可燃物な日々

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8月31日(水)

 朝の丹生素・・・・(うっかり、「にゅうす」と打ってしまったらこんなのが出ました)・・・ニュースでやっていたアメリカのハリケーンの被害の映像はすごかった。
 テレビの中の人が「まるで、津波みたい」と言っていたけど、ほんとそんな感じ。
 日本で流す映像は、かなり凝縮されてるはずなので、ほんとに凄い画しか出てこないので「住民は避難してましたっていうけど、いったいどこに避難してたのか?」と疑問に思うほどだ。地下室シェルター?いや、地下じゃ浸水しちゃいそうだし。

 でも、あんなに被害が出てても、死者の数は意外と少ないので、やっぱしみんな、どっかに避難していたらしい。
 そういや、中国がまた洪水の被害でたくさん死んでるとかいうニュースもあったけど、その昔、歴史の授業で「中国の川はよく氾濫したので、それで治水工事が盛んになり、中央集権ができた」なんて話をされたような気がするのだが・・・・

 今日で8月も終わりなんだけど、月末だからいろいろ忙しくて、それでもSさんにいろいろ教えながらやっていたので、けっこうドタバタしていたのであった。

 そんな中、上司がふと言った一言にピリピリピリピリ。
 もー、勘弁してよ。せっかく最近、仲良くやっていたのによー。

 ってゆーか、あんなこと聞き流して置けばいいだけなのだが、「自分で勝手に空気を読みすぎて、自分で作ったその世界にキリキリ舞い」な自分がヤだ。

 この話を書いていると、長くなるので、書くのが面倒なのだが、自分の記録なんだから、がんばって書いてみるか・・・・
 そもそも、話の発端はたぶん、4月である。
 組織変更&人事異動のため、総務の人数が6人から4人に減り、その前に派遣アシスタントを廃止したので、7人分のスペースに4人になったのである。(部長は勘定に入れてません)

 そのときに、隣にあったミーティングスペースをやや拡張することになった。
 それで、、最初に奥にある部署が「こっちはこんな感じにしたい」と案を出してきたので、私が残ったスペースで総務のレイアウトを考えることにした。

 奥にある部署の人が「まあ、そっちもこんな感じかな?」と、こっちのレイアウトも考えてくれていたが、「これは現実的ではないなあ」と思って、「これだと通路が確保できない」と、自分のとこの部長に言ったら「まあ、じゃあ、任せるよ」と言うので、私があれこれ悩んで考えたのだった。
 私が考えたのだから、レイアウトは「私の世界」になってしまうのは当然である。
 私の考える「心地よいオフィス」とは、

 * 顔を上げると、すぐ近くの他人と目が合うのはいや(向かい合わせは嫌い)
 * 横もあんまり近いと落ち着かない
 * 後ろを人が通ると落ち着かない
 * いつのまにか後ろに人が立ってて、後ろから声をかけられるのがいや

 要するに、外国映画に出てくるような、ローパーテーションで仕切られたオフィスがいいのだが、そんなスペースは我が社には無いので、どうしても「島方式」になってしまい、それが嫌なんだけど、まあしょうがない。
 あと、総務は「受付」も兼ねているので、どうしても「動線」が重要になってくる。インターホンが鳴ると、席を立たないといけないのだ。インターホンに一番近い社員が必然的にとることになるのだが、その社員が不在だったり休みだったり、電話中だったりすると他の人が駆けつけるので、なるべく歩き易いところにあるほうがいいし、インターホンで入れた客をエレベータ前でお迎えしたり、宅配便を受け取ったり、と「総務部の入り口」に全員が歩いて行きやすいほうがいいのだ。

 そして私は、自分がそうだから、先に挙げた条件を誰もが望んでいるのだと思っていた。
 でも、よくよく考えてみると、私はそういう性質だから、図書館で勉強するのが苦手だった。落ち着かなかったのである。かといって、変な衝立ついているのも、せまっ苦しいというか、例のラーメン屋「一蘭」みたいで、閉所に悲しい気持ちになってくるのだ。

 でも、他の社員に相談しても、みんなわりと無関心なのがわかって、びっくりした。
 自分の席の位置について、あんだけ無関心なんだから、他人の席を見るからに居心地悪そうに配置する理由がやっとわかった。誰もそんなこと考えてないのね。
 私は自分でも、席の後ろを通られるのが嫌だけど、他人の後ろを通るのも嫌なのだ。もし、そうしなければいけないときには、十分なスペースを確保したい。通るたんびに「すいません、ちょっと失礼」なんて言わないといけないなんて、満員電車の乗り降りじゃあるまいし。

 そういうわけで、あれこれ「もちろん自分に都合がいいように。そして、部署の他のみんなも満足してくれるように」と必死で考えて、最初の案では、4つの机をそのまんま田の字に並べて、片方は「入り口に背を向ける」で、その向かいは「部長に背を向ける」だったので、ゼッてーヤダだったので、というか、それじゃお客さんが入ってきたときに、「客に近い人は気がつかず、客に遠い人が気がつく」ということになってしまうので、前もそんな座席に座っていて、部長が「ミヤノさん」と言うので、「はい?」と部長の方を見ると、部長が「あっちを見よ」というジェスチャーをするので、振り向くと「あのお〜」と内気な客が立っていたりしたので、なんか不便だと思ったのだ。

 てゆーか、感じ悪いじゃん、そーゆーの。

 文章が乱れてますが、気にせず書き進めると、「自分の生理的な趣味」と「受付け部門としての効率」を考え抜いたあげく、私が編み出したのは「L字に配置した二つの島をインヤン模様に組み合わせる」という画期的なものだった。
 絵で説明できないのが残念だが、親指と一刺し・・・・人差し指をL字にして、そうそう「指でファインダーを作る」ってポーズを平面にしたものである。
 で、人差し指の隙間が「入り口」と「インターホン」で、親指側には部長席。
 人はファインダーの外側に座っているので、4人が全員の様子を目視できるし、入り口にも、部長にも背を向けないのだ。
 そして、部長のとことは、社内や親会社の社員がよく訪ねてくるので、真中は通路で、そこに空いてる机を作業台(現金出納でお店を広げたり、給与明細をビリビリしたり、たくさんハンコを押したり、テプラを作ったり、パウチしたり)にした。

 しかも、4人の後ろには、それぞれ書類棚がローパーテーションの役割をして、可能なかぎり(メジャーで計測して、いろいろ実験して、人が座っていると後ろを通り抜けにくいギリギリの距離にした)狭くしたのである。
 それでも、無理やり通るやつはいるだろうけど、でも、通ろうとする人が見えるだけでも違うと思ったのだ。

 我ながら、よくできたレイアウトだと思ったのだが、それを他の社員に見せたら「なんかパズルみた〜い」と言われた。
 みんな「机はきちんと島にするもの」だと思っているらしい。
 結局、それで文句を言う人もいなかったし、部長も、あれこれ言う気も無かった様子なので、そのまま実現したのだが、しばらく他部署の社員から「なんか、ここ、複雑だね」と笑われた。
 そのたびに「だって、現金とか扱うから、まっすぐ通り抜けられないようにしたの」と言っていた。

 あれから数ヶ月たって、その配置で馴染んできたし、ハイジ&クララをまとめて、私とは距離を置いたので、前は彼らと向かい合わせで、彼らのやっていることにいちいち気がついてしまい、横から口を出している自分が嫌だったので、そのちょっとした距離が私には心地よかった。(たぶん、普通の人が、隣の席の人がやっていることに無関心な程度にはなったと思う。心のサングラスってわけだ)
 逆に経理の仕事よりも、私と同じ島になったM嬢が主に担当する「庶務」というか、メンテナンス関係のことが座ったまま相談できたので、私もかなり勉強できたし、M嬢が不在のときには替わりに対応できるようになった。

 で、クララが退職することになったので、替わりに雇ったSさんをそのままその席に座らせればいいだけだったのだ。

 ところが、同じフロアで、ちょっと空白になっている場所があって、そこを空けておいたのは、なんかの計画があるのは、部長から漏れ聞いていたのだが、別の街にあった、ある部門がそのまま移動してきたのである。5人も増えた。
 つーか、このあたりも細かい話になるが、部長の計画では、その部門の「戦略的社員」は、手元に持ってきて、「事務的社員」はそのまま向こうで、ってことだったようだが、その部門にしてみれば「そーもいかん」というは当たり前で、丸ごとやってきたのである。

 それが面白くなかったのか、その部門が最初に出してきたレイアウト案があって、それはけっこう私も納得のいく「生理的にはこうしたいだろう」という、ゆったりした配置だったのだが、それは部長によって見事に潰されて、やっぱし田の字にされてしまったのである。図で見ただけでも狭苦しそうだし、そこの部門の役職者のプライドなんて考えられてない。派遣社員の女性とぴったりと田の字である。我が社では、なんとなく「課長だと、田の字に横付け」(向かいあった部下たちの横顔を眺める位置)という風習があるはずなのだが・・・独立した島を持つ課長もいるし。

 実は、その部門がそのレイアウト案を出したときに、「これだとちょっとスペース的に無理があるから、総務が1メートルほど場所を譲りましょうか?」と言ったのである。それも部長のお気に召さず「そんなオオゴトにすることでもない」と、総務は全く動かないことになってしまった。
 おかげで「隣の部署はギューギューなのに、総務はゆったり」ということになってしまったのである。

 「なんかなあ」と思っていたのであるが、そしたら、その状況になって一週間も経たないうちに(先週土曜日に隣が引っ越してきた)、部長が私にこそっと言ったのだった。

 「クララがもうすぐいなくなるし・・・・」

 てっきり、送別会の相談だと思った。私も「日程はどうしよう」と思っていたのだが、先越されちゃったぜ、と思っていたのに「それで、Sさんの席はそのあと、どうするつもり?」

 そんなの普通、そのまんまじゃん。
 まあ、実は、今、入り口に一番近い席のハイジをクララの席に移動させて、Sさんをハイジの席にしようと思っていたのだ。ハイジをインターホンに一番近い席にしたのは、アシスタントがいなくなったので、接客も派遣任せにできなくなったので「女性はお茶汲みするから、彼にもなんか役割を与えておこう」と思ったからである。あと、クララだと飛び込みの営業マンをじゃんじゃんスルーさせちゃうから、ハイジにしておいたのだが、案の定「けっこうです」と憮然とシャットアウトしてくれて頼もしい。

 そのことを部長にも言ったのだが、「うーん」と難しそうな顔をするので「なになに、どうするつもり?」と身構えたら、「もう少し、コンパクトにしない?」

 それって、要するに「田の字」にしろっちゅーことですかい?
 今度は私が「はあ・・・・」と困った顔で応酬。
 そしたらさあ、「いや、今後、Sさんに直接頼みたい仕事がいろいろあるからさあ」ってゆーんですよ。

 えーと、私の勝手な理解が正しいかどうかわかりませんが、要するに「今のバラけた席だと、いちいち呼びつけて話たり、ボクが歩いていったりしないといけないから不便」なので、座ったまま、あれこれ指示できる位置にSさんを置けっちゅうことなんですよ・・・・ね?

 まあ、新人さんを気に入ってくれたのは、よろしいことですし、これは部長の癖でもあるのだが「新しい女の子」が来ると、「もっと自分の世話を積極的にするように」と努力したくなるようなんである。
 わかり易い話であるが、よく「○○さん、なにか冷たいものあるかな」って言いたがるのだ。
 みんな、そう言うと、心よくお茶を入れてくれるんだけど、でも、みんな言われりゃやるけど、それ以上のことは「自分の仕事ではない」と、わりとクールなので、向こうから「お茶でもおいれしましょうか?」って御用聞きしてくれることは無い。

 みんな、部長が何してようと、関心がないのだ。
 しょーがないから、一番暇な私が、芸者しちゃろうと、部長に一番近い席に座って「大変ですね〜」って話し掛けていたのだが・・・・あ、そーか、あれだな、今思い出したのだが、この前、部長が体長悪そうだったときに、「ふー、頭痛い・・・」とかブツブツ言っていたので、みんなそんなの無視しているのだが、新人のSさんは気を使いまくっているので、キラキラした目で「大丈夫なんですか?」って、小首をかしげて優しく反応してあげたのだ。
 あれがきっと嬉しかったんだな。

 そーだ、そーに決まっている。

 それと、隣の部署が来てみたら、みんな田の字で固まって、派遣の女性が二人でワイワイと仕事していて、とても活気があるし、そっちの派遣2名は、電話受け付けがメインなので、そういう経験がある人たちのようで、声も甲高くて可愛らしいのだ。
 なんか、あれが羨ましくなってきたんだろうな。

 しかし、Sさんがどう思うかわからないけど、今まで適度に部長から離れた配置になっていたのをいきなり部長のそばに移動させたら「なんなんだろう?」と思うよなあ、フツー。
 今までの総務の女性は、全員、いい意味でマイペースで、私もその中で落ち着いて仕事できていたのだが、Sさんは、そういう意味ではマイペースではない「普通に気をつかう人」であるし、「それは自分の仕事ではない」と割り切れそうにもないタイプなので、できたら離しておきたいんだけどなあ。それに、まだ社員になったわけでもないので、もし「なんかヤだな」と思われたら、私の今までの苦労が水の泡ではないか。

 うーん、どうしようか。
 忘れちゃったふりして、しばらく寝かしておこう。とりあえず。
 クララは10日までいるし、その後に席を移動することになるが(Sさんは現在、作業用の手狭な机に座ってもらっている)、そのときになったら部長もそんなことどうでもよくなっている可能性も高い。

 うーん、しかし、ハイジにはちょっとだけ愚痴っておいて、味方につけておこうかなあ。でも、わかってくれるかなあ。部長の悪口を言いたいわけでもないし・・・・(ここには書き殴っているけど)
 Mちゃんに言うとなあ、彼女はそういう勘は無いし、逆に「なんで、なんで、どういうこと?」と細かく説明させられるので、黙っておこう。

 つうわけで、もしかすると、部長と私の激しい陣取りゲームが勃発するかもしれないので、「ああ、めんどくさ」と暗澹たる気分になっていたので、久々に怒りに任せて書きなぐってしまいました。

 ここで語られている「部長のワガママ」は私の勝手な想像なので、部長の真意は別のところにあるかもしれないと、一言お断りをしておきます。(って、すごい言い逃れだな。自分で自分に)

 あと、もう一言、愚痴らせていただければ、私、環境の変化に馴染むのにすごく時間がかかるのよー
 今も、慣れないSさんがいるのに、一番慣れてないのは私だ。
 おまけに、フロアの人口が増えて、雰囲気も変わったので、毎日、すっごく疲れんのよ。

 なので、また動かすのが、すごい嫌なの。

 あ、この「素直な本当の気持ち」で責めようかな。(いろいろ事前に作戦を練って、あーでもない、こーでもないと思い悩んだほうが、「え?そんなこと言ったっけ?」と肩透かしを食う結果になるのではないかという、マーヒーさん利用術である)

 というわけで、今年も恒例の「♪ ほんとのこと知りたいだけなのに 夏休みはもう終わり〜」の一日は、自分の頭の中でヘボいチェスを展開しているような一日であったと、日記には書いておこう。
 今日はポーンをあれこれ動かしちゃ、ひっこめていただけってわけ。
8月30日(火)

 わたしだけ?

 ブライアン・W・オールディーズの「地球の長い午後」を読んだあと、スマップの「世界で一つだけの花」を聴いたら、全然違う歌に聴こえた。

 「パラダイム・シフト」が実感できるので、お勧めです。平和礼賛の歌だと全く思えなくなった。よく「花なんて、きれいだけど、でも、しょせん生殖器だから、なんか卑猥よね」なんて言う人がいるが、産婦人科医はたぶん「ひとつひとつの花の違い」をよく知ってるはずで・・・・ってゆーか、友人の「看護実習生」は産婦人科を経験して「いやー、人それぞれなんだね」って感心してましたが・・・

 たぶん、ちゃんと植物に接している人は「植物=平和」とは思ってないのだと思う。
 会社で細々と鉢植えを育ててる私だって、気がついてるんだから。
 この間なんて、すごかったんだから。土にカビの生えたドラセナ・サンデリーナの土を替えようとしたら、真っ赤な物体が現れたので「ギャーーーー、宇宙戦争みたい!」という、赤い毛細血管みたいのが出てきて、よくよく観察したら、それが根っこだったのだ。超不気味だった。

 前に森山さんがインタビューした学者さんが言ってたんだと思うけど(記憶が曖昧)、夜中に植物をカメラで撮影して、早送りすると、ショバ争いが激しいらしい。枝の置き場などを隣の植物とシノギ合っているらしい。
 ニンゲンは「私が、この場所を占領すると、他の人に迷惑かも」と、たとえば、エスカレータの片側通行などで気がついたりするが、植物はそんなことに気を配らんからねえ。ヨン様に群がるオバサマを「ニンゲン」とするなら、植物は「デビ夫人クラスのオバサマ」の集合体である。

 そんなかんじで、なぜかSFばっかり読んでいる今日この頃ですが(けっこう、「名作」を読んでないようで、けっこう、暇つぶしになるようだ)、「えーーー、キアヌ主演で映画化?マジ?」と思った「暗闇のスキャナー」に着手しているのだが、これって、前に一度読んだ気がするのだが、内容をきっぱり忘れていたのだが、いまさら読み直してみると、きっぱりとジャンキー話で、「こんなだったっけ?」と思うのですが、今と昔では、何が違うかというと「自分が違う」わけで、それもなんかなー。
8月28日(日)

 コニー・ウィリスの「ドゥームズデイ・ブック」を読んでいるのですが、「犬は勘定に入れません」の前編というか、同じ設定の話なんだけど、「犬は・・・」がスクリューボール・コメディだったのに比べると、こっちはシリアスだという解説をどこかで読んだような気がしたが(アマゾンの書評かなんかで)、まだ半分しか読んでないけど(すげーブ厚い)、過去と現在両方でドタバタしているし、コメディリリーフ・キャラも多いので、けっこう笑えます。でも、後半はたくさん人が死にそう。

 しかし、読んでて、なんか違和感があったのだが、それがなんだかわからないまま、夢中で半分くらい読み進みましたが、やっとわかった。
 携帯電話が無いのである。
 2050年くらいのタイムマシンがある時代という設定なのに、電話番が必要という状況に違和感を感じていたのである。その代わり、電話は「テレビ電話」である。
 1992年に出版されたそうなので、「そういう時代だったんかね?」と思ったけど、1990年頃は、一般的ではないにせよ、携帯電話が登場していたはずだし、この小説でもポケベルを持った医師は登場したので、携帯端末を持たないという近未来を描いたのは意図的なのかな?(携帯があれば、あんなにドタバタしなくても済んじゃうので、そしたらこの本の分量は半分くらいになるかも)


 でも、気分的に「出かけるけど、もし○○から電話があったら、こう伝えてくれ」なんてセリフとか「電話を貸してくれ」なんてセリフが出てくると、1980年代が舞台のような錯覚を覚えるのだが、でも近未来を描くのがテーマな小説でもないし、なぜかタイムトラベルはできる時代なんだけど、そのためにしょうがないから一応「近未来」にしているだけで、後は、現代とほぼ変わってないという設定だし、ただ、登場人物が30年前のロンドンに行ったときに地下鉄の切符も買えないというエピソードから、「自動販売機の使い方がわからない」というのはわかるけど、そのわりにはパブではやっぱし現金でビールを買っているわけで、で、わざわざ「1ポンド札を数枚出して」なんて細かく描写してたりして・・・・・・あ、なんか変だと思ったら、1ポンド札なんてねーぞ!

 うーむ、さすがコニー・ウィリス。
 けっこう細かく遊びの仕掛けを編みこんでいるのかもしれない。

 しかし、「なんで、50年も未来なのにケータイもないんじゃ?」と、なかなか気がつかなかった自分も、相当、「過去の人」だよなあ(笑)
8月27日(土)

 昨日書いたペンギンの夢は、もしかしたら「あんたも、そろそろSUICAを導入しろよ」という、潜在意識のお告げだったのかもしれないと、スイカのテレビCMを観て思った。

 今日は日テレの24時間テレビらしい。ということは、「エンタの神様」はやらないのか?と、ちょっとガッカリしてみたりした。
 そういや、今日は出勤だったのだが、会社で朝日新聞のBeを読んでいたら、お笑いブームについてのアンケート集計が載っていて、「お笑いは好きだけど、いいお笑い番組が少ない」という意見が多かったようだ。
 たしかに、似たようなピン芸人が流行りではあるが、その前の世代が「ボキャブラ天国」上がりが多く、「お笑い芸人」と呼ばれていても、実際にそのネタを観たことある人は少ないのに比べて、今の流行は、けっこうネタを大事にしているので、いいと思うんだけどな。

 お笑い芸人として世に出ても、売れっ子になってしまうと、バラエティ番組の司会になるのが「あがり」っていうのばかりだとねえ。でも、今ブームになっているお笑い系の人たちって、あまりバラエティで残らないような気がするんだが。個性派俳優になるってのも、ちょっと想像しにくい。

 なんでもかんでもバラエティ番組に集約されてしまうのは、やはり資本主義の悲しさよ、で、非常に生産性が高いのである。「生産性」とか言っていいのかわからないけど、とにかく効率がいい。
 そんなこと、一般視聴者だってわかっていると思うが、1時間のドラマを撮ることを考えると、「1時間のバラエティ番組」は拘束時間が異常に短いのに、ギャラは同じくらいなのだ。

 なので、「自分はトークなんて苦手だから」とそういうのを嫌う大物も、一度出てしまうと「え?これで100万円?」と、びっくりして、癖になってしまうようであった。本人の気が進まなくても、事務所や家族が許さないのである。

 テレビの話で思い出したが、今朝も出掛けに観た「ベリーベリーサタデー」で宮崎哲哉が一人で喋り倒していた。
 選挙の話題がメインなので、たまたま時間を与えられているのかも、と思ったのだが、でも、他の出演者の顔ぶれや藤井隆が司会なことを考えると、そもそも総選挙の話題で30分も潰していい番組でもないはずだ。
 これは、たぶん、宮崎哲哉の話をただ延々と垂れ流したいだけなんだろう。
 それにしても、ワイドショーですら、コメンテイターなんて、多くて数分の時間しか与えられないというのに、この番組での宮崎哲哉の扱いはなんなんだろう?

 元々、この時間は日テレの「ウェイクアップ」を観ていたので、先々週に初めてこっちを観たので、どういう経緯を経てこういうことになったのかがわからない。でも、「ウェイクアップ」が識者の討論を絡めたニュースショーであるのに、「ベリーベリーサタデー」は宮崎だけの「政治漫談」と化している。
 内容も別にどうってことないというか、阪神ファンが集まる居酒屋での政治談義っていうかんじ、というか、それよりもずっと大人しいというか、似ている雰囲気のものを無理やり考えたのだが、「とくダネ」の小倉氏のオープニングトークに一番近いかもしれない。

 頭のいい人が、それなりの(独特のではなく)切り口で、なんか自分の意見を淡々と語っていて、放っておくと、20分くらい語っているのだが、周囲の人は、それに突っ込みを入れることができない(ナンシー関以外)ので、なんとなく20分間聞いてしまうのである。
 そんで、そのトークが終って10分後には、なんの話題でそんなに熱心に語っていたのか、きれいさっぱり忘れているのだ。

 まあ、テレビで披露される議論なんて、だいたいそんなもんであるが、人気が出る人っていうのは「聴いている最中は、そのトークになんか毒があるように感じるのだが、でも、さしたる不快感があるわけでもなく、しばらくするとすぐに解毒するので、翌日もそのトークを聞くことができる」という才能を持っているらしい。
 ナンシー関は、そういう毒に対する耐性ができないという才能があったので、そういのを拾うことができた。だから、ナンシーのコラムを読んだ人は「そういえば、あれを聴いたときには、なんか、そんなかんじだったんだ」と、毒で一瞬痺れたのを思い出したのである。

 なので、宮崎哲哉もたぶん、そういう「毒を感じない毒」を適度に流す才能があったんだろう。
 でも、すでにあの番組は宮崎哲哉を中心に回っているのだが、それでいいのか、藤井君!
 たぶん、藤井隆自身が、宮崎哲哉の喋りを評価しちゃってるんだろうね。あれが、薬丸だったら、宮崎のトークにもっとダサい突っ込みをいれて、台無しにすることで無意識に潰すだろう。唐沢センセーの日記でも、藤井が唐沢ファンを強調していたとか書いてあったけど、藤井はその「プチ頭の良さ」で損していると思う。

 というわけで、「ベリーベリーサタデー」はしばらく目が離せませんが、土曜日の朝8時半の番組なだけに、出勤だったら観るけど、休みの場合は、この先、涼しくなってくると「昼までバク睡」が予想されるので(今は、休みでも、朝6時に暑くて目が覚めてしまう)この先を見届けることができないかも。

 そうこうしている間に、おばちゃんたちの間で「宮崎さんの解説って、わかりやすいのよね〜。笑顔もすてきだし」なんて評価を高めてしまうかもしれないっす。フジテレビの局CMに登場したらどうしましょう。平成教育委員会には、もう出たんでしょうか?(「ベリーベリーサタデー」は関西テレビの製作だと思うんだが)

 植草さんのことも、けっこうチェックしていた私ですが、ポスト植草と目をつけていた大野さんは、いまだにイラク専門というか中東専門でやっているようで、なかなかハジけてくれないのですが、先日、どっかのニュースショーを観ていたら、どっかの気象予報士が、大野さんに似ていたので「ああ、名前を控えておかなくちゃ」と思ったのですが、メモし忘れました。
 大野さんと、あの気象予報士を並べてほしいです。

 そういえば、「テレビに出てるコメンテイター」とはちょっと違いますが、先日、会社で「救急救命講習」を受けたのですが、最初にビデオを観たのですが、榊原るみ親子が出てきたのはいいとして、専門家として登場した先生の髪型が凄かった。
 私の後ろに座っていた、男性社員も「ぶふっ」と笑いをこらえていたのですが、私も15分くらいあるビデオで、ずっと笑いをこらえるのに必死でした。

 映像無しで表現するのが難しいのですが、「超電磁バーコード」とでも言えばいいのか。
 バーコードは、バーコードなんですが、普通のバーコードだと横から持ってくるのですが、その先生の場合は、「いったい、どこから持ってきたのか、立体的に見せてくれないとよくわからない」という、複雑なバーコードだったのです。
 ちなみに、その先生の名前もメモできなかったので、さっき探してみたら、やはり同じく肩の震えと闘った同志を発見しました。
 そこでリンクされてるお写真よりも、ビデオの中の髪型のほうが凄いです。
 あれを観るだけでも、講習を受ける価値があります。
 あれをOKしちゃった撮影スタッフもどうかしてると思うけど、きっとあまりにも凄かったので「先生、それはちょっと」と誰も言えなかったんでしょうね。

 「自分の髪型を救命したほうがいいんじゃないか?」と思いましたが、ただの応急処置だったのかもしれないけど、でも、そのビデオの中では「救急救命を行う勇気を持ちましょう」と述べていましたが、あんな諦めの悪い髪型した人に「勇気」と言われてもちょっと・・・・
8月26日(金)

 一昨日の夢を今日になっても覚えていたので「もしかしたら、なんか重要なのかも」と思ったので書き残しておく。

 なぜだか忘れたが、私は「ペンギンの置物」を探していた。
 別に「皇帝ペンギン」を観て、急にペンギン・コレクターに転じたわけではない。
 ちなみに、「皇帝ペンギン」は観てない。
 観る予定も今のところない。
 なぜかって、テレビCM観ただけでも「きゅわーん」とか声が出てしまうほどカワゆいので、あれを劇場で黙って観る勇気がないからである。あと、なんかあそこまでカワゆいと、つい「どこに出しても恥かしくない立派な天邪鬼」の私は、「なんだか、風俗店の広告チラシのようだ」と身構えてしまったり、あと「そりゃ、店に行けば、女の子が、あーんなこともこーんなこともしてくれるんだろうけどよー、でも、なんか、そういう約束された快楽に金払うのヤなんだよねー」と思ってしまうのだった。

 そういうわけで「絶対感動する」という作品にはついつい警戒してしまって、「象が出てるから、どっしよ?」と思っていた、ナギラ君の象使い映画も、ちょっとパスしている。最近のそういう「感動もの映画」のCMは試写会でボロボロ泣いている観客を写しているものが多く、あれ観ただけで行く気なくしている自分は本当にガンコモノだと思う。

 そう言いながら、NHKの動物ドキュメンタリー観ながら、ボロボロ泣いていたりしますが・・・・ま、受信料の元はとらんとな。

 話が逸れたが、そういうわけで、夢の話である。
 どこかのショッピング・モールを歩いていたら、ペンギンの置物を発見した。
 改装中の店の外に並んでいたのだ。
 シャッターが半分下りた店先に、古びたペンギンが数体置いてあった。
 大きさも、体長30センチくらいで、(夢の中の自分にとっては)ちょうどよかった。

 「これって、もしかして、もう捨てるものなんだろうか」
 と、じっと観察していたが、ふと手にとってみたけど、それをとがめる人もいない。
 改装中らしき店内を覗いてみたが、誰もいなくて、ペンギンの置物を抱えながら「誰かいないかなあ」と、夢の中での体感時間で30分くらいそこで佇んでいたのだが、誰も来てくれない。

 「うーん、どうしよう。改装中なんだから(たぶん花屋らしかった)、もう、こんな古い置物は要らないのだろう。だから、無造作に外に置いてあって、誰もいないのだろう。だから、これを勝手に持っていっても構わないだろう」

 と思ったのだが、でも勝手に持ち去るのも気がとがめたし、それに、その店はたまたま無人だったが、店の前はけっこう人通りがあり「これを抱えて歩いているうちに、ジュースでも買いに行っているかもしれない、この店の関係者が見咎めるかもしれない」と思って、結局、その置物はあきらめた。

 場面が変わっても、まだ私はペンギンの置物を探していた。どうやら、趣味で集めているのではなく、なんかのディスプレイで必要らしくて、「ああ、このペンギンだとちょっと小さい」とか「これだと色が合わない」とか一長一短なのである。

 そんなわけで、目が覚めてからも「わたしゃ、なんでペンギンの置物をあんなに探していたのだろう?」と思い、昨日も今日もそのことについて考えていたのでありました。

●現金が合わなねーよー

 うちの会社はけっこう現金出納が多いので、集中する時期はけっこう大変なのだ。
 今までは主にクララがやっていたのだが、彼女がプライベートでとっ散らかっていたときに、ミスが多くなり、見かねたハイジが引き継いだのだが、新しく来た派遣のSさんが来ても、ハイジがスムーズに仕事を教える暇が無いテンパッた様子だったので「現金出納も一部手伝ってもらえば?」と言ったのだが、人に教えながらやる余裕もなかったようだったので、「わかった。じゃあ、あたしがしばらく現金担当して、Sさんに伝票入力とか手伝ってもらうから」ということで、最近は私がやっている。

 まあ、普通のことなんだろうけど、Sさんは「手順をきちんと覚えよう」とする人らしく、いちいち順番を確認してくるので「だから、うちの会社は少人数でやってるから、最終的に自分でわかるようにファイリングできてればOK」ということを繰り返しているが「てきとーにやってよ」というのが苦手らしいというか、そういう経験が少ないのだろう。
 私の教え方も大ざっぱなので、ちょっと不安を感じるのかもしれないが、でも手順なんて好きなように変えればいいし、私は経過にはこだわらないのだ。
 つーか、仕事上でよくブツかるのは、そういう「経過や順番を大事にする人」というか「前の人はこうやってした」という理由だけで堅くなに守ろうとする人である。まず、どういう理由でこういうことをやるのかってことを理解しようともしないのだ。

 今日は、夏休みも本格的に明けてきたのか、電話も多かったし、みんなドタバタしていた。
 Sさんに伝票を打ってもらうために、私はいつもより早めに現金出納をして、今日の現金を締めようとしていたのだが、なにかと用事が入って、結局、4時半頃という「いつもの時間」になってしまった。

 さて、やっと現金を合わせてみたら、「・・・・・・劇的に違う?」
 63万9千9百80十円の誤差。
 これはヤバい。

 最初に疑ったのは、クララだった。彼女が別の現金処理をしていたので、それが大きく違っている可能性大。
 しかし、クララに「○○代のストックを入れ替えた金額が違ってない?」と言っても、忙しそうな彼女は親身になってくれず、「あれ?なんか違ったかな?」と言うばかりで、ちゃんと調べてくれないので、さらに私があれこれ調べたら「ほら、今日、銀行から現金出してきたのが、○○万円でしょ?で、こっちのストックに移したのが、金額が変わってないじゃん」と言ったら「あ、そっか。60万移しました」

 ほら〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 さて、それで誤差は一気に減ったが、でもそれでも「うっかりミス」とは程遠い金額である。(10円とか1000円くらいなら、出納ミスというのもよくあるのだが)

 もう一回、今日の現金出納を洗いなおしたら、Sさんが20円ミスしていた。
 おーし、これで980円という端数の謎は解けた。

 うーん、しかし、どうしても4万円合わない。
 4万円っていのも、ヤな数字だな。仮払いとかだと、5万円というのがメジャーな数字なのだが・・・・・

 しばらく悩んでいたが、ハイジに「なんか、A君のほうで現金出した憶えある?」と聞いたら「えーっと?いくらですか?」と言うので「4万合わないんだよ」

 「あ・・・・・・・・」

 「あ?」と私。
 「そういや、一昨日、ミヤノさんが帰ってから、Yさんが急な仮払いで・・・・・」

 ぎゃおーーーー、急に出金するのは構わないが、なんか証拠を残しておいてくれたまえですよ〜

 「その4万のために、ずっと私はあれこれ悩んでいたのに・・・・しくしく」

 しかし、忙しそうなハイジは謝罪の言葉も無し。(人がそういうとき、きちんとしないと堂々とクレームをつけるのだが、自分がやると、そしらぬ顔なんである)

 というわけで、私が「現金が合わない、くすん」と悩んでいた原因は、クララが60万円、ハイジが4万円、Sさん20円が競作したのであった。

 一瞬、「みんなして、共謀して、私を陥れようとしているのか?」という陰謀説が頭をよぎったくらい、珍しい事態であった。
 頭に来たので「みんなして、現金を狂わせた」と騒いだのだが、それに共鳴しちゃってオロオロしていたのは、20円間違えたSさんだけで「あれ?なんで間違えたんでしょ、おかしいな、おかしいな」と過剰に反応してくれたので「ただの書き違いでしょ」とそっちは押さえた。

 自分のミスなど、そしらぬ顔のハイジとクララの厚顔さを逆に見習ってほしいのだが・・・・

8月25日(木)

●嵐を呼ばない女

 もしくは「マーフィーさんに弄ばれて」でも可。

 今日はお休みだった。
 土曜日には他にも出勤する社員がいたので、私は土曜日休みにして、今日は出勤に替えようかとも思ったのだが、私がいると、ハイジがSさんにいろいろ説明するのがヤリにくかろうという、高度な気遣いをして、やっぱし休みにしたのである。

 それに、「自称・気配りの人」である私は、Sさんが暇そうだと「ああ、いけない、早くなんとかしてあげなくちゃ」と自分の仕事そっちのけで、会計ソフトの使用法や、会社の業務内容の詳細の説明や、自分のやっている仕事の中で簡単そうなものをお願いしたり、と、なんだか勝手に「おかーさん」になってしまうようで、友人の「新米おかーさんA嬢」のように「自分の時間が全然ないよー」な事態に陥り、結果として、自分の仕事は相当滞っているのである。

 かと言って、Sさんがいなくなる6時以降に残業して消化する気力も無く、「そっか、土曜日にまとめてやろう」と思ったのである。それに、この時期(20日から月末)は毎月暇なのだ。ほんとは倉庫に溜まった書類整理しようと思ってたんだけど、そんなのは後回しよ。

 せっかくのお休みなのに、台風接近というのもなんだか損したような気分だが、朝5時ごろ、雨音で目が覚めて、窓を開けてみたら、冷たい風が入ってきたので、二度寝したら、11時くらいまでぐっすり眠れた。
 ここんとこ、休日でも、昼間で眠ることなんてなかったので、久々の惰眠に満足満足。

 テレビをつけたら、東海付近にかなり台風が接近しているようで、これから夕方にかけて、関東も暴風域に入る可能性も高いようだ。そうこうしているうちに、外の雨も激しくなってきて、「笑っていいとも」を観てる間、雨が吹き込んできたので、窓を閉めてしまった。

 けっこうなドシャ降りなので「外出もしたくないなあ」と思ったが、でも、ジャコジャコという雨音を聞いていたら「そっか、ちゃんと武装して出れば、これも楽しそう」と思ったので、昼食は外で食べることにして、レインコートと長靴姿で張り切って外に出た。

 さっきまでのドシャ降りがうそのように、ぴたりとやんでました。

 「でも、いつまた豪雨になるかわからないし」と思って、レインコートはリュックにしまって、Tシャツ・Gパン・長靴(もちろん、ジーンズの裾は入れる。そうしないと、ふくらはぎが長靴にこすれて痛いのだ)で歩き出し、近所の韓国料理屋でカルビクッパを食べた。

 外に出たら、霧雨みたいのが降っていたが、傘を差すほどでもなかった。せっかくだから、本屋に寄ってから、図書館まで足を伸ばした。(我が家から20分強の距離)
 図書館を出ると、雨がパラパラ降っていたけど、歩いてるうちにまたやんでしまった。

 悔しいから、近所のクリエで本を読んでネバっていたけど、全然降らないから、諦めて帰宅しました。

 家に着いて、窓を開けてから、寝転んで本を読もうとしたら、いきなり ドーーーーーーーーっと雨が降ってきた。

 ちくしょー、あたしが張り切って長靴履いて外に出ると、いっつもこうなんだよな。
 去年も、何度か長靴履いて出勤したが、晴れ渡った空の下で長靴で昼食を買いに行くハメになったりした。
 豪雨による水害で悩んでいる地域の皆さん、あたしを営業で呼んでください。ピタリとやみます。

 ちくしょー、あたしはただ単に、大雨の中、意気揚揚と長靴で闊歩したいだけなのによー

 みんなが避けて通る、水溜りなんかをガッポガッポと直行したいだけなんですー

 砂浜で4WDが自慢ゲなのと同じような「ささやかな権力志向」を発揮したいだけなのに・・・・

 でも、三茶の商店街で、一人だけ上品そうなオバサマが長靴を履いてました。長靴仲間はなんて言うのだろう。ナガグッチャー?
 あと、フード着きで、いいかんじの子供っぽくないチェックで、ウエストがちょっと絞られているので、ぱっと見、かわいいワンピに見えたレインコートを着てる人がいた。かわいかったので、うらやましかった。どこで売っているのだろうか?

8月24日(水)

 「今日のトリビア」で「秋葉原の男性は絡まれてる女性を電車男のように助けてくれるか」ってネタで、ゲラゲラワラッてしまいました。

 今日のお昼は、派遣のSさんと二人で外に食べに行ったのですが、そこで、なぜか「ミヤノさんって、お習字とかお茶を習ってるんですか?」と言われ、「はあ?」となった。
 なんだろう?「お習字習ってるんですか?」と言われたら、「私って、そんな達筆かしら?うふ?」と思うだろうし、「お茶を習ってるんですか?」だったら「うふ?私って、そんなに身のこなしが優雅かしら?」と思うかもしれないけど、お茶と習字の共通点はなんだろう・・・・「着物が似合いそう」とか言われるのか?と、返事をする前にいろいろ考えてしまって、「え?別に習ってないけど・・・なんで?」と聞いたら、「いえ、姿勢がすごくいいから」と言われた。

 自分ではよくわからないのだが、ときどき「姿勢がいい」と誉められるので、そのたびに「腰を悪くしてから、医者に言われて意識してるんです」と言っているのだが、まあ、それも理由の一つなのだが、本当は、周りを観察していて、「姿勢がいいほうが、人として立派に見える」という法則を自分なりに見出して、実行しているだけである。そんで、さらに本当のことを言うと、「同じ程度の容姿なら、姿勢のいいほうが、美人に見える」という法則を発見したからである。ま、そのあたりは、自分で発見したというよりも、ファッション誌などの影響も多いと思う。

 まあ、それはいいとして、その後も彼女の質問は続き、「ミヤノさんて、休日は習い事とかしてるんですか?」「へ?」というように、微妙に私を戸惑わせたのであった。なんでそんなに私に習い事をさせたいのだ?
 なんだろう。一般的女子社員同士の会話って、習い事の話題が無難なのかなあ?
 よくわからない。

 そういや、昔、大手企業で派遣で働いていたとき、最初は数名で食事に出ていたのだが、話題は「海外旅行でやった超高級エステ」だったり「習い事」だったりしたっけなあ。「着付け教室に通い始めたの」とか。
 「わー、内館牧子のドラマみたーい」
 と、ちょっとだけ感動した。

 でも、あのときには、隣の部署の女性主任が一人でそういう自慢話をしているのをその部署の派遣社員数名が「へえ、すごいですねえ」「いいなあ、私もやってみた〜い」なんて、ひたすら聞いているだけで、空気読むのが苦手な私ですら「ここは、変に口を出さずに、うんうんと聞いてればいいんだな」と聞き役に徹したというか、「そうなんですか」としか言いようがなかった。
 私を食事に連れ出してくれたのは、同じ部署の社員の女性だったが、彼女は数回だけ私をそのグループと一緒に食事させたが、その他は、ほとんど二人きりだった。短期派遣だった私が来るまでは、彼女はそのグループと一緒に食事していたはずなので「え?いいの?あの人たちと仲良くしておかなくて?」と要らぬ心配もしたが、「ま、いっか」と詮索もしなかったけど、彼女もどっちかというと自分から喋る人でもなく、私がテキトーに語る「あのドラマのキムタクはイマイチっすね。それよりも、相手役の弟が光ってたんで、名前チェックしてしまいました」なんて話をずっと熱心に聞いてくれた。

 Sさんも、そんな職場環境で働いていた人なのかもしれないな。
 切れ者でもないけど、そんなに頭の悪い人でもないので、それほどあからさまでもないのだが、「できるだけ誉めよう」と努力しているようである。普通はあれで十分通用するのだろう。
 でも、残念なことに、私ったら、天邪鬼だから、持ち上げられるのが苦手なのよね。

 例えば、この日記でも、ときどきリアルな知人から「字がたくさん書いてあってすごい」と誉められることがあるけど、それって誉め言葉じゃないでしょ、と思うわけで、逆に、うちの妹が言ったセリフだが「読もうとしたけど、字ばっかりだし、やたらとたくさん書いてあるので、2日分読んだだけで疲れてやめた」と言われたほうが「ほーほっほっほっほ」と鼻高々になるのである。あんときは「さすが血の繋がりがあるだけあって、誉めどころを心得てるよ、妹よ」と思った。

 しかし、普通の人と食事中に会話してると、まるで見合いの会話みたいになるんだなあ(笑)
 「習い事してるんですか?」「夕飯は自分で作るんですか?」って、仕事の同僚に、プライベートを語る趣味あんましないんですけど。会話の流れで「ああ、私もそういえばさ〜」とか「私の友達もね・・・」なんてことになるはあるけど、「人に名前を聞くときには、まず自分から名乗れ」じゃないけど、「私、最近、ティラピスに凝ってるんです」って話を披露してから「ミヤノさんも、運動とかします?」って言われるのは全然構わんのだが、世間の普通のルールっていうのは「まず上司から話を引き出す」ってことになってるのかね?

 自分が「上司」という立場になったのがないので、そういうふうに持ち上げられるのに慣れてないらしい。
 ついでに、こんなことも言われた。「ミヤノさんて、お茶出しとかそういうのも積極的にやる人じゃないですか。普通は上司の人ってそういうのやらないのに・・・・。なんかそういうのって、すごいというか、そういう人の下で働けるのがうれしいです」

 えーっと。
 私、今、この部署で一番暇なんで、自然と給湯室周りに時間をつかってしまうだけである。元々、パソコン相手の仕事よりも、そういう仕事のほうが好きだったし、仕事に集中しない分、周囲に気を配っているので、ついつい私が先にお茶出ししちゃったりもするけど、まあ、そんなもんは手が空いてる人がやればいいだけで、変に当番とか決めるのが嫌いなだけである。
 それに「上司」って言ったって、部長の次が私だけど、私だってただの「課長代理」であって、自分では「上司」だとは思ってないけど、まあでも、最近はちょっと諦念気味で、「総務部平社員の中では、私がチーフである」とは思っているけど、私の想定している「チーフ」っていのは「学級委員」なわけですよ。それなら、バリバリの経験者だ(笑)
 なので、私は学級委員であるが、掃除当番は皆と一緒にやるのが当たり前なんである。

 さて、久々と「普通の人」と一対一で会話して、「うーむ、やはりフツーって最強だな」と確信したのだが、最後にSさんは、ささやかなミスをした。
 「でも、ハイジさんて、やさしい人ですよね〜」
 って言ったのだ。

 やさしい?
 はあ?

 いや、「頭のいいヤツ」であるし、けっこうクールぶっているが、実は甘えっ子で、実は小心者の「実はいいヤツ」だとは思うが、彼を「優しい人」なんて言った人は初めてだ。

 いざというときにオトナゲないミヤノさんは、フリーズしてしまい、「え?・・・・・あ、ああ、そうだよね」と思いきり挙動不審になってしまったではないか。
 後から冷静に考えてみれば、彼女はただ「凡庸な誉め言葉」を並べているだけなんである。

 せめて「けっこう、堅い人なのかと思ったけど、根は優しいみたいですね」くらい言ってくれれば「ああ、そうだね」と言えたのだが。
 というわけで、「優しい人」発言で、それまでのSさんの私に対する賛辞までが「そういうもんなんだ」と全て帳消しになってしまいました。

 そう考えると、「誉め上手」って難しいんですよね。たぶん、上手くやろうと思ったら、なんでもかんでも誉めるのではなく、たとえば、私に対しては「ハイジさんって、ちょっととっつきにくくて・・・」とか言っておけば、私が「うん、でも、あいつ、けっこう優しいやつなんだよ」と言うことができて、そしたら、私に対して「ミヤノさんて優しいんですね」と言っておけばOK。
 だけど、個人的にはそんな会話もゲロゲロだけど、毛繕いだと思えば耐える。

 どうやら、心構えとしては、Sさんが「慣れない職場」に戸惑っているのではなく、私が「慣れない普通の人」に戸惑っているというか、自分が「Sさんが支配する職場」に戸惑っているとイメージすると「ま、こんなもんか」と思えるので、そっちのほうが自分にとってはいいらしい。
8月23日(火)

 総選挙、まったくわけわかんなくなってしまいました。
 真面目な私は、思いつめて、ついうっかり公明党に投票しちゃいそうです。(笑。というか笑えねー)

 しかし、ワイドショー的な切り口でも、選挙のニュースはすでに「妖怪大戦争」のようになってきて、出るわ出るわ、ワイドショーの妖怪がワラワラと。野田聖子の対抗馬というか、女刺客として、どっから探してきたのやら、明らかに聖子ちゃんより美人の女性アナリストが出てきた時点で、なにもかもどうでもよくなってきたが、そしたらホリエモンが出馬して、それを予想していたらしい宮崎哲哉が、藤井隆が司会をしている土曜朝の情報バラエティ番組「ベリーベリーサタデー」で「ほーら、やっぱり」と得意げだったというのも、なんかな。

 順番はどうなっているのかわからないが、その後も、ムネオ新党とか康夫ちゃん新党とかが出てきて、「ああ、なんだか知らんが役者は揃ったらしい」と脱力。
 個人的に残念なのは、せっかくの妖怪大戦争なのに、マキコさんがイマイチぱっとしないところだ。
 でも、その分、ムネオを支持するチハルの妖怪度が加速中である。

 で、笑ってしまったのは、月曜朝の「とくダネ」では、コメンテイターが生出演したホリエモンを総力を挙げて攻撃していて、「ああ、なんかあるんだろうなあ」と思ったが(ピーコなんて、実はホリエモンなんて、どうでもいいんだと思うんだけど、マジに突っ込んでいた)、それをマジ受けして「ちげーよ、ちげーよ」なレベルの受け答えしかできないホリエモンもなあ。

 でも、久々に脚光を浴びたホリエモンは、なんだか急激に老けていた。自分より、5歳も年下とはとても思えない。40歳です、と言われても「ああそう」と思うだろう。
 で、田舎では、「テレビにたくさん出てる人」を間近で観ると、みんな妙に興奮するということがよくあるようで(都会だと、見て見ぬふりをするのがオシャレだと思っているので、みんな我慢しているだけなのだが)、ホリエモンにジジババが群がっていく様子はそれなりに楽しい。

 「うちくる?」に中村雅俊が出てたんだが、司会のヒデちゃんが高校生のころ、近所の撮影スタジオに中村雅俊が来ると聞いて、友達と自転車で駆けつけようとしていたら、後ろから「おーい、二人乗りは危ないぞ」と叱られて、振り向いたら、中村雅俊本人だった、という話を披露していたが、それで中村が、「そーいや、番組のロケで九州に行ったときにも、高校生の自転車部隊によく追いかけられたんだけど、後で、世良正則に『俺もあの頃、自転車で追っかけてました』と言われて苦笑した」なんて話をしていた。

 私がもしも今、広島の男子高校生だったら、やっぱしホリエモンが乗った車をチャリで夢中で追っかけるね。
 「うぉおぉぉぉぉぉぉぉ、ほりえっもんだーーーーーーー」って。
 青春だな。


 話は変わるが、日曜日のNHK特集でやっていた「ウォータークライシス」は、「本当にある怖い話」として、夏の涼味満載でした。NHKは本当に怪談が上手だ。
 インドやアメリカの穀倉地帯で、地下水の水位がどんどん下降しているらしい。
 もともと、乾燥地帯の地下に溜まった地下水で耕作しているわけで、数千年かけて溜まった地下水をほんの数十年で使い果たしそうな勢いなんだとか。こわーい。

 そんで、番組ではこういう脅し文句が何度か出てきた。「水の豊富な日本も無関係ではないのです。日本はそういう国から大量に食料を輸入しているので、それは大量の水を輸入しているのと同じことなのです」

 ミネラルウォーターの比ではないようだ。ステーキ一枚にどれだけの淡水が使用されているのかって、すごい水の量らしい。牛が食べる穀物が、大量の水を使って育てられたわけだから。

 そんなこと言われると、単純な私は「すいません、すいません、私が何気なく口にするものが、そんなことになっているのですね」と、反省してしまうが、でも、だからってアメリカの牛肉食わないっていうのもオトナゲないから、(昔よく、「ナイキのアジア工場は労働者を搾取している。だからナイキの製品は買うな!」とアジっていたミュージシャンがいたけど、大人は私は「でも、それでナイキが潰れちゃったら、一番困るのは現地労働者だろ」と思ったんだけど、ああいうのは、本当に不買運動するべきものでもなく、「有名人が糾弾している」ということ自体に意味があるわけで、「ナイキは買うな〜〜〜」と言われたら、何も考えずに「いえーい」と言えばいいんだということに気がついたときに、わたしはすっかり本当の大人になっていて、そんなアーティストのライブなんて行かなくなっちゃった)じゃあ、どうすんの?ってことになったら、やっぱしわかりやすいのは「食い扶持を減らす」ことであって、今の状況だと黙ってても、日本の人口は減るみたいだし、もし人口が半減すれば、外国の地下水を荒らす危険も低くなるよね、って、ほんとは流通ってそんな単純なもんじゃないことも一応、勘でわかっているのだが、でも、それ以外にどういう対処があるのだろう?

 なのに、こんな素直な私をもてあそぶような「少子化って大問題」なニュースが流れると、「あの怪談」と「この怪談」は別の怪談だということはわかっているのだが、そんな怪談同士がどう影響を与えているのかがよくわからないので、悩む。

 まあ、世の中にはこういう、単純に解決できない問題のほうが多いみたい。と思って、納得するしかない。超常現象をテレビで楽しく鑑賞するのと同じ気分だ。

 そういえば、今年の甲子園は、久々に「不祥事」に沸きましたね。
 もう、「不祥事」なんて文化は廃れたのだとばかり思ってましたが、高知代表がドタキャンならぬ、ドタ不祥事で刺されて、代役が出たのは、それなりの「夏のドラマ」として演出されてましたが、それでパンドラの箱みたいな「不祥事の箱」が開いちゃったみたいで、優勝した高校の部長が暴力でなんちゃらとか。

 進歩しないのね。いつまでも。
 その昔、「不祥事」が流行ったときにも「まるで、戦中の隣組制度みたい」と批判されたというのに。
 部員がタバコ吸ったくらいで出場取り消しっていうのもね。
 婦女暴行くらいの事件だと、まあ、被害者のことも考えて死刑(出場停止)くらいはしょーがないと思いますが、内部で暴行とか喫煙くらいなら、どーでもいいじゃん。

 駒大なんとかの事件になると、暴行していたのは、27歳の部長という、一般市民には「いったい、どういう役職?」という人なので、彼が部員を殴ったせいで、優勝に水を差すというはどうなんだろう。
 悪いのは、優勝した野球部員たちじゃなくて、殴った大人の部長じゃない。
 そいつだけクビにすればいいだけの話で、なんでトップニュースなのか理解不能。

 まるで、選手全員がドーピングしていたかのような扱いはちょっと可哀想だ。

 だって、高校野球じゃなくて、会社組織で考えてみれば、たまたま殴る部長がいて、でも、部下はみんな我慢していたわけですよ。そしたら、その部署が、ヒット商品出して、世間の話題になっていたら、急に「あそこのヒットの秘密は上司の暴力」というのが出ちゃって、せっかくのヒット商品が回収騒動になったようなもんじゃん。

 不良品だったらわかるけど、それを企画した部署に暴力社員がいたからって、回収するのって変でしょ。

 前からよく言われていたけど、「じゃあ、善良じゃないと高校野球に出ちゃいけないんだ?」というのは、けっこう他でも応用できて、みんな変に「ワル」に憧れるくせして、「伝説のワル」は持ち上げるけど、現在進行形のプチ悪には厳しい。

 ま、たしかにね。そんなすぐに刺されて転覆するようなプチ悪なんて、「善良」よりもダメだとは思うけど。
 実際、「善良」のほうが、けっこう扱いは難しいし。

8月21日(日)

 笑っていいとも増刊号の前の番組を観ていたら、おすぎとピーコがキャーキャーと騒ぐ若手イケメン俳優が出ており、「どれどれ」と思って、ちゃんとコンタクトレンズを装着してから観てみたが、まあ、たしかに欠点の無い顔立ち。タッキー系統である。
 でも、喋りもイマイチだし(まだ若いんだろう)、顔はキレいだが、それだけって感じもしたのだが、そいつが「もこ」と呼ばれており、よくよく聴くと「もこみち」という名前らしい。「速水もこみち」というのだ。

 どう考えても漢字変換できなかったので、後で調べてみたのだが、それが本名なんですと。ウィキペディアにも上がってました。

 なんか、どっかで聴いたことある名前だと思ったが、友人の飼い犬がそんな名前じゃなかったっけ?

 それにしても、インパクトのある名前だ。ネットで検索したときにも自分と同じような意見というか感想が多かったけど、顔だけだと憶えられないが、名前で憶えてしまうし、それに、超イケメンなのに、名前で天然ボケをかましているあたりが高感度アップだろう。

 ちなみに、私の趣味で言わせていただくと、色が黒すぎる。

 うちのオカンは、ああいうの好きかもしれない。
 なにせ、60歳になってから片岡孝夫(今は違う名前だが・・・)に急に萌えているのだ。「おがーさん、タカオがブームになったのは、私が大学生の頃なんですが・・・・もう、すっかりジジいじゃん」と言ったのだが、そういや、母が「最近、夢中なのは・・・」と言ったのは、大河ドラマの義経役のタッキーなんだってさ。

 ジャニーズ系に興味がない母はそれ以前の滝沢君を知らなかったようで、私は「タッキーも、今はちょっとねえ。昔・・・・あの子が15歳くらいのときには、あまりの美しさに冷凍保存しておきたくなったくらいだが」と言ったのだが、まあでも、義経はがんばっていると思うよ。文春で「親がアホだから、インターナショナルスクールにぶち込んだため、全然漢字が読めなくて、大河でも最初はもっとセリフがあったのだが、まともに喋れないので、セリフが削られた」なんて書かれたので、うちの会社の上司たちも飲み会の席で「滝沢っていうのは、まともに日本語が読めないらしいじゃないか」とか話題に上ったくらいで(なんで、そんな話になったのか疑問に思い「これはきっと週刊誌ネタ」と思って、調べてしまったわよ)、でもさー、イマドキの若者なんて、みんなそうじゃん?

 あたしだって、もはや若者とはいえないが、よっぽどの時代劇マニアでもなければ、時代劇語なんてうまく話せないよ。
 それよりも「そっか、タッキーってアメリカンスクール出身なの?そのわりには英語喋ってるのって、観たことないが・・・」と思った。

 でも、ジャニーズだしな・・・・
 ジャニーズ事務所は意図的にやってるんだと思うんだけど、「教養は無いけど、素で頭のいい子」はときどき出すけど、それすらも少数派で、「頭いい」と言われることすら極力避けているようだ。
 でも、昔に比べれば、けっこう学校ちゃんと行く子も残しているので、そのうちバイリンのジャニーズも出てくるんだと思うけど。

 関係ないけど、そういうジャニーズ系とは対極にいるはずの「勉強はできる」ということが、学歴で証明されてる菊川怜は、私は女優としての彼女はけっこう好きなのだが、バラエティー番組だとなんだか浮いているというか、あんまし面白くないのだが、この間、週末夕方の報道番組の司会をしているのを観て「これも、ダメだなあ」と思った。テレビ局が求めているのは「東大出の才女」のイメージなんだか知らんが、本人がそれをうまく演技できないので、だったらもっと勘のいい女の子置いたほうがしっくり来ると思うんだけどな。

 さらに関係ありませんが、今週の「いいとも増刊号」で久々に杉田かおるが喋っていた。
 私は増刊号しか観ないので、彼女がセレブ婚してから、全然、増刊号に出てこなくなったのが気になっていた。画面で姿を確認するのも難しい状態だったのだ。
 1時間番組の5日分だから、約5時間分を1時間15分くらいにまとめる増刊号だし、増刊号独自の企画も入るので、平日にオンエアされた中から、増刊号に取り上げてもらえるのはほんのわずか。
 だから、それなりに存在感がないと、なかなか増刊号でオンエアしてもらえないのである。

 離婚表明したらすぐに、増刊号でアップが写されたので、なかなか興味深かった。
 テレビって嘘ばっかりだけど、こういう、どうでもいいが「妙に本当」なところが出てくるのでおもろいね。

 そういえば、テレビの話ばっかですいません、とういか週末は引き篭もってテレビ三昧が趣味というか「ライフスタイル」なわけなんですが、土曜日の午前中のバラエティを見ていたら、「夏休み映画ランキング」をやっていて、いろんな番組でそれぞれランキングしていたので、どれがどれだかわかりませんが、「好感度ランキング」というのをやっており、ネットの映画情報サイトでもやっているが、話題の映画を観た人たちの観た後の得点を集計したやつで、たしかスターウォーズが1位で、2位が象使い少年のナギラ君のやつだったかな?

 で、ネットでも「えー、あのラストはちょっと」と言われていることが一部で話題になっていた「宇宙戦争」であるが、やっぱし興行収入は2位なのに(一位はSW)、「好感度ランク」ではなんと10位!
 しかも、ランクインした映画はどれも、誉め言葉を中心なコメントが挙げられているのに、「宇宙戦争」だけは「ラストに納得がいかなかった」とか「え?これで終わり?と思った」とか、否定的コメントで飾られていたので、「わー、やっぱしそうなんだ」と実感した。

 そんなにダメなオチだったんですかね?
 つーか、ラストシーンってそんなに重要なのか?
 もちろん、「第三の男」とか「シェーン」とか、後世に残る名ラストシーンを持つ名画もあるけど、たいていの映画でラストシーンなんて覚えてる?

 だいたい、私はわりと連続ドラマ好きだけど、最終回ほどツマらんものないぞ。
 そういや、アルトマンの「ザ・プレイヤー」っていうハリウッドの裏側を皮肉った映画では、無実の罪で死刑に追い込まれた女性が主人公の映画を作っていたんだけど、最初のうちは脚本家も「最後はハッピーエンドではない」と息巻いていたが、できた映画を観たら、ガス処刑される場面で、ヒロインのジュリア・ロバーツの夫役のブルース・ウィルスがダイハードさながらに危機一髪で妻を救い出すという結末で、「うあー、そりゃないでしょう、と思うが、けっこうアリそう」と大爆笑したが、映画でもトレンディ・ドラマでも、ラストなんて実はどうでもいいのである。ま、なんかやらないと終らないから、無理やり作っているだけで、たいていの作品が「とってつけたような結末」なんである。

 宇宙戦争の場合は、そういう問題じゃないのかもしれないが、でも、ジュラシック・パークだって、ヴェロキ・ラプトルから逃げ回って、「ああ、もうダメ!」って手に汗握ったときに、ジャーンと登場したのが、「あ、そっか、まだこの役者が生きてたんだ」というティラノ君が、ラプトルをガブっと食って、歌舞伎みたいな大見得を切ったのである。私はもう「やんや、やんや」の大喝采だったけどよ。ほんと「じゅらしく屋!」とか掛け声掛けたくなった。

 だいたい、ディズニー・アニメとかも、けっこう結末はあっけらかんというか、「あれ、もう一波乱くらいないの?」ってのが多い。たぶん、お子様向けに作ってあるので、時間制限があるのだろう。

 また、何を書いているのかわからなくなってきたが、「宇宙戦争」は結末が「あれ?これで終わり?」と思ったとしても、それで中盤の素晴らしさが減るもんでもないし、なのに「宇宙戦争」っていう題名なのに、あんまし宇宙じゃない、とかいう感想が出てくるのはなぜなんだ?

8月20日(土)

 今日も暑いし、二日酔いだし、なんもヤル気がなかったが、がんばって布団干しました。
 昼寝してから、夕方買い物に出たのだが、風がやや強かった。
 スーパーで、水分系(ビールも含む)をたくさん買ったので、袋が重かったけど、重さでピンと張ったスーパー袋に風があたると、ブルブルと振動して、それが、携帯のマナーモードみたいな感触だった。

 「ああ、空からの着信だな」

 と、ちょびっとだけ詩人モードになったが、でも空からのメッセージというよりも、風のメッセージだよな。なんか、昔のアイドルとかフォーク系の歌の題名みたい。

 てゆーか、これがひょっとして「風の便り」というやつか?

 と、ブブブブブとケータイそっくりに唸る、スーパー袋の感触を楽しみながら歩いていました。
8月19日(金)

 昨日は、ハイジも派遣のSさんにちょこっとだけ教えていたが、なにしろ夏枯れしているので、分量がなく、すぐに終ってしまった。「少し、伝票を溜めたほうがいいみたいだね」ということになる。

 Sさんも、さすがに三日目なので、雰囲気が和らいできて、話しやすくなってきた。
 チャキチャキした若い女の子であるが、電話対応などは声が落ち着いているし、電話を保留にして「えーと、部長は何時頃お戻りになるんでしょう?」なんていうのも落ち着いて言ってくるので、こっちも精神的にラク。

 今日のハイジは気だるそうな雰囲気で、ややご機嫌が悪かったので、放っておくことにして、私がSさんを郵便局にお遣いに出したり、お客様へのお茶出しをお願いしたり、書類を他の部署に持っていってもらったりと「なんとなく動かしておく」ことに専心した。
 その合間に、M嬢から引き継ぐ仕事を説明してもらったりした。

 事前に「派遣の人にやってもらう仕事」を自分なりにリストアップして、他の人にも意見を聞いたが「うーん、こんなもんかな」とあまり新しい意見は出てこなかったけど、泥縄だけど、こうして仕事しているうちに、「ああ、これはやってもらえそう」ってことに気がつくから、こうやってだんだん仕事を増やして行こう。

 午後から部長が外出してしまい、フロアは私とM嬢、S嬢、ハイジの三人だけになったので(クララはお休み)、女性3人で、ずっとお喋りしていた。でも、これも仕事のうちなのよ(笑)。「うちの会社はこんな会社なの」という重要なプレゼンなわけで、特にM嬢は社内でも有数というか、たぶん世界に通用する「聞き上手」さんで、非常に感じのいい人なので、私はともかく、「同じ部署に彼女がいる」というのは、「この会社で長く働いてもいいかな」と思うポイントになるであろう。
 クララも、M嬢ほどは喋らないが、「おっとり度」では、やはり世界に通用するレベルなので、クララやM嬢から仕事の説明を受けていると、Sさんもリラックスできるようだ。

 さて、Sさんがいないときに、ハイジに「今日は、A君のほうからSさんに教えることはない?」と聞いてみたら「まだ、伝票が溜まってないんで・・・」と言うので、「来週の火曜日は、私が研修でいないから、よろしくね」と言ったら、「え?・・・・一緒に研修に連れていけばいいじゃないですか」と苦笑していた。
 彼も彼なりに、いろいろ考えてはいるのだろう。

 ま、そんなこんなで、けっこうくたびれた一週間であったが、元上司が社長と飲みに行くのに着いていって、またしこたま酒を飲んだ。
8月18日(木)

 火曜日から新らしい派遣社員が来て、今日で三日目。

 事前に「こんなに早く来てもらっても、やってもらう仕事が無いのでは」と懸念されていたが、というか私独りで大いに懸念していたので、「あたしが、こんなに早く設定したわけじゃないのよ〜ん」な気持ちは、他の3人には言いふらしておいたのだが、それで言い訳してから「こんな内容から引継ぎしたい」という意思は自分なりにラウドにシャウトしたつもり(イメージは、岡田君の携帯電話のCMです)なんだが、やっぱし私が困っていても、みなさんあんまし積極的に助けてくれないのは、なぜなの、なぜ、なぜ なぜよ♪(ピンクレディのSOSの節で)

 前からいつも愚痴っているけど、みんな私の基準からすると、ほんとに他人に無関心である。
 それが天性のものなのか、それとも「うちの会社でしか働いたことないから」なのか、私にはよくわからない。
 それと、ハイジもクララも月曜日まで休んでいたので、火曜日は溜まった仕事を片付けるのに夢中だったし、私が主にSさんのケアをしていたので「それはミヤノさんの仕事」という括りを勝手にしていたのだろう。
 それは、よくわかったし、初日は、とにかく雰囲気に馴染んでもらうことが先決だったのだが、とりあえず内線表や部署別社員名簿を渡して「総務は代表電話をとるので、社員全員の名前を覚えないといけません。まず、電話取次ぎができるように、この資料を元に自分なりに憶え易いように整理してみてください」と指示した。

 前にいたアシスタントも、自分で「あいうえお順」の内線表を作っていたのである。その後、人事異動と部署変更があったので、それが用を成さなくなったのだ。
 そんなもんが必要かどうかわからないが、とにかくそのくらいしか「今日やってもらう仕事」がなかったので、いろいろ社内の説明をする間に「暇つぶし」としてやってもらったのである。

 そしたら部長からチャチャが入り、「あの子は、もっとガンガンやらせないとダメなタイプだと思う」と言われ、私もそう思おうけど、でもやってもらう仕事がないんだもん。それに、経理の仕事よりもまず「一人で留守番できるようにする」というが最優先課題だ。
 今後、社員が3人しかいなくて、平日休むことも多いから、「社員一人とSさんだけ」になってしまったときに、社員がちょこっと外出することも難しくなる。

 でも部長から「あの子を暇にしておくと、たぶんまた辞めちゃうぞ」と脅された。「せっかく決まったのに、また探すの面倒だろ?」と言われて、ほんとにおっさる通りなのだが、でも、うちみたいな小さな会社だと「この仕事」と専念するようなもんでもないので、とにかく広く浅くなので、大まかなことから理解してもらわないと、具体的な仕事を任せられないのよー。あと、派遣だからいろいろ制限があるというのも足かせだ。

   部長にそんなこと言われて、ショボンとなったし、あんまり「でも、でも〜」と反論したくなかったので(お説はゴモットモであったし)とりあえず、「ハイジもクララも休み明けなんで、今日はまあ・・・・・」と、精一杯の言い訳をした。
 
   あと、彼女用に用意してあったシステムが、ちゃんとログインできなかったり、権限設定のミスで操作できなかったりと、いろいろあったので、初日はそういうののチューニングにも時間がとられたし。

 火曜日はそういうわけで、私も気を使いまくって、ぐったりしてしまいました。

 さて、部長にもハッパかけられたので、もっとのんびりやろうと思っていた会計ソフトの説明を開始した。
 当たり前だが、律儀にメモをとろうとするので、「これは、実はあなたに任せる仕事ではない。ただ、このソフトの使い方を勉強するためにやってもらいます」とビシっと言った。

 一つ、不安材料として、ソフトの操作を説明して、「ああ、そこは、コード検索するのに、スペースを押すの」と指示するたんびに「すいません」と言われること。
 私の経験からすると、この部署だけでなく、うちの会社で「すいません」を連発する人は、すぐに消えるのだ。
 長続きする人は、そういうときどう言うか思い出してみると「ああ、なるほど」とか「ふむ ふむ」というタイプである。だって、初めて触るソフトなんだもん、優雅に操れるわけないじゃん?
 こっちもインストラクターじゃないから、「ここでスペースを押して」と言うつもりで「その真中の白いやつ」なんて言ってるわけで、相手が「・・・・?」と言うと、横から手を出して「これ」と言ったときに、「ああ、スペースですか」っていえるような、ふてぶてしい人は見込み大だが、「あ?すいません、すいません、ありがとうございます」っていう人は未来が暗い。

 仕事の途中で、備品などを発注してもらうシステムを入れてもらったのだが、それが上手く設定できず、彼女は横でおろおろしているので、(設定で苦労しているのは、システム担当の女性社員である)、雰囲気を和らげてあげようと、「ああ、あのシステム、私のを入れてもらうときには、○○課長じきじきにやってくれたんだけど、それでも30分かかってさ〜、なんかそれっていつも苦労するようね」とか言っていたのだが、システム担当の女性は、「ああ、そうなんですか」と淡々とやっている。

 そんで、やっと設定できたのだが、またダメになってしまい、またシステム担当の人を呼んだのだが、それでまたSさんが恐縮して「すいません、すいません」と言うので「こりゃ、ダメかも」と思ったのだが、ダメと思ってもはっきり言っておこうと思って、その後、私がなんか説明しても、「すいません」を連発するので「これが、あなたのせいじゃないし、システムの人はそれを設定するのが仕事だし、私が説明していることにしても、一度で憶えてもらおうとは考えてません。だから、いちいち謝られても困りますし、私は、あんまし、すいませんって言われるのは好きじゃないです」

 ちょっと、きつい言い方だったかな、と思ったので、すかさず「慣れないうちは戸惑うかもしれないけど、細かく手取り足取り教えないのは、Sさんに将来的にやってもらいたいことは、このソフトを全部使いこなせるようになることなので、あえて、細かく説明しません。そこでまとまってしまうと困るから。だから、大まかな雰囲気を掴んでください。それに、マニュアルもちゃんと用意してないので、わからないのはあたり前なんだから、堂々と質問してください。いちいち確認してもらうのは大歓迎なんですから」

 まあでも、彼女がオドオドしている気持ちもよくわかんのよ。
 今までは大企業の派遣社員で、「社員の出張費の清算事務だけ」なんていうのをやってきたわけだから、うちで使っているパッケージの会計ソフトは、いちいちコードを憶えなくても、文字検索が使えるので、数字暗記が苦手な私は、ほとんどコードを憶えてないわけ。でも、彼女もそのパッケージソフトを使ったことがあるというのに、「勘定コードも検索できるでしょ?」と言ったら首をかしげていたので、「そういうのは、あまり使ったことない?」と言ったら、「決まったコードしか使わなかったので・・・・」

 まあ、それも「普通の人」なんだが、私なんかは、あれこれイジって「へー、こんな機能もあるわけね」とやるのが好きなんだが、「普通の人」は教えられた機能しか使おうとしないんだよね。

 さて、2日目だし、そろそろ電話受けにも挑戦してもらおうと思ったのだが、他の社員が素早く取ってしまうので「ええと、電話が鳴ったときには」と目が泳いでいるSさんは、早押しクイズで惨敗だったので、他の3人に「今日からはなるべくSさんに出てもらうように」と声高に言わないといけないので、そういうのでも私のストレスは溜まる一方。

 結局、昨日も私が着きっきりだったので、私は全然自分の仕事が手につかないし、それにこの調子だと、他の人は「私がSさん担当」という意識を強めてしまいそうだったので、Sさんが6時で帰ったあとに、「明日、Sさんにお願いする仕事ない?」とまた大騒ぎしなければならなかった。

 クララとM嬢はそれなりにわかっていてくれて「でも、夏休み中だし、月末前だから、あんましないんですよねえ」
 「そうなんだよね。私らもそんなに忙しい時期じゃないんだけど・・・・でも、こういう時期にザッと使い方でも説明しておけば、後でラクなんだけどなあ。ゆっくり説明してあげられるし」
 とか、女性3人で、あれこれ話しあっていたのだが、ハイジが話に加わる様子がないので、もう、こういうのも私の苦手な作業なのだが、「ハイジ君は、なんかないわけ?」と正面きって聞いてみたら、

 「ないですね」

 正面切ったら、こっちが逆に斬首されてしまいばした。

 それでも、「そんなことないでしょ?」と食いついたら(生首が食いついたという恐ろしい絵柄)、「いま、それどころじゃないし・・・」と生首はあっけなく蹴りあげられてしばいばした。

 こいつ、結婚しても3ヶ月しか持たないだろうな。
 まあ、奥さんや彼女にはもっと親身になるだろうし(そうじゃなきゃ、困るよ、ほんとに)、それはそれでいいんだが、でも、仕事以前に、女性がああでもないこうでもないと愚痴っているときには、「本当のこと」で応酬しちゃだめなんだよ、と言ってあげたい。
 話を合わせるのは、男性にとっては高度な精神力とスキルが必要らしいが、それができないと・・・・・・まあ、できない人でも出世するから、いいんだけど、そういう人はゴルフか麻雀か飲酒で点数稼がないとダメだぞ。いや、ほんとマジで。

 まあ、それはいいんだけど、でも、クララが退職した後、一番忙しくなるのは、ハイジなのだ。
 クララの後任が派遣社員ということで、クララの仕事を全部、後任にやらせることが不可能なので、この機会にジョブ・ローテーションということで、クララが抱えていた重い仕事の半分以上はハイジが担当し、ハイジと私が派遣の人にやってもらえそうな仕事を作らないといけない、ということは、事前に口を酸っぱくして言っていたのである。

 ただ、ハイジとも長い付き合いになってきたので、やつの性格上、大変でも全部自分でやっちゃいそうな雰囲気だったのである。彼はたしかに私よりも集中力あるので、そのくらいやっちゃうだろう。
 でも、ずっとそれだと、とても持たないと思ったので、部長にも「クララの後が、ずっと派遣だとヤです」と宣言して、紹介予定派遣にしてもらったのである。

 ハイジが配属されてきた当時の私も、1.5倍の仕事を抱えて「えーと、私ったら、いつ休みをとれるのかしら?」と毎日残業しても全然追いつかない地獄に陥っていたので、ハイジが来ても、しばらく教えるのに時間を取られたが、「でも、彼が自分でできるようになれば、きっとラクになる。目標は左うちわ!」と頑張った。

 頑張った甲斐があって、ハイジは次々と仕事を覚え、私が想定した以上に仕事を食ったので、私は自分が最小限「窓際」にならない程度、彼に仕事をふったのだ。おかげで、現在の私は、経理の仕事よりも、給湯室で湯のみの茶しぶ取りなんかに時間を割いている。だって、すっかり暇になっちゃったんだもん。

 なので、話は戻るが、ハイジが全部自分でやるんなら、クララが抜けても人員補充しなくてもよかったのよ。
 また、お茶汲みアシスタントを復活させて、雑用と留守番係りだけ確保すればよかったのだ。
 でも、それだと、みんな、ってゆーか自分がちゃんと休暇をとれなさそうだったので、クララの後任は、ちゃんと将来的には同じくらいの仕事ができる人を確保したかったのだ。

 そういう思いは、ハイジにも伝えたはずだったが、やれやれ、もっと詳しく言わないといけないのね。
 しょーがないから、また渋々自分を鼓舞して演説しました。

 「今、忙しいのはわかるけど、でも、クララがいるうちにある程度やっておかないと、クララが退職してから、一番忙しいのはハイジでしょ?クララが退職するのはしょうがないとして、それでハイジまで過労死したら、ミヤノさんは、いったいどうすればいいのよ!あたしが、困るじゃない!!!!!」

 なにかと「過労死」を連発する、しょーもない上司だと思っているに違いない。
 自分でも、わかっているのだが、このくらい言わないと、私の真意は伝わらないらしいのも、わかっているつもりである。

 でも、無理やりシャウトした私の様子を観て、少し不憫に思ってくれたのか、やっとハイジの態度が軟化してきた。「うーん、ま、そうっすね」
 で、やっと、今の段階で、どの程度、Sさんのシステム環境が整っていて、「あれは、できますか?」とか確認してくれた。

 結果オーライだが、そういう具体的な話は、Sさんが来る前に話し合ったつもりだったのによー。

 なーんか、インドを思い出すなあ。
 インドでは、淡々と理屈を言ってもあんまし通用しないというか、みんなワラワラと寄ってきてくれるが、私が「だから、私はちゃんとお金を払ったのに、この人は私を騙した」と冷静に演説するのを鑑賞しているだけだったが、それでどうにもならなくてギャラリーが増えるだけだったので、もう日本円で500円くらい、どうでもよくなったのだが、悔しいから、ギャースカ怒鳴りちらしたら、やっとお金を返してくれたってことが数回あった。

 声を荒げて騒ぐのが苦手なので、仕事でもなるべく理屈で「こういうことがあるから、こうしておいたほうがいいと思うので・・・・」なんて言うのだが、土壇場になって、そういうのが完璧に聞き流されていることに気がつき、ショックなんですよ。
 ハイジの出勤日数にしたって、「休みはちゃんととってね」というだけではダメで「過労死されたら、部長が告訴されるのよ!」と声高に言わないとダメらしかったし・・・・・

 なんか、自分が冷静に語ったことって、誰もちゃんと聞いてくれないのね。
 自分の表現力が足りないのか、相手の読解力が足りないのか、いつも悩むんだけど。

 でも、たぶん、「これがこうで、どうしよう。困っている。なんかいい方法あるかな」って言い方よりも「キャーーーーー、どうして〜〜〜〜〜〜、なんで〜〜〜〜〜〜、もう、あたし、わっかんな〜〜〜〜〜い」と言ったほうが、話が早いようだ。

 で、そういう世の中をわりと上手く渡っているのが「小泉首相タイプ」である。結論だけをシンプルに言う。
 彼らはよくわかっているのだと思う。
 あれこれ相談しても、まともな結論は出ないので、最初から「私はこうします」とだけ言えばいいいのだ。

 それがちゃんと実行できれば苦労はない。
 でも、会社でもそういうやり方をする人はけっこう多くて、いきなり落雷のように「じゃあ、こうします」と言うので、周囲は「せめて、自分に打診してくれればいいのに」と思うが、あちこち打診していると、打診しているだけで終ってしまうのである。
 でも、やっぱし、内容は理解してくれてないにせよ「あなたの意見も聞きました」っていう態度は重要だと思うので、私はそういうやり方しかできなくて、最終的にギャースカ騒いで、自分の思い通りにしようとするので、たぶん、「普通の人」には、「ミヤノさん、わがままだから」という部分しか見てもらえてないと思う。

 でも、たまにわかってくれてる人もいるんだ。少数でも、わかってくれる人がいれば、なんとか頑張れるもんだ。

 弱気と強気の間をまたユラユラしてますが、クララが退職するのが9月半ば。
 ハイジには、決算業務もやってほしいわけで、彼とどう上手くやっていけるかが、今年後半の課題だ。仕事はできるヤツだが、どうも女性の扱いがダメなので。

 てゆーか、男性ともブツかるのだが、男性の場合には「なんだよ、コノヤロー」というグルーミングで逃げる手があるのだが、女性はそういう手を思いつかないで、彼のやり方に怯えてしまうのである。クララもそれを忙しいときにやられて泣いていたくらいだから。

 私も今日、一瞬、ギョッとした。
 私が給湯室でコーヒーを落としてから席に戻ると、ハイジからの伝票の修正依頼のメモ書きが机の上に載っていたのである。
 休み明けならそれでもいいけど、社内にいるんだから、伝票を出力した用紙に「○日のa宦宦@金額が○○?」とメモ書きて置かなくても、私が席に戻ってから「これがちょっと違ってると思うんですが」でいいじゃない?

 こっちは、誰からのメモかわからなくて、でも、字がハイジのだったので、ハイジに「これって、金額が違ってたの?」と確認してみたら、「伝票と元帳を確認すればわかると思うけどな」と低い声で言われて、それが「わかりきったことをいちいち聞くな」という口調に感じたので、かなりメゲたのだが、彼は私がメゲていたのに気がつかなかっただろう。
 彼はほんとに、そういうとこが下手なんだが、そういうのをいちいち指導するのも面倒だし、それに、私はそれで「くすん」と落ち込んだのだが、みんながみんなそう感じるわけでもないだろうし、でも、あの、マイペースのクララが一時期、かなり参っていたみたいなので、「これは、私だけの問題じゃないみたい」とやっと最近気がついたのであるが、でも、だからって、いまさら、いい大人を教育するのは難しいのだ。


8月17日(水)

 まずは昨日の地震の話。

 会社で座っているときに微かな揺れを感じたけど、そのときはまだ立っている人は気がついてなかったくらいだったが、だんだんと揺れが強くなってきて、地震が苦手な社員たちは、凍りついた笑顔でパニック状態だった。
 時間は長かったけど、この間の震度よりは、揺さぶられた感はなかった。

 それよりも、私の脳裏に浮かんだのは「知り合いの予言オジサン」の話である。

 いや、私の知り合いではなくて、日曜日に茅場町に向かう電車での、隣の人の会話の中の人物。
 彼の知り合いに「予言オジサン」がいるそうで、先日の地震のときにも、「この日かこの日に、なんかありそう」と予言していたらしい。新潟地震のときにも、事前に「なんかありそう」と言っていたとかで、その周囲では「彼の予言はけっこう当たる」と評判というか、恐れられているそうだ。
 その彼が、また「なんかありそう」と言ったのが「14か15日」だったそうで、「今日は14日でしょ?だから、今日か明日、なんかまたデカいのがきそうで、こうして地下鉄に乗るのもドキドキしちゃうよ」と言っていた。

 あんましそういう予言を鵜呑みにしないほうだが、やはり「○日くらいに・・・」と言われると、ちょっとヤな気分になる。でも、日曜日は無事、雷雨にも遭遇せず、月曜日は家に帰ったら雷雨だったので、「カミナリ恐怖症」の私は、地震のことなんてすっかり忘れていたのだ。

 なので、16日に会社でグラっと来たときに、とっさに思ったのは、「ああ、あの人の知人の予言オジサンの御威光が、さらに増してしまったらしい」ということだった。よかった、ただの通りすがりの人の会話で。あれが、本当に知人が言っていることだったら、マメに御伺いを立てて、「○日くらいがヤバい」と言われたら、怖くて会社にも行けないし、電車にも乗れないよ。

 時間をさらに遡って、月曜の夜の話。
 テレビをつけていたら、スマスマが始まったが、なんと「懐かしの名曲集」であった。
 「青い稲妻」とか「シェイク」なんて、もう10年前なのね。
 ちょうど、自分がスマップに遅まきながら開眼した頃である。
 何度か日記にも書いているけど、年末にインフルエンザに罹り、年末年始を高熱と独りで闘っていたときに、年末年始の特別番組に出まくっていたスマップの「かがやき」(英語で言うと「シャイニング」なのか?)に心を打たれて、しばらく「スマスマ」は欠かさず観ていたのである。

 この例えも「お気に入り」すぎて、自分の中では陳腐化しているけど、自分のスマップ崇拝は、「砂漠で遭難しかかっている人が、オアシスを見つけた」という、ある種の「つり橋効果」なのかと思っていたが、その当時の映像を観ると、仲居君はまるでビョン様みたいだったし、キムタクも伸び伸びとキムタクをやっていたし(天井知らずのバブル経済の具象化という風情)、そこにゴローちゃんの「小さくまとまった感じ」が、いい薬味として機能していて、またまたクサナギ君の「フツーさ加減」(でも、じっくり観るとジワジワと変)も効果的で、でも、今観てみると、それをまとめていたのが、慎吾の「ハジケ具合」であったことに気がついた。

 あの頃のスマップ。絶妙にバランスよかったんだね。レーダーチャートで見事に星型描くみたいな。(五角形ではなかった)
 森君が抜けて、「標準」というものを失ったスマップが、足かせが取れたように、ダッシュで走り出したころに、病み上がりで2週間も頭痛と背中痛に悩まされていた「弱りきった自分」はすっかり洗脳されてしまったのである。って、言っても、その後、アルバム2枚と、マキシシングル1枚買っただけであったが。

 喉が乾いていたので、目の前にあった泥水でもゴクゴクと美味しく飲めたわけではなく、あのとき目の前にあったのは、極上の天然水だったということがわかって、なんだか嬉しかった。

 さて、昨日から、新しい派遣社員が来たので、いろいろ大変だったのだが、(精神的に)、日記にも当然、その成り行きを書くべきところであるが、今日、もっと大変なことがあったのだ。

 「スピンがスーパーに並んでいた!」

 何年か前、急にスピンが食べたくなったが、もう売ってないらしいことに気がついた。
 そうなると、スピンが食べたくて食べたくて、嘆き悲しんでいたが、そのスピンがいきなり復刻していたのである。しかも、カレー味も出ていた。

 さっそく買って食べてみました。イラン戦をテレビで観ながら。

 ああ、これだ。この中途半端なカレー味(笑)
 今どきのスナック菓子に比べると、平凡な食感であるが、子供のころ死ぬほど食べたものって、やっぱり味わいの深さが違うわ。
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