可燃物な日々

表紙に戻る/過去の日記

ご意見・ご感想・誹謗中傷などございましたら、感情廃棄物再利用所までどうそお気軽に書き込んでください(でも、現在書き込みが出来ないようです)
2月15日(水)

 きゃっほ〜
 カエルを目撃しちゃった〜

 それも、暗い夜道だったのに、暗さに弱い超近眼なのに(コンタクトで補正しているので1.0くらいはありますが)、30メートルくらい前から「ん?あの影は?」と気が付いたのだ。

 でも、犬の糞かもしれないと思いつつ、近づいていったら、やっぱし糞みたいだったので「けっ、ヤなもんが道のど真ん中に・・・」と思いつつ、通りすぎるところだったが、でも、なんか気になったので、振り返ってじっと目を凝らしてみたら、やっぱカエルだった。
 その一連の動作は、前方から「ぜぃ、ぜぃ、ぜぃ」と息も荒いジョガー(ショッカーの仲間みたい)が目撃していたはずだか、ヤツはランナーズハイ状態が極まっていたようで、「こちらに向かって歩いてくる帰宅中らしき女性が、急に立ち止まり、オレ様とのすれ違い様にしゃがみ込んだ?」ということには気が付かなかったようだ。

 しかし、カエルのお出ましにはまだ早くないか?
 えーっと、啓蟄っていつ?(あれは、虫が出てくる時期であって、カエルが含まれるのかわからないのだが)
 3月5日頃だって。

 ただ単に、今日が異常に暖かかったというだけなんだろう。夜でもコートが要らないくらいだったもん。

●雪像破壊ツアー?

 新聞の記事にそういうのがあって「えー、行きたい〜」と思ったのであったが、よくよく記事を読んでみたら、私の早とちりで、正しくは「雪像解体見学ツアー」で、札幌雪祭りの解体作業を見学するという、「雪まつりのときにはホテルも満室なのに〜」と悩む観光業者のアイデア商品らしいけど、けっこうな人気だったらしい。

 なーんだ。てっきり、観光客に解体作業を体験してもらうツアーかと思ったよ。
 すっげーやりて〜

 東京でも、ちょっとまともな雪が降ると(豪雪で悩む皆様にとっては、ヘソで茶を沸かすようなもんでしょうけど)、子供がいる家庭では、張り切って雪ダルマやカマクラを作ったりするが、ああいうのが3日たっても「ああ、北側だとけっこう持つんだなあ」と感心するが、でも、だんだん溶けてくるので、表面がテカテカになった哀れな状態で、でも、ちゃんと形を保っていると、そんで、そんな、ささやかな雪像の慣れの果てを酔っ払って帰る、ヒトケの無い夜道で目撃すると、「跳び蹴りで破壊して〜〜」という自分の中の悪魔と闘ってしまうのである。

 みんなそう思ってるに違いないが、私の住む住宅街は善良な市民が多いのか、そういう被害にあった雪像を見たことがない。たまに目撃しても、「これは、作ったガキが自分でやったな」と思われる。なんでそう思うのか、よく考えてみればわからんが、作家が自分の作品を壊したときのような「いさぎ悪さ」というか、そういうのを感じるからである。

 というわけで、「自分の中の悪魔」を恥じていたのであるが、「なーんだ、みんな、やりたかったんじゃない!」と思って、その記事を読んでしまったので、「なーんだ・・・・」とトーンダウンしただけの話でありました。

●なんで、こう噛みあわないのだ

 久々にKさんに話し掛けられた。
 今日は、部長たちもお休みだったので、朝から、この間、けっこう進んだが、途中で飽きてしまったので放置していた本棚整理の仕上げをしていた。

 そしたらKさんが背後から「そうだ、この間、ミヤノさんに借りた本が・・・・」と言い出したのだが、本棚を雑巾で磨きながら「へ?本なんて貸したっけ?」と戸惑っていると・・・・

K「ごめんなさい。ここにあった本、ミヤノさんの許可を得て、お借りしていたんだけど、もう一回読んだんだけど、ほんとにいい本で、ほんとにタメになるから、もう一度読み直そうと思って、まだ返してなかったの」

 ああ、そういえば、そういうことがあった。Kさんが、T部長が異動したあとに放置されてた本棚を見て「ああ、私ももっと勉強しなくちゃ。みなさん、こういう本を読んで勉強なさっているのねえ。私も、こういうのでちゃんと勉強しないとだめかしら?」とか言うので、「そこの本なら、もう整理するんで、よかったら勝手に読んでいいですよ?もちろん、持って帰っていいですって。どうぞ、ご自由に」と言っていたのだった。

 あんときに「じゃあ、これをお借りするわ」とか言われたかもしれないが、よく覚えてない。

私「あ・・・・ここの本なら、あたし、全部捨てちゃったので(笑)」
K「そうなの?私、長々と借りてしまって、ミヤノさんにご迷惑かけてないかしら?」
私「迷惑もなにも・・・・全部捨てちゃったんで(笑)」

K「でも、もう一度読もうかと思って、ずっと返してなかったから。ほんとはもっと早くお返ししなくちゃいけなかったのに・・・」
私「いえ、だから、もう要らないんで、読み終わったら捨てちゃってください。返さなくていいです」
K「あら、でも、なんかご迷惑かけてないかしら?」
私「いえ、別に、とにかく全部ゴミでしたので」
K「でも、ご迷惑かけたのでは・・・」
私「いえ、もう捨てるつもだったので、読んだら捨ててください。Kさんに差し上げます」

 そこで、Kさんとパシっと目を合わせると、彼女は、ニコニコ笑顔であった。「ほんとに、ほんとに〜?」
 しょーがないので、私も満面の笑みを作り、「いえ、だから、迷惑とは思ってないし、捨てるはずの本を一冊、捨てる手間が省けたと考えてくださいっ」と言ったら、やっと引き下がった。

 あたし、なんか対応間違ってました?

 私の想定する普通の会話とは、本棚の掃除をする私を見た人が「あ、そこの本、借りっぱなしだった」と言うので「ああ、もういいよ、ここの本、全部捨てちゃったから。借りた本は読んだら捨てておいて」「え?いいの?」「だって、全部捨てるつもりだったんだもん。返されても困るよ」「たしかに〜(笑)」

 やっぱし、Kさんが持ち出したのが、どの本で、それがどんなにタメになったかを御伺いしなかったのがいけなかったのだろうか?でも、あの棚には「なぜ、会社は変わらないのか?」とか「シックス・シグマ」とか「金持ち父さん、貧乏父さん」などの、歴代部長が会社の金で買った、くっだらねー本しか並んでなかったので、Kさんが何を持ち出したのか確認する気も起きなかったのである。
 すんません。私が気が付きませんでした。「いい本だったから、もう一度読もうと思って〜」ってところで、「何の本でしたっけ?」と言えばよかったのかもなあ。
 なのに、私は「ここにあったのはゴミばかりだったので、もう捨てました」と、言い切ってしまったので、その報復として「ご迷惑だったのでは〜」攻撃を受けたのかもしれない。

 ほんとに、3回は繰り返したからな。
K「ご迷惑をかけたのでは〜?」
私「いえ、もうその本は要らないから捨ててください」
K「でも、ご迷惑だったのでは〜?」
私「いえ、だから、もう要らない本だったので」
K「私ったら、ご迷惑をかけたのでは〜」
私「いえ、いいから捨ててくださいっ!」

 「いえ、いいんですよ」「でもでも〜」っていうのは、三回繰り返すのが礼儀らしいしな(笑)

 私はそういう「ストラィ〜〜〜ック!バッターアウト!」な三振ルールが苦手である。

 それよりも、何よりも、「女子校ノリ」がダメなのだ。
 そんで、きちんと「女子校ノリはしません」って態度を表明しているつもりなので、多くの人は理解してくれてると思うが、このワタクシに、あそこまで女子校ノリを貫くとは、向こうも相当の頑固者らしい。いいよ、勝負するよ。あたしだって、頑固なことにおいては、自信があるのよ。

 つーか、マジに天然の女子校ノリには、正直言って、どう対応していいのかわからないので、他の人が上手くやっているのを見て「うーん、がんばれば、できんことはないんだけどなあ。演技力にはけっこう自信あるし」と思ってしまうあたりが弱い。
 できなくはないよな。「きゃ〜〜〜、どうしましょう。ミヤノさんにご迷惑かけたのでは〜〜〜〜?」ってアタックされたら「え、えええ〜〜〜〜、あたし、なんか迷惑かけられるようなこと、ありましたっけ〜〜〜〜、あたし、バカだから、よくわかんなくって〜〜〜〜。ごめんなさい、私ってほんとに鈍感だし、忘れっぽくて、なんでもすぐ忘れちゃうんです〜〜〜〜〜で、なんでしたっけ?」「どうしよう、私、あの本なかなかかえさなくって」「ええ〜〜〜、そうだったんですか?やだ、私ったら、全然おぼえてませんでした〜〜〜、どうしよぉ〜〜〜〜。え?え?、Kさんて、どの本を借りたんですか?ごめんなさい!私、全然憶えてなくって〜〜〜、やっだ〜〜〜〜」

 よーし、絶対に次回は、アカデミー主演「普通のOL」賞目指して、がむばります。

 コツはだんだんつかめてきた。「やだ〜私ったら」と言われたら、「やっだ〜、私こそぉ〜」で受けるんですよね?
 それって、どこで収束するのだろう?
 イスラエルとパレスチナの争いでも、ようできないことを自分でできると思っていることが、かなりおごっているのでは・・・・なんて考えちゃう、私ったら、私ったら、私ったら〜ほんと、そういう脳みそが全然なくって、学校でも、こういう科目は全部赤点だったのよ〜、ほんと、全然ダメで〜、そんなことできるなんて、ほんと尊敬しちゃう〜、いいわよね〜、そういうことができる人が家庭にいると、ほんと助かるわ〜、ほんと、いいわよねえ〜、(なんだかんだいって、Kさん語を地道に収集している。ちなみに、このセリフはM嬢が名刺を整理しているファイルをKさんに見せたときの反応でした)
2月14日(火)

 上司や同僚男性があまりチョコを受け取っている光景をみかけなかったけど・・・・影でこっそり渡しているのだろうか?
 自分ではチョコを配らないくせに、あんまし貰ってない様子だと、なんだか気になってしまう。
 「お父さん、今年はこれだけ?」なんて家で言われていたらと思うと・・・

 なんか、それって、「アフリカの難民は・・・・」なんてドキュメンタリーを観て、ポロポロ泣きながら「なんてひどい状況なんだ」と心を痛めていながら、結局、心を痛めているだけだったりするのと同じであろう。

 私は勝手に人の気持を推測してしまう性格なので、いつも何かに心を痛めていたりするのだが、心を痛めるのに忙しくて、それで何もしないのだったら、全然なんにも考えてないのと同じだと思うこともたまにあり、(たまにね)今日も、別件でちょっと心配していたことを少しは「心配してるんですけど、私になにかできることは?」と発言してしまい、後でそれが先走ったものだということに気がついただけならまだいいが、「いかん、よけいなことまで言ってしまったらしい」ということに気がつき、やっぱし「ああ、かわいそう。どうにかしてやりたいなあ」という気持だけでいい場合のほうが多いような気分が高まった。

 ほら、アフリカ支援でも、よかれと思ってやっていることが裏目に出てたりするじゃない。もちろん、ちゃんとした支援のほうが多いのだろうけど、でも、大事なのは、中途半端な自己満足で支援するのは逆効果だと言うことだ。いや、アフリカ支援のことを言いたいわけではなく、「うんうん、私はわかっているからね。だから、その気持を伝えよう」という程度の動機でやると、余計なお世話どことか、いい迷惑になる場合が多いということ。

 もちろん、長期的には、「ミヤノさんは、私の立場を理解してくれている」と感謝される場合もあるのだが、そういうのは少ないわけで、それまでのイザコザになーんも関心を寄せなかった人のほうが、いざとなると役に立ったりするのだ。変に過程を知らないだけに、スパスパと実務だけこなしてしまうから。

 こっちは、変に過程を知ってるつもりになっているだけに「ええと、まず、あそこに根回しして・・・」なんて考えてしまうのだが、そういうの知らない人のほうが、仕事が速いし、それにそういう人に「あいつ、オレに相談もなしに」と小声で文句を言っても、そんな雰囲気すら感じないで、サクサクやってしまって、結果オーライってやつである。

 そういう人に憧れるけど、自分には無理だからしょうがない。
 例えとしては、あまりよくないけど、その職場である機器を導入しようとしていたが、その機器がかなり騒音を出すので、「どうしよう?」という雰囲気になっていたときに、「でも、それで生産性が上がるんでしょ?」と耳の不自由な上司が、他人の意見も聞かず、さっさとそれを導入してしまい、周囲は「そんな・・・・」と思ったが、結果的に便利になったし、心配されてた騒音にもすぐ慣れてしまって、「よかったね」ということになるような話である。
 私なんかは、「このレベルの騒音が人体に与える影響のデータを集めないと・・・・」なんてやってしまうので、なかなか話が進まないのである。

 ああ、今日もまた愚痴ってしまった。
 まあ、流行のデトックス?・・・・(だったっけ?とにかく「毒素抜き」エステが流行しちょるようだ)
 私は、愚痴をどっかに垂れ流さないと体調が悪くなるのです。

 最近、ときどき見るCMで、インパクトありすぎで心洗われるのは「パチンコ 冬のソナタ」である。
 「そ、それって、いいんですか?」とドキドキするが、どういうパチンコ台なのか、とても興味がわくというか、「怖いもの見たさ」が源泉かけながし状態になるので、今度、パチンコに詳しい人に会ったら、「あの台で遊んでるところを後ろから見学させていただいてもいいですか?」と勇気を出して言ってみよう。雪ダルマがチューしたりするのだろうか?

 しかし、日本のオバサマ方をとりこにした、韓流ドラマが、パチンコ台になって、資金を北朝鮮に運ぶのか・・・・と思うと、こうなったら「パチンコ 拉致被害者」とかも作って、さらに何がなんだかわからなくして、というか「もう、私をめちゃくちゃにして」と思ってしまう、いけない子は私だけ?

2月13日(月)

 ほんとに、ちゃんと定時で帰れるようになってきた。
 仕事のスケジュールもやっと元に戻ったし、今までの忙しさがいったいなんだったんだろう?と不思議である。
 この幸せがいつまで続くのかわからないが、過去の経験から「永遠ではない」ことは学習しているので、帰れるときには、さっさと早く帰るべし。

 さて、今日は久々にデジカメで写真を撮ったので、日記に載せようとしたのだが、「そうだ、香港のときの写真もあったな」と思って、確認してみて唖然。
 すげーな、これだけしか撮ってなかったんだ。

●香港写真館


 香港も3回目ともなれば、全然ヤル気なしである(笑)
 言い訳させていただけるのなら、天候に恵まれなかったので、あまり写真撮る機会に恵まれなかったのである。きょうみさんのブログ参照のこと。

 解説しておくと、最初の3枚は銅鑼湾の金雀餐庁でのランチ。
 きょうみさんが「ウォン・カーウェイの映画で使ったレストラン行ってみる?」というので行ってみたのだが、たしかに、こんなとこでトニー・レオンとマギー・チャンが食事していたような気がしなくもないが、それほど広い店でもなく、日本の昔の喫茶店のようなダサいというのか、今だとダサ・かっこいいと言えるのか、大変微妙な店であるが、「これだったら、何もロケしなくたって、セットで作れよ」と思ったけど、写真に撮ってみると、驚くほどキッチュというか、安物の緑色のクロスと、妙に艶のある、ミックスベジタブルたっぷりの餡かけステーキの滑り感というか非現実感は凄い。

 こういうのを「実物よりカメラを通すと断然いい」というか、「ひたすらフォトジェニックだけを追求」というのだろうか?
 ランチは700円くらいと超安いので、香港に行った方には是非お勧めである。
 日本のファミレスとは違う空気が流れているので、香港の奥の深さを感じること請け合い。
 ただ、残念なことに、店はロケ地に選ばれたことを自慢しており、2046セットや、花様年華セットを置いている。
 そっちは300香港$くらいするので、そこそこの値段だが、(4000円くらい?)、たぶん、あれをカップルで夜に食べても、全くトニーやマギーになった気分には浸れないだろう。でも、写真に撮れば、なんとなくそれっぽくなってるかもしれない。誰か実験してみてほしい。

 ちなみに、味はB級グルメとしては評価できるというか「私はこの味を懐かしいと思わないが、きっと日本で言えば70年代のナポリタンを食べたような気分になるのだろう」という味でした。

 ええと、その次の緑色の瓶が映っているのが、曇天を押して行った、ねずみーらんど開店で「今、一番注目!」のランタオ島でも、もっともオシャレ・スポットとガイドブックに謳われていて、ランタオ島住民のきょうみちゃんが苦笑していた長沙ビーチの海辺の中華レストラン。
 寒いので屋外ではなく、ビニルシートで覆われた中に座った。客はあたしらだけ。食べてる最中にどしゃ降りになった。
 ビールはラベルがとれていて、まるで密造酒(笑)
 食事していると、犬が二匹ほどテーブルの周りをうろうろするので、「観光客のおこぼれを狙っているな」と思ったのだが、別にモノ欲しそうでもなく、ただ、人のそばにいるのが好きなだけらしかった。

 最後の写真は、最終日の夜にテイクアウトした、MRTの駅によくあった「健康志向のオニギリ屋」のチェーンで買ったオニギリの包。小さいスーパー袋がラブリーだったので撮影したのだが、カメラマンの腕が悪いのか、モデルが悪いのか、写真でみると、そんなにかわいくもなかった。
 あのオニギリ屋は日本でもウケそうなので、ぜひ進出してほしい。米や具がたくさん選べて、要するにサブウェイのオニギリ版なのだが、黒米や赤米などがセレクトできるので、眺めているだけでヘルシーな気分になった。
 欲を言うなら、具が多すぎるので(比率的には中華マン)、日本人向けには具を少なめにして米を多くしてほしいです。

 以上、香港の写真は終わり。

 さて、本題の「今日の一枚」であるが、昨日の午後、近所の商店街を歩いているときに、ふと目が合ってしまったものがあった。
 その店は、三茶では数少ない「本格的エスニック雑貨の店」なので、ときどき「ああ、ついうっかり」となにか買ってしまうため、なるべく店内に立ち寄らないようにしているのだが、日曜日は歩行者天国のため、店の外にもたくさん商品を並べており、「ついうっかり」が起こる可能性が高いのである。

 ほんとは、そっちまで行きたくなかったのであるが、コンタクトレンズの洗浄液が切れそうだったので、しょうがない。
 さて、「きゃー、かわいい。どうしよう?」と迷っていたのだが、何で迷うかというと、それが明らかに不要なものだったからである。椅子用の薄い座布団だったのだ。
 我が家にある椅子といえば、パソコンデスクで使用しているというか、机が導入される遥か以前に「天袋や電球取り替えるときに、踏み台がいるなあ」と思って、近所の家具屋で一番安かった丸椅子である。
 そんなもんに座布団置いたら、すべり落ちるに決まっている。

 しかし、商品を手にとってみると、ちゃんと椅子の足にしばりつける紐がついていた。でも、うちの丸椅子よりふた周り以上大きい。うーん、どうしよう、と思っていたら、風で裏返しになっていた値札に気がつき、それをひっくり返してみると「890円→380円」

 売れ残りが投売りされていたのである。
 柄もファンシーすぎるし、あきらかに子供向けってかんじだったが、北風吹きすさぶ中、クマちゃん柄が残り3枚。象さん柄が、残り2枚だった。

 「ええい、ワンコイン以下ではないか、発泡酒2本分の値段だし、買い物は一期一会。買って後悔したほうがいいだろう」と思って、買って帰りました。

 ところが家に帰って、さっそく丸椅子の上に置いてみると、これがけっこういいし、ファンシーすぎる柄も、さすがに「目が合ってしまった」だけあって、マジに可愛いのです。
 それに、うちの古めかしい床と色合いが同じで、しっくり合いました。
 それに、やっぱしビニル張りの上よりも、これの上に座ってると暖かい。


 この超かわゆい象さんの上に、尻を載せることがちょっと申し訳ないんだけど・・・・

 あと、この380円の買い物で、ちょっと弾みがついてしまい、あの寒空の下で、ヤクルトおばさんが立っていたので、ついつい寄っていってしまい、普段あんまり飲まないヤクルト製品袋詰1000円を買ってしまいました。賞味期限は全部21日だったが、ヤクルト1パック、ジョア3本、ビフィーネ2本を21日までに飲むためには、毎日1本では済まないことに気が着いた。お腹にいい菌がいっぱい増えるといいのだが(笑)

 ちゃんとバラ売りもしていたのに、1000円パックをデーンと見せられたら、なんだかチマチマ買うのが億劫というか、選ぶのが面倒になったので「じゃあ、それください」と言ってしまっただけです。暑さは人を大ざっぱにしますが、寒さもそうみたいです。

 というわけで、コンタクトレンズの洗浄液を買いにいっただけなのに、でかい座布団とヤクルトパックをぶら下げて、けっこうな荷物で帰ってきたのでありました。

 さて、今日は家に帰ると、まずポストを開けたのですが、それは郵便物を取り出すというよりも、「チラシを取り出す」というほうが正しい。最近は正月を除けば、チラシ以外には、請求書しか来ませんから。

 そしたら、今日は、イタリアからポストカードが届いていた。イタリア旅行中に両親が送ってくれたものです。
 そんで、もう一通、封書が入ってました。いまどき、封書なんて送ってくるのは、母くらいなもんですが、あとは、たまに友人T嬢が、「こんなもん見つけたんで、つい買っちゃった」と、旅先や買い物中に発見した象グッズを「この間、会ったときに忘れたんで」と、送ってくれるくらい。

 「誰からだ?」と思って、差出人を確認すると、「・・・・・?こんな人、知らない」

 それも「○川○彦」って、どう考えても男性名。でも、字が女性っぽいが、どっちにしても、知らない男性からなぜ封書が?

 でも、いくら個人情報漏洩時代といえども、DMは来ても、住所を明記した男性から丁寧な手書きの封書は、そういうのじゃないだろうし、ひょっとして、大昔の同級生から、同窓会の案内とか?でも、やっぱし、この名前には全く記憶がない!
 なんだろう、なんだろう、なんだろう、とアパートの階段を上りながら(ポストは階下にある)ずっと考え、部屋の鍵を開けながらもずっと考え、部屋に入るとダッシュでハサミを探して開封しました。

 中から返信用葉書が出てきた。
 あ、なーんだ。
 前に友人から「とうとう入籍することになりました。ささやかながらパーティー開いてくれるというので、ミヤノさんも是非来てください。よろしければ、案内状を送らせていただきます」とメールが来たので、「ぜひ、参加しまーす」と返事していたのだ。

 最近、こういうこと少なかったから忘れていたよ。
 20代のときは、ときどきこういう「誰これ?」っていう手紙が来たもんだ。二次会の幹事さんからの案内状は新郎の友人がやってたりするので、新婦の友人は「これ誰?」と悩んだものであった。


2月12日(日)

 土曜日は出勤。祝日なので、出勤している人の数も少なく、のんびり仕事ができた。
 ここんとこ、Kさんの猛オシャベラーぶりにハラハラ・ドキドキ(M嬢にずっとずっとず〜〜っと話し掛けているとハラハラし、その矛先が自分に向くのではないかとドキドキし)しているので、静かな職場はやっぱし落ちつきます。

 夜は、いつも観る番組がオリンピックでやってないので、NHK教育のドキュメンタリーを観た。
 ラストエンペラーの弟・アイシンかクラ・・・・やっぱ出ないか・・・・溥儀は出るんだけどな。しゃーねーな。面倒だが・・・愛新覚羅溥傑の次女が亡父ゆかりの地を訪ねるというドキュメンタリーだった。

 溥傑の娘といえば、「天城山心中」で有名だけど、次女は幸福な結婚生活を送ったようで、現在、孫に囲まれる65歳の普通の主婦であるが、さすがにお育ちがいいので、北朝鮮拉致被害者問題でも活躍した中山参与(もしかしたら出世したかもしれないが)みたいな雰囲気のおばさまだった。

 映画「ラストエンペラー」が話題になっていたころ、「へー、弟の溥傑はまだ存命なんだ」と知ったり、その妻は日本人で、その娘が心中したので有名だったりしたことを知ったりしたが、そんなに詳しくもなかったんで、ぼんやり眺めていたのだが、妻の浩(ヒロ)は超美人の公爵家令嬢!2人がお見合いした家は、現在はタイの公使邸として残っているらしいが、そのハイソな雰囲気に、軽くノックアウトされて、食い入るように観てしまいました(笑)

 溥儀には子供ができなかったので、弟が結婚したら、最初はその一家にすごく冷たかったけど、産まれたのが女子ばかりだったから、次女いわく「私にとっては、優しいおじちゃまでした」なーんてエピソードには、「いつの世も」とニヤリとさせられてしまう。日本軍は、日本人を妻にした溥傑の子供を満州国皇帝の後継ぎにしたかったらしい。長女や次女にとっては、女の子に生まれてラッキーだったろう。男に生まれていたら、どうなっていたことか。

 番組中でも紹介されていた、溥傑が次女にあてた手紙からは、ほんとに人柄と娘への愛情が滲み出ていて、「いかん、私なんて、国交断絶どころか、電車で40分の距離に住んでるんだから、もっとマメに両親に会いにいかんと」と、数十年の時を経て、なんの関係もない、一介の親不孝娘を反省させるだけのパワーがありました。

 この番組によると、国交正常化以前に、北京に住む溥傑と一緒に、妻・浩が住むようになったり、次女が行き来できるようになったのは、周恩来のはからいだったようです。まあ、いろいろ政治的な思惑もあったのでしょうが、なんだかとっても「いい、おっさん」として語られておりました。

 それで、今更ながら気が着いたのですが、私、中国の近代史がダメなんだよな。さっぱりよくわかってない。
 日本が敗戦して、満州国も解体して、その後に辛亥革命?

 あ、ちげーよ。辛亥革命で清が解体して、浪人となった清の皇帝を満州国に据えたんだよね。
 で、そのころは孫文とかで(漠然)、毛沢東とか周恩来とかがいて、蒋介石もいたんだけど、蒋介石はなぜか台湾に逃げて、そんときに清のお宝が故宮博物館に移動した・・・・のかな?

 文化大革命以前の一時は、周恩来が「民間の日中交流」を支援していたようだが、文化大革命のときには、次女も中国にいけなくなってしまったらしい。溥傑夫妻が日本の土を踏んだのは、文化大革命の収束を待ってからになったってことか・・・・な。

 うーむ、このあたりは、もっと勉強が必要なので、毛沢東が主人公のハリウッド映画でも作ってくれないかなあ(笑)。「SAYURI」みたいな豪華キャストで(爆)あたしゃ別に構わんよ。チャン・ツイイーが江青女史やっても。

 江青女史といえば、その昔は、けっこうモノマネされてたと思うんだけど、今の30歳以下の人は知らんだろうなあ。なんでしたっけ?隣組じゃなくて・・・・五人組?

 自信がないので、ひっそり調べたところ「4人組」でした。
 なんでもいいんですけど、たぶん、四人組裁判のときに江青が「おだまり!この裏切りものめ!」とシャキシャキと叫んでいた映像は、それがなんだかよくわからない子供心にもインパクトがあり、「江青女史のモノマネ」はけっこうテレビでも受けていたのです。タモリもやっていたかもしれない。

 うーむ。江青女史の映画も観たいな。もちろん、ハリウッド映画でね。
 この人の略歴を読むと、彼女のダンナがマオちゃんでよかったとつくづく思う。うっかり、今現代のキム君の嫁になんてなっていたら、とんでもないことになっていただろう。

 さて、土曜日にお笑い番組がなかったので、今日の日曜日の午後、NHKのお笑い番組を観ていたら、「GO・JO」っつうのがとてもよかった。朗読スタイルのシチュエーション・コメディー。

 パンチ・パーマをかけたてのチンピラが電話をかけると「おかけになったパンチ・パーマは現在使われておりません。おたしかめのうえ、もう一度おかけなおしください」
 そのアナウンスの通りに、もう一度、パンチをかけなおしたあと、また電話すると「おかけになったパンチ・パーマは、電波のとどかないところに・・・」

 文字で書くとあんまし面白くないが、それを2人の朗読で淡々とやるので、爆笑しました。調べてみたら、GO・JOはタイタン所属で、タイタンといえば、爆笑問題でした。(「タイタンの妖女」からとってるらしい)

 そういや、全然関係ないが、「オリエンタル・ラジオ」のアっちゃんは、慶応卒だと聞いたような気がしたが、まだ卒業してなかったことを今日の「いいとも増刊号」で知りました。こんなに売れちゃって、卒業は無理だろうなあ。
 ジャニーズも最近、大学進学する子が増えて、けっこう六大学もチラホラいるのだが、「嵐」の子が慶応卒だとは知らなかったので、この間「どの子だ?」と調べてみたが(V6はやっと顔と名前が一致しはじめているが、嵐は一人も名前がわからない。土曜日の昼下がりにたまに観る「孫孫・嵐」で勉強中である)、その子はなんと幼稚舎から入っていたのであった。それは勘定に入れたくないなあ〜(笑)

 「めざましテレビ」の大塚さんは「そのうち、きっと東大に入るジャニーズが出てくるでしょうね」と言っていて、私も個人的にはそれを楽しみにしているが、でも、有名私大に入ったジャニーズ君たちのほとんどが「推薦入学」である事実を考えると、やはり、推薦枠のない難関国立大は難しいだろう。

 それとも、ジャニーズ事務所のほうで、積極的に有名進学校の生徒を優先的に入れるとかしないとね。
 昔だったら、お受験ママは、せっかく有名進学校に入れた息子を芸能人にしようなんて考えもしなかったと思うが、今はそうでもなさそうだし。
 ただ、賢い親だったら、芸能界は学歴なんて全然通用しないことをわかっているんだろうけど・・・・女子の場合は多少有効であるが(なぜか不思議だが)、それはたぶん、現場が「女子の高学歴にはちょっと萌え〜」だけど、男子の場合には逆に鼻についてしまうということなのかもしれない。

 なので、女子の場合には、出身校をアピールして売る場合もあるが、男子の場合には「売れてから、後で知性をアピール」というのが普通。
 オリエンタルラジオのアっちゃんだって、あれだけ売れてから「慶応なんだって」と知ることになったが、あれがもし、「だいたひかる」みたいなピン女芸人が慶応在学中だったら、「エンタの神様」でもきっと「有名私大の女子大生が、今日もクールに世間を斬る!」って最初からキャッチフレーズにするでしょう。
 
2月10日(金)

 あーあ、いよいよ冬季オリンピックかあ、憂鬱。
 オリンピックに直接の恨みはないが、その間、テレビの編成が狂うのが嫌なのである。
 今日はかろうじて、チャングムはやるみたいだけど、土曜日のエンタもオンエアバトルもERもお休みよ〜

 今クールは、全然ドラマを観ていないのだが、昼間に「小早川伸木の恋」の番宣番組を観てしまったので、そういうのにすぐ洗脳されるから、夜はちゃんと観てみた。
 なんか、「東京ラブストーリー」を因数分解したような話のようです。えっと、「東京ラブストーリー」でいいんだよな。なんか記憶が曖昧だが、とにかくカンチが医者になったというのは、あのときの親友が医者の卵だったので、融合しているようだ。

 ええと、やっぱし記憶に自信がないのだが、こういうときは、ネットで検索よ!
 「東京ラブストーリー
 最近、ウィキペディアさんにお世話になることが多いようだ。

 あの作品に関しては、私はドラマは評価してなくて、原作はけっこう好きだったという程度なのだが、ドラマのキャスティングを見るかぎりでは、私の記憶はそこそこなのかも。

 えっと、そんで、「東京ラブストーリー」のコンサバな彼女「さとみ」と自分に正直なイケイケ女のリカを融合させたのが「小早川・・・」の妻らしい。

 で、医大生・三上君と「ツンデレ」だった(すいません、「ツンデレ」の意味がよくわかってません)だった女子医大生の役が融合して、谷原章介になっていると・・・・

 こんなことを真面目に考えても無意味だが、久々にドロドロ恋愛ものを観て(「大奥」は勘定に入れません)、寒冷鬱気味の寂しい負け犬のおねーさん、というか、オバサンは思ったのであった。
 「ああ、私に足りないのは、恋・・・・かも」

 やはり、ちゃんと毎日風呂に入り、ちゃんと部屋を掃除し、ちゃんと洗濯してアイロンがけするモチベーションを維持するためには、恋が必要なのよね。あと、ちゃんと無駄毛を処理するとかさ(笑)

 そう思ったのであるが、ドラマを観ているうちに、別の考えに支配されてしまった。「うーむ、藤木直人も谷原章介があんまし出てこないぞ!」

 原作んでないのでわからないが、たぶん、原作もそうなんだろうが、主人公の大学病院でのライバル・谷原章介と、主人公の友人で弁護士・藤木直人は、そろって「眼鏡男子」なのである。イケメン俳優が眼鏡かけてるだけで、心が癒されてしまい、ストーリーはどうでもよくなってしまった。

 制作サイドのマーケティングにずっぱりハマったらしいが、まあ、よしとしよう。
 だいたい、このドラマが始まる前の宣伝してたころから、「げ、藤木君も谷原君も眼鏡男子?やっば〜」と思ったので、積極的に観るのを避けていたのであった。
 友人が、最近、谷原章介に心が動いているようで、「大奥、ちょっとヤバそうだから観ないことにしてるの」と言ったときに、「別に観たっていいじゃん。おもしろいよ?」と言ったのだが、「でもでも〜、最近、谷原章介にハマりそうで怖いから〜」と無意味にセーブしていたが、そういう心境はわからなくもない。
 まあ、「切ない負け犬心」とでも言っておこうか。

 さて、毎日日記で愚痴っている、会社でウザいKさん問題であるが、今日も、ずっとずっとず〜〜〜〜っと、M嬢に話し掛けまくりだった。
 よくわからんが、なんかのドキュメンタリー映画の話をしていて、それは傍で拝聴していても、M嬢にはあまり興味のなさそうな「自主映画が元なんだけど、今では、レンタルランキング上位になった」とかで、Kさんはそれを観たのか、それを紹介するテレビを観たのか、それとも知人がそれに関係しているのかよくわからなかったが、延々と30分以上、その素晴らしさについて語り尽くしていた。

 Kさんが帰ったあと、M嬢に「なんか、Kさん、Mちゃんに喋りかけると、止まらないみたいだね」と、軽く労ったのだが、M嬢も、「ちょっと困ったな」という微笑みを見せたが、それでも彼女は、直接的には「迷惑だ」とは言わず、「なんか、取締役のIさんの目線が気になって・・・」と他人に転嫁していたので、まあ、放っておこう。
 私の観察では、たしかにI氏も「この人、ずっと喋っているな」という目線をときどき向けるが、Kさんの喋りは「勤務態度が悪い」というほどのものでもなく、Kさんはバカではないから、休憩時間を狙って、ずっと喋りつづけているだけなので、I氏もそれをとがめているわけではない。
 それに、みんな、M嬢がKさんの集中砲火を浴びていて「ちょっと気の毒」と思っているはずなので、そりゃ、すっかり話し掛けられなくなった私やTさんみたいに、きちんとブロックしない責任はM嬢にはあるが、それをM嬢の非とする人もいないだろう。

 それに、M嬢も、「ほんとに忙しいの」ってときには、ちゃんと無視して聞き流すことはやるはずだし。
 今のところ、部長も取締役も、Kさんにあまり構わないようにしているみたいだし。あのM嬢への集中攻撃を目の当たりにしたら、ちょっとひくだろう。

 雰囲気的に「Kさん、ちょっと変わってるね」ってかんじになってきたので、私のストレスもずいぶん緩和したのはいいことである。私にとって。
 なんだかんだ言っても、自分が「みんなと同じ気持。マジョリティー」だと思うと、それだけで安心するもんだ。人間が小さすぎて、泣けてくるが、しょうがない。

 で、「皇室の未来をちゃんと考えてるのは、オレだけなのか?」と思っても、結局、皇室典範改正案は、「様子をみて」ということになったらしいので、あれは、あれで悲しいものがある。
 ところで、今回のご懐妊は「高齢出産?」という風潮であるが、自分では経験もないし、医学的知識もないのであるが、40歳で初産だと「高齢出産」かもしれないが、三度目となれば、別に声高に言うほどのもんでもないだろうと思っていた。ここで、たとえ女児でも産んでおけば、まだまだいけると思う。
 サーヤが片付くのは大変だったが、宮家の娘だったら、ほしいところは沢山ありそうだし、この際、男子が生まれるまで果敢にチャレンジしてもいいよ。50歳くらいまではイケるであろう。

 友人も「きゃー、まさに、リアル大奥!」と言っていたけど、たしかに、キコ妃の「輝き」(シャイニング?)をテレビで鑑賞しても感じるから、あれは首のひとつも締めたくなってきますよ。藤原紀香に登場願いたい。
 一つだけ気になるのは、あそこんちの上の娘さん二人は、けっこう大きくなったので、この騒ぎを目の当たりにして「私が女の子だったから・・・」ということに気が着いてしまっているのではないか、ということである。
 もし、自分が、あそこんちの子で、今、思春期だったら、そうとう気に病むと思う。

 そんなのは、体育館の裏で、タバコのひとつもフカせば、けっこう発散するのだが(「ふん、あたしってグレてるんだから」という記号論的アピール)、あそこんちだと、そうもいかんだろうからなあ。

 全くY遺伝子に興味のない、駄馬な我が家が愛しいことよ。
 つーか、私の場合、「祖母は立派なひきこもり」「父も世が世なら、引き篭もりだったかも」「私と妹は立派な引き篭もり体質」ということで、隔世遺伝で見事に引き継がれたので、我が家的には「この、しょーもない遺伝子、途絶えてもいいかも」というあたりである。

 妹は、同居人の一族の遺伝子運搬人としての使命を一応持っているのだが、ミヤノ家の「ぐーたら遺伝子」のほうが強いみたいで、それから逃げ回っているので、いろいろ大変そうなんですが・・・・

 でも、うちの両親も「後継ぎ」に関してはボンクラなので、いちおう、それなりにプレッシャーは感じているようですが(私よりも常識人なので)、でも、相手方の家系だって「無理して後世に残すほどのもんでもない」という雰囲気が漂います。
2月9日(木)

 皇室典範改正はどうするんだろう、と興味シンシンであるが、今のところ「延期」という雰囲気であるが、あるニュースによると、やはりジュンちゃんは任期中に通したいみたいである。

 でも、報道を観ていたら、なんか絶滅寸前の動物保護みたいな話になってるなあ(笑)。
 たしかに、トキも「保護しないとヤバい」と政府が本腰になったときには、トキすでに遅しだったし、私なんかは「何もそんなに急がなくても、皇太子が即位してからでもいいじゃん」と思ってたが、そうなってからでは遅いというのが女系天皇派の意見らしい。

 たしかに、ギリギリになってからでいいや、ってことになると、宮家が秋篠宮だけになってしまうし、それは今度生まれるお子様が男子でも同じだ。でも、その子にさっさと嫁をあてがって、男子が2名も生まれればいいわけだしなあ。でも、そうなるかどうかもわからんし、なんか、この話は「希少な動物の保護」ではなく、年金問題のほうに似た雰囲気だといえなくもない。

 さて、昨日は久々に友達と、近所にオープンしたタイ料理屋に行き、しこたま飲んだので、昨日の日記はかなり酔っ払ってます。まあ、そうとうストレス溜まってるのは間違いない。
 今日は休みだったので、(土曜日出勤なので)二日酔いでほとんど寝てた。

 午後はフジテレビのドラマの「小早川伸木の恋」の番宣番組を観ていた。そのドラマは観ていないんだけど、紫門ふみ原作だってことは知っていたけど、なるほど、なかなかの紫門ワールドらしい。
 ドラマのおさらいで「記念日は大切」というのが挙げられてたけど、ほんとに世間の女性はそうなのだろうか?
 結婚記念日や誕生日ならともかく、「初めてデートした日」だとか「プロポーズ記念日」だとか、そんなのいちいち日付を憶えてるもんなの?
 家族の誕生日もうる憶えで、国民の祝日も「今日はなんだか休みらしいが、何の日だったっけ?」という私には、絶対無理である。そういや、会社の設立日っていうのは、仕事上、ときどき記入が必要なのだが、全然憶えられないのであった。

 アニバーサリー音痴とでも言うのかな。
 そりゃ、昔は、好きな男子やタレントの誕生日をちゃんと憶えていたと思うが、最近は誕生日なんて全然チェックしてない。キアヌやビョン様の誕生日なんて知らないもん。

 あ、なんか強烈な眠気がまた戻ってきた。
 疲れが溜まっているのか、今日はひたすら眠い。
 でも、仕事はずいぶん追いついたので、しばらくは残業しなくても済みそうである。
2月8日(水)

 けっこう強気だけど、同時にかなり気が弱いので、まあ、そういう揺らぎの中の中間点に「本当の自分」というのはあるのだろうけど、同僚Kさんのおかげ様で、私の「本当の自分」はかなり大きく揺らいでおります。

 最初のころは「向こうが、普通に結婚して普通に子宝にも恵まれた、普通の40歳で、あたしのほうが変わり者なんだろうな」と思っていたのですが、だんだん、「そりゃ、あたしも変わってるかもしれないが、でも、あたしの変人ぶりは周囲にそんなに迷惑かけてないはず。あっちのほうが、うるさいだけ迷惑」と思えるようになってきました。

 昨日は、Kさんが「わー、キコ様がご懐妊ですって!」という言葉で、そのニュースを知りました。
 Kさんは多分、テレビの中の人のように「久々に明るいニュースで、心が温まりますね」なんて言いそうであるが、私だってそりゃ、出演料貰っていれば「仕事だと思って・・・・」そう言いますわよ。
 要領悪いから、仕事が山積みになっている上司を前にして「なんかお疲れみたいですね。たまには、ちゃんとお休みしたほうがいいのでは・・・」なんて真顔で言うみたいなもんだ。
 まあ、嘘ではない。「てめえが、ぶっ倒れて1ヶ月休んでみりゃ、その間、いろいろな案件がけっこうサクサク進むわい。ま、そうならんように、きーつけな」と意訳というか超訳してもいいわけだし(笑)

 そういう意味では、私も生活のためなら、平気で「まあ、すてき」と言えるが、皇位継承問題は、私の生活と全く関係がないので、「げげ、この絶妙なタイミングで懐妊とは、やるなー」としか言えないけど、あの家には、あの家なりの事情があるだろうし、友人はアレを「花田家みたい」と言ったが、ほんとそんなかんじになってきた。弟があれだけ突っ張るんなら、兄はバラエティー番組でお茶を濁しててもいいんだけど、「あの家」の場合、そういう逃げ道も閉ざされてるからなあ。

 ほーんと、お気の毒としか言いようがないけど、私だって気の毒な状況なんですってば。
 ストレス溜まってたので、友人M嬢に電話して愚痴ったが、「大人なんだから放っておけば?」と言われても、「でも、でも〜」と思ったが、とりあえず、自分は矢面に立ってないし、心配なのは集中砲火を浴びている同僚M嬢であるが、彼女だってもう、33歳くらい?
 ある程度、フォローしてあげたい気持はあるが、同僚M嬢(イニシャルがダブるので、ややこしいですね)が、ほんとはどう受け止めているかも、私が完全に理解しているわけでもないので、どの程度までフォローしてあげればいいのか判断に迷う。

 でも、昨日の夕方は、またKさんが「こうしたいの、ああしたいの、でも、どうしていいのかわからないの」と不安をM嬢にぶちまけていて、その兆候はすでに昼頃あったのである。
 昼過ぎに、彼女の上司と会ってきたKさんは、こっちに戻ってきたら、私と派遣のTさんに向かって「なんか、自分ではどうしようもない、大変なことを任されて、どうしていいかわからなくなったときって、歌を大声で歌うの?」という謎の問いかけをして、私は賢いから、その意味がわかったが、Tさんは、さっぱりわからなかったようで、私のほうに「私はどう返事していいのかわからないけど、ミヤノさんはどうするのかな?」という視線を向けてきた。

 私も負けてはならんと、精一杯、演技して、「いったい、なんの話?」と、とぼけた。そんで、「歌を歌うんだったら、あっちに河原もありますし・・・」と自分なりに、「マジ受けしたけど、意味不明」という、自分で許せる限りのボケをかまして逃げたのであった。
 もっとも、Kさんが「T部長にこんなこと要求されたけど、どうしたらいいの?」と、きちんとわかるように説明してくれたら、私としては逃げてもいられなかったのだが、「人は追い詰められると、どうするのでしょう?そういうときは歌を歌うの?」という、わけわかんないこと言ってくれたので、こっちも安心して「言ってる意味がわかりません」という態度をとることができた。ってゆーか、Tさんがそういう態度だったので、私もとっさに真似しただけですが、あの時点で、Tさんと私の間に「親近感」が生まれました。

 そんで、「どうしたんですか?いったい、なにがあったんですか?あなたをそこまで追い詰めたのは、なんですか?」と質問してもらえなかったKさんは、その後、M嬢にドワワっと「こういうのも、やらなきゃ。でも、3月になったら私は忙しいの。だから、2月中に憶えなきゃ。でも、でも、どうすればいいの?」というのを言って、それを間に受けたM嬢は、おっとり親切に「まず、○○さんに相談したほうが・・・・」と、きちんと応対してあげたいたのだった。

 よいこのM嬢は、翌日の今日、誉め言葉をいただいていた。
 「娘にね。Mちゃんのことを話したの。お母さん、新しい職場で、どうしていいか困っていたとき、相談して、ほんとに親身に親切にしてくれるのが、Mちゃんだって。それで、娘もMちゃんの名前を覚えたのよ。(うふ)」

 M嬢は複雑そうな表情だった。
 別に、同僚に親切にして、その家族に名前を覚えてもらっても、なんもいいことなんてない。

 M嬢の心中を慮ったものあるし、繁忙期を過ぎたので、仕事の案件が山積みだったので、その後、私はM嬢に「Mちゃん、あの件はどうなった?」と仕事の話を立て続けにして、Kさんの「Mちゃんて、ほんとに、いい子ね、うふ?」攻撃から守ったつもりであった。

 M嬢も、Kさんからいろいろ言われると無視できないのであるが、自分の仕事も溜まっているわけで、私にあれこれ小難しいことを言われて「えーと、あれは、こう処理するつもりだったけど、それでいい?で、期限はいつまでにやればいい?」なんて、事務的な会話をこなしているほうが、うれしそうである。

 そんな感じで、昼休みになった。
 そのとき、Kさんは席を外していたのだが、M嬢は、私のところに、「へへ、とうとうゲットしたよ」と、スヌーピーの茶碗を見せびらかせにきた。某コンビニで、商品に貼ってあるシールを集めるともらえるノベルティで、前から地道に集めていたのである。
 「ああ、とうとう貰えたんだ。へー、なかなかいいじゃん。で(笑)、これって、いくらかかったの?」なんて会話してたら、横にいたTさんも興味を示し、「あそこのコンビニでもらえるんですか?」なんて首を突っ込んできたので、Tさんと2人で「へー、いいじゃん、いいじゃん」と和やかに会話していたら、Kさん登場。

 「あら、どうしたの?あら、えええええええ〜〜〜〜〜〜〜」

 世田谷の遊歩道で、ヨン様に出くわしたオバ様だって、あれほどではなかったであろう。
 文章化するのは難しいが、まず両手を顔の横に持ってきて、精一杯「パー」にする。「あらまあ、仰天」の基本的ポーズである。で、さらに、口は最大限に開ける。ほんとに、まさに、のどちんこが見えるくらい。
 新聞の4コマ漫画では、「びっくり」のときに、こういう絵にするだろうけど、実際に見るのは初めてである。

 それが、「へえ、けっこう可愛いじゃん」と、そのノベルティを鑑賞していた、私とTさんの間に割り込んできたので、私はサっとひいたが、私の様子を察したのか、それともKさんの勢いに本気でビビったのか、Tさんもサっとひいたら、後はKさんの独壇場であった。
 「あら〜〜〜〜、いいじゃない、いいじゃない。よかったわねえ〜〜〜〜。あら〜〜〜〜、私も欲しいわ。でも、私が今からやると、とても間に合わないわよね〜〜〜〜〜」

 ああ、やかましい。
 まるで、宝くじで3億円当たったみたいに、騒ぐようなことではないと思うが、まあ、いいように考えれば、あれがKさんなりの祝福の仕方なんだろう。

 午後は、Tさんが外出してくれたので、私とM嬢は、じっくり仕事の話を詰めることができました。
 Kさんは、Tさんのオーバーアクションにちょっと疑問を持ち始めたようで、外出先から「申し訳ないえけど、今日は直帰しますと、Mちゃんに伝えて」というKさんの電話を受けたときに、「じゃあ、Mさんに電話かわりましょうか?」と言ったんだけど、Kさんはそれを無視して「明日も某所に直行します」とまくしたてたようで、電話が終ったあと、私に「Mさんに繋ぐっていったのに・・・」とボソリと言っていたので、「ああ、なんか人の話、聞いてないんでしょ?なんか、わかる(笑)」と私が言ったので、私とTさんの間に微量の「連帯感」が生まれ、そのあと、珍しくちょっとだけ雑談が捗ったのであった。

 いつも書いているが、人と人を結びつけるのは「美しい地球を守ろう!」とかのポジティブ要因じゃなくて、「あの人、悪い人じゃないんだけど、ちょっとな〜」という、ネガティブ要因なのである。悪口は世界を結ぶ(笑)

 1ヶ月間、間近で接してきて、やっと胸を張って言うことができるようになった自分も小者だけど(周囲がどう感じているのか、自信なくて)やっと「Kさん、あんた、うるさいんだよ」と、はっきりくっきり思うことができた。とにかく、ずっと喋ってないと不安らしいので困ったもんだ。


2月6日(月)

 今日やっと休めた人も多く、職場はシーンとしていた。
 出勤している人の多くも、連続出勤中なのでぐったりなのだ。

 KさんもTさんも、「この時期は社員の人は大変なんだな」というのがわかってきたのか、シーンと静まる異様な雰囲気にビビったのか、大人しくしていたので、私も静かに自分の仕事をこなすことができた。

 それにしても、また寒くなったなあ。今日は風が弱かったから、体感温度はそうでもなかったし、夕方から雪の予報が出てたけど、私が外にいた時間(8時半くらいに帰宅)は大丈夫だったけど、明日の朝は銀世界だったりして。

 日本選手も続々とトリノ入りしているようですが、うちの両親もイタリア旅行中のはず。そろそろ帰ってくる頃。イタリア世界遺産を巡る7泊8日!ってやつだったので、そのうち、土産話拝聴ツアーに出かけてやらないといかんなあ。
2月5日(日)

 昨日は出勤したが、なんだか頭脳労働する気がしなくて、T部長が残していった本棚の整理をしていた。
 バカスカと捨てて、見映えのする本だけ残して整頓したら、かなりすっきり。
 他部署の応援に行っていたM嬢が帰ってきたら、それに気がついてくれて「あ、なんかキレいになってる・・・」と言うので、「だって、相当捨てたもん」と自慢ゲに言ったら、「整頓上手だねえ」と言われたが、いやなに、ただたんに思い切りがいいだけです。
 それに、「心配性で、なかなか捨てられない症候群」のM嬢が不在のときを狙ってやったんだもん(笑)

 しかし、本棚って見た目よりも中味があるよなあ。
 引越しすると実感するのだが、会社の棚だから小さいように見えても自宅用よりはキャパがあるので、すごい分量だった。それに、T部長の前の部長が残していった書類や書籍もいっぱいあったし、前の部長は一時期、けっこう本を買っていて「なぜ、会社は変わらないのか?」なんて本がたくさんあったので、全部捨ててあげました。

 土曜日はさすがに早く帰宅できたので、家でのんびり「エンタの神様」とか「ER」のテレビ鑑賞に励んでから寝た。ERでは、久々にケリーが追い込まれてキレそうになっていた。憎まれ役の彼女だが、一番感情移入しやすいキャラなのである。なにせ中間管理職。自分の仕事も大変だけど、部下にもあれこれ嫌な指示を出さないといけない。その言い方がいけないので嫌われているのだが、でも、人に指示出すのって、ほんとに大変なんだよなあ。

 「こりゃ、いかん。ちゃんと言わないと」と思っても、どう言えば、相手を傷つけずに、ちゃんと納得してもらえるか、言い方に苦労する。タイミングを見計らって、さりげなく言うと、相手はそれを重要な指摘だと思ってなさそうだったりするので、「これは優先度が高い話なんだよ」ということを表明するために、「そもそも、なんで、そうするかというと・・・」と長々語っても、「なんか、ミヤノさんったら、一席ぶっていたな」くらいにしか思ってくれなさそうな時も多くて、もっと感情を高めて言わないとダメなのかもしれないけど、そういうの苦手だから・・・・。

 でも、「重要なこと」は真剣に説明しても、いいんだけど、私が派遣社員なんかに言うことは、けっこうどうでもいいことだけど、でも、できればこうしてほしい、っていう程度のことだったりするので、言うタイミングが難しい。あれこれ指示していると、お姑さんみたいになっちゃうんだもん。

2月3日(金)

 節分だから豆を買ってポリポリ食べております。

 ついでに、今日は太巻きも食べましたが、「えっと、どの方向に向かって食べるんだっけ?」と思いましたが、よくわからなかったし、そもそも、会社がどの方向に向かって建っているのかよくわかってないことに気がつき、どうでもよくなりました。

 天気予報通り、今夜は冷え込みが厳しい。
 でも、日中は暖かかったのでよかった。また、外仕事だったので。
 今年はラッキーだったな。1日の朝も雨こそ降っていたけど、気温はそれほど下がらなかったし、雨がしのげる軒下だったし。

 そんで、昨日心配していた、「ステキな奥様系の同僚と一緒に外仕事」であったのだが、「会社に人がいないから留守番しててね」と彼女を遅く来させることにしたので、一緒にいる時間が当初予定の半分で済んだ。

 でも、出発前に「じゃあ、Kさんは○時に来てください」と言うと、「いったい、何をすればいいのかしら〜〜〜」と言うのはわかるが、私が「詳しくは現場で説明しますけど、まあ・・・(簡単に説明)・・・・って感じで、たいしたことはしません」と言うと、「あたし、そういうのシロートで、ほんとに全然わからなくて〜〜〜〜」

私「私だってシロートです。てゆーか、一人でしか行ったことがないので、本当はどうやるのか実はわかってないので、見よう見真似なんですが・・・」
K「ほんとに、私ったら、そういうの全然経験なくって〜〜〜〜」(うちの業界の顧客になったことがないという意味)
私「私も全く経験ありません」

 で、私が先に「現場」に立っていたのだが、そんなことは初めてだったが、親会社の支店の女の子が来ていたので、ゆるゆると雑談しつつ、一緒に職務をこなしていたら、1時間後にKさん到着。
 「今日は、支店の人も来てました」と紹介すると、Kさんたら、得意の「質問攻め」を始める。

 支店の人はちょと不思議そうな顔をしたが、支店勤務の人はいつも顧客と接しているので、無難に受け答えしていたけど、けっこう「そ、その質問はちょっと・・・」なことも堂々と聞いていたので、横でハラハラしてしまった。
 まあ、本人も「全然わかんなくて、いろいろ教えてくださいね〜」と公言しているんだから、ただ単に全然わかってないだけなのだが、わかってないなら、わかってないなりに、大人しく「こういうもんか」と黙って観察してろって(泣)

 で、当初の予定では、Kさんに1時間遅く来てもらって、私は後半はKさんに任せて会社に戻ろうと思っていたのだが、思ったよりも客が来たし、ライバル会社もやってきたので、(あと、暖かかったので)、Kさんに何度も「私がいるからミヤノさんは帰っていいわよ」と言われたけど、「いや、そうもいかない状況になったので」と、結局、最後まで居残ったのだが、10分おきに「ミヤノさんがいてくれて助かるわ。一緒にいてくれてありがとう」と言われて、「おめーのことを考えて残っているわけじゃないわい」と思ったけど口には出さなかったが、一緒に会社に戻っても、「ミヤノさんが気をつかって、最後まで残ってくれたので、助かったわ〜」と他の人に言いまくるので、勘弁してほしかった。

 なんでもかんでも、自分中心に物語るのは勘弁してほしいものである。

 しかし、その他でも、合間を縫って雑談していたのだが、やっぱし、いろいろ質問してくるが、「仕事のことだと、なるべく丁寧に答えるが、プライベートのことは簡素に」と意図的にやっていたのだが、とうとう、「ミヤノさんって、休日はどうされてるの?なんか、楽しいことやってるの?」ですと。

 それは、昨日の「ご近所の底力」でも「禁じ手」になっていた質問だったので、思わず大笑いしそうになったが、必死にこらえつつ「いえ、別に・・・・休みの日はほとんど寝てます」と正直に言うと「そうよね。平日がめいっぱいだとそうなっちゃうわよね」「そうですね」

 他にも、こんな会話が展開された。
K「この間ね、お台場の科学博物館?・・・なんかよくわからないんだけど、そういうのに家族で行ったの」
私「えーっと、それって、『かはく』?私も行ったことないんですけど、たしか、毛利さんが館長の?」
K「そうなのよ。も〜、そんなの全然知らなくって(笑)」
私「私も全然知らないんですが、たしか、アシモがあそこで働いてるとかなんとか?」
K「そうなのよ。も〜、そんなの全然知らなくって(笑)」

 「私って一般常識がなくって困るわ」という主張ばかり聞かされると、会話をどう進めていいのか困るが、結局、「もー、ほんとに、何もわからずに行ったんだけど、かなり、すばらしい所だったわよ」という無難な感想だけ頂きました。

 こっちが「ああ、多少はそれについて情報をもってます」という態度というか、私としては、「なんですか、それ?」というよりも、自分の持てるだけの知識を言って「基本情報は持ってるので、もっと詳しくお話しても大丈夫ですよ?」ということを言ってるつもりなのだが、それは例えば、「○○ってレストランにこの前行ってね・・・」と話し掛けられたら「ああ、なんかテレビで紹介してるの観たけど、どうだった?」と、膝を寄せてるつもりなのだが、「あら、やっぱし有名なの?も〜私ったら、そんなことも全然知らない田舎モノで」と謙遜されると、その後、どう会話を繋げていいのかわからなくなる。

 そんで、どうしていいのかわからないので、「田舎って・・・どこに住んでるんですか?」とこっちから質問しても、あんまり詳しく話してくれないので、どうも彼女の話法は、単純に「とにかく、自分のことは落としておいて、相手をひたすらリスペクト」らしく、「ミヤノさんはどこに住んでるの?」「三軒茶屋です」「わ〜、都会じゃない?」「はあ・・・」

 でも、彼女はたぶん、三軒茶屋がどこにあるのかわかってない(笑)。

 わかってなさそうだったので、「渋谷から二駅なんで便利ですよ」と説明したら、「そういえば、この間、友達と会ったときに、NHKの裏のほうを案内されてね。もう、あのあたりなんて全然知らないから、ちょっと行くと明治神宮だったんで、わー、こんなとこなんだって、びっくりしたのよ。ほんとに、私ったら、ああいうとこに疎くて」と、また「私ってほんとに何にも知らないの」自慢をされた。

私 「原宿とか、全然行かないですか・・・」
K 「中学生のころ、行ったきりくらいで・・・・ほんと、あたしったら・・・・」

 恐ろしいことに、1時間くらいマンツーマンで会話してたら、だんだん「ほんと、あたしったら・・・」の会話に慣れてきてしまったぜぃ!

 あれは、たぶん、年配のオジサマには通用するやり方だと思うが、同世代には通用しないっていうのをわかってないんだろうなあ。オジサンだったら「うんうん、わからないことがあったら、ボクが手取り足取り教えてあげるからね」って思うかもしれないけどさっ。
 で、人生経験豊富なので、なんとなくわかったつもりでいるが、「自分をああして、執拗に卑下する人は、実はリスペクトされたい」と思ってしまう。「も〜、私ったら、ほんとに世間知らずで〜」と言う人は、「そんなことないですよ」と言われたいのもあるし、あと、「恥をかきたくない」という気持が強いのだろう。

 でも、これは私も悪いのだが、「私って〜」と卑下されても、ついつい「そんなことないですよ」って言えないんだよね。逆に「そうなんですか」と真顔で受けてしまうので話が膨らまないのであった。
2月2日(木)

 NHKの「ご近所の底力」を観ていたら、農家の嫁問題をやっていて、話し上手になるコツを伝授していた。
 「聞き上手」とは、ただ人の話を聞くことではなく、「まず自分の話をしてから」だそうで、ふふっ、それは数日前の私の魂の叫びではございませぬか、とテレビの前で「うんうん」と頷いてしまいましたことよ。

 今日の弾まなかった会話。

T 「昨日の地震、けっこうすごかったですよね?ミヤノさんはどこにいました?」
私 「ああ、家にいたけど」
T 「けっこう揺れませんでした?」
私 「ああ、でも、うちってそんなに揺れないみたいで・・・」
T 「そうですか。東京は震度2くらいでしたっけ?」
私 「いや、震度3だったらしいけど、うちのアパート、古い鉄筋だから、けっこう頑丈らしくて、あんまし揺れないの」
T 「ああ、そうですか」

 ・・・・だから、「自分の話」しようよ。
 君はどこで何をしていて、そのときどうだったわけ?
 まあ、「Tさんは大丈夫だったの?」って言わない私も悪いんだけど、なんかそう言うのを思いつかない雰囲気があるので不思議だ。

 なので、申し訳ないが、夕方、Kさんが「肩こりがひどくて」とTさんに話し掛け、Tさんが「私も最近、背中が凝るんです」と会話していたが、なんかやっぱり話がそれ以上広がらなくて、「ふーん。やっぱし、話たくてしょうがないKさんを封じ込めるだけの、すごい能力がTさんにはあるな。私だけじゃないようだ」と思っていたら、いきなりTさんが「ミヤノさんも、背中とか凝ったりします?」と話し掛けてきたので、「そりゃ、ありますよ」と言ったら、「そうですか」で終ってしまった。

 うーむ。こうなると、なんだか必要以上に興味が湧いてきた。
 そんで、前から気になっていた、Tさんの来客応対のまずさをちょっと指摘しておこうと、今日もTさんが「そっけない応対」というか、社長の客だったのに、席に座ったまま応対し、相手が「社長は・・・・」と戸惑っていたら、「あちらです」と座ったままだったので、こりゃ、やっぱし言わないと、と勇気を出して(こんな常識的なことを他人に指導するのは辛い)、少し時間を置いてから「Tさん、さっきみたいな場合には・・・・」と丁寧に説明したら、「わかりました」で終わり。
 うーん、反応薄いなあ。ほんとにわかってるのか?と思ったので、ついでに、一般社員に来客があった場合にも、インターホンで受けた時点で、まず社員に来客を告げて、ミーティングスペースにお通しするのか確認して、客がフロアに入ってきたときには、ちゃんと立って出迎えて、先に席に案内してください、と説明した。

 今まで彼女は、インターホンで来客を知ると、社員に「○○さんがお見えです」と告げたら、自分の仕事は終わりだと思っていたらしく、客がやってきても知らん振りで、社員も客がやってきたことに気が着かないと、座ったまま「○○さーん」と、あんたの客が来ましたよ〜と呼びかけるだけで、その間、客は所在なげに、Tさんの目の前で立っていたのだった。あの〜、せめて、こっちも立ち上がらないとさあ。

 本人に悪気がないのはわかっているが、あまりにも感じが悪いので、「いつかちゃんと言おう」と思っていたのであるが、ちゃんと言ってみたら、「わかりました」で終わりだったので、がっかりしたのであった。

 「そうか、そうすると感じがいいですね」とか、なんとか言ってもられば、「うん、総務部は受付部門でもあるので、そりゃ、受付嬢のようにはできないけど、お客様にはできるだけきちんと応対したいじゃない?」とかなんとか、私が考える「来客応対」というものを延々と語るつもりだったのだが、「あ、そうですか」という態度だったので、それ以上、話をすることができなかった。

 別に、愛想が悪いわけでも、人見知りなわけでもないのに、なんでこんなに無機質なんだろう?

 あと、面白いと思ったのは、ときどき妙に繰り返し質問してくることだ。
 ハイジの予定表に、ある自治体の名前が書いてあって、それがなにか気になるらしく「それって、何をやるんですか?」って私に聞かれてもよくわからないので、うやむやに答えていたのだが、今日は私もハイジに「それって、会場はどこでやるの?」と聞いたら、「某大学です」とハイジは必要最低限に答えてどこかに行ってしまったのだが、その後、またTさんは「あれって、何をやるんですか?」としつこい。

 それが、いつも社員の仕事に興味を持っている人ならともかく、普段は全くそんなこと聞いてこないのである。それでは、仕事に支障があるので、必要な場合には、なるべく丁寧に説明していたのだが、あんまし興味なさそうだったので、最近は「とりあえず、電話かかってきたときに、よくかかってくる人かどうか、だんだん覚えてくれればいいや」と諦めていたのだが、なんか、彼女なりに興味を持つことはあるらしいが、そのパターンが全く読めないのである。

 退職したクララも、周囲には全く興味がない人だったが、彼女は人にあれこれ話し掛けたりもしなかったので、あれはあれでバランスがとれていたけど(まあ、かなり特異なキャラだったが)、Tさんは、今のところ、どういうキャラなのかはっきりしない。

 さて、明日は私の苦手な「すてきな奥様系」バリバリなKさんと2時間ほど外出しなければいけない。まあ、これも仕事だと思って頑張ろう。せっかくだから、Kさんの履歴でも掘り返してみよっかな。攻撃は最大の防御と言うし。よし、明日はその作戦だ。

 でも、変に頑張って、会話が弾んでしまうと、その後で苦労しそうだし・・・・うーむ、悩ましいのであった。
2月1日(水)

 昨日は、11時くらいには就寝して、今朝は5時に起きて、6時には家を出て、お外で一仕事してから、午前中のうちに会社に戻って普通に仕事していたが、昼食食べたら、とたんに眠くなってきたけど、なんとかがむばって、ででも、さすがに6時過ぎたらボーっとしてきたので、7時には会社を出た。

 ああ、眠い。
 でも、日記書こうとしてパソコン立ち上げてたら、地震があった。東京は震度3だって。

 さて、話は戻るが、早朝から外仕事だったし、今、うちの会社はとても忙しい時期なのだが、私の部署はそうでもないので、今週が仕事の遅れを取り戻すチャンスなので、ガシガシと集中していたのだが、M嬢が他の部署のお手伝いに行ってしまったし、部長もほとんど席にいないので、Kさんがポツネンと取り残されているのはわかっていたが、「おねーげーですから、お喋りはTさん(派遣社員)に向けてください」と心の中でお願いしていた。

 しかし、Kさんは、やる気満々の頭のいい人なので、Tさんに話をふっても、満足な答えを得られないのがわかったというよりも、Tさんが、「うーん、私はよくわかりませんが、ミヤノさん、わかります?」とこっちにふってきやがった。
 私でも、ある程度は答えられることだったし、後で考えれば、向こうはただ「相談」したいだけだったんだけど、あんましいい加減なことも言えないし、いい加減にベラベラ喋ると、今後もそういう相談されそうな気がしたので、「ああ、それは、隣の部署の○○さんが専門だから・・・」と言って逃げたけど、その後も、こっちの「忙しいの私って」オーラを無視して、いろいろ話し掛けられたのだが、それが、
 「武豊が乗った、すごい馬がいるんでしょ?」
 という「へ?」な話で、私がもっと機転がきけば「さあ、競馬には詳しくなくて・・・」と言っておけばよかったんだが、彼女がいろいろ説明するので、「それは、ひょっとして、ディープ・インパクトのことでは?」とついつい言ってしまった。

 「さすが。知ってるのねえ」と誉められた。
 「いや、去年最も有名な・・・・流行語大賞クラスの馬なんで・・・」
 「そうなんだ。私ったら、全然知らなくて、ハイセイコー?とか言っちゃって笑われたのよ〜」

 えーと、私と1歳違いなんだし、せめてオグリキャップでは?
 で、なんの話かと思えば、彼女は自分でも先走りすぎることを自覚しており、そんなときに「武豊は、最初から飛ばそうとするディープを必死で押さえた」という逸話を聞いて、「まるで、私みたい。それで、T部長が武豊なんだわ、きっと」と思ったという話であった。

 えーと・・・・はい。そうでしたか。

 事情がわかっているだけに、どう返事していいのかわからない。
 Kさんの仕事は、T部長が仕切る新規事業のとりまとめなのだが、今のところ、まだ全く具体的に動いていない。
 Kさんの就任はちょっと時期尚早だった気もするけど、でも、一般事務の経験もない彼女に、ある程度、慣れてもらおうとして、まあ、T部長をよく知る人だったらわかるけど、「早めに来てもらったほうがいいだろう」と先走ったのである。それで、私やM嬢に「いろいろ教えてあげてね」と丸投げされたのだが、こっちも新規事業がどういう展開するかわからないし、もし総務的な仕事をするのなら、実際に動いてからじゃないとどうしようもない。
 さらに、部長は「こんなこともやってもらうかもしれないし、あんなことも・・・・」と、かなり先のことを語るので、ってゆーか、これも部長を知っている人ならわかるのだが、ただ単に自分でも今、考え中なのである。でも、Kさんはそれを知らないから、全部間に受けて、「ああ、いろいろ覚えることや、やることもいっぱい」とテンパッているのだが、肝心の部長も、超忙しくて、彼女とゆっくり話せる状態ではないし、他の人に話しをするにしても、今はみんな「それどころじゃない」のである。

 よって、隙をみて、KさんがT部長に「あれも、これも・・・」と話し始めるので、部長が「まあまあ、まだ時間はあるし、先走らないでゆっくりやりましょう」と言っているのは、要するに「君の話を聞いてる暇がない」ということなのだが、ポジティブ・シンキングの彼女は、「私がディープのように走るのを部長が武豊のように押さえているのね」って話に仕立てたらしい。

 「あの・・・・それで、ディープは結果的に負けたのですが・・・」と言いたくなったが、そんなことは知らないようなので黙っていた。

 つーか、ディープ・インパクトの名前を全く知らないほうが驚いたので、「あの〜、テレビ観ないんですか?」って言ったら「うん、全然」

 そんで、さらに「一般常識無い自慢」をされた。
 彼女にはけっこう大きくなったお子様がいるのだが、「子供が運動会のダンスで使った曲が、なんだかガチャガチャうるさい曲だな、と思っていたの」まあ、そうですよね、たぶん。今だと、ラップとかなんだろうか?もしくはテクノ系?
 「そしたら、最近、その曲がなんだか、わかって・・・ええと、ビーズって知ってる?」

 ええ、知ってますとも。
 でも、「ビーズって知ってる?」と言われたのも初めてだったので、「それは、かなり有名なのでは?」と言ったら、「やっぱり、そうなの?もー、全然知らなくって」

 こりゃ、私が「ビーズの話なんて、あんまし、したくありません」って顔してるのも、全然わかってもらえないだろうなあ。
 そんで、さらに「それで、最近は気に入っちゃって、そればかり聴いてるの」と言われて、「はあ・・・・」としか言えませんでした。

 ちなみに、この間は「頼朝って書いてあるのをヨリアサって読んで、息子にバカにされちゃった」とM嬢に話していたりしたので、どうやら彼女は「天然ボケ」を売りにしているようです。
 それはそれでいいんだけど、「ヨリアサ」はちょっとなあ。自慢ゲに話すようなことではないと思うが・・・・

 でも、「あたしって、ほんとに世間知らずで困っちゃう〜。だから皆様、可愛がってね」という雰囲気バリバリなので、相手していると疲れるので勘弁してほしい。
 でも、彼女がそうやって頑張って、みんなといろいろお話して、いろいろ情報を引き出そうとしている気持もわからないでもないので、そのあたりがジレンマなのだが、でも、今は人のフォローしてあげられるような状況でもないので、申し訳ないけど、「はあ・・・」で逃げております。
 つーか、こっちがボソボソと「それって・・・」と語りだすと、「うんうん、そうね。そうだよね」と真剣に相槌打ってくるので、喋る気なくなるだけなんですが・・・。

 さらに、今日は、Tさんのほうも「これは、ああしていいですか?」と、どうでもいいことを確認してくるので(フロアのゴミを収集するのにゴム手袋してもいいか、とか。寒いからエアコンの温度を上げてもいいか?とか)、「ああ、好きにしてください」と答えていたのだが、だんだん、イライラしてきて(なにせ、こっちは5時起きで、おネムで不機嫌)「勝手にやってください」と答えてる自分にさらにイライラしてきたりして・・・・ああ、人間が小さい。

 自分だと「この程度は、上の人に確認するまでもないだろう」と勝手にやっちゃうんだけど、まあ、派遣社員の正しいやり方を考えれば、Tさんが間違ってるわけでもないのだが、だからこそ、なるべく丁寧に「この程度のことは、好きにやっていいから」と説明しているのだが、「これはいいのか、じゃあ、これもいいだろう」という考え方はしてくれないようで、いちいち全部確認してくるから、時々「きぃぃーーーー」となってしまうけど、ある程度、わかってくれる人なら「ミヤノさんは、細かいことを確認されるのが嫌い」と理解してくれるようだが、Tさんは、たぶん、他人に興味がないので、いい意味でも悪い意味でもマイペースだ。

 そんなわけで、「いろいろ聞き出そうとするKさん」と「なんでも確認しようとするTさん」に挟まれて、「ああ、無人島で一人で仕事したい」という愚痴を日記に書いてみたりしました。 
表紙に戻る / 過去の日記を読む