可燃物な日々

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8月15日(金)

 昨日も一日中、雨が降っていたが、今日もずっと降り続いていた。
 出社していたのだが、同僚が「まだ、梅雨明けてなかったんだっけ?」と天然ボケ発言したが、そんな「気象庁への挑戦」のような発言をちゃんと否定できないようなそんな天気。

 おかげで、東京は札幌よりも涼しくなり、半袖の上に長袖カーディガンを羽織り、その上にさらに薄手のコートを羽織った。これは10月の服装だ。
 夏前はかなり心配された電力不足も、冷夏による米の不作の心配や、冷夏による行楽地や季節商品の売上ダウンによる景気の心配にすっかりとってかわられてしまったようだ。

 そう思っていたら、「猛暑」は欧州に持っていかれただけでなく、「停電」はニューヨークに持っていかれてしまった。
 出勤する人も少ない会社で、電話も全く鳴らず、仕事はあるのだが、ヤル気ゼロで、窓の外を見れば、職場近くの行楽施設は海に行けない家族連れを乗せた車が大行列。
 「あー、なんかつまんねー。もう、帰ろうかな。掃除もしたし(暇だったから、1時間もかけて掃除機かけた)」
 という乾いた心でニュースサイトに載った「混乱のニューヨーク」を眺めていると、

 「あー、なんか楽しそう。東京も停電しないかな」

 と、羨ましくなってしまいました。前に、田園都市線が落雷でストップして、あざみ野→鷺沼まで歩いたことがあるけど、あんときもあ、ちょっとしたお祭り騒ぎで楽しかったもんね。
 まあ、エレベータや電車に閉じ込められるとシャレにならなし、停電が深夜まで続くと治安上の心配もあるし、歩いて家に帰れないような人にとっては大変なことなので、羨ましがるようなことではないのですが。

 でも、60年代の有名な「NY大停電」で、何が有名かっていうと、その停電のことよりも「10ヵ月後にベビーブームになった」という逸話だと思いますので、いっそのこと日本も「少子化解消」のために、この際ドーンと停電させてはどうだろう?

 そういえば、って言っても全然関係ないが、先日、芸能ニュースで「沢たまき急逝」というのがあって、そこで初めて沢たまきが参議院議員だったことに気がついたのだが(そういや、公明党だったわね)、沢たまきの肩書きが「議員」というよりも「プレイガール」だったことにびっくりしました。
 丁度、友人が「プレイガール」をDVD化する仕事(デジタル化に必須のノイズ処理だったらしい)をしていて(もう辞めたけど)、「どうも、発売を急いでいるようで、昼夜2交代の突貫工事」だったらしく「あの手は出せば売れるからねえ」なんて話していたのだが、でも「プレイガール」というのが一部の好事家にとっては伝説のテレビ番組だっていうことは知っていても、「太陽に吠えろ」ほど再三再放送されたような憶えもないので、実際に観たことなかったので、それが沢たまきの代表作だなんて知らなかった。

 沢たまきの訃報とともに流された映像が真っ先に「プレイガール」っていうことは、ジェーン・フォンダが死んだらやっぱ「バーバレラ」なのかな。

 うわっ、「バーバレラ」を検索していたら、「ドリュー・バリモアがリメイク」ですって?知らんかった。
 「チャーリーズ・エンジェル」の後は「バーバレラ」って、あまりにも(その筋にとっては)直球なセレクト。

 しかし、「バーバレラ」のサウンドトラックは10年くらい前はアナログ版で一万円くらいしていた。
 当時、マンシーニやバカラック作曲のサントラ版や「黄金の7人」などは、日本のビニルマニア(別名:サクサク君)の間で高値で取引されるようになり、上級マニアが頑張ってCD化したので、次々とCD化再発されてWAVEに平積みにされて下級市民にも振舞われたが(現代版:楽市楽座)、「バーバレラ」だけは、「(そっち方面の)中古レコ屋のステイタス・シンボル」というか、「客寄せ看板」というか「魔除けのお札(壁に飾られるので)」として君臨していたので、レコ屋勤務のオタクな友人に聞いてみたところ、「イタリア映画のサントラに比べると、バーバレラはハリウッド系だから版権が複雑らしい」とのことで、再発困難というのが定説で、それゆえに市場価値を落とすことがなかったのだが、いつのまにかCD化されていたようだ。

 でも、今だとCDよりもDVDのほうがいいかもねあ。
 やはり、あの何度観ても素晴らしいオープニングは映像と共に楽しみたいものだ。

 しかし、伯母が「バーバレラ」で父が「イージーライダー」なブリジット・フォンダは、どっちかというとあの何やってもヤボったいというか(「アサシン」とか、泣けました)、でもそれがなんとなく「旧き良きアメリカの野暮ったさ」がジェーンとピーターが憎んだ家庭を顧みなかった父であり名優のヘンリー・フォンダを彷彿とされて「隔世遺伝ねー」と思うのであるが、同じく役者一族に生まれたドリューが「バーバレラ」に挑戦するというのも、なんか面白いよな。フォンダ家VSバリモア家ってかんじで。

 夜のニュースを観ると、NYもすっかり夜が明けたみたいだけど、まだ完全に復旧していないみたい。
 タイムズ・スクエアや駅で野宿する人の映像が流れたけど、やっぱなんか楽しそう。まあ、これが夏だったからよかったんだろうけど・・・・・・。
 それに、やはり不自由するのはトイレみたいだな。「悲惨な状態」と書いてあったが、フジロックもそうだったんだよな。水の流れない水洗トイレほど使えないものはない。

 そんで、無事完全復旧したあかつきには、転んでもタダでは起きないニューヨーカーの「災害時の心温まるエピソード」がニュースサイトを飾るんだろうなあ。(わりと楽しみ)
 やっぱ、東京も見習わないと。停電しよう。

 子供のころは、わりと停電って珍しくなかったので、ろうそくの灯りを灯してご飯食べたり、懐中電灯でトイレに入ったりした思い出がある。そして、停電している間は他にやることなかったので、家族で居間に固まって親が子供のころの停電話や台風話を静かに聴いていたもんだ。

 やっぱ「脱・少子化」対策としても「子供の凶悪犯罪は親子の対話が少ないからだ」対策としても「停電」ほど有効な手段はないのではないかと思えてきた。日本政府には国益のためになんとか実行してもらいたいものである。

 私は豪雨による増水に心ときめくのであるが、停電にも心ときめくらしい。
 
8月14日(木)

 会社では、ネットワークをなにやらいじくるみたいで、サーバがダウンしてしまうらしく強制的に休み。
 予報どおりに雨だった。
 どうせダラダラしているだけだから、涼しくていい。
 ほんとに、このままだと、この夏は冷房無しでいけてしまうのではないかt思う。
 ニュースでは連日「猛暑の欧州」が伝えられているが、東京はおかげさまで冷夏を謳歌しちょります。

 今日は雨音を聴きながら、型紙制作。

 だいたいの形はできあがった。

 まず、クッションの中味を作ろうと思って、シーチング布を型に載せてマチ針で固定して裁断した。なんちゃって「立体裁断」である。バイアスに生地を裁断すれば、それほどタッグをとらずに丸みが出せることがわかったので、ザクザク切ってザクザク縫い始めた。
 ミシンが無いので全部手縫いなのだが、私はわりと手縫いが好きである。
 好きなCDをかけながら、(今日は雨に合わせてマイブラとかトラキャン)とにかくガシガシ縫っていたら、8割くらい縫いあがってしまった。あまり急いてもいけない。だって、クッション中味の生地や綿は前に買ったのがあるのだが、肝心の外側の生地はまだ買ってないのだ。

 生地はどうしようかなあ。フリース生地は縫い目が外に響きにくいので手縫いしやすいのだが、厚みがあるので継ぎ目の処理が大変であるし、もうブームが去ってしまったので、生地の色が選べないかもしれない。あと、窓の部分や文字の部分をどうするのかもまだ考えていない。
 お手本を眺めつつ、あれこれ考えているときが一番楽しいのかも。
8月13日(水)

 昨日の夕方、メールをチェックしたら、「あわび」という題のメールが届いていたので、「なんじゃ?」と思いつつ開けてみたら「あわび食べに来ない?」というお誘いだった。
 あわびなんて、今まで何回食べたことがあるだろうか、とにかく今日食べに行かないと、次にこういう幸運に恵まれるのがいつになるかわからないので、馳せ参じる。

 麻布十番駅までは、駅すぱーとで調べると、やはり東横線→田園調布→目黒→南北線というルートが一番早いらしい。そういえば前にも東横線に乗っていたら、そんな電車をみかけて「そうか、南北線はこっちのほうまで繋がっているのか」と思ったが、実際に乗るのは初めて。

 しかし、ぼんやり乗っていたら、あっという間に田園調布に着いていて、いまだに「田園調布駅は地下に潜った」ということに慣れていないので、日吉だと思っていたので、アナウンスを聞いて飛び降り、ホームの反対側に行くと、そっちだけホームにもドアがついている。南北線は全てそうなっているので、東横線も乗り入れ区間だけそうなっているらしい。

 しかし、来た電車は都営線直通で「あり?」と思って路線図を確認すると、南北線と都営三田線が目黒で合流して東急目黒線に乗り入れていて、さらに東横線の武蔵小杉まで直通の電車もあるのだが、こうして書いていてもわけわからないくらい複雑である。とにかく、目黒から白金高輪区間はいったい何線に乗っているのかよくわからないが、そこで南北線に乗り換えろとアナウンスするので、乗り換えてすぐ次の駅が麻布十番。

 まったく、最近の地下鉄はわけわからん。

 7時半には到着して、佐渡土産のあわびをご馳走になる。時間がたってしまったので生では食べられないそうで、料理されたものが出てきたが、ソテーは絶品だった。シャンパンがすすむ味。あと、キモを使ったパスタも美味しかった。
 というわけで、すっかり酔っ払い、終電一本前で帰宅。飲みすぎた。

 朝起きたら、目蓋が重かった。目を開けようとしても半分しか開かない。
 「ただでさえ、平均より細い目なのにーーーーーー」
 生まれたばかりの犬猫のように「まだ開いてない目」をなんとかしようと、顔を洗ったり、蒸タオルをあてたりしたが、全然ダメ。コンタクトレンズを入れられるような状態じゃないので、眼鏡を探すが、見つからないのであきらめて裸眼で出勤。

 10時半くらいには会社に着いたが、着いた早々上司に「さっき○○が来て・・・」と話かけられたので、上司のほうを振り向くと、「うわ、どうしたの?」
 腫れぼったい目で、しかも裸眼だったので相当目つきが悪かったらしい、さぞかし恐ろしい表情だったのだろう。ビビる上司に申し訳ないと思って、つとめて明るく「目が腫れちゃって、コンタクトが入らなかったんですぅ」と言ったのだが、いったい何で目が腫れているのかは聞いてくれなかった。

 それでも会社についたら目の腫れはかなり治まっていたので、コンタクトいれて仕事しはじめたのだが、会社もすっかりお盆休みモードに入っていて静かだし、あまり仕事捗らず。

 家に帰っても、イマイチ調子が悪い。こんなに酷い二日酔いは、去年メタモルに行ったとき以来だ。あんときも、翌日の夜中にやっと復活したもんな。
 大人しく水を飲みながら、また型紙作りに精を出していたら、捗っちゃって、本体の大まかな形は完成した。
8月11日(月)

 暑さのため、6時くらいに目が覚めてしまった。窓を開けてから、頑張って寝なおすが、あまりぐっすり寝られない。寝過ごし防止のため、やはり冷房は我慢しよう。
 いつもよりやや早く出勤したら、私を待ち構えていた人がいて、午前中は雑事(香典袋の毛筆等。お盆突入&この暑さで葬儀とは・・・・)でつぶれてしまったのだが、今週は支払日&サーバ・ダウンがあるので、仕事が山盛りなので、ドカドカ片付けたら、5時半には終了し、6時ジャストに会社を出た。

 スポーツ・クラブもお盆休みになるし、朝ちゃんと起きられるから、ちゃんと早く帰れるし(6時に帰ると酒飲みメンツに誘われないで済む。いや、別に断ればいいのだが、酒の誘いを断れない軟弱者というか、アル中まっしぐらなのである)、早く帰っても暇だし、料理でもしたいところだが、ちょっと夏バテ気味らしく(もしくはビール飲み過ぎ)、今日もずっと軽い吐き気と頭痛がしていたので、あまり食欲がない。

 という、ちょっとした「心の隙間」に、やっと降臨した「工作の神様」。(「神様」でも「背後霊」でもいいのだが)
 昨日はやっと「掃除の神様」が降臨したので、床が見えるようになったのだ。そして、「掃除の神様」と「工作の神様」はセットで訪れることが多いのである。

 この機会を待って、毎週日曜日に「サンダーバード」を観ていたので、今回の工作は「構想、もう何年だか忘れた」状態で放置してあった「サンダーバード2号枕、もしくはクッション」である。
 しかし、私はあまり手芸の才能が無いので、型紙がないと何も作れないので、それで諦めていたのだが、しかーし、万里の道も一歩から、である。とにかく、作ってみよう。型紙が無いのなら、自分で作ればいいのだ。不器用でも、立体センスがなくても、なんかやってればそのうちできるだろう。

 おお、久々に前向きだ。
 というわけで、さっそく帰りに模造紙を買った。

 模造紙をテープ状に切って粗い形を作ってから、障子紙のように貼り付けて、型を作ろうという気の長い作戦である。
 なにも実物大(枕くらいの大きさ)に作らなくても、もっと小さく作って、平面に展開してから拡大すればいいいのに、とも思うが、拡大するという技が無いし(たしか、昔の教材に地図を拡大するときに使う、菱形というか平行四角形な定規があったよね)パソコンで出来なくもないとは思うが、スキャナーなど持ってないので、しょうがない。思いっきりアナログだ。

 というわけで、今年中にできるかどうかわからないし、途中で飽きるような気もするが、別に納期があるわけでもないので、気長にやろうと思う。

 久々にデジカメを充電させたので、ついでに、こんなものも撮影してしまいました。(嫌いな人はごめんさない)


 我が家の「マトリックス」(ペットボトル製)の中で、仲睦まじく暮らす「エージェント・スミス君」と「ミスター・アンダーソン」どっちがどっちだか私にもわからない。
 このペットにもすでに飽きてきたので、もういいかげん死んでくれても構わないのだが、なかなかシブとい。
 餌をやっても、すぐにカビるので、もう餌はやってなくて、ティッシュに含ませた水とたまにビールを与えているだけ。
 栄養が不足しているのか、ちっとも大きくならない。

 大きくなっても困るけどさ。
8月10日(日)

 目が覚めたら猛烈に暑かった。まだ10時。まあ、この時間まで熟睡できるだけでも、自分が暑さに強いという証明でもある。昨日から出血しているので、それで猛烈に眠いというのもあるが。
 さて、冷房をいれようかと考えるが、その前にとりあえず窓を開けてみることにした。まだ今年になって冷房を使っていないので、なんとなくそれを継続してみたいような気がしたのである。

 窓を開けたが、外も相当暑そうだ。風も入ってこない。こりゃ、やっぱ冷房つけないと寝られたもんじゃねーな。と思いつつも、もう一回横になった。
 閉めきっていて温度が上がっている中で寝ていたので、かなり汗をかいていたが、窓を開けると少しだけ温度が下がったのか、汗はとまったようだ。布団が汗で湿っているのが不快ではあったが、なんとかがんばってそのままじっとしていたら、浅い眠りについた。

 このままずっと、じっと横たわっていれば、今日も冷房無しで過ごせるかもしれない。
 それは、地球に優しい行為かもしれないが、でも私の部屋の汚染はどうすればいいのだろう?
 と、うじうじ悩んでいるフリをして、ゴロゴロしていただけだが、12時過ぎたら渋々起き上がって、まず、汗臭い布団を日光消毒し、「紫外線には私の白い肌に染みつくるだけじゃなくて、ちゃんと役にたってもらおーじゃねーか」とブツブツいいながら、山にやっていた洗濯物をちんたら片付け、布団が消毒されたら洗濯開始。シーツとベッドカバーを洗濯機に放り込む。

 たいして動いていないのだが、それでも汗が噴出してくる。
 しかし、なぜか意地になって冷房をつけない自分が何に挑んでいるのかよくわからないが、汗だくで家事をしていると、なんかやった気になるのを目指しているのかもしれないけど、単にやっぱりマゾなのかもしれない。
 洗濯ものが片付くと、ちんたらと掃除を始める。先日、半分くらい掃除したので、今日はあと一息。その一息がけっこう大変。でも、なんとか床全部に掃除機をかけられるくらいにはなった。
 しかし、最近調子に乗って本を沢山買ってしまったので、それを収納する場所がない。まあ、洗濯物の山より、本の山のほうが知的だろうけど、ここで知的云々言っても何の意味があるか自分でもよくわからないが、まーいいや、そーゆーことにしておいて、積んでおく。

 3時ごろに耐えられなくなって、シャワーを浴びた。仕上げに水を浴びるのがコツ。
 サウナ・フリークになってから、水風呂が好きになり、仕上げに水を浴びるもの平気になったので、タイやインドで「水しか出ないシャワー」に遭遇しても困らなくなった。

 そして、昨日途中になっていた日記を書き上げ、メールチェックしたらK子さんから「今日暇だったら個展においでよ。生ビールも補充されたし、でかいシャンパンも届いたよ」という魅惑的なお誘い。F1レーサーが表彰台でぶちまけるようなやつらしい。マグナムとか言うんだけっけ?
 うう、飲みたい・・・・と思ったが、大量出血と暑さでやっぱちょっと調子がイマイチだ。さっきから、ときどき布団の上に横になりながら家事をしていたくらい。そういえば、デカルトは体が弱くて、いつもベッドの中で研究していたそうだが、ベッドの中にいる時間なら私も負けていないと思う。

 頭がボーっとしているので、気合いれにコーヒーを淹れて飲んだら、こんどはまた汗が大量に噴出す。ああ、今日もこのまま冷房無しで過ごすのだろうか?もう夕方だ。だいぶ日が傾いてきた。

 そういえば、「マトリックス」を観に六本木ヒルズに行ったとき、帰りはテレ朝通りのほうから出た。渋谷から歩いて行く場合、あっちから入ったほうが近いことがわかった。ハイアットがどこにあるのか今まで気がつかなかったんだけど、あっち側にあったのね。

 テレ朝通りの現在の姿から、過去の映像を取り出してみたのだが、ちょうどメトロポールがあったあたりがハイアットに埋もれたわけだ。あそこには肉屋とかあったよな。クリスマスになると、鳥の丸焼きが大量に売られていて、遠くから買いに来る人もいると聞いた。
 テレ朝通りの向かい側は全然変わってなかった。ヒルズ側も、入り口にあるヒューゴ・ボスのすぐ隣りがGLOCOMのあるビルになっていて、その奥は昔のままのようだった。そういえば、5年くらい前に派遣で一ヶ月だけGLOCOMで仕事したことがあって、そのとき研究員と「ここは再開発からギリギリ外れているらしい」なんて話をしたが、ほんとーに「ギリギリ」だったんだな。

 しかし、私の元職場の2箇所が、双方とも「ギリギリ」だったということは大変興味深い。私の存在が再開発の勢いを止めたのかもしれない、なんていう妄想にかられてしまうではないか。(将門の首塚みたい)

 ハイアットのあったところに、肉屋やメトロポール以外になんかあったっけ?小さな雑居ビルや商店が並んでいたような記憶があるし、その中に芸能事務所のあるビルもあったような気がするが、忘れたな、なんて思いながら歩いていたら、ハイアットの下の角に酒屋があった。「鈴酒」である。「こ、これがもしや、昔、六本木通り沿いにあった酒屋?」と思い、思わず入ってみると、新しくキレイなコンビニ風店舗のレジにはオバサンがいる!あのオバサンがどうかはわからないが、でも、やっぱりあの酒屋っぽいぞ!と思っていたら、奥からオジサンも出てきた。
 顔は憶えていないのだが、でも、こんな一等地でオジサン・オバサンにおバアさん(奥にいた)まで揃った酒屋があるということは、やはりあの店としか考えられない。

 感激のあまり、ジュースを買ってレジに持っていき話し掛けてみようかと思ったが、客が並んでいて忙しそうだったので断念した。でも、いいことを知った。今度、あそこに映画を観に行くときには、ここでジュース買うことにしよう。
 しかし、外観はすっかりおシャれになってしまったが、ヒルズに入っている店舗の中では最も年齢の高いスタッフのいる店なのではないかな。

 日が暮れて涼しくなってきたので、近所のスーパーに買い物に行った。
 犬の散歩している人たちとすれ違った。やはり涼しくなるのを待っていたのだろう。
 最近、小型犬を飼っている人が本当に増えたよね。
 うちの近所でも、本当に多い。強面のおじさんが愛らしい小型犬を抱えて商店街を闊歩していたりすると、微笑んでしまうが、中高年男性が小型犬を散歩させている姿は日常風景になってしまった。

 定年退職した人が飼いはじめるケースが増えたのかもしれない。この近辺だと、一戸建てでも庭の狭い家が多いので、部屋で飼える小型犬に人気が集中するのであろう。もちろん、部屋で大型犬飼っている人もいるけど、大型犬の場合には散歩が大変なので、若い人じゃないととてもじゃないと無理だ。

   あまり犬を飼いなれていない人が飼っているので、多くの犬は散歩のしつけがなっていなくて、おばあさんが引き綱をぐいぐい引っ張ってなんとか方向転換している場面にもよく出くわすが、今日すれ違った65〜70歳くらいのおじさんと犬はいいかんじだった。
 おじさんは、あまり早く歩けないようで、とぼとぼ歩いていたが、犬もあまり早く歩く気がないようで、同じペースでとぼとぼ歩いていた。そして、おじさんが犬を散歩させているというよりは、犬がおじさんを散歩させているような雰囲気だったのである。老人と散歩している犬にときどきいる「利口そうな犬」は、飼い主の歩行ペースを完璧に把握していて、決して引き綱を引っ張ったりしないのだ。
 そして、適度なペースで、飼い主を引っ張って行く。その堂々たる主導ぶりを見ていると、「うちのパパ、昼間はずっと家の中にいて運動不足だから、朝晩歩かせないとね」という使命を持っているようである。そう、まるで夫の健康を気遣う妻のようなのだ。

 ウォーキング・ブームで近所の遊歩道でも、2、3人でせっせと歩く中高年婦人の姿を見かけたが、ときどき夫婦でやっている姿も見かける。きっと妻のほうが「ダイエットだ!」とか言い出し、夫が「夜の一人歩きは危ないぞ」なんて言うと「じゃあ、お父さんがボディーガードについてきてよ」というやりとりの末に二人で歩いているのかもしれない。
 そのうちにダンナのほうがハマちゃって「今日はヤメる」なんて言う妻を叱咤激励したりするのかも。

 中高年が犬を飼うのはいいことだと思う。うちの亡くなった祖父さんは、朝4時に目が覚めても、何もやることがないので、横になったままラジオを聴いていたが、早起きしてしまう老人にとって「おじーさん、起きた?じゃあ、散歩行こうよ、ワンワン!」と目をキラキラさせて迎えてくれる犬の存在は貴重であろう。
 「なんか朝は早くに目が覚めてしまって・・・・」という定番の愚痴が、「いやー、たまに寝坊すると、犬が起こすんですわ」というおノロケ話に変身するわけだ。

 前に両親と同居している知人が、お嫁さんを貰ったときに、両親も大喜びで嫁を可愛がったが、やっぱりうまくいかず、田舎だから大型犬を飼いはじめた。オールド・イングリッシュ・シープ・ドッグという、昔流行ったアメリカの漫画にも登場する毛むくじゃらの犬で、性質も大人しく、私が「わあ、大きい犬〜、私が乗っても平気かなあ」と跨ってみたら(私はそういうことするので犬に嫌われる。菱沼さんと同じ)、嫌がる様子もなく大人しくしていたので、調子に乗った私が足を地面から離してマジで体重かけてみたら、「ごふっ」と咽てしまった。
 「ごめん、ごめん、ほんとに重かったよね、嫌だったらもっと嫌だってアピールすればいいのに、なんであんたはそんなに我慢強いのよ〜」
 と反省したが、そんな犬だったので、年老いた両親はその犬を溺愛して、「嫁を可愛がるよりも、犬を可愛がれ」という名言が息子経由で伝えられて、爆笑したのであった。

 で、いつも言っているが、どんなに孤独が好きな人でも、誰にも必要とされていないことには耐えられない。
 それが仕事でも家族でもいいけど、「やっぱ、私がいないとね」と思える瞬間がないと、幸福感を感じられないのだ。

 だから独身女性は猫を飼うし、定年後男性は犬を飼う。
 で、独身男性は猫の代わりに妻を飼おうとするが、妻が自分で餌をとってこれることがわかるとちょっとがっかりしたりするようだ(笑)。でも大丈夫、子供が産まれれば、子供は10年くらいは自分で餌とってこれないから。女の子だと12歳くらいになるとパンツ売れば薄給の父ちゃんより稼げることに気がついてしまうけど。そしたら、さっさと諦めて犬を飼おう。
 その時にやっと気がつくはずだ。「最初から犬にしとけばよかった」

 というわけで、うちの近所には「夫でも父でも祖父でもなく」て「犬の父ちゃん」としての幸福な地位を人生60年過ぎてやっと手に入れたおじいさんたちが、朝晩にわらわらと遊歩道に集結していて、その姿を観察するのは私のささやかな愉しみです。
8月9日(土)

 出勤だったんだけど、朝起きたらまだ風と雨が強く、外に出る気がしなくて、テレビをぼんやり観ていたのだが、ふと窓を開けてみると風は強かったが、雨は上がっていたので、この機を逃すまいと、慌てて駅へと向かった。
 電車の冷房が強かったので、リュックからカーディガンを出して体にかけていたのだが、駅についたので、カーディガンを腕にかけて降りたら、後ろから「すいません」という男の人の声。
 それが自分に向けられたものだとは思わず、そのまま歩き出そうとしたら、またすぐ背後で「すいません」と切羽詰まった声が聞こえたので、反射的に、でもぼんやりと振り返ると、「これ、落としましたよ」

 リュックに入っていたはずの私の折り畳み傘だった。
 男性は私にそれを渡すと、また慌てて電車に戻った。
 カーディガンを取り出したときに、リュックの横チャックを開けっ放しにしていたようで、立ち上がったときに傘が落ちたのに気がつかなかったらしい。私がそのまま、すたすたと歩き始めてしまったので、追いかけてくれたらしいのだが、とっさのことだったので、顔も見ずに「あ、ありがとうござました」というのが精一杯でした。

 ありがとー、ありがとー、いや、別に大した傘じゃないんだけど、とってもうれしかったです。
 世の中、悪い人ばかりじゃないっていうのが、こういうときに実感できるので、とてもうれしいです。
 それに、私もときどき、電車内で携帯を落とした人を追いかけることがあるけど、みんなポカンとして振り返るし、無表情のままで「あ、どうも」くらいしか言ってくれないから「せっかく追いかけてあげたのによ〜」なんて思うこともあったのですが、彼らもきっと数秒後に我に返って「ありがとー」と思ってくれたのだろう。

 さて、「マトリックス」も観たし、あとは8月中に「チャーリーズ・エンジェル」も暇なときに観にいこうと思っていたのだが、調べてみたら、もうすぐ終わっちゃうみたいだったので、慌てて昨日観に行ったのだった。港北ニュータウンの映画館はレイトショーが1200円なのだ。「マトリックス」もそれで観てもよかったのだが、あれは上映時間が長いから終電に間に合わないのである。(上り電車のほうが終電が早い)

 しかし、感慨深いのは「マトリックス」も「チャーリーズ・エンジェル」も最初の作品は、三軒茶屋の二本立て映画館でずいぶん後になって観たのだった。それをこうして、ちゃんと「ロードショー」で観られるようになったとは、私も大人になったものである。
 日記にも何度か書いたが、その昔「ギョーカイ」で働いていたので「流行のハリウッド映画はタダ券で観る」という癖がついていたために、なかなか超大作に自腹さけなかったのであるが、前の会社を辞めてからもう7年(!!!そんなになるのか!!!)、やっとギョーカイ臭さ(笑)が抜けたかね。

 で、「チャーリーズ・エンジェル・フルスロットル」であるが、今回も楽しめました。
 いや〜、やっぱ、よくできてるわ。
 だいたい、登場シーンからして、グっと引っ張ってくれるもんね。地下室に置かれた箱の蓋がパカンと開いたかと思うと、「なんか、これって・・・・尻?・・・・・・だれの・・・・・尻?」と、0.5秒くらいの間に「尻当てクイズ」をやっていたら、ゴロンとでんぐり返して、それがルーシー・ルーだとわかる。
 「なにも、尻から出なくても、いーだろー」と突っ込みたくなったが、この映画はすべてこの調子なわけだ。

 そんで「ここは、どこなんだ?他の子はどこ?」と思っていると、ドリュー・バリモアが荒くれ者相手に飲み比べしてるので「はあ・・・・・インディ・ジョーンズのパロディのつもり・・・・なのか・・・・な?」と思ったが、この程度の「実に中途半端で、その中途半端さが逆にすがすがしく思えてしまう」という名画パロディも満載の映画だった。(3人が手をつないで踊りながらソファに乗ってソファを倒すシーンは「雨に唄えば」を思い出させたが、そのテーマソングが登場したのは、それから1時間後であった)

 そんで、「じゃあ、あと一人は?」と思っていたら、バタンとドアが開いて、これ以上もないようなバカ丸出しのコスチュームに身を包んだキャメロン・ディアスが満面の笑みをたたえて登場。
 私は笑いながら「すばらしすぎる」と涙ぐみました。ほんとうです。だって、このオープニングの登場シーンをどうするかっていうことを私の数倍の年収があるハリウッドの優秀なスタッフたちが必死で考えたハズなのです。エンジェル達の登場シーンで人類の英知が試されるのです。中野貴雄も「人類はチャーリーズ・エンジェルを作るために生まれたのだ!」と言い切ってましたが、私もその意見に賛同いたします。

 で、とにかくこの映画は、エンジェルたちのように奥歯の裏が見えるくらい大口開けて笑ってりゃー、どんな敵にも負けないし、どんな辛いことがあったって、友達と一晩中お喋りして思いっきり愚痴こぼせれば、あっさり立ち直れるという「女性の強さのひみつ」を真正面から描いているので、「そうだ、これでいいのだ」と明るい気持ちにさせてくれるのが好き。

 あと、やっぱ、前作よりも3人ともフケたよね。キャメロンの笑いシワもかなりキテるし、ドリューもギリギリだし、それにわざと「すっぴんのブスい顔」を撮っているような気がする。
 でも「なんか、やっぱ美人じゃないじゃん」と思った直後に、急にキレイになってたりするので、そこが私のような「十人並みの容姿」に飽き飽きしているような、「もっと美人に生まれたかった」と両親にその責任を押し付けたくなっているような人間には「遺伝子のせいにしてはいけない。女は気合と化粧だ!」ということを思い起こさせてくれます。

 昔、「笑っていいとも」に出ていた陣内孝則が元モデルの奥さんがいかに嫉妬深くて怖いかということを語っていましたが、週刊誌に「陣内浮気か?」なんて記事が出たり、出演作で激しいラブシーンがあるのがわかると、知らないうちに新しい靴が増えている、なんて話でしたが、その話の中で彼は、「妻のことを普段はあまり美人だと思わなくなってしまったけど、でも、女性ってときどき気合が入ると、びっくりするくらいきれいなんですよね。眉にピっと力入れただけで、すごく変わる」というようなことを話していて、「ああ、それはわかるなあ」と思いました。

 自分の身の回りで考えても、すごく怒ったときとか、すごく笑っているときとか、そういう一瞬に「あ、この人、今、すごくキレイだ」と思うときってありますもん。顔立ちも重要ですけど、やはりそれを引き立たせるのは表情なんですよね。あと、女性の場合にはやはり化粧テク。友達が言ってましたが「10年前より日本人の女の子はキレイになったと思う。テレビで過去の映像なんて観てると、その違いは眉の手入れだと思った。今の若い人はちゃんと眉を手入れしている。」そういえば、メイク・アーティストのトニー田中もいつも「眉をちゃんと整えて」と言っていました。

 そういえば、前作を観たときにも私は、ドリューのビビッド・カラーのアイシャドーの可愛らしさにすっかりヤラれてしまい、家に帰ると、手持ちの化粧品をひっくり返して「化粧大会」を開催してしまいましたが(眉毛もずいぶん削ってしまった)、思ったような成果が上がらずがっかりしてしまいましたが、今回も、ドリューがたまにつける「マットな口紅」に心打たれてしまいました。

 現在、わりと流行しているのは、パールが入った口紅なのですが、映画の中でドリューは時々マットな(ツヤが無い)口紅をつけていて、それがすごく清楚なかんじで新鮮でした。この映画のメイク・スタッフは楽しいだろうな〜〜〜。普通の映画だと、メイクの種類は役のイメージに合わせるため、それほどのバリエーションが無いのですが、この映画の場合には、場面によって「化粧も感情表現のひとつ」とばかりに、多彩なパターンで楽しませてくれます。衣装も次々と変わるので、それに合わせて変わるわけだし、DVD化されたらじっくり研究したくなってしまいます。

 つーわけで、化粧して街に繰り出し、気に入らない奴がいたらハイヒールで回し蹴りして、パンツ見えたっていいじゃん?そもそも、パンツというものは、その中のものを隠すためにあるわけで、そこでもう機能は果たしているわけだから、パンツを隠す必要は無いわけです。風が吹こうがなんだろうが、平然と歩いていればいいのです。

 そして、ハイヒールを履くなら、ああして全力疾走できるくらいじゃないとダメだ。
 高い靴を履いて、へっぴり腰で歩いているギャル達には猛省を促したい。
 うちの母がいつも言ってましたが「西洋人女性って、ハイヒールが足の一部なのよね〜。」
 ヒッチコックの映画を観ていると、崖の上を攀じ登って逃げている女性がハイヒール履いていたり(それはヒッチコックの趣味だとも言えるが)するし、戦争映画でも、防空壕に逃げる女性がハイヒール履いていたり、それに、政情不安な東ヨーロッパでの生活を伝えるドキュメンタリーでも、いつ市街戦が起こるかわからないような中で、女性たちはハイヒールで買い物に行ってました。母と私は一時期この研究にはまり、一緒に映画を観ても「やっぱ、ハイヒールだった」などと、足元ばかり観察してましたが、「でも、日本だったらああいうところで絶対にハイヒール履かないよねえ」と不思議に思ってました。

 先日、A宅に言ったときに、定番の「ダンナの愚痴」を拝聴してましたところ、K子さんが「そういうの、結婚前にわからなかったの?」と言うとAが「一緒に住んでから初めてわかった」
 そして、A曰く「ほら、靴売り場で、ちょっとヒールが高い靴でも、そこで試してみると『あ、大丈夫そう』と思って買ってから、次の日その靴で歩き出すと、100mも歩かないうちに『もう、一歩も歩けない!』くらい痛くなったりするじゃん?あれと同じだよ。買ってみて、はじめてわかるんだよ」

 すんごい、納得!
 で、買ってみて「失敗した」っていう靴でも、ほんとに何回履いてもダメなものもありますが、がんばって足に慣らすうちに、履きやすくなって、そのうちに履きこなせるようになる靴もあるのです。
 結婚生活は靴と同じなんだ!既婚者の言葉はやはり深い!カンドーした!

 で、「チャーリーズ・エンジェル」を観た後に、私はさらに「ハイヒールは人生そのものである」と思いました。
 店で並んでいる靴はどれも素敵に思えるし、試しに履いてみるとぴったりのような気もしますが、実際に履いて生活してみると、それは試練だったりします。それを乗り越えて、ハイヒールで走れるようになったり、ハイヒールで敵を蹴飛ばしたりできるようにならなければいけないのです。

 というわけで、「チャーリーズ・エンジェル」で人生の真理を探究してしまいましたが、そういえば、テレビ・シリーズのエンジェルが出演してましたが、私はテレビ版はほとんど観てないんだよな。
 我が家では、ああいうのは観せてもらえなかったのであった。「刑事コロンボ」などのNHKでやっていた海外ドラマはよく観たけど。

 思い出すのは中学生のとき、教室の壁にポスターを貼るということが流行りました。「自分たちの教室を心地よく飾ろう」という趣旨で、なんとなく教師の賛同を得たので、最初は中学生らしく「観光地のポスター」とか「飛行機や船」などが貼られましたが、そのうちエスカレートしてきて「隣りのクラスでは、アイドルものが認められたらしい」というと、「じゃあ、うちでも」というように、「たのきんトリオ」だとか「聖子」だとか「明菜」のポスターが貼られるようになり、教師たちもそのくらいは見逃していたのですが、ある日、うちのクラスの男子が「ファラ・フォーセット」のポスターを貼ってしまったのでした。
 それも、思いっきりセクシーな水着着用のやつ。
 「これは、ちょっと・・・・」と皆が思いましたが、でも教師がどういう反応を示すのか、好奇心が沸いたので、そのままにしておいたら、やはり担任の女性教師が「これ貼ったのは、誰ですか?」と言って「うーん、自分の部屋に貼るのはいいけど、公共の場所だし、それに学習の場だからこれはどうかな?」と言ったので、あっさりはずされました。別にどうしてもそれを貼りたかったわけでもなく、大人を試したかっただけだったようです。平和な中学校だったのでした。

 で、私はファラ・フォーセットの名前は知っていましたが、どんな人だか知らなかったので、そのポスターを観て「ふ〜ん」と思っていたなあ。
8月8日(金)

 朝起きて、会社行って、仕事した。
 仕事が終わったら、「チャーリーズ・エンジェル」を観にいった。
8月7日(木)

 朝起きて、会社行って、仕事した。
 仕事が終わったら、またみんなで蕎麦屋に行った。
 古代蕎麦を食べた。赤い花の咲く蕎麦らしかった。(古代赤米みたい)まろやかで美味しかった。
8月6日(水)

 昨日は、久々に筋トレしたので疲れてしまい、日記書かずに寝てしまった。
 それにしても、やっとアッテンボロー氏の呪縛から解き放たれたというのに、「11時になるとNHKを観てしまう」という癖だけ残されてしまったようで、ついつい「大地の子」を観てしまっているのだが、あれは再放送のときに、最後のほうの仲代達也と上川哲也の「うるうる合戦」(仲代の強烈な「目の演技」に果敢に挑む上川であった)だけしか観たことなかったので、「なんであんなに人気番組だったのだろう?」と思っていたのだが、やっと最初のほうを観て、「にゃるほど、これは『中国版・おしん』だったのか」と納得。

 蛇足であるが、前に派遣で行っていた会社に出入りしていた、とある業界新聞の記者のおじさんというかおジイさんは上川哲也の父上であった。他の社員が教えてくれたのだが、「そう言われると、似てるでしょ?」と言われても、私は「大地の子」を観てなかったので、上川哲也が誰だかわからなかったのだが、「そういえば、似てますね」とテキトーに話を合わせていたのであった。下手なこと言うとボロが出るのを警戒して、その上川父と息子の話題にならないようにしていた。

 そういえば、アエラスさんが住んでるマンションには以前、NHKの朝の連続ドラマの主人公の恋人役が住んでいたらしいが、彼女はそれを観ていなかったので気がつかなかったが、管理人さんがわざわざ教えてくれたそうだ。実家の親と電話で話していたときに話題に困って「そういえば、同じマンションに・・・」と言ったら、親は即座に「ああ、○○○さん!(役名)」とわかったらしい。全国区はやはり強いね。

 土曜日は出勤予定なので、今日を休みにしておいたのだが、「仕事が忙しかったら出勤しようかな」と思っていたが、昨日サクサク捗ってしまったので、やっぱり休みにした。夏はやはりなるべく休みたいもんだ。
 そんで、途中になっていた掃除をしようと思っていたのだが、起きると天気が悪かったので、蒸し暑い部屋の中よりも外のほうが涼しいようだし、「これは、散歩日よりだ」と思って外出することにした。

 フジロックに行ったら、体重が0.5キロばかし減ったので、「やっぱ、たくさん歩いたのがよかったのかな」と思い、曇天の好機を狙って長距離散歩に出かけることにした。
 家を出たのが1時前、遊歩道を選んで歩き、池尻から松涛を経て渋谷。まだランチタイムだったので、もう流行のピークはとうに過ぎたような若向けの餃子屋のランチを食べた。(東急本店の先にある、ヘンプ屋?のお向かい)

 まず、いいかげんなレタスとトマトのサラダ(ランチサービスの王道)がでてきて、次にスープがでてきて、次にミニ餃子が出てきたのだが、これがとても美味しくて、「どんな具が入っているのか?」と思ってゆっくり味わいながら食べていたが、私の舌はレシピを暴けるほど繊細な能力を持っていないことに気がつく。
 そんで、メインの「エビと卵とゴーヤの炒め物」が出てきたが、これも美味しくて、大盛りのご飯にのっけてバクバク食べていたが、「さすがに全部は無理かも」とペースが落ちてきたときに、「揚げ春巻きです」

 うー、もう食えない。でも、がんばって春巻きは平らげた。
 しかし、せっかく「脂肪燃焼!」と歩いていたのに、うっかり高カロリーのものをたらふく食べてしまった。
 起きてすぐ運動→ごはんたっぷり
 というのは、相撲取りが体重を増やすために行う食生活である。

 気を取り直してまた歩き出す。
 さて、今日のお散歩の第一の目的は「東急ハンズ」
 きょうみさんが香港の知人に「日本に帰ったらハンズで買ってきて」と言われたブツをメールで取りおきしてもらっているので、それのピックアップである。
 ちゃんと取りおきしてあって、すぐに買い物は済んだ。(業務連絡:取りおきの時点で2色ともとっておいてあったので、2色を一個づつ買ったよ)

 ところで、きょうみさんは渋谷の東急ハンズに行ったとこがないのか「ハンズの3Aにあるそうだ。それって建物の名前?」とメールしてきたので笑った。西武みたいなA館、B館のことじゃないんですよ〜
 渋谷のハンズは、螺旋階段のようにフロアが存在して、3階というフロアは存在しなくて、3A・3B・3Cという名称なのだ。あそこは、うろうろしていると自分の現在地点がよくわからなくなるミステリー・スポットなのだが、でも一つのフロアはそれほど広くないので、フロア名がわかると探し物は比較的ラクである。今度行ってみてね。

 というわけで、お買い物も済ませたので、駅周辺を避けて明治通りから六本木通りに抜けて、六本木ヒルズを目指してテクテク歩いた。
 そのころになると、やや日が差してきたが、気温はそれほどでもない。でも、首と胸が汗だくなので、胸の谷間にハンカチを押し込んで汗を受けた。私は首と胸が汗かきスポットなので、先日もA宅で料理をしていたら、ブラに汗が溜まってぐっしょりになり、シャツにブラの形に汗が染み出してきてしまったのだが、そーいや、太宰治の短編にもそんな話あったな。どれだか忘れたけど、「一番汗をかくのはどこ?」という会話になり、主人公の妻だかが「私は胸の間。乳房の間が汗の瀧」だか忘れたが、ずいぶんと艶かしい会話であった。

 ここに汗をかくのは皆そうなのか知らないが(頭が一番汗っかきという人も多いような気がする)、母もそうで、やはりよくハンカチをつっこんでいたので、遺伝なのかもしれない。

 さて、3時にはヒルズのヴァージン・シネマに到着したが、チケット売り場は長蛇の列。3時半ごろに「ターミネーター3」や「ハルク」や「パイレーツ・オブ・カリビアン」などの人気映画が始まるかららしい。「パイレーツ・・・」はすでに満席であった。水曜日は女性1000円なので、この間「シカゴ」を観たときには女性客ばかりだったが、今日はさすがに夏休み中だけあって、男性や子供の姿も多い。
 私は4時からの、すでに盛りを過ぎた「マトリックス」がお目当てだったので、座席を確保してから、なにか飲み物を探して外に出た。

 しかし、六本木ヒルズも強烈な「マーフィーの法則」に支配されているので、「探している店はぜったいに見つからない。用がないときには見つかる」わけで、先日も母親と歩いていたときには、スタバ(だか、もどきだか)を発見したので、母は「あら、前に来たときにはこんなの見つからなかったわよ、だからここではお茶しなかったのよ」と言っていたが、やはり必要なときには見つからない。

 「どっかにあったのに〜〜〜」と思って歩いているうちに、池にたどり着いてしまったりして、「そうだ、あの高級マンションのとこにカフェがあったよな」と思って、そっちに歩くと、そこはやはり高級マンションなだけに「ワイン・バー」だの高そうなカフェで、ちょっとアイス・コーヒーが飲みたい人には向かない。

 そうなると、コンビニもないし、自動販売機も無いわけで、貧乏人にとっては砂漠以外の何ものでもない過酷な場所である。案内係にきけばいいのだが、自分を苛めるのが好きな私は、「砂漠でオアシスを求めて遭難寸前」の状態をそれなりに楽しんでいた。(まぞ)

 そーいえば、ロンドンに友達と行ったときに、日曜日の夜にゴールディーがやってるドラムン・ベースのパーティーに行ったときを思い出す。
 日曜だから、そのクラブはどうせ1時くらいに閉まるので、終電に間に合うように12時過ぎくらいに駅に着いたのだが、日曜だったので終電が早かったらしく、すでにクローズ。慌ててバス停に行くが、そこには困り果てたお登りさんたちが溜まっていた。ロンドン名物で貧乏人の味方「ナイトバス」は、日曜日は運行してなかったのである。

 じゃー、いいよ、タクシーで帰ろうということになった。宿とその駅は、地下鉄で3駅くらいだったので、たいした値段でもない。しかし、日曜なだけにタクシーの数も少ないのか、通り過ぎるタクシーはピカデリーなどの中心部から客を乗せたタクシーばかりで空車が見つからない。
 幸いにも、現在地や目的地を地図で確認しないと気がすまない私は、そこからタクシーに乗って帰る場合もちゃんと想定してあった(用心深いのだ)、一応、帰り道というか宿への方向を漠然と把握してあった。
 「とにかく、タクシー探しながら歩こう」と歩き出す。たぶん、1時間も歩けば宿に着くはずだ。

 7月のロンドンの夜は、東京ほど蒸し暑くもなく、夜の散歩には快適であった。しかし、30分も歩くと喉が渇いてきた。
 「日本だったら、絶対にコンビニとか自動販売機があるのにね」
 ロンドンには、どっちも皆無だったのである。
 ジョン・ライドンが「NYは24時間営業で好き。ロンドンは夜が早いから嫌い」と言っていたが、その意味がやっとわかった。夜型人間には本当に「つかえない」街である。

 疲れと喉の渇きで、無言になっていた私たちの目の前に、やっとオアシスが出現したのは、大英博物館に近い宿にかなり近づいたときであった。深夜営業のガソリンスタンドがあって、そこにダンキン・ドーナツが併設されていたのである。飛び込んで、コーラを頼んでガブ飲みしたよ。涙出そうなくらい美味しかった。

 で、六本木ヒルズで同じように、「飲み物ぉ〜〜〜〜〜」とさまよっていた私の前に現れたオアシスは、スタバでもクリエでもドトールでもなくて「ハートランドビール」でした。
 仮説ブースで、お姉さんが一人ポツネンとビールとチューハイを売っていた。「ハートランドビール」はあそこの地ビールみたいなもんである。昔、あの池のそばに「ハートランド館」という旧い洋館があった。

 ブースに並ぶ、あの緑の瓶が、ほんとにオアシスに思えました。500円也。その裏には、東京タワーが見えるテラスと椅子があり、喫煙所もあったので、首からセキュリティ・カードぶらさげた「ここが職場な人」たちがタバコ吸ってましたが、東京タワーをバックに写真撮影に興じる人たちを眺めながら「プハーーー」とビールを飲んでいた。

 いかん。私はトイレが近いので、映画観る前にビールなんて飲んでしまうと、上映中にトイレに行きたくなってしまうのだ。
 でも、こんだけ汗かいたんだし、ま、いいか〜と飲み干してしまったのでありました。

 さて、「マトリクッス・リローデッド」でありますが、どうだったんでしょ?
 「おもしろかった」とは言いにくい映画でした。

 アクション・シーンにかなりの時間を使っていたので、お決まりのカンフー・アクションと、エージェント・スミス大量発アクションと、高速道路の上での車がバッタバッタと破壊されるカーチェイスと見どころは満載だった。観た人たちが「アクション・シーンは楽しかった」という意味がよくわかったです。

 しかし、話がわかりにくいよね。「マトリックス」でもすでに取り残されていた人が多かったようですが(会社での会話を集積すると)、「リローデッド」はさらに難解で、「フツーの人たち」が「アクションだけ」という意味もよくわかる。てゆーか、すでに製作者側も、ストーリーを理解してもらおうとは思ってないというか、「なんか、難しそー」というところでいいやという投げやりな感じがしました。で、考えちゃう人だけが勝手に掘り下げろと。(でも雑なかんじだけど)

 しかし、すでにシネコンでも狭い劇場で上映されているので、観客の反応イマイチでした。ネオがスーパーマンの真似するところで声あげて笑う人はいないのか?私だけで「ぎゃはは」と笑っているのがさびしかったです。

 私が最も爆笑してしまったのは「キー・メイカー」の登場シーンでしたが、場内はシーンとしていた。笑おうよ。あのオジサンのなで肩だけでも凄いよ。キャスティング・スタッフを褒め称えよう。日本人の誰もが心に思い描く「鍵職人数十年」のおっさんじゃん!私はあのおじさんが登場した瞬間に「500円」と思ったね。

 チケット代が1000円だったので、残りの500円は「キアヌとチューしたいなあ」というので償却させていただきました。あこの映画シリーズはキアヌのあの瞳の威力を余すとこなく見せてくれるので、それだけでいーや、というかんじ。だいたい、プロモ来日したときのキアヌも「死んだ魚みたいな目」をしてましたが、MTVアワードでプレゼンテーターやってたキアヌも(スポーツクラブで音声無しで観た)、かなり死んでました。「でくのぼー」というのは、ああいう人のことを言うのではないでしょうか。背が高くてハンサムだけど、目の焦点合ってなさすぎ。セリフや役柄を与えられないと、ほんとうにダメだ。

 でも、この映画では、「トリニティーとただヤリたいだけの、おめーは高校生か?」っていう設定をこれだけ上手くできる役者が他にいるでしょうか?私と同じくらいの年なのに〜〜〜〜なんで、こんなにスレてない演技ができるのよ。超ふしぎ。

 さて、私はエージェント・スミス(もう、エージェントじゃないのか)の大増殖シーンを見て、「ああ、うちのベランダもこんなだった」と思い出してしまいました。
 私も殺虫剤片手に、ベランダ用サンダルで、必死に踏み潰しましたよ、あの黒い集団。
 スミス相手に格闘するキアヌを観て、「ああ、こんなだった」

 というわけで、捕獲して飼育しているゴキちゃん2匹の名前が決まりました。「エージェント・スミス」&「ミスター・アンダーソン」

 黒装束なわけだから「ネオ&トリニティ」でもいいんですが、あたしは一応キアヌ・ファンなので「トリニティ、けっこうフケてきてないか?」と同性の足を引っ張りたくなっているわけなので、トリニティは飼育いたしませんわよ。

 でも、また我が家でスミスが増殖したときのために、サングラスとか小道具にいるかしら?

 その他の感想。
 ザイオンでレイブ・パーティーが開催されていた。あそこは25万人いるらしいが、子供は早く寝かされたとしても。10万人規模のパーティー?かかっている曲はトランスだった。ジュノ・リアクター?(エンドクレジットでジュノを発見)
 それはいいとしても、フジロックやグラストンベリーに行ったことのある私は、大観衆が踊り狂うあのシーンを見て「トイレは大丈夫なんだろうか?」と、ついついトイレの心配してしばいばした。(切実)

 「ツインズ」は双子の役者がやっていたんですね。やはりエンドクレジットを観ていて気がついた。たしかにメイクやCG使うよりも、ほんとに双子使ったほうが安上がりだもんね。
 で、双子好きの私としては(笑)、ツインズ観たさにもう一回観てもいいかもと思ったのであった。 

 で、この映画はほとんど「ミュージカル映画」と同じなんですね。
 洗練されまくったファイト・シーンはすでに、ダンスの振り付けと同じだった。ファイトしている登場人物たちがいつ唄い出すかと・・・・・手に汗にぎった。

 そして、結局、ヒルズの往復を歩いてしまったので、帰ったらすぐ銭湯に行って足の疲れを癒したのであるが、胸のところが日焼けしていたのであった。しまった。曇天だからって油断したよ。顔には日焼け止め塗ったのに・・・・夏の曇天は油断できない。
8月4日(月)

 実は人の手伝いしてる場合ではなくて、自分ちの洗濯物の山が巨大蟻塚のようにそびえたままになっていたであった。
 家に帰ってやっと洗濯をたたんだ。フジロックのときに着ていた防水スーツなどが下のほうに埋まっていた。
 長靴もとっくに乾いていたが、さて、しまう場所がないぞ。

 そういえば、今日は会社で新たな社内結婚カップルが誕生するとの報告。
 多いなあ、社内結婚。

 みんな手近で済ませようとするのか、手近にいるからこそ良さがわかるのか、よくわかんないけど、でも、私なんかは遠く見すぎなのかもしれないねー。(どこも見てないという噂もあるが、そんなことはないつもりである)

 火星が大接近らしいけど、私の王子様はきっと今ごろ、土星の輪っかに乗っているに違いない。

 しかし、少し掃除したくらいでは、全然部屋がきれいにならないなあ。
 やっぱ、またゴキちゃんに活躍してもらわないとダメなのか?
 あのときは、かなり追い詰められて、ふだん掃除しないところまでひっくり返した。

 そういえば、今日気がついたのだが、アパートの下の階には部屋が3つあるが、郵便ボストの名札が全部無くなっていた。
 すぐ下の部屋が空いたのは気がついていたが(そのとき、ゴキ大発生が自分の部屋だけではなことがわかった)他の部屋も皆逃げ出したのかもしれない。
 たしかに、嫌いな人にとっては地獄よりも過酷な場所だっただろう。私だってびっくりしたもん。

 こうやって、特に文句も言わず平然と住みつづけていると、「やはりあの部屋が発生源」と疑われることが心配だが、それよりも、ゴキがめっきり姿を見せなくなってしまったので、一抹の寂しさを感じてしまったりして・・・・・・ 
8月3日(日)

 今日も暑いぞ!
 昼頃起きて、また布団を干す。
 昨日、調子に乗って飲みすぎたようで、ちょっと二日酔い。
 2時ごろ、昨日、包んでもらったインド料理を食べる。やっぱおいしい。

 またA宅に行くので、友達にも声をかけたのだが、K子さんは今日も個展のお手伝いだし、かみちゃんはクーリエでウィーン(こんなハイ・シーズンに欧州とはうらやましい)、アエラスさんが参加したいとのことだったが腰痛がよくならず、まだ安静にしておいたほうがいいらしいので「またいつでも行けるから、治ってからにしよう」と電話してから、Aにも「日が傾かないと外出する気にならないので夕方行く」と電話して、しばらくゴロゴロして暑さとたわむれ、3時すぎにやっとシャワー浴びて出動。

 近所の輸入食材店でナンプラーが安かったので買ってから、スーパーで「すり鉢」を購入。それをリュックに押し込んで、電車に乗って中央林間。
 駅前のスーパーで夕飯の材料を買って、Aのリクエストで「水とかお茶」と言われたので、それもペットボトルで買いこんで、歩き出すが、水とお茶ですでに合計3リットルくらいになってしまい、その他の食材と合わせると相当の重さ。
 汗だくだくかきながら、途中の公園で休憩しつつ、なんとか徒歩10分というが15分はかかる道(Aと一緒に歩くと牛歩戦術さながらのペースになるのでさらに時間がかかる。AのダンナOは「君と歩いていると駅まで2週間かかる」と言ったとか)をへて到着。

 着いたとたん、買っていった缶ビールをぐいっと飲んでいたら、Oが2階から降りてきて「水買ってきてくれたんだ」と飲んでいるので、「もー、重かったんだから!」と言うと、「でも、ビールは重くなかったんだね」と言うので「大きさが違う!水はビガーでビールはスモール!」
 まったくもー、Oを荷物持ちに呼び出せばよかったよ。

 さて、いきなり猛暑突入を祝して、私が作った夕飯は「冷汁」と「ゴーヤチャンプル」
 サウス ジャパニーズ カントリー フード である。
 「冷汁」は前に友達宅での飲み会で、誰かが作ってくれたのだが、レシピが漠然としかわからなかったので事前にネットで調べると「宮崎の郷土料理」らしい。レシピもたくさん載っていたが、けっこう地域によって違うし、家ごとに独自のレシピがあるようだったが、それらを総合してテキトーに作ることにした。テキトーな料理は私が最も得意とするものである。

 まず、入りゴマを適量すり鉢でゴリゴリすって、フライパンで軽く煎ったちりめんじゃこと、味噌を加えてなめらかになるまでゴリゴリ。かなりいい香りがしてくる。
 それをアルミホイルにおいて、オーブンで軽く焼き目をつけるとさらに香りが増すようなので、そうしてみたのだが、電子レンジのオーブン機能では、全然焼き目がつかないので、スプーンですくってガスコンロの炎であぶった。(臨機応変である)

 それを水でのばして、輪切りにしたきゅうり2本と、しその葉2たばと、みょうが1個をみじん切りにして加え、冷蔵庫でしばらく寝かす。
 それを暖かい麦飯の上にぶっかけるだけ。

 分量も作り方もいいかげんだったが、自分で味見してみたら、これが超うまかった。冷たいご飯にかけてもいいかも。
 Oもちゃんと食べていた。ゴーヤは大丈夫かと心配だったが、好きだったようで安心。

 遊びに行くたびに拝聴する、ダンナに対する愚痴というかおノロケ話であるが、先日「日曜日に行くよ」とメールしたところ「ダンナに絶対安静といわれているので掃除できないので、部屋ゴミだらけだけどいい?」というので、まあ掃除をしてあげてもいいのだが、でも妻に「動くな」というのはいいけど、だったら掃除くらいしてあげればいいじゃん?とも思ったのであるが、行ってみたらきれいになっていた。

 「昨日、お母さんを呼んで掃除してもらった」とのこと。Aの母も「なんで私がこんなことを・・・・なんでOがやらないの!」と怒っていたらしい。
 「お母さんが掃除しに来たこと、Oが知ったら怒るんじゃない?」と言ったのだが、Oは気がついていないようなのだ。
 どうやら、この掃除問題は、お互いの「部屋が汚いと感じる感度」が大きく食い違っていることが原因のようだ。

 要するにOは、ちょっとやそっとじゃ「掃除する必要」を感じないらしいので、Aが掃除しようとすると「動かないように」と言うし、Aが「じゃあ、代わりに掃除してくれ」というと「いいよ」と言うが掃除してくれないので、我慢が限界に達したAがついつい掃除しようとすると「だめだ」というが掃除はしてくれないらしい。
 Aが我慢できないのは、Oはテーブルが汚れていると、それを床に落とせばいいと思っているらしいということだ。それをAが非難すると、「君は僕の父親のようなことを言う。父はいつもそう言うので嫌だった。だから君がそんなことを言うのが我慢できないので、言わないでくれ」

 「やっぱ、家に土足であがる西洋人との文化の違いなのかな」とAが言うので、「それもあるかもしれないけど、でもOのお父さんも怒っていたってことは、フランス人だって床はきれいにしておきたいのが普通なわけでしょ?Oがダメなんじゃん」「でも、私が我慢すれば済むのかなって思って・・・・」「あんたが我慢するのはいいとして、子供までそうなったら嫌じゃん」

 うーん、やっぱり他人同士が一緒に生活するのって難しいね。
 でも、Aとは長い付き合いなので、彼女は甲斐甲斐しく世話をされるよりも、そうやって突っぱねられるほうが好きらしいので、なんだかんだ言ってもうまくいっているようである。

 7ヶ月目らしいが、お腹はすでにスイカを抱えているような状態。Aが小柄だからお腹が余計に目立つようだ。
 食事をすると胃が膨らむので、子宮や他の内臓を圧迫して、かなり辛い状態になるらしい。だから妊婦って、一度にたくさん食べないけど、一日中だらだら食べていたりするのかしら?私には経験がないからよくわからないけど、でも、「絶対安静」を言い渡されているのでろくに運動もできないので、太る一方らしい。

 ロクに料理をしないOと、たとえ元気でもあまり料理の得意でないAで、ロクなもん食べていないのは事実なので、また気が向いたら食事作りに行きましょう。

 妊婦によいメニューをご存知な方がいらしたら、ぜひレシピを教えてください。塩分控えめと言っても、こう暑いとやっぱりそこそこ塩分のあるもの食べたくなるよな〜。
8月2日(土)

 暑くて目が覚めた。
 しばらく暑さに抵抗して、無理やりゴロゴロ寝ていたが、やはり限界。

 ちょっとうれしい。
 なぜなら私は暑いのがわりと好きだからである。
 サウナ・フリークでもあるので、こうして日記書いているだけでも汗がダラダラ流れてくるのが好きなのだ。

 もっとも、猛暑が続くとさすがにバテるが、でも「あちぃ」と文句言うのと「さみぃ」と文句言うのでは真剣さが全然違うのである。
 というわけで、汗をだらだらかきながら掃除と洗濯。やっと布団が干せてうれしい。すっかりカビくさくなってしまったことよ。ときどき布団乾燥機にかけていたが、でもお日様の威力はやっぱり強力だ。

 3時ごろシャワーを浴びて自分も洗い、髪の毛を乾かしてから出動。香港に行ったときに、きょうみちゃんに貰った透け透けのブラウスがやっと着られる陽気になった。
 K子さんが、「麻布十番で友達の個展の手伝いしてるから、遊びに来てね。飲み放題だよ」と言われたので、「飲み放題」につられて(笑)行ってみることにしたのだが「来るならお茶汲み手伝って」とのことだったので、開店時間の6時前に着くつもりで出かけたのだが、住所を教えてもらったので地図で調べて自力で行ってみたら、その住所にはたどりついたが外人さんが出入りする超高級マンションと寺と下町風情を残す家屋が混在するその近辺に、それらしきものを発見できず、しょーがないから公衆電話を探してまた十番に戻るはめになった。

 携帯電話を持っていないと、いい運動になるなあ。(負けず嫌い)

 で、結局、私が通り過ぎた寺の横の道を入るという。「え?たしかに横に道はあったけど、行き止まりだと思った」のであるが、K子さんが寺の前まで迎えに来てくれて、歩いていくと、その奥にもずっと道は続いており、あまり高級ではない普通の住宅街が現れた。祖父母宅がある東麻布は、庶民的な一軒家が立ち並ぶ「麻布」に名前負けしているところだが、あれはきっと「麻布」という地名を拡大すれば地価が上がって税収が上がるだろうという政府の陰謀であろうと、かねてから思っていたが(古い住居表示では麻布ではなかった)、「元麻布」はその名のとおり「ここが元々麻布なんでぃ」と主張していると信じていたし、実際、豪邸と超高級マンションが立ち並んでいるので名実共に「高級住宅街」だと思っていたのだが、やはりどんなところでも「隙間」というものは存在するのだなあ、と感激。

 ところで、私がその個展の案内HPを拝見したときには、地図も住所も載っていなかったのであるが、前日にやっと地図がアップされていたのだそうだ。地図があっても迷いそうな場所だけど。

 しかし「元麻布にあるアトリエ」というので、私が想像していたのはもっと小さな工房であったが、実際はかなり巨大であった。前は写真スタジオだった場所らしい。両隣もお向かいも普通の住宅なのに、そこだけポツネンと異次元の世界のようだった。
 散々歩き回ってまた汗だくになってしまったが、着くとさっそく生ビールを頂いて一息ついた。開放されたアトリエはいい風が吹き込んできて涼しい。
 6時前になると、ガラスのキャンドルが次々と点灯された。

 K子さんはBGM担当&お茶出し係だったが、なぜかDJブース兼台所には「たこやき器」が置いてあった。DJしながらタコヤキも作るらしい。さすが関西人である。
 せっかくだから本場の技を習得しようと、じっと観察するが、これはなかなか難易度が高そうだ。
 K子さんが鮮やかな手つきで、タコヤキをひっくり返して丸くして形が安定してから、私がタコヤキの番をして焼きあがるまで時々つついて回転させていた。タコヤキ屋さんになったみたいで、けっこう楽しい。
 家庭用の小さいタコヤキ器(一度に3×5個焼ける)だったけど、そばにいるとそれなりに暑いので、ビール飲みながらやっていた。

 お客さんは途絶えることなくやってきて、ビールや麦茶を出したり、タコヤキが焼けると「焼きたてで〜す」と配って歩いた。タコヤキは好評でした。自分でも何個か食べたけど、美味しかったし。

 9時を過ぎて、お客さんもいなくなると店しまいしていたが、そのころにはビールとワインでかなり酔っ払っていた。上の階にあるご自宅で奥さんが作ったインド料理をごちそうになる。インド料理教室に通っているようで、夫妻と私とK子さんと、もう一人仙台から来た男の子がいたが、みんなで「うまい、うまい」とガツガツと食べていた。
 お客さんが持ってきてくれた焼酎がまたうまくて、ロックでぐいぐい飲んでしまった。すっかり酔っ払い、お腹もいっぱい。K子さんと終電で帰る。残ったカレーはお土産に包んでくれた。

 ところで、個展に来ていた鈴木さんという木型職人のおじさんが、ドラマに出てくるような下町のナイスなおじさんだった。なんか妙に品がよくって噺家さんみたいな色気があるの。あとで、81歳だと知ってびっくり。65歳くらいに見えた。親の跡をついでずっとその仕事をしていたようで、ガラス作家の狩野さんもご近所付き合いの中で偶然知り合ったのだという。
 懐かしい黒電話の型もこの人の「お作」であるらしい。
 車のエンジンの型なども作っていたそうだ。

 鈴木さんの背後で「地上の星」を熱唱したくなってしまうような、すてきなおじさまだった。
 亡くなった祖父も、そうした職人の一人であったので、ジジコンの私は、そういう職人じいさんに弱いのであった。

 bookcafeというところで、鈴木さんも紹介されてます。狩野智宏の展覧会紹介ページ内
8月1日(金)

 やっと夏らしくなってきた。
 会社はあいかわらず人が少なくて(出張&休み&ゴルフ)、夕方6時を過ぎたら、フロアは私とクララだけになってしまった。あとは社長室にポツネンと残された社長だけ。
 社長が帰る気配がないので、「こりゃ、飲みメンツを待っているな」と思ったのだが、今日はほんとに「飲み要員」がいないのだ。私のような「飲み要員の下っ端」というか「社長の焼酎割り係り」(同僚K嬢と暗黙のシフトができているような気がする今日このごろ)にメンツ集めの重責が両肩にのしかかる。

 帰るに帰れずにいたら(社長のお世話が総務部の最重要任務の一つなのら)、社長が部屋から出てきて「おー、誰もいないなー」「そうですね〜〜〜」と苦笑していたのだが、「そういや、Tがいただろう」と社長ご指名で上のフロアのTさんに内線して「社長がさびしがってますけどぉ」と言うと「他に誰もいないの?」「誰もいないっていうか、すでに私とクララしかいません」「そうか〜、じゃあ、もうすぐ終わるから」というわけでメンツ確保。

 社長は「来週、検査があるから、来週は酒抜きだ」と言っていたが、「一週間は空けないとな」と言いつつ、検査の日は6日だという。「今日はもう1日で、一週間切ってるじゃん」と思ったが、口には出さなかった。
 というわけで、Tさんが部下を二人と、あとたまたまこっちのオフィスに来ていたK部長も連れてきてくれたので6人でまた蕎麦屋で飲んでいた。

 Tさんのところの今年の新人が島根県出身だそうで、県の人口が横浜市港北区と同じくらいしかいないという話で盛り上がる。「じゃあ、国会議員はそれで何人いるんだ?」なんて喋っていたら「でも、竹下派の地盤なんで、道路とかすごいっすよ」
 めったに追い抜きなどしないような道路が無意味に3車線だったりするそうだ。

 散々飲んで、家に着いたら11時をちょっと回っていた。動物ドキュメンタリー最終回。類人猿だった。
 最後に人間が出てきた。わかったわかったわかりました。
 ふー、しかし、これで、毎晩11時にはNHKに拘束される日々からは解放された。(土曜日はERが11時から始まるので週6日制であった)


 ところで、「ばかうけ」もやっぱり新潟のお菓子だったのね。

 何年か前、かみちゃんちに遊びに行ったとき、途中のコンビニでテキトーにお菓子を買って持っていって、それを出したら、かみちゃんとタマちゃんにバカウケ(死語の世界から復活)した。

 「なんで〜〜〜〜?どうしたの〜〜〜〜?新潟名産ばっかりじゃ〜ん!」

 二人とも新潟県人なのである。タマちゃんは新潟ローカルなファーストフード「みかづき」の準公式HP作っている。(ただのファンサイトだが、社長公認)。

 私が何気なく買ったお菓子は「サラダせんべい」「ルマンド」であった。
 亀田製菓が新潟であることはなんとなく知っていたが(「ばかうけ」もそうだけど、あの手の柔らかいおせんべは新潟系だと思っていた)、「ブルボン」が新潟企業であることは全く知らなかった。

 「いや、別に新潟県人が揃っているから選んだわけじゃなくて、子供のころからよく食べてる菓子だし・・・・それに、最近はこういうのあんまし買わないから、つい懐かしくなって・・・・」
 と、言い訳したが、しかし亀田製菓にもブルボンにも相当お世話になったのは事実である。私の幼少時の味覚形成にこの2社はおおいに貢献しているといえよう。

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