可燃物な日々

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9月30日(金)

 9月に一日くらい有給を使うつもりだったが、結局、消化できなかった。
 暦通りだと20日出勤が普通だけど、23日出勤したわけで、「休日出勤3日間」っていうことか・・・ははは。

 ずっと、定期券は一ヶ月ごとに買っていたのだが、ついつい買い忘れることが多く、やっと前回から、3ヶ月分買うことにした。別に金が無いから3ヶ月分買えなかったわけでもなく、ただ5万円も現金で持ち歩きたくなかったのである。現金用意してても、よく買い忘れたし・・・・

 ここ一週間ほど、ずっと「ああ、定期が切れる」と気が着いていたのだが、銀行で現金を下ろすときに、そんなことすっかり忘れていたので、定期券売り場の前を通っても持ち合わせがなく、そのときATMに駆け込めばいいだけだが、帰宅途中だからATMの時間外手数料をとられるのもシャクなので、「明日こそ」と思っているうちに、昨日、めでたく切れました。

 そんで、今日こそはと思って、月末だから夕方、会社の通帳を記帳しに出たついでに、自分の口座からも7万円引き出した。わー、大金。
 でも、記帳で通りが買った、みずほ銀行の前で、いつもはATMコーナーでご案内している男性が、(ああいう人は、銀行員ではないと思われる。窓口付近でご案内している人たちはOGだったりしそうだけど)、ハッピを着て、看板を持って、まるで繁華街の風俗店の客引きのような風情で、「ジャンボ宝くじ、発売中で〜す」と、わりかし小声で囁いていたので、その切なさに敬意を表したくなったのと、仕事のストレスが溜まると「こうなったら、宝クジを当てよう」とマジに思い込むようになるので、・・・・・ああ、若いころは「こんな会社やめてやる!」と思ったもんだけど、この年になると「そうすると、さらに苦労する」ということが、しみじみわかっているので(もう、十二分に体験済み)「宝くじを当てて、こんな会社辞めてやる!」というところでバランスをとってる自分の「大人さ加減」がちょっと好きだったりする。

 つーわけで、少し大目に現金を引き出したので、それをオータム・ジャンボにつぎ込んでしまいました。
 ギャンブルは好きではないが、宝くじは何も考えなくていいので好き。
 買うか、買わないか、の二者択一のシンプルさ。
 ぜってー当たらないのはわかっているのだが、でも買わないと、本当にゼッテー当たらないので、飛行機に乗って旅行に出る前に「もしかしたら、落ちるかも」と思う程度には「もしかして、当たるかも」と思うのが、なんか程よいスリルなんである。

 それに、日本の宝くじだと「せいぜい3億円」っていうのがいいね。
 この間も、ユーロ宝くじだかで、100億円当たってしまった移民家族のニュースがあったけど、100億も当たってしまったら、その先、幸せになれそうもないけど、1億や2億だったら、私でも普段、動かしている金額なので、つーか、社員全員にボーナス払うと1億円くらいなんすよ。正社員数80人くらいだから。

 それが毎回、辛くてね〜
 そりゃ、自分の口座には数十万円振り込まれるのだが、自分の口座よりも真剣に管理している口座の残高が、ゴーンと1億円減ると、悲しくて悲しくて、社員にボーナスなんて払いたくないのである。
 なので、ボーナス支給のときには、わたくし的には「プラスマイナスで、マイナス9千9百万円数十万円の損失」なのである。

 こんな規模の会社の経理だから、こんなもんですけど、大企業の経理の人は、「自分の口座に数百万入ったけど、会社の口座は100億円減ってしまった・・・・」という心の隙間をどう埋めているのでしょう。

 えーと、なんの話をしていたんでしたっけ?
 そうそう、それで、今日はやっと定期券を買ったんですよ。「明日から3ヶ月」って。
 明日は出勤なんで、明日からでいいやって思っただけですが、支払をして、お釣と共に差し出された定期券が「12.31」になってたんで、頭の中で除夜の鐘が早くもゴーンと鳴り響きました。

 あと、3ヶ月のうちに、きっと108回以上、鳴り響くことでございましょう。(決算期だし、いろいろありそ)

 まあ、とりあえず、年内は「定期券切れ」の心配しなくていいんだな。

 今日は、そっちに気をとられてしまい、「ああ、いつもはもっと早く処理してるのにぃ」と家賃の支払を忘れていて、やっと今日の夕方、ネットバンキングで振込みしたので、大家さんが振り込みを確認するのは10月3日になってしまいました。
 ときどき、うっかり忘れるので、早めに思い出したときには、月末よりも数日早めに振りこんでます。すんませーん。
 友人にそんな話をしたら、「自動振替えにしておけばいいのに」と言われたが、そういうのの申し込みをするのが億劫で、ついつい手動振込みなんで、こうなったら定期券と同じで、「そのくらいの金はあることはある」わけで、半年分先払いとかにしてみたいものだが、そうなると半年後にすっぱり忘れてそうだからなあ。

 この間も、会社にNHKの集金の人が来て、そんなのに会ったのは今の会社で初めてだったのだが、本当はテレビは数台あるんだけど、NHKの人も、私のいる総務のフロアに2台あるのを一目で見破ったが、向こうが「本当は、一台につき、なんですが・・・」と奥ゆかしく言うので、こっちも他のフロアにもあることは黙っていて「そう言っていただけると助かります」と笑顔で、ちゃんと新規で支払の手続きしてあげました。

 私、なんだかんだ言ってもNHK信者なので、自分でもちゃんと払っているし、会社でも地震や台風のときには、NHKをつけっぱなしにすることがあるので、受信料くらい喜んで払いますとも。
 いいんです。NHKがダメな組織でも。
 だって、民放だって、全然大したことないの、よく知ってますから(笑)

 それに、前にもこんなこと書いたかもしれないが、ダラダラとテレビを観ていると気がつきますが、今の民放のCMって、ほとんど消費者金融じゃないですか?井上和香ちゃんのやつと、品川ショウジのやつと、チワワで同じみのやつって、どれも「ご利用は計画的に」ってことを訴えてるけど、ふと気が着くと、どのタレントがやってるのが、どの消費者金融だか、わからなくなる。どのCMも常に数パターンやっているし。

 どのCMもタレントのギャラはそんなに高くないはずだ。でも、タレント事務所は、できるだけ消費者金融のCMはやりたくないわけで(そういうの受けてしまうと、大河ドラマにキャスティングされなかったり、突然大ブレイクしても、ソニーのCMには敬遠されてしまったりするから)、ほんとの大物は絶対にやらないから、「中の下」のタレントに話が持ちかけられて、それでもたいてい渋るのだが、でも、普通より高いギャラを表示するから、金につられて受けてしまうわけだ。

 CM制作費は安そうだが、あれだけ頻繁にCMを観るのだから、そっちの料金のほうが、すごい金額だろう。
 平日に、テレビをつけっぱなしにしていると、それこそ、井上和香と、品川ショウジと、チワワが交互に出てくる状態だ。

 それを「健全」というのなら、NHKに月に数千円払っていたほうが、私としては「まだ、まし」ということなんである。
 そんで、NHKに受信料支払う気も金も無い人が、消費者金融で、毎月数万円の利息を払っているからこそ、民放は成り立っているような気がするのだが・・・・
 そういや、以前は日本たばこのCMも多かったはずだが、たばこのCMはできなくなって(マナーCMだけ残っているけど)、「ジャンキーから吸い上げた金」の行く先はどうなっているのだろう?

 以前、たばこ会社で短期派遣をしたことがあったけど、あの当時もすでに広告規制が厳しくなっていたけど、「是非、スポンサーになってください」という電話はしょっちゅうかかってきていて、担当者も「こちらも、ご支援したい気持ちはやまやまなのですが、でも規制が」と、もったいない話になっていた。

 そういえば、昨日の阪神優勝の後の、道頓堀付近の厳重警備のワイドショー・ニュースを見て、感じたこと。

   タイゾー議員の報道をワイドショーで観ていたとき、頭のどっかで、なにかが琴線に触れて、鳴る音があったんだけど、それをたとえば「ラの♯」とすると、「阪神優勝で厳重警備。道頓堀に飛び込んだ人は激減」ってニュースを見たときに鳴った音もたぶん「ラの♯」であった。

 えっと、「ラの♯」で実在しますよね?(黒鍵の無い音階もあったことを思い出してみた)

 いったい、何が同じだったんだろうね。
 「いいじゃん、別に若造が好き勝手しても」っていうのと「いいじゃん、別に道頓堀にダイブしたって」っていうのが似ていたのか。
 で、どっちも「これは恥かしい」と、上層部が動いてなんとかしたようだが、「でも、ほんとに恥かしいのは、そういうことじゃないでしょ?」というあたりかね?

 「ラの♯」とかで思い出したのだが、小学生のとき、音楽の授業で、「音階と音名の違い」っていうのを教わったときには、けっこうびっくりした。
 しかも、音名が「ハニホヘトイロハ」だったことも衝撃だった。
 その当時は、よくクラシックの曲名に「変ニ長調」なんて書いてある意味が「へえ〜」とわかったのだが、その後の人生で「変ニ長調」だろうが「ヘ短調」だろうが、どうでもよかったので、なにが「変」なのか、もうすっかり忘れた。

 今だによくわかってないのだが、ミュージシャンな人が「Gで」とか「Dで」とかいうのが、あの「ハニホヘトイロハ」だったのだろうか?

   でも、小学6年生心には、「ドレミ」というは相対的なもので、「イロハ」が絶対的なもの、という概念は衝撃的であった。
 そのあと、中学になって「ユークリッド幾何学」という概念を教わったときに、真っ先に思い出したのは「ハニホヘトイロハ」であったくらい。その認識はちょっと違うが、「じゃあ、今まで信じていた世の中のルールって、実はそんなもんだったの?」という動揺を幼い私に与えたことでは、同じようなもんだった。

 そして、さらに大人になると「ドレミ」は絶対的なものでなく、日本では独自の音階があったことを知り、「ドレミ」を「1.2.3」と同じくらいの基本だと思っていたので、そうじゃないことを知ったときには、けっこうびっくりした。

 「絶対音感」というのを知ったのは高校生になってからだ。

 それまでは、オケのチューニングっていうのは、単なる「演奏前の儀式」としか思ってなかった。
 高校のころになると、趣味でギター弾いてるような人が音叉を持ってたりして、やっとそのあたりで「音=周波数」っていう整然とした理屈が飲み込めてきたような気がする。

 それまでは、ピンク・レディの「ペッパー警部」がちゃんと歌えるのは、ちゃんとイントロで音階を設定しているからんなんてことに気がつかなかったもん。
 しっかし、今だに謎なのだが、なぜに「ペッパー警部」なんだろう?
 小学生でも、「なんか変」と思っていたけど、あの当時は「自分は子供だから、よくわからないのであろう」と、あきらめて、素直に「♪ペッパー警部よ」と歌っていたけど、あれから30年経って、不惑を至近距離にした今でも、なんにがどう「ペッパー」なのかわからない。

 幼かったけど「邪魔をしないで♪ わたしたちこれから、いいところ♪」というのは、なんとなく理解していた。「公園でチューでもしてるんだな」と、ちゃんとわかっていた。なぜなら、夜の公園というものは、チューしているお兄さんお姉さんがいるらしいので、ファミレスでハンバーグセットを食べた帰りに、親は近所の公園の脇の道を子供連れで通るのを嫌がったからである。

 で、あたしは賢かったから、近所の夜の公園を近所の駐在所の佐藤巡査とか鈴木巡査が巡回しているというのは理解していたが、「ペッパー警部」というのは、代々木公園くらいのメジャーな公園に出没するたぐいのものなんだろうか?

 で、今から考えると不思議だが「公園の見回りに警部っていう人はいないだろう」とわかっていた。
 なので、「ペッパーさん」が、どこの国の人かも不明だが、私は「公園でいちゃいちゃしているカップルを注意する警部」ってほうが不思議だったのである。

 なので、今だにカラオケで歌ってみると、不思議満載な歌なのです。気持ち的に、小学校5年生のあのころに返るので、「♪そーのときなの もしもし君たち 帰りなさいっと〜」と唄っていると、ちょっとしたタイムマシン気分が味わえるので好きです。
9月29日(木)

 なんか、ほんとに忙しくて困る。
 クララの仕事を一部引き継いだので、仕事の流れを作るのに時間がかかる私は、ちんたらとこなしていくしかないのだが、それに加えてSさんのケアもあったし(「他のフロアの派遣の人とランチに行ってもいいですか?」「あ、どうぞどうぞ。っていうか、ぜひ、他のフロアの人と交流を深めて、情報交換してください。それは経理には必要なことです」とか持ち上げたり。おかげで、彼女もご機嫌よさそう。他のフロアの派遣社員と元気にキャピキャピお喋りしてました)、今までクララに「これお願い」と投げてた仕事は、Sさんにいちいち説明しないといけないし、会計ソフトの権限設定をいろいろいじっていたのだが、それがなかなか上手く機能しなくて「なぜー」と一人で絶叫していたり。

 そんな最中であるが、前からてこずっている「アメリカの会社」が、いよいよ本格的に閉鎖手続きに入ったのだが、現地社員を解雇したので、手続きは概ね終了しているみたいだが、最終的な清算はまだなので、社長の知人の「アメリカに強い弁護士」にその処理をお願いすることになったらしい。
 部長がその弁護士にご挨拶に行ったのは知っていたけど、その後、アメリカから転送されてくる「追加事務の請求書」を部長が私に渡して、私がその弁護士に郵送していた。

 その前から「ボクも忙しいから、ミヤノが手伝うように」と言われて「え?」とビビっていたのだが、書類をただ転送するのなら、別に大したこともない。ただ、あんまし弁護士と接したことがないので、郵送する際に「敬称はどうするんだろうか?」と、思った程度だ。結局、税理士に書類を送るときには「○山 ○雄 様」って書いていたので、電話でお話する際には「○○先生」と呼ぶが、郵送のときは別にそれでいいやってことにした。

 現地法人が雇っていた会計士や弁護士から、ちょこちょこ請求書が送られてきたのを日本の弁護士に転送しただけで「で、それでどうするの?」ってことは全然聞いてなかったのだが、一昨日、部長から「またアメリカの弁護士から再請求がきたので、これはS先生に電話して、どうするのか確認してくれ」と言われた。

 えー、私が電話すんの?
 聞いてないよー
 と、ダダをこねたくなったけど、私ももう不惑が近い経理のお局様社員である。駄々をこねても、ちっとも可愛くない。

 部長がいるときに電話するのが嫌だったので、部長が不在の昨日、「ああ、やだ。胃が痛くなりそう」(胃が痛い、じゃなくて「痛くなりそう」だけど、実際は痛くなったりしないのが、すてき)と心の中でボヤきながら、弁護士事務所に電話した。共同名義の事務所なので、受付の女性が電話に出たので「S先生をお願いします」と言ったら、「Sは二人いますが・・・・」

 ひーーー。どう電話するかは、あらかじめ心の中で練習していたのだが(電話が苦手だ。知らない人に電話するのは特に苦手)、いきなり折れそうになった。でも、そんな私を救ったのは、その先生のファーストネームがジャニーズ系だったってことだ(笑)
 「えっと・・・・(名刺を確認)・・・・○○○先生です」

 「もしもし?」と電話に出た先生に、「・・・・の件で・・・・で、T部長から先生に御伺いするように言われましたので」と台本どおりに言うと、「ああ、それは・・・・」

 ふだん、ヌルい会社でちんたら働いてるから、久々に「頭のいい人」と話をしたような気がする。
 性格もあるんだろうけど、余計なこと一切言わないで、正確なリズムで淡々と要点を言って、「で、こうするつもりなので、こういう書類も欲しい」

 30秒くらいで、こっちの部長がどういうお願いをしたのか、現状どうなっているのかその先生がどう考えて、どう進めようとしているのかが全部わかったし、逆に向こうが要求している書類を部長がお渡ししてないっていうのがよくわからない。
 あるはずの書類なので「では、Tが今日は外出しているので、明日確認してご連絡します」ということになった。

 ふー、緊張したぜ。
 それに、少し話しただけでもわかったが、かなり優秀な先生のようなのに、うちが依頼した業務なんて、ほんとにくだらないんだもん。
 つーか、頑張れば、私だって出来そうなレベル。
 要するに、「この事務所はもう閉鎖してしまったので、今後は影のオーナーだったうちの会社が閉鎖に関わる費用を負担します。なので、今後、請求書はこちらに送ってください」とメールすればいいだけなのだ。
 向こうだって、支払ってくれるんだったら、なんでもいいだろう。
 そんで、ちゃんと金を払えば、役所に納めないといけない金のやりとりが発生しても、向こうの代理人にやってもらえばいいだけだ。

 でも、部長にも、そんな余力ないし、私にも、そんな英文メール作る気力はない。
 暇だったら、ちょっとやってみたかったけど。

 つーか、閉鎖手続きをしてくれた、現地の日本人は、「心はアメリカ人」というか、高校生くらいの頃からずっとあっちなんで、日本語は堪能だが、漢字に弱いという噂であった、というか本人がそう言っていたのだが、その人と、部長が交わしたメールを資料として預かったのだが、「うわあ、これ心の中で英語に翻訳しないと、日本語だと思って読むと、きっつー」と思った。

 現地で雇われた「雇われ社長」がクビになったわけで、「もう、これ以上は無給では何もしません」ってことをはっきりくっきり書いていた。
 それまでも「社員の給料払えませんから、至急送金してください」っていう身勝手な請求書ばかり来ていたけど、「金が無い会社なのは、自分の働きが悪いから」という発想が全くないように思えて、それでいいのか、私にはよくわからなかったんだけど(どういう事情で、その会社を設立して、その人を雇ったのかわからないから)、閉鎖が決まったときにも「残念です」っていう言葉はあったけど、結局、最後になっても、ずっと他人任せだったな。

 まあ、日本人だってそんなもんだろうけど、ほら、美しい日本語ですから、そういう場合には、あれこれ粉飾する表現がたくさんあるわけで、「今までお世話になったご恩もありますから、最後までやりとげたい気持ちはありますが、私も次の仕事が決まりましたので、お力になれないかと存じます」とかなんとか・・・・

 私も、日本人にしては、そっけないメール書くと思うので、「いつもお世話になっております」って書くのが精一杯で、ほんとは、そんなの抜きにして要件だけ書きたい。
 つーか、けっこうそうしている。今日も、昨日訪ねてきた、某大企業の営業マンへ、支払日を確認されたのだが、上がどういう話しているのか聞いてなかったので「明日、部長に確認してから」ということにした。今日、確認がとれたので、電話してみたのだが、不在だったので、メールしたのだが「○○の支払日の回答です」という題名で、内容は「部長の○○に確認したところ、○日になりました。それでよろしくお願いいたします」だけの内容でした。

 メールというよりも、伝言メモだ(笑)
 だいたい、私は社内メールでも「おつかれさまです」とか滅多に書かない。
 社内だとメールだけでやりとりしているわけでもなく、実際に合って話したり、電話で話したりしたあとに「じゃあ、わかったら連絡します」ということになり、不在だったり金額がややこしかったりするとメールしておくのだが、例えば「去年、○○に△△の件でいくら支払った?」と質問されたら、返事のメールは「さっき質問された件:30万+消費税 でした。○月○日に支払ってました」で終わり。

 また話が脱線しちょるな。
 そんなわけで、ややこしいことになっているアメリカ関係なのだが、でも、そのメールをきちんと読み直してみたら、ちゃんと「閉鎖手続きに要した支払のコピーは郵送いたしました。これ以上、こちらでできることはありません。あとはご勝手に(意訳)」という文面があるではないか。

 なので、今日、部長に「S先生にこう言われましたので、私も調べてみたのですが、向こうがこう書いているので、この書類はやはり届いているのでは?」と言ってみたのだが、部長は今日はお忙しくて不機嫌のようで、「うーん、探せばあるのかもしれないが、記憶にないなあ」

 「記憶にございません」と言われてしまうと、私は国会答弁で張り切る新人議員じゃないので「これ以上、聞いてくれるな」って意味にきちんと解釈してしまい、二の句が継げない。
 部長のご機嫌がよければ、弁護士と直接お話してくれたかもしれないが、この調子じゃ無理なのもわかったので、しょーがないから、また私から電話して「その書類は、送られてきている可能性もありますが、T部長も覚えてないようで・・・・」と正直に言ったら、「あ、じゃあ、いいです」

 立派なオジサンたちの間に挟まって、伝書鳩しているだけなのも辛いっすよ。
 でも、そういうのも仕事のうちですから。

 それに、この弁護士の場合は、このダサい仕事で終わりだと思うけど、もっと長いスパンで仕事する場合には、「すいません、部長が出張中で、かわりにお伺いしますので・・・」なんてやってるうちに、上司も「自分がいないときには、代わりに対処しておいて」なんて言うようになり、相手も私に話したほうが早いし、気楽だし、先方が来社したときには、「この人が、実務はほとんどやってるから」なんて紹介されて、名刺交換して(今だに名刺交換が流暢にできない。アラビア語を習ったほうが、早く習得できるかかも)、その後、ほとんど私が担当になってしまったりするのは、「自分の仕事を増やす」という意味ではマイナスだけれども「ただのOLじゃないのよ」っていう自尊心は満足させることなんだと思う。

 結局、おもしろいことに、自分の仕事の仕方は、最初に働きはじめたピヨピヨだったころの女性上司とクリソツである。彼女も「表に出るつもりはない」と宣言しており、名刺も滅多に出さなかったし、電話するときにも、社名だけを行って「○○社の○○です」と自分の名前を言うのを嫌がっていた。無名の「経理担当者」でよかったのである。

 でも、ピヨピヨだった私ですら気が着いていたのだが、出入りする業者も「実務を握っているのはこの女性だし、社長も彼女に任せているみたいだ」と思うらしく、彼女が「でも、社長に確認してからじゃないと」と言うは、ただの儀式であると、頭のいい取引先担当者ほど見破っていた。その社長はお金の動きについては、完全に彼女任せだったから。

 私も、いつのまにか当時の彼女の年齢に近づいており、うちの社員が取引先を私に紹介するときに「うちの経理のボスですから」なんて言うようになってしまったわい。きっと影で「ご機嫌損なうと、怖いぞ〜」とか言われてんだろうなあ。いんですけど、別に。そういう仕事なんですから。

 引き篭もりだから、なるべく外の人とは関わりを持ちたくないんだが、でも、外の人の顔と名前を覚えて、きちんんと挨拶できるの仕事のうちだと思っているし、そういう自然発生的な人間関係は嫌いではない。
 前も、それでちょっとだけ嬉しかったことがある。
 1年前くらいのイベント仕事で、私がお客さんの誘導の責任者になったことがあった。そのときが始めての責任者だったので、どうすればいいのか戸惑ったが、自分が動いてはいけないと思い(バカなヤツだと、責任者なのに、自分で動いてしまい、責任者が現場に不在ということになりがち)、ぐっと堪えて、親会社の下っぱ社員に「じゃあ、このお客さんたちを上の階に案内してください」と指示を出していた。

 そのときに、不思議と指示を出したい位置にいつもいる女の子がいて、私も余裕がなかったので「悪いな」と思いながらも、彼女を何度も階上へ送り出したのであった。たまには他の子も使いたかったのだが、他の子は、意図的なのか無意識なのか、私が指示を出しやすい位置にいなかったのである。

 親会社のどこの支店の子かもわからなかったのだが、今年になって、またイベントで別のセクションの責任者として仕事していたときに、その子が通りかかって、ニコリと会釈してくれたので、とても嬉しかった。あの子も10人に一人くらいの「できる子」なんだろうな。だって、その無言の会釈で「あ、去年はあの会場でお世話になりました」って、きちんと伝わったもん。
 お互いに、普段はどこの部署でどういう仕事しているのかも知らないのだが、あのとき「あ、この子、使えるな。立ち位置でわかる」と思った私と「あ、この責任者はきちんと指示を出してくれるな。だったら、ちゃんとこの人の横についていよう」と思った彼女で、ちょびっとだけ心が通じたらしいのである。

 たぶん、彼女は「私、何すればいいんですか?」「どうすんの、どうすんの?」という人ではなく(けっこう、そういう人が多い)、かと言って「あれこれ指示されると損」と思って、指令系統を遠巻きにする人でもなく、ちゃんと考えて仕事できる人だと思ったので、日々の職場でもきちんと評価されていることと思う。

 あ、阪神優勝ですか。
 村上ファンドがどうのこうのって、ニュースもありましたが、どうなんのかな?

 で、ワイドショーで「村上ファンドが阪神電鉄の筆頭株主?」ってニュースで、村上さんの写真が出てきたときに、「あれ?なんで阪神のマークの横に、若いときの欽ちゃんの写真?どういう野球繋がり?」とマジに思ってしまったことは、世間ではすでに定説なことなんだろうか? 
9月28日(水)

 人生、根回しだ。

 と気合を入れなおして、今日は部長は謎の「終日外出」であったが(どうも、ゴルフでもないみたいで・・・・)、お昼にSさんが外に出ている間に、ハイジを「おいでおいで」して、ハイジが休みだった昨日、部長がSさんときちんと話をしたという顛末を説明した。

 ま、ハイジに経過の説明しても、どこまで理解するかわからなかったが、いちおう説明責任は果たしておかないとな、と思ってさ。
 で、「いや、私からSさんに話そうと思ってたんだけど、でも、いちおう、念のため、部長に御伺いを立ててみたら、『じゃあ、ボクから話してみるよ』ってことになってさ」と、自分では「言い訳」をしたつもりだったが、やっぱし「年代的にタイゾー世代」なハイジには通用しなかったらしく、「え?じゃあ、部長と話したんだ」と表面的にうけとめてくれやがった。私の行間なんて、完全無視(笑)

 ま、いーや、どいつもこいつもタイゾーだと思えば、こっちは、ある意味やりやすい。
 で、ハイジに「とりあえず、Sさんのマインドは私らが推測した通りだったし、ヤル気はあるみたい。で、今日の午後、私からもSさんに念押ししてみようと思うのだが、君の要望はなんかあるか?」と確認したのだが、具体的にどうこう言わないので、「たとえば、席が近いと辛いとか」と言ったら、ハイジは「Sさんのほうが、嫌がっている気配がして、ちょっとしんどい」というのだが、それは、多分、Sさんは「ハイジさんが、私を遠ざけたたがっている」と思っているのでは・・・・

 私が若いころもああだったかね?
 互いに「あの人、ウザい」とは明言せず、「向こうが気にしてるのかも」という言い方するので、なんだかなあ。
 でも、それが普通なのかな?

 それはいいとして、午後になって、Sさんと面と向かって「昨日は部長とお話したようで、部長からだいたいの話は聞いたけど・・・・」と、話をしたのだが、それで部長の話以上にわかったことは、Sさんは本当に「経理の専門家」というのがよくわかっていないことを部長と話したことで自覚して、「あたしって、なんのために働いているのだろう?」ってあたりで迷っているようなのだ。

 27歳で、今まで職場を転々とした人で、こうして「ゆくゆくは正社員」って職場に志望して入ってきたのだが、仕事に対するイメージを全く持っていなかったのがわかった。
 じゃあ「こんな仕事もするんですか?」って言うのは、「こんな仕事ヤだ」って表明じゃなかったの?と問い詰めてみたら、「そういうつもりじゃなかった」と言うのは正直なコメントなんだろう。

 これは手ごわい。
 無意識のうちに、強気だっただけで、というか、勝気そうに見えて、全然何も考えてなかったらしいのだ。
 部長からも、私からも「経理向きの性格じゃないかも」とはっきり言われて、本人も戸惑っていた。で、「そうなんでしょうか?」と言われても、本人が「こういう仕事、ショウに合うな」とか思うんだったら、こっちの観違いで済むが、本人は、この仕事でいいのかも悪いのかも、全然わかんないようだ。

 「そもそも、なんで、経理志望になったの?」と聞いたら、「あ、それって、最初の面談のときにも言われましたね?」と言うので、最初の印象で、私はそれが不思議だったというか、ヤル気満々に見える若い人が、経理を希望するわけないのは、経験でわかる。普通は「経理以外だったら、なんでもいい」と言うだろう。それは極端だとしても、ある程度、割り切れる人というか、「割り切りたい人」しか経理なんか志望しないのだ。

 しょうがないから、その理由を説明してあげた。
 私の前の会社の上司のお言葉だが「経理は減点方式で評価される」というのがわかりやすい。
 普通に処理して、「満点」が当たり前で、たとえば、ちょっと金額を間違うと、ギャーギャー叱られるが、ミスもせず完璧にやっても、評価されるわけでもない。要するに、「やったぜ」という達成感は、自分だけのモノで、「人から誉められたい」という人には向かないのだ。

 要するに「専業主婦」みたいな仕事で、毎日きちんと掃除洗濯炊事を完璧にこなしても、夫も子供も当たり前だと思っている。そんで、夫は「こづかいが少ない」とボヤくが、あんたが稼いでこないからだろ、と言うしかないが、稼ぎ手を持ち上げておかないと、自分の給料も出ないので、営業部社員には「毎日、接待ごくろうさまです」と嫌味のひとつでも言うしかない。

 若い人ほど「そんな仕事やだ」と思うはずなので、Sさんがどうして「経理の専門職」っていう黄金郷を捏造したのか気になっていたのだが、「ちゃんと会社で働いた経験がないから、全然わかってない」ということが判明した。
 それならそれで別にいい。受付業務には才能を見せているので「庶務をちゃんとやってくれればいいから」と、普通の人だったらメゲるようなことをきっぱり言ってあげたのだが、本人どうやらそれでいいらしい。「専門職」を目指しているが、なにが専門職の仕事で、なにが雑用だかも実はわかってなかったのだ。

 そういう話を延々とした後に、Sさんは「じゃあ、私に求められている仕事ってなんですか?」と言うので、「さあ、それは、Sさんが自分で考えてください。雑用の中から、会社の業務を把握してみれば?って話は、そうじゃないと普通はやってられんだろう、と思って親切心で言ってるだけなので、別に雑用を黙々とやってもらえれば、会社としてはいいんです、。私も、Sさんが受付とか電話番してくれると助かります。それ以上は今のところ求めてません」と言ったら「はあ・・・・」と頷いていたが、私が強烈な嫌味をかましていることに全然気がつかないというのも、ある意味、才能だよな。

 で「私、経理に向いてないんでしょうか?」って言われたが、それはだから「私って、主婦に向いてないんでしょうか?」って言われてるのと同じで、自分で楽しければそれでいいし、「専業主婦なんてやってられん」と思うんだったら、経理向きではないって話を1時間かけて説明したつもりだったが・・・・

 なーんか、今までに例のない不思議な人らしいぞ。
 「Sさんは性格的には違うと思うけど、でも、そういう人で経理を目指す人は希少だから、逆に、その性格を生かして、攻撃的な経理を目指せば、けっこうモノになると思う」と持ち上げてあげたら、「え?そういうのが要求されてるんですか?」

 好きなようにやってください。
 とにかく、電話番だけやってくれればけっこうですから・・・・
9月27日(火)

 今日もドタバタした一日でした。
 私は、忙しいのが嫌いなんで、プライベートでも休みの日にゆっくり起きて「さあ、今日はなにしよっかな」と思いつつも結局、一日中ゴロゴロしているのが好きですが、仕事でもそんなペースが好きなんだけど、そうもいかないときもあるし、また、そういう日があるからこそ、暇なときがありがたいとも言える。

 今日はハイジがお休みだったので、Sさんはまたポツネンと放置されたが、現金出勤の伝票をコマメに確認したりと、彼女なりに精一杯忙しそうにしているようで「よしよし、頑張れ」と、そうやって、自分で工夫して頑張る人は評価するので、自分もできるだけ明るく声をかけてあげるようにしていた。

 でも、彼女はやっぱり、「空気読み」の能力は低いようで、こっちがトイレに立とうとしているときに、別に急ぎじゃない質問してきたりする。
 タイミングが合えば、じっくり説明できることでも、こっちがドタバタしていると、ゆっくり説明できないんだけど、そういうところが天然で下手らしい。

 あと、やっぱり、子供っぽいだけだと思うけど、「物言い」がシャクに触ることがあり、例えば、離れた事務所の社員がときどきこっちに来たときに渡すモノの管理をお願いしたのだが、こっちの考えとしては、新人さんに別事務所の社員の顔と名前を覚えてもらうための仕事であったのだが、彼女はきっぱりと「でも、ひとつ、問題があります」と言うので「なに?」と言うと「私、あの部署の社員さんの顔と名前がまだ一致してません」

 「えーと、ですから、これからゆっくり憶えてください。ってゆーか、憶えてもらいたいから、その仕事をお願いしているので、すぐに覚えられるわけないんだから、一人一人覚えるしかないでしょ。」と言ったら、「ハイ」と笑顔になった。

 「ひとつ問題があります」とか言わないで「でも、まだ顔がよくわからないので、その部署の人が来たら、こっそり教えてくださいね」とか言えばいいのによー。
 つーか、一ヶ月もいたんだから、その間、私が目の前で、その部署の社員に「ミヤノさん、ボク、あっちに帰るけど、持って帰るものある?」ってよく聞いていたのを見てたはずなんだけどなあ。

 そのあたりが、Sさんの「バカじゃないんだけど、物事が縦横に繋がらないらしい」という欠点だ。「見よう見まね」ということは出来ないので、いちいち確認してくるので、1から10まで細かく説明してあげないといけないのだ。

 悪口ばかりですんませんが、あたしのストレス解消なので、ストレスが軽減するまで書きまくるが、今日も、私が給湯室でコーヒーを汲んでいたら、「切手って経理が出すんですよね?」と言うので、「まあ、いちおう金券と同じなので、あんましみんなでイジるのもよくないと思って、いちおう、経理しか触れないことにしてるけど?」と言ったら、どうやら、隣に異動してきた部署の男性が、「切手おねがいします。ついでに出しておいて」と渡したので、「え?そこまでやるの?」と思ったらしく、そのままの気持ちを私にブツけてきたのだ。

 実はその人については、私も前からときどき「ムっ」とすることがあったので、そのことを説明してもよかったが、Sさんがそういうのを真にうける人であることもわかったので、彼が「これは自分の仕事じゃないので、あなたがやるべきだ」という態度を見せるタイプの人であることは黙っておいて、まあ、よくいるタイプだし、前の会社でもそのタイプの先輩男性を殴った夢を見たくらいだが、翌日、勝手にやましい気持ちになって、ちょっと親切にしたっけ、とか言う話は置いておいて、「ああ、そういうのもケースバイケースで、たしかに投函までお願いしてくる人もいるけど、こっちが忙しかったら、断ってもいいし、逆に、自分が投函する郵便があったときには、切手出したときに、ついでだから投函しておいてあげると言ってもいいし・・・・でも、頼まれたんだから、やってあげれば?」と言ったら、また笑顔で「はい、わかりました」

 別に、そういうのが嫌だと言ってるわけでもなく、いちいち「これも仕事の内なのか?」と確認してくるのが、ちょっとウザいのだが、「これも立派な仕事です。なぜなら・・・・」と一席ブツと「そうか、これも仕事なんだ」と素直にやってくれるので、まあ「いい子」なんだけどさ。

 土曜日に部長が「じゃあ、ボクから話してみるよ」と言っていたのだが、やっと今日、実現して1時間くらいみっちり雑談していた。Sさんも、楽しそうに話している様子だったので、やっぱり部長から話してもらってよかったのかもしれない。
 その後、Sさんが帰ってから、部長に「どうでした?」と聞いてみたら、部長も私の訴えを聞いたあとだったので、私の「推測」を元に話していたようだが、「どうも、経理のエキスパートになりたいって気持ちは強いようで、でも、聞いてみても、どういうのが専門的な仕事なのか自分でもよくわかってないみたいだね」

 「そうでしょ、そうでしょ」と心の中で頷いた。「ほーら、だから、あたしの言うとおりでしょ」と言いたくなる気持ちをぐっと堪えて(笑)

 でも、やっぱし部長は、Sさんの「明るい、おねーちゃん」なところは気に入っているので、好意的な態度で話しているので、結果的には「ま、悪い子じゃないしね。こっちが気を配ってあげれば、いい方向に向かうと思うよ」

 「人に認められたい」という志向は部長も感じたようで、それをもっとフォローしてあげてくれ、と遠まわしに言われた。わかるけど、メンドーなんですけど。

 わかるんだ。人って、「自分がされたいことを他人に対してする」ってことは。
 Sさんは、私のことも他の人もことも必死で持ち上げるが、それは「自分のことをもっと持ち上げてほしい」ってサインだし、「勉強してるんですか、頑張ってください、応援してます」って言うのも、風邪で数日間休んでいた人に「大変でしたね、無理しないでくださいねっ」って優しく声をかけるのも、そういうことなんだろう。

 性格の違いというか、私はそういうダイレクトなやり方ができないのである。
 例えば、病欠や休暇で休み明けの人にはこう言う。
 「急ぎの仕事は、テキトーにやっておいたけど、心配だから確認しておいてね。」
 あと、ガンガンとメールで伝言残しておく。「○○から、こういう連絡があったけど、よくわからなかったので、おねがいします」とかなんとか。

 要するに「あなたが休みの間、けっこう大変だったし、わからないことも多かった」ということをやや増幅して伝えることによって、休んだ本人は「げげ、仕事がこんなに溜まってる」とガッカリするかもしれないが、「やっぱ、あたしがいないとダメね〜」と自分が「役立っている」という気持ちも増すと思うのだ。
 私なりの気配りなんだけど、通用する場合と、全然通用しない場合があるようだ。

 話が逸れたが、Sさんはそれでも、仕事に対しては前向きになってきたし、私の想像では、連休中に友達に会って愚痴ったら「会社なんて、そんなもんでしょ?うちの会社なんてさー」と言われて「そっか、そういうもんか」と、一皮剥けたようである。

 私も連休中に友達に愚痴って「その人、派遣っていうより、ただのフリーターじゃん」って言われて、目からウロコが落ちました。そっか、そう考えると、こっちもラクだ。なまじっか「社会経験があるはず」と思うから、こっちが「え?」と思うことをネチネチ確認してくるだけであって、バイト経験しかないのに「一生の仕事になると思うから、経理のプロになりたいっすよね」とか言ってる人に、一から教えていると思えば・・・・。

 で、受付業務は、バイト上がりにしては完璧なので、それだけでも助かるのである。そっちの仕事に関しては、天性があると思う。
 ただ、残念ながら、経理の才能は無い。
 現金の残高合わせてもらうのに、「小口現金の金種表の合計と、現金の元帳の残高が・・・」と説明したら、「????」という顔をしたので、「あ、この人、伝票と元帳の関係がまだわかってないんだな」と思った。
 まあ、いきなり経理に配属されたハイジや、新入社員だったクララも、その関連を理解するのに数ヶ月要したようだが、私はなぜか、「事務所の小口現金」として3万円くらいを管理していただけの状態から、いきなり経理で伝票処理したときに、伝票と元帳のイメージがすんなり頭に入ってきたのである。

 逆に「勘」でわかってしまったので、今だに「貸方・借方」は苦手だ。どっちがどっちだか今だにわからん。
 それに、私は天才なので(笑)、科目コードなんて憶えないのだ。
 だって、イマドキの会計ソフトだと、すぐに検索できるんだもん。記憶力が苦手なだけだが、すぐに検索できるのを覚える気もしない。

 Sさんにも最初に検索機能を教えたのだが(そのソフトで仕事したことがあるはずなのに、科目検索機能のことを知らなかったのも驚き。決まった科目しか使わなかったんだろうね。これは何番、あれは何番ってマニュアルがあったのだろう)、その後も、「これの仕分けは、○○で」と教えると「何番でしたっけ?」と聞いてくるので「すいません、私は頭が悪いので、おぼえてません」と言うと「いえいえ、とんでもない」と言われるので、疲れるだけだ。

 ただ、一ヶ月くらい「私は、手順は気にしない」と何度も繰り返したというか、たとえば、ある仕事があって、それは上司である私が最後に承認ボタンを押すことになっているんだけど、Sさんに「承認お願いします」と渡された書類を、「承認、終りました」と返したら、「これって、ミヤノさんに承認してもらうと、その書類がプリントアウトされるので、それと一緒にファイリングするんですよね?」って言われて、「ああ、そうだったかも」と思ったのだが、意図的にボケて「え?そんな書類出てくるの?」(プリンターがガーっと鳴っていて出力中であった)「ああ、あれね?あ、そう。じゃあ、それも一緒にファイルすれば?」と言ったら、Sさんは目が泳いで「それで、流れ的には・・・・」とか言い出したので、「流れって?」と、きちんと目を見て「あたしにゃあ、流れなんてどうでもいいんでござんす」と訴えたら、「あ、いえ、そうですね、承認してもらったら、それでいいんですよね」とブツブツ言いながら退散してました。

 自分の処理が済んだら、社員さんに承認してもらう、そこでプリントアウトされる書類が出てくるので、それも拾ってファイルする・・・・と、自分でマニュアル作ってくれたまえ。
 そういうのを繰り返しているうちに、だんだん細かいことを聞いてこなくなったようで、あと3ヶ月くらい我慢してもらえれば(お互いに)、「そんなこと実はどうでもいい」ってことがわかってくるだろう。

 今日、私が忙しかったのは、例の「海外販売」をどう運用するか、送金のことについて銀行の担当者に「こういうケースが出てきそうなんだけど、なんかいい方法ないっすか?」と聞いて、消費税の扱いについて、税理士に相談して、という、かなり「経理のプロ」な仕事であった。
 もう、さっぱりわかんないんだけど、「わかりません。知りません。それは私の仕事じゃありません」って言えないから、「わかりそうな人」に片っ端から確認するしかないわけで・・・・

 その事務処理の流れが決まってから、簿記をやることは、はっきり言って誰にでもできるのだが、そこまで決めるのが大変なのよ。ルーティンにするまでが。
 そういうのがわかってくると、仕事も楽しくなると思うんだけどな。
 ま、がんばれSさん、と、今はエールを送っておく。
 あんまし手伝う気ないけど、自分で頑張れ、応援してまっす(そうか、そう言ってやればいいんだ。笑)。

 さて、ハイジのほうをどうするか、だな。

 なんか、経理の仕事というよりは、学校の先生みたいなんですけどっ。
9月26日(月)

 私は飛び石でしたが、世間は連休明けのためか、今日は朝から難しい話がいろいろ出てきて、慌しい一日であった。
 そんなわけで、Sさんのことを構う暇もなく、みんなでほったらかしていたのだが、黙々と雑用をやってくれていたので、彼女もこの連休の間に、なにかをリセットしたのかもしれない。

 まったく、みんな気難しくて困るよ。
 だけど、一番、気難しいのは、自分だったりして。(ありがち)

 午後になって、隣の部署の人がハイジになにやら相談してて、話がまとまらないようで、二人してポケットに手をつっこみながら「ミヤノさんよー」とやってきたので「な、なにごと?」と身構えたのだが、用件は、前から少しだけ話は聞いていた新規業務というか、その部署で売っている商品を海外向けに実験的に販売することになったのだが、なにしろ、誰にも細かい事務手続きがわからないので、3人であーだこーだと、テキトーなことを言っててもしょーがないのだが、そもそも、そういう見切り発車は我が社の最も得意とすることで、特に経理は、仕事が始まってから「え?で?この経理処理はどうすんの?聞いてねー」とボヤくことが多いのである。

 だいたい、商品を海外に発送する場合に、消費税はどうするかっていうので、みんなして悩んでるレベルなんだから(あたしだって、そんなのよくわかんないよ)、ほんとにいろいろ大変である。それでも、「いいや、こんなもんで」って事務処理しても、税務署につつかれない限り、はっきし言って、どうにでもなるし、前回の税務調査でも、私が「こういうところが問題点になるかも」と思ったことはスルーしちゃったんで、自分に自信がつきました(笑)

 そういや、前にも「掲示板に書き込むとエラーが出る」と、友達からメールを貰っていたのだが、今日は別の友達にもメールで指摘された。
 なんでなのか知らないが、ときどきあるので・・・・・気にしないでください。

 さてさて、今日はマジに疲れたので早寝しよう。
 そろそろ決算だし、しばらくこんな感じなのかも。
 ハイジもテンションのアップダウンが激しく、それを「なに文句言ってんのよー、やーね」と、おねーさんっぽく持ち上げるのも苦労します。うちの弟だったら、蹴っ飛ばされてるところだ。(よく蹴ったし、しばしば踏んだ)

 ハイジのネーちゃんと酒を飲むと盛り上がるかもしれない。と、思ったら、少し心が和んだ。(こういう風に勝手に自己完結してしまうあたりが、ダメなところなのだが・・・なんかすごく「私はモノがわかっているの」って態度に見えるらしくて、ガキどもをイライラさせるみたい)

●琴欧州

 日記を一旦アップしたが、「あ、そうだ、今日の妄想を書き忘れた」と思ったので、忘れないうちに書き留めておく。
 相撲に興味のない私ですが、琴欧州が惜しくも優勝を逃した顛末をワイドショーで観て、朝ショウリュー(相撲に興味がないので漢字忘れました)の「見事な大横綱ぶり」というか、芝居っケたっぷりなパフォーマンスを堪能しましたが(あの人、ほんとに頭いいよな。彼の活躍で、モンゴル帝国の過去の栄華が嘘ではなかったことをやっと確信した)、それよりも、琴欧州は、ずっと大関でいてほしいと思った。(まだ、大関になってませんが。たぶん。相撲に興味がないので自信がないけど)

 だって、相撲に興味のない私が言うのもなんですが、現役時代の故・貴乃花になんだか似てない?

 そんで、琴欧州が、宮沢りえと結婚すると、いいと思いません?

 そんで、顔よし、体格よし(3/4欧州系)の息子が生まれて、その子が横綱になるの。

 すごくドラマチックだ。ぜひ、実現してほしい。

 せっかく、こんなに相撲に興味のないわたしが、こんだけ妄想を暴走させたんだからさ。
9月25日(日)

 「美しい日本語」ブームが一段落したのかどうかは知らないが、この間、「大学生の大半が『春はあけぼの』の意味をわかってなかった」という調査結果が挙がっていたらしく、それを街のオバチャンたちにインタビューしたら、オバチャンたちもほとんど不正解であった。「春は暖かい」とか「夕暮れ?」とか言ってました。
 そんなもんだと思っていたが、やっぱりそんなもんなのかも。(テレビだから、ちゃんと正解した人なんて使わないだけかもしれないけど)

 「・・・とか」って言うのも、ときどき話題になる。
 今日も、テレビでアンガールズがゲストのトーク番組をやっていたが(「女帝」がどうのって番組で、黒柳徹子と和田あき子と、久本が並んで、ゲストの話を聞くという物凄い企画。久本ってやっぱり凄いなと思った。他にあの立場を上手くこなせるのはサンマくらいなもんだろう)、彼らも「・・・・とか」を連発していた。

 お勧めスポットが世田谷中央図書館というのも渋かったけど、「本とかもあるんですけど・・・・」と言うので、「そりゃ、図書館だから」と突っ込まれていたが、でも、彼が言いたかったのは、「CDもDVDもある」ってことで、「本とかもあるけど、CDとかもある」と言いたかったらしい。

 私も「・・・・とか」って言い方はあまり好きではないが、自分でもかなり無意識に連発しているような気がするので、あまりエラそうなこと言えないんだけど、先日、ふと「こういうときには、・・・・とか、って言い方がしっくり来るというか、本来こういうのが、この表現の目的だったはず」と気がついた。

 「クイーンとか来日するけど、行くの?」

 うん、あれは「クイーンとか」っていうバンドなんだよなきっと。これほど、ぴったりな超訳もないだろう。
 実際の会話だと「クイーンとかどうする?」って言うだろう。

 あれを「クイーンとか」として、辞書にも「・・・・とか」の正しい使用法として認定してもらえれば、「あたし、最近クラシックとか聴くんだ」なんて言うのも「正しい日本語」として認めてもらえるだろう。

 そういや、最近の英会話学校のCMで「買い物はバッチリね」なんていうのがあるが、「オウ!キュート!」とか(笑)言ってるのでいいんだとしたら、「やっぱ、英語とか習いたいよね」っていう言い回しもしっくり来る。NOVAの新しいキャラも「生きた英語とか」を前面に出してるよね。「ヤップ」(おえっ)とか「ネイチャーコール」(おしっこ)を紹介して「生きた英語とか」を目指している人をひきつけようとしているみたいだ。

 そう考えていくと、世の中「・・・・とか」ばっかりな気がしてきた。
 「政治とか、もっと勉強しないとね」「選挙とか行く?」「あの最年少の議員とか面白いよね」
 ふむ。小泉政権は、ほんとに「・・・とか」と相性がいいようだ。

 「小説とか」「映画とか」「ヒップホップとか」がなぜか流行るし、「お笑いとか」もブームだし、「純愛とか」っていうのもあるよな。

 ま、そんな自分も「ニュースとか」はけっこう好きだったりするんだけどさ。

 うーむ。「・・・・とか」は考えれば考えるだけ深い。
 「留学とか」「国際情勢とか」「平和とか」「地球温暖化とか」・・・・・テレビ観ながら、全てのものに「・・・・とか」をつけてみると、なんだか世の中とかがわかったような気がしてくるから不思議。

 話は変わりますが、3年くらい前に、うちの会社で中途で採用したけど、半年くらいで辞めた人が、テレビに出ていたという話は聞いたことがあった。「起業家を目指す女性」っていうテーマの番組で紹介されていたようで、そのとき、彼女の部屋に転がっていたのが、うちの会社でやったセミナー資料だったので、その番組を観た人が「彼女は、うちの会社で働いてるときに、すでに取材を受けてたんだね」と言っていた。

 今日の昼下がりに、ゴロゴロしてテレビ観てたら、「勝ち組目指した起業家女性」のドキュメンタリーをやっていて、メインで紹介されていた女性は、ダンナに「育児は全部、夫がやる。2年以内に年収2000万になる」という契約書を交わして結婚したという、「すげーな、こりゃ」という人だったが、そういうバリバリな起業志向の女性を何年かに渡って取材したみたいで、うちの会社にいたWさんもその中の一人だったらしい。

 私は全然知らなかったんだけど、元々、大手メーカーで発案したことが当たった「エリートOL」だったらしく、年収も高かったんだけど、「自分で会社をやりたい」と退職したものの、大企業で上手く出世したからって世間で通用するわけでもなく、まず中小企業に転職してみたのだが、「兵隊の気分」でミジメだし、年収は下がる一方だったようで、ありがちな「大企業社員が勘違いして退職して、転落の一途」になっていたが、やっと今年の夏ごろ起業できたらしい。

 でも、今のところ「自分の生活費もやっと」という状態みたいで、入ってきた仕事をなんでもこなすので精一杯って感じに見えた。
 それでも、ああいう人は「会社員」は嫌だったんだろうなあ。

 うちの会社にいたときにも、あまり接触はなかったのだが、一つだけ印象に残っているのは、彼女はうちの前に勤めていた中小企業で使っていた携帯電話の番号をそのまま使いたかったので、「電話の譲渡」を要求してきたのである。
 そのため、前の会社が「譲渡します」って書類と印鑑証明書を提出してきて、うちが、それを譲り受ける形にしたのだが、「こういうのを入ったばかりの会社に要求できる神経って、いいのか悪いのか?」と思ったが、結局、すぐに辞めてしまったので、さすがに彼女も「その電話はもういいです」と諦めたようである。

 その携帯電話の件でも、もし自分だったら、一旦、前の会社から自分で譲り受けてから、次の会社で「どうせ携帯電話を支給してくれるのなら、これを会社名義にしてください」ってやればいいだけで、頭良さそうな人だったのに、なんでそうしなかったのか私は不思議だったが、テレビで取材されてるのを見ると「やや不思議ちゃん系」として編集されていたので、やっぱしそういう人だったんだな。

 同じ時期に中途採用した別の子が、本当に不思議ちゃん系で、私もけっこう振り回されたので、あっちに比べれば、大人だと思っていたんだけど。

 その番組を観てて思ったんだけど、やっぱし起業家志向の人って、私と全く考え方が違うので、あんまし友達になれそうにもない。なんか「こころざし」がまず先行してるのが苦手でさ。
 でも、そういう人の中でも、ラッキーな人は成功するんだろうけど、やっぱし多くは苦労してしまうみたい。
 「こころざし」だけでは、うまくいくはずがない。
 自分の友人でも、そういうマインドの人とぶつかったりしたが、「志の高さ」を至高のものと定義しているので、他のことがおろそかになっているのに気がついてないんだよね。

 もちろん、本当に能力が高かったり、志と世間との迎合のバランスがとれる人は、そこそこ仕事していけるけど、会社員として「自分の思うように仕事できない。人の下でやるのはもう御免」と思うレベルの人って、「外に出ると、上司よりもバカでエゲつないものを沢山クリアしないといけない」ってことがわからないんだよな。

 たとえば、今、税理士の勉強を真剣にやりはじめたハイジにしても、会社では「上司たちは、ゴルフの話ばっか」とバカにしているが、もし、税理士の資格とって独立したら、「シャチョー、また是非、誘ってくださいよ。今度こそリベンジっすよ」と言わないと仕事にならないことを知らないんだと思う。
 前にベンチャー企業で働いていたとき、お世話になった税理士先生は、すごい聞き上手で、私が事務所を訪ねていって「すいません、先生のギャラを支払える状態じゃなくて」って話を延々3時間くらい聞いてくれたが、その合間に電話に出てて、隣の部屋で「またまた、シャチョー・・・・・ですから、シャチョー・・・・こんどまた、シャチョー」と、喋っているのが聴こえて「あたしと話してるときと態度が全然違う」と唖然となった。

 私はやっぱし、サラリーマンでいいと思った。
 身内の上司に、「ブチョー、ブチョー」と媚びてればいいだけで、外に媚びる必要ないからラク。

 と、自分にいいきかせて、明日からまた頑張ります。
9月24日(土)

 そういえば、下北沢在住のMちゃんと話していたときに、「数ヶ月ぶりで下北に行ったら、またいろいろお店が変わっててさあ」という話題になったのだが、Mちゃんも「そーいや、私もこの間びっくりしたんだけど、駅前の肉屋が無くなってたんだよ」と言うので「えー?肉屋ってどこ?」と聞いたら「ほら、ピーコックの横の」

 ああ、あの下北名物「闇市の生き残りとわれている」商店街のお向かいにあった、市場っぽいところ!
 私もよくあそこで買い物したよ。マニアックな肉(牛すじとか)がけっこう安かったので、好きだった。Mちゃんも「よく、コロッケとか買ったんだけどなあ」と寂しそう。
 そういや、南口(ドトールのある方)はたまに行くけど、そんなに頻繁には駅の向こうには行かないので、全然気がつかなかった。小田急線の高架工事もあるし、下北沢駅周辺も再開発がどうのこうのという話は聞くので、立ち退きになったのかもしれない。

 我が家の周辺も、ただの住宅地であるが、ときどき「建替えの波」が襲ってきて、ガラリと風景が変わるのだが、最近また建替えブームで、駅までの途中に5軒くらいが更地になったり、今、建築中だったりと忙しい。
 近所にあった、「文化住宅」以前の木造の家が取り壊されているときには、毎朝、興味深く構造を観察してしまった。そんなに立派な家でもなかったけど、今の2×4の家に比べれば、かなり緻密にできてて、「もったいないなあ」と思った。壁とか、きちんとブ厚かったもん。
 それゆえに、けっこう壊すのに時間がかかっていた。
 その間に、すぐそばの更地には、大きなアパートがあっという間に出来上がってました。

 そういや、全然関係ないけど、(関係なくもないが)高校のとき嘱託っていうのか「退職した教師を再雇用」ってかんじで来た国語教師が変わったオバサンで、たぶん「山海塾」がパフォーマンスしてる横で国語の授業しても、インパクト的には負けなかったっと思うくらいの前衛ぶりであった。
 おかっぱ頭で、無表情という、「麗子像のモデルがそのまま還暦を迎えました」なルックスであったが、喋り方は皇室の「歌会始め」みたいに非現実的であった。

 あるとき、彼女が、なんの話しでそうなったのかは忘れたが、「つーばいほーが」と言うので、生徒が「?」と思ったのだが、それを感じたのか、黒板に書いてくれた。

 「ツーバイ法」

 もう、17歳のハナタレ小僧や小娘に太刀打ちできるようなレベルの「天然ボケ」ではなく、「天然記念物ボケ」だったのだが、もしかしたら、私が渋々突っ込んだのかもしれないけど(他の優等生だったかもしれないが、覚えてない)「あのー、それって、もしかして、建築の話ですか?」と言うと「そうです」と無表情で頷くので、「あのー、だったら、ツーバイフォーのことでは・・・・・」

 ハナタレ揃いでも、いちおー進学校だったので、誰かが「2×4で、ツーバイフォーなんですが・・・」と言ったら、彼女はちょっとだけスペルミスしてしまっただけの大御所英語教師のように「あ、そうでしたか」という雰囲気で、「ツーバイ法」をゴシゴシ消して「2×4法」と書き直したような記憶があるんだけど、あまり細かいことまで憶えてない。
 でも、20年前に60歳だった彼女が、長年ずっと「ツーバイ法の家」だと信じきっていたことは、なんとなく微笑ましかった。

 さて、飲んだくれてた誕生日であるが、母が電話してくれていたので、昨日、電話してみたのだが、また弟の嫁さんが、孫をつれて遊びに来ていたらしい。弟が出張で家をあけていたので、ダンナの実家に来てくれる嫁なんて、イマドキほんとに珍しいというか、母も大感激して「ほんとに、うちにはもったいない、できたお嫁さんでしょ?」と言うので、私も「ほんとーに、なんでうちは、そんな幸運に恵まれたのだろうか?私の友達だって、みーんな、ダンナの実家に行くのなんてゼッテー嫌だって言うよ?」

 しかも、子連れだし、電車で来たので移動が面倒なのに「お祖母さんのところにも行きたい」と言い出したそうで、母も「いいのよ別に、気をつかわないで」と言ったそうなのだが、「でも、ご無沙汰してるし」と言うらしく、孫である私や妹のほうがよっぽどご無沙汰ばかりしちょるのに〜〜〜〜

 母は自分の友達に、あまり嫁の話ができないそうだ。
 母の友人は、息子ばかりの人が多いので、集まると「うちの嫁なんて、めったに来ないし、来ても泊まっていかない」なんて愚痴っているそうで、そんな中で「息子が来ないのに、嫁だけ孫を連れてときどき来てくれる」なんて話をしたら袋叩きにあいそうだと、母は言っている。
 なので「うちなんて、いまだに娘二人が独身よ!」と、私や妹が大活躍しているのは間違いないだろう。

 弟の嫁、98点で、独身の娘が25点づつってかんんじで、平均すると50点をやや下回るというのは、世間体としてはよろしんじゃないでしょうか(笑)
 ほら、それで私がうっかり「父母をハワイに連れてってくれるような出来た婿」を迎えちゃったりしたら、「オバサンたちの愚痴大会」に参加できなくなってしまいますから。

 こんな娘ですが、たまに親と外出するのはヤブサカではないので、電話したときにも「誕生日だから、なんかご馳走しようか?」って言われたのですが、ケチな母と外食するよりも、他のプランのほうがいいので、「また休みがあったら実家帰るよ。そろそろ涼しくなってきたんで、あの温泉(テルメ小川)に行きたいな」とリップサービスしたら、「多摩テックにある温泉も評判いいらしい」と言うので「まあ、そっちでもいいけど」と言ったら、

 「そうだ、のんちゃん、今度、多摩動物園に行かない?」

 そういや、私も多摩動物園は行ったことないので、一度くらい足を運んでみてもいいかとは思っている。
 うちの母にいたっては「その昔、あのあたりをハイキングしてたら、動物園が建設中だった」というだけで(独身時代の話らしいので、40年くらい前)、中には入ったことがないらしい。

 「わかった。じゃあ、今度は動物園に行ってから、温泉に行こう!」と約束した。
 親孝行もなかなか大変だけど、でも、親が喜んでいるとやっぱし嬉しい。
 母は私が実家に帰ると、いつも機関銃のように喋るし、私も機関銃トークに付き合うのは得意だし、まあ、「たまに」ですから「うんうん、それで、お向かいのうちの嫁姑の争いは、その後どうなったの?」と、「期間限定・聞き上手」に徹しますが、最近、「へえ?」と思ったのは、今まであんまし喋らなかった父が、けっこう喋るようになったこと。父も引退して(でも、おかげさまで、再雇用してもらって、週に二日くらい通っているようだ。父の人柄がいいのは娘も認めていたけど、彼はとうとうあんまし出世しなかったけど、「いないより、いてくれたほうがいい」っていう人のほうが、長く働けるのかもしれない。そのことばかりは父をかろうじてサラリーマンにしてくれている世間に深く感謝している)、仕事での会話が減ったので、たまに娘が訪ねていくと、前より饒舌になるみたい。

 ミヤノ家は、たぶん、今が一番幸せな時なんだろう。
 フリーターの妹は、前から「親が金出してくれるんなら、格安温泉旅行に付き合ってもいい」と、ときどき参加してるし、「でも、Y子が来てくれるのはいいんだけど、あの子はマイペースだから」という愚痴は、姉娘が聞いてあげるし、それ以外にも「近所の揉め事」とか「お友達のうちでは、ああでこうで」って話は、私がかなり聞いてあげてるし(ま、親バカの反対で、けっこう子バカなんで、多少はウザいけど、うちの母の話はそれなりにちゃんと面白いので、週刊誌で暇をつぶすよりは面白いのです)、弟は母と似た性格なので、「ただのお喋り」だと母と対決するが、でも、孫をたまに見せにいくと親が喜ぶのはわかっているし、そういうとこ保守的なので、そのあたりをちゃんとわかっている賢妻に恵まれて、っていうか、どっちかというと「ニューファミリー系」で田舎を知らないミヤノ家なので、嫁さんの「田舎育ち」が眩しいのである。

 さて、今日は出勤していたのだが、部長も出勤していて、ゆとりがありそうだったので、Sさんのことを相談してみた。
 つーのも、私はもう「Sさん、どうでもいいや」って気持ちになっていたのだが、でも部長がSさんのことをかなり気に入っているのもわかっていたので、「私が、Sさんに厳しいことを言うと、プイと辞めてしまう可能性がある」と思ったので、それは一応、御伺いを立てておこうと思ったのだ。自己保身です。

 で、まあ、ボチボチと緩めに問題点を挙げて「そういうわけで、長続きするか、ちょっとビミョー」と言ったのだが、さすがわT部長、あたしの思いどおりには反応してこなかった。私としては「じゃあ、それは任せるよ」と投げてもらえると予想していたのだが、「じゃあ、ボクから話してみるよ」ってことになってしまったのである。

 ガビーン。
 そうなったら、Sさん、俄然がんばっちゃうよなあ(笑)
 ま、いっか。
 ハイジと私で、「Sさん、かなり疲れる人だけど、部長のお気に入りだから、しゃーねーな。こうなったら二人で共謀してイビるか?」ってなくらいの気持ちでやったほうがいいんだろう。

 それはそれでいい。
 部長がSさんを「専属秘書」としてくれれば、こっちの負担は減るのである。

9月23日(金)

 最近、ぐちゃぐちゃ考えている会社の問題をいろいろ整理してみると、私は自分の都合で「Sさんが仕事に不安と不満を抱えているのはわかるので、そのことについてきちんと話し合ったほうがいいような気もするが、変につつくと本当に辞めてしまう可能性もあり、そうなると決算が迫っているのに、また新しい人に仕事を教えるのは大変だし、せめて決算が終るまでは、電話番として機能してほしい」と思ったんだけど、ハイジがかなり参っているのもわかるので、そうなると「今年こそ、ハイジ君に決算業務をやってもらう」という私の目標が厳しくなる。

 木曜日に、Sさんが帰ったあとに、ハイジにまた「どうよ?」と話をむけてみたら、かなり愚痴っていた。
 私もSさんとハイジの会話を漏れ聞いていたのだが、私には気を使うSさんであるが、同年代のハイジには、かなり気を許しているようで、ハイジも勤めて明るく優しく指導するので、それで「地」が出たみたいで、「いろいろ、流れ的にわからないことが多すぎて・・・・」って話になり、ハイジに「マニュアル作成」を求めていた。
 私も同じような要求をされたことがあるが、「申し訳ないけどマニュアルはない。それに、あなたにやってもらうのは、最終的にはそういう部分的な仕事ではないので、あえてマニュアル化はしない。なぜって、それで固まってもらっても困るから」とはっきり言ったんだけど・・・・・・

 でも、ハイジも自分が経理に配属されたときに「なんじゃこりゃ?」という気持ちは覚えているらしく、そう言われて「わかった。じゃあ用意します」と答えていたのだが、Sさんはさらに「ミヤノさんに言われた仕事のも頼みます」と堂々と言っていたので、ミヤノさん、ジワジワと切れてきました。

 このままだと、ハイジの手助けどころか、単なる「邪魔」である。
 人に仕事を教えるのは、精神的にかなり消耗するのだが、ただでさえ忙しいのに「マニュアル作れ」っていうのはどうなんだろう?
 私は何度も「うちの仕事の全容がだいたいつかめるのに3ヶ月はかかる」と宣言していたし、「イレギュラーが多すぎて、社員でもその都度判断している状況なので、新しく来たばかりの人が、完璧に仕事をこなせるわけがない」とも説明してきたつもりだが、そういうの理解してくれなかったのね。

 だんだん腹がたってきた。

 なので、ハイジには率直にその気持ちを話してみた。
 「これから決算だから、A君の負担はなるべく減らしたいと思う」というセリフはけっこう効いたようだ。彼も「今年こそ決算の仕事がやりたい」と渇望しており、私が「そのことを私は最優先して考えたいと思う」と言ったら、彼の目が輝いた。
 うん、ちゃんと話せば、ちゃんと気持ちは通じるのだな。

 つーわけで、「決算の間は、Sさんをダマしダマし働かせよう」というズルい態度はやめて、来週、きちんと話し合ってみることをハイジに約束した。
 我ながら、男気あふれる決意である。

 しかーし、どうすりゃいいんだろう?
 Sさんは「社員になりたいから我慢してやっている」と影で表明しているらしく、それは嘘じゃないと思う。そんで、あーだこーだ文句ばっかり言うのは、「こんな仕事やってられない」という意思もあるだろうけど、「辞めたい」という意味でもないと私は推測している。ただ単に、思ったことを全部口に出して言ってしまう性格なだけだと思う。

 まずSさんが「うちで将来的にも働く気があるのか?」ってことを確認して、「決算だから、しばらくSさんに対する引継ぎは中断することになる。その間、庶務に徹してくれ」って言うしかないよな。それが嫌だったら、しょうがない。
 秘書的な業務は、私なんかよりもずっと上手くやるので、彼女はどういうわけで経理に憧れているのかわからないが、たぶん「手に職」という意識があるのだろうけど、経理なんて「手に職」にならんのをわかってない。
 性格的にも勝気すぎで、経理には向かないと思う。ってことを言ってやりたい気もするが、でも、なんでそこまで私が言ってやんなきゃいけないのか?って思うので、いろいろ難しいざんす。

 そんなことを考えつつも、木曜日は私の誕生日で、カミちゃんが「飲もうか?」とメールくれたので、下北で飲むことにした。Eちゃんも誘ったらしいのだが、仕事が遅くなるのでキャンセルになってしまい残念。久々に会えると思ったのに。

 8時に待ち合わせして、「とぶさかな」で飲んだ。
 けっこう飲んだので、12時には家に帰ったんだけど、酔った勢いでMちゃんに久々に電話してみた。
 前回は「派遣社員選びをどうしよう?」って相談をしたので、Mちゃんも「その後、どうなった?」ときいてくれたので「それがね〜〜〜〜〜〜」と愚痴が炸裂してしまい、Mちゃんに諸々「そのとーりでございます」な指導もされたのだが、でも「お説ごもっとも」でも、できないこともある。

 結局、朝の5時くらいまで愚痴につきあってもらった。
 Mちゃんが「そうだ、ミヤノのストレス解消に、明日、こういうイベントあるんだけどいかない?」と誘ってくれたので、今日の昼ごろ起きてから、待ち合わせの時間と場所を決めて、3時に日比谷図書館集合で、「東京 オクトーバーフェス」に行った。

 自他共に認める「祭り好き」のMちゃんの憧れが、ドイツはミュンヘンの「オクトーバーフェス」である。一ヶ月間、特設ビヤホールで、大量のビールが消費される祭りだ。
 アサヒビールがスーパードライの広告のため、ミュンヘンのビール会社を招き、「ドイツ年」をバックに、日比谷公園でオクトーバフェスを再現したのである。

 さて、3時に集合してから会場に行ってみると、どこの屋台も長蛇の行列。
 とりあえず、メイン屋台である「シュバーテン」に並んでみたのだが、並びはじめてすぐに「アイスバインは売り切れでーす」と告知されたが「でも、とにかくビールが飲みたい」と我慢して並んでいたのだが、結局、ビールを買うまでに1時間以上かかった。久々に、こんなにちゃんと行列した。

 テレビでも紹介されていたようで(Mちゃんはそれでチェックしたらしいし)、主催者の予想を上回る盛況ぶりのようで、8時までやっているイベントなのに、5時ごろにはどこのブースも売り切れ続出。

 しかし、主催者のアサヒビールとしては大成功だったろう。
 ドイツ本場のビールは、ブースが一つしかなく、1時間も並ぶので、その間に皆、スーパードライを買うのだ。
 テント内の舞台では、本場さながら、ドイツ民謡が演奏されており、日が傾くころには、みんな酔っ払っているので、踊り出す「ロマンチック街道の旅行経験あり」な老夫婦や、ドイツがどこにあるかもよくわかってなさそうな若者が一緒に踊り出すし、バンドの演奏に拍手や歓声で応える客も盛り上がっていた。
 ミュンヘンのビヤホールに行ったとこもあるMちゃんによると「ドイツ民謡って、なんか日本人に訴えるものがあるんだよね」

 巨大な「学生コンパ会場」とも言えなくもなかったが、あちこちで成り行きを見守っていたドイツ大使館関係者と思しき人たちも満足そうであった。
 アサヒビールもそうとう調子に乗るであろう。

 でも、シュバーテンのビールはたしかに美味かったし、ソーセージもつまみとして最高だったよ。あんなに並ばなかったら、もっと飲み食いしていた。
 ぜひ、またやってほしいイベントでありました。
 Mちゃんとも話していたのだが「ほんとに、みんな(自分たちも含む)、屋台フェス大好きだよね」

 あの調子で、イギリスビールとフィッシュ&チップス・フェスとか、スペインのバル・フェスなんてやってほしいなあ。

 つーわけで、すごい勢いで酒ばっかし飲んでいた誕生日近辺でありました。えーと、何歳になったんだっけ?

 自分への誕生日プレゼントとして、ドイツアニメのブースが出ていたのだが、その中に「象キャラ」のヌイグルミがあったので、コレクションに加えました。
9月21日(水)

 昨日は、ちょっと熱っぽかったので早寝しようと思ったのだが、あまりにも早い時間だったのでテレビをスリープにして床についたのだが(独り寝が寂しいときにはテレビに添い寝してもらうのである)、どっかのチャンネルで静かそうな映画をやっていたので「これを子守唄にしよう」と思ったのだが、どうやらそれが、前にヒットしていたはずの「黄泉がえり」って映画で、そのあまりのツマらなさに、目が冴えてしまって、眼鏡をかけて画面を観ていたのだが、クライマックスのコンサートのとこでいつのまにか寝てしまい、ふと目を覚ますとエンディングであった。

 ひとつだけよかったのは、田辺誠一君が白衣姿で出てきたところだけだった。せっかくだから眼鏡をかけてほしかった。
 ちゃんと最初から観てないのがいけなかったのかもしれないが、劇中でも「これは、黄泉がえりです!」なんてセリフがあって、「あれ?なんかこれって憶えてる」と思って、そんなこと書くのはこの人しかいないだろう(私が読んでいる中でだけど)と思って、今日確認したら、やっぱしそうでした

 これがフツーの泣ける映画だというのなら、私はやっぱしダメだなあ。
 まあ、テレビで観てるから、6割引だとしても・・・・
 「タイタニック」も何回かテレビで観たが(でも、あの船の先端のシーンだけはいまだに見そびれているのもなんだが)全然泣けそうもなかったし。でも、あれは映画館で観れば、沈没シーンだけは楽しめたと思うんだけど。

 だいたい、ラストシーンでも、鉢植えの花が咲いているのを映すのはいいとして、そこに主人公がちょびっと前向きになったということをナレーションで説明してどうする。NHKの朝のドラマみたいじゃん。

 そういえば「これは泣けそう」と思って買った「9.11」の本は思ったより泣けませんでした(笑)。
 泣ける系の話もちらほら出てくるんだが、テーマがそうじゃなかったので、肩透かしだったが、でも、面白かったよ。帯に「映画化決定」と書いてあったので、映画で観るとまた違う面白さがあるかもしれない。「24」みたいなかんじで(って言っても、全然観てないのだが)やってくれると、二つのタワーや警察や消防の司令部がどう時系列で動いたのか、うまくやれば立体的にわかる。

 あの本を読んで、初めてわかったのだが、超高層ビルの避難マニュアルって「どっかのフロアで火災があったので、全員とにかく避難」じゃなかったのですね。
 私が今、働いているような7階建てのビルだと「一心同体」という気分があるし、隣のビルが火災を起こしても念のため避難すると思うが、この本でよくわったのは、「100階建てビルの上の階層と下の階層は、街区でいえば1ブロック以上離れている」という気分になるということだ。

 たしかに、隣の建物が火事になったら、とりあえず避難するけど、道路を隔てた向かいのビルだったら、そのまま留まるだろう。

 自分も会社のビルの管理を担当する総務の人間なので、「いざというとき、どう判断するか」っていうのは時々考える。つーか、避難路の確保とかで考えることもあるんですよ。小さなビルだし、狭いスペースにたくさん社員がいるから、どうしても非常口のそばは物置になってしまう。でも、いざというとき、それが生死を分けるかもしれない。エレベータの問題もあって、今のエレベータはほんとになんかあったら、途中で閉じ込めれられてしまう可能性もある。この間は、出入り口の自動ドアが故障して、手動でも開かなくなってしまったが、それで非常事態には大丈夫なのか?(別の出入り口はあるが、そっちは狭い)

 後手後手で改築しているビルなので、いろいろ不具合はあるし、消防基準に合ってない部分も当然あるが、でも、私は消防法よりも、自分の想像力を重視しているので、「オレ基準」に合わないと、やっぱし不安だけど、でも、安全を第一に考えると、不都合が多すぎるし、金をかければ済む問題でもなかったりする。

 なによりも、自分なりに「ここはちょっと」と気がついていたことを後回しにしたために、もし、なんかあったときに誰かが死んだら、一生後悔するに決まっている。「あのとき、30万円をケチったために」ってことで、悔やむのも悔しい。

 ただ、みんなそうなんだろうけど、私に最初から任せてくれれば、改装のときに安全レベルの向上を狙うけど、そうじゃなかったものを引き継いでも、何から手をつけていいのかわからないのだ。
 そこにメスを入れるのは、かなり大変なことなんだけど、自社ビルを管理しているのだから、予算的にも後回しになりがち。そんで、それをじっくり検討する気力も時間も自分には無い。
 大きな地震も続いたし、「わたし、経理の仕事よりも、ビル管理の勉強でもしよっかな」と考える今日この頃であった。だって、いろんな設備のことがわかってないと、業者に見積りを出させても、なにがどうなのか、さっぱりわからないんだもん。

 さて、話は変わるが、最近のフジテレビの朝のワイドショーでイチオシなのは、自民党比例区で「たなぼた当選」だった、26歳の杉なんとか君ですね。
 自民党の関東の比例区は、候補者が足りなくて、社民党がおかげで一議席確保したのは「後世に残る笑い話」になったけど、ということは自民党も「こいつまで当選しないだろうから、公募で来た若いのをいれておこう」ってのが当選してしまったらしい。

 自らを「小泉チルドレン」を言う、その若者は、まさかの当選を果たし、すっかり浮かれて「議員の年収25000万円?議員宿舎は3LDK?」とテレビカメラの前でまくしたて、武部幹事長に叱られて(でも、眼鏡かけろと指示したのはちょっとエラい。眼鏡かけると、彼はちょっとだけ「乙武くん」に似てる)今度は、カメラの前で「ぎゅっと口をつぐむ」という不自然な行動をして、一躍ワイドショーの人気者になった。

 なんか、あまりにも凄いので、私は逆に、彼こそが「民主党が送った刺客」なのかと思ったくらいだ。
 しかし、選挙後に、民主党はシャブ議員で、自民党は「おバカな26歳」が脚光を浴びているというのも、味わい深いものがある。マックのフライドポテトくらい味わい深い。私はマックのポテトが大好きであるが、それを大好きとは言えない疚しさがあるんだけど、でも、たしかに時々食べたくはなるんだけど、でも、だからって「好きな食べ物」には挙げないんだけど・・・・・

 でも自民党は、あのバカをもっと有効活用すればいいと思う。それができたら、次回も自民党に投票するかも。

 まあ、それはいいとしても、あの議員が浮かれてベラベラ喋る様子を見て「ああ、若いって・・・・すばらしくない」と、思ったのは、今、うちの会社の総務で問題になっている「27歳、派遣のS嬢、どうよ?」ってこととシンクロしたのだ。

 「彼女、辞めそうなかんじ」とハイジが言ったのを受けて、私もそう思ったのであるが、その雰囲気に疲れたハイジは今日は明らかに不機嫌というか、Sさんから逃げ気味になってきた。
 私も、Sさんとちょっとブツかり、他のフロアの派遣社員が休暇をとっている間、総務でやる仕事があったのだが、それがSさんの気に入らなかったらしく、前から「これって、私がずっとやるんですか?」って言われて、「いや、総務でやらないといけないだけで、Sさんだけがやるわけでもないので、私がやってもいいんだけど?」と言ったら「いえいえ、とんでもない」

 Sさんは、上下関係には敏感なので、私のことは「上司」と思っているらしく、「自分が嫌な仕事を上司にやってもらうなんて」という気持ちは持っているようだが、でも、「この仕事、ずっとやるのは耐えられない」という気持ちは表明してくるので、こっちもプチ切れ状態になる。

 そんで、彼女はあんまし頭がよろしくないので「マルチタスク」になれないらしく、一度に「あれもこれも」といわれると、自分で優先順位を考えることができないので、イライラするみたいなのだ。
 経理のプロを目指して、うちに応募してきたが、その頭の悪さから、勝手に経理の仕事を理想化しているみたいで「それ以外の仕事に邪魔されたくない」というマインドのようで、だから、「経理」とは違う仕事を片手間にやってもらおうとすると「これは、私の仕事なんですか?ずっとやるんですか?」とすぐに反応してくるようだ。

 ただ、「ガキ」なだけなのは、わかるんだが、同世代のハイジもそういう不満は抱えているが、彼は頭がいいので、っていうか、普通に理解力があるので「こういう雑用をやらされるのは自分だけではない」とわかっているので、黙って耐えているが(しょーがないし)、Sさんはそういうワンクッション(ちょっと様子を見てみよう)をいれずに「これ、わたしがやるんですか?」と、真正直に発言してしまうので、周囲の人を戸惑わせてしまうようだ。

 そのくせ、経理の仕事を説明しても、覚えが悪いし、ややパニクるので、「あまりいっぺんに説明すると、アップアップするから、もっとゆっくり教えよう」と思ってしまうのである。
 要するに、「教えられた仕事を順当に覚えていく」という安定感がないのだ。
 自分でもそのことはわかっているようで、なにか質問してくるときには、囁くようにきいてくる。
 そんな状態なのに、面白くない仕事に対しては、「あまりやりたくない」という態度を本人が自覚しているのかは不明なのだが、あっさりと表明するので、こっちもどうしていいのか迷うんだけど、他人のそういう迷いには鈍感というか・・・・モノの見方が、伸び伸びと自分中心なんだろうなあ。

 私の考えが古いのかもしれないが「つまらない仕事でも、文句も言わず、的確にこなせば、他人は認めてくれて、もっと難しい(やりがいのある)仕事を任せてくれる」っていうっていうのがわかってないというか、彼女に関しては「じゃあ、どんなことがやりたいの?」と思ってしまうのだ。

 能力は無いのに、理想だけは高いっていうのの典型例みたいである。
 彼女の過去の職歴が短いのも納得がいく。

 うーむ、しかし、これから決算期をむかえるので、せっかく「電話番」だけは完璧になった彼女がいなくなるのも惜しい。ハイジが私に「Sさんダメそうです」というのは、何か訴えているのだろうが、私はまた再度、「電話番ができる人材」を一ヶ月間育てる気力がないので、できれば決算終了までいてほしいのだが、だが、今年の決算こそハイジ主導でやってもらいたいわけで、ひょっとしたら「なんとかSさんをダマしダマしいてもらう」よりも、すっぱり切ってしまったほうが、ハイジのためになるのかな?

 部長がSさんを妙に気に入っていることもあるので、できればSさんを持ち上げたいのだが、でも、よくよく考えてみれば、私がきちんと考えなければいけないのは、ハイジの心労のことかもしれない。
 「Sさん、辞めそうないきおいです」とハイジが私にときどきコボすのは、ハイジが「Sさんと一緒に仕事していく自信がない」っていうことなのか?

 なかなか難しい。
 てゆーか、私、そういうの苦手なんで、そういうときだけ私を上司扱いしないでほしいのだが、さて、どうしようか?ハイジには「決算終るまでは、変に話をするとヤブヘビになりそうだから」と言ったのだが、それは私の都合で、Sさんの真意をきちんと聞くのが私の仕事なのかもしれないが、私もそんな給料もらってないと思っているわけで、でも、いてもムダな人を引き止めるのもムダだし、そういうムダは私の最も嫌なことだし・・・・

 それに、23歳の「勘違い」を修正することはできるだろうが(「世の中、もっとシビアなんだよ!」とかなんとか)、あちこちで働いた経験のある、筋金入りの「勘違い」(ちゃんと、面接のときに「うちは、経理というより総務で、雑用が多いですから」って説明したじゃん)を修正してあげる気力ないんだよな。
 「あんたの能力じゃ、分業化された大企業の正社員になるのは無理。中小企業で正社員になろうとしたら、なんでもやりますっていう柔軟さがないと、どこでもやってけないよ?」
 って、説教してあげるのが、彼女のためにはなると思うが、なんであたしが、他人のために、そこまでしてやらないといけないのか?

 いろいろ、悩ましい今日この頃であります。さて、どうなるでしょう?
 乞うご期待。
 つーか、自分がどうするか、自分で一番期待してる状態。もしかしたら、また無理して、暴れるかも。

 ほんとはさ、自分も「下っ端のOL」として、ただひたすら現状維持に努めていればラクなんだけど、持ち前の「自分の人生は自分で決める」というワガママさで、そうもいかないとこがあるんだけど、そのあたりの、「最後にはゼッテー私の思い通りにする」っていう意思をハイジに読まれていて、利用されてるかんじなのが悔しいのだが、やつの読みはけっこう正しいので、そこまでにいきついた後輩の進歩を喜ぶがゆえに「じゃあ、あんたの計画にノってやろうじゃん」と思う気持ちもあって・・・・・・ああ、人間ってややこしい。
9月19日(日)

 毒素の秋とでもいうのか、最近、読書熱心である。
 軽い気持ちで手にした本が、ほとんど外れないというのも大きいようだ。勢いづいて「さあ、次は何?」ってかんじに前のめりである。
 現実逃避にもなるし(笑)。

 小説や映画は、私にとっては「逃げ」なのだろう。
 そんなわけで、土曜日は出勤だったけど、この週末に私が浸ったのは「エマ」でした。ジェーン・オースティンの評判は聞いていた。うちの妹が「高慢と偏見」のテレビドラマにはまり、「あれをコメディにしてるらしいから」と「ブリジット・ジョーンズの日記」を観たがっていたくらい。
 姉はそんなことはつゆ知らず、勝手に「昔ハマった、英国美男映画ファンをおちょくる怪作」と思っていたのだった。

 図書館の棚を眺めていたら、ふと「エマ」が目にとまり、そっちだけしか文庫がなかったので、最初はそっちにしてみた。「高慢と偏見」にしろ、とにかくブ厚いので、ハードカバーを持ち歩く気がしなかったのだ。
 「エマ」はたしかに、すごかった。
 読んでも、読んでも、なかなかページが進まないのだが、EMフォースター作品でも「身分違い」っていうのは大きな要素だったけど(「モーリス」でも不道徳とされたのは、同性愛よりも、「召使とデキちゃったのか?」ってことだった)、ジェーン・オースティンのほうが、そのあたりはもっとドギツかった。

 でも、他人(現代の日本人)には、よくわからない階層の区別がされているのだが、それが絶対というものでもないらしく、ふとしたことで、階層が流動する様子も描かれているので興味深い。フォースターの「眺めのいい部屋」でも、主人公のハニーチャーチ家は、父親が成功した弁護士で、その土地に新たに邸宅を構えたのだが、その場所に、その後引っ越してきた上の下ってかんじの階層の人たち(中の上なのかもしれないが)は、ハニーチャーチ家を勝手に「地元に古くからいる名士」と思ったため、そういうことになってしまった経緯が短く説明されていた。

 「エマ」でも、成り上がりの弁護士一家は、その地の旧家で名門であるエマの家からすれば「下」であったが、あまりにも羽振りがいいので、「エマさんをご招待するのは忍びないが、エマさんちに出入りする人たちでも、やや下な方とはお付き合いしてもいいかも」と、そのコール家がパーティを催すのであるが、そうなると、エマは招かれても断るつもりであったが、招かれないのは面白くないわけで、エマの「ご立派な」知人も「いいじゃん、パーティーに一度くらい出席してあげれば」とか煽るので、ノセられて参加してしまうと、コール家では「エマお嬢様がいらしてくれるなんて!」とたいそうなおもてなしぶりなので、エマお嬢様も悪い気はしなくて・・・・・なんて、やってるうちに、その地では「コール家はウッドハウス家とも交流がある」と認められて、格上げされてしまうのである。

 不思議な世界だ。
 そして、「源氏物語」もそうなんだけど、遊んで暮らせる身分の人たちが、何をするわけでもなく、そういう狭い世界での政治や恋愛にうつつを抜かしているだけなんだけど、でも、現代人だってそんなもんなわけで、「なんで、オレより入社が後だったあいつのほうが、先に課長になるんだ」とか、ほんとにそういうのでもめているわけで、そういうわけで「エマ」の世界は今でも色あせないわけなんだなあ。

 「いるいる。こういう人」って、うなずきながら読んでました。
 あと、おかしかったのは、みんなやたらと健康志向なこと。あの食べ物がいいとか、夜風にあたるのは体に悪いとか、異常なほど気をつかっているが、「アメリカン・サイコ」の美容健康オタクぶりなんかと対比すれば、「人は、金持ちになると、健康に関心が高まるのね」と納得してしまう。

 「エマ」では、あまり下層階級の描写はなかったけど、「源氏物語」でも、いろいろややこしい上流階級に比べたら、召使たちのほうがけっこう美味しいメにあっており、そっちのほうが自由恋愛で楽しそうだよな。

 とういわけで、昨日はずっと閉じこもってやっと「エマ」を読み終わったので、次に控えるのは「9.11」の本だ。森山さんが取り上げていたので「こ、これは・・・・」と速攻買い。

 しかし、あの時、テレビで生中継で観てただけでも、あんなに動揺していた自分に、この本を冷静に読めるのか、自信がなかったのだが、でも、だからこそ「わーい、これはゼッテー泣けるぜ」と思ったのも事実であるが(本や映画やドラマやドキュメンタリーで泣くのが趣味)、最初のほうの訳者の気配りである「主な人物紹介」を読んでいるだけで泣けてきて、今日は出勤だったのですが、朝の電車ですでにウルウルしていたのである。

 ビル崩壊までの102分とやらをブラウン管ごしにお付き合いしたので、あの時間の妙な長さや、あとから考えるとあっという間だったことを考えずにはいられない。
 あのとき自分がどんなに取り乱していたかは思い出すけど、ビルが崩壊するとは思ってなかったので、「あんなに大穴が空いた高層ビルをこの先どうするんだろう?」と変な心配していたことは、おぼろに憶えている。

 それが、突然、崩壊しはじめたのだから、あのときのショックというか、「ただテレビ中継で観てるだけ」の無力感は、それまでに経験したことのないものだった。
 それまでも、豊田商事の永野会長刺殺事件や、オーム真理教の村井幹部刺殺事件で、「テレビカメラの目の前で・・・・」っていう薄ら寒さは経験していたが、WTCビルの崩壊は、そんなのと比較にもならなかった。

 私にとって幸いだったのは、そのときNYにうちの会社の社員が何名か出張していたことである。
 あの映像を生中継で観てしまって、「どよーん」となっていた日本の社員に対し、NYにいる彼らは「帰りの飛行機が飛ばねー、こっちのホテルに缶詰だ。いつ帰れるか、わっかりません」と、明るい愚痴ばかりをメールで送ってきたのである。
 しょーがないから、ホテルの部屋に集まってトランプ・ゲームに興じていたらしい。

 当時の総務部長とも話したのだが「日本であの映像を見ちゃうと、今日からも世界戦争になりそうな気分でしたが、現地はあんまりそういう実感ないみたいですね」

 だって、NYにいる社員が気にしていることといったら「オレって、ただホテルでウダウダしてるだけだけど、これも出勤扱いなんだよね?」という、しょーもないことだったのである。はっきり言って「この予想外の出張延長にも出張手当は出るのだろうか?」ってことを現地にいる社員は心配していたのである。

 「それどころじゃない、大事件なんですが・・・」と総務部長も私も思ったが、自分のことしか考えないNY出張者にちょっとだけ心安らいたことも事実でありました。

 さて、卑近な悩みに戻りますと、今日は出勤している人も少なく、ハイジと私だけになってしまう時間も長かったのだが、ハイジがとつぜん「Sさん、続きそうもないかんじ」と言うので、私はビビったが「やっぱし、そう思う?」

 ハイジの見立てによれば「彼女はもっと経理の仕事をバリバリやりたいようで、電話受け付けとか、来客応対とかは不本意な仕事らしい」
 それは、最初からわかっていたから、派遣会社にも「経理というより、総務です」って口を酸っぱくして説明したし、面接に来たSさんにも「経理オンリーではない部署です」って言ったのに〜

 しかも、ちょっとわからないのは、彼女がいったい、どういう仕事がしたいかだ。
 けっこう、一つの仕事に集中したら、他に邪魔されたくないという気質の人なのはわかったが、でも、伝票入力だけ黙々とやっていればいいのか?
 彼女にいろいろ仕事を教えているから、彼女が今まで大した仕事をしたことはないというのはよくわかっている。大きな会社での派遣での経理事務っていうのは、ほんとにルーティンなはず。それが嫌だったから、「正社員」の道を選んだのでは?

 ま、あたしも「Sさん、ダメそうかな」と思っていたので、ハイジと意見が一致したのはいいことだが、でも決算期は忙しいので、その間だけでも電話番してくれると助かるなあ。

 うちの会社はやっぱ、新入社員をダマすほうがいいみたいだな。
 変に他を知ってると、「それは経理の仕事じゃないでしょう」と思うみたいで。私は、もっと小さな会社出身なんで、うちの会社でもまだ「けっこう分担してるほう」と思えるのですが・・・・

 でも、ハイジは「Sさん、辞めそうな勢いですよね」というけど、私は実はそう思ってない。ただ、彼女は幼いので、自分が疑問に思っていることを口に出して確認せずにはいられないんだけど、そのくせ、「何を根拠に疑問に思ってるのか」ってことがはっきりしてないのだ。

 自分や、自分の今までの仕事を「一般化」できるほどには、賢くないんである。
 しっかりと「一般化」できて、「この会社って変」って思える人は、そう明言しないはずだ。
 もしくは、「ここが変」と思ったら、はっきり言ってくるであろう。

 Sさんは、頭のいい子ではないが、自分で「経理の仕事なら一生もの」と思ったらしく、でも、うちの会社では「経理だけ」ともいかず、戸惑っているのだ。そんで、バカだから、その不安を人に言ってしまう。
 面接のときに私も疑問に思ったのだが、27歳で若いのに「経理でやっていこう」って考えるのはどういうこと?と思ったのだが、結局、何にもわかってないらしい。

 ハイジも、そういう「わかってなさ」が原因で、うっかり経理を志望してしまって、今にいたるので、彼も「できる経理って?」という壁にぶち当たっているから、Sさんとは気が合うかと思ったのだが、Sさんとハイジでは頭のできが違うからなあ。

 あ、なんだ。
 あたし、やっぱし、エマ・ウッドハウス嬢と同じじゃん(笑)
 「生まれつき」のバカには厳しいの。身分の卑しさっていうのでしょうか。

 そういう人は、ずっと召使してればいいと思うんですけど、変な野心もつから、困るわ〜って話ですわね。おほほ。
 さて、頭悪いなりに「かっこいい経理の仕事だけしたい」っていうSさんをなんとか決算期まで引っ張っておけるかが勝負なんざんすね。はあ、ミヤノお嬢様も頭痛いわさ。ハイジ君、がんばってくれたまえ、ここは紳士の出番だ。
9月17日(土)

 夕方のニュースでは、民主党の新代表が選出されたってのが出てたけど、朝刊ではまだ、「管さんと、前原さん一騎打ち」になっていた。
 出勤していたので、ぼんやりと朝刊を眺めていたのだが、朝日新聞の1面で「両候補比較」という表があった。内容的には、政治的なことよりもワイドショー的なこと。「休日の過ごし方」とか「愛読書」とか。

 ぼんやり読んでいたら「あれ?」と思った。
 43歳前原氏のほうが「保守的」で、58歳管氏のほうが「革新」なプロフィールだったのだ。

 愛読書。  前原氏「坂の上の雲」(シバリョー)なのに、管氏の「すばらしい新世界」(ハックスリー)って・・・・

 そこがダメだよ民主党ってかんじである。
 次回も絶対、民主党には投票したくない。

 さらに「カラオケで歌う曲」というのは、管氏が「ギザギザハートの子守唄」VS前原氏「郡青」(谷村新司)

 どっちも「氏ね」ってかんじだ。

 さらに「趣味」では、管氏の「スキューバダイビング」は、わかるにしても、前原氏の「SLの写真撮影」が当てられると、お互いに意図的に貶めているとしか思えん。個々としてはアリだけど、同じ党の「大物VS若手」だと思うと、耐えられない。

 「好きな映画」はもっとエゲつなかった。
 管氏「七人の侍」だけなら流すけど、その対抗馬である「若手」の前原氏の「慕情」「ひまわり」「シンドラーのリスト」ってゆーのはどーよ?

 松下整形塾(わざと)って、何を教えてるの?

 うちの60歳のママンはたしかに「ひまわり」は大好きだ。マルチェロ・マストロヤンニが出てる映画に彼女は弱い。でも、「義経」でタッキーに目覚めている、我がママンですら「慕情」はバカにしてるんですよ。自分の子供と同じ世代の男性が「慕情」を「好きな映画」に挙げていたら、うちのママンはそんな人、絶対に信用しないはずでしょ。しかも、我がママンは「シンドラーのリスト」も観たけど「まあ、あれはちょっとねえ?」って言ってたよ。

 つーか、世代的には「スターウォーズ」と言っておけば安全なのに、そうしなかったのは、秘書がバカだからだろうか。
 いや、やっぱ本人がバカなんだと思う。
 「慕情」と「ひまわり」を挙げるだけで、もう、ダメだ。
 うちの母の世代の人は、自分の自慢の息子が、そんな映画に見向きもしないことをよく知っており、もし、友人が「うちの息子が、そういうのが好きで、よく一緒に観るのよ」なんて言ったら、その翌日は娘に電話して「友達の息子が・・・・!」で、娘も「それはキモい!」で終る。

 アンチ自民党な自分としては、ちょっとやりきれない結果になったようです。
 最も苦手とするタイプが党首・・・・・

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