やーん、金曜日はやってくれないの?

 やっと4時になって「恋のチカラ」が始まった。ずっと二本づつ放送していたのに、今回は一本だけ。わーん、来週が最終回?観てえ。
 HDD録画機を持ってない我が身を恨んだ。いいかげん買えよな。
 でもなんか、テレビの放送時間に自分が合わせるという行為に崇高なものを求めているというか、それが「テレビの醍醐味」だという思い込みが邪魔をして・・・・

 Mちゃんとは6時に待ち合わせをしたのだが「銀行寄りたいし、少し早めに出るか」と支度していたら電話が鳴り「ごめん、6時15分にして」と言うので、支度が遅れたのかな、と思っていたのだが、後で会ったら「夕方のスポーツ・ニュースで星野が楽天のキャンプを訪問したのを観たかったの」と相変わらず重度の田中君ハマりである。
 なによりも、田中君チェックが優先されるため、いまだに仕事してない。(彼女は私をはるかに上回る清貧体質なため、一年間みっちり働くと、次の一年は働かないでも暮らせるらしい)

 うちの近所に、そこそこの寿司屋ができてから2年くらいになるが、最初は空いていたけど、だんだんそこそこ混むようになり、住宅街の住民に愛される寿司屋らしいことは気が付いていたが、ネットで調べたら、その店の店主が修行した店は、高級住宅街でもそこそこの人気店だったらしく、うちの近所で暖簾分けしたけど、高級住宅街より値段が7掛けくらいになっているようで、かなり評判がよかったのだ。

 食べてみて納得。
 「おまかせ」で出てくる、つまみがどれも絶品で、それを肴にお酒が進むが、お酒の値段も安く、最後に握りで締めても、二人で1万4千円だった。
 あの味にしては値段が安いので、そこで夕飯を済ますらしい中年独身っぽいサラリーマンも常連のようだったし、かと思えば、子供連れの若夫婦が「完全おまかせコース」で(なんも注文してないのに、次々と料理が出ていた)家族団欒していたし、三茶にはそういう「自腹族」が常連として支える飲み屋がポツポツとあるけど、そういう客たちをガッチりつかんでいるようである。
 

表紙に戻る / 過去の日記を読む