【緊急告知】
アフガン難民に医療を!

 アフガン難民の子どもたちの命を救え。アフガニスタンとの国境近く、パキスタン・ペシャワルの難民キャンプ内に「日本国際親善厚生財団」(略称JIFF)が運営する診療所がある。日本から派遣された医師、看護婦とアフガニスタン人スタッフ数人が連日、治療にあたっているが、開戦後はここが、野戦病院・になると予想され、JIFFでは二十人程度の医療チームを組織し、派遣する準備を進めている。「ソ連との戦争や内戦で破壊された祖国を、タリバンと米国がまた壊す」。現在、パキスタンにいるアフガン難民は二百万人とも言われるが、テロ後、新難民の数が増え続けている。

 しかも難民の大半は女性や子どもたち。過酷な国境超えのため、疲労と栄養失調で倒れる人が後を絶たない。ペシャワルにある「JIFF」の診療所は連日、三百人の難民患者でごった返している。「外には、なお倍以上の人が待っているが、三百人を診るのが限界です」とアフガン人医師のM・アクバール・アマデイアール氏(現在、日本滞在中)。

 「JIFF」は「城西病院」(茨城県結城市)の多田正毅理事長(JIFF理事長)が中心となって設立された。多田氏は、タイ、カンボジア国境の難民キャンプや、飢餓に苦しむエチオピアなどへ緊急医療チームを派遣し、自らも先頭に立って現地で診察してきた。「弾が顔のそばに飛んできたこともありました」とこともなげに言う。

 国際移住機関(IOM)の要請で、アフガン内戦などの負傷者らを日本(城西病院)で治療する活動を昭和六十三年から始めたが、「日本で待っているだけではいけない」と三年後の平成三年、ペシャワルに「JIFFメディカルセンター」を開設。城西病院の医師、看護婦らを現地に派遣している。

 米英仏軍によるアフガン攻撃が、いまや目前に迫っている。平均年齢四十代、病気を診てもらえないまま死ぬ子どもたちが多い、というアフガン難民の医療事情に胸を痛める多田氏は、「緊急支援医療プロジェクト」として、外科部長ら総勢二十人規模の医療チームの派遣を決めた。開戦後、現地に向かう予定だ。ただ、問題は資金。医療チームの派遣、活動費として一億数千万円から二億円程度が必要になると見込まれる。過去二十年間のボランティア活動で多田氏は私財をなげうってきたが、それも限界で、今回、民間からの募金を集めることにした。すでに、大手コンビニの首脳が「全国の店舗の募金箱を置こう」と提案するなど、支援の輪が広がりつつある。多田氏は「この緊急プロジェクトに、ご理解、ご支援を切にお願い申し上げます」と訴えている。

●募金の送り先

名義: 財団法人 日本国際親善厚生財団
口座:第一勧業銀行栃木支店 普通口座1682605

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