可燃物な日々

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 日本酒8合飲んだ勢いで、新しい掲示板を作りました
12月13日(水)

 親会社で実施しているインフルエンザの予防接種にキャンセルが出たらしいので「じゃ、せっかくだから受けてみるか」と軽い気持で受けたけど、予防接種受けるのなんて何年ぶりってゆーか、何十年ぶりと言ったほうが正確かもしれないなあ。少なくとも成人してからは受けたことなかった。

 問診票に記入していて、ああいうのは儀式みたいなもんなので、無心に「いいえ」に○していくだけなのだが(たまに「はい」が正常な設問もあるので、あまりにも無心になりすぎると間違える)、せっかく20数年ぶりに受けるのだから、問診のときに医者に問い詰められるようなこともあってもいいだろうと張り切って「過去に予防接種で具合が悪くなったことがありますか?」ってところで、「はい」と正直に答えたが、でもこんなことでお医者様の貴重な時間を無駄にさせるのも悪いなあとも思ったので、その横にきちんと「小学生の時、日本脳炎の予防接種で発熱」と書いておいたのだが(事実だし)、問診では「ええと、特に問題はないですね」で終った。

 日本脳炎の予防接種に「あたる」のなんて珍しくもないのかね?
 あれって、たしか何回か受けたんだと思うけど、最初に高熱が出て寝込んだので、それがトラウマになったのか、ほんとに相性が悪かったのかわからんが、たしか2回は発熱したと思う。それで懲りて、翌年はパスしたかもしれない。そのあと、またトライしてみたら、そんときは大丈夫だったような気がする。

 日本脳炎の予防接種について調べてみたら、どうもインフルエンザみたいに毎年接種するものではないみたいで、他のワクチンと混同してるかもしれないが、とにかく、他のでは具合悪くなったことなんてなかったのに、あれだけは「もれなく発熱」という印象が強く、おかげで今でも「日本脳炎」と聞いただけで熱が出てきそうな気がするし、日本脳炎の病歴がある気分に半分なっている。

 しかし、そう思い浮かべてみると、小学校のころってしょっちゅう注射ばかりされていたような気がしてくるな。たぶん、歯科検診や健康診断などでも、似たような雰囲気で体育館で並ばされたので、実際よりも多く注射されたような気になっているのだろう。

 それに、今の若い人よりは確実に多くやっているし。
 悔しいから「天然痘の細菌兵器が使われるとねー、あたしくらいの年代以上は免疫あるから大丈夫なんだけど、君らはバイバーイだね〜」って笑顔で語ってあげました。ほんとに、種痘は辛かったんだから。「あんとき辛かったけど、受けておいてよかった」って一度でいいから思ってみたいです。

 そんなバカ話をしていたら、マスオさんが「そういや、最近、東南アジアかどっかで発生しているらしいですね、天然痘」と言うので、「え〜〜〜、天然痘は、人類が打ち克った病原体の象徴なんだから、今じゃ研究所で大事に保存されてるだけだし、それが再発したとなったら大騒ぎっちゅうか、だって、あんたら免疫ないわけだし」と騒いだら「ええと、なんか他のだったかなあ?」って、いったい何と間違えたのだろう?

 横にいた部長も「天然痘のわけないだろう」と同意してくれましたが、私らの世代だと「天然痘根絶」っていうのは印象的な出来事だったんだけど、種痘を受けたこともない世代にとっては、結核や赤痢と同じようなもんなんだろう。

 なんだ、調べてみたら、種痘を受けても免疫は10年くらいしか持たないらしい。独裁者になっても、天然痘兵器をばら撒くのはやめたほうがいいらしい。

 さて、気のせいかもしれないが、今日はちょっとダルい。
 腕が熱っぽいし、少し痛いしね。
 今日も早寝しよう。

 書こうと思っていても、なかなか書けない話のメモ。

 「印紙」「退職願」で常識ゼロでトホホという話題。いつか書くかも。
12月12日(火)

 考えてみれば、仕事がこんなに忙しいのに、あんましピリピリしてないのは、私をピリピリさせるような人物が周囲にいないからだ。ということに気がついて、天に向かって感謝の念を送ってみたりした。
 今の上司は全然ストレスにならないし、ハイジに気を使うこともないし、派遣の人は仕事が増えてきたら張り切って黙々とやってくれてるし、雑用も積極的にサクサクやってくれるので本当に助かっている。そうだ、彼女に「あなたが来てくれてよかった」ということを表明しておかなきゃと思って、「入力けっこう速いね」と誉めようとして、「前もそういう仕事してたの?」って話かけてみたら、「いえ、短期でちょっとやったくらいで・・・」そんで話が思うように進まず、前はどんな仕事してたかなんて雑談になり、けっきょく誉めそびれました。

 彼女がガツガツ仕事するのは、そういう性格なんだろうな。
 最初のころは、たいして忙しくもないのにドタバタ走り回るので「ああ、二児の母ともなれば、ああなっちゃうんだろうなあ」と解釈したが、先日のお宮参りで、乳飲み子2児とやんちゃ盛り1児の合計3児の母である弟の嫁が相変わらずおっとりと優雅にマイペースなのを見て、「こういうのは子供が云々じゃなくて、性格なんだろうなあ」って実感したのであった。

 派遣のAさんは、昨日からマスオさん担当の大変な入力を任されたので、昼休み時間も勝手に削って(12時過ぎまでまだやっていたから、「昼休みに入るのが遅れたら、後ろにずらしていいから」って声かけようかと思ったが、ふと見たときにはもういなくて、戻ってきたのは1時前だったから「ま、いっか。こういう人は放っておこう」と思った)バリバリと単純入力をしていたが、今日の昼過ぎに説明されたところまで終ってしまったが、マスオさんが外出していたので後をどうするのかわからず、私に向かって「ミヤノさん、手が空きましたけど?」とすかさず言うので、「ええと、私のほうは今んとこ別にないので、・・・・ってゆーか、それってまだまだ先があるでしょ?」と私が言うと「でも、マスオさんがいないし・・・・」「すぐ戻ってくるから、それまでゆっくりしていてください」と言ったんだけど、かなり手持ち無沙汰そうだったので「これは、ハイジと同じで、ガツガツ燃料を叩き込まないとショゲるタイプなんだな」と思った。

 そのくせ、帰り間際にフロアのゴミをまとめてくれたのはいいのだが、時間が押しているというのに(保育園のお迎えがあるらしく、いつも走るように帰っていくのだが、あれもただの性格がなせるものなのかもしれない)「シュレッダーの替えのゴミ袋はどこですか?」って聞いてくるので、よっぽど「そういうのは、手が空いたときにゆっくりやればいいのに」って言いそうになったが、かろうじて「それは明日でもいいと思う」と述べたところ、相手も納得してくれたのであるが、ああいう人は常に忙しくないと落ち着かないんだろうなあ。

 以上は、決して悪口で言っているわけではありません。

 私が嫌いなのは「ああ、忙しい、忙しい」とわめきながら、実はなんにもやってないタイプの人だ。そんで、そういう人は、優先順位の低いことに時間をたっぷりかけてたりすることが多い。飛び込みの営業マンと1時間も雑談してから「ああ、今日もいっぱいいっぱいだ」と愚痴られてもね。
 でも、ああいう人たちは、自分では「効率が悪い」とか「要領が悪い」ってことを意識していないので、だから時間を有効に使うのを解説したようなビジネス本が売れるのであろう。

 なーんて、偉そうに他人を見下したようなことを書くのは、自分が今日はけっこう仕事が捗っちゃったからである。まず、昨日の夜の帰り際に、訂正依頼のメールが入ったのだが「今日はもう疲れてるから、明日やろ」と思って、朝イチの頭が冴えてる時間にテキパキとこなし(それでも、一箇所直すと、あちこち歪むので、2回ほどやり直したが、昨日の夜だったら1時間かけても無理だったろう)それが一段落ついたら、気晴らしに大量の捺印をして、昨日その書類を持ってきた担当者に「お待たせ〜」と渡してから、さあ、今日のメーンイベントの集計。

 夕方にはなんとか片付け、夜になったら二件ほど依頼されてた各部署の経費集計を黙々とやって、8時には全部終了した。
 もちろん、いろいろ他にも放置してあるけど「今週中にやらなければいけない仕事」のめどはついた。
 いつも言っているけど、私の仕事は「専業主婦の仕事」に似ているので、家計簿なんかは後回しでいいのである。先月が赤字だったか黒字だったか計算するよりも、夕飯の支度や洗濯が先だ。
 具体的には支払いや入金管理をちゃんとやってさえすれば、「家庭」というか「かいしゃ」は動くのである。
 「我が家のエンゲル係数」を算出するよりも、食材を買出しに行くほうが優先に決まっている。

 そして、自分も忙しいが、私以上に忙しいM嬢が頑張って仕事しないよう、今日もグッサリと釘をさしておいた。
 彼女が入力する業務があって、それが終らないとハイジが集計できなかったので、毎月「今月はいつまでにやればいい?」って会話が交わされていたのだが、ハイジがいなくなったので、今月は私に聞いてきたので「まあ、なるべく早めにやってもらいたいけど、でも、その後って誰がやるのかな?わはははは」と大袈裟に笑ってみせたら、M嬢も「そっか、その仕事もミヤノさんがやるんだよね」

 「うん、だからね。私もそれをやる暇ないから、M嬢がそれをなかなかやってくれないほうが、いいっちゅうか、悪いけど、そっちのせいにして、まだ終ってませ〜んって言っちゃおうかな」

 私なりの心遣いに溢れたセリフだったが、こんなわかりにくいこと言ってもダイレクトに通じないから、今日もその件で他部署の子と内線であれこれ相談してたので、「もしかして、あの入力ってもう終っちゃうの?」と聞いてみたら「え?急ぐの?」とほんとに気が細いM嬢であるから、再度「いや、それを入力されちゃうと、私が今週中にやらないといけなくなるし、できたら、来週あたりにしてもらえるとありがたいかも、わたしとしては」と言うと、彼女も苦笑しながら「まだ3分の1くらいしかデータ集まってないから、それは大丈夫」

 部長も、M嬢がいっぱいいっぱいなことは心配しており、たとえ私に「あれはもうできた?」と言ってきても、「いえ、まだMさんが・・・・」と言えばOKだし、ほんとにゆっくりやってください。あれを頑張っても儲かるわけでもありませんし。
 それよりも、総務としては忘年会の準備のほうが大事なのよ。あと、年末調整とか。

 さて、仕事に忙殺されていて、時事に疎くなっておりますが、先日、美容院に行ったときに美容師さんが「広島のドックパークの話って知ってます?」と話してくれた事件が、今日になってワイドショーでやっていた。
 その美容師さんも、犬好きの人だったので、生まれて初めて寄付しちゃったらしいのだが、「どうも、なんか怪しくなってきて、ネットで持ちきりなんです」と言っていたが、ワイドショーの報道だけだと、何が問題なのかよくわからないなあ。ネットでは、ボランティアスタッフの内部告発が熱く盛り上がっているようだが。

 「近未来通信」だかの事件は、詐欺っぽいし、1人1人が投資した金額も相当なもんだけど、「寄付」の場合は投資じゃなくてお賽銭みたいなもんだから、「ちゃんと使われてない」って切り口でもねえ?使い込みしたわけでもなく、金は残っているらしいし。まあ、それだけの問題じゃないようですが。


12月11日(月)

 昨日の日曜日は午前中から双子の姪っ子のお宮参りに参加。
 弟夫婦+両親+私で、大人は5名いたけど、3歳の姪っ子の手をひいて、あかんぼ2名を抱っこしないといけないので、けっこう長い時間赤ちゃんを抱っこしていることになり、弟夫妻や母は小さいがだんだんと重くなってくる過程を経ているので、自然と腕が鍛えられるだろうけど、私はいきなり「うわ、けっこう重いよ、何キロ?」ちゅうのをいきなり持ったから、二の腕の筋肉がついていけず、ちょっと抱いては父や母にパスしてました。

 しかも、本殿でいきなり正座したから、すぐにシビれてきて、少し足を動かそうとしたら「ぐぉぉぉぉぉぉ」
 足がつってしまった。
 立つこともできないので中座もできず、痙攣する足を必死に押さえてなんとかやりすごしましたが、年末間近の大安の日曜日だったもんだから、遅い七五三なんかも混じっているし、その他、いろんな祈願する人が多いようで、それをいちいち読み上げるもんだから、けっこう時間がかかり「神社もいいかげん、椅子式にしよーよ」と思った。

 その後、写真撮影の予定だったが、やっぱり写真屋さんも混んでいたようで、食事してから出直すことになった。
 船橋のデパートのレストラン街に行ったが、そこも行列してる店ばっか。
 なんとか座敷のある店に入れたのが2時近かった。父と私は離れた席になったので、ふたりで中瓶2本空けました。「ぷはー、ああ喉渇いてたからうめー」

 暖かかったのでよかったです。
 食事の後、弟一家は車で写真屋さんに向かい、老夫婦と私は「じゃ、甘いものでも」っていうことで、またデパートに戻って(駐車場まで双子を運んであげないと、荷物&三歳の姪っ子を持つ手が不足)不二家でデザートしました。

 双子ちゃんは、病院以外で外出するのは初めてだったようで、さらには「デパート・デビュー」だったそうです。あれは確かに夫婦二人だけでは外出するのは難しいだろう。そのうち双子用バギーを導入すればなんとかなるかもしれないが、まだ三歳の長女が走り回りたい盛りなので。

 家に帰ったら6時くらいで、それからやっと修理から戻ってきたコンポを接続。
 安物だからか知らんが、スピーカーとの接続がプラグじゃなくて、ニクロム線が箒状態みたいなやつを小さな穴に押し込まないといけないのが8箇所もあるので、なかなかできなかったのだ。

 重いものを持った後だったから、やや手が震えて時間がかかったが、なんとか接続して、さっそくCDを入れてみると、見事に鳴りました。(あたりまえだ)
 自分ちでCD聴くのは半年ぶりくらいかもしれない。
 さっそく、ジェイミー・カラム君をかけてみて、また感動に打ち震える。

 さて、寝る前にサロンパス大会を開催したが、やっぱり今朝起きたら肩も背中もバリバリだった。
 がんばって仕事に行く。
 今日もビシバシ仕事。
 やってもやっても終わりが見えないどころか、やっている最中にどんどん書類が舞い込んでくるので、「あれはもうできた?」って言われても「どの、あれじゃ〜〜〜〜〜」と叫ぶしかない。私はわりと記憶力がいいので、自分の目の前を通過した書類はだいたい覚えているのだが、今は全部に目を通す時間もないので、来た順に引き出しに突っ込んでいるから「あれはまだ?」って言われても、反応できないし、そうなると探すのに時間がかかるので、効率悪いこと甚だしいのだが、しょーがない。

 もう少し、「滞っている仕事の山」を低くしたいのだが、吹雪の中を一生懸命除雪しているようなもんで、全然地面が見えないけど、12月は吹雪く日が多いから、とりあえずケモノ道で我慢して、雪が解けるのを待つしかないけど、誰が雪を解かしてくれるのかな?(笑いたいが、笑い事ではないらしい)

 今日は「のだめ」があったので、早めに帰ったが(でも8時近くまで頑張った)、明日明後日は猛ダッシュでマラソンだ。ぜーぜー。木曜日は忘年会だし・・・・

 ええ、もちろん年末ジャンボはたくさん買いましたとも。

 でも、私もずいぶん大人になったので、「無理なことはやらない」というか、ほんとに沢山後回しにしていて、他の人に迷惑かけているのだが、でも、あの機関車ハイジの仕事までやってるんだもん、それを残業したくらいでクリアしちゃったら、ハイジに悪いじゃない?そもそもハイジは1.5人分くらいやっていたから、それを0.8人分くらいやってた私が、そりゃ、庶務は全部、派遣のAさんに任せたし、彼女がよくやってくれるので、ハイジの仕事の半分くらいの「どうしても期間内にやらないといけない仕事」はなんとかやっているけど、あとはもう放置プレイしてます。

 で、実は部長や課長が「あれはまだ?」って言ってくるのを待っていて、そう言ってきたら「じゃあ、あんたがやれ」って丸投げしちゃろと画策しているのですが、しかし敵もそれを感づいているのか、なかなかそう言ってくれないし、軽い仕事で「あれは?」って言ってくれても、私が平然と「そこまではとても今の状態では・・・・・」と言うと、あっさりと引き下がるのでがっかりだよ。

 さて、こうなってくると、仕事内容よりも体調管理が重要になってくるから、早く寝ようっと。ほんと、大人だ、私・・・・・(って先週、朝までカラオケして、ヘロヘロになったよね)
12月9日(土)

 忙しくて日記書く暇ありませんでした。
 月曜日は「のだめ」と「スマスマ」観たら、もうぐったりで、すぐ寝てしまったのだけれども、それは残業疲れもあったが、「今すぐに寝れば、玉木君が夢に出てくるかも!」と真剣に考えたからでした。

 そんで、どうやら本当に玉木君を夢に出すことに成功したようだが、詳細は覚えてない。ただ「私ってすごい!」という満足感に一瞬浸ったことだけはおぼろに覚えているという程度。

 火曜日はさっそく、そのことを日記に書きとめておかないと、なんのための日記よ、と思って、やはり残業疲れでボロボロだったのだが、なんとか書いてみたものの、途中で猛烈に眠くなり、また私の悪い癖である「誉めているのか、ケナしているのかよくわからない」という内容になったものの、修正する余裕もなく、さらには更新する余裕もなくバッタリと寝てしまった。

 水曜日。
 月・火と頑張ったのは、この日、定時前に帰る予定だったからである。
 朝からガガガと仕事して、なんとか6時前の電車に乗れた。
 ああ、もっとのんびり仕事したいのに。

 渋谷に着く寸前にハタと気がついた。「いけねー、銀行いくの忘れた〜」
 所持金をチェックしたら、小銭入れにかろうじて700円くらいあったが、札は無し。
 ライブハウスはドリンク代を強制徴収したりするので、それが心配だったが、ドリンク代くらいは出せる。ライブハウスに行く途中に、給与振込口座のある銀行があったので、そこで現金おろせたけど。その銀行の上級会員(?)になったので、夜でも手数料が無料になったのが嬉しい。

 初めて行く渋谷AX(なんて読むのか今だにわからない。アークス?オークス?アックス?)。
 中に入ると、けっこう広かった。
 7時の開演時間を過ぎていたが、奥の中央くらいに進んでいくと、ポンと体を叩かれ「あり?」と振り返るとT嬢がいた。「おお、始まる前に会えたね」

 T嬢がうっかりゲットしたチケットなのである。
 さて、客はいっぱい入っていたが、ギュウギュウってほどでもないし、年齢層も20代後半からって感じで落ち着いている。しかし、ジェイミー・カラム君が登場すると黄色い歓声が・・・・・女性客多かったが、そういうノリなのか?

 私がジェイミー君を最初に観たのは、フジロックの時で、そのときは「これ、誰?」ってかんじだった。
 でも、昼間の3時くらいに、フジロックで一番大きなステージを通過しようとしたら「わー、ビリー・ジョエルみたい」なジャズ系ピアノ・ロックな音が鳴り響いていたので、ついつい立ち止まって、後ろのほうで座って観ていたのだが、あまりの素晴らしさに大感激でした。
 それは、周りの客も同じだったようで、あの時間のメイン・ステージは、そのアーチストをどうしても観たいという人は少なく、ピクニック気分や「夜に備えてお昼寝よ」な人が多いのだが、そういう客達も後ろの方まで拍手喝采だったのである。

 そんな、観る人の心をがっちり掴むジェイミー君であるが、単独公演は渋谷クワトロが多く、いっつもすぐに売り切れていたようだ。夏前にも来日していたのだが、その直後に今回の公演のチケットも予約開始で、「まだ夏真っ盛りなのに」と思ったが、T嬢がうっかり予約してしまったので、今回の恩恵にあずかれたのである。

 というわけで、夜のインドアでは初めてみるジェイミー君のライブであったが・・・・・素晴らしかったです。
 フジロックの時には、わりと正統派というか、「元気に無茶なピアノを弾いて、唄もバカ上手な若者」というのを野外の大会場で伸び伸びとやっていたが、あれからもう3年くらい経つわけだし、芸達者にさらに磨きをかけたというか、そのショーマンぶりが凄かった。
 あれは、世が世なら「楽聖」と呼ばれるかもしれない才能なんだろうな。

 ジェイミー君をモーツアルト父(レオポルドさんでしたっけ?)が3歳から仕込んだら、モーツアルトになったのかもしれない。

 ピアノだけなら、あのくらい弾ける人はいくらでもいるが、唄がもう、唄うというよりは「鳴っている」というかんじで、「スキャットしながら産まれてきたな、こいつ」というかんじなのである。
 曲目もバラエティーに富んでいるというか、ホーンの真似をしてスキャットしたかと思うと、ピアノを叩きはじめ(弾いているのではなく、ピアノのあちこちを本当に叩く)、「いやー、やっぱピアノの木の部分はいい音鳴るなあ」って感心してると、今度はギターを引き始めたり、ヒューマンリズムボックスしてみたり、かと思えば激しく太鼓を叩いてサンバタイムだったり。

 一流のDJの極上のセットのような流れであった。ガガガと盛り上げてからピアノでしんみりっていうのは、トップDJがよくつかう技だ。
 カバー曲も、マイ・フェア・レディ歌ってみたりとか、ほんと、いろんな曲をずっと歌っていてほしかった。カラオケに一緒に行きたい。どんな曲を入れても、きっとあのくらい唄ってくれるはず。

 女性客は黄色い歓声だったが、若い男性客も「かっけ〜」と大感激していた。
 基本はジャズなのだが、とにかくその徹底した「音遊び」は、ジャンルを超えたドライブ感があり、とにかく鳴らすあの勢いはロック系の客にも訴えるのだろう。

 ほんと、フジロックで観たときには「21世紀のビリー・ジョエルだ」と思ったが、今回のライブでは「21世紀のモーツアルトだ」と思ったもん。性格もそんな感じみたいだし(笑)
 私がサロンを開くマダームだったら、ジェミー君呼ぶもん。
 私がウィーン大公だったら、ジェイミー君のライブを主催するもん。

 まだ若いし、いい曲はいっぱい作っているけど、まだ「誰もが口ずさむような」大ヒット曲はないけど、ビリー・ジョエルの「素顔のままで」みたいな一発を当てたら、あっという間に武道館クラスになると思うな。

 私にとって幸いなことに、ジェイミー君はかなりの日本びいきのようで、特に飲食関係にハマってるらしく「しょーちゅー」を連発してたし、ラーメンも好きみたいで、耳がいいから(絶対音感系)カタコトの日本語の発音は完璧だった。
 たぶん、ギャルにモテモテっていうのも効いているのだろう。顔立ちはいいが、背がちっこいんだけど、日本人タレントで言えば、キンキキッズ系(ピアノがバカうまで、歌唱力天才の堂本剛。しかも愛想抜群)だから、日本人ギャルには受けがいいんだろうけど、欧米では「超セクシー」とは言われないタイプなのかに?

 さて、そういうわけで、ライブが終了したのが9時半近くで、2時間も立ちっぱなしだったから「早くビール飲みて〜」ということになり、近場のオシャレ居酒屋に移動して、さっそくビールをガボガボ飲んだらすっかり酔っ払い、T嬢と仕事の愚痴エールの交換をしていたら、12時を回ってしまったので、「じゃ、カラオケでもいくか」というノリになり、「2時間くらい軽くやってタクって帰ろう」という予定だったが、二人ともすっかり酔っ払っていたので終わりがわからなくなったようで、気がついたら朝だった。

 しかし、もう、もともと音楽の才能皆無というか、どっちかというと音痴に限りなく近い自分であるが、さっきのジェイミー君の歌が頭に残っているので、何を唄っても「いやー、私ってヘター、ジェイミー君ってすごい!」という悔しさを原動力に朝まで唄っていたのであった。バカ。

 いったいビールを何リットル飲んだのだろう?
 いや、マジで、カラオケボックスでピッチャー3杯は飲んでます。
 タクシーで帰るつもりが、電車で帰宅できる時間になってしまったので、電車に乗ったのだが、気がついたら近所の小規模なマンションのロビーで寝てました。あ、いけね、と思って外に出たのだが、あ、いけね、カバンと思って戻ってカバンとって、やっと家にたどり着き、次に気がついたら、コート着たまま布団の中で寝てました。午前11時だった。

 「ああ、美容院行かないと」と思って、とりあえず、布団から出て、コート脱いで、服も脱いで、コンタクト外して、寝間着に着替えてまた少し寝てから、やっと1時に家を出た。

 いかん、今日は木曜日だった。先週も出せなかった萌えないゴミの日。(わざとです)
 萌え〜〜〜〜

 フラフラしたけど、帰りにはなんとか修理に出したミニコンポを請け出そうと、今度こそカートを持って出た。
 ちなみに、うちのカートは「コバーン君」って名前です。日本全国津々浦々には986台くらい同じ名前のカートがいると思われます。

 激二日酔いであったが、なんとか意識を保って、3時間ほどかかってストレートパーマ。
 最後にアシスタント美容師がマッサージをしてくれるのだが、「ああ、二日酔いだから、あちこちバリバリで、よう効きますわ」と呟いたら、いつもよりたっぷり長くやってくれて極楽でした。

 朝から何も食べてなかったので、美容院後に下北の三頭火でラーメン食べてエネルギーチャージした。ああいう「飲んだ後に最適なようにカスタマイズされたラーメン」は、こういうときもいいみたい。

 コバーン君片手に、下北から若林交差点まで歩いて(美容師アシスタントにそう言ったら「え?けっこうありますよ?」と言われた)、コジマの地下で修理品の受取。
 平日夜だから閑散としていたが、サービスカウンターにいた若い女の子に受取伝票を渡すと「お座りになってお待ちください」とベンチを指差された。

 彼女がなかなか戻ってこなかったので、また意識を失いそうになったが、やっと戻ってきたので、そっちを見て、無意識にニコリとしたら、真珠のようなスマイルで応えてくれた。

 「え?こういう家電量販店って、スマイル0円じゃなくて、スマイルもコストのうちっていう感じなのに」と意識が戻った。
 ああいう店で、スマイルを求めるつもりもないだけに、スマイルされると逆にビビる。
 彼女の名札を見たら「オウ」と書いてあったので、中国人だということがわかった。研修生らしい。

 たどたどしいマニュアル通りの日本語であったが、気持のいい笑顔で言われると、こういうボロボロなときはほんとに心に染み入る。サービスカウンターで、あんな笑顔を振り舞いているのは彼女だけだった。コジマよ、この路線でいけ。私が中高年オヤジだったら毎週通っちゃう(笑)

 そして、家まで修理が完了したミニコンポをガラガラ引きずって家路に・・・・あ、コンビニ!
 コンビニで粗大ゴミ処理券をゲットしました。

 ええと、どこまで書いたっけ。
 水曜日、ライブの後、朝までカラオケ。木曜日、ヘロヘロになって美容院、修理品の受け出し、粗大ゴミ券で、金曜日の朝は粗大ゴミを外に出して出勤。

 そして、金曜日の夜にやっと、新しいガス・ファンヒータをお披露目。
 やっぱ、前のより静かだわ。
 ああ、これでやっと朝の寒さが和らぐ。

 それで今日の土曜日は出勤です。
 フロアは私1人でした。
 少し前にもそういうことがあって「あまりにも静かすぎて、捗らない」と思ったので、今日は急遽、CDを持っていった。

 しかし、スピーカーがなかった。
 外付けのスピーカー、前は持ってたんだけど、どこにやったっけ?
 そういう部署のコに聞けば、いくらでも転がってると思うんだけど、土曜日だったから、そういうコがいなかった。

 しょうがないから、パソコン本体から流れてくる音で我慢するしかない。

 たまに、うちのフロアに来る人がいると「お、高尚じゃん」と言われたが、会社で流すからクラシックにしようと思って・・・・でも、グールドのモーツアルト・ピアノ・ソナタ集って、けっこうパンクなんすけど・・・・

 午後になったら、グールドの「ベートーベン ピアノコンチェルト集」にしたら、他のフロアから我が社一番のクラシックマニアの部長がやってきて「あ、いいな、いいな」

 でも、私が持っているのは、グールドの若い頃の演奏を集めたものなので、ほんと超絶技巧というか、超速い演奏だから「なにこれ?誰ってかんじ?戦前のバックハウスみて〜」

 でも、土曜日だとはいえ、山積みの仕事をできるだけ処理しようと思っていたから、このセレクトでいいのです、っていうか、私、グールドのCDしか持ってないんで・・・・

 超絶高速ピアノを聴くと、キーボード打つ手も速くなりますし。

 そういや、私も昔「バックハウスって凄いらしい」とレコード聴いてみましたが、録音が古すぎてねえ。ハイフェッツもそうだったんだけど、今だとデジタルリマスターで録音ノイズ無しで聴けたりするざんしょうか?

 そんなわけで、今日はグールドの演奏に合わせて、伝票たくさん打ちました。
 夕方には肩がバリバリになりました。
 ついうっかり、顔が「のだめ」になっちゃったりして・・・・

 うん、そうだよ、グールドにしても、「のだめ」にしても、ジェイミー君にしても、そりゃ天才かもしれないが、でも仕訳伝票を50枚も打てないだろう。私は全然、音感がないけど、経理の仕事だったら、日本の歌姫程度には・・・・

 そんなわけで、慌しかった今週もやっと終了。
 明日は双子ちゃんのお宮参りです。あー、いそがし、いそがし。 
12月5日(火)

 昨日は9時までに家に飛んで帰り、ずっぱまっている「のだめカンタービレ」を観たのだが、オケのシーンがけっこう長くて、「おお、玉木君ったら指揮の演技けっこう頑張ってるじゃん」と思った。月9の撮影なんて、スケジュールがタイトに決まっているから、あそこまでやるのも大変だろう。

 さて、月9ドラマのあとに、スマスマの予告が入り、なんと上野じゅり(漢字忘れた)と玉木宏がビストロのゲストだというので、「どれどれ・・・」と思って続けてみたのだが、最初のころは玉木君もぎこちないというか、あんまり話に割っていけてない感じがしたけど、試食しはじめたら、食べっぷりが凄かった。
 「うめえ、うめえ」と大口を開けて、バクバクと食べるのである。

 二人ともドラマ撮影中であるから、かなり役を引きずっているようだったが、「天然」をかもし出すジュリちゃんとは対照的に、玉木君のほうは千秋王子役のケレンミといのか、コメディー漫画の二枚目というのをそのままに、目を泳がせたと思うと、キリリとした表情をしたりとにぎやかで、それだけでも見応えがあったけど、さらに彼の売りであるあの笑顔をときおり挟むもんだから、もー、おねーさん、すっかり胸キュンよ。

 テレビの中の人に惚れるのは、少し前の岡田准一君以来だ。岡田君はバラエティーは全然ダメだけど、玉木君はそこそこトークもいけるというか、顔の美しさと微妙にギャップがあるというか、真面目なのか、おちゃらけなのかよくわからないあたりが魅力のようだ。頭良さそうなフリしないあたりも好感が持てる。
 かなり計算しているような気もするが、2桁の足し算は暗算できるが、3桁は無理しないという感じ?(キムタクは2桁の掛け算ができる感じを装うが、実は答えを言ってないって感じ、というのを基準にしている)

 やっぱし、売れる子は勘がいいよな。今が上り調子だろうから、しばらく要チェックかも。

 さて、今日も残業。9時過ぎまでやっていた。もう、くたくた。
 家に帰って、風呂入ったらもう11時だ。あーあ。まあ、明日は早く帰るから、今日詰め込んだだけだけど。

 今日は来客も多く、落ち着かなかったが、新しい派遣のAさんが頑張ってくれたので助かった。

 ただ、彼女は早くもちょっと変なところを見せ初めている。テプラのテープの在庫を確認しようとしていたようだが、通路にべったり座り込んでお店を広げていた。
 よく見たら、アグラかいていた・・・・・

 おいおい、自分ちじゃねーんだから・・・・ってゆーか、君は図書館の児童室にいる小学生か?と思ったが、30歳過ぎた大人にそういう注意する勇気も暇もなく、放っておいたけど・・・・
 気立てはいい「下町のオバチャン」タイプなのだが、服装も髪型もかなりざっくばらんなので、上司に何か言われるかとドキドキしたが、私も自分が外見気にしないほうなので、あれがどの程度のレベルなのか、ちょっと自信がないんだけど、まあ、ちょっと様子を見てみましょう。どうせ、短期だし、忙しい時期になんとか手伝ってくれればいいわけだし、多少、行儀が悪いのは目をつぶるから(ガサツな私がそう思うんだから、相当なもんなんだろう。その他のことでも、けっこう大ざっぱで雑である)、なんとか来年初旬まで続けてほしい。
12月3日(日)

 あーぐだびれだ。
 朝4時に起きて、5時前に家を出て、5時11分の電車に乗り、6時42分に目的の駅に到着して、そこから徒歩10分少々で集合時間の7時ギリギリに到着。
 警戒しきっていたほど冷え込まなかったのが不幸中の幸い。気温はそれなりに下がっていたようだが、ほぼ無風だったので助かった。

 それから午後1時まで、ほぼ立ちっぱなしで慣れない外仕事をしていたので、ボロボロになったが、その場所から鎌倉までは徒歩15分くらいだというので、帰りにうっかりそっちまで歩いてしまった。

 まさに「しまった」と思った。
 もはや、鶴岡八幡宮の中に入る気力も体力もなかった上に、あそこの参道、超なげ〜
 よっぽど、駅までタクシー乗ろうとまで思いつめたが、紅葉シーズンの晩秋の鎌倉であるから、観光客も多く道路は大渋滞。

 しかし、鎌倉って歩道が狭かったり、歩道がなかったりするので、重い足をひきずっているのを割り引いても、あんなに歩きにくいとこだったっけ?

 しかも、「駅周辺で昼飯でも」と思っていたのだが、行列してる店ばっかだし、そういうときに限ってファミレスやファーストフードの店を発見できず(古都だから?)、しょーがないから横浜で乗り換えるときに、と思って、わざわざ駅の外まで出て、駅ビルの飲食店街にやっとたどり着いたら、そこも行列してる店ばっかで、私は今日一日で、神奈川県が大嫌いになりました。
 渋谷や新宿だったら、いくら日曜日とはいえ、午後2時近くに行列している店なんてそんなにないというか、そういう店も多いんだろうけど、余裕で入れる店が他にもいっぱいあるんだけど、まあ、鎌倉にしても横浜にしても、私に土地感がないので、人の多そうなところに引き寄せられるという仕組みに取り込まれるのであろう。

 つーわけで、帰路も食事を含めて時間がかかったので、家についたらもう4時近かった。早起きしているから体感時間は夜中だ。いや、そうでもないのか。いつもどおりに7時起床だと、夜の7時っていうのは、あんなにズタボロになっていないか。

 でも、なんせイベント仕事なもんで、初めて行く場所で、初めて仕事する人や、日雇いのバイトさんたちと客相手にドタバタするので、いつもの2倍以上消耗するから、それで6時間労働というのは、体感的には「12時間ぶっとおしで仕事」みたいなもんで、それを往復3時間かけて行ったわけだから、もはや体感的にどうのというよりは、まんま肉体的にも足腰ボロボロです。

 鎌倉の会場に配属という話を社内でしたら、なぜかもれなく「紅葉のいいシーズンじゃん」と言われたが、結局、そんなもん鑑賞する余力はなかったというか、それなりに紅葉していたようだが、そんなもん、うちの近所の私が長年蓄積してきた「ご近所紅葉スポット」のほうが、ぜったいいいよ。どこも行列してないし、渋滞してないし、歩道を塞ぐカップルも老夫婦も結婚式の一群もいないし。

 結論。
 ハイシーズンに観光地に行ってはいけない。

 観光目当てならまだ諦めもつくが、他の仕事で行くとほんとーにムカつく。「なーにが重要文化財だ、けっ」という気分になりなりだったので、明日以降、「紅葉のいいシーズンじゃん」って私に進言してくれた人たちに、「おかげさまで鎌倉が嫌いになってしまいました」とお返ししてあげよう。いや、マジに「おのれ〜頼朝め〜」と八つ当たりしながら歩いてましたから。(頼朝に「駅が遠いじゃん!」と文句を言ってもしょうがないのですが・・・)

 私が「ええ?鎌倉?遠いよ〜ん」と嘆いていたので、「でも、紅葉のシーズンじゃん」と言って、せめてもの「いいこと探し」をしてくれたんだってことは百も千も万も億も承知なんですけど、すんません。
12月2日(土)

 今週の予定。

 ミニコンポの修理が出来たと留守電に入っていたので、今後こそカートを持っていくこと。いつ行けるのかな?

 金曜日に粗大ゴミの収集が来るので、それまでになんとしてでも500円のシール(ゴミ処理券)をコンビニで絶対に買うこと。あれを前日の深夜に買いに行ったのを君はちゃんと覚えているかね?しかも、うっかり焼酎を飲んでしまっていたので、洗濯機を玄関まで下ろすのにヒーヒーだったのも覚えているかね?

 ジェイミー・カラムのライブに行くこともすっかり忘れていたが、チケットをとってくれたT嬢もうっかりして送り忘れていたので、これはイーブンちゅうことで。

 明日は4時起床。
 午前4時って、「朝早い」というよりも「そろそろ寝る時間」ってゆーか、10年前の私だったら「そろそろ帰る支度して、始発に乗るか」ってクラブのロビーでビールで締めているあたりの時間だなあ。もう9時だから、そろそろ寝ないと。やーね、くどいようだが、10年前は「午前1時にミスド集合」なんてゆーのが当たり前の週末を送っていたのに、まさかこんな仕事に就くとは・・・・

 寝るのは得意だが、こういう計画的な早寝をしようとすると眠れないんだよな。寝酒に焼酎を買ってみたが、飲みすぎると明日が辛いから自戒すること。 
12月1日(金)

 今日も晴天。お洗濯したり、クリーニングした服をとりに行ったりしてから「さーて、どうしよ」と考えた。たしか映画の日だったような・・・でも、よく行くシネコンだったら毎週水曜日は千円だし(女性のみ)、それ以外でこれといって観たい映画もない。

 そーだ、掲示板でお勧めされたヴィデオ・アート展でも行ってみよう。六本木ヒルズの上まで登ったことないし。行くとしたら、師走初日であるが、まだクリスマス色が弱い今であろう。

 つーわけで、日常から脱却するために、またあの、とっても非日常的な六本木ヒルズまで行ってみたのでした。ほんと久しぶり。最後に足踏み入れたのはいつだ?

●ビル・ヴィオラ展

 なんだか「のだめカンタービレ」に出てきそうな名前であるが(単に楽器の名前だってだけだけど)、その名前は聴いたことあるような、ないような・・・・
 ま、いっか、こういうのは初見で観るのもよかろう。

 と、よくわからないまま、場内に入ったのだが、平日の夕方なのに、けっこう混んでいる。しかし、あそこの美術館は「展望台」とセットになっているので、美術館を「ついで」にしているのかもしれないし、私みたいに展望台を「ついで」にしている人もいるかもしれないし、よくわからん。

 まず最初に、暗い部屋に入ると真中にドーンと画面が置いてあって、男の人がとぼとぼ歩いているのだが、ずっと歩いているだけで、スローモーションみたいだし、だいたいちゃんと前に進んでいるかもよくわからなくて観ていて気持悪くなってきた。つーか、とても地味なバッドトリップである。

 ずっとそれだけの作品なのか、なにか展開があるのかもわからず、しばらくじっと見ていたら、やっと男の人の前に舗装した道みたいのが現れて、彼がちゃんと前に進んでいることがわかり、少し安心していたら、あ・・・水が?と思ったら、ドーーーーっと大水になった。

 しかし、なんか裏側は違うみたい、と思って、反対側を覗くと「こっちは大火事かよ!」
 「上は洪水、下は大火事なーんだ?」っていう「なぞなぞ」の基本作品の具象化か?

 なんだかよくわからないまま、次の部屋に進むと、今度は肖像写真みたいのが並んでいて「なんじゃ?」と思って解説を読んだら、人が泣いたり怒ったりしている1分くらいの映像を100倍くらいのスローモーションで上映中らしい。肉眼では動いているのがわからないが、1時間くらいじっと見つめていれば絵が動くらしい。

 そんな暇も根気もございません。
 でも、それって「観るたびに違う絵」っていうのか、「学校の怪談」の王道である「あそこの廊下にかかっている絵が・・・」ってやつみたい。
 ハリーポッターの学校にかかってる絵も生きてるので動くので、あれのもっと高尚なやつみたいともいえるが、普通の絵は「泣く人」を描く場合、有名なのはピカソの「泣く女」だったりするけど、もっと普通の絵は一瞬の表情を描くし、写真なんかはまさにそれなんだけど、絵画でやるようなことをテクノロジーを使って、長い目で見れば動く写真にしてしまったあたりが、発想としては面白いが、でも、それに全部付き合ってる時間ないし、家に飾っておいたら怖いです(笑)

 それにしても私が無知なだけだとは思うが、ビデオ・アートちゅうのも、ずいぶん変わったなあ。
 なによりも、ブラウン管の時代じゃないのね(笑)
 それに、もはや壁に投射するプロジェクターですらない。
 そりゃそうだよな。一般家庭でもハイビジョンで液晶の時代なんだもんね。
 とにかく、画質がいいのでびっくりしたが、それはアート以前の問題なんで・・・・

 それに、どうやら私が思い浮かぶビデオ・アートっていったら、テクノのライブに欠かせないCG映像なんだよね。TOMATOとか。

 さて、だんだん鑑賞の仕方に慣れてきて、最初に作品を観てから「なんじゃこれ?」って解説を読むと「はあ、なるほど」ってわかるから、また作品観て、を繰り返しながら先に進むと、大きな絵画のようなサイズ(ルーブル美術館にはあの大きさがゴロゴロある)の画面が現れた。

 オバサンが立ち話しているのをまたまだろっこしいスローモーションで淡々と流しているだけ。
 しかし、背景が変。
 解説を読んだら、なんかの有名な絵をモチーフにしているようだが、私が思い出したのは、キリコの絵だった。

 ほんと、そんな感じで奥行きがある背景をバックに、手前のほうでオバサンが二人で立ち話しているのです。
 で、そのオバサンたちの服装が妙。
 ギリシャだかローマの哲学者が二人で立ち話しているような有名な絵があったと思うけど、そういうのを狙っているのか、オバサンたちが履いているのはギリシャ風サンダルだし、たっぷりしたスカーフをまとっているのも、ギリシャ風を思い起こさせる。

 で、イライラしつつ観ていたら(オバサンたちの表情や、スカーフの変化はけっこう面白いんだけど)、片方のオバサンが険しい顔になり、なんだと思ったら、いきなり真っ赤なワンピース着た女性が登場。しかも妊婦。「あら〜、○○さんじゃない、ひさしぶり〜」と喜んで手を握るオバサン。

 そこでやっと解説を読みに行ったら、ほんとにそういう作品らしい。二人の女性が立ち話している途中に、もう1人やってくるのだが、その二人が派手に挨拶している横で、もう1人のオバサンは手持ち無沙汰になり「誰、この人?」という表情で、しばらくしてやっと紹介してもらって・・・・という、その辺の街角でもよくある光景を「変な背景」「変な衣装」「変な映像(スローモーション)」で淡々と流すのである。
 大袈裟な表情を切り取った、ルネサンス時代の絵画をおちょくってるみたいな作品でした。

 ちょっと森村泰昌を思い出した。あれもギャグなのか、マジなのか判別が難しいが、両方なんだろう。
 でも、普通だとナショナル・ジオグラフィックスの映像みたいに「動物が飛ぶ瞬間」なんかを捉えるのに適した超スローモーション映像を「人間の本質をえぐる」って書いてしまうとヘソで茶を沸かしてしまうが、天才画家たちが、絵に込めようとした「一瞬」をわざわざ最先端映像技術で表現してしまうというアイディアはすごい。

 そういや、ゴダールなんかも、こういう傾向あったけど、ゴダールは時代のせいもあったけど、編集でそれをやろうとしたが、ヴィオラの場合は編集っていう雑味がないし、そもそも「映画」っていうしばりもないから、非常に純粋な印象である。ピュアと言うには、かなり狙っているんだけど、狙いに対して最短距離っちゅーのか。

 「漂流」っていう作品も面白かったです。
 人種も年齢もバラバラな人たちが、まるでバスを待つかのように溜まっているんだけど、急に左右から大放水。
 この作家、ほんとに放水が好きなんですね。そのあたりも、日本のお笑いみたいで・・・

 そんで、もちろん、役者がやっているから、かなりドラマチックな絵になる。スローモーションだし。
 ほんと、ドラクロワの絵みたいなことになっていた。「キオス島の虐殺」とか「自由の女神」みたいな。

 ポストカードにもなっていたので、メイン展示らしい「天使」がどうのっていう作品も、最初はなんだかわからなかったが、とにかくなんだか美しい映像だったけど、ずっと観てたらやっとわかった。水に飛び込んだ人の映像を逆回しのスローモーションにしていただけでした。泡がまばらになったあたりから、それがだんだん集まってきて、なんかエネルギーが溜まってきて、まるでビッグバンのように爆発する瞬間が着水の瞬間らしく、そのあと、人間が現れて昇華してっちゃう、という「飛び込んだ瞬間の逆回し」なんて、お笑い芸人に飛び込み台から飛び降りさせるようなバラエティー番組でもよくやるけど、それを15分もじっくりかけて超高速カメラでやるとゲージツになるんですねえ。

 というわけで、けっこう楽しませていただきました。ひとつの作品を鑑賞するのに時間がかかったので、5時くらいに入ったんだけど、出たら7時くらいになっていた。
 夜景もキラキラと輝いていた。
 初めて登ったけど、あそこからだと東京タワーを見下ろしちゃうのですね。まだまだ観光客も集まるようで、「○○さん、こっちこっち!」っていうオバサン集団も多く、(ヴィオラ展にもたくさんいた。「さっさと行かないでよ。暗いから見失っちゃうじゃない」という会話が多発)まだデート者は少なかったようです。クリスマス近くになると、もっと混むのかな。12月6日からは、福山雅治の写真展もやるみたいだし(笑)。狙いが直球なのでいいっすね。

 さーて、せっかく六本木に来たし、また天鳳のラーメンでも食って帰るか。(六本木で働いているとき、よく昼に食べたので)
 そーいや、あのお向かいの防衛庁跡地も、もうオープンしたんだっけ?
 行ってみたら、まだオープンしてなかったが、高層ビルがびっしり建っていて壮観だった。
 そうか、天鳳も、あれのお向かいになってしまったか・・・・あの辺は、歩道も狭いし、「六本木の外れ」っていう印象だったんだけどな。

 そんで、やっぱし「135」じゃなくて「めんばり」を食べてしまったのであった。なんかね、すごく「めんばり」が好きなわけでもないんだが、やはり若いころ「なにこれ〜〜〜」って衝撃を受けた味なので、つい、ね。私以外の客はみんな135をオーダーしてました。あそこの味噌ラーメンも好きだったんだけどな。

 さて、今日は、まず自宅から渋谷まで歩いて、渋谷からバスで六本木に行って、帰りは渋谷まで歩いてからバスで家に帰ったので、1時間半くらいは散歩できたかな。

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