可燃物な日々

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5月31日(火)

 5月も終わりなので、たまには詩でも詠んでみる。

 「ちょうちょうが一匹、地下鉄に降りる階段のへりにとまっていた」

 終わり。

 蛇足ながら付け加えると(やめとけって)、「ダッタン海峡を渡る蝶を見たことはないが、こんなとこでうずくまってる蝶も初めて見た」と感動した気持ちを詩ってみました。

 階段の端のほうに、じっととまっていたので、「まるで、浮浪者のように慎ましい」と思ったまではいいのですが、その後、ふと「もしかして、高性能カメラが仕組まれていて、スカートの下から盗撮しているのでは?」と考えてしまい、風流が吹っ飛びました。

 朝のワイドショーで元・貴乃花が亡くなったことを知った。
 ワイドショーはさっそく、彼の歴史をまとめたものを流したが、これがもう「亡くなった人の悪口は言わない」の基本のような素晴らしい出来栄え。
 そりゃ、相撲に興味のない私でも、現役時代をよく知っている名大関で、彼の弟子=息子が二人も横綱になったという相撲界というか、日本のスポーツ界では、ミスター長嶋家に並ぶセレブであるが、でも、その花田家がテレビに露出しまくったのは、その栄光の軌跡ではなく、「芸能ネタ」を数多く提供したからなのに・・・・

 さすがに、ワイドショーとしても「自分らが汗水たらして取材した歴史」を隠しきることは欺瞞だと考えたのか、「栄光の軌跡」を描いたあと、「でも・・・」と「若貴兄弟の確執」(そーいや、謎の整体師が出てきましたっけ、と思い出した)とか、「おしどり夫婦が、まさかの離婚劇」も紹介していた。

 「他にもいろいろあるだろう?」と思ったが、でもそれは彼の息子たちが主役の芸能ニュースだったね、そーいえば。人気絶頂の美人女優と婚約したと思ったら破棄になって、その後、女子アナと結婚したとか、元オリーブ・モデルのスッチーと結婚したが、別居が報じられて、なんとなく元の鞘に収まったとか、角界に残らず、タレントになったとか、アメフトを目指したが、やっぱし挫折とか・・・・

 双子山親方は、そんなヤンチャな家族の中で、「寡黙に頑張っているお父さん」というイメージであったが、でも、私は彼のことをよく思っていない。
 それほど興味がなかったにせよ、「若貴ブーム」以前は、そんなに敵視してなくて、自分では大相撲中継にチャンネルを合わせることがなかったが、家族が観てれば横で黙って観ていて、それなりに楽しんでいたのである。

 しかし、結果的にそうなっただけかもしれないが「双子山部屋絶頂期」はほんとにつまらなかった。
 「お兄ちゃん、がんばれ!」と素直に声援を送る人がバカに見えたのである。

 だって、兄弟対決が無いなんて、信じられない。超つまんないじゃん。
 それ以前から「同じ部屋の力士は対戦しない」というルールは漠然と知っていたが、相撲に興味の無い人間には、それが実際にどういうことか、よくわかってなかった。

 だが、若貴ブームのときには、シロートでもそのつまらなさがわかってしまったのである。
 それに、若貴と同じ部屋の力士も完全に有利だ。おかげで、どんどん出世したので、「それも、なんだかなあ」と思った。

 そりゃ、優勝決定戦のときには、兄弟対決があったかもしれないが、「それでいいのか?大相撲!」と思った。
 その後、女性が表彰式でも土俵に上がれない、なんていうのが問題になったりしたが、そんなのはゲームの運営とは全く関係ないからどうでもいい。

 「部屋対抗」とか「兄弟は対戦しない」っていうルールを改善しないと、ゲームとしてつまらないじゃん。
 年寄り株がどうのこうのより、そっちにメスを入れろよ大相撲協会!

 そりゃ、チーム・スポーツにもそういう不公平はあるだろう。いい投手がたくさんいるチームにいる打者は、ホームラン王競争や首位打者争いにおいて、へぼピッチャーばかり抱えるチームの打者よりは有利だろう。

 結局、若貴ブームは、ヨン様ブームのように熱く盛り上がっただけで、「スポーツとしての相撲」というところでは、弱点を多く晒して、兄弟の引退と共に衰退したように思う。だって、その後しばらく、私のような人でも名前と顔が一致する力士はほんとに数少なかった。

 だから、彼だけの責任ではないにしても、なんとなく、相撲をつまらなくした「戦犯」だと思っていたので、今また高見盛の人気などで、相撲人気が復活している中で、彼がひっそりと亡くなったというのも、なんだかね。
 そんで、なぜかモンゴル旋風が吹き荒れているんだけど、朝青龍は、なにげにすごく頭がいいようで、若貴が演じきれなかった「大横綱」というキャラを嬉々として熱演中。

 でも、やっぱし、昔からあんまし興味なかったんで、相撲はどうでもいいのですが(笑)
 
5月30日(月)

 ここ最近、夕立は多かったけど、今日は久々に朝からずっとしとしと雨。
 早くも梅雨入りしたかのような天気であった。
 寒かったので、久々に春用コートを着たが、なかなかこれをクリーニングに出せないなあ。

 昨日、スーパーでスイカ6分の1切れが400円弱で売っていたので、思わず買ってしまった。
 どこ産だかわからないが(ちゃんと確認しなかった)、まあまあ美味しかった。
 ひとつまみだけ、アンダーソンちゃんにも差し入れした。

 スイカの横に、マンゴースチンも積まれていて、そっちは128円という微妙な値段だったので、安いのかどうなのかわからなかったが、急に食べたくなったのでそれも買ってみた。
 マンゴースチンは皮が厚いので、中味はほんの一口である。
 でも、品のよい酸味で、なかなか美味であった。

 その昔(15年くらい前?)タイで初めてマンゴースチンを食べたときには、けっこう感激したなあ。
 ホテルの部屋に入ると、ウェルカムフルーツが用意してあって、見たことない果物もあったので「どれがどれだ?」と思ったのだが、一緒に行った「記憶力は人並み以下だが、食べ物に関しては一発で名前を覚える」のが自慢のMちゃんがすかさず「マンゴスチンはどれだろう?」と言うので「それ、おいしいの?」「果物の女王って言われてるらしいんだよ。外見は柿みたいなんだって」

 うーん、どれが柿っぽいか?
 いろいろあるので、わからなかったが、「この変なのはなんだ?」とさっそく食べてみたら、なんかドロっとしたリンゴみたいな味。ガイドブックに写真が載ってなかったのだが、どうも説明を読むと「これが、カスタードアップル?」「そーいや、そんな味だ!」
 鉄腕アトムの「♪オーソレミーヨ」に出てきた人工太陽みたいなのは、どうやらランブータンらしい。

 「ん?これが柿っぽいのかな?」
 と思って、オレンジ色したツヤツヤしたのをカジってみたら、ガリっと青くさいリンゴみたいな食感だった。

 「これかねえ?」「そうかねえ?」
 「でも、あんまし女王ってかんじでもないねえ?」「うん、まだ熟してないのかな?」

 あんまし美味しくない女王に首をかしげていたら、ふと、皿の中に小ぶりでツヤツヤしたものを発見。
 「あ、これが柿っぽいってことじゃない?」
 「あ、そうだね。このヘタが柿っぽい」

 今から考えると、なんですぐにマンゴスチンを同定できなかったのか、不思議だが、でも、例えば、10人くらいのホームパーティに友達の彼氏が混ざっているらしいのだが、彼氏とは会ったことがないので、彼女が以前言っていた「私のカレ、SMAPの仲居君にちょっと似ている」という情報を元に、「どれが彼氏だ?」と当てるのが大変難しいのと同じ現象が起きたのだろう。
 誰だかわかった後にやっと「なるほど、言われてみれば、ちょっと仲居君っぽいかも」と納得できるかもしれないが(一生、納得できないようなケースもあるが・・・・)、見知らぬ男性が数人いる中で判定するのは意外に難しいのだ。

 そんなわけで、「これだよ、きっとこれ」とわかったマンゴスチンをさっそく食してみたのだが、「女王」の何に恥じない味であったように記憶している。
 そういう経緯があったので、年月が経つにつれ「すっごく美味しかった」という記憶だけが残ったのである。

 ランプータンなどは、その後、冷凍されたものを見かけたことがあるが、マンゴスチンはほとんど日本で見たことがない。少し前から、普通のスーパーでも見かけて「おおお!」と思ったが、思い出が美しすぎて、日本のスーパーで買うのがもったいない気がして、買わなかったのである。

 なので、128円という値段に驚いたのだが、タイの人が見たらもっと驚くだろうな(笑)
 価格のほとんどが「輸送費」だからしょうがない。

 しかし、ありがたみの少ない世の中になったもんだ。

 欲しいものが簡単に手に入ってしまうので、「本当に欲しいもの」がなんなのかわからなくなってしまう。
 そんで「本当に欲しいもの」を考えていると「本当に欲しいものが無いなんて、わたしってもしかして、自分が無い?」と思ってしまうので、みんな自分探しに出かけてしまうのだ。間違いない(笑)
5月29日(日)

 今日の予定。図書館に行くこと。クリーニング屋に行くこと。

 先週と同じやんけ。
 多少異なっているのは、クリーニングに出した服を持って帰るので、順番が逆になっていることだけか。

 日曜日の図書館はけっこう混んでいた。
 図書館が盛況だと、意味もなく嬉しい。

 単なる図書館好きである。
 昔の図書館は、本を借りると背表紙の裏に貼ってある紙に「返却日」をスタンプしてくれたが、私はそれを眺めるのが好きだった。
 今はもうコンピュータ化で廃れてしまったが、古い本を借りると、それが残っていて感慨深い。

 ちなみに、今日借りてきた「調停者の鉤爪にも付いていた。
 今でこそ、世田谷区の中央図書館の書庫所蔵品であるが、最初は烏山図書館所蔵であったことがわかる。

 発行は昭和62年2月15日。
 返却日スタンプは以下のようになっていた。

 62.5.8
 62.7.5
 62.8.25
 62.9.9
 62.10.9
 63.2.6
 63.2.20
 63.3.9
 63.6.1
 63.8.6

 発売から1年間あまりで、10人の人がこの本を借りたらしい。
 この本が、そこそこ「話題」ではあったが、あくまでも「そこそこ」であったことが伺い知れる。
 それに、貸し出し期限が2週間ということを考えると、「読みきれなかったから、一旦返却してすぐまた借り直した」ような形跡もあるが、真相はわからない。

 それとは別に興味深いのは、その後のスタンプが、

 89.4.1

 と、いきなり「西暦」になっていることだ。うんうん、わかるよ。あのころ、ちょっと「年号」に不信感持ったんだよね(笑)
 そんで、あの当時は、その「これなら安心」な西暦すら「2000年問題」という爆弾を抱えていたことなんて、全然考えていなかったっけ。

 そしてこの本は、半年間、じっと書架で眠っていたらしいが、

 89.11.28
 89.12.12

 またなんか不穏に接近した日付が並び、

 90.4.19
 90.8.22
 90.10.19

 これを最後に、スタンプは終っている。
 続けてほしかったなあ。

 こういう、ベストセラー本じゃない本の「貸し出し履歴」を観ていると、なんだか「ああ、ポツリポツリとお友達が存在する」ということがわかって楽しい。
 また、かつてのベストセラー本の「出版当時はリクエスト殺到」という様子が密集する日付スタンプからわかり、それがしばらくすると、やはり「ぽつりぽつり」になっていく様子も観察できたりして、密かに楽しんでいたのだが、今の図書館の本ではそういう楽しみが無いのが残念。

 もちろん、図書館で仕事している人には、そういうデータも詳細にわかるのかもしれないが、利用者は見ることができないからね。
 でも、「今現在、世田谷区に何冊あって、貸し出し状況はこうなってます」というのは利用者にもわかる。
 このシステムはインターネットで誰でも利用できるようになっているので、興味のある方は遊んでみてください。
 資料検索の書名を「調停者の鉤爪」にしてみると、「所蔵数1冊 貸出数1冊」と出てくるので「あたしなの、あたし」と、暗い一人遊びができます。貸出数が0の本を連続して何冊挙げられるか、とか、さらに高度な、所蔵数0の本を何冊挙げられるか、というゲーム感覚で遊べます。

 先日、ふと「問題な日本語」を検索してみたら、20冊ほど入っていたが、予約待ち人数は300名を越していた。
 試しに予約してみましたが、忘れたころに届くんだろうな。

 ちなみに「宇宙戦争」は6/7でした。(7冊所蔵。6冊貸出中)
 ちまちまと予習している世田谷区民の姿が思い浮かびます。今だと待ち時間ナシよ。

 なんの脈絡もないが、「コ難しい本のわりには流行した」という理由で「薔薇の名前」を検索してみたら、なんと4/10で予約1!
 予約した人は、地元の図書館で所蔵してなかったので、他から取り寄せている最中ってことだと思います。

 「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」はどうでしょう?
 いや、ただ単に「映画や漫画で、アーパーに見えたやつが読んでいたら驚く本」の代表かな、と思っただけです。
 この本が時々登場するのは、題名が長いからだけだと思うんですが・・・・・(私も試しに読んだことがありますが、題名のとっつき難さに比べると、わりかし読みやすい本だった)

 お!1/10!

 1人、読んでます。(借りだだけで、ちゃんと読むかは保証できないけど)
 さすが、世田谷区!(と、いえるのかどうかビミョー)

 では、「失楽園」はどうでしょう?

 てゆーか、ミヤノさんは教養人なので(笑)、失楽園といえば、ミルトンよね(爆)

 おおおお、すげー
 筑摩のが、1/1で、岩波文庫は上下巻らしいが、上が3/13で、下が2/12だ!
 ってゆーか、どっかの図書館が下巻を紛失したな?

 ね?楽しいでしょ?この世田谷区には、4名もミルトンの「失楽園」を借りた人がいるんですよ。
 (そのうち1名は、慎重に上巻だけしか借りていない、という「どうでもいいこと」が推測できる)

 ちなみに、失楽園対決として、渡辺淳一センセーの「あれ」も検索してみました。
 もちろん、あたくしは教養人なので、ミルトンのは中学生のときにザっと読んで(友達が読書家の高校生のネエちゃんから入れ知恵されて、「こういう本は西洋文学ではよく引用されるから、教養として押さえておくべし」と言われたそうで、間に受けた私は、岩波のギリシア神話とかもせっせと読んだりしたのだ。あのころ、超素直だったんっすね)、淳一センセーのもブームが去った後、失業中であまりにも暇だったので、じっくり読みましたわよ。

 で、渡辺淳一版「失楽園」ですが、上が7/18、下が7/20でした・・・・・

 なるほど、さすが元ベストセラー。
 上巻が2冊少ないようだ。(大勢の人が借りると、ときどき紛失する)

 でも、淳一せんせーのほうを7人が借りていて、ミルトンせんせーのほうを3人借りているというのも、なんか面白い数字ですよね。

 このシステム、ほんとに楽しいな。(前は図書館にある検索専用機でしかできなかったのだが、2年くらい前にインターネット検索&予約が可能になった)

 暇つぶしには最適です。
 よその自治体でもやってるかもしれないけど、世田谷区だと、学生さんや文筆業者が多いのからなのか、けっこう小難しい本も貸し出し人数が出てくるので、心和みます。

 かなり遊べるので、「区民税の払い甲斐がある」と喜んでおります。 
5月28日(土)

 公開してない方のメールアドレスに、どかどかと女の子を騙ったスパムが来るようになったので(一日に多くて5通くらいだったが)、あったまに来て、きぃぃぃぃとなっていたのだが、地団駄踏んでるだけでは解決しないので、プロバイダでスパムブロック設定ができることを調べ、あれこれ設定してみたが、やっぱりどかすか来るので、あったまに来て、でも、so-netやocnのアドレスから来るので、そういうのを根こそぎブロックしてしまうと、友人からのメールも排除する可能性が高かったので、あれこれ考えて、「含まれるURL」などを設定したりとか、その他、私にしてはけっこういろいろ考えて設定したのだ。

 そしたら、ぷっつり来なくなった。
 自分の設定が的確だったのかと思いきや、スパム一時保存の場所を覗いてみても無人くんだった。

 せっかく、苦労して設定したのだから、せめて一つや二つくらい網にひかかって死んでてくれれば、「やったぜ」という達成感を得られるのに、収穫ナシってどういうことよ。
 ゴキブリが沢山出るので、ゴキブリホイホイを仕掛けたのに、まったく捕獲できなかったときの虚しさに似ている。

 ゴキブリといえば、アンダーソンちゃんは今だに健在です。
 この間もまた産卵してました。(夢精ラン・・・・・・なんかヤな変換。無精卵なので孵らないが)

 なんだかんだいいつつも、そろそろ2歳になるのかな?

 いくらなんでも、そろそろ寿命だろうとは思うのですが、なにせ「生きた化石」であるので、油断できない。
 ふと思ったが、「生きた化石」と言われるのは、3億年前から形態が変わっていないかららしいが、するってえと、その証拠が残ってるわけですよね?化石で?

 ぜひ「ゴキブリの化石展」を企画してほしいです。こんなのがいっぱい?

 そーいや、まだ上野の恐竜展を観にいってない。あと一ヶ月くらいで終了だ。
 平日休みを狙うにしても、それでもガキが多そうだしなあ。
 という人のために「金曜の夜は8時まで開館」しているそうだ。
 8時っていうのも、私にはちょっとギリギリだ。どーせなら、「レイトショー」として10時くらいまで開けてくれればいいのに。

●采配が上手くいくとうれしい

 「拷問者の影」は、もう少しで読み終わりそうですが、木曜日の美容院でのストパが想定より早く終ったので、図書館に行って、2巻目の「調停者の鉤爪」をリクエストしておいた。
 どっちも中央図書館から取り寄せるだけなので、2冊いっぺんにリクエストかけてもよかったのだが、ジーン・ウルフの本をサクサクと読める気がしなかったので、2週間で2冊はきついと思ったのだ。返却日を気にして慌てて読むのもいやだったし。

 土日に地元の図書館に届けばいいのになあ、と思っていたら、やっぱし今日届いたようだ。(出勤していたので、留守電に入っていた)
 よしよし。
 これで、明日受取に行ったときに、世田谷区に欠損している3巻を「他所で探してくださいプリーズ」すれば、うまくいけば来週の週末には届くだろう。

 3巻が無事入手できればいいのだが・・・・

 それにしても、ロールプレイング・ゲームみたいな変な小説である。
 ってゆっても、ロールプレイング・ゲームなんて触ったこともないのだが(笑)

 主人公が師匠から立派な剣を与えられ、マントを着てお城を出ると、次々と変な場所で変な出会いがある。期せずにお宝をゲットしたり、謎の姫(じゃないけど、今んとこ)を連れにしたり・・・・
 あんまし、こういう物語を読んだことがないので、ちょっと新鮮。

 けっこう「業の深い」話しであるようだが、その「業」が、遥か彼方にあるので、安心して読んでいられる。何万光年も離れたところで、星雲が衝突しているのを超高性能の天体望遠鏡で観察しているような心地。

 こういう本を読んでいるときの「閉じた」気分を心地よく感じるときがある。
 自分の生活に全く関係ないし、応用しようがない。要するに「役に立たない」
 ベストセラー本だと、周囲の人と話題を共有できるけど、そういうのも皆無。まあ、私の周囲に、こういう本を読む人がいないだけだけど。
 感情移入して、心乱れることもなく、淡々と「その世界」をなぞっていくだけである。
5月27日(金)

 森山さんの日記の「島男君がダークサイドに落ちてダースヴェーダーになるのを見た。」という一節を読んで、昨日、そのドラマを観ていたときに、後頭部の後ろの方(?)で何かが鳴り響いているような気がしたが、それがダースベーダーのテーマであることにやっと気がついた。

 ドラマとしては、まあまあ意外な方向に進んでいるので、今のところ、これといって活躍してない和久井映見や、話の本筋に関係ない不倫話で痴話喧嘩しているのが理解不能の山本耕史と木村佳乃も、もっと明後日の方向に展開してくれるのだろうか?それとも、最後はやっぱり「いい人でした」に収束してしまうのだろうか?
 どうでもいいっちゃ、どうでもいい。

●ミュールの騒音問題

 前も文句を書いたことがあるが、流行のピークは超えたので(今年の流行は草履みたいに鼻緒がついてるやつらしい)、数は少なくなったが、やっぱり気になる。
 ググってみると、やっぱり多くの人が「うるせー」と思っているようだ。

 いつも不思議に思うのだが、自分で自分の足音が嫌にならないんだろうか?
 平らな道路を歩いているときにはそうでもないんだけど、駅のホームだとけっこう響くし、なによりも階段。
 ミュールを履いている人も、おねげーだから、エスカレーターかエレベーターを使ってほしい。

 そして、最悪なのがエスカレーターを歩いて降りるときである。
 発車直前になると、みんなドタドタとエスカレーターを駆け下りていくが、ミューラーがそこに混じっていると、もう「カンカンカン」どころではなく「ズガンズガンズガン」という爆音が響き渡るので、二日酔いの頭を直撃するのだ。

 おねげーだから、エスカレーターで歩かないでほしい。
 電車一本遅れたら困る人は、ミュール履くのは禁止だ。たしかに、カワイイかもしれないが、あれは活発に歩き回るための靴じゃないんだってば。トイレのスリッパ履いて、電車に乗るようなもんだ。

 あれは、部屋履きなので、本当にベッドからトイレに行くことを想定してデザインされてんの!

 若い娘のファッションは何かと批判を浴びるものだが、でも、あれに比べれば、ガングロなんて可愛いもんだ。少なくとも他人に迷惑はかけていない。ヘッドホンのガシャガシャもうるさいが、あれは、その気になれば場所を移動することもできるが、ミュール・ガンガン攻撃は、歩いている後ろを襲ってくるので、逃げようがないのである。

 この間は、女性二人組が揃ってガンガン・ミュールを履いて、並んで階段を歩いていたので、あそこまでいくと前衛音楽と言えなくもなかったが(リズムの微妙なずれがインダストリアル・ノイズ系を思い出させた)、あれで平気な気持ちが全く理解できない。
 ヘッドホン騒音は「本人はいいんだろうけどよー」と思うけど、ミュール騒音はなんで本人が平気なのか、さっぱりわからないのだ。

 「ソックタッチ」の白元さんにはぜひ、「ミュール・タッチ」も開発していただきたい。(靴と踵を接着してしまえば、騒音はかなりおさまるはず)

 製品化されたときには、ミュールの流行は終っているかもしれないが、ソックタッチ自体が、ルーズソックスで復活したことだし、また数年後に蘇るかもしれないじゃん?

 最近、テレビに出てこなくなった野村サッチーであるが、彼女あたりにガンガン・ミュールを履いてもらいたいものである。そんで、サンマあたりに「それ、やかましいちゃいますか?」(う・・・関西弁喋れないもんで)と、突っ込んでいただいて、「これはこういう靴なの!おしゃれがわからない無粋な人ね」と開き直ってもらえれば、あっという間に絶滅しそうなんだけどなあ。


 ここんとこ、金曜日は飲み会に拉致されていたので、久々に観た「タイガー&ドラゴン」

 やったー「猫の皿」だー。知ってる噺だと、なんだか嬉しい。
 とか、言ってる自分が情けないが、ま、いっか。

 ちなみに、次回予告の「出来心」はどんな噺か思い浮かばないので、深く傷ついてみたりする。
 人生なかなか複雑である。
5月26日(木)

 休み。
 半年ぶりに美容院に行き、ストレートパーマをかけた。
 最新のパーマ液だったので、前よりも時間短縮&匂いもマイルド。
 科学の進歩は素晴らしい。

 下北のレコ屋で、クローディーヌ・ロンジェの「愛のプレリュード」と「夜をぶっとばせ」のカップリングCDを発見し、即購入。
 今、それを聴いているが、一曲目の「Close to you」ですでに鼻血出そうである。こんな声で囁かれたらも〜

●本物には勝てないね

 一昨日のことだが、隣の席のM嬢が出勤したら、机の上に載っていた書類を見て「なんだろ、これ?」と首をかしげていたので、「どしたの?」と声をかけると、「ベイスタズ?巨人?」とブツブツ言っている。プロ野球の何?と聞くと、「でも、ベイスタズ?」と言って、見せてくれたのはA4サイズのチラシ。

 たしかに、「BAYスタズ」と書いてある。
 マジメなMちゃんは、じっと読んでいたが「なんだかわからない」と言うので、「どれどれ」と私も読んでみたが、やっぱしわからない。

 パっと見、「BAYスタズ」「ヤクルト」「巨人」「虎ファン」など、プロ野球の単語が並んでいるのだが、「ファン用M&Aゼミ」ってなんだ?
 でも、手にとってみると、それが、会社に毎日のように押し寄せる「スパムFAX」ではなく、裏表にびっちりと印刷されたチラシであることがわかったので、「もしかして、すごいわかりにくいけど、エロ系チラシなのでは?」と勘ぐってみた。
 だって、最近あんまし見なくなったけど、エロビデオ宅配業者のチラシに雰囲気が似てたのだ。
 番号が振ってあって、それぞれの説明をしているらしい。

 1.ホリエモン登場後作成マネー用語買収等155語74枚
 2.ライブドアM&A法に(フジ側M&A用法に)おさらい27枚
 3.業務提携(アライアンス)M&Aはアライアンス手段83枚

 たしかに、Mちゃんが「なんだこれ?」と悩んでいたのもわかる。
 いったい、何の広告なのかさっぱりわからない。

 「エロビデオの暗号か?」と必死に解読していた私は、マジメに読み進めるうちに、だんだんわかってきた。

 「これ・・・・・電波系だわ」

 しかし、ショックなことに、フミヤ・ファンの健全なOL(先日、平日に会社を休んで愛知万博にも行っていた、かなりのフミヤ信者である)であるM嬢に「電波」という言葉が通じなかった。

 しょーがないから、しぶしぶ「電波系とは」の講義をしたのだが、わかってくれたのだろうか?

 しかし、その「作品」は読めば読むほど味が出てくる逸品であった。捨てるのがもったいなくなったので、持ち帰ってきました。家でじっくり読んでいたら、さらに味が出てきたので、友達に見せるために保存しておこう。
 はっきり言って鳥肌実よりも面白い。
 やはり、本物は凄いなあ。

 あまりにも気に入ったので、そういう設備があるのなら、スキャンして画像で上げたいくらいだが、(ワープロで作成した文章を切り貼りしているようなので、そのレイアウトも味があるのだ)、そういう環境が整ってないのでしょうがないけど、この素晴らしさを他人と共有したいので、無理やりコピーさせていただきます。
 違法コピーだと叱られたら、チラシに書いてある作者の口座に著作権料振込みますんで(笑)
 広告なんで、無料で数名に広めても(数十人か?)いいでしょ?
 念のため、個人情報は伏字(○○)にしておきました。

 では、続きの4番から・・・・
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 4.小企業用語集39語+雑経理労務税務用語1本版48枚
 5.中央三井キャピタルエクイティ用語完璧  38枚131語
 プライベートエクイティ用語集完了(追加説明にエクセル有り)
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(ミヤノ解説)以上が「BAYスタズ ファン用M&Aゼミ」でした
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 巨人ファン用M&Aゼミ

 14.成長やねM&A市場社 SMART 読売版東京ドームガード下の社名も「ストレート」81枚 227KB 太郎

 読売東京ドームガード下の会計士社名も「ストレート」

 ○○情報組合M&A市場 読売版江川より天才 52頁 (税理士向けです) 52枚 158KB 太郎

 カープファン用M&Aゼミ

 虎ファン用M&Aゼミ大阪市大 関外語

 6.M&A実務22222M&A用語理論ノーカット40枚120語完成 ○屋○彦総力編集 117枚 310KB 太郎
 20.アセットマネジメント用語集40語16枚簡潔朝日Be記事付き ○川○次先生 36枚 112KB 太郎

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 (ミヤノつぶやき)ちょっと飽きてきました。人の文章を入力するのって面倒だ。
 こんな感じで、延々と続くのだが、要するに「仕事に役立つ何か」を宣伝しているらしい。太郎っていうのはきっと、一太郎で作った文章という意味なんだろうね。
 このあたりまでは、まあ「普通」なんだけど(?)、ここから、だんだん凄くなっていたのだ。
 以下、枚数やKBは省略。

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 2.M&A中小診断士 「4大卒高年者説明息切」

 18.IPO株式公開とは資本政策の仕上げの手段だ〔IPO株式公開 処女売価戦争だ〕

 21.1046語■番号付4倍金融大学全部英語アメリカからだ金融〔老人社長経理用〕

 4.投資信託用語79語1−17頁完成見やすい〔社長向け〕投資信託はM&Aだぞ

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 (ミヤノつぶやき)このように、まるで裏ビデオの簡潔説明文みたいのが並んでいる欄外にも、説明文がびっしり。多くは切り貼りのようですが、「1人8千円で対面指導可 ハイテク会計人先パイ著作を転売しません 見せます」という、謎の言葉も。
 このあたりで、じわりと来たのだが、裏面はさらにフォントが小さく、同じ「商品」の説明が、今度は番号順に並んでいた。表面(裏表どっちだかわからんが)は、野球ファン向けに並んでいただけらしい。

 裏面を読むと、そこにはちゃんと「上記ファイルデータ資料はGoogle検索朝日読売の公開画面を切り貼り数万回繰り返しエクセル−太郎往復を駆逐文字拡大して切り貼り作成だ」と書いてありました。ごくろーさまです。

 裏面はさらに飛ばしていた。表面でもわかるが、ホリエモン関連が多く、こっちではホリエモンが買収した会計ソフト会社「弥○会計」の名前が連呼されていた。

 「弥○会計で美浜原子力発電水蒸気爆発防止指導弥○販売で相馬火力発電水蒸気爆発防止指導します製造奉仕頭脳の道具であります」
 「M&Aで弥○会計がライブドア弥○に進化?だがM&Aも(株)の交換だから有限合資もM&A決意時点で(株)昇格分割吸収財閥が蜂起を自由にして倒産の前の身売りを簡単にするのです。極小企業は数年間妻娘息子添付の条件がでて数百数千万円が入手するだろうが簡単ではないのですM&A市場○屋○彦ではこのようにいたします」

 「町の不動産屋さん風に町M&A促進技術師○屋○彦」

 「手足を切り同体を幸せに可能 基本テーマは倒産防止」

 うーん、やっぱしテキストに落とすと、あんまし面白くないなあ。この素朴な切り貼り感覚がゲージュツなんだけど・・・・・

 で、やっぱりキメのセリフは「ハイテク会計人先輩の作品M&A資料は弥○会計販売の道具です見せますが販売しません」

 うーん、何度も読み返すうちにわかってきてしまった。要するに某会計ソフトを販売しているのだが、それとM&Aコンサルを組み合わせたいわけですね。欄外に小さく「弥○会計自宅指導ソフト含む工事6万」って書いてあるし。でも、弥○会計のソフトは6万円じゃ買えないと思うぞぉ?違法コピーか?(笑)

 で、メールアドレスの下にも小さく「ロボット税理士小番頭の会社のBLOGGERブロガア転向宣言 再見」って書いてありました。ブロガアらしいっす。念のため、会社名と個人名でググってみましたが、掲示板に書き込みした形跡を1件だけ発見しただけ。(それはそんなでもなかった)
 この人、NPO法人が気に入らないらしく、「NPO法人総収入 50万円未満約33% 6600社 破産だネ」という、データも並んでいた。「M&A指導出来ない税理士給与計算ミス税理士夜逃げ倒産閉鎖多数」っていうほど、M&Aは持ち上げるのに、NPOはひどい書かれよう。

 ああ、しかし、ほんとに面白いんですよこれ。
 油断して読んでいると、ところどころに落とし穴があって、みぞおちを直撃されて横隔膜の痙攣が止まらなくなる。
 「9.石○会計目次三枚株式公開を考え資本政策に石○会計士元中独立三日目客恋い」

 「客恋い」ってなに?さっき出てきた「鰍フ交換」っていうのは「カブシキ」の変換ミスだということが推測されるが・・・

  「13.先物取引用語集あ−わまで完成 53枚 1300語小文字ddd 22才息子 目が良」

 のところの「目が良」の下に傍線ひいてあるのは、なに?
 そもそも、「ddd」とか「えええ」などの、タイプミスがちらほらしているのも、いいリズムをかもし出しているのが天才的。

 たぶん、ポストに入っていたチラシだろうから(新聞を閲覧コーナーにセットするアシスタントが、ポストに入っていたチラシ類だけM嬢の机の上に置いておくらしいので)、もしかしたらチラシ業者が近隣に配ったものかもしれないが、たぶん、私がこの世で一番、熱心に熟読して、内容を理解しようとしているのは間違いないな。すみずみまで全部読んでしまったもん。
 振込み口座が書いてあるので、そこにおひねりを出したくなるのを必死に押さえているのでありました。

 また、力作が完成したら、ぜひ我が社にポスティングしてほしい。と心から願う。そんな私の電波が通じますように。(でも、我が社はすでに会計ソフトは○○奉行を導入しているし、M&Aの予定もございません)
5月25日(水)

 昨日また布団に入ってから「そーいや、嵐っていうのもいた!」と思い出し、また気が高ぶって眠れなくなりそうになったが、がんばって眠った。これで一応、ジャニーズの現存するチーム名は、網羅したらしい。
 タッキー&翼というのもいるが、あれはチームとして認識してないのでわざと排除した。
 どうでもいいが、タッキー&翼を「たきつば」と略すのはどーよ?
 あんまし好きな語感ではない。

 今週、寝つきが妙に悪かったのは、腰痛のせいだったのかもしれない。
 土曜日から調子が悪かったのだが、「部屋でゴロゴトしちょるのがいけないのだろう」と思って(あと、二日酔いなのに急にドタバタ掃除したから)でも、日曜日もそのままゴロゴロしていたのだが、月曜日に会社でずっと椅子に座ってたら、かなり辛くなり、でも大したこともないだろう、と思っていたら、火曜日には電話とるのに手を伸ばすのも辛くなり、とうとう兼平先生にSOSを出して、やっと今日、お灸をすえていただきました。

 電話番号調べるために、久々にホームページに行ってみたら、「ヒル治療」というコーナーがあって、それが意外にラブリー(笑)
 興味のある方は覗いてみてください。でも、本当にあのヒルですよ。
 実は、私も治療中に「ヒル治療ってほんとにあるんですかね?」って話で盛り上がったことがある。ヒルは苦手だが、興味はあった。でも、残念ながら、認可された治療じゃないので、やってもらうことはできないのだが、でも、「え?ヒルですか?興味あります?よかったら、今からやります?」と言われても、ちょっと困るような気もする。

 鍼灸院の帰り道、商店街の飲食店がどこも混んでいるので、ふーん、なんだか栄えているな、と思ったのだが、よく考えてみれば給料日でした。


5月24日(火)

 誰でも経験あると思うが、布団の中に入って、さあ寝ようと張り切っていると、リラックスしているためか潜在意識がわらわらと湧きあがってきて、何の脈絡もない妙な「あれってなんだったっけ?」な考えにとりつかれ、なかなか眠れなくなってしまうことがある。

 前にも日記で書いたと思うが、「ジェーン・フォンだとピーター・フォンダの父ちゃんの名前は?」という疑問が湧き、そうなると、どーしても思い出せず、でも「中学生の英語の教科書に出てくるような、シンプルな名前だったはず。マイクとかジョンとか・・・」ということだけはわかったので、しょうがないからAがつく名前から順番に挙げていき、Fのあたりで突然「そうだ、ヘンリーだ!」と思い出せたので「やれやれ、これでやっと眠れる」と思ったのだが、変なことに頭を回転させてしまったので、興奮しちゃってなかなか寝付けなくなってしまったこともあった。

 この間は、寝る前に、イノッチが出てくる「○○が選んだ××の美味しい店ランキング」を当てる、深夜のグルメ番組を観ていたら、その番組で、私のイチオシ、岡田准一くんがなんと9連敗中で(その後、めでたく10連敗してました)、しかも、そういうバラエティ番組でも岡田くんは「ぼんくら」と百回叫んでも足りないくらいダメダメで、「おねげーだから、この子をバラエティに出さないでくれ」と思ったのだが、そもそも、こんな使えないやつが出ている意味もよくわからなかった私のほうがボンクラだと気がついたのは、番組終了後に布団に入ってからだった。

 「そーいや、イノッチと岡田君は同じチームなんだよな」

 自慢するわけではないが、私はジャニーズ系に実はうとい。
 「鉄腕DASH」を観るようになってから、やっとTOKIOのメンバーの顔と名前が一致したくらいである。そのときになって、数年前にテレビ番組事務所で働いていたときに「そーいや、TOKIOの子が二人、面接しに(うちで作る番組に出ることになったので、うちの社長がジャニーさんに「誰でもいいから二人くらいみつくろって。二番手くらいのでいいから」と電話したのである。要するに視聴率稼ぎパンダ役)事務所に来たことがあったなあ」と思い出した。追っかけの女の子が事務所をぐるりと囲んで、大騒ぎになったのである。
 ところが、私はTOKIOというのを全く知らなかったので、あのときに来た二人の少年の名前もよくわからなかったし、今となっては、自分が誰にお茶を出したのかもわからず。

 その前には、「なんか会議室に若者がいるなあ」と思ったのだが、後で同僚から「今日、光ゲンジの子が来てたでしょ」と言われ「ああ、あれか」と思ったのだが、どうやらそれは「佐藤君」だったらしいが、さすがの私も「光ゲンジには二人、佐藤君がいる」ということは知っていたのだが、結局、どっちの佐藤君だったのか、わからなかった。(私以外にも、誰もわからなかったんだけどさ)

 と、そんな調子なので、その夜も「イノッチと岡田君は同じチーム」ということはわかったのだが、「はて?なんてチーム名だったっけ?」と思ったのだが、全く思い出せない。

 しょーがないから、思いつくままにジャニーズ系のチーム名を挙げてみた。

 ええと、まずフォーリーブスでしょ(笑)
 郷ひろみも、そうだったんだっけ?
 あれ?その後、光ゲンジまでは空白なんだっけ?そうだったっけ?
 そうそう、トシちゃんとかがいたでしょ。私が中学生の頃が、たのきんの絶頂期。会社でも少し年上の先輩はトシちゃんのファンだった。
 その後、少年隊?

 男組(なんかもっと難しい字なのはわかるけど)もジャニーズだったんだっけ?
 しぶがき隊は?

 なんだかわからなくなってきたが、とにかく、SMAPの登場が、ジャニーズ系の区切りになっているのは間違いない。
 NINJAというのもいたが、それとTOKIOはどっちが先だかわからないが、そんで、えーと、あの二人組、堂本君×2は・・・・キンキ・キッズ!

 たぶん、イノッチのチームはその次くらいだ。
 えーと、えーと、えーと・・・・・

 そんで、最近だと、NEWSっていうのがいるよな。バレーボールの応援してた。大学の後輩がいて「ああ、昔はそんなアイドルなんて絶対に存在してはいけない学校だったのに」と驚いたもんだ。

 さて、もう一回、おさらいしてみよう。SMAP、TOKIO、NINJA、KINKI、NEWS・・・・・

 その呪文を5回くらい繰り返したあたりで「このライン上じゃないな」と気がついたんだけど、でも、どう違うのか思い出せず、「V6」までたどり着いたのは30分後でした。
 なんだか、すっげー疲れたわりには、どうでもいい「回答」に、さらに疲れたのだった。

 さて、話が長くなったが、昨日はまた、「なんでいったいそんなこと?」という、本当の本当に脈絡の無いことを思いついたのだ。

 その昔観た、映画の一場面だと思うのだが、あるけっこうインテリな男(たぶん、主人公)が、なんかの理由で刑務所にいる。
 そして、ある日、娯楽の時間に、映画が上映される。むさくるしい囚人たちが、上映会に集まるのだが、その主人公は「どーせ、美女が出てくる、くだらねー映画だろ?」と思っている。
 ところが、上映されたのは、モノクロのミッキーマウスのアニメ映画。
 インテリ男は、最初は「こんな、子供映画」とバカにしていたのだが、なにしろ周囲は娯楽に飢えた囚人たちであるから、ミッキーの一挙一動に、大笑いするのだ。
 大の大人が、ミッキーの動きに涙を流さんばかりに大笑いしている様子に圧倒されて、主人公もいつしか、一緒になってゲラゲラと笑っていたのであった。
 そして、彼は、そのとき「何か」に気がついたのである。

 という、シーンだったような気がしたが、いったい何の映画だったのか?さっぱり思いだせない。

 しばらく考えていたのだが、「これはぜったいに自力では無理だ」と思ったので、せっかく布団に入ったのに、また起きだしてパソコンのスイッチを入れてしまいました。
 しかし、キーワードがミッキーマウス絡みというのが壁になった。
 広〜く浅〜く拾ってきてくれちゃうのである。

 ミッキーは捨てて、「刑務所が舞台になる映画」に狙いを定めた。あんまし、そういう映画は観てないはずである。「ショーシャンクの空に」には、映画上映シーンが出てくるのを思い出したが、それは「リタ・ヘイワーズの映画」であるらしい。そりゃそうだ。「終身犯」には映画上映のシーンはなかったようだ。たしかに、鳥の研究家になっちゃう話だからねえ?

 キーワードをまた変えて、とにかく、「ディズニー」「刑務所」「囚人」「上映会」「笑い」などのキーワードをあれこれ組み合わせて、だんだん何やっているのかわからなくなり、しまいには「本当にそういう映画だったのかな?」と心細くなったときに、ふと、どのキーワードだか忘れたが、「あ、これ観たことある」という映画の題名がひっかかったのだ。

 「サリヴァンの旅

 こりゃー、なかなか見つからんはずだわ。
 「サリヴァンの旅 ミッキーマウス」で検索しても、2件しかひっかかってこないんだもん。

 その昔、テアトル西友で「スタージェス特集」として立て続けに上映されたので、その前にルビッチ映画にかぶれた私は、こっちも全部観にいったのだった。どれも面白いんだけど、「パームビーチ・ストーリー」は中でも必見の名作だ。愉快なオジサンが沢山出てきて、あの当時のハリウッドの脇役層の厚さが羨ましくなる。
 ちなみに「レディ・イヴ」には、ヘンリー・フォンダが、お坊ちゃん役で出てます。
 なんか、このあたりのラインは、私の安眠の妨害をしがちのようです。

 というわけで、これを探しあてるのに、たっぷり1時間もかかってしまい、また目が冴えて眠れなくなってしまったのでありました。

 そーいえば、つい先日も「きぃぃぃぃ、見つからない」と探し回った街路樹の話を書きましたが、「自治体に問い合わせてみれば?」という、大人なご意見をいただき、目からウロコが落ちましたが、それで、「で、街路樹を仕切っているのは、横浜市なのか、港北区なのか?」を調べるのに熱中しているうちに、ふと、初心に返って、また街路樹ファンサイト(わりと多い)を確認してみたところ、前にはなかったのに(それとも私の目が曇っていたので見落としたのか?)、今度はあっけなく見つかりました。

 カツラの木でした。

 珍しい木でもないけど、街路樹としては、それほどメジャーでもないようだし、葉の形が特徴的だけど、そんなに個性的な木でもなかったので、探しにくかったみたいです。名前がわかると、すぐにヒットするのにね。なんで、あんなに苦労したのだろう(苦笑)

 グリム童話だと思うが、「俺の名前がわかったら、呪いをといてあげよう」っていう妖精の話を思い出した。

 あと、この前読んで感激した、ダン・シモンズの「夜更けのエントロピー」の中にあった「ケリー・ダールを探して」は、自然体験学習で、植物や動物の名前を詳細に教える教師のエピソードが出てきて、生徒が「それは自然を理解するのとは違う!」と逆らうのだが、でも、その生徒は後になって、なんだかんだ言っても、その教師を慕っていて・・・・(ちょっとネタバレですいませんです)

 そう。「名前」を知らなくても、何かを理解することはできるのだが、それを他人と共有するためには、名前を知らないと難儀するのだ。これで、私も心おきなく「会社の近所のカツラの木の街路樹が好きなの」と言えるわけだ。

 でも、私もケリー・ダールと似た理由でムカツイたことがあった。
 20年前、大学1年生のときだったと思う。(図書館で取り寄せた「拷問者の影」が昭和61年発行で、それがすっかり黄ばんだ本になっていたので「ああ、私も20年前は・・・」と、その本の染みと自分の顔の染みを見比べてみたりした。本を立派な古本にする歳月)

 正確にはなんの授業なのかは忘れたが、とにかく「シェイクスピア」の授業であった。
 やる気なさそうな、初老の講師が、テキストに選んだシェイクスピアの戯曲を前に講義した内容というのは、「それでは、次は、3ページの2行目、ここまでが、第一章 第三節・・・・で、○○○のところ、10行目までが、第四節・・・・」
 恐ろしいことに、その授業はずっとそうやって、「戯曲の区切り」を講義していたのだ。

 みんな、最初はなんのことだかわからず、ただ黙々と自分の手元のテキストに「1-1-5」などと、アドレスを書き込んでいたのだが、だんだん「この授業はずっとこれだけなのだ」とわかり、どうしていいのかわからなくなっていた。

 後になって、シェイクスピアの引用なんかを文学作品で目にすると、そういう「アドレス」が重要であることもわかってきたが、でもそれって、口述継承じゃないでしょ?

 モーツアルトの曲についてる曲番号「K251」とか、(えーと、けっへるべる?ははは「パッヘルベルのカノン」と混同。K=ケッヘルでいいみたい)星雲についてる「M78」(ウルトラマンの産地)とか、そういうルールであって、シェイクスピアを研究したいのなら、文章番号付きのテキストを手にいれればいいだけじゃないの?

 ひょっとしたら、学者の中でも「いや、これはここまでで一節だ」とか意見が分かれていて、学派によって、アドレスが違っているのかもしれないが・・・・

 あの授業がその後、どういう展開になったのか、出席しなかったので不明だが、今の私だったら「それは、シェイクスピアを理解することとは違います」と喰ってかかったかもしれないが、やはりただブッチして終わりだったかもしれない。  
5月23日(月)

●美しさは罪

 会社で、なんか顔が痒いと思って、トイレで鏡を見たら、ところどころ赤くなっているので「なんだ、湿疹?日焼け止めにかぶれたかしら?」と思ったのだが、よく見たらカニ喰われていた。(幼いころ、こう解釈して不思議に思っていたという記憶が蘇った)

 ほっぺに一つ、アゴにも一つ・・・・・
 顔がマダラになっていて悲しかったので、「美しすぎて、蚊に大人気だったのね」と思って自分を慰めたが、う、首も痒いぞ、首にもくっきりキスマーク(蚊女のキス?)が二つもできてるよー。

 首から上が4箇所も刺されているとは、異常事態だわいと思って、トイレから出ると、フロアにいる他の社員に「誰か、蚊に食われた人います?」と聞きまわったが、誰も被害にあってないという。

 私のいた場所が悪かったのか、(他にもあちこち窓は開いていたんだけど)、それともやはり「私が一番おいしいから」なのか。
 昔から、けっこう蚊に好かれるんだけど、それにしても、顔ばっかしっていうのも珍しい。普通はもっと美味しそうな二の腕とかふくらはぎが集中攻撃なんだけどなあ。


●下ネタ御免

 一応、最初に謝っておく。

 しかし、この話の「おかしさと悲しさが微妙にまざりあった複雑な心境」は、女性でもどれだけ経験者がいるかわからないが、男性にはなかなか経験できないと思うけど、でも、エロ話とかではよく出てくるのかね?
 (念のため、検索してみたが、けっこうエロ系なサイトがひっかってきたようなので)

 なーにをやっちゃったかというと、まあ、ちょっとした「どじ」である。

 一昨日、二日酔い明けだった土曜日、でも、午後のADSL修理人来訪に備えて、ダルダルでも掃除しなきゃいけなくて、無理やりシャキっとさせようとしていた朝の出来事。
 タンポン抜いたら、二本出てきたんですわ(笑)

 トイレで一人で「ひゃひゃひゃひゃ」と笑ってしまった。

 過去にも、二度くらいやったことがあったが、最近はご無沙汰でした。

 高校生の頃、友達から聞いた話だが、「アレになったんで、タンポン入れようと思ったら、なんか抵抗感があったんで、おっかしいなと思ったら、なんと先月のが入ったままだった」という、都市伝説みたいな実話だったが、後になって「そいういズボラなことが原因で死ぬ人もいる」というのを知ったけど(日本ではまだ症例がないようだけど、アメリカではあるみたいで、日本製のタンポンにも警告が記載されるようになりました)、さすがにそれはやったことないけど、けっこう気がつかないで二本入れちゃうんですよね。

 それが、縦に入ってるのか横に入っているのかわからんが(でも、紐は出ているので、やっぱ横なんだろうな)、高校生のときに、むんずと引っ張ったらジャーンと二本出てきたときには、それなりにショックを受けたが、(まあ、ぶっちゃけた話、処女膜がどうのとか「ゆるくなる」のがどうのとか、耳年増なりに考えたわけですよ)、もはや、今となったらそんなこと「どーでもいー」わけで、笑うしかないんだけど、でも、やっぱしなんか悲しいというか「なぜ、入れるときに気がつかなかったんだろう?」と思うと、自分の鈍感さが悔しくもある。

 まあ、よく、「隠し場所」としても、小説や映画で出てくるわけだから、それなりにキャパシティがあるのだろう。なんたって、私は経験ないけど、赤ん坊の頭が通るんだからな。

 そーいや、CMでよくやっていた「新しい生理用品」も試してみました。「ボディ・ピース」とかなんとか、女性の体を研究した結果できましたとかなんとかいうCMで、こんなにツラの皮が厚い私が観てもちょっと恥かしかったくらいだから、「男子中高生はどんな気持ちで観ているのだろう?」と、ついつい心配してしまいましたが、要するに「外付けタンポン」というか、穴に密着させて塞ぐんですね。

 だったら、ナプキン型と何が違うかというと、オシメみたいに「あてる」のと違って、挟み込むのです。使用説明書には「陰茎に正しく挟む」などと書いてあって、恥かしくてちゃんと全部読めませんでしたけど、「まあ、こういうことか」と思って、テキトーにやってみたら、ちゃんと上手にできました。

 タンポンが苦手な人にはいいかも。
 でも、欠点は、出血が多いときだと、血を吸って重くなるので、トイレでパンツ脱いだときにトイレに落ちるんです。
 タンポン二重入れで反省したので、代わりにボディ・ピースにしてみたら、次にトイレに行ったときに「あれ?私、あれを使ってませんでしたっけ?」とキョロキョロしたら、トイレに落ちているのを発見して、また悲しい気持ちになりました。素手で拾ったけどよ。

 どうせ、下にナプキン敷くので、だったら、最初からナプキンにくっついてればいいのに。ヒモかなんかで。

 まだ改良の余地はありそうですが、でも、けっこういい商品だと思うので、これからも使うと思います。出血量がピークのときには、タンポン+ボディ・ピース+夜用大型ナプキンの三重苦で望めば、他人の家やホテルでお泊りのときにもグッスリ眠れそう。

 さすがの私も、年をとってきて血の気が減ったのか、最近は朝起きて、半べそかきながらパジャマやシーツをジャボジャボ洗うこともなくなりましたが、油断するとまたいつ失敗するかわかりませんから、メーカーの人があれこれと改良してくれることはとても心強い。実際、ほんとに、日に日に進化してますもん。「おお、すげえなあ」と、血を吸った生理用品をマジマジと賞賛の目で眺めている女性も多いかと思います。(わたしだけじゃないと信じる)
5月22日(日)

 土曜の午後にNTTの修理の人が来ることになったのだが「それって、もしかして部屋の中に上がるってこと?」と思ったが、ちゃんと確認しなかったんだけど、でも、なんとなく、新しいアダプタを接続して、ちゃんと繋がることを確認しそうだと思ったので、金曜の夜には、なんとしても掃除をしなくてはいけなかったのだが、また飲み会に拉致されちゃって、らりらりらーんのこにゃにゃちわ状態で帰宅したので、金曜の夜はタモリ倶楽部を観るので精一杯でございました。

 土曜日はやっぱし、しっかりくっきり二日酔いであったが、「掃除しないと」という人間としての最低の尊厳を守ろうという潜在意識が強烈に働いたようで(私にも、まだ恥じらいというものがあったということを確認できたわけでございます)、いつもと同じ7時半には目が覚め、必死で水分補給して回復を祈る。

 なんとか、9時くらいには起き上がれるようになったので、ちまちま掃除しはじめるが、すぐにダルくなり布団の上で休憩して、また起き上がり、ちまちま掃除して・・・・という、まるで日本国家の「♪ さざれ石の〜・・・・中略・・・・・コケの蒸すまで♪」がBGMになっているかのような、気の遠くなるような作業が繰り返された。


 えーと、あの詩では確か、何万年だかに一度くらいしか降臨しない天女が、天女の羽衣だから石を撫でて、って話だったような気がしますが、私の天女の羽衣(クリックル・ワイパーっていう名前ですが)も、負けてないぞ!

 苔が蒸すのは大変らしいっすが、我が家の綿ボコリならもー、天ちゃんちの永劫の繁栄を願うんなら、うちの綿ボコリを唄ったほうが確実でっせ。千代に〜八千代に♪

 とにかく、なんとしても、アダプタ設置場所のパソコン周辺だけはきれいにしておかないと。
 ってゆっても狭いワンルームですから、「玄関と居間だけは」って言ったら、それが全てなわけですから、必死で掃除機かけつつ、溜まった洗濯物の山も「修理のオジサンに散乱したパンツ見せるのもセクハラだろう」と思って必死に片付けた。

 午後1時から3時までの間ということだったが、1時ちょっと過ぎに電話が入って「これから向かいますから30分後くらいに到着します」というので、最後の仕上げをして、なんとか赤の他人に見せても「ちょっと乱雑な程度」に見えるようにした。

 2時前には修理のオジサン到着。電源を入れても何も反応の無いアダプタを見せて、すぐに新しいのに接続してくれた。しかし、私はどうやら「1.5メガ」っていうので契約しているらしいが、最新式のアダプタは「20メガ対応」機種らしい。
 ところが繋いでみると、ちゃんと繋がらない。修理のオジサンがケータイでなにやら話しているか「鈴木はいるか?いない?じゃあ、伊藤、これのやり方わかるか?」なんか、喋り方が体育会系ですてき。

 どうやらパソコンで距離設定を直さないといけないという話になったようだが、オジサンは電話回線の技術者のようで、パソコンには詳しくないようだ。教わったアドレスを叩いてみたが、設定画面が出てこない。再度、問い合わせて他のアドレスを叩いてみたが、それで出てきたのは、ルータの設定画面だった。

 オジサンにも、なにがなんだかわからないようだが(電話に出た他の技術者に「今、グーグルの画面が出てるけど」なんて言ってるから)、私にもさっぱりわからん。

 そんで、オジサンが車に戻ってきて、他のアダプタをつけてみたら、それで繋がったので、また電話してて「8メガだと大丈夫なんだけど、いや、ほら、いつも持ち歩いてるやつ」とか説明してて、なんかほんとは、ちゃんと20メガの機械を繋がないといけないんだけど、これでいっか?だめ?となにやら荒っぽくあれこれ言い合ってて、横で聞いてる私は「繋がればなんだっていーよ」と思っていたが、結局、8メガでOKということに無理やりしたみたいで、「この機械も、もう生産してないやつなんですけど、1.5メガ契約だったら問題が無いんで、もし、なんか言われたら、そう説明してください」

 なんでもいーです。繋がれば。

 ところが、あれこれいじってしまったのが悪かったのか、また8メガに戻すと、さっきは繋がったのに、また繋がらなくなった。
 「こーゆーときは、とにかく再起動」
 と、仕組みが全くわかってないけど、「とにかく再起動」ということだけ理解している私は、冷静に再起動を繰り返していたら、なんとなく繋がった。

 問題ないようだったので、オジサンも「なんだかわからんがOK」ということにしたらしく、「じゃ、またなんかありましたら、すぐに取り替えますんで」と言って立ち去って行った。

 つーわけで、ほんとは最新機種が取り付けられるはずだったが、なんだかわかんないが、ちょっと古い機種(修理のオジサンの手持ち機器)が付いたようだけど、別になんでもいーよ。

 というわえけで、すんなり行かなかったので、終ったときには3時くらいになっていた。

 二日酔いの中、朝から掃除に励んでいたので、疲れがどっと出て、そのまま昼寝してしまい、結局、土曜日は家から一歩も出ず。図書館に予約した本が・・・・クリーニング屋に行こうと思ってたのに・・・・明日できることは明日でいいや、とイスラムな教えに従うことができた。

 今日は、ちゃんと昼頃起きて、クリーニング屋に冬物をドカっと出して(でも5000円くらいだった。まだあるんだけど、それは来週にしよう)、図書館に行ってジーン・ウルフの「拷問者の影」を借りたので、週末の予定は全てクリア。

 そういえば、木曜の夜に「ADSLアダプタが故障です」と電話して、すぐに土曜日に修理に来てくれたNTTのサービスは素晴らしいと絶賛していたのだが、それにちょっとミソをつける事件が起こった。
 土曜の夕方、ふと携帯電話を見てみたら(そろそろ充電しなきゃと思って)、着信があったようなので、確認してみたら「095」で始まる知らない番号。

 私の携帯電話の番号を知っているのは、この世に5人くらいしか存在しないので、番号を教えた人の番号は全部登録されたいる。ときどき、「間違い電話」はあるんだけど、またか?と思って、よくよく確認すると、同じ番号から激しく何度もかかってきているようだった。

 昼寝していたら、ブーンと鳴ったのでケータイを手にとってみると「非通知」になっているので、おそるおそるとってみたら、本当かどうかわからないが「こちらNTTですが」

 最初はなんの話なのかよくわからなかったのだが(そのNTTのオジサンも喋りが体育会系で要領をえない)、どうやら、私のケータイに「転送」を設定した人がいるらしく、その人が「転送されない」と文句を言ったので、確認してきたらしい。
 「Aさんの申し込みで、095・・・から転送しているんですが、これでいいんですよね?」と、いきなり言われても、「すいません、私、そのAさんじゃないし、転送の申し込みもしてません。お間違いじゃないでしょうか?」としか言いようがない。
 しばらく押し問答になったあげく、向こうもやっと事情が飲み込めたようで、「おたくの番号は、090・・・・ですか?」って確認されても、自分の番号なんて覚えてないわい。

 とにかく、私には関係ないから、その転送を解除してくれ、と言ったら、「すいません、ご迷惑おかけしました」と一旦切れたのだが、また5分後に別の人からかかってきて「あれ?この転送でいいんですよね?」「違います。さっきもNTTからかかってきたんですけど、あたしは転送なんて申し込んでないです」と説明した。

 そしたら、またしばらくしてから鳴って、向こうもさすがに恐縮しているようで、私の声を聞くなり「あ・・・、まだ直ってませんね?すいません、何度も何度も・・・」と言うので、もう、こっちとしては笑うしかない。

 不思議なことに、向こうが何度も繰り返していた「本当は転送されるべき番号」に私の番号が酷似しているのかと思いきや、後で確認してみたら、全然似ても似つかない番号だったのだ。

 なんで、そういうことになったのか、NTTも慌てていたようだった。
 その後、かかってこなかったので、なんとか修正できたらしいけど、いったいなんだったんだろう?
 NTTからは、「非通知」でかかってきたので、「これは、ひょっとして新手のオレオレ詐欺?」と思って、警戒したんだけど、ほんとになんかのミスだったのかな?
5月19日(木)

 さて、会社でNTTのページを調べて、「ADSL故障の場合」っていうフリーダイヤルを調べて、家に帰って電話してみたが、テープ応答で「この時間は、録音で応対しております」と出て、「お客様のお名前、電話番号、ご用件をお願いします。後ほどこちらからお電話いたします」とかなんとか。

 留守電にメッセージを入れるのがとても苦手なので、いったん切る。
 それに、折り返しかかってくるのであれば、先に風呂に入っておいたほうがいいと考え、シャワーを浴びてから、また挑戦した。
 どの程度「症状」を述べておけばいいのか迷ったが、「パワーランプがつきません」って言えば、それ以上は必要ないだろうと思って、簡潔にそう述べておいた。

 30分くらいで、電話がかかってきた。
 もっとマニュアルっぽく「電源プラグは抜けておりませんか?」から確認されるのかと覚悟していたのだが、夜間当番のオジサンだから、そんなマニュアラーなことやってる暇もないのか、「ご迷惑おかけしております。パワーランプがつかないってことは、やはり故障の可能性が高いですね」と話が早い。
 それで、「明日はご自宅にいらっしゃいますか?」と聞いてくるので、「仕事だし、定時に帰れるかもはっきりしないんですが・・・」と言うと、「そうですか、まあ、普通は土日は修理にお伺いしないのですが、お仕事で不在の場合は土日も可能なんですが・・・」と言うのだが、こっちもそんなに火急のことでもないので「もし、宅配便で送ってもいいなら、アダプターを送りますけど?あと、最寄のNTTがすぐ近所なので、窓口に持ち込むとか・・・」と聞かれもしないのに提案していたら「すいません、少しお時間いただきたいので、また掛けなおします」

 そんで、またすぐ電話がかかってきて、「土日の都合のよろしいときに、新しいアダプタをお持ちします」というので、土曜の午後1時から3時まででお願いした。
 あんまし、こういうサービスを利用しないのだが、ずいぶん素早い対応なんですね。

 自慢にもなりませんが、私は「社会主義国家的なサービスにも耐えられる」という自分の気の長さが自慢なんで、こういう「過激な競争に晒された故の、サービス向上」を目の当たりにすると、なんだか逆に申し訳ない気分になってしまいます。

 まあ、ADSLアダプタなんて、金額的には大したことないだろうから、あれこれ言うよりも、さっさと交換しちゃったほうがいいんだろうし、こうしてちゃんと対応してもらうと(まだ結果は出ていないが)、自分でアダプタを買うよりも、月に440円かかっても(消費税別)、レンタルのほうがいいかなーっと思うしね。
 大森まで380円もかかるんだから(まだ恨んでいるらしい)、ADSLアダプタの月額440円は安いかも知れない。

 でも、やっぱり、「そっか、しばらくネットが繋がらないな。でも、こうしてオフラインで日記を書くことこそ、日記の本来あるべき姿なのかもしれない」とか「まるで無人島に一人でいるようだ。ちょうど、無人島に持っていく3冊の本にふさわしいような、ウルフのダロウェイ夫人と、H.ジェイムズの本は手元にあるし、これにジョイスかプルーストを加えれば、けっこうスノブかも」(「ダロウェイ夫人」では「スノブ」と書いてあったので)と、この状況を肯定的に捉えていたのに、資本主義にまた邪魔されましたわ。(会社サボって昼寝が資本主義に阻止された顛末は前に書いた)

 こんなに甘やかされてばかりだと、「こういうのが当たり前」だと思うようになり、アメリカに引っ越したりしたら困りそうだが、それよりも、自分が70歳くらいになったら突然、こういうサポートセンターがインドとか、いや、30年後にはインドも人件費が上がってるかもしれないから、ジンバブエとかに電話が繋がって、英語で説明しないとサービスを受けられないような状況になっていたら、すげえ困るなあ。

5月18日(水)

 私にしては珍しく、酒の誘いを断って、会社を出るとそそくさと駅に向かった。

 JRの駅で切符を買おうと(イオカードの販売が中止になってしまったので、そろそろ本気でスイカを導入しないと)金額表を確かめると、ちょっと作戦失敗したかな、と思った。
 ああ、なんてこと、(ダロウェイ夫人風)大森まで、380円もするとは!

 ミヤノは今日の昼間に、ふと考えたのだ。今週の金曜日で、前にも観た映画「インファナル・アフェア」の公開が終ってしまう。なので、終る前に、もう一度観てもいいかもと思ったのである。今日が最後の水曜日。レディース・ディで割引なのだ。でも、同じ映画を二度観るのもどうなのかしら?それよりも私、他に観たい映画があったんじゃないかしら、とミヤノが考えているうちに、お昼の鐘が鳴り(「ダロウェイ夫人」では、しょっちゅう時を告げる鐘が鳴るのである)、お昼ご飯を食べながら、インターネットで「他に観たい映画」のことを調べてみた。

 その映画「甘い人生」はミヤノの馴染みのある映画館で上映されていなかったので、なかなか足が向かなかったのである。「新宿武蔵野館」は行ったことがあるけど、あそこは狭いし混んでそうなので、できれば避けたいし、池袋に行くのも面倒。渋谷の映画館は、場所はわかるけど入ったことがないし、渋谷に行くのもできれば避けたい。大森?ああ、大森でやってるんだわ。でも大森なんて行ったことあったかしら?「キネカ大森」っていう名前は昔からよく目にするし、けっこうマニアっくなのを上映していたような気がするけど、なぜか一度も行ったことがないの。なぜかしら?それとも、忘れているだけかしら?キネカ大森では、水曜日は女性だけでなく「1000円均一」になっていた。それなら、「甘い人生」を観にいってもいいかもしれない。

 「ダロウェイ夫人風日記」は疲れるのでやめますけど、そういうわけで、「1000円」に目がくらんで、欲深いミヤノさんは、わざわざ大森まで行ってみることにしたのです。なので「交通費380円」にちょっとがっかりしたのだ。渋谷だったら150円で行けたのに・・・・

 さて、めったに通らない路線であるので、蒲田駅で蒲田行進曲のベルが鳴るのを楽しく拝聴したりしつつ、大森に到着。
 やっぱりここで降りたという記憶が全くない。でも、かなり新しくなっているような気もした。
 キネカ大森の位置はだいたい調べていったのだが、駅から出て、バスターミナルの向こうを眺めると(やたらとバスが多いというのも新鮮な光景)、向こうのビルに「キネカ」のネオンが輝いていた。あそこらしい。駅前のコンビにで菓子パンとコーヒー牛乳を買って、ネオンに向かってロータリーを横切ると、そのビルはなんと「西友」であった。

 ミヤノさんは、育った街に古くから西友があったので(途中で西友じゃなくなったが)、西友を見るとなんか落ち着くし、それだけで「いい街だ」と思う変な癖があった。だから三軒茶屋から離れられないし、吉祥寺も西友があるので評価が高い。
 それに、三茶の西友は、元々「アムス西武」という名前で、その昔(たっぷり10年以上前。私が越してくる前)には最上階の本屋の裏手に小さな映画館があって、「小津特集」なんてーのをやっていたのだ。
 なので、なんだか嬉しくなったのだが、でも、上映している映画が「甘い人生」と「踊る大走査線・ユースケ編」(そーゆー題名じゃありません。真下なんとかってやつです)ってゆーのもどうかと思うが、でも、この映画館は、上映期間が短く、次々とかける作品を替えているようだ。新作をかけているけど、マインドは三茶の「ちょっと旧作・二本立て」っぽいので、それもまあ、好感が持てなくもない。地元密着型というかんじ。

 開演15分前くらいに、エレベータで劇場窓口についたのだが、窓口は10人くらい並んでいた。
 予想できたことだが、他の人だって「1000円」に目がくらんでいたのだ。
 でも、もう、すでに公開から日が経っていたので、大丈夫かなあ、と思ったんだけど・・・・・
 どうやら、また「ビョン様人気」を甘く見ていたらしい。
 すでに切符を買った人たちが、劇場入り口にごった返していたのだ。80%がオバサン。
 でも、映画がわりと硬派な内容らしいので、男性客もちらほらいるけど、ちらりと見えた劇場内は、席を探している人が通路につまっているようだった。通路で立ち止まって、そこで立ち見を決め込んでいる様子の人もいるようだった。(前の端になるより、そっちのほうがいいと判断したのか?)

 座席状況がどの程度なのか、案内の声もなかったので、なんだか急にめんどくさくなって、というか、1000円に目がくらんだ自分がバカバカしくなってきたし、それに、「大森だから穴場かも」と思ったのに、客層は結局、新宿武蔵野館と変わらなかったのもがっかりして、その場を立ち去った。

 くすんくすんくすん。なんだかビョン様ファンを辞めたくなってきた。
 キアヌやレオン・ライやチャン・チェンはあんなに余裕だったのに、なんで、イ・ビョンホンだとああなるのだ。
 すげー納得がいかない。

 そんなわけで、せっかく380円も使って大森まで来たのに、目的を果たせず、駅までトボトボ戻りました。せっかくだから飯でも食っていこうか、と思ったのですが、買った菓子パンがあったので、真っ直ぐ帰ることにしました。ふと、「そうだ、まだバスがある時間だ」と思い出しました。
 大森は環七沿いにあるので、新代田−大森 というバスが運行しているのです。あのバスで馬込まで行ったことはありますが、まだ大森まで行ったことはない。この機会に乗ってみよう、と思って時刻表を調べたのですが、9時くらいが新代田行きの終バスで、その後も10時くらいまで動いているのですが、野沢停まりだったのです。野沢は散歩圏内ですから、「映画の後、気分がノっていたらこれで帰ろう」と時刻表をプリントアウトしておいたのでした。

 その時刻表をカバンから出して見てみたら、なんとバス発車時刻はあと5分!
 バス亭は、キネカ大森とは反対側の外れのほうなのです。小走りに走っていると、後ろからバスも走ってきて、ギリギリ間に合いました。
 残念ながら座れませんでしたが、途中でやっと席が空いたので、「ダロウェイ夫人」を読みながら乗っていたら、環七もその時間はそれほど混んでないようで、30分くらいで若林に到着。

 映画を観なかった腹いせに、酒を飲みながら「トリビアの泉」を鑑賞していました。

●ADSL不調

 昨日、またADSLに繋がらなくなったので、前と同じように、接続を確認してから、電源を入れなおすと、繋がったので、日記を書いていたのですが、「DEEP LOVE」のことを書いていたときに、「でも、こんなんだったっけ?」と思ったので、ネットで調べてみようと思ったのですが(後でわかったのだが、あの小説は、ケータイ配信だっただけで、ネットで公開されているわけじゃなかったんですね。「電車男」などと混同してました)、またエラーが出たので、ADSLアダプタを見てみると、「アラーム」のところがオレンジ色に点灯している。

 再度、電源を入れなおしてみたけど、すぐにまたアラームになってしまうので、あきらめて、電源を抜いて一晩寝かせることにしました。
 そんで、今日になって電源を入れてみたら・・・・・

 アラーム・ランプも点灯せず。
 要するに、なーんも光らず。パワーランプも光らず。

 ルータはちゃんと動いているので、これはADSLが死んだということなんでしょう。

 えーーーっと。こういう場合はどうすればいいのかな?
 ネットが繋がらないと、ネットで調べられない(笑)  
5月17日(火)

●わたし、負けましたわ。

 ↑回文です。念のため。もちろんオリジナルじゃないけど。子供のときに知った、大好きな回文の一つ。
 「軽い機敏な子猫 何匹いるか?」も傑作ですよね。
 その回文で「機敏」って言葉を覚えたし(笑)

 さて、「最近、SFばっかり読んでるの」と言ってるわりには、「ダロウェイ夫人」を読んでいるという、我ながらミステリアスな女というか、支離滅裂ですが、ある意味「ダロウェイ夫人」もSFである。ジョイスの「ユリシーズ」とタメというかタイマン張ってる作品らしいが、「100年前の人々の意識の流れにタ〜イム・スリップ!」することができるようである。

 これを読んでいるのは、ただ単に「手持ちの本が無くなったから」だったのだが、今日になって、ネット書店からは文庫がドカドカ届いた。
 会社に届いたのであるが、「ダロウェイ夫人」を先に片付けないといけないので、封を開けて、机の中にしまおうとしたが、机の引き出しがいっぱいだったので、机の上に置いておいた。この間のレイアウト変更で、少し奥まった席に移動したので、通行人に「へえ、本を沢山読むんだ。読書家なんだねー」なんて言われてカチンとする心配も無いので、堂々と積んでおいたのだ。

 そしたら午後になって、営業部のアシスタントのAさんが、私の席に書類を持ってきた。
 そして、積んである本を見て「あら」と言うので、「なにか文句でも?」という顔つきで応戦したのだが、驚くべきことに、「あら、こんなの読むの?知ってる、知ってる。エンディミオンでしょ?」

 ダン・シモンズの短編集「夜更けのエントロピー」に感激して、シモンズの最高傑作と言われていた「なんちゃらシリーズ」の文庫本を買ったのである。
 なので、自分では「なんちゃら」としか思っていなかったので、Aさんが「エンディミオン」と言ったので「えーっと、そんな題名でしたっけ?」と背表紙を確認したら、そこには「ハイペリオン」と書いてあった。

私 「ん?ハイペリオンだけど、たしかに、エンなんちゃらもシリーズなんですよね」
A 「そうそう。エンディミオンがあって、その続編がエンディミオンの覚醒で、その前のがハイペリオンで、続編がハイペリオンの没落なのよ」

 隣の席のMちゃんも、目を丸くしていたが、私は「こ、こんなところにセンセーがいたとわ!」とやはり唖然としていた。
 Aさんは、私より少し前にうちの会社に「パート社員」として入社したが、だんだん仕事の量が増えたので、そこの部長が「Aさんが、週に4日しか来てくれないと困るようになった。なんとか毎日来てもらえないか」と相談したところ「でも、扶養の100万超えると・・・・」と渋ったので、それなら契約社員にして、社会保険にも加入してもらうことで、フルに働いてもらえるようにしたのである。
 そんな彼女も50歳くらいになったはずだが、今では、営業事務を一手に引き受けている。
 お子様も大きくなったので、残業もバリバリこなす、頼もしい人である。

 でも、私は彼女の給料(私が契約社員だったときと同じく、派遣みたいな時給制)を知ったときに愕然とした。えれえ安かったのである。最初に時給800円くらいのパートから始まったので、地道に昇進しても、普通の事務派遣の時給には遠く及ばないのであった。

 でも、彼女はそのあたりもクールに割り切っており、こっちは時々そのことを忘れて「対等な立場」で仕事のお願いをしてしまうが、向こうはきっぱりと「それは私の仕事ではない」ということをもっと柔らかい言葉できちんと伝えてくるので、いつも「頭のいい人だなあ」と感心しているのだ。

 Aさんは「それ、おもしろいんだけど、まだ途中なの。でも、すらすら読めるわよ」と言っていたので「娘さんの趣味?」と聞いたら(Aさんの娘さんは大学生なのだが、一時期、うちの他部署で臨時バイトしてもらったことがある。「Aさんの娘だったら優秀だったでしょ」とそこの社員に聞いてみたけど、やはり相当使えたらしい)、「ううん、お兄ちゃんのほう」と笑っていた。

 なかなか、よさそうなご家族である(笑)。

 Aさんは「そろそろ、スターウォーズも公開よね」と、ちょっと張り切っていた。「ま、まさか、会社休んで駆けつけるつもりじゃあ」と冗談で言うと、ケラケラ笑いながら「そういう人、多いらしいわね」と言っていて、しばし「アメリカのIT業界では、その時期、生産性が落ちるらしいっすね」なんていう、どっかで仕入れた話で盛り上がって、かなり嬉しかったのでありました。

 さて、話は「ダロウェイ夫人」に戻るが、けっこう面白いし、前に「めぐりあう時間たち」という映画を見たので、とっつきもよかったんだけど、どうも訳が古いようで、それがちょっとひっかかる。
 みすず書房の全集なんだけど、訳者を確認したら、「近藤いね子」という方で、なんと1911年生まれ!
 生きていれば、90歳ちょっと。うちの祖母と同じくらいだ。

 そういう古い時代の翻訳の重厚さがいいときもあるが、この小説は、もっと現代っぽく訳しても、面白いのではないかと思ったので、原文を探してみたら、ヴァージニアが入水自殺してくれたおかげなのか(1982年生まれで、1941年没)、グーテンベルグで公開してあった

 改行が少ないし、ときどき、センテンスが延々に続いたりもするのだが、「超訳」しちゃうと「DEEP LOVE」みたいな感じになりそうな気がする。(読んだことないんすけど)

 私が読んでいる訳だと、こうなっている。

 ダロウェイ夫人は、自分で花を買ってくると言った。
 なにしろルーシーは手一杯であったから、ドアは蝶番からそっくり外されるだろう。それにはランプルメイア商会の職人が来てくれるはずだ。それに、ああ、なんというすばらしい朝だろう―――海辺の子供たちが迎えた朝のように新鮮で。

 これを(たぶん)「DEEP LOVE」風にやると、こんなかな。

 ダロウェイ夫人は自分で花を買ってくると言った。
 ルーシは手一杯だったから。
 ドアは蝶番から外されるだろう。
 ランプルメイアーズの人たちが来るのだ。
 それに・・・・と、クラリッサ・ダロウェイは思った。
 なんて新鮮な朝。
 海辺の子供になったみたい。


 う・・・、あまり上手くできないので恥かしいが、でも、なんかこんな感じのような気がするなあ。
5月16日(月)

 インターネットのおかげで、調べ物はかなりラクになったけど、前にふと思いついた「そういや、ローマン・ホリディって、今だにどこの国でもCD化されてないのかな」という問いに対して、ネット検索は全く役に立たなかった。
 ドワワワっと「ローマの休日」についてのサイトが出てきただけで、もっとキーワードを絞らなければいけないのはわかったけど、他のキーワードなんて思いつかなかった。(アルバム名を失念していたのだ。しかも、やっと探し当てたLP時代の日本版タイトルがそのまんま「ローマの休日」だったし)

 その後、去年くらいにメデタク日本で世界初CD化されたのだが、それはともかく、けっこう検索に苦戦するものに時々出会うものである。

 名前がはっきりしないモノは当然のことながら探すのが難しい。
 今だに見つからないのが、「会社の前にある街路樹の名前」である。観葉植物の場合、ネット販売業者も多く、趣味でやっているサイトも多いので、葉っぱの絵を並べているところも多いから、「粗品で貰ったこの鉢植えのお名前は?」と探すと、すぐに見つかったし、手入れ方法も連動しているので便利だった。

 しかし、街路樹だと、そういうニーズが少ないようで、「街路樹の種類」を写真入りで羅列しているサイトもあるけど、なかなか見つからないのである。
 そんなに珍しい樹木じゃないんだけど・・・・
 よく、遊歩道には木の名札がかかっていたりするが、「あ、この木だ」と思うと名札が無いんですよ。

 というわけで、長年の宿題になっているのであった。

 それ以外にも、街を歩いていたときに見かけた珍しい車が気になり、後で調べようとしたのだが、「たしか、なんか、三角が二つ重なった、珍しいマークだった。そんで、たぶん、ゴツいムスタングみたいな感じだったから、アメ車なんだろう」程度の「キーワード」では探せないことがわかった。
 自動車マニアサイトから、「世界の自動車会社リンク集」で、あちこち訪ねまわったが、あのマークはとうとう発見できず。けっこう古い車だったから、もう潰れた会社の車だったのかもしれない。

 さて、最近、会社の近所に時々路上駐車している変な車が気になって、同僚にも「オモチャみたいな車が時々とまってない?」と聞いてみたのだが、いつも停まっているわけでもないせいか、誰も知らないという。
 「メーカーも謎でさあ、前後からよく見てみたんだけど、メーカー名がなくて、ボンネットにCってマークだけがついてたんだけど、Cってどこのマークなんだろう?」

 誰も私の話をちゃんと聞いてくれなかったので、(身近に自動車オタクがいないことがわかった)、「いいもん、自分で探すもん」とネット検索に挑戦したが・・・・

 さて、Cで始まる自動車メーカーといえば、シトロエンか、シボレーくらいしか思いつかない。また「世界の自動車メーカー HP 一覧」で探してみたが、どっちも「C」なんてマークではなかった。そりゃそうだ。私だって、そう思った。

 他に頭文字が「C」のメーカーが見つからなかった。
 どっかに「自動車のマーク一覧」が無いか探したが、「マークU」ばっかし出てきて、マークUが嫌いになりそうだった。
 もちろん「C」というのも、ネット検索では全く手がかりにならない。(C)がドカドカひっかかってきやがる。

   「もっと、文学的に検索しよう」と思って、「変な車」とか「オモチャみたいな車」でやってみたのだが、そうなると「変な車」の場合には、本当に変な改造車ばっか出てきて、私が見たのは、絶対に普通に売っている車のはずである。「オモチャみたいな車」では「高いビルから下を見下ろしたら、オモチャみたいな車が・・・・」というのが多くひっかかってきた。
 
   うーむ、文学的手法(?)ではダメみたいだ。
 
   しょうがないから、自動車販売業者のページに行ってみたが、メーカー名もわからないとどうしようもない。
 しかし、遅まきながら気がついた。「なんか分類する言葉があるはずだ」
 
   その、オモチャみたいな車は、たしかツーシーターのスポーツタイプだった。
 しかし、スポーツタイプで探してみたけど、該当するものはなかった。

 うーん、ああいうのはスポーツカーと言わないんだろうか?
 クラシックしか聴かない人が、ロック系の曲を聴いた印象だけで、どのバンドかネットで探すと、こういうことになるんだろうな。「パンク」と「メタル」の区別がついてないのである。で、やっと探し当てたら、「ネオアコ」だったりするんだろうな。

 こうなったら、あの車の横に張り付いて(路上駐車だから一日中停めっぱなしではないようだから)、持ち主に「もしもし?」って尋ねてみようか?きっと喜んで解説してくれるはずだ。

 そう考えつつも、土曜日は出勤してても、二日酔いで暇だったので(仕事はあったのだが、仕事ができる状態ではなく、フロアに掃除機をかけただけであった。体動かしていたほうがマシだっただけ)、「くじけてなるものか」と頑張った。

 自分の得意分野でなくても、ああして車マニアサイトや販売サイトを見まくっていると、だんだんコツがつかめるもんである。ふと「コンパクト・カー」という用語を発見したので「もしかして、あのオモチャくささは、コンパクトだからか?」と思いつき、「コンパクト スポーツ」というキーワードであれこれ彷徨っていたら「キュートな二人乗り」というキャッチを見つけ「なんか、キュートな二人乗りってかんじだった」と思って行ってみると・・・

 これだ〜〜〜〜〜〜〜!

 で、「Cって、いったいどこの車よぉ」と思ってよくよく見てみると、隅っこのほうに小さく「DaimlerCrysler」という文字が・・・・そりゃ、私には思いつかないよ。自動車メーカー一覧にも、載ってなかったし。

 小さなオフィス街にこんな車(しかも、黄色でした)が停まっていたから、気になって気になってしょうがなかったのだが、これでやっと車種がわかってホっとしたのでありました。

 たっぷり1時間は暇が潰れました。

 さて、昨日から「ダロウェイ夫人」を読んでいるのだが、字がみっしり詰まっているので、なかなか読み進みません。
 エリザベス・テーラーがなんだか異常に恐ろしかった映画「バージニアウルフなんてこわくない」のラストシーンを思い出しながら読んでます。

 ♪こわくなんかなーいさ、バージニアウル〜フな〜んて

 あたし・・・・・こわい・・・・・・

 (↑映画観たこと無い人には全然わかんなくてすんません。たしか、こんなラストだったはずだが、覚え違いかもしれない。でも、「こえーのはお前だろ〜」と思わず突っ込みを入れた記憶が鮮やかなもんですから)  
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