可燃物な日々

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5月15日(月)

 今日は、細々とした仕事がたくさんあったので、「梅雨の晴れ間にふさわしく、爽やかに仕事をしよう」という今日の目標を爽やかに立てたのである。
 おっと、まだ梅雨じゃなかったんだっけ?でも日本列島にぴったり寄り添うあのラインは何?ハルサメ前線?

 そーいや、先週の「もう梅雨入りなの?」な天気の中、隣の席に座っているマスオさんが、ぼそりと「今年の春は短かったですね」と言ったのが、なんだかとても可笑しかった。マスオさんの独り言みたいな「ぼそり」は、なんだか自分と波長が合うようだ。前に同じ席に座っていた、派遣のTさんが同じような「ぼそり」を言うと、いつも過剰に反応していたのに、人間の相性って不思議だ。

 話を戻すと、せっかく「ドタバタしそうな日だが、なるべくエレガントにこなそう」と思ったのに、ハイジは体調不良で休みだったり、M嬢は昨日出勤だったので、今日は元々休みの予定だったので、人員が不足していた。
 M嬢が休みの場合には「休みです」で済むが、ハイジの仕事は私が替わりにやらないといけなかったりするので、「えーと、まずこれを仕訳してから、これと一緒に社内に配りに行こう」と思っていたのに、ハイジの替わりに「請求書の内容が違う」なんて電話に応対していたりするので、なかなか捗らない。

 そんで、親会社に行く用事をまとめて、一回で済むようにしたはずなのに、またしばらくしてから、出向く用事が出来たりして、昼休みを削って銀行に行ってなんとか時間を作ったが、結局、午前中に終らせようと思っていた仕事が終ったのは午後3時くらいであった。
 そんなわけで、私はほとんど席におらず、席を外している間は、マスオさんが留守番係りになるので「もし、○○から問い合わせが入ったら、さっきFAXしたこの書類の件だから」などと、簡単に申し送りしていたのだが、マスオさんはおっとりと「はい、わかりました」と言ってくれるので、おかげで私もピリピリしなかったようだ。

 うーん、こういう男子には初めてめぐり合ったかもしれない。
 マスオさんの凄いところは、気分が全く乱高下しないところである。
 男子も30代半ばくらいにもなれば、若い女性と同じくらい「演技」することができるようになるが、20代はほんとにダメだ。ハイジなんかは、その最も最悪の部類である。

 この間も二人は、部長に付き合って、帰宅したのは午前4時だったと言っていたが、ハイジはずっと「寝不足&二日酔い」の黒いオーラを出し捲くりだったが、マスオさんは全く無色透明だった。
 そんで、よくよく話をきいてみると、ハイジは午前2時にはトンヅラしていたらしい。「あの後どうなったの?」とハイジがマスオさんに聞くと、「また違う店に行って・・・家帰ったら4時でした。それなのに、ちゃんと9時に来てしまった自分って」と静かに笑っていた。

 彼が毎日9時に出勤しているのは、簿記の勉強をするためである。
 総務では朝当番を決めているのだが、それは「10時当番」なのに。
 なので、私が「今日は当番じゃないんだし、そういうときには遅めに来てもいいんだよ?」と言ったら、「そうですよね・・・・」と言っていた。

 クソ真面目すぎるとも言えるが、それで堅苦しいわけでもなく、マイペース。もちろん、彼の中では何かが煮えたぎっているかもしれないが、外見上は「いつでも、どこでも摂氏18度」ってかんじなのである。

 いいやつだけど、出世はしないだろうなあ(笑)
 そもそも、彼も「元バイト君」で、フラフラとフリーターやってるうちに「いいかげん、うちで正社員になったらどうだ」と言われて、いつのまにか社員になっていたのである。だから、ハイジと同じ年だけど、入社年度は3年くらい後。
 で、女性にも「マスオ君って、すごくいい人なんだけど・・・・」って言われちゃいそうだなあ(泣)
 ルックスでは、ハイジには及ばないが、身長高いし、動きもゆったりしているから、そういう趣味の人には「セクシー」に見えるだろう。動きのとろい草食系。実は逃げ足は速いのかどうかは今んとこ不明。(その昔、ある友人が「私、体育会系は嫌いだけど、でも、運動しなさそうでも、「でも、ボクって走ると実は早いんだよ〜」ってタイプが好き」と語っていて、その場にいた女子全員で「うん、言いたいことはよくわかる」と納得していた)で、喋りもおっとりしてるから、「フラバン茶、いっしょうけんめい飲んでも、ちっとも体脂肪減りませんね〜、ふー」と突然ボソリと言ったりするので「え?今のって私に向かって放った言葉?」と戸惑うが、それがカワユイといえなくもない。

 そっかー
 マスオさんの美点を書き並べてみて、気が付いたよ。
 あのコ、「おばーちゃん」っぽいんだ。
 コタツでじっと丸まっていたおばーちゃんが、ぽつりとなんか喋ったので「え?いま、なんか言った?」ってかんじ。

 退職したクララと並べておいたら、すごいことになっていただろうな。彼女も、コタツの備品みたいなキャラだったから。よく居眠りしていたし。
 あのクララの超癒し系ぶりは、なぜかハイジだけを癒さなかったようで、ハイジはよく説教していた。
 仕事では、クララのほうが一応、先輩だったから複雑なライバル意識があったみたい。

 今のところ、ハイジもマスオさんには毒気を抜かれてしまうようなので、ハイジのピリピリ光線が和らいでよろしいようです。

 さて、昨日の日曜日もお昼ね充分だったので、夜になったら目が冴えてしまい、眠気を誘うために「ソロモン流」を垂れ流していた。中村江里子だったので、「全然、興味ないから、寝られそう」と思ったのだが、ついつい最後まで聴いてしまいました。
 いつのまにか、子供産んでいたのね。でも託児所に預けて「お気に入りのカフェで雑誌連載の原稿書き」なんて、同じフランス人と結婚しても、友人Aとはえらい格差である。ま、おフランスは階級社会でございますから。

 でも、ほんとか嘘か知らんが、「そのライフスタイルに憧れる多くの日本人女性が・・・・」っていうのがけっこういるんですね。
 どうも、ああいう「ライフスタイル商売」というのが、よくわからん。

 でも、なぜか商売として成り立ってるんですよね。
 まだブランド物商売のほうが理解できるのだが・・・・・

 同じようなもんか。
 でも、やっぱし、なんか違うような・・・・

 まあ、どっちも「女性ファッション誌」にとっては重要なんだろう。あんまし読んでる人を観たことないのだが。だいたい、いまどき、電車内で雑誌読んでる人が少ないしな。アンアンなんて、今や、どういう人が読んでいるのか、私には想像もつかない。

 そーいや、この間、マスオさんにボソリと「雑誌とか買います?」と言われて、真面目に「うーん、前まではヤングユーというハチクロが連載している漫画雑誌を毎月買っていたのだが、それが廃刊になってから定期的に買う雑誌はないなあ」と答えたのだが、残念ながら彼はハチクロを知らなかった。

 しーん。

 いかん、いかん、相手が30歳男性であろうとも、こういう「突然のOLトーク」にはきちんとお付き合いしないと、と思って、付け足したように、「マスオさんは?」と言ったら「ボクは、あるじゃん・・・・って知ってます?お金の雑誌」「う・・・・ん、読んだことないけど、存在は知ってるけど・・・・なんでまた?」「いやー、○○さんちの家計簿みたいな記事が載ってて、へえ〜とか思うんすよ」「そ、そうなんだ・・・・・」

 ファイナンシャル・プランナーの資格を持ち、愛読雑誌は「あるじゃん」・・・・・
 ある意味、わかりやすいとも言えるが、でも、やっぱしなんか変だぞ。
 まだ付き合いが浅いので(付き合ってるわけでも、狙っているわけでもないが)、今んとこはこんな感じだが、そのうち、もっと凄いものを見せてくれるような気がする。
 やはり、肉食動物系のハイジにもっと突付いてもらわないとな。

 気分は旭山動物園の園長さんである。

 いまのとこ、保育園の保母さんだけど。

 この間、ハイジが銀行の窓口に行く用事があったのだが、他の仕事に追われてなかなか行けなくて「早く行かないと、窓口のシャッター下りちゃうよ〜、私でできることがあったら、やっておくから」と言ったのだが、「もう出ます」と言いながらも、「その前に、ちょっと親会社に行ってくる」と飛び出して行ってしまい、そのくらいなら私がやっておくのに〜と思っていたら、横にいたマスオさんが「ボクはトイレに行ってきます」と言うので、「ちょっと〜、トイレくらい黙って行ってよ。私、保母さんじゃないんだからさ〜」と言ったら、そのやりとりを聞いていた部長が爆笑していた。

 後でわかったのだが、経理の新人のマスオさんも銀行に連れていくことになっていたので、だからハイジが「すぐ戻る」と行って出ようとしたときに「じゃあ、その間にボクはトイレ」とハイジに言ったらしかった。
 そんで、やっと仲良く、電車で数駅離れている銀行に向かったのだが、すぐに銀行から電話があって「今日、○○のご出金の予約されてましたが、まだお見えにならないので・・・・・」「あ、すいません。ちょっとバタバタしておりまして、5分くらい前にダッシュで飛び出しましたから、もう少しお待ちください」

 電話切ったあと、「も〜〜〜、『お宅の息子さん、まだ来てませんけど?』って電話かかってきたじゃん。あたしは、おかーさんかっつーの」と大声で独り言を言ったら、また部長が大笑いしていた。

5月14日(日)

 昨日は、「友人からの借金のお願い」にすっかりブルーになり、ヤケ酒あおりながら日記をしたためていたら悪酔いしてしまって、チャングムが始まる前に潰れて寝てしまいました。ふんだりけったりだ。

 サッカー中継のためにエンタの神様が遅れたというのも大きな敗因。「ギャルサー」じゃあ、寝ちゃうよ。いくら藤木直人君ファンだからって、あれには耐えられん。

 友人とのお金のトラブルは、ほんとに私の失敗であるが、一番悲しいのは、彼がズルズルと「負け組」にならないようにと、なんとかしてあげようとしたのに、その手助けが、なんの成果も生まなかったことだ。
 それでも、よく考えてみれば、私はあのときに「何もやってあげなくて、後で後悔するよりも、なんかやってあげて、うまくいかなかったら嘆こう」と決断したので、まあ、しょうがない。

 けっきょく、「ちゃんとやれる人は、人の助けなんていらないんだ」という、あたり前のことを学んだ。

 そんで、本気で手助けする気なら、お金貸したくらいじゃ、どうしようもない。
 なので、お金を貸したというのは、あくまでも私の自己満足なので、ライブドア株に色気を出したと思って諦めよう。
 私の友人は保釈金に3億円の小切手切ったりしてないし(笑)

 そういえば、以前、その友人とのトラブルを別の友人に愚痴ったことがある。
 彼が躁状態だったときに、映像系専門学校の入学試験というか「作品提出」があって、それを彼は、別の友人に下請けに出そうとしていたのである。
 その提案を私に話して、「彼女にそれをお願いして、2万円くらいお礼しようと思ってるんですよ。彼女だって助かるでしょ?」と彼は「いいことをした」と満足そうだった。

 そういう話を私にすることからして「普通じゃない」のがわかるが、彼女のほうは、その事情をわかってないだろうから、食事したときに「実は・・・・」と言ったら、彼女も「えええ?」と驚いていた。
 彼女も「なんで、そんなの自分でやらないんだろう?でも、まあお金くれるっていうから、いっか」と思っていたらしいのだが、「その金は、私が貸してる金だ」と言われて「どーしよー?」と言うので、「いいよ、気にしないで。他にバラ撒かれるより、友人に回ったほうが、納得できるから」と言っていたのである。

 そしたら、彼女が言い出したのは、「私、あのコんちは、実はけっこう資産家のような気がするんだ」
 「えー、ありえねー」と私は絶叫。
 「でも、なんかそんな気がしてさあ。で、家庭環境も金銭的な問題も、作り話のような気がして・・・・」
 「きゃー、その話、コワいよ、やめて〜」

 たしかに「小説」にするなら面白いというか、そんな小説あったような気もするが、今まで彼に散々聞かされてきた「悲惨な話」が全部、彼の頭の中でだけの話だったら、超こえーよ。

 でも、私も保証人になるときには、さすがに「彼の家族とも一度話をしておいたほうがいいかもしれない」と思ったのだが、そこまで深入りする覚悟もなかったので、思いとどまったのは、彼女のいうように「全部嘘だったら怖いから」という気持もちょびっとあったような気がする。

 その友人には、なんとかきちんと自活してほしい。
 そんなに難しいことではないはず。
 それが出来ないのなら、生活保護でもなんでも受けてくれ。

 社会的弱者の救済は、もはや私の手には負えないので、自治体に任せたい。そのために税金払ってじゃー、と自分に言い聞かせる。


5月13日(土)

 経験上、嫌な電話がかかってくるのは夜中ではなく朝である。

 思い起こしても、それほど数があるわけでもないが、訃報はたいてい朝の電話だった。
 親類が亡くなったという知らせは、夜中だったりしたが、友人・知人の場合は、翌朝になって連絡網を回るようだ。
 なので、朝の電話には、いつもビクビクしてしまう。
 そーいや、訃報じゃなかったけど、やはり早朝の電話に「なんかヤな予感」と思いつつ受話器をとると、「○○の母ですが・・・・」と友人のお母様で、「ああ、やはり・・・・」とその先を覚悟していたら、そうではなくて、「もしかしたら、そちらにお邪魔してませんか?」という話であった。
 結果的に本人が無事に戻ってきたからよかったけど、そのときには、どっかで自殺している可能性もあったので、やっぱり朝の電話が不吉であることにかわりはない。

 で、今朝は出勤だったので、朝7時半には起きて、めざましテレビをぼんやり観つつ、コーヒー牛乳を飲んでいたら、電話が鳴った。
 電話を目覚ましセットしているので、それで鳴ったのかと思って、受話器を上げてからガチャンと切ったのだが、「あれ?」と思った。目覚ましコールはすでに鳴っていたはず。

 ま、いっか。大事な用件だったらまたかかってくるだろうし・・・・・・でも、なんか、あの人からっぽい予感が・・・・

 予感が的中して、また電話が鳴り、今度はちゃんと「もしもし?」と言うと、やっぱり彼だった。
 実は、連休中にも電話があった。
 そんときも午前中。
 彼はなぜか早い時間に電話してくるのだ。

 それが「心のビョーキ」のせいなのか、家庭の事情のせいなのかは、よくわからない。
 でも、「平日のこんな時間にいるわけないじゃん」な時間に留守電にメッセージが入っていたりするので、けっこう謎だったりする。

 そんで、連休中は私も朝から掃除に励んでいたのであるが、休日の午前中の電話といえば、たいてい「マンション買いませんか?」だったりするので、あまり出たくないので留守電対応にさせておいた。親が「連休だから、遊びに来ないのぉ?」という場合は、ちゃんと留守電に「おかーさんです。・・・・・・・おかーさんです。・・・・・・おかーさんですけど・・・・」と、「娘は寝ているかもしれないから」とネバる母の声が吹き込まれていたりするので、留守電でも間に合うのだ。

 しかし、二度目に鳴ったときには、掃除が佳境に入っていて無心になっていたので、ついとってしまったら、彼だったのである。

 あまり明るくない様子に、こっちの心のシャッターが自動的にガシャンと落ちた。
 そんで、そっけなく対応する私に「とうとう自己破産しました」と言うので、「あ、そう」でおしまい。

 しかし、翌日も午前中に何回か電話が鳴ったのだが、もう連休最終日だったので「親や友人ではない」とわかったので出なかった。

 それが先週の話で、平日は私が仕事で不在だから、とうぶん大丈夫だろうと思っていたのだが、今朝になってつかまってしまったのである。

 やはり、私の「予感」は正しかったらしく、「この間、自己破産したと言いましたが、実はその手続きの手付金が・・・・」

 もー、これ以上、友人の「どうするアイフル?」問題に関わりたくなかったので、即座に「ダメー」と答えた。

 親しくしている友人が、ずっと法律事務所に勤めていたので「自己破産する金がない人が多い」という話は聞いていたので、彼の申し出は想定内だったのである。

 でも、もうダメ。
 「ボク、3ヶ月も髪も切ってないし、全然外出もしてないし、でも仕事も決まらないし」と泣きつかれても、もうダメ。仕事なんて、よりごのみしなければいくらだってあるだろう。

 そもそも、1年半前にお金を貸したときも、そういう状態だったが、そんときには、助成金が出るまで、という約束で貸したのだ。
 あんときにも、彼は精神的にドン底であった。鬱状態だったが、助成金を目標に、書類を揃えるくらいは、なんとかできたようだ。しかし、助成金がやっと支給されたのがよかったのか、医者が薬を変えたのがよかったのか、いきなり「躁」になってしまったのである。

 そんで、「助成金で映像系専門学校に行きますから、借りたお金はその後、働いて返します」と宣言されたのである。
 愕然としたけど、「躁の人に何を言っても無駄であろう」ときっぱりあきらめて、「わかった。返済は卒業後でいいよ」と言ったのであった。で、そのときに「卒業しても就職が決まらないだろうけど、もう知らん」と自分にプログラミングしておいたのである。

 私だったら、その助成金で自己破産するけどなあ。あんときも「もう自己破産するしかないかも」と彼自身が言っていたが、そう状態だったので、明るく言うから冗談かと思っていたのだ。
 そんで、私に借金の一部でも返済しておけば、また貸したかもしれない。
 あんときも、そう進言しようかとちょっと思ってたんだ。でも、過去の経験から、そういう病の人に、真っ当な意見しても、全然聞いてもらえないってことも学んでいたので、放っておいたら、やっぱし、思ったとおりになってしまったらしい。

 いくら、IT映像クリエーターの専門学校に行っても、就職なんかそう簡単に決まるわけないんだよね。

 それに、もう私としては、できる限りのことはしてやったわけですよ。
 「友人」としては、ほんとに過分にやってあげた。

 彼が高校生のときからの付き合いだったのだが、大学進学したくても、父親が無くなってしまったので、学費を払えないという問題があった。
 そしたら、自治体が無利子で学費を融資してくれる制度を探し出してきたらしいのはいいとして、保証人が必要だという。
 保証人など、絶対になりたくなかったが、他の友人だってそうだろう。
 自治体の融資だから、返済も月々1万円だったし、無利子だったから、「最悪、私が被ることになっても、なんとかなる」と覚悟して、保証人になってあげたのだった。

 あの頃、仲良かった同じ年の友人が、親が貧乏だったから大学に行けなかったということを激しく恨んでおり、「だったら、奨学金とか、自分でなんとかしろよ」とは思ったが、でも、自分はなんの苦労もせずに大学に入れてもらって、しかも、自己都合で退学してしまったので、「ああ、自分は幸せだったなあ」と思っていたのだった。

 そんで、これから大学進学を望んでいる若者が、家庭の事情で進学できなかったとすると、一生、そのことを恨むと思ったし、そのことを言い訳に「だから、自分はちゃんとした仕事に就けない」と言うのは嫌だったのだ。

 しかし、彼は私が保証人になって入学した大学を「やっぱ、思ってたのと違った」という理由で退学して、また別の大学に入りなおした。しかも、親元を離れて下宿していたりした。
 どこにそんな金があるのだろう?と思ったが、あのころ、借金を重ねたのかもしれない。

 結局、途中で下宿代までは賄えなくなって「遠いんですけど」と自宅に戻ったけど。
 で、その大学を無事卒業したけど、全然就職が決まらなかった。
 バイトしたり、派遣で働いたりしてたけど、自分が思うような「映像クリエーター」の道は開けなかった。

 そんで、借金の取り立ては厳しくなり、鬱状態になり、私に借金のお願いをしてきたのである。
 あんときには、ほんとにキツそうで、「このままだと、死ぬな」と思ったのである。死なれると、私が保証人になった融資はどうなるのだろう?と私も自己保身を考えて、何回かにわけて、ズルズルと合計数十万を振り込んであげて、やっと助成金が出たら「専門学校に行きます〜」でがっくりしたのであった。

 このままだと、私は「損したくないからと思って、余計に損を膨らます」という状態に陥ると確信した。
 もう、ヤメにしたい。
 つーか、つくづく思ったというか、以前にも他の人で懲りていたのだが、お金が絡むと、もはや、「友情」というのは成り立たないのである。

 どっかで読んだのか、人の話だったのか忘れたが、友達が「50万貸してくれ」とお願いしてきたら、「50万は貸せないけど、5万円あげる」と、やったほうが、自分の負担も減るし、友情も維持されるらしいが、ほんとにそのとおりだ。

 貸したお金がすんなり戻ってきたことは、今までで一回もない。(飲み代割り勘にするときに「あ、手持ちがないや」と言って貸した5千円なら、ちゃんと戻ってくるが)
 そんで、「返して〜」と言うのは、ほんとにほんとに精神的負担なのだ。
 だったら、「お願いだから、10万円貸して」と言われて、3万円くらい、くれてやったほうが、金銭的負担も精神的負担も軽いので、ぜったいそっちのほうがいい。もし、万が一、相手が出世したら、「あんとき、3万円あげた〜」としつこく言って、高級フレンチでも奢らせて、シャトー・マルゴーでも頼んだほうがいいらしい。

5月12日(金)

 少し前に、テレビのチャンネルをかえていたら「ジャガーは・・・」というナレーションと共に、脱色しきった頭髪の人物が出てきたので、「こ、これは・・・・」と画面を凝視した。

 全国的にはどのくらいの知名度があるのか知らんが、千葉県民は「ジャガー」といえば、「あのジャガーさん」なのである。
 ちなみに、今、検索してみたら、ちゃんとホームページがありました。貴兄益々ご清栄のことお喜び申し上げます。

 しかし、その番組に出てきた「ジャガー」というのは、頭髪の色は似ていたけど、女性だった。
 ジャガー横田という女子プロレスラーだったらしい。
 私は格闘技系に疎いのが欠点の一つである。
 別にそれでも生きる上でなんの問題もないが、弟や妹が格闘技談義を始めると、全く口を挟めないのでちょっと悲しいだけ。

 で、そのテレビ東京の、タレントが短い期間でカリスマ教師に技を教えてもらって、その完成度を競うという番組で、ジャガー横田はタップダンスを習っていた。
 そんで、40歳半ばの「中年女子レスラー」であるジャガー嬢には、なぜか超かわゆい旦那がいたのである。

 自宅で必死にタップを自習するジャガー嬢に旦那がなにか意見すると、「おめー、ひとごとだと思って、こんにゃろー」と蹴りを入れられても、嬉しそうに逃げているダンナ様であった。私も「この人、かわゆい」と思ったけど、スタジオでも「旦那さん、かわいー」と評判だった。
 かなり年下らしいが、しばらくその番組を観ていて「え?このカワイイ旦那は医者なの?」と驚く。

 いいなあ、ネガネっ子で、華奢で、いかにも小学校のときにはジャイコみたいな女子にいじめられていて、それが性格形勢に大きな役割を果たしましたけど、でも、そんなんでも「腐っても医者」をゲットとは、フジョシの夢であろう。

 と、思っていたのだが、そんなことも忘れてた今日になって、「ジャガー横田 妊娠」というニュースを知って、ついでにあの夫婦が、それなりにお茶の間の人気者になっていたことも知ったのである。
 ある意味、叶姉妹と同じくらいに「できすぎ」であるので、人気出るのもわかる。
 興味が出てきたので調べてみた。
 ジャガー横田

 医者ゲットは、すでに「勝ち組婚」として話題になっていたそうだ。知らなかった。
 しかも、2年前ということは、ジャガー嬢42歳・・・・
 しかも「医者っていってもいろいろいるし」と思っていたのだが、「東大病院外科勤務」である。東大だけでもブランド力あるが、外科っていうのが凄い。脳外科とかだったら、もっとシビれるのだが(笑)

 「もうすぐ40歳だし、そろそろ老後のことを真剣に考えよう」と思っていたのだが、まだまだ私にも、いろいろな可能性があるということを3分くらい考えてしまいましたことよ。うふっ(怖い)

 話は全然違うけど、ファインマン先生の手紙の本を読んでいたら「水爆研究に使用したコンピュータのマニアック」という記述があって、佐藤史生の名作「ゼロワン」に出てきたコンピュータの名前の元ネタはそれだったの?と思ったりしたのを今日、やっと思い出した。メモ。

 今日は、アクセスとまた格闘した。

 昔からアクセスが嫌いで、派遣社員をしていたときに、やはり派遣で働いていた友人が「アクセスの操作ができれば、もっと時給の高い仕事ができるのに」と愚痴ったときには、「アクセスなんて、まともに使ってる会社なんて、ほんとにあるのか?」と絡んだりしたもんだ。

 しかし、クララが退職したので、引き継いだ仕事にアクセス操作があった。
 なんのことはない、ただの「ラベル・シール作り」である。
 でも、どうしていいのかわからなくて、去年もM嬢に教えてもらって、なんとなくやったのだが、また似たようなラベルを作ることになり、頑張って一人でやったのだが、どうにもうまくいかない。

 そもそも「テーブル」だの「クエリ」だのという用語がよくわからん。
 すごく単純なことで、ラベルのフォーマットがあるので、それをコピーして、新に最新のエクセルデータを読み込むだけなんだが、仕組みがよくわかってないので、どこをどうすれば、最新のデータとリンクするのかよーわからんのである。

 半日格闘してもラチがあかず、とうとうまたM嬢に「教えて〜」オジイサンと泣きついて、「ああ、ここをこうして・・・・」という箇所は「こりゃ、絶対に直感では無理」なところだった。

 普通の人なら、てゆーか、「ファイナンシャル・プランナーの資格をとりました」とか言う人だったら、「ああ、ちゃんとアクセスの勉強もしないとなあ」と思うところかもしれんが、私は普通じゃないので、「直感的に操作できない、アクセスは、ぜったいに、ただの使い難いソフトだ」と怒り心頭である。

 そりゃ、エクセルやワードみたいな「普段使いソフト」じゃないかもしれないが、でも、私はアドビのだってテキトーにやってりゃ、なんとかなったし、わかんないなりに「たぶん、このへんをこうすると・・・・やっぱそうだった」と動かすことができた。
 エクセルだって、けっこう重要な設定が、変なところにひっそりと隠されていたりしたが、他人から回ってきたファイルに変な設定かかっていたら「これは、どこで設定してるんだろう?」と1時間もいじりまわしてれば、解明できたわい。

 なので、なんの勉強もしなくても、マニュアルも読まなくても、このアタクシが「なんとなく使える」のが「いいソフト」であって、そうじゃないのは、みんなバカである。
 だいたい、宛名ラベル作りをアクセスでやるのは、もうやめたいのだが、もっといいのを誰も教えてくれないので、しばらくこれで我慢というのも悲しい。もう退職してしまったが、前にシステム部にいた兄さん(ギター小僧で、私の「フジロック行っちゃった自慢」に極度に反応したのが、彼であった)が、総務のそういう要望にいろいろ応えて、使い安いシステムを作ってくれたのだが・・・

 今日の一言

 ソフトを扱うために、勉強する必要はない。
 勉強すべきなのは、ソフトを作っている人たちのほうである。

 自分のオカーサンが使った場合をきちんと想定しよう。
 でも、なんでもかんでも「オカーサン・レベル」は難しいと思うので、「オカーサンに尊敬されるオトーサン・レベル」が実は一番心地よいはずだ。
5月11日(木)

 昨日は、「出血多量で超眠い」×「明日は早起き」=「とにかく早寝」というわけで、NHKでやっていた砂漠の生物のドキュメンタリーをBGMにぐっすり眠って、目覚まし時計の1コールでガバっと起きた。

 しかし、いつもより2時間くらい早くに出勤して、ずっと待っていたのに、あの人は来なかった・・・・

 しかも、私が手配したのではなかったので、「来ない」と思っても、どこに連絡していいのかわからず。同僚M嬢がお休みだったので、代わりに待機してただけだったのだが、しょうがないから、ダメ元で業者と思しきとこに電話してみて「あの〜、うちの○○のメンテってそちらにお願いしてましたでしょうか?」と聞いてみたら、ビンゴだったらしいのはいいが「あれ?午後じゃ・・・・・」と言い出し、「確認して折り返しします」

 げー、社内には連絡済みというか、そのために出勤時間を遅らせている人だっているはずだ。それが急に午後になったって言われても・・・・「午後からは平常どおり使用できます」ってアナウンスしてあるのに〜〜〜
 結局、業者の手配ミスだったようで、今日は来ないことになった。がっかり。早起きしたのに・・・・

 それで、「ちょこっとブルーになった」×「なんで今日はこんなに蒸し暑いのだ〜」=「頭痛」に苦しめられた。

 繊細な私は(ぷっ)、台風が接近すると頭痛がするときがある。たぶん、気圧の変化のせいだと思っているので、今日も頭痛の原因を究明すべく、気象台の観測データを調べてみたが、たいした低気圧でもなかった。
 つーことは、「台風が接近すると低気圧のせいで頭痛がするんだよね?」と言う仮説は嘘で、実は湿度のせいだったのか?
 まあ、今日もジャンジャンバリバリ出血していたので、それも原因の一つだったのかも。

 しかも、夕方になったら、また腰痛が復活してきた。かんべんしてほしい。

 さて、「熱烈ラブレターはちょっちキツい」と思っていた「ファインマンの手紙」であるが、中盤になると「ノーベル賞受賞」にまつわる手紙のやりとりになり、それが、かなり読み応えがあった。
 つーか、かなり実用的。
 もし、自分がノーベル賞を受賞してしまい、政界からも旧友からも、ジャンジャンバリバリお祝いの手紙が届いたら、この本をお手本にして返事を出そうと思った。

 あと、クレーム対処法としてもお手本になる。
 具体的にどこがいいか、今の体調だと脳への血の巡りが非常に悪いので、ちゃんと述べることができないが、「ああ、いちゃもんにはこうやってビシっとまじめに返事したいものだなあ」と思った、と日記には書いておこう。

 ええと、とにかくあんまし頭の具合がよくないのですが、昨日、会社のお昼休みに、いつものようにネット散歩していたら、見つけたページ。

 折田先生を讃える会

 たぶん、とても有名なサイトなんだろうけど、初めて見た。そんで、弁当を吹き出しそうになりながら、笑いをこらえていたら、涙が出てきて、もう大変だった。すぐそばに座っている、ハイジやマスオさんが、私の不審な動きに全く興味を持ってない、というか、そもそも私に興味がないので助かった。
 顔をくしゃくしゃにして笑いながら泣いている私は、かなり不気味な人物だったはず。

 さて、他にもこの2日間、私の心の琴線を揺り動かしたことがあったような気もするが、なんか、忘れた。

 近所の猫が発情期で大合唱してたな、そーいや。猫界のブルガリアン・ヴォイスだった。しばし聞き惚れた。

5月9日(火)

 昨日、仕事が(思ってたより)ラクだと感じたのは、まだ世間が「お仕事モード」に入ってないせいだったらしい。
 今日はなんだか久々にドタバタした。夕方になると「今日はとても忙しがったが、私はいったい、今日なにをしただろう?」と考えても、とりたてて何をしたというわけでもなく、でも連休明けの忙しさもあったけど、FAXが謎の故障をしたり、郵便局が謎の「差し止め郵便の捜索」に来たり、なんか妙なことで時間をとられたなあ。

 郵便物の差し止めというのは、先週初めて知った概念である。
 前にプロバイダのコールセンターで働いていた友人が、「間違って送信したメールをなんとか止めてくれ〜〜〜〜」という無理なお願いをされて「メールは郵便物じゃないんです」と必死に説明した、という話を聴いたことがあるが、郵便を止めたという話はあんまり聞いたこともなかった。せいぜい、「ポストの前で集配を待って、そこで止めた」という話をどっかで聞いたことがあるくらい。

 最近になって「そういうことやることってあるんだ」と知ったのは、うちの会社のとある部署でそれをやったからである。その清算伝票が回ってきて、マスオさんが「これの仕訳はどうしましょ?」と聞いてきたので「なんのために?」と逆に聞いたら、どうやらDMを数件差し止めたらしい。ほんとの事情は知らないが、たぶん「DM送るな」欄にレをした顧客のところに送ったことに気が付いて差し止めたんだろうな。

 けっこうな手数料をとられたのだが、個人情報保護のためしょうがない。
 そしたら、今日になって郵便局が「差し止めの依頼がありまして」と訪ねてきたので、てっきりその件だと思ったのだが、話をきいているうちに「我が社宛ての郵便物に他社が差し止め依頼をかけた」ということがわかった。

 しかし、配達の兄ちゃんは、「配達のプロ」であって、喋りはイマイチ。というか、内勤の上司に命令されてやってきたので、こっちが「どの郵便でしょうか?」と聞くと、慌てて上司にケータイ電話で連絡している。
 あのさー、こっちは個人宅じゃないんだから、郵便物はたくさん来るので、差出人名と宛名くらいちゃんと言ってもらわんと、調べようがないのだよ。最初のうちは「○○県からの郵便で」を繰り返すので、わけわからんかった。

 そんで、やっと差出人がわかったのだが、そこはけっこうお付き合いが深い会社で「差し止め出すよりも、こっちに電話一本入れてくれれば、開封せずに返送したのに・・・・」と思った。
 先方は2日にそれを投函して、3日に「差し止め依頼」のFAXをしたらしいが、連休中のため、処理が間に合わず、やっと追跡できたら、どうやらもう配達後だったと判明したので、気の毒な配達人が訪ねてきたのである。届いた郵便は履歴を残してあるので、調べたんだけど、6日に出勤したM嬢がすでに担当者に渡していたので、たぶん、昨日には開封しているだろう。そんで、その担当者は不在だったので、明日確かめて連絡することにした。

 いったい、何を送ってしまったんだろうね。
 でも、なんとなく「差し止め郵便」ブームである。

 日中、ほとんど仕事できなかったので、今日は久々に7時半まで残業してしまった。
 ハイジとも仕事のことで喧喧諤諤。(この字面好き)
 ケンカしているわけでもなく、ハイジが頑張って、あるシステムの変更をしたのだが、いろいろ問題が浮上して、完璧にやろうとすると、ルール作りが難しいし、システム設計も複雑になる。それで、いろいろと相談してくるのだが、私は「いーじゃん、移行期なんだから、そのくらいテキトーにやっちゃえ」と言ってしまうが、完璧主義というか心配性のハイジは、いろいろ細かいことをついてくる。

 税務上の問題も絡むのだが、私としては「もし税務調査があっても、ぜったいそんなとこ突付かれないって」と言うけど、税務調査経験の少ないハイジとしては「何が法律上正しいか」に固執しがち。
 で、私は「私が大丈夫だっていうから、大丈夫なんだ」とか言ってしまうから、話がこじれる(笑)

 で、その話はM嬢が担当の仕事とも被るので(労務)、ハイジはM嬢にも相談して、M嬢が労務士と相談した結果を話したのだが、そりゃ労務士は「正しくは、こうですけど、まあ、普通、そこまでやらんでしょう」という当たり前の回答だったらしいが、ハイジはその件でピリピリしているので、「じゃあ、Mさん、それを文章化してくださいよ」と絡むから、M嬢も珍しくムキになり「え?それって私の仕事なの?」とやや険悪なムード。

 君らに足りんのは「まあ、多少正しくなくても、責任は自分が負うから、これでいっちゃおうよ」という「妥協」というか・・・・妥協というと違うけど、世の中には完璧なものなんて無いんだよ。そりゃ、ある程度、きちんと型ができているものも多いけど、それでもイレギュラーはたくさん発生してしまうのだ。

 そういう場合にいちいち「正式には」を吟味していると、大変なのだ。
 もちろん、きちんと正しくやろうとする努力は必要だろう。
 でも、小学校低学年の算数の問題じゃないんだから、いつもきちんと割り切れるわけではない。
 丸いケーキを7人で分けるときに、分度器持ってくるのはやめようよ。
 そんで「ちゃんと均等に7個に分けないと、ぜったいに文句言うやつがいる」っていうのもやめない?
 一人くらいはいるだろうよ。文句言うやつ。そういう人には「たかだかケーキくらいで」と言ってやれ?

 というわけで、ハイジの「ホールケーキを正確に7等分するにはどうすれば?」という話に「あたしは、ケーキいらんから、いいから6等分しろ。それよりも8等分して、1個捨てれば?あたしが、こっそりバレないように捨ててあげるから」という話を延々としていたような気がする。

●「ファインマンの手紙」

 ネットで買って、届いてみたら、えらく分厚い本だった。
 素朴な疑問として、ファインマン先生が受け取った手紙が保存されて、娘が本にまとめたのはいいとして、「出した手紙」っていうのは、どうやって集めたのだろう?母や妻に宛てた手紙ならわかるけどさ。

 そういえば、故ダイアナ妃は、出した手紙もきちんと写しをとって保管していたという話を聞いたことがあるような。

 それはいいとしても、最初のほうは、「結核で亡くなった妻」との書簡が多いので、「愛してる」な記述が大変多く、そういう文化の無い日本人にはキツい。だんだん慣れてきたけど。
 しかも、そんな最中に原爆研究所にいたわけで、その原爆が日本に落とされることもわかっており、「これで戦争が終るはず」というのは当時としては普通の考えであったというのはわかるんだけど、やはり、「それで何万人死んだと思うんじゃ、わりゃー」な気分になるので、日本人にはさらにキツい。

 原爆実験の様子も手紙には書いてあったけど、その威力を目の当たりにしながら、「これ、砂漠だからいいけど、人間の住んでいる街に落としたらイカんだろう」と思った研究者はいなかったんだろうか?
5月8日(月)

 けだるいはずの連休明けだったが、わたしゃ、休み中もずっと働いていたので、わりとソフト・ランディングだった。というよりも、私の連休が、たったの4連休だったということもあるんだろう。

 さて、昨日無事に床のワックスがけまでやりました。
 後は、溜まったゴミを出せば、かなりすっきりするであろう。
 不燃ゴミの収集が週に一回なので、それまでゴミ袋と同棲だ。

 昨日は雨だったので、隣家の屋根にはびこるコケが、いいかんじに輝いていたので、「よーし、今度こそ、この美しさを永遠に残すのだ」と張り切ってデジカメで撮った。

 しかし、私の腕がわるいのか、カメラの性能が悪いのか、やっぱしこんなもんだ。



 なにかが違う。
 「ああ、京都にいかなくても、同じくらい癒されるわ〜ん」という気持が伝わらない。

 これは、私の写真の腕でも、カメラのせいでもなく、きっと「心の中ではこう見えている」というか、脳の中で勝手に加工処理しているに違いない。やはり、これは、写真じゃなくて、絵に描いて表現しないと伝わらないのだろうか?

 あ・・・・・・

 絵といえば、パソコンではそういう処理もできるじゃん?

 画像処理ソフトを入手したときには、散々遊んだが(自分が写っている写真をどこまで美麗に加工できるかとか)、最近ごぶさたである。
 試しにやってみたら「あ、こんなかんじ?」



 うまく操作できないので、これでもまだまだだけど、コケの芸術度は高まった。


 つーか、カメラが悪いのでもなく、私の写真の腕が悪いのでもなく、「己の目が非常に悪い」という、あたりまえのことに気がついて、非常にがっかりしたのであった。脳内処理の問題じゃなく、レンズが不良なんですね。絞りがきかないしな。

 そーいや、コンタクトレンズの説明書には「短時間でも寝るときには外しましょう」と書いてありますが、昼寝大好きなので、平気で2時間くらい熟睡してしまったりしますが、その後、外に出ると、コンタクトが汚れているらしく、表面に油膜張ってるのか知らんが、街頭が七色に光るし(朧月夜のときに丸い虹に囲まれたようになることがあるが、あれと同じ)、景色もちょっと霧がかかって、夕暮れの街がとても神秘的になります。

 目の健康を守るために早寝しよう。


5月6日(土)

 GWも残すところあと2日だけだ、とテレビが煽っているが、私の大掃除連休は折り返し地点。

 しかし、今日も8時起きで頑張ったというのに、この惨状は何?


 手ぶれは天然だったのだが、「そっか天然でボカしになるからいっか」とそのままにしたのですが、ためしにモノクロにしてみたら「これは、これでアートかもしれない」と自分をなぐさめてみた。

 まあ、マン・レイとデュシャンの「埃の培養」あたりを狙ったんですよ、きっと。

 どうしてこうなってしまったかというと、別にサボっていたわけではなく、今日の課題は「テレビ周りとCD周り」だったわけです。

 それはちゃんと実行した。


 しかし、この近所の「エレクターもどき」の棚がクセモノで、このシリーズをパソコン机にもしているのだが、そっちはときどき掃除するけど、テレビ棚のほうは、数年間放置していたら、もうすごい埃で・・・げほげほ。

 それに、この手の棚は非常に掃除しにくいんだよね。


 このギザギザ部分に埃が溜まるのだが、これを掃除するのがいかに大変か。
 これを一つ一つですね、布を通してゴシゴシしていたら、それだけで2時間くらい経ってしまいました。もちろん、けっこう休憩しましたが、腰が痛くなってくるので、一辺やっては休み、また一辺やっては休みで、それが4段あるから4段×4辺で、16個も試練が降りかかり、しかも、やってるうちに埃が舞い上がってくるから、最初やったところがまた汚れてたりするわけで、ちょっとしたプチ・無間地獄でしたよ。

 そんで、午後からは、CDを収納している棚からCDを全部出したら、まーたそこも売りたいくらいの立派な埃が培養されてて、しかもCDを出したり入れたりはけっこう中腰になるので、さらに腰が痛くなってきた。

 その合間に、昨日途中になっていた本棚の掃除も完了して、床に散らばっていた本が全部納まったのはいいとして、テレビ棚や本棚から細かいものをドカドカ床に撒いたら、それが残ってしまってどうしようもなくなってしまったのである。

 私だけなのかどうか知らんが、掃除で一番大変なのが、これからだ。
 チケットの半券や、いただいた名刺や、ポストカードや年賀状や、お店のポイントカードや割引券や、謎の接続コードや接続部品や、今だにあるのかどうかわからない洋服の替えボタンやはぎれや、乾電池やテレホンカードや、CDの歌詞カードや、洗濯バサミや、2年前の健康診断の結果や、3年前の給与の源泉徴収票や、飛行機に乗ったときにもらったアメニティや、デジカメのメモリや・・・・・これ、続けていると、「ユリシーズ」になりそうだが、それよりも内田百關謳カに「ノラや」でシメていただきたい気もする。どうぞ私の首をシメてください。

 そういう、「捨てられないけど、どこにしまっていいのかすぐにはわからない」という小物を整理してこその掃除であろう。レッド・アロー号。(こわれてきた)

 そういや、今回掃除していたら、中味がなんだかわからない靴箱が出てきたのでおそるおそる開けてみたら、そこには「プレゼントや粗品で貰ったポーチと、街頭でゲットしたポケットティッシュ」がぎっしり詰まっていた。
 全然記憶にないが、たぶん何年か前に大掃除したときに、そういう小物に困って、その箱にまとめて入れていたのであろう。

 最近は、あまりティッシュを貰っていなかったので、「ストックは使い果たしたかな」と思っていたので、こんなとこから大量にストックが出てきて、嬉しいやら悲しいやら。

 そういえば、お宝も発見した。「ぴあ はみだし天国」と「地獄」である。
 ずっと「ぴあ」を「はみだし」目当てで買っていたので、その総集編であるこの二冊は青春の思い出だ。
 しかも、中島らもの漫画とエッセイつき!

 休憩中にさっそく読んでみたが、元々、安い装丁の本だったらか、かなり日焼けしちゃって、読みにくいのなんの。
 あと、「週刊本」も出てきた(笑)。坂本龍一の「本本堂未刊書籍目録」と島田雅彦の2冊。ちっ、ネット古書店で調べてみたら700円くらいだった。捨てるか?
 「はみだし天国」も、2004年に新しい版のが出てた。私の所有してるのなんて昭和60年発行なんだから。

 狭い部屋なのに、けっこう古いものが残っているのに驚くが、だから狭いんだって、とも言える。


5月5日(金)

 昨日は、昼前に起きて掃除を開始したが、あっという間に不燃ゴミが2袋も出てがっかり。
 先週から開始している大掃除であるが、月曜日はリサイクルゴミの日なので、通販商品が入っていたダンボールを処分し、火曜日は可燃物、木曜日は不燃物を出して、「やっと台所が広くなった」と喜び勇んで床をワックスがけしたのだが、台所にある棚(食材や本など、雑多にいろいろ詰め込まれている)をそのあと整理したら、またゴミが・・・・・

 今日は珍しく8時に起きて、掃除開始。
 午前中に換気扇2個洗い(台所のと風呂場の)、チャブ台をオレンジグローで磨き、本棚の掃除。
 しかし、チャブ台の上にゴチャゴチャ置かれたものと、本棚の中にゴチャゴチャ散らばっているものを床に置いたら、また床が・・・・・

 小物を整理することから逃避するために、風呂場の壁を拭く。
 それが途中だったのに、急にまた「ヘナ染」がしたくなり、ヘナは前にやって懲りたのだが、「30分で染まる」という新商品が出たので(前のは「3時間」だったのだ!)試しに買ったまま、「そのうち暖かくなったらやろう」と思っていたのである。

 新商品は旧商品より、ハーブが細かく裁断されているようで、たしかにクリーミーで扱いやすかった。1時間くらい放置したのだが、前のよりも染まりもいいかも。つーか、前にチャレンジしたときよりも確実に白髪が増えてるね。まあ、40歳でこの程度だったら少ないほうなのかも。

 朝から掃除三昧だったので、夕方にはぐったり昼寝。
 今日も早寝して、また明日の朝から再開しよう。掃除は明るい昼間にやったほうが、汚れがよく見えていいし。

●「耳なし君」って呼んでもいいですか?

 買出しに出たときに、道端に停まってたスマートな感じだけど、サイドがスモークガラスになっていたりして「堅気じゃなさそう」だったベンツ君のナンバープレートが「1」だったので、堅気じゃなさ度が高まったが、よくよく近づいてみると・・・・

 ほ ・・・1

 ほーいち・・・・・ですか?

 そのすぐそばに停まっていた車のナンバーは「む ・・・7」だった。
 そっちは「無 7」で「無難」かな?

●平塚の複雑怪奇ワイドショー大喜びの殺人事件でハタと思った

 実母に殺された19歳娘(やはりブログやってた)、自殺したその異母兄、箱に入った乳児と幼児の遺体。もしかしたら、幼児の遺体は22年前に行方不明になったという子か?という、「事実は小説よりも奇なり」の代表作となりそうな事件であるが、この事件の真相は、逮捕された「この人、10年前くらは、ほんとすっごい美人だったんだろうなあ」な母の供述で明かされるよりも、「続きは宮部みゆきの小説でどうぞ」ってやってくれたほうがいいと思うんだが、そっちのほうが、殺された娘のブログも、もうちょっと使えるものになるであろう。

 最近、事件に巻き込まれる若者の大半がブログをやっていたりするので、マスコミも必死で解読しているが、「母親毒殺未遂少女」のやつが、まあまあ最低レベルだったくらいで、後はほんとにどうしようもない。なくても同じだろう。ただ、せっかくだから、マスコミが「事件に関係のありそうな記述」だけピックアップしているが、今回のだって「親がビミョー」というのなんて、親に殺されてない女子高生だってそれくらい書くだろう。

 私だって、遅かりし反抗期に、「なんか、このままだと寝てる間に親に殺されるかも・・・・・でも、部屋に鍵もないしなあ」なんてマジに妄想してたわい。

 ブログ・ブームも「事件の真相究明」には全く役に立たないらしい。宮崎さんちのツトム君あたりが、今ごろ事件を起こしていれば、少しは違ったかもしれないけど。

 それにしても、もし私がワイドショー的な事件に関わったら、番組スタッフが私のページを全部読まないといけないわけね・・・・ごくろーさまです(笑)

 話が逸れたが、ワイドショーで、「遺体をずっと置いておくのって、どういうことなんでしょう?」と言っていて、「変な言い方ですが、ある意味、大事にしていたって気もするんですよ」などと語られていて、私は「やっぱー」と思ってしまったのである。

 やべーよ、うちにも遺体があるよ。

 去年のいつか忘れたが、亡くなったアンダーソン君の遺体は、まだ冷蔵庫の陰におきっぱだ。
 「そのうち、多摩川にでも流すかな」とか思っていたのだが、思ってただけで忘れてた。
 私がワイドショー的事件に巻き込まれたら、「放置されたゴキブリの死体」が「国民みんなが知りたがっている謎」となってしまうかもしれない。こんなんで、法医学者とか犯罪心理学の先生にとやかく言われたくねーよ。

 というわけで、遺体放置から数ヶ月後に、やっと埋葬する気になった。
 放置されたペットボトルの中がどうなっているのか見もしなかったのだが、ただ乾燥してただけでした。よかった、ダニとかわいてなくて。

 カサカサになったアンダーソン君の遺体を取り出して、ティッシュに包んでリュックのポケットに入れて外出した。

 さーて、どこに埋葬するかなあ。

 やっぱ、桜の木の下?「桜の木の下にはゴキブリの死体が埋まっている」ぐふふふ。(何がそんなに嬉しいのだ)

 桜の下に埋葬すれば、この先ずっと「みんな、この木の根元にゴキが埋まっているとも知らないで、お花見してやがる」と、いじわるな悦びに満たされるから、けっこういいかも。

 しかし、買い物帰りに、ふとイチョウの大木が目にとまった。
 私が愛する、「この付近で最も立派な、まさにビッグバー度の指標となるイチョウの大木」である。(靖国神社の桜が東京の桜前線の指標であるのと同じ)

 寺の境内にある大木だから、場所もいい。
 宗教法人法(というのがあるか知らんが)が変わらなければ、半永久的にこの木は存在するだろう。

 というわけで、イチョウの木の根元をチェックしたら、土も柔らかそう。
 その寺の中は抜け道になっているので、通行人が多かったが、たまたま、本堂の入り口に座り込んでいる小学生女子2名(喋りに夢中)と、誰が置いていったのか、車椅子に座った老婆がこっちを見ているだけだったので、「よし、今だ」と、持参した棒(なんかの部品)で土を掘って、根元に遺体を埋めて、足でふみつけて整地した。

 よーし、これでこのイチョウの大木は「アンダーソン君の木」になった。

 これで、もし、私が海外旅行に出かけている間に、日本が北朝鮮領になってしまい、帰国できなくなってしまって、50年経って、足腰も頭もヨボヨボになった頃に、やっと一時帰国が認められて、両親の墓がどこにあるかわからなくなっていても、あの木だけは見つけることができるだろう。

 「この木の下に、可愛がっていたペットを埋めました・・・・」

 90歳の老婆がイチョウの木を愛しげに撫で遠い日に想いをはせるという、日本国民全員が涙を流す映像だが、大学出たばかりのワイドショーのADがこの日記を探し当て、「ペットって・・・・・」と真相を暴いたら・・・・やだなー、せっかくの美談なんだし黙っておきましょうよ。(50年後にあるかもしれない不測の事態に備えて、呼びかけておく)

 備えあれば憂いなし。  
5月3日(水)

 出勤。
 ハイジはマスオさんは、今日から三連休にして(明日・明後日は館内メンテナンスのため全員強制的に休み)土曜は出勤するというので、私は明日から4連休にすることにした。
 三連休もなかなかとれないので、(だから、忙しいからじゃなくて、休日が少ないから)四連休なんてほんと久々かも。その気になれば、5連休はできたのだが(有給削るけどさ)、休み明けに仕事が押してしまうことを考えると、今日ゆっくり片付けておいたほうが、来週の自分のためにはいいと思ってさ。

 あと、私は貴重なオフィス・エルフだから、実は今日の最重要任務は「加湿器を洗って乾かす」であった。連休中はミーティング・スペースを使うことがないので、今日干しておけば、しっかり乾くであろう。部長も「ああ、それって、ちゃんと洗ってしまったほうがいいんだよね」と声をかけてくれたので、私がきちんとメンテナンスしているから、長持ちしているということに気が付いてくれればいいのだが。

 そんで、定時にはとっとこ会社を出て映画館にGO!

●「プロデューサーズ」

 前からよく日本の舞台でもやっていたので、「脚本がいいらしい」という情報は得ていたのだが、あんまし舞台を見ないため、「わざと最悪の脚本と演出家と出演者を起用したのに、ヒットしてしまった」というあらすじしか知らなかったので、映画だったら気軽に観にいけるので、映画化されたのを喜んでいたのであった。

 しかし、いきつけのシネコンではまた「レイトショーだと終電間に合わない」という、渋谷から電車で5分の立地に住む人にとっては甚だ不本意な問題が起こり、水曜日のレディースデイ狙いにしたのだが、なかなか6時丁度には会社を出られなかったりして、「もしかしたら、また三茶の名画座落ち狙いになるかも」と思っていたのだが、今日は祝日ではあるが、水曜日は祝日でも女性は1000円均一なので、今日を逃したら次はない。もうすぐ、ダ・ヴィンチ・コードも始まっちゃうし。

 客の年齢層は珍しく高かった。定年後夫婦もちらほら。「GWだから映画かな」と思っても、大人向け映画はそのシネコンではこれだけだったしね。
 前の回から出てきた母娘(ちょうど私と母と同じくらいの年齢)が喋っているのが耳に入ったのだが、60歳くらいのお母様は「最初のほう、ちょっとうとうとしちゃって・・・」娘が「最初のほう観てないと、後がわからないじゃん!」

 座席につくと、ひとつ空けた横には60歳くらいの夫婦だったのだが、奥さんが「お父さん、ファンタジーはダメなの?ナルニア国とかどお?」と、たぶん、GWにこれといった予定もないので、青春時代の「GWは映画を見る」という鉄則に則って、あと夫婦で2000円というのもあるだろうけど、奥さんは映画観る気満々のようだったが、ご主人のほうは、「オレみたいのが、そんな、ファンタジーなんておかしいだろう」とちょっと構えてしまっている。そんで「この映画だって、ミュージカルでコメディなんだろ?」と、「これだってオレにはギリギリだ」というニュアンスで喋っていた。
 はたして、本編が始まったら、奥さんのほうはきゃっきゃと笑い声をあげていたが、ご主人は生きていただろうか?

 で、映画はどうだったかというと、思ったよりも「脚本」よりも「ベタな演出」というのか、例えとしてはイマイチだが「ラーメンズのライブを観にいったら、ドリフだった」というようなかんじだった。
 マシュー・ブロデリックなんて久々に観たけど、フケたなあ〜〜〜〜〜
 何歳なんだろう?元々「とっつぁん坊や」な俳優だったけど、それでも1962年生まれで、44歳か〜

 最初のほうのタップダンスとか「わざとヘタにやっているのか、それともそういう演出なのかようわからん」と思ったけど、最後まで観たら「後者だったようだ」と断言する。

 この映画、舞台だとどうなっていたのか知らないが、前半は「キャラの濃いおっさん」しか出てこなくて、そこが画期的だったのかもしれないけど、やっと群舞のネーチャンたちが出てくるとホっとしますが、その後にバーンと登場するユマ・サーマンが数倍美しく見えました。

 しかし、ユマ・サーマンも頑張ってはいたけど、やはりダンスは得意とは思えず、マシューとユマが室内で踊るシーンは、「雨に唄えば」の室内シーンにも似たかんじで(ソファを効果的につかう)、振り付けはかなり工夫されてたが、「もっと芸達者がやれば」と思ってしまった。

 そういや、「シカゴ」はダンスが得意な役者で固めていたので、やっぱし見応えあったよなあ。

 そんなわけで、それなりに楽しかった映画でありましたが、まあ1000円だったし、それでユマ・サーマンがナイス・バディだけがとりえの「頭からっぽ金髪女優の卵」をやっていたのだからヨシとしよう。ああいう役、今までやってなかったのが不思議なくらいだし。
 私はユマ・サーマン大好きなんですが、この映画を観て「この人、がんばれば、デートリッヒの役できるかも?」と過大評価したくなりました。

 さて、映画が終ったあと「まあ、まあか」と思ったときに気が付いたのですが、これって、「おすぎ推奨映画」だったんですよね(笑)
 久々に観たかも、「おすぎ推奨」。
 おすぎがCMで「今までで最高の映画ですっ」と言っていたが、たしかに「おすぎ推奨」にしては、面白かったと思う。CMは嘘ではありませんでした(笑)

●私って天才!

 見事に花を咲かせたんすよ・・・・ふぉふぉふぉふぉ
 説明を添えないといけないのだが、これは、某黒猫便で売っていたもので、2年前に購入した「水さえやれば咲く、バカでもできる鉢植え」なんである。
 そのときは、もちろんちゃんと咲いたのだが、枯れたあと、説明書を読んだら「冬の間は水をやらないで一旦枯らす」となっていたのだが、鉢植えを購入した時期がすでに冬だったので間に合わず、「おもと」として夏を越えて秋になってから枯らしておいたのだ。

 それを先日思い出して、水をやって窓辺においておいたら、ボンっとふたつも茎が出たのである。
 それだけでも、同僚たちに「すっごーい」と言われたのだが「こんな、水栽培の球根ものなんて、二度目にはショボいのしか咲かないよ」と冷静に言っていたのだが、最初んときりよりも盛大に咲いたのだ。

 えへん(と胸をはる)

 よーし、去年、車のリース会社が粗品でくれたポインセチアも来年またクリスマスに飾れるくらいにしてやろーじゃん。査定目標にしちゃろか?

 いや、ポインセチアなんて、普通は年越しすると捨ててしまうものだが、私の手入れがよかったのか、多少みっともなくなったけど、けっこうそれなりの見映えをキープしてしまい、それでも季節はずれだから「そろそろ処分しよっかな」と思っていたら、新芽ふきやがったので「どうしよう」と途方に暮れていたのである。
 しょうがないから、ネットで「ポインセチアの育て方」を探して、プリントアウトしました。

 昔いた会社では「枯れた後の胡蝶蘭を2年間じっくり世話していたら、可憐な花が咲いた」というのが自慢でしたが、なんか、「頂きモノの鉢植えをついつい大事にして、うっかり花を咲かせてしまう」という変な才能があるようです。しかもその才能が「職場限定」ってとこが悲しい。自宅では、もれなく全滅されているのに・・・・

 言い訳じゃないけど、オフィスのほうが、環境が安定しているので、失敗が少ないんですよ。コツは水をやりすぎないことと、温度変化に合わせて置く場所を変えるってことかな。

●庭の替わり

 うちのアパートの部屋だと、どうも夏の日中の高温で負けてしまうようなのですが、でも、窓を開ければ、こんな草花が生えているので「これで、いっか」と思ってます。



 隣の家の雨どいに溜まった土で頑張っている、そこら辺の路傍の草花。風流です。風流すぎます。まさに茶室にちょこんと生けた「そこらへんの草花」で、利休がうちの押し入れから出てきたら(東京ガスのCM)これ見せて自慢しようと思ってしまいます。

 私がこの部屋から離れられない理由のひとつに、この「超風流な隣の家の屋根」があります。すごいボロ屋なのですが、その全く手入れされてない瓦屋根は、味がありすぎて困る。まさに「手が届きそうなところに放置されてる、福田平八郎ワールド」なのです。

 少し引くとこんなかんじ。



 写真だとわかりにくいのですが、いいかんじにコケむしてるんですよ〜



 青空とのコントラストもいいです。


 高層ビルとの相性もなかなか。

 このボロ屋根のうちが建替えたら、私も引越そうと思ってるんですけどね。
 この部屋に決めたときにも内装の古臭さもヒットしたのですが、窓を開けたらこれだったので「わ、ここでいい。ここがいい。」と思ったんだよなあ。
 このお隣さんは、夫婦で朝から晩まで働いている自営業で、どうも子供もいないみたいなので、自分らが死ぬまでこれでいいやって気迫を感じるので、この景観が失われることは当分なさそうなんですけど。


5月2日(火)

 うううう、消してしまった4月後半の日記は、キャッシュとやらをお送りくださった方々の尽力により、無事、26日まで復旧いたしました。ありがとうございます。

 しかし、失敗の原因となった29日に書いていたけど「エンタの神様」と「チャングム」で途中放棄されていて、昨日それを1日のと一緒にアップしようとしてたやつは本当に消滅したようである。
 たぶん、「初めての便座交換」と、その後のダンボールの空き箱渦巻く部屋の惨状と、「激落ちシート」との出会いが綴られていたはずです。
 そんで、「こりゃ、明日中にはとても終らんわ」と近未来を的確に予測した記述で終っていたと記憶しております。

 今回の失敗の教訓は「日記を途中で放置しない」ということでありましょう。
 でも、ついテレビに夢中になったり、酔っ払ってしまったりして、面倒になってパソコン落としちゃうんですよね。それで「あれ?書いていたはずの昨日のが無い」なんてことも過去には何度かありましたっけ。

 そういや、ほんとは30日(日)にも日記を書こうとしていたんだけど、パソコン机の下をワックスがけして、下の敷物を洗ってしまったので、「ワックスが完璧に乾くまで敷物を敷きたくないなあ」と思ったのと、敷物を夕方洗濯したので生乾きだったのでした。
 まあ、要因はいろいろあったのですが、一番の原因は「おのれがボケナスなんじゃ」に尽きるでしょう。

 では、気を取り直して、さあ、やっぞ、ですが(「エンタの神様」の見すぎ)・・・・

●イマドキの若者と「国家の品格」

 昨日は夢について書きましたけど、今日それで、ふと思ったのは、覚醒しているときに、ぼんやり考えていることも、夢と同じですぐ忘れてしまうんですよね。
 夢の記録と同じで、メモでもとっておかないと、日記書くときに「えーと、今日はなんかあったっけ?」と全然思い出さなかったりする。

 そもそも、私のこの日記なんて「さあ、今日はこのことを書くぞ」と張り切っていたのにも関わらず、書いてる途中で脱線して、全然別のこと書きまくっていたりするので、「夢は支離滅裂な展開をする」なんて胸を張って言えません。

 というわけで、今日書くことは(脱線しなければ)、けっこう前の出来事ですが、ずっと気になってたことをまるで夢で反芻するように、(牛の胃袋みたいに繰り返し)、今さら書いてみるわけです。

 などと書いていると、とてもご大層なことを書くみたいで、筆が止まりそうですが、先日、20代後半男性社員3名と飲みにいったときに、本の話題になりました。たしか、「OL並に無難な話題を持ち出す」マスオさんが、「最近、なんか面白い本ありました?」と言い出したのだと思います。

 ・・・・・って急に言われても・・・・・という様子の、私を含めて他の3名。

 私としては、「なんか面白い本」と言われても、マスオさんの読書傾向もわからないので、もっとヒントが欲しいところである。そしたら、マスオさんが「ダヴンチ・コードはどうっすか?」と言い出したので、「そんなのとっくの昔にフロアを巡回したよ!何年前よ?もうすぐ映画封切りだよ?」と噛み付く私とハイジでありました。(ただの酔っ払い)

 まあ、そんで、「映画、どうなんだろうねえ」なんて無難な話題が続いた後、その場で一番若いクララと同期だった男子M君が「本といえば、アマゾンっていいですよね」なんて言うので「まあ、便利だよね。私も最近は本はほとんどネットで買ってる」と言ったら、「それもそうなんですけど、アマゾンはドアノブにかかってるのがいいんですよ!」

 よく意味がわからなかったが、問いただしてみると、床に置いてないのがいい、という意味ではなく、再配達が不要ということを言いたいらしいので、「だったら、多少の量だったら、会社に届けてもらえばいいじゃん。私はいっつもそうしてるよ?」と言ったら、「あ・・・・・」と絶句していた。会社に届いて恥かしいものだったらしょうがないけど、みんなけっこう小さいものや書留などは会社に送ってもらってるけどなあ。

 それはいいとして、その場の空気は「へええ、Mは、けっこう読書家なんだ」という雰囲気になり、マスオさんが再び「で、最近、なんかいいのありました?」

 M君は、「うーん、最近一番感動したのは、国家の品格かな」と言ったのだった。
 「ふーん」と流す他3名。誰も「国家の品格」を読んだことがないのが行間からボヤ騒ぎである。
 そんで、酔っ払っていたので、よく覚えていないが、「話題の本だけど、どう面白いの?」と聞いても、これと言った答えは得られなかった。

 そんで、ほんとに夢の断片の話みたいだけど、その後にどういう展開したのか、マスオさんが「けっこう前だけど、ワイルド・スワンっていう本があったじゃないですか」と言い出し、その話をかろうじて受けることができたのは私だけだったのだが、「ワイルド・スワンって文化大革命が題材なんだけど、読むのがキツい話しだった」とか、マスオさんは語っていて、「マスオさんのほうが、ワタクシ的には、よっぽど普通の読書家だ」と思ったんだけど・・・・

 話が逸れたが、たしかに今は新書ブームで、若者や女性にも人気があるらしいけど、でも「オレって実はけっこう本読むんですよ」って雰囲気をビシバシ前面に押し出している若者が堂々と「最近読んだ中でよかったのは、国家の品格」と言う気持が私にはさっぱり理解できなかったのである。
 そりゃ、ほんとに面白かったのかもしれないが、そういう場合にも「ついうっかり読んだら、ついうっかり感動してしまった」という飾りが必要なのではないか?

 まあ、よく言えば「斜に構えない」ということかもしれない。素直ないい子であろう。

 それに、これは「いまどきの若者は・・・」というよりも昔からそうだったしな。前にも書いたと思うが、大学生のとき近所の書店でバイトしていたのだが、若いカップルが文庫本コーナーをうろついていて、彼女が「わたしって、こう見えてもけっこう読書家なんだよ。赤川次郎とか、一日で3冊くらい読んじゃうだから」と言っていて、「それは、なんの自慢にもならんだろう」と横で本の整理をしながら無言で突っ込みを入れていた。

 そういう人はけっこういるんだろう。
 でも、普通の人は「なんか、映画で面白いのあった?」と聞くと、「うーん、でも、私が最近見たのって、ハリー・ポッターくらいなんだけどさ(笑)」って、お約束の「自嘲笑い」をすると思うんだけどなあ。

 そういえば今日のことだが、(夢ですから、突然場面が変わるのです。自由連想的に)、他部署の女性社員がハイジに仕事のことで相談に来たのだが、彼が電話中だったので横でぼんやり終るのを待っていた。
 彼女は普通に社交的な人で、よくエレベータの中などでも無難に「寒いね」「暑いね」と会話するんだけど、そのときにも、私が彼女のすぐ横でコピーをとっていたので、なんか話し掛けないといけないと思ったらしく、部長の席に積んであった数冊の本を指差して「あ、また○○部長が本を出したのかな?」と言った。

 その部長は、セミナーや販促での顧客向けに、過去にも何冊が本を作っているのである。私にしてみれば「本の体裁した分厚い広報誌」であるので「ああ、そうみたいですね」と無難な相槌を打っただけだったのだが、彼女は真顔で「でも、すごいですよねえ」と言うので、「なにが?」と思ったら、「文章をこれだけ書けるのってすごいなあ」だってさ。

 ・・・・・中味読んでから言おうよ。「これだけの文章書けるってすごいなあ」って言うならわかる。
 書くだけなら、みんな大量に書いてるだろう。最近は、殺人事件に関わった(被害者も含む)高校生の多くがブログ書いてるから、底辺は広いのだろうし、今年の新入社員アンケートでもブログ経験者が多かったぞ。
 そういうのと「書籍」は別物なのかもしれないが、その本はうちの会社の経費で作ったものだから、要するに自費出版なんだし・・・・

 いや、ただの「昨日は暑かったけど、今日は寒いですね」と同じ文脈の話だっていうのはわかってるんだけどさあ。

 話は飛びますが(だから、自由連想的な夢の暴走なんだってば)、「ベストセラーを人に薦めるときには、まずちょっとだけ自分を卑下しておくのが日本人のマナーだろう」とさっき言いましたが、そのマナーがいきすぎるのも嫌いなのである。

 最近、夢に出てこなくなったKさんがその典型で、彼女はよくお菓子を配るのだが、前にも小さなパンを配っていたときに、「私ったら、こういうブランドってよくわからないんだけど、なんか並んでいたからつい買っちゃったの〜。私ったら、いっつもそうなんだけど、全然そういうお店の名前覚えられなくて〜、だから、自分で食べて美味しいと思うと、その店のをよく買ったりするんだけど〜、でも、全然お店の名前覚えられなくって〜」とまくしたてるので、私は無視していたのだが、聞き上手M嬢が、Kさんが持っていたパン屋の袋に目をとめて「ああ、ドンクだ」と言ったらまた「やっだ〜、やっぱり有名なの?私ったら全然そういうの覚えなくて〜」

 私の想定する普通の会話。
 「なんか、通りがかったら、美味しそうなパン屋があったから、つい買っちゃったので、よかったらどうぞ」
 「ああ、これドンクのだ」
 「え?有名なの?へえ〜〜〜〜」
 「超有名でもないけど、けっこう昔からあるよ」
 「へ〜〜〜〜〜」

 Kさんの場合、どうも気にさわるのは、「私ったら〜」と卑下しているようで、かなり自慢しているというあたりである。
 「私はブランドに興味がないので、ブランドには惑わされません。ブランドに関係なく吟味して、自分が最もいいと思うものを身に付けているだけです」と言う人が、ロレックスの時計して、ベンツに乗って、アルマーニのスーツでキめているみたいなかんじ。

 この間、それとちょっと似た人と喋った。
 整体の先生なのだが、社員割引で安くやってもらえるので、3年前にも急にキャンセルが出たときにやってもらったのである。
 けっこうセレブ御用達の先生らしいが、彼の口癖は「ぼくは、そういうのは関係なく接するから」である。
 そのわりには、超有名野球選手とか、故人である世界に名だたる映画監督とかに、お願いされているらしい。「でも、ぼくはそういうのは関係ないから、だからって予定変えないし。まあ、たまたま日程があえばね」
 私みたいな一般客の予約を反故にしてまでセレブ客にかけつけていくことはない、と言うのであるが、お説は立派なんだか、その全体が自慢話なんですけど・・・・

 うちの会社の社員が、その先生が某大物野球選手を看ているという噂をききつけ「ぜひ、サインを貰ってきてください」とお願いしたことがあるらしいが、そもそも、その話を私にされても・・・・
 「いや、ぼくは、そういうことやらないから」というセリフはサインするセレブのセリフでしょう。
 「そりゃ、たまに、ボールとか帽子とか頂くことはあるんだけど、でも、ぼくはそういうの気にしないから、その次に会った人にあげちゃうんだ」
 はあ・・・・そうですか・・・・・・

 もしかしたら、私が「えーーー、すっごーい」と言わなかったから、有名人自慢話を延々とされてしまったのかしら。
 でも、有名人ネタじゃなくても、そんなかんじだったな。三茶の話になって「20年くらい前は、友達がいたからよく行っただんだけど、最近、車で通りがかったら、ずいぶん変わったねえ」と言うので、「昔はオシャレな店なんて、ほとんどなかったんだけど、ここ数年で若者が経営するようなカフェっぽい店が増えましたよ」などと答えていたら「ぼくはこのとおり、ファッションにも興味ないし、カフェとか全然だめなんだけど、若い人がそうやって店をやるのはいいことだよねえ?」って言われても・・・・

 あれって、なんなんでしょうね?何を言うにもまず「自分はそのことに対してピュアである」って前置きするのに、なんか意味があるんでしょうか?

 Kさんとか、その先生の「私ってピュア」宣言に比べると、M君の「最近読んだ本で面白かったのは、国家の品格です」って発言のほうが、よっぽどピュアだよ。「LとVのあのマークを見るだけで、心臓がバクバクする」とブランド・ギャルである自分を全く恥じることない元同僚だって、ほんとにピュアだった。

 そう考えると、どっちがいいかと言われると「天然ピュア」のほうが、マシのようにも思えるが、「ピュア宣言」もたまに会うと面白い。

 でも、どっちとも、友達にはなれないことは確実である。

 そーいや、その「面白い本談義」の中で、経理が3人揃ったから「さおだけ屋」の話になり、ハイジが真っ先に「あれ、つまんねーよ」と言い、私もそれをおっかけて「やっぱし?ほんと、全然ダメだった」ということになり、新米経理のマスオさんには「あれは読まんでもいい」と指導した。女子大生会計士シリーズだったら読ませてもいいということで、私とハイジの意見は一致し、ハイジと5分間だけ友達になれたような気分になったというのも、しょせん夢での話ということで。    
5月1日(月)

 わー、はじめて、やってしまったのだが(日記以外だと、ファイル移動させてるつもりで消してしまったものはけっこうある)、4月後半の日記に5月のを上書きしてしまった。

 まさに悪夢である。夢よりも慌てた。

 消してみると、なんだか素晴らしいことが書いてあったような錯覚を覚えるが、死んだ人を悪く言う人はいないの法則であろう。

●むすんで ひらいて のメロディで

 ♪すすいで しぼおって   床をふいて すすいで   また しぼって 壁ふいて   その手を横に〜

 ♪ おそうじ ぶんぶん おそうじ ぶんぶん おそうじ ぶんぶん

 というわけで、日記がまた滞っていたのは、「おそうじブンブン・マシーン」と化していたからでした。

 いやー、パソコン周りも徹底的にやってしまったんで、チューニングに時間かかりましたわよ。ついさっき。
 椅子の位置もモニタまでの距離も、マウスの感触も全部違うんだもん。
 マウスは、エレクター棚の角の柱にひっかけないといけないみたいでした。その「感触」を探り当てるのに3分くらいあーでもない、こーでもないだった。

 しかし、そうは言っても「秩序」を取り戻したのは、パソコン周辺と、布団周辺だけで、半分以上は混沌というより、使い方間違っているとは思うが、エントロピーを部屋の半分に集中させただけってかんじになっている。
 当たり前のことだが、先にもっと「床に散らばった物」を整理してからじゃないと、「こっちの床を拭きたくなった」といっちゃ、あっちに寄せて、「今度は、こっちの床が」と思いつき、また寄せて、で、私が創造主だったら、この世は大変なことになっていたであろう。

 掃除のコツは順番である。のは知っているのだが、そこそこ片付いた部屋だったら、それもアリだろうけど、タンジールの街を年間予算500万円くらいで、100年かけて区画整理しようとしているような状態では、順番なんて無意味である。

 一例として、トイレの便座を新しくしたので、気をよくして床もピカピカに磨いたが、そうなると壁の汚れが気になり、上のほうの突っ張り棚を含めて、全部きれいにしたのだが、そうなると床にまたゴミが・・・・

 複雑系のなせる技なのか、それとも人間の本質なのか、それともやっぱし自分の性格なのか、脱線ばかりしているので、2日間、ずっと掃除していたはずなのに、半分以下の達成率というのも悲しいものである。
 そりゃ、休憩も多かったけどさ。ディープインパクト、ぶっちぎりでしたね、とか。
 あと、根をつめると腰が痛くなるし、お腹も減るので「ちょっと遠くに食事しにいこう」と散歩してみたり。

 キアヌでもビョン様でもいいから、「5月7日にお邪魔させていただきますよ」と言ってもらえれば、もっと真剣にやるかも。
 でも、今回私が目指しているのは(目指していたわけではないのだが、そういうことになった)、「10年前の入居当時にできるだけ近づける」であるから、裏のほうのホコリとも格闘したいわけですよ。せっかく、こういう気分になったんだから。

 しかし、一部は「ほこり一つない」状態にしたが、他の部分を掃除しているとホコリが舞い上がり、なかなか先が見えない。この自転車操業をどの程度続ければ、我が家のホコリ含有量は減るのだろうか?

 しかし、私には強い味方がいる。
 「激落ちシート」だ!
 もう、すっかり夢中というか、今日、会社にいても、あっち見ても、こっち見ても「ああ、激落ちシートがいれば・・・」と腕がムズムズしてしょうがなかった。
 あんまし経験がないが、この気持は「色ボケ」と似ているかもしれない。

 てゆーか、ほぼ、そうなんだろう。だって、こう思ったもん。「わたし、激落ち君となら、結婚してもいいかも」

 しかし、そうは言っても、私は人間で、相手はハイテク雑巾であるから、無理な願望であるが、ふと「そうだ、それに近い関係にはなれるかも」と気がついた。
 「激落ち君シリーズ」を出してる会社の株主になるのだ。
 すっげえ、私って冴えてる!

 さっそく検索してみたのだが、残念ながら上場してなかった。でも、親会社は上場しているらしい。真剣にネット証券への登録を考えたのであった。

 それだけ惚れ込んだ、激落ちシートの何が凄いかというと、洗剤無しで汚れが落ちるという、ロハスな感じ(笑)はもちろんだが、電化製品などには使い難い、研磨スポンジよりも、シートの場合は堅く絞ればパソコン周りもOKなところだろう。
 あと、乾いた状態で使えば、ホコリとりハンディ・モップのような性能なのだが、モップより「手で直接拭く」というほうが、きちんと汚れがとれるし、「自分の手で掃除している」という達成感がある。でも、細かい隙間なんかはモップのほうがいい場合もある。

 そんでですね。
 なによりも「汚す悦び」があるのでございます。

 激落ちシートは最初はパリっとした布である。ゴワゴワ感は、トイレ掃除使い捨てシートにも似ている。
 それが、あれよあれよという間に穢れていく様子は、まあ、よくある「使い捨てハイテク雑巾」と同じなんだけど、激落ちシートはトレシーみたいに洗えば何度でも使えるのである。

 ここからが激落ちシートの醍醐味で、「拭く」「ばっちい」「洗う」を繰り返しているうちに、ボロボロになってくるんですよ〜〜〜〜〜

 なんかさー、お高くとまった、まっさらのご令嬢をシャブ中にして、客とらせまくって、ズタボロにしたみたいな達成感があるんですってば。
 そんで、使い物にならなくなったシートをポイと捨てて、「へへへ、新しいのにしちゃうもんね」と(5枚組)、まっさらのシートをだんだん汚していくことの快感よ。

 って、どんだけ自分の部屋が薄汚れていたかっていうだけの話ですが(笑)、でも、自分の穢れを白い雑巾に移して、それを水で清めて、また拭いてを繰り返す作業は、けっこう宗教的なかんじがして、だから雑巾がけは好きだったんだけど、使い捨てシートだと繰り返し使えないのがイマイチだったから、やっと自分の趣味に合うモノと出会えて大変うれしいです。

 さて、そんなんでイケない悦びに浸っていたのですが、昨日の夕方、もっと激落ちシートを買いだめしようと思ってスーパーの掃除用品売り場に行ったら、類似商品はありましたが、激落ち君のはなかったので、「また、この間の店で買おう」と諦め、ついでにいろいろと掃除用品を物色していたら、「木製品専用つや出しクリーナー」ってのがあり、それを買ってみました。

 今日になってネットで調べてみたら、テレビ・ショッピングでもお馴染みの商品だったようです。「オレンジグロー」ってやつ。

 我が部屋は、古い鉄筋アパートなので、壁はコンクリで固いのだが、枠の部分は安っぽい木でできてるし、床もフローリングというよりは、「昭和40年ごろ建てられた、うちの前の実家の床もこれだった」という、組み木の床です。
 入居したときにも古めかしく、傷がいっぱいついていたのですが、あれから10年たち、ほんとに色あせてきました。特に鉢植えから漏れた水の跡なんかは、もはやワックスがけでは補修不可能。いつも「木製品の傷修正用のクレヨンを買おうかなあ」と思ってました。

 オレンジグローは家具用なので、「滑るので、床や階段への使用不可」になっていたのですが、ためしに吹きかけてみたら・・・・・・わー、傷が消えた!
 古ぼけた床が、ほんとに10年前の「ちょいボロ」程度に見えました。すごーい。でも、滑るんだけど(笑)
 夢中になって、あちこちふりかけまくったら、部屋の中が独特の「オレンジオイルの匂い」につつまれ、慌てて換気扇回しました。

 いやー、掃除用品すごいね。今さらながら感心した。
 たぶん、私がそうとう遅れているだけだと思うけど。

 しかし、これら「すぐれもの掃除用品」の欠点をひとつ挙げさせてもらえるとしたら、「顔に使いたくなって困る」ということである。
 激落ちシートで顔を洗い、オレンジグローを化粧水代わりにふりかけたら、10歳若返るような気がして・・・・

 オレンジグローの「つや出し度」は、かなり感動的なので、私と同じ気持になった女性は多いと思う。

 さて、お掃除用品たちと熱愛中な今こそ、ちゃっちゃか掃除してしまいたいのだが、残念ながら、月・火・水は出勤である。でも、明日、明後日で仕事を片付ければ、4連休にできるかもしれない。がんばれ自分。

●「脳は眠らない」

 前に森山さんの日記でも紹介されていたが、けっこう面白かった。
 夢をよく見る人には、かなりお勧めである。

 読んでて笑ってしまった箇所があった。「夢をよく覚えているかどうかは知能とは関係なく、どちらかと言えば性格に関係があるようだ。よく夢を覚えている人は、子供の頃のこともよく覚えており、空想するのが好きで、創造的な活動、とくに美術に感心を持っている傾向がある」

 あたしのことじゃん(笑)

 でも、自分はそういう傾向がある、と思ってる人はわりと多いじゃないのかな?
 ほら、「○○占い」が「当たってるなあ」と思うように、「責任感が強い」とか、「なかなか他人とうまくコミュニケーションとれない」とか「内に秘めた情熱は強い」とか、みんな「そう言われるとそうかも」って思うんだよね。

 で、この本を読んでいたら、自己暗示にかかりやすい私は、けっこう夢を見た(=覚えていた)ようです。
 中でも起きたときに、苦笑したのが、友人Xが出てきて、なんだか愚痴を言っているのだが、その愚痴が「夜中の2時に電話かけたら、なんか相手がぞんざいな態度で・・・・」というもので、私は「そりゃ、どんないい人だって、夜中の2時じゃあ」と反論するのだが、Xは「でも、そういうので、本当の友達かどうか、わかってしまうものよ」と譲らない。困ったなあ、と思っていたら、共通の友人であるZが出てきて、「Xがこんなこと言っててさあ」と言うと、Zも「私もXの言うとおりだと思う。たとえ、夜中の2時でもきちんと話をきいてくれる人じゃないと信用できない」と言う。

 細かいところは忘れてしまったが、その二人と話しているうちに、だんだんと彼女らが普通に喋ってはいるが「ヤバい精神状態」であることに気がつきはじめる。「どうしよう、友達がおかしくなっている」と不安な気持になっていたが、なぜか私は、その後、夜中の2時から出勤しなくてはいけなくて、「なんで、こんな超早朝から」とボヤいていた。

 そんで、目が覚めて、気が付いたのは、友人Xはとっくの昔に精神科のお世話になっており、その後、いろいろあって平たく言えば、私とは敵対してしまったのだが、友人Zは、「それでも私はXのことをわかってあげたい」という態度に出て、別にZと直接仲違いしたわけでもないのだが、セットで疎遠になってしまったのである。

 もちろん、今だに気がかりではあるし、たまたま数ヶ月前に、たぶん「そういう病に特有の、夜中にふと考えしまった状態」で、Xが夜中の2時に私に電話してきたことがあり、そんで、やはり「そういう病に特有」である「5年も前の事件を先週のことのようになじる」をやらかしてくれたのであるが、そのときのことと、過去の「結果的に仲が悪くなり、長年の友を失った」ということが、そういう夢の形をとったのであろう。

 もしかしたら、こういう夢はときどき見ているのかもしれないが、あの本を読んだせいで潜在意識が「あの本に書いてあるような事例だ!」と喜んで、記憶に残したのであろう、と思った。

 そういえば、この本にも書いてあったが「追われる夢」というのは、夢の定番らしいが、私はあんまし記憶にない。レム睡眠のときに叩き起こしてもらえば見ているのかもしれないが、わりと切迫した夢は見ないというか、覚えていない。

 災害の夢はときどき見るが、印象に残るのは災害のことよりも「ふーん」と冷静だった自分の態度のほうである。

 そういや、「明晰夢」も見たことがある。
 これも笑ってしまうのだが、あれはいつだったか?高校生くらいのときだったか、「これは夢だ」と気が付いたときには、ほんと、かなり感動したよ。で、「じゃあ、好きにできるんだ!」と思ったのだが・・・・

 今考えると、ちゃんと夢日記をつけてなかったのが悔やまれるのだが、高校生のころって、ほんとにオリジナリティあふれる変な夢をたくさん見た。空を飛ぶ夢もよく見たし。
 当時、自己分析していたので、20年(もっとです)たった今でも思い出せるのは、「覚醒時に夢みていることが夢になって現れても、実際どうなっているのかわかってないので、とんちんかんになりやすい」であった。

 たしか、当時頻繁に夢に出ていたのは「憧れの海外旅行」である。しかし「わー、パリだ〜」と思って、夢の中ではパリにいることになっているのだが、実際にパリを経験したことがないので、なんか違うのだ。
 そう、「明晰夢」のときにも、夢だと気が付いて、「じゃあ、どっか海外にいっちょ」と思って、まず、憧れの旅客機に乗りたかったのである。私がはじめて飛行機に乗ったのは、20歳のときであったので、高校生のときには、近所の(笑)成田空港に遊びにいって「いつか、たくさん飛行機に乗って遠くに行くんだ」と強く願っていた。

 そしたら、確かに飛行機が登場した。でも、想像力が貧困なため、その旅客機には屋根がなかった。座席が剥き出しで並んでいたのである。
 でも、夢だから、飛行機に乗らなくても飛べるし、一瞬で海外にいけるに違いない、とジャンプしたのだが、その海外とは、うちの近所みたいな平凡な住宅地が並ぶところだった。

   「もういいや、目を覚まそう」と思ったのだが、目の覚まし方がわからずに、しばし、「自分が夢をみている」ということを忘れるまで、「想像力の限界が原因のクソつまらん海外旅行」をしていたのであった。

 明晰夢も練習でよく見られるようになるらしいが、個人的には目が覚めたあとで「あー、あたしったら、なんて夢を」と反省することはしょっちゅうあるので、夢の最中に「あー、想像力が貧困だな・・・」とガッカリするのもなあ、と思ってみたりした。
 だってさ、「夢なの?よっし、じゃあ、キアヌでも出すか」と張り切ったのに、出てきたのが部長だったりしたら、次の日、一日立ち上がれないでしょ?

●ああ、勘違い

 画像探せなかったんですが、今日の帰り、また目が疲れてきたので、読書をやめて、ぼんやり電車内の中吊り広告を眺めていたら、「あれ?なんで長谷川京子が、sabraの表紙なんて、ありえる?」と思って、よーく見てみたら(言い訳。手すりが邪魔で、全部見えなかったんですぅ)FRAUの広告だったんですう。

 でも、でも、でも、見ていただければ、私が「sabra」だと思った理由がわかっていただけるはずだと・・・・、すいません、たぶん「sabra」のほうが上品ですよね。

 しかし、「FRAU」って雑誌も、ずっと前から謎なんだが、いったい誰があれを読んでいるのか、ほんとに謎なんだが、いや、もちろん私は「どっちかを買え」というんなら、迷わず「sabra」ですけどね。つーか、中を見たことがないので・・・・(表紙だけで脱帽している)

●目標

 掃除が済んだら、やりたいこと。

 布団をリニューアル。
 古い布団とガスファンヒータを粗大ゴミに出す。
 古いエアコンも捨てる。(粗大ゴミにはならない)
 CDプレーヤを修理に出す。(CD再生不能状態が半年続いているのもどーよ)

 あと、掲示板もなんとかしなくちゃな。

 書き込み不能になってからだいぶたつけど、実は「あれこれ茶々を出されると、自分のために書いているだけ、というマイペースが軽く崩壊する」という理由もあって、無ければ無いでいいや、と思っていたのだが、最近、軽い指摘(曜日が混乱しているとか・・・・直したつもりでござんす)をわざわざメールで頂くと、「なんか掲示板で済むのに申し訳ない」と思うのと、返事出そうとすると、けっこう緊張したりするので(ほんとに人見知りで困ります)掲示板形式のほうがラクなのでは、と思っていたが、思っているだけでなかなか行動に移さないので、困ったもんだ。

 「やらなくても死なないもの」を実行することについては、私は普通の人が1日でやることを1年がかりでやるらしい。でも、この間、風呂場の電球が切れたのは、一週間で直したから、やればできるんです。(自己暗示にかけている)
 夢に出てきそうである。
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