可燃物な日々

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1月30日(月)

 まだまだ風邪は蔓延しているようで、今日はうちのアシスタントも隣の部署のアシスタントもダウン。
 よって、朝から、アシスタントの仕事をせかせかとやっているところへ、先週は超具合悪そうだったM嬢が「今日は休めなくて」と無理無理で出社してきた。

 彼女が抱えている仕事を知っていたので「手伝うよ」と申し出たら、いつもなら遠慮がちな彼女も素直に「じゃあ、よろしく」というわけで、結局その仕事で半日潰した上に、派遣社員の仕事もやっていたので、自分の仕事は全然手できなかったのだが、そんな中でハイジが「ミヤノさんがやる、あれって、いつ終わりますか?」

 知らんわい。
 とりあえず、その前に、12月分が合わないっつーの。
 短い時間で、原因を究明したら、ハイジのせいで合わないじゃないか!
 「えーと、これが、こうだから合わないのだが・・・」
 「あ、そうっすか」

 おめー、自分のせいだと思ってないな?
 いいのよ、いいの。新部長は、ハイジに小難しい仕事を任せているので、私は補助に回るわよ。つーわけで、得意先に電話をかけて「すいませーん。二度振り込んでしまいました」と平謝りした。

 こんな状態では、ハイジが「いつ終わりますか?」と言った仕事も今週中に追いつくかどうか・・・

 でもね。
 今週は、月曜日から日曜日まで休めないのだ。
 次の休みはいつになるのか不明。

 来週の火曜日は絶対に休みたいなあ。

 そんなわけで、今週はガシガシと仕事できそうである。とほほ。
 いや、ほんとは土日なんて、私がいなくてもいいんだけど、そこは「労働基準法」とか、「不要なときに無駄に出社して、ほんとに必要なウィークディに交互に休む非効率」よりも、「進め火の玉、全員出勤だ」が重んじられるわけで、そーゆーの嫌いなんだけどな。

 いつも言ってるけど、戦争に荷担するのって、こういうことなんだろうな。
 「我が国は間違ってます」って思うけど、それを言うと、間違ったことに渋々従うよりもエネルギーを消費するので、自分の体力をなるべく温存しようとするのだ。長いものには巻かれておいたほうがラク。そんで、うまく昼寝でもしておいたほうが得らしい。

 なので、ゆるゆると、7日か8日かわからないが、連続出勤をゆるゆると乗り切ろうとしている第一日目でした。
1月29日(日)

 想定外の風邪ひきで、2日間も休暇を延ばしてしまったので、土曜日は出勤しようかと思ったけど、起きたらやっぱしダルくて、「いいや、もう、有給いっぱいあるし」と予定通りに休むことにした。
 風邪はすっかりよくなったけど、なんかまだイマイチ調子が出ない。
 結局、昨日はほとんど寝ていた。

 テレビを観ていると、朝日新聞のCMが妙に気になる。「ジャーナリスト宣言」って・・・・

 なんか、スマップ仲居君が「おれって、いちおー、紅白のトリを唄ったんだぞ?」と言っているみたいで。
 笑っていいのか、よくわからないのである。

 さて、土日しっかり休んだ理由は、体調不良以外にも「洗濯」というのがあった。
 旅行から帰ってきてすぐ、発熱して寝込んだので、洗濯が山積み状態だったので、土曜日も日曜日も選択三昧。
 床に散らばっていた衣服を全部洗濯してすっきりした。

 ところで、ライブドア騒動を一瞬だけ足蹴にしたボビー乱闘問題であったが、ムルアカ氏とのツーショット会見で「アフリカでは、こんなの普通です」と釈明し、取材陣もそう言われると、どう突っ込んでいいのか唖然としていたのが面白かった。つーか、アフリカ協会はクレーム出しておいたほうがいいと思うが・・・
 しかし、ムルアカ氏はだてにムネオ氏にくっついていたわけではないことが、あれでよくわかった。
 あの人、かなり使えそうだ。

 とりあえず、芸能記者としてやるべきことが、「ボビーさんたら、なぜ年齢詐称?」というあたりに落ち着いたのは凄い手腕だ。
 私もムルアカ氏を秘書にしたくなってきた。とにかく、なんかやっちゃったら、「アフリカでは普通なんで・・・」と言って、丸く治めていただきたい。
 日本では「中国では、これが普通なんで」というのには厳しいし、「欧米ではこれが普通です」には甘いが、「アフリカでは」と言われると、多くの人が思考停止するのがわかった。
 アフリカがどういうところか、漠然とでもわかっている人はほんとに少ないんだよな。

 私だって、さっぱしわからんし。
 だいたい、アフリカって言っても、広大なので、どこをどう指して「アフリカ的」というのかさっぱりわからない。
 そりゃ、「アジア的」っていうのだって、漠然としすぎてるけどさ。

1月27日(金)

 ハイジは咳や喉の痛みは続いていたようだが、インフルエンザではないようだったけど、M嬢は今日はダウンして休みだったので心配である。

●イマイチ話しが弾まない人

 少し席替えをして、ハイジと派遣のTさんと一緒の島になった。
 「世界一の聞き上手」であった、M嬢と席が離れてしまったのは残念だけど、実はそっちの島にいたときに、新しく1月から来たKさんが(彼女はちょっと微妙な身分で、言葉を選んで言うなら「見習中」なのである。とあるプロジェクトの準備要員なので、総務部の人ではない)、普通に「いい人」なのであるが、品よくあれこれ話し掛けてくるので、ちょっとなあという感じであった。
 いや、ほんとに、私が偏屈なだけで申し訳ないのだが、私は「会話するための会話」というのがあまり好きではない。もちろん、その気になれば、ちゃんとできる自信はあるのだが、ホームパーティや飲み会に招かれたときならいいけど、仕事だと、そういう気配りは最小限にしておきたいのである。だって、起きてる時間の半分くらい席に座ってるんだもん。長年連れ添った夫婦みたいに最小限の会話で済ましたいものである。

 もちろん、なんかあったときには、こっちもノリノリで喋るけど、そうじゃない気分のときもあるわけで、そういう気分のときが年々多くなっているように感じるのは、私がだんだん「働くお父さん」化しているせいかもしれない。仕事から帰ってきて、ビールを飲んでいるときに、横にいる妻が「今日は会社どうでした?」なんて言ったら、不機嫌になるのと同じ。

 Kさんは、とても頭のいい、とても「無難」な人なので、たいへん無難な会話を投げかけてくるので、それがちょっと疲れたのだ。
 意地悪な視点で言うと、無難な会話をする人は、無難な会話してればいいと思っており、話し掛けるタイミングなどはあまり考えてくれない。
 こっちが「いかん、これ今日の午前中にやらないといけなかった」とガシガシやっている最中に「ミヤノさんて、この会、長いんですか?」なんて言われても困るのだ。そーゆーのは、私がお菓子でも貪っているときにやってくれって。
「いえ、私、中途なんで、そうでもないです」
「あら、じゃあ、前は何やってらしたの?やっぱり、経理だったの?」
「まあ、そうですけど・・・・」
「じゃあ、同じような業種だったのね?だって慣れてるかんじですもの」
「いや、そうじゃなかったけど・・・・」
「じゃあ、どんな業種だったの?」
「ええと・・・・(これを言うと、さらに食い下がられそうだから言いたくないが、嘘もつけないし)番組制作会社というか、芸能界だったんで・・・・」
「へえ、じゃあ、残業とか多かったでしょう?」
「・・・・(何を根拠に?)いえ、私は事務だったから、全然」
「じゃあ、芸能人とか間近に見る機会も多かったでしょ?」
「いや、芸能人にギャラを振り込むのが仕事で・・・・口座番号は知ってましたけどね(苦笑)」
「でも、芸能人を見た人が言ってたけど、なんかオーラが違うんですってね」
「・・・・そんなことないと思います」

 なんかこういう、社交界でのパーティートークみたいのは、ほんとにほんとに嫌なので、なるべく不機嫌そうに相手したのだが、あんまり空気読んでくれないみたいで、「私に話し掛けんな」オーラを出すのに消耗してしまった。

 そういや、前に辞めたイライザも、ちょっとそれっぽかった。
 たぶん、Kさんなんかは、年齢的には私と同じくらいだし、「イライザがこうなりたいと思った大人の女性」なんだろう。なんかそんなかんじ。ニコニコと品がよく、「わからないことばかりなので、いろいろ教えてくださいね」ペコリで世渡りできるタイプ。

 共通しているのは、相手に話しをさせようとするところだ。
 まず、軽い質問をする。
 そんで、相手がその質問に答えると、目をはっきり見開いて「真剣に話しを拝聴しております」という態度で、うん、うん、頷いているのだ。そんで、「へえ、経験豊かなんですねえ」なんていう無難な相槌を打つ。
 相手を持ち上げて、さらに話しをさせようとするのだが、こっちはそういうのが苦手なので、トーンダウンしているのに気がついてない。

 さて、今回、隣の席になった派遣のTさんも、人柄は地味で好感が持てるが、やはり「無難」を踏み外さない人であるが、隣の部署のキャピキャピした派遣の若い女の子が、勝手に自分の話しをするのを「うん、うん、そうだね」と聞いていて、それだけで会話が盛り上がっていたので、普通にお喋り好きではあるが、「相手に話しをさせる」タイプであることはわかっていたので、「さて、隣に座るとどうなるか」と、少し心構えをしていたのであるが、やっぱしだった。

 朝、同じ電車に乗り合わせ、私が読んでいる本を閉じたので「あ、いいですよ。そのまま読んでください」と言われても、そーもいかんから、なんか喋っていたのだが、上司が替わるとどうなるのか?ってな質問をされ、「それは、様子を観ないと私にもわからない」としか言えない。
 Tさんは、断片的な世界観の中で生きている人で、いろんな要素を組み合わせて考えることができないようだ。
 たぶん、私には色彩を帯びている光景も、彼女はモノクロで見ているのだろう。なんか、そんなかんじ。
 彼女が「あれって、どうなんですか?」と言うので、私にわかる範囲で、かつ、彼女に話しても差し支えないよう言葉を選んで話すと「ああ、そうですよねえ」って言うが、全然わかっとらんだろ。ってのがわかってしまう。

 向こうに悪気は全くないというのがわかるだけに困るのだが、私の話しの内容よりも「ただ、喋っている」ということのためだけに会話が進んでいるような心地がして、居心地が悪いのだ。
 もちろん、世の中には「とにかく自分の話しだけする」という人も多いので、そういう人の相手だったら、彼女は満点である。「うんうん、そうですか。そうですよね」「なるほど」「ああそうですよね」ってだけ言ってればいいし、そのくせ、こっちの話を理解しているわけでもないので、ちょっと話し過ぎてしまっても、向こうは覚えているわけでもないので安全である。

 つらつらと書きながら考えているので、まとまりがないけど、M嬢が「聞き上手」なのって、彼女がたぶん、「何か言いたいことがあるけど、それを表現するのが上手だと自分では思ってない」からなのかな。
 M嬢の相槌は「私もそれで困るっていうか、なんか、どこまでやればいいのかわかんなくなっちゃって」って感じなので、こっちも「そうそう、あれって多分さ・・・・(延々と続く)こういうことなんだと思うよ?」とノリノリで語ると「ええ?そうなのかなあ・・・そっか、悪気がないのか・・・・でも、どうすればいいのか、けっこう毎回困るんだけどさ」「たしかに、悪気がないからっていいってわけでもないから困るよね」「うん、まあねえ」

 ああそうか。M嬢が「聞き上手」なのは、相手の話に「はいはい、そうですか。そうですよね。ミヤノさんて頭いいね。すごーい」と全面的に賛同しないからだ。
 言葉は豊かではないが、他人の話からちゃんと、自分の意見に合うものと、「それはちょっと違うけど」っていうものをきちんとより分ける。時にはすごくガンコなほどに。だから、ときどき、ちょっとしたことでぶつかるけど(私が捨ててもいいと言うものをM嬢は鵜呑みに絶対しないで「でもでも〜」と食い下がったりする)、でも、ちゃんと理屈を並べて説明すると「そうか、そういう考え方もあるかも」とある程度は納得してくれるのだ。

 今日は、Tさんにこう言われてへこんだ。
 「ミヤノさんて、本が好きなんですね?」
 これは私の一番嫌いな会話。
 「そうですけど、なにか?」と睨みたくなるのを必死でこらえて「ま、そんなでもないけど」と言ったら、「でも、机の上にもたくさん本が積んであるじゃないですか?」

 ネット書店で買った本を会社に配送してもらっているのである。
 だからって、3冊くらいストックしてるだけですよ。

 そのことはM嬢にも言われたことがあったが、さすがM嬢は「ミヤノさん、本を切らさないけど、でも、ちょっと趣味が変わってるよね」と言われたので、「ふふふ。まーね。」で済んだ。
 要するに、M嬢はちゃんと「ミヤノさんとは、本の趣味は合わないから、本の話はできないね」と行間にて表明したのである。ちゃんと、私が積んである本の背表紙をチェックした上での発言なので、それはOK。

   前にも書いたけど、他のフロアの人が「あら、ミヤノさん、こんなの読むの?」とハイペリオン・シリーズを指摘されたときには会話が楽しく弾んだ。そういうのは全然オッケー。ってゆーか、大歓迎。

 でも、「ミヤノさんは電車の中で本を読んでいた。会社の机にも私物の本を積んである。だから、本好きに違いない」という観察で「本が好きなんですね?」って言われても「ハイ」としか言いようがないではないか。
 精一杯、「だから?」って顔をしたら、「どういう本が好きなんですか?」って言われて、「どういう本といわれても・・・電車の中での暇つぶしだし・・・・まあ、いろいろ」としか答えようがない。

 私がもっと意地悪だったら、「今読んでるのは、ジェーン・オースティンですけど?」って平然と言うけどさ。
 いかん、こういうときは「ツバメ返し」をしないといけないのよね、「無難的」には。
 「私は、海外の小説が好きなんだけど、Tさんは?」ってさ(笑)
 「私は、ミステリー小説が好きです」とか言ってもらわんとさ(笑)
 中学生の英語のテキストかっつーの!

 私が最も嫌いな会話は、よく西洋人が日常的にやっている「今日はどうだった?」ってやつである。
 「人に名前を聞く前に、まずそちらが名を名乗れ」ではないが、相手が「いやー、今日は最悪だったよ。部長がああでこうで、その尻拭いで、ああでこうで・・・・」とくれば、「そんなの、まだいいよ。あたしなんてねえ。社長がああでこうで・・・・」と会話が繋がるんだけどさ。

 要するに、私が言いたいのは、私と会話したかったら、まず自分のこと話せよ!ってことである。
 で、私の意見がほんとうに聞きたかったら、まず自分の意見を言え!

 さて、そんなわけで、最近、話がなかなか弾まない人に囲まれ、こんなはずじゃなかったと思って、「これは自分が年をとってきて偏屈が進んできたからか?」と自己反省しておりましたが、私より不器用さんなハイジとはその分、距離を縮めているみたい。

 ハイジは咳でゴホゴホしていたが、午後になって鼻水が垂れてきたみたいで、会社の備品のティッシュで「ビー」と鼻をかんでいたので、「お、とうとう鼻水出てきたな。じゃあ、これを使いなさい。昨日、私が自費で買った高級ティッシュだ。普通のと全然違うよ」と憮然と差し出したら、かわいらしーことに、ずっとそれで鼻をかんでいた。
 「ありがとう。助かりました」なんて言わないあたりが、心に染みる。
 一箱240円のティッシュ数枚で礼を言われても困るから、ああいうのがいいね。

 ダラダラと愚痴ってみたが、ストレス解消法なんで許してください。
1月26日(木)

 こぶたさんしておりました。
 香港からは、月曜日中に帰ってきたのですが、月曜日の朝から「なんか喉が痛いし、咳も少し出るなあ」なんてかんじだったのが、飛行機の中で、だんだん頭がボーっとしてきて、成田についたときにも、ちょっと寒気がするし熱っぽいのかなあ、なんて思ってましたが、道路にまだ雪が残っている東京の深夜に「寒気がする」というのは、香港で最低気温がせいぜい10℃くらいの中、それを寒がる香港在住の友人一家に「こういうのはね。寒いっていわないの。涼しいっていうのよ」と胸を張って威張っていた日々を過ごしていたので、「雪冷え」で寒いのか、熱があるから寒気がするのかさっぱりわからないまま、月曜の夜は寝たのでありますが、朝起きて、やっぱし様子がおかしいので熱を計ってみたら38度・・・・・こりゃだめだ、と、会社にメールを打って「風邪びきました。休みます」

 本当は休んでられないのだが、「忙しくて休みなんてとれないわ」というのは、元気だからこそ言えるセリフであり、体調を崩せば、「自分が休んだってどうにかなる」というわけです。同僚には迷惑をかけるが、一番困るのは自分だし。

 そんで、昼まで寝ていたのですが、頼みのタイレノールを飲んでも、熱が下がらず、かといって上がるわけでもないので「インフルエンザではなさそうだなあ」とは思ったのですが、ちょっと不安になったので、午後には医者に行き、病状を説明して「旅行先で咳が出始めて、そんな中、飛行機で帰ってきたものですから・・・」と言うと、「どちらへ行っていたんですか?」「香港です。香港で風邪ひいて帰ってきたっつーのも笑えませんね。ははは」「・・・・・」

 医者はニコリともせず、(おめーみたいなのが、病原体を飛行機で世界中にバラ撒いているのか、と思ったのかも)「インフルエンザが流行っていますから、とりあえず検査しましょう」

 インフルエンザの検査、初めてやりました。
 看護師さんが「鼻水を採取しますので・・・」と綿棒を鼻の穴の奥の方につっこむ。
 つーん。
 「痛くありませんか〜?」
 痛いというか、とにかくツーンとするのだが、鼻の中に綿棒をつっこまれた状態では、何も喋れないことに気が着く。これは、歯を削られたときに、「痛かったら言ってくださいね」と言われたのと同じような状態。恨めしげに歯医者を見つめると「ああ・・・じゃあ、痛かったら手を上げてください」と言われたりする。
 ある友人は、すぐさま手を上げたのだが、「ちょっと我慢してねー」とそのまま削られたようで、「だったら、最初から聞くな」と憤慨していた。

 鼻の中の綿棒の話しに戻ると、言葉は不明瞭ではあるが「ひいえ」と、「それほど痛くはない」という意思を表明したというか、「さっさとやってくれ」と思ったが、そのあと、鼻水をきっちり採取するために、ぐりぐりと綿棒を回したのであった。
 さらに、つーん。
 それを両穴やって、「では、10分ほどお待ちいただきます。具合悪ければ、ここで寝ててもいいですよ」と言われたが、それほどの重体でもなかったので(8度5分を越えると、フラフラになるが、8度だったからスタスタと医者まで来れたのだ)待合室で雑誌を読んでいたら、10分後に呼ばれ「インフルエンザはマイナスでした」

 というわけで「ただの風邪」と目出度く診断されたのであった。
 解熱剤と咳止めを処方され、家に帰って早速飲んでみると、咳は止まったのだが、今度は鼻水が出てきた。

 結局、夜になっても、熱は8度をキープしていて、だんだんそれに慣れてきたが、ときどき解熱するらしく、汗が出るくらい。
 ま、そんなにたいしたこともなさそうだから、明日は大丈夫だろう、と思っていたのだが、水曜日(昨日)の朝、目覚ましで起きて、さっそく熱を計ってみると、まだしっかり8度。

 しょうがないから、もう1日休む。
 今日の午後になっても、熱が下がらなかったらヤバい病気なのかも、と不安になったが、昼になったらムショウに腹が減り、買い物ついでに外食したが、前から気になっていたランチバイキングの店に入ってみたら、それが大外れ。熱で舌がおかしいのかとも思ったが、隣で食べていた中年女性2人も「味がもう少しよかったらねえ」と残念そうだったので、やっぱし不味いみたいだった。

 そして、高級ティッシュを買って帰り、「これで心おきなく鼻がかめる」とビービー鼻をかんでいたのであった。
 夕方、また熱が8度くらいになったが、夜になると7度5分くらいに下がってきたので「治ってきたな」と感じたが、今朝、熱を計ると、まだ7度くらいあったけど、薬飲んで出社したら、まあ、なんとかなった。

 しかし「治りかけの自分はいいが、これを他人にうつしては申し訳ないなあ」と思っていたのだが、なんとことはない、他の人もゲホゲホしているではないか。逆に「せっかく香港風邪が治りかけなのに、日本製に罹りそう」と不安になった。

 さらに、夕方になって衝撃的な事実が!
 昨日、ミーティングの中心になっていた某氏が、今日になって「インフルエンザでした」とわかったらしい。
 某氏は、一昨日から体調が悪かったが、それでも飲みに行ってしまい、昨日はさらに体調が悪かったが「二日酔いで大事なミーティングを欠席できない」と無理して出社していたそうなのだ。

 「げ、オレも一緒だったのに。ゲホゲホ」
 と、私の隣の席(今日から隣になりました)のハイジの顔色が変わる。
 「そんで、なんか今朝から急に、風邪気味なんすよ。ゲホゲホ」

 「ええ?それはヤバいよ、ゲホゲホ」と私。
 とりあえず、気のきく新部長の配慮で「じゃあ、ハイジ君、そのミーティングに出席していた人全員に、もしものときにはすぐに病院で検査を受けるようメールしなさい」
 「ああ、それがいいよ。検査、10分で済むから簡単だよ。(ツーンとすることは伏せておく)保険効くし、医者には2千円も支払わなかったよ。千数百円だった。くっしゅん。ビー(鼻をかむ音)」と、「早い安い」をアピールしてあげた。

 しかし、ハイジがミーティング出席者の名前を「えーと、誰がいたっけ、○○と、△△と・・・」と挙げはじめると、たしかにみんな風邪気味だったような・・・・そーいや、昼頃、ふと気が着いたんだ「私って、全然風邪ってひかないんだよね」といつも言っていたK嬢が、今日はケホケホしてたような・・・・彼女が具合悪そうなのって、ほんとに花粉の季節だけなのに・・・・前に熱が出たので休んだときには、その翌日、「なんで熱なんて出たんだろう?」と意味不明の自問を繰り返していた「医者といえば、歯医者にしか行かない」というK嬢が・・・・(その分、彼女は歯医者で高額医療申請したくらい歯医者に貢いでいるので、人間、そうやってバランスをとっているのかもしれない)

 K嬢の上司も、そのことに気が着いていたらしく、「ハイジ、あいつにもメールしておいてくれ」
 (K嬢は午後は外出して直帰していたのだが)

 さて、その後、ハイジの元に、メールが届いた人たちが「そういえば、今日はなんか具合が悪かった」と申告にきて、私は「わー、みんな私のそばに来るなあ〜、せっかく治りそうなのに、この弱った体にインフルエンザが侵入したら死ぬ!」と思い、早々に帰りました。

 さて、私の体調は上向きですが、明日、みんな大丈夫かしら?

 2日間、寝ていましたが、それほど重体でもなかったので、ずっとテレビをかけ流していたので、「ライブドア問題」はずいぶん勉強しました。
 自分がITバブルに疎いというか、興味なかったので、「なんでみんな、あんなに金があるんだろう」と思っていたんだけど、ライブドアに関していえば、一株単位で取引できるなんて知らなかったよ。百株単位でも特殊な会社(電力会社とかはそうじゃなかったっけ?)だと思っていたし、一株単位なんて、その昔のNTT株公開のときくらいしか思い浮かばない。
 学生時代に名義変更のバイトしていたので、「まともな株券は千株単位」ってことだけ知っているので、「一株」というは端株というのか、増資とかでデキちゃったやつで、そんなのをまとめて千株とかにしている株券もあって、あれをチェックするの大変だったんだから〜(どーせ合っているだろうと思って、いいかげんに数えて、間違えて叱られたのを今だに根に持っている)

 しかし、「取引単位」としては、市場の5割近いというのは、まさにサイバーテロだよなあ。
 すごいなあ。

 と、感心していたのだが、昨日の午後になって、ライブドアを蹴散らす刺客が現れた。
 ボビー・オロゴンである。
 しかも、殴りあった相手は、かのムルワカ氏ですと。

 うーむ、明日のワイドショーはこっちをトップにするかな?
 (フジテレビはそうしました。オズラ氏は「こっちがトップなの?」と首を傾げてましたが・・・・言うと思ったよ。だから、あんたはダメなんじゃ・・・・って、自分がつぶやくところまできっちり予想してましたとも。って胸を張っていうことかっつーの)

 若い女性10人を侍らせていた謎の男(「女性にモテる呪文がある」らしい)も、逮捕されたので、今朝のワイドショーでは顔出しだった。明日はあっちがトップか?こっちだって、ライブドアショックがなければ、もっと早い時点てもっと盛り上がっていただろうけど、各社とも人材がライブドア関連に流れてしまったときだったので残念である。

 ええと、そういうわけで、香港話はまたの機会に。

 ってゆっても、映画館でハリポタ観たとか、そんな休日でござんしたけど(笑)
 そんで、お子様たちに「炎のゴブレットの映画には、ドビーが出てこないし、ドビーのガールフレンドも出てこんではないか!」と文句を言っていた。上のお子様に「あれは、ガールフレンドじゃないよぉ」と言われた。
 そんで「じゃあ、アズカバンの囚人は観たの?」と言われたので、「ああ、ちゃんと日本の映画館で観たとも。だって、シリウス役の人が好きなんだもん」と言ったが、理解されなかった。てめーら、2に出てくる(家に帰ったら下のお子様が観たがるので付き合った)気取りやのロックハートと、アズカバンに出てくる変な女の先生が実生活では夫婦だなんて知らんくせに!
 しかし、そういう「大人の知識」では勝負できないので、「ねえねえ、ニンバスの上のやつはなんていったっけ?」「ファイヤーボルト」「ねえねえ、アズカバンを守っている怖い亡霊みたいなの、なんていったっけ?」「ディメンター」などと質問して、お子様たちとなんとか会話していたのであった。

 別に、あそこんちの子供と話し合わせるために、読んでるわけじゃないんだけどさ(笑)

 ええ、あと香港では「サユリ」も観たぞ。
 あたし、何しに行ったんだ?(爆)
 前に香港に行ったときには「ラスト・サムライ」を観たが、どうやら香港では「ケンさんの映画」を観ることになったらしい。でも、ケンさん、「いい人」らしいが、ゲイシャ囲ってる男を「いい人」とするのもちょっとなあ。日本語字幕無しで観たので、ちゃんとわかっていたかは疑問だが、子供時代が長すぎたように感じた。農村から売られていく下りは日本では「お約束」すぎて陳腐だが、海外向けとしては削れないところだったのかもしれないけど、あそこをもっと削れば1時間半でちょうどいい尺になったのにぃ。で、そういうお約束をちゃんとやるなら、姉のほうは結核で死ぬのが筋であろう。いや、姉じゃなくても、工藤夕貴でもコン・リーでもいいが、誰かが血を吐かんとなあ。

 あと、行きの飛行機では「Mr&Mrs スミス」を観ました。ブラピは出てなくてもよかったです。アンジーの太ももだけで十分でした。
 関係ないけど、マリナース入団会見で気が着いたけど、城島はブラピを狙ってないか?顔もそれっぽくしてるけど、英語がそれっぽかった。英語トレーナーに「ブラピっぽいベシャリでお願いします」ってオーダーしたに違いない。ほら、よく美容師に「ブラピみたいにしてください」って言うようにさ。
1月18日(水)

 何をやっても、トップニュースを飾るライブドアって凄いんだなあ、ということに今更気がついてどうする。
 東証をストップさせたなんて「武勇伝」にしか見えないのだが、ライブドアが凄いのか、東証のシステムのショボさが凄いのか、今のとこ不明瞭。

 前から、「ライブドアの幹部の記者会見を観てると、なんだかオウムの幹部を思い出す」とは思っていたが、試しに拘置所で精神鑑定を何度も受けているらしいピヨピヨ状態のショーコー氏に、「いやあ、麻原さんが幽閉されてから、今度はこういうのが出てきましてねえ」と、近鉄買収から始まっての、ホリエモン周辺の報道をダイジェストで見せたら、地団駄踏んでくやしがり、正気を戻したりしないか?

 さて、「わーい、今日からしばらく休み」と思ったら、体の力が抜けたのか、背中がバリバリに痛い。
 久々に銭湯で茹でてみました。
 茹であがった自分のプロポーションに愕然としたが、早い時間であったし、そもそも、圧倒的に中高年の客が多いので、周囲は「ぷち・ジャバ・ザ・ハットさん」ばかりなので、「私なんて、まだまだよ」と己を慰めたのであった。

 いちおう、弁解しておくと、銭湯でたっぷり茹でると、ほんとに弛緩するので、けっこう痩せていたときでも(あくまでも自分比)「だらしなく茹であがった肉塊よ」というかんじだったのである。

 ま、おかげで背中の痛みはかなり解消した。また、時間に余裕が出来たら、針治療に行きたいっす。

 さて、明日から香港に行くし、午前便なので、早起きしないといけないのだが(旅慣れてるふりをして、ギリギリに空港に着いてもいいけど、そうなると通勤ラッシュに巻き込まれるので、どうしても7時前には電車に乗りたい)、前に予約しておいた、ジェーン・オースティンの本が図書館に届いたので、引き取りに行った。

 これで、オースティンの著作も「免許皆伝」である。数が少ないからね。
 年末に「美しいカサンドラ」というのも借りたのだが、それは、「習作集」で、たぶん、身内に読んできかせるために書いたものばかりで、家族の誰かをモデルにしてイジったりしていたようで、「小説」としては読めたもんではなかった。オースティン研究をする人なら、あれでもいいかもしれないけど。

 さて、私にとっては「これでラスト」な「マンスフィールド・パーク」(パークとは公園ではなくて、いわゆる荘園)であるが、さーて、主人公は最後には誰と結婚するのか、推理小説気分で読んでいますが、いまのところ候補が2人いて、どっちかになるのが「普通」であるし、前に深読みしすぎで「犯人探し」には敗北したので、あんまり意外性を追求してもいかんようだし、主人公の従兄弟が妥当な線であるが、でも、今んとこ彼は次男なので、やっぱし金持ちのあっちのほうだろう、と思うし、今のところ主人公は、そっちの男を全く評価してないので、これは、オースティンの好きなパターンだし、やっぱ、こっちかなに100HK$。

 では、明日から香港に行くので、日記はしばらくお休みです。
 月曜日に帰国予定。

 そーいや、今日になって、携帯に「今日で期限が切れました」というメールが届いた。
 いつもだと「もうすぐ期限切れですよ」っていうメールが来るはずなのだが、電池切れしていたときだったのだろう。プリペイドで補充しないといけないのだが、1ヶ月くらいは番号を維持してくれるはずなので、まあいいや。どうせ不在だし。通話はできないが、しばらく受信だけはしてくれるし。

 さーて、早寝しなくちゃ。
 午前の便に乗るとさ、やっぱし最初にビール飲んでしまったりして、「まだ朝ご飯も食べてないとういのに・・・」と疚しさを感じるのが、けっこう快感だったりする。
 でも、去年、NZに行ったときには夕方の便だったので、空港内でちんたらしているうちに暗くなってきて「わー、久々にいきなり酒飲んでも全然OKっていいね」と、あれはあれなりに楽しんだのであった。要するにタダで酒が出てくりゃ、なんでもいいらしい。(NZのときには、ビジネスクラスだったので、成田でも、ハイクラスのラウンジが使えたので、ラウンジ2箇所回って、無料の酒を飲みまくっていたのであった。「いやあ、夕暮れの空港を眺めながら飲む酒はうまいねえ」って)
1月17日(火)

 やれやれ、やっと今日で仕事終了。
 明日は旅行の準備して、明後日、香港行き。

 海外旅行というよりも「友達のうちに遊びに行く」という感じなので、全然、香港情報を仕入れてなかったことに気がついて、今日の帰りにガイドブックを買ってみた。なんかエステと足裏マッサージが人気みたいね。まあ、最近はどこもそうか。

 そんなに、やりたいこともないのだが、まあランタオ島内の軽いお散歩でもしてればいいっす。
 暖かいところで、昼間から外でビールが飲めればそれでいい。
 せっかくだから、香港スターの手形でも見にいくかね?
 でも、ガイドブックに載っていた「代表的スターの手形」リストには、レオン・ライが載ってなかったんすけど、ないの?(あったら、あったで、リストに載ってないことが不愉快極まりないのでありますが)

 くどいようだが、私にとっての香港行きは、元は成田に住んでいた友人を訪ねるのに「まあ、成田空港から数時間余計にかかるんだが・・・・」って程度なんだけど、会社でみんなに「わー、香港行くんだ。いいなあ」なんていわれると、どう答えていいのかわからないが、さらに「買い物三昧でしょ?」とか、「美味しいものいっぱい食べてきてね?」と言われると困る。

 ショッピングは趣味ではないし、「美味しいもの」と言っても、友達んちに滞在なので、前回行ったときにも、吉牛テイクアウトとかを食べてたんだけどな(笑)。いや、いちおう、飲茶したり、香港スイーツを食べたりもしましたけど。でも、前回なんて、香港で「ラスト・サムライ」観たりしてたからな。でも、それはまだマシなほうで、前々回のときなんて、家でハリポタのDVDをずっと観てたんだよ。

 なので、「わー、香港いいですねえ?」と言われても、「たぶん、君たちの想像している海外旅行とは違うんだが・・・」と小声で反論していたのであった。
 ハイジには、「やっぱ、ディズニーランドですか?」と言われ、「そういや、そんなのあったな」と思い出したので「まあ、行ってみてもいいかも・・・・香港デビューっていうのもアリか・・・・ディズニーランドに行ったことないし・・・」とブツブツ言っていたら、「え?マジっすか?」とマジに驚かれた。

 君はミヤノさんの「捻くれ者根性」をわかっとらんようだな。
 私はつい最近まで、「携帯を持ってないのが自慢」だったが、それと同じくらい「TDLに行ったことがない」のを自慢に思っているのだ。携帯はとうとう持つことになったが、ほとんど使ってない。まあ、持っていると公衆電話を探し回らなくても済むからいいのだが、でも、ときどき電池が切れていて、いざというときに使えなくて困ったりしている。この間も、朝の通勤途中に電車が止まってしまい「こういうときのための携帯」と思って出したら、しっかり電池切れだった。

 そういや、同僚M嬢に「そっか、明日からミヤノさんいないんだ。えーと、なんか聞いておくことあったかな?」と言われたので、「一応、思いつく限りは申し送りしておいたつもりだけど、まあ、なんかあって困ったときには、しっかり困ってください」と、シラっと言ったら、ケラケラとウケてくれた。「それって、ビミョーにおかしい」って。

 いや、私は冗談で言ったのではなく、自分が不在でも、同僚たちが全然困らなかったら、悲しいではないか。
 自分では「自分の不在」がどの程度の影響を与えるのかわからないが、今までの同僚の中では「あの人がいなくても、なーんにも不自由がないなあ」と逆に驚くような人がいたので、ああなると「普段、一生懸命仕事しているように見えるけど、実はなーんもやってないのではないか?」と疑いたくなるが、自分のときにはそうではないことを祈る。

 そうだ、また退職したクララに、メールしてあげないとな。「クララがいなくて、大変です」って。
 いや、ほんとに、けっこう面倒な仕事をたくさん押し付けていたので、「ああ、これも、あれも、それも、去年はクララがやってくれたのに」とブツブツ言いながら、私とハイジでせっせと残業してこなしているのであった。
 彼女は自分では「仕事ができる」とは思ってなかったし、実際、頭の切れる子でもなかったけど、忍耐がいる反復仕事を黙々とやってくれたので、ああいう子はなかなか得難いのである。ほんとに惜しい人材をなくしたもんだ。

 さてと、旅行の話題に戻ると、香港はどうやら、かなり暖かいらしい。日中は半そででOKなくらい。たしかに「世界の天気予報」をチェックしても、最高気温が20度代半ばで、東京の初夏の陽気ってかんじだ。
 2年前に行ったときには、けっこう寒くて、上着を手放せなかったんだけど、今回はTシャツ中心でいけそうである。サングラスも用意しなくちゃ。
 あと、日焼け止めと・・・・そんなもんか。
 とりあえず、旅行前には毎回呪文のように繰り返すのであるが「航空券とパスポートとクレジットカードと現金と、あとコンタクトケア用品があれば、後はどうにでもなる」わけで・・・
 さて、明日はその呪文を唱えながら、持っていく衣料品をもっとタイトにしましょう。ついつい「暑いかも?寒いかも?」といろいろ詰め込んでしまうので。現地で「あちゃー、足りないかも」ってくらいでいいのだよ。洗濯もしてもらえるわけだし。
1月16日(月)

 旅行用の化粧水を買おうと思って、ドラッグストアに寄ったら、店内に貼ってあったポスターに目が吸い込まれた。
 「わー、甲田さんだ!」

 ROC化粧品の広告だったけど、コピーが「I’m 45」っていうのが、なんともいえん。
 そりゃ、私がもうすぐ40歳なんだから、甲田益也子だって、立派な中年女性であろう。遠い目になる。

 しかし、ポスターの写真を見るかぎりでは「あの頃」と何も変わってないような気もするし、そういう意味では、なかなか上手い広告戦略である。私の世代へのインパクトはバツグンだし、(最近、全然見なくなってしまったから、なおさら)それに、イマドキの人気タレントに比べれば、契約料安そうだし(笑)

 その割には「ROC 甲田益也子」で検索しても、あんまし出てこないなあ。
 みんな漢字間違って書いているのか?(私もよく間違えるので。「美也子」とか「美益子」とかになってしまいがち)

 話しは変わるが、今日、隣の課の課長と雑談していた。
 彼は、元々、総務課の課長だったので、経理の仕事とは別だったけど、いちおう、私の上司という立場だった。クールな二枚目だけど、この会社に来る前は体育会系の職場に勤めていたので(しかもバブル期に)、要するにちょっと「ヤクザっぽい」というか、もっといい言葉で表現すると「男気を感じさせる人物」である。
 その当時は、あんまし仲良くもなかったのだが、彼が異動になり、異動した部署がなかなかの難しいところで、T部長が仕切ることになり、総務部の隣にやってきたのが去年の秋頃であった。

 それでわかったのだが、彼の部署は、明らかに人員不足だし、彼も歯を食いしばって頑張っているようであった。総務部もなるべくフォローしていたのだが、電話番の手伝いするくらいしかできないし、せめてもの慰めとして「大変ですねえ」と声をかけるしかできなかったのだが、私も秋くらいから人員不足による「残業の嵐」に巻き込まれたので「お?今日は経理のほうが遅いね?じゃあ、お先に〜」なんて、「お互い忙しくて参るね」とエールの交換していたのである。

 そっちの部署は、やっと山を越えて少し余裕が出てきたが、彼だけは「来年度の事業計画」を練らないといけないらしく、残業が続き、ここんとこ、遅くまで残業しているのは、経理と彼だけになってきたので、いろいろ愚痴交換していたのであった。

 そこで、今回の人事異動なので、彼も「どうなるかわかんねーよなー」なんて話しを私によくするようになったのである。
 そんで、今日は、T部長に対する愚痴になってきた。

 そしたら、彼がこう言ったので驚いた。
 「あの人と仕事すると、なんか、理屈っていうか、物語を作らないといけないじゃない?」

 そうそう。私も日記によく愚痴ったが、部長は「結果」よりも「そこまでに至る経緯」を重要視するので、「じゃあ、これはこうしましょう」と持ちかけても、「じゃあ、それはなんのためにやるのか?」っていうのを延々と構築しないといけないのである。それはまさに「物語重視」と言えよう。
 そんで、あーでもない、こーでもない、と、こっちが必死に物語を創作するだけさせといて、それで終わりだったりするのだが、それを彼は「そんで、いきなり梯子外されるからさあ・・・今までやってたことは、なんだったんだって・・・・」
 私も思わず、「あーわかるわかる」と激しく頷いてしまった。

 たしかに、T部長を「なんだ、かんだ理屈つけようとするからさあ」という人は多い。ハイジもよくそう言う。
 でも、それを「物語」と表現した人は初めてだったので、ちょっと感動した。しかも、あの体育会系の人が。
 でも、そういう繊細な表現力を持っていることが、この人にとっては「壁」になっていることも同時にわかってしまったので、なんだか悲しい気持になってきた。
 つーか、私もそうなんだけど、ある程度の理解力があるので、なるべくちゃんとやろうとするんだけど、結局、その努力が無駄になる空しさを彼も感じているに違いない。「よくわからんが、なんかグチャグチャ言われた」くらいの理解力だったら、もっとラクだったろうから。

 どう表現していいのかわからないが、うーん、まあ、要するに、私の好きな表現で言えば、「中途半端に頭のいい人の悲哀」であるよな。(自分もそうだと思っているし)
 もっと頭が悪ければ、「えー?何言ってんのか全然わっかんなーい」で済むし、もっと頭が切れるようによければ、パシっと論破して「ええ、おっしゃることはよくわかりますが、でも、これは、こうではないでしょうか?」と言えるのではないか?と、いつも悩んでいるのである。

 まあでも、他人の日記とかブログを読んでいると、切れるように頭のいい人だって、なかなかパシっといかないみたいだしね。
 ちまちまと根回ししないと、やっぱダメなんだよね。

 私も最近はやっと大人になってきたので、とにかく、ちゃんと言葉にして「こうしたいんで、助けてください」って言えば、上司もちゃんとやってくれることに気がついてきた。今日も、今後のことで「できれば、こうしたい」ってことがあったので、新しい部長にこっそり相談しに行ったら、「ああそう。じゃあ、この件は早めに決定するよ」と言ってくれて、夕方には決定事項になったので「あー、よかった。これで心おきなく休暇がとれる」と安堵した。
 最悪の場合、M嬢に申し送りしておかないといけなくて、M嬢に迷惑かけそうだったから気になっていたのだ。

 新しい部長は、かなり張り切っているので、処理が早くて助かる。
 でも、ずっとこうだとも限らないので用心用心。
 隣の課長とも話し合ったのだが、T部長は「延々と物語を構成するだけで、結局、何も行動しないタイプ」であるのに対し、新しい部長は「過程をすっとばして、見映えを重要視するタイプ」なのである。いい意味では「結果オーライ」なのだが・・・・

 みんな、それぞれ性格が違うので、部下は大変っすよ。

 でも、「悲しき中間管理職」でもあるので、今日も「あちゃー」と思ったのだが、派遣のTさんが暇そうだったので、ちょっと面倒くさい仕事をお願いしたのだが、同僚M嬢が夕方になってTさんに「これって、どこまでできた?」と聞いていて、Tさんは「全然手をつけてなくて・・・」
 私が思わず「えー、Mちゃんも、頼んだ仕事があったの?だったら、私のほうは全然急ぎじゃなかったのに〜」

 少し前だと、Tさんは頼まれた仕事が重なると「どれを優先したらいいんでしょうか?」と確認してくれたので、私が今日頼んだ仕事の優先度は言わなかったのだ。
 私が悪いんだけど、自分では意識してないが、Tさんは私のことを「直属の上司」と思っており、私がお願いした仕事を当然のように「優先度1位」にしていしまい、後から「肩書き無し」のM嬢が頼んだ仕事は自動的に優先度を下げたらしい。

 こういうのはけっこうあって、イライザがハイジとトラブった直接の原因も、私がお願いした仕事をイライザが最優先してしまい、ハイジが「これは今日の午前中にって言っただろ?」とカチンときて一言言ってしまい、「だって、ミヤノさんは、この仕事を午前中からやってもいいって言ったのに!」とイライザがキレて、ハイジがさらにムっとして「派遣なのにその態度はどうよ」と言ってしまい、ショックを受けたイライザがトイレに2時間も篭って泣きまくったという事件だったけど、どうやら、自分で意識している以上に、外から来た人は「ミヤノさんが、総務では部長の次に偉い」という意識を持っているらしいのだが、自分ではそういう意識がないし、そもそも自分だったら「仕事を頼んだ人の地位」で仕事の優先度なんて勝手に決めないのだが、つーか、あたし、適度に頭いいんで、優先度なんて適度にわかってしまうのだが、バカ娘どもは、「内容」よりも「頼んだ人」の重要度でやっちゃうんだよなあ。

 こっちも、いちいち「これは急ぎじゃないので、今週中でいいから」と、言うのも面倒なので、ついつい「じゃ、これお願い」と投げてしまうのだが、それはダメらしい。ああ、疲れる。でも、派遣社員を使うっていうのは、こういことなので、しょうがない。
 でも、私は「今日はTさん、暇だな」とわかるけど、M嬢が「ああ、データ入力面倒」などと言って残業してるのを聞いて「なんで、Tさんに頼まないの?暇そうなんだけど」と言うと「え?そうなんだ?」とか言うので、人のことなんて全然気にしてないようなので、「そんなだから、うちの部署の派遣社員は、暇だからって、すぐ辞めちゃうんじゃん」と思うのだが、たぶん、他人の想像力の欠如を補うのが「上司」としての仕事なんだろうと諦めるしかないが、なんかそういう気苦労ばっかりしてると、非常に損している気分になるんだよなあ。

 まあ、幸いなことに、Tさんもけっこう鈍感なので、私がTさんが暇にならないよう苦心してることに気がついてない。
 別にわかってもらえなくても、いいんですけどね。
 逆に、そのあたりがわかってしまう人だと、すぐに辞めちゃったりするから。「ミヤノさんには、特にお世話になりましたっ」とかいわれると、それはそれで辛い。「ごめん。私も、よくわかってたんだけど、あんまり力になれなくて」と頭を下げるしかない。

 ああ、もう、愚痴ばっかりで、やーね(笑)  
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