可燃物な日々

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2月15日(土)

 昨日は、「ホワイトハウス」を観ながら晩酌して寝たのだが、酔っ払っていたのでカーディガンを羽織ったまま布団に入ってしまい、朝目が覚めると「ちょっと汗かいたかな」という状態だった。首と背中のあたりが湿っぽかった。
 しかし、あまり気にせずに昼まで寝ていたのだが、「そろそろ起きて、また掃除を開始すっかね」と寝返りをうって、枕を顔に押し付けると、なんか変だった。半分寝ぼけていたので「ずいぶん湿ってるな。泣くような夢をみたおぼえもないし、ヨダレでもたらしたのだろうか?」と思っていたが、あまりの湿り気に我慢できなくなり、起き上がって枕をよくよく確認してみると、ぐっちょりとしている。

 慌てて枕をどかしてみたら、どうも知らないうちに大汗をかいたらしく、首のあたりから大量な汗が枕に染み出し、シーツにも染みができていた。前にもこんなことがあったが、あのときには肩を鍛える筋トレをしたのでそのせいかと思っていたが、今回のは何が原因なんだろう?
 とにかく、枕カバーを外して洗濯しようとすると、枕がさらに酷いことになっていた。ここんとこ、枕もと周辺で妙なゴミを見かけたのだが、それは破裂した枕の中身であったことが判明。グチョグチョに湿っていて、蕎麦がらのような中身がへばりつく枕はかなりおぞましい状態で「これに頭載せて寝ていたとは・・・・なんて鈍感な私」と落ち込むが、とにかく速攻で枕をゴミ袋に入れて、布団に掃除機をかけてから、シーツをはがして洗濯機に放り込み、布団を干した。
 布団には大きな染みがついており、「お隣の人が見たら、おねしょの跡だと思うかもしれない・・・・布団に『こっちは頭です』と書いておきたい」と思ったが、そんなことするとますます怪しくなってしまうので、そのまま干した。
 ベッドカバーも湿っていたので、シーツと一緒に洗濯する。

 そしてまた、掃除を開始。「小宇宙との戦い」も、すでに数日たっているが、この宇宙、見かけよりも深い。
 なんかいろいろ出てくるが、「ここにあることを知らなかった物は存在しないのも同じ」と己に言い聞かせて、バンバンとゴミ袋行き。

 夕方になって、買い物に行く。枕が死んでしまったので、新しいのを買わないといけない。無印良品で適当なのを選び、枕カバーも買って、ついでにビデオとカセットテープが収納できるダンボールの引き出しも買った。
 そういえば、死んだ枕は、一人暮らしするときに実家から持って出たものなので、10年以上使用していたはずだ。もしかしたら、高校生くらいから使ってたかもしれないので、下手すると20年ものだったかもしれない。ちょっとゴミにするのは忍びないな。歩いて10分くらいのところにガンジス川が流れていたら、そこで火葬して灰にして川に流したいな。

 家に帰ってから、さっそく枕を配置してから、カセットの整理。ときどき発作的に捨てているので、ずいぶん数は減ったが、また見直すと捨ててもいいものが沢山出てくる。昔のラジオ番組を録音したものや、ライブでこっそり録音したような「お宝」を除けば、ほとんどいらないものばかり。
 また、ゴミ袋に投げ込んでいたのだが、ここ数日で「不燃物」が相当溜まってしまい、すでに3袋になってしまった。不燃ゴミの収集日は木曜日なのである。可燃ゴミも4袋も作ってしまったが、こちらは火曜日収集。しばらくゴミに埋もれて生活しないとならない。いつでもゴミ出し可能な集積所が欲しいなあ。台所がゴミ袋で一杯になってしまい、玄関からの出入りに支障が・・・・・。
 このゴミ袋がはけないと、掃除も捗らないではないか。

 掃除のことばかり書いているのもなんなので、読んだ本のことでも書こう。(つうか、掃除からしばらく逃避したい)
 私が前に「森博嗣が苦手」と言ったら、S君が「どれを読んだの?」と聞いてきたので「どれだかも忘れた。とにかく一冊だけ読んだけど、それがつまんなくて、あと2冊くらい途中で断念した」と話したら「最初のやつが一番面白いよ」と貸してくれたのが「すべてがFになる」であった。しばらく積んであったが、先日読んだ海外ミステリーの「飛蝗の農場」で怒り心頭だったので「今読めば、森博嗣も許せるかもしれない。双子落ちさえやってくれなければ・・・・」と後ろ向きに考えて読み始めたのである。

 あまり国産ミステリーは好きではないのだが、森博嗣を昔読もうと思ったのは、友達の勧めであった。その友達は京極夏彦の大ファンであった。しかし、「どうして京極がいいのか?」と質問しても、「だって、カッコいいんですよ!サイン会にも行っちゃったんです」以上の感想を彼女から引き出すことができず、それでも何度か手にとってみたのだが、いつも2ページくらいで読めなくなってしまうのである。なんでだかよくわからないが、どうしても読めないのだ。それに、どうしても読まなければいけない本でも無いので「趣味に合わない」ということで納得していた。

 それに「どうして、京極夏彦の小説は面白いのか」ということを私が納得行くように説明してくれた人がいないのである。
 全然ジャンルは違うが、マルケスの「百年の孤独」を勧めてくれた友達がいて、でも私は「族長の秋」を途中で断念した経験があったので「マルケス読みにくい」と言ったら、「百年の孤独も最初はあまり面白くないんだけど、我慢して50ページくらい読んでみてよ。そしたら絶対に最後まで読みたくなるって」と言うので、言うとおりに50ページくらいまで読んだら、本当にずっぱまってしまい、最後まで一気に読むことができた。
 そういうふうに具体的にナビゲートしてもらえれば、京極夏彦も読めるかもしれないと思ったのだが、京極ファンの彼女はそういうことは言ってくれなかった。代わりに「森博嗣も好きなんです。彼は京極さんの親友なんです」と言う。

 「あのさー、それってその本が面白いかどうかの説明になってないと思うんだけど・・・・」
 「うーん、でも、京極はダメでも、ミヤノさんだったら森博嗣のほうが合ってるかもしれない」
 「なんで?」
 「彼はすっごく理系なんです」
 「だから?」
 「推理小説なんだけど、理系っぽいんです」
 「ふーん・・・」
 「すっごく頭いいんだと思います」
 「私の考える『頭のいい人が書いた小説』って三島由紀夫とかなんだけど、ああいう完璧なかんじなの?」
 「それはよくわかんないけど、森博嗣って原稿依頼されて『何枚でお願いします』っていわれると『わかりました、○○文字ですね』と即座に言う人らしいです」

 暗算が得意なのと、小説が面白いことが何か関係があるのかと訝ったが、私自信の「七不思議」の一つである「どうしても京極夏彦が読めない」という謎が、その親友とやらの作品を読むことで何か解決の糸口が見つかるかもしれないと思って読んでみたのである。
 たしかに「理系」であった。出てくるのは工学部の教授であったし、その教え子であるお嬢様も暗算が得意な理系だった。そして理系なだけでなく「オタク礼賛」な部分もあるし、古典的な「トリックあばき系推理小説」のようであった。
 しかし、なんかやっぱりダメである。
 マンガみたいでダメだ。マンガっぽい小説だったら赤川次郎なんかもそうなんだろうけど、まだ赤川次郎のほうが好きだ。
 殺人事件も、主人公が活躍するために無理やり起こったみたいに現実味がない。もちろん、それでもいいのだが、それにしては主人公のキャラが弱い。大学教授もなんだか魅力がないし、魅力たっぷりのお嬢様女子大生はその存在自体が嫌味っぽい。

 というわけで、何冊かチャレンジしたけれども「暇つぶしにはなるけど、暇つぶしだったら新宿鮫のほうが面白いなあ」と思った程度である。よって、「親友」にも玉砕してしまったので、「京極夏彦がダメな理由」が未だにわかならいのであった。
 それから数年たち、今また新たなる「推薦者」が現れたので、渋々読んでみたのだが、幸いにも「双子落ち」ではなかったので、なんとか許せた。途中で「死んだ双子の兄がいた」という場面が出てきたので、「ま、まさか・・・」と警戒したのだが、大丈夫だった。
 でも、やっぱりあまり積極的に読みたい作家じゃないなあ。
 「閉じ込められていた天才」という設定なのだが、「羊たちの沈黙」のレクター博士を思い出してしまい「あっちは閉じ込められている立派な理由があったけど、こっちはなんで閉じ込められているのかよーわからん」し、「外に出たかった理由も全然わかんない」ので、事件のからくりはともかく、その動機がよくわからないのであった。他の森作品でも、動機があまりにも薄っぺらいので、それでがっかりしちゃうのだ。
 教授と女子大生のコンビもやっぱり馴染めないというか、これ読むんだったら「トリック」の阿部寛と仲間由紀恵のほうが面白いしな。森博嗣が苦手なのは、「雰囲気の書き込み」が少ないからだと思う。描写があっさりしすぎているので、その世界にどっぷりはまれないなのだ。

 まあでも、S君とも話したが、私は森博嗣が苦手だが、別にバカにしているわけではないし、本なんて優劣つけるもんでもないので、好きな人は読めばいいし、苦手な人は無理して読むことないわけだし、それでいいんじゃないかな。

 さて、明日は出勤である。しかも、諸般の事情でいつもより1時間早く出社しなければならないのだ。早寝しようっと。新しい枕の寝心地はどうかな。
2月14日(金)

 バレンタインデーである。
 朝からチョコを配る女性たちがオフィスを移動していた。
 皆様、ごくろーさまである。

 その様子を見ていた後輩T嬢(24歳、ほっそりしていて可憐。声が小さく、ゆっくりと喋るマイペース系でわが社一の「癒し系」と言われている)がポツリと呟いた。

 「あ・・・・今日、バレンタインだったんだ。忘れてた・・・・」

 「癒し系」T嬢は、天然ボケでも有名である。(バイト上がり社員なので、私よりうちの会社でのキャリアは長い)
 夕方になって、T嬢はコンビニで買ってきたチョコ菓子を皆にふるまっていた。「皆」には私も含まれる。

 ところで、他の社員が全員に配っていたのは、お歳暮で遣ったせんべい屋が試供品として送ってくれた「チョコおかき」であった。「チーズおかき」は美味しいと思ったが、チョコとおかきは別々に食べたいと思った。

 そんなかんじのバレンタインデーであったが、今日も私はそそくさと帰り、またゴミ袋を2つ増やしたのであった。置き場に困ってしまい、ベランダに出したが、ゴミの日に出し忘れないようにしないとな。
 しかし、だんだんと部屋のあちこちに隙間が生まれてきたのでうれしいかぎりである。場所があればまた物が買えるではないか。本もドサドサまとめた。また読みたくなったら図書館で借りればいいさ。

 世間では「戦争開始まで秒読み」状態らしいが、なんかいまひとつ現実味がない。

2月13日(木)

 今日はちゃんと定時で帰れたので、家に帰ると早速掃除を始めた。
 しかし、掃除するにも、まず不要品を捨てないと・・・・と思って、雑然と物を突っ込んである棚を漁ると、出るわ出るわ、要らないものが。中には保存しておかないとならないものもあるので(住民コードのお知らせもやっと出てきた)、よりわけていると時間がかかる。
 そうこうしているうちに、掃除を始める前より雑然としてきてしまったが、この段階をしっかりやらないと、いくら表面的に収納したって解決しないわけだし、次々とゴミ袋にぶっこんでいったら、あっという間に3袋がいっぱいになった。「シンプル・ライフ」までの道のりは遠い。

 掃除してたら、なんだか眠くなってきた。ここんとこ、なんだかボヘーっとしているが、これも風邪の菌のせいなんだろうか?
 そういえば、昨日も早寝しようとしていたのだが、電話に阻止されてしまったのだ。
 今日こそ、早寝しよう。そんで、ちゃんと早く会社に行って、早く帰って、また掃除するのだ。これぞシンプル・ライフ。

 そういえば、明日はバレンタイン・デーですが、例年どおり無関心なのであった。
 でも、出入りの保険のおばちゃんがまたチョコを置いていくかなあ〜(チョコは大好物)
 クリスマスも平穏に過ごしちゃったし、だからこれぞシンプル・ライフ。

 中身はいい線いっているようなので、外見(というか部屋の中)も連動するように頑張ろう。
2月12日(水)

 風邪もすっかり良くなったので、昨日はビールを飲んでしまい、それで調子づいて、焼酎の梅干割りも飲んでしまったのであるが、今朝起きたら、しっかり顔がむくんでいた。
 ただでさえ、腫れぼったい純正一重まぶたが、さらに重たく覆い被さっていた。
 上司が私の顔を見て、ちょっと視線がとまったのは、私の美しさに目がくらんだからでなくて、「泣きはらしたのかな?」と思ったからだと推測される。

 というわけで、「早すぎた酒宴」のために、今日も一日冴えなかった。
 なんかまた熱っぽいというか、「眠くて熱っぽい」ようであった。
 「今年の風邪」というか、風邪というのは毎年そうだが、「しつこい」ものなので、治りかけてもちょっとした不摂生でまた調子が悪くなったりするので注意しなけらばならない。酒飲むなどもってのほかである。

 ネットの掲示場で知りあった他人同士が心中したり、車の中の首無し死体が自殺だったり、と今朝のニュースは自殺もので花が咲いていて、ワイドショーのキャスターが「まったく理解不能です」とか言っていたので、「あんたに理解されたいなんて思ってないだろー」と、勝手に自殺者の心情を心の中で代弁してしまったが、いやー、しかし、理解するもしないも、私は今は死ねないなあ。
 だって部屋が汚すぎる。
 こんな部屋を残したまま絶対に死ねない。
 そういえば、「死ぬ気で頑張ります」という言い回しがあるが、「死ぬ気で掃除します」というと緊迫感が出ていいかもしれない。恐怖新聞(古い・・・・)に自分の写真が載っていたら、慌てて掃除すると思うんだが・・・・
 自殺の名所には、よく張り紙が貼ってあるようだが、私みたいな人のために「あなたの部屋の掃除は済みましたか?」と書いておいてくれるといいかも。でも、自殺するような人はちゃんと片付けておくよな。私の場合、自分が明日死ぬなどとは思ってないので、「いいや、そのうち気が向いたら」と放置してあるだけだ。
 というわけで、朝のワイドショーを観ながら、「私もたまには死ぬ気になってみたほうがいいな」と決意したのだが、今日は眠いのでやめておく。
 それに、うっかり掃除してきれいになってしまったら「じゃあ、死なないといけないかしら」と勘違いしてしまいそうだし、明日からの生きる希望を失ってしまいそうなので、「明日こそ」と目の前に夢をぶら下げて前向きに生きたほうが建設的だと思うし。

 などと、自分でもわかりにくい理屈つけて掃除から逃避しているのであった。
 しかし、昔はこんなじゃなかったのになあ。一ヶ月に一度くらいは「掃除の神様の弟子」が降りてきてくれたし、3ヶ月に一度くらいは「掃除の神様」が降臨してくれたものだが、仕事が忙しくなってからは掃除の神様が遠のいている。
 その仕事においても、最近は「きっちり片付く」ということがなくなっているので、次から次へと舞い込む書類で机の上にはいつも書類が堆積しているのだが、先週も会社を休んでいたので、日曜日から必死で未処理の書類と格闘していたのだが、毎月来るはずの請求書が一件だけ見つからないので、「でも、この山のどこかに埋もれているのだろう」と思っていたら、今日になって上司が別の書類を発掘して「ごめん、忘れてた。すぐに処理して」と言ったあと、「他になんか無いのある?」と言うので「○○からの請求書が・・・・」と言ってみたら、「あ!それもオレだ。先週見た覚えがある。」とガサガサとひっくり返したら発見された。

 上司はそうやってよく書類を紛失するので、2年前くらいから、上司宛ての郵便物は私が開封して、大事そうな書類は上司に渡さず「これ、どうしましょう?」と鼻先で見せて指示だけ仰いでいる。
 仕事では他人の整理整頓業務まで請け負ってしまっているので、私が自宅を整理整頓できなくなったのは、そこで能力を使い果たしてしまっているからだと思っているのだが、これも単なる言い訳なのかもしれない。

 でも、なんといっても一番の原因は「休みが少ない」からだろうなあ。夜はあまり気にならないのだが、昼間は乱雑さやホコリがとても気になるので、休日に暇があると「ガアアア」と掃除しはじめるのだが、昔に比べると休日が30日以上少ないので、掃除心が目覚めるチャンスもそれだけ少ないってことなんだろうな。
 うん、きっとそうに違いない。だから、今の会社を辞めて普通の会社(土日祝日がお休み)で働けば、もうちっとマシになるだろう。

 と、クダクダ書いて、やっと自分で納得できたから、今日はやはり掃除はやめて、体のためにもゆっくり眠ろう。そして明日はちゃんとゴミを出そう。
2月11日(火)

 ミステリー小説というか「サイコ・サスペンス」は読み終わりました。
 私の予想通り、「あそこでやめとけばよかった〜〜〜〜〜〜」な結末でした。
 双子の兄だか弟が登場した時点で、がっかりいたしました。
 お願いだから、「双子落ち」はやめてほしいものです。
 この本は、香港に行く前に買ったもので、「飛行機の中や待ち時間にはミステリーがいいかも」と思って買った「2002年ベストワン」だったんですが(帯にそう書いてあった)、ベストワンが「双子落ち」でもいいんですかい?とミステリー・ファンの感性を疑ってしまいました。

   納得がいかない。
 「繊細な情景描写と人物描写」とか絶賛されたようですが、なんでシリアル・キラーやっているのかさっぱりわからないし、それを双子の兄だか弟になすりつけようという必然性がよくわからなかったのであった。
 せっかく久しぶりにミステリー小説読んだのに、がっかりである。
 いいもん、「マークスの山」でも読むもん。
 あれも動機が弱いけど、それでもなんか無理やり納得しちゃったもんね。
 シリアル・キラーもので重要なのは、殺す理由というか衝動をなんとなく納得できるかどうかだと思う。

 あー、とにかく一生懸命読んだ時間が無駄になって、おかんむりなのである。
 そんなわけで、昨日はフテ寝して、今日は出勤。
 静かだったので仕事は捗った。3日分くらい入力た。これで今週はなんとか残業しないでこなせるであろう。

2月10日(月)

 昨日は久々に職場に行ったので、なんだか疲れてしまい、日記も途中まで書いているうちに飽きてしまい、シルクロード観てから寝たのだが、今日は、風邪をひく前に「なんだか盛り上がらない話だな」とちんたらと他の本とも浮気しながら読んでいたミステリー小説が、今ごろになってやっと「動いてきた」ので、これを読み終わるまでは寝られない覚悟なのである。

 でも、ミステリーにしてもスリラーにしても、このあたりのところで読むのやめて、今すぐ穴を掘って埋めてしまうのが、たぶん一番スリリングな楽しみ方なんだろーなー。最後まで読むと、ぐったりするし、がっかりしたりすることが多い。

 などと書いている時間が惜しいが、日記がまた中断すると「風邪がぶり返したか?」と心配されそうなので。
2月9日(日)

 調子もすっかり良くなったので、今日は出勤した。
 どうせ、誰もいないだろうから、自分のリハビリと「他の人に風邪うつしても悪いしな」という気配りもあったのだが、なぜかO部長がいた。明日、資格試験があるので、勉強のためらしい。
 せっかくCDを5枚も持っていったのに、聴くことができなくなったが、一夜漬けの気迫溢れるO部長と、机の上の書類を黙々と処理する私とで緊張感溢れる空間を作りだしていた。

 風邪ひく前まで、「脱・買い物恐怖症」を目指して、とうとう高島屋まで行って目星をつけ、だんだん気分を盛り上げて一気に靴や春物の服を買おうとしていたのに、その計画が中断してしまった。だから、まだこれといった服を買っていないのだが、その代わりに本屋で雑誌を買うようになった。
 もちろん、ロッキン・オンも買いましたとも。ジョー兄貴の追悼特集が組まれていたので、「やっぱ、写真を壁に貼らないといけないかしら」と今更ながら思ったのである。それが剥がれて気恥ずかしい気分になるころには40歳になってしまうかもしれないので、思い留まって未だに実行していない。というか、中をよく見ていないのである。
 でも、雑誌って買った時点で満足したりすることが多いから、これも本棚の片隅に置いておけばいいような気がする。そして、引越しのときにでも手にとって、遠い目になればよい。

 「マークスの山」の文庫本も買ったな。
 だって、かなり手を入れたらしいから。どうなっちゃったんだか楽しみであるが、読み始めるとまたドツボにはまりそうなんで、寝かしておくことにした。
  
2月8日(土)

 木曜深夜に高熱と自力(と市販薬)で闘った時点で勝負がついていたのか、それとも医者の処方が適切だったのかわからないが、風邪の症状はほとんど治まったようだ。とりあえず、お医者様がおっしゃったとおり、「単なる風邪」だったらしい。しかし、この時期に熱が出て医者に行き「単なる風邪」と言われると、なんとなくがっかりするのは何故だろう、などと呑気なことを思っていたのだが、昨日の夜はすっかり目が冴え(昼間ダラダラ寝てたので)、テレビをつけっぱなしにしていたら「恐ろしいインフルエンザ脳症」のことをNHKのニュースでやっていて、6歳以下の幼児が主にターゲット(?)らしいが、熱が上がって一日くらいで亡くなったりするケースが目立つようで、「インフルエンザじゃなくてがっかり」などと、すっかり時流に乗り遅れた気分でいることの傲慢さを恥じた。。

 しかし、このニュースを観たのが熱が下がってからでよかった。
 インフルエンザ脳症の特徴のひとつとして意識障害があるらしく、「子供が幻覚を訴えたりしたら要注意」らしいのだ。
 高熱にうなされていたときに、かなりトリップしていたので、しょーがないから「ひええ、おサイケ」と認識することにより熱にうなされる気の毒な我が身を「サイケデリック・ムーブメントの一員とする」というゴリ押しの荒業を使って前向きに楽しもうと必死に努力したが、努力の甲斐もなく、あまり楽しくなかったので、つーか、かなり苦しかったので「へへへ、バッド・トリップしちまったなぁ」と、せっかくの大波にうまく乗れなかったサーファーのような気分になっていたのだが、あの状態になる前に「幻覚症状→インフルエンザ脳症」のニュースを観ていたら、救急車呼んでしまったかもしれない。そんで、「ただの風邪ですね」と言われて大恥かいていただろう。

 そんなかんじで眠れずにずっとテレビを観ていたのだが、楽しみにしている「ホワイト・ハウス」がお休みで、代わりに「シルク・ロード」だった。これも好きなのでいいのだが・・・・病み上がりの虚ろな気分で観ていたら、変なところに目がいってしまった。なんちゃらの遺跡(高熱のためまた脳細胞が沢山死んだらしく記憶力低下)に行くために、ラクダの隊商を組んで何日間かキャンプ生活になるのだが、取材班はもちろんラクダに乗ってたが、先導する現地人たちの何人かはラクダを引いて歩いていた。その中で、ある一人の現地人が引いているのはラクダだけではなく、もっと小さな生き物だった。ヤギだろうか?

 砂漠へのキャラバンに意味もなくヤギを連れていくわけもないので、やはりそのヤギは「お弁当のおかず」なんだろーなー。もっと長い行程だったら「ミルク用」とも考えられるが、短い行程だからやっぱ「おかず」だろう。荷物や食料や水や人を運搬するラクダと一緒に、そのヤギも健気に砂漠をとぼとぼ歩いていた。
 で、フツーだったら、「食べられちゃうことも知らないで、砂漠を歩かされて気の毒〜」とか思うところであるが(まあ、一瞬そうも思ったけど)、「ヤギ」→「歩く手弁当」と考えてしまった瞬間に、「手弁当」の他の用法を思い出してしまったのである。

 この用法が一般的なものなのかよくわからないのだが、「歓楽街で有名な町に行くのに、妻もしくは愛人等を連れて行く行為」は「いっくらでも現地に美味しい食べ物があるのに、わざわざ手弁当を持って行く行為」に例えられていたのである。
 用例としては
「札幌行って来たんだって?すすきのも行ったの?」
「いやあ、手弁当付きでしたから、ワハハ」
「そーかー、弁当付きじゃあしょうがないなあ、ガハハ」

 というわけで、せっかく崇高な気分で「シルクロード」を観ていたのに、すっかりお下劣な世界に飛んでしまったので、「やはり高熱の後遺症が・・・」と、しばらくはなんでもかんでも高熱のせいにすることに決めた。

 結局、井上陽水のライブまで観てしまい、「最後のニュース」にしっかり感動してから、やっと眠ったのであった。

 今日はやっと昼まで熟睡。熱がある間は午前中から目が覚めていたので、やっと治ったという実感が湧いた。
 とりあえず、外に出て軽い昼食。3日間ロクなもん食べてなかったし、まだあまり食欲がないが、サンドイッチをペロリと食べられたので、どーせ食欲なんて一気に回復するのだろう。
 帰りに電球を買って、やっとあちこち切れていた家中(といってもたかが知れているが、台所と部屋の電気が一斉に切れた)の電球を取り替える。これでやっと部屋が明るくなった。明るくなったのはいいが、ホコリも目立つようになったので、掃除機をかける。
 さて、これであとは、「自分を洗濯」すれば社会復帰できるな。「熱のあるときには風呂に入ってはいけない」と教育されているので、4日間風呂に入っていないため、頭がガビガビである。
 頭の中も外もガビガビというわけで、しばらくリハビリが必要になるだろう。

 そういえば、昨日は放映しなかった「ホワイト・ハウス」であるが、先週私はやっと気が付いた。
 この番組が始まったときに「えー!?マーティン・シーンが大統領役?」と違和感を覚えたのだが、「たぶん、『地獄の黙示録』を観たからだな」と思っていたのだが、そうじゃないことがやっと明らかになった。相変わらずトロい。
 別にベトナム戦争で特殊任務やっていたって、人殺していたって構わなかったのである。問題だったのは、

あんたを大統領にしないために、クリストファー・ウォーケンが命を賭けて頑張ったのに〜〜〜〜〜!!!!

 ということでした。「デッド・ゾーン」は名作だった。あれでウォーケンのファンになった人も多かっただろう。おかげさまで、「ホワイト・ハウス」を観ていても、どうもあの大統領が信用できないのである。困ったもんだ。ゲストでウォーケン君を出してもらって、大統領の手を握り、「あなたは信用できる人です」とか言ってもらいたい。
2月7日(金)

 今日こそ医者に行った。
 医者に経過を説明すると「インフルエンザではないようですね」とのこと。たしかに、インフルエンザだったら、急激に高熱が出るだろうけど、私の場合は「だんだん熱が上がっていく」という症状だったのでそうなんだろう。抗生物質と、咳や鼻炎を押さえる薬を処方してもらい、薬局で薬を買ってから、コンビニに向かい、切れそうだったトイレットペーパと洗濯洗剤とジュースやヨーグルトなどを買い込む。重たくて息切れした。

 今日は天気が良かったので、汗でぐしょぐしょになったシーツやシャツを洗濯。医者に行っている間、布団乾燥機をかけておいたので、布団もすっきり爽やか。枕カバーも替えた。
 洗濯物を干して、また布団に戻るが、薬が効いているようで、すごく汗が出るので、シャツをまた何回か着替えた。
 薬のおかげて鼻水があまり出なくなったのでかなりラクになった。
 午後にはかなりラクになったので、「ピーコのファッション・チェック」や「亭主改造計画」を観られる余裕もあった。

 今夜また熱が上がらなければもう大丈夫だと思うんだけどなあ。
2月6日(木)

 朝になると熱はまた37度ちょっとに戻っていたが、会社は休むことにした。
 昨晩けっこう熱が出たので、医者に行っておいたほうがいいと思って、厚着して外に出たが、すぐ近所の内科は木曜が定休日。がちょーん、とがっかりしたが、さらに100メートル先の内科まで足を伸ばしてみると、そこも木曜はお休み。お願いだから、お休みずらそうよ。
 「他にも内科くらいあったよな」と、そのまま頑張って歩くが、見つかるのは「歯科」「皮膚科」「整形外科」ばかり。
 「このまま歩いていても内科は見つからないかもしれない。家に帰って調べてから出直そう」
 と一旦家に戻るが、疲れてしまったのでそのまま寝てしまう。
 夕方までは熱も上がらなかったので「このまま寝てればよくなるかな」と思っていたのだが、夜になったらまた熱が上がってきた。

 とりあえず、解熱剤を飲んだのだが、全然熱が下がらず、それどころか計るたびに上がっていく。
 夜中にはとうとう39度を超えてしまった。そうなるともう寝られないし、熱にうなされるかんじになってきた。もう、どの姿勢をとっても辛いので、寝返りをうちながら「ひー、しんどい」「うーなんとかしてくれ」と独り言で気を紛らわそうとするが、全然紛れない。
 そのうちに、体と頭がホットフラッシュを起こし、なにがなんだかわからなくなってきた。沸騰ってかんじ。どうもボワっと熱くなったときには解熱剤の効果なのか、汗が出て熱が下がるようだが、すぐにまたブルルと悪寒が走り熱が上がるようなのだ。それを繰り返しているうちにわけわかんなくなってきて、精神的にも肉体的にもグチョグチョであった。(汗で寝巻きがぐっしょりで気持ち悪い)
 あまりにもサイケデリックな状況であったので、もう抵抗しないで身を任せることにした。「BGMは“ハゲ山の一夜”か“ワルキューレ”かな」と気分を盛り上げることも忘れなかった。
 ふと、意識が戻ると、静けさが戻っていた。しかし、あたりはまだ真っ暗。今何時なんだ?と時計を確かめると、まだ3時だった。熱と格闘していた時間はそれほど長くなかったらしい。いったいなんだったんだろう?悪魔にとりつかれたかのようだった。昔の人が病を「憑き物」だと考えてお払いをした気持ちがちょっとだけわかった。 
2月5日(水)

 熱が上がらなかったので、どうやらインフルエンザではなかったようだ。体の痛みは仕事疲れだったのだろう。寒い中立っていたわけだし。
 昼間はずっとうつらうつらと眠っていたが、夜になると少し熱が上がってきて38度近くまで上がってしまい寝苦しくなり、明け方までときどき目が覚めては解熱薬を飲んだり、水分補給したりしていた。
2月4日(火)

 休みがとれていない私も後輩もバテ気味でだんだん出社時刻が遅くなっていたのだが、今日は「朝10時に現金出してください」との指令があったので、昨日は早寝してちゃんと起きて10時前には出社。
 地獄の連続出勤も今日で終わるのだが、昨日あたりから集中力がニブニブだったけど、今日もそんなかんじ。
 しかも「明日は休めるんだ」という気の緩みからか、なんだか風邪っぽくなってきた。午後には背中が痛くなってきて、だんだんと節々が痛くなってきたので「もしかしてインフルエンザ?」と不安になってきたが、夕方になると熱っぽくなってきて頭痛もしてきたので、早めに帰宅させてもらった。

 家に帰り熱を測ると、37度をやや超えたくらいだった。とにかく眠る。
2月3日(月)

 疲れが溜まってきたらしく、朝起きるのが猛烈に辛かった。すでに「月月火水木金金」を越えて「月月火水木金金金」なのだ。しかも、まだ、明日もあるのだ・・・・と思うとドヨーンだったが、なんとか11時前には出社。
 しかし、休みなく働いていると、集中力の低下が著しいのがよくわかる。
 つーか、完全に労働基準法違反なんすけど。
 いや、法律云々ではなく、効率が異様に悪くなっているのでパソコンが消費する電力の無駄という気がしてきた。
 やはり人間、ちゃんと休みはとらなくてはダメだ。
2月2日(日)

 朝6時起床。
 テレビをつけてから「あと10分だけ布団にくるまっていよう」としたら、スペースシャトルの事故のニュース。寝ぼけてたので、最初は夢かと思った。
 おかげでちゃんと目が覚めて遅刻せずに会場に行けました。
 7時50分から9時まで、外で立ちっぱなし。寒かったし、客が少なかったので心も寒かった。
 任務終了後、近所の喫茶店で朝ご飯を食べて体温を取り戻し、出勤。
 いつもと同じように仕事して、夕方にはくたびれて眠くなってきたが、ついつい社長の飲み会についていってしまった。
2月1日(土)

 今日から3日間は、「全員出勤」命令が出ているので休めない。
 多くの社員は、昨日や一昨日に休みをとっていたが、私は自分の仕事が忙しかったので休みとりそびれてしまった。
 そうなると、「8日間連続出勤」になってしまうので、かなりシンドイが、さらに辛いことに、4日にも用があるので「9日間連続出勤」が決定。うう。
 今日は通常どおりに仕事したが、明日は早起きして屋外でのお仕事があるので早寝。
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