平成11年・9月議会より

'99年9月議会速報・
 9月議会のアタシの一般質問の、質問全内容をご紹介します。
4回目となる『痛サラ』シリ−ズですが。今回もまた違った観点からの質問です。
市側の答弁は、今後掲載しますが、最後の市長答弁で、まだ未発表の「JR中央線の下りの高尾行きが、一日8本増便される」という答を引き出すことができました。
 9月の某日日記ともあわせて御覧くださいね。

負けるな痛勤サラリーマン!!
市と鉄道会社のホウ、レン、ソウ。

1999年9月8日 7番目


 いよいよ2期目初の『痛勤サラリ−マン・シリ−ズ』です。
 50万人都市、ベッドタウン八王子のサラリ−マン、OLの皆さんの声を代弁するという主旨の質問。
『負けるな痛勤サラリ−マン』
いつも以上に簡潔かつ鋭い視線で、質問をしていきます。

 21世紀の街、わが街、八王子市には、今日も多くの人々が転入をされ、新市民となっています。改めてこの『負けるな痛勤サラリ−マン』。痛いという字を書く方の痛勤、通称『痛サラ』の、質問の経緯をお話しなくてはなりません。

 三日に一度の割合で遅れるというジンクスの中央線。
 八王子の多くの『痛勤サラリ−マン』の皆さんが、遅刻常習者として会社でやりきれない思いをして参りました。

『ああ遅刻、中央線のせいにして』
という風刺マンガが新聞掲載されたほど。
 数年前より、その声を代弁すべく、ホームページのネット上に痛勤者の声を募ったところ。予想をはるかに超える皆さんの声があったのを覚えています。
 そして現在にいたるまで。あえて声を募らなくとも、ネット上には痛サラの心の叫びが、飛び込んでくるようになりました。
 以来、定期的に質問し、ハイパーな市民の皆様にご好評をいただいております。

 ちなみに、この夏NHKの『クロ−ズアップ現代』で中央線関連の特集が組まれた事を契機に、さらに市民の関心に拍車がかかり、メ−ルが増えたということは、言うまでもありません。

 今回のタイトル『負けるな痛勤サラリ−マン、市と鉄道会社のホウ、レン、ソウ。』
ほうれんそうとは、皆さんご承知の通り。ビジネス本によく載る用語。報告、連絡、相談。この3つをこなせば、会社や上司と旨くつき合えるという、ビジネスマンにとって、三種の神器。
 今回の、質問のねらいと主旨は、ずばり、痛勤サラリ−マンの血税により支えられている行政は、はたして、『痛サラ』の極めて重要な足となる鉄道会社との、報告、連絡、相談、つまり『ほうれんそう』は、きちんと取れているのか?

 多くの『痛サラ』の皆さんが、八王子では土日の休みに、寝起きをするだけ。
 市役所などには、最初に住民票を届けに来ただけの関係。伝統あふれる町会にも、顔を出したことがないかもしれない。市民団体とも縁もゆかりもないかもしれない。ましてや、よほどのことがない限り、役所に意見や苦情を言いにくる方たちでは、ないかもしれない。

 しかし、彼らは経済状況がどん底の中でも、前向きに働き、八王子になにがしかの税金を納めている、稼ぎ頭なんです。
 21世紀目前、少子高齢化、福祉を支えていくのは彼らなんです。
 彼らを、「サイレント・マジョリティ−」、物言わぬ大衆。私は彼らを、「ノ−ブレス・オブリ−ジュ」「物言わぬ高貴」と位置付けています。

 彼らにも、八王子市民としてのプライド、そして、八王子市民としての喜びを感じることを、サポ−トしてくれる市であってほしいと願っています。

 ここで、私のHPにくる「痛サラ」の皆さんからの、Eメ−ルをご紹介します。

〜千人町の山本さん〜
「今年は事故が多い。8月は気象に左右されている。豪雨、停電。
やむを得ない事情ではあるが、情報の伝達が遅い、又は無い。
箱の中にいて、こんな不安なことはない。
JR内部の情報連絡体制を明確に。
そして、その時市のやるべきことは何か?」


 これは私の意見ですが、鉄道会社の情報連絡の手のまわりきらないところに、なにがしかの、市のサポ−トがあってもよいのではないかと、思います。

〜千人町の島崎さん〜
「先般事故によりダイヤに大幅の遅れを見せた時、西八王子駅に電車が長時間停留したことから、何時間も遮断機が上がらず、怒号とクラクションの響く中、踏切をくぐって渡る人ばかりか、遮断機を折るドライバーもいました。」

〜狭間町の平さん〜
「たかが2〜3分の遅れでも毎日のことなので、大きなトラブルがなくても、いつも遅れている印象があります。」

〜台町、鮮魚店経営の田倉さん〜
「踏切のそばに住んでいます。いつも不思議に思うのは、なぜ、朝晩のラッシュ時に、貨物列車が通るのでしょうか? 貨物はラッシュ時を外して、通すことができないのでしょうか。」

 何といいましても、こんな異口同音の意見が最も多かったようであります。鉄道の問題が根本的に解決されないのは、鉄道に従事している偉い人々や行政の方が、実際に痛勤地獄電車に乗ったことがないからではないでしょうか。

 今回の質問も、私、佐野美和個人のものだけでなく、市民の皆さんからのアクセスに根ざしたものとご承知おきください。

 そこで、本市は、日々のダイヤの乱れを把握しているのか。先月8月24日、雷の影響で電車、中央線が止まりました。これは新聞報道もされ、知らないとは言えない実状ですが。大小問わず、日々のダイヤの乱れを市は把握しているのでしょうか。

 ダイヤの乱れを把握する際に、鉄道会社との接触はどのように行われているのか。市のどこの所管と、鉄道会社のどこの部門が連絡を取り情報を入手しているのか。

 そして、ダイヤの乱れを把握する担当所管を作る考えはないか。列車運行の乱れを、的確に把握する専門の担当所管を作る必要があるのではないか。

 今日は、9月8日。暦の上では白露。朝晩、車のフロントガラスには、うっすらと、白い ベ−ルがかかるようになりました。少しずつ秋の気配を感じます。
 そして今日は大安。良きお答を期待し、一回目の質問といたします。

… 2回目の登壇

 お答えありがとうございます。
 今のお答によりますと、「JRも京王も独立した民間企業であるから。行政、我々役人には、関係ないよ。勘弁してよ」というニュアンスがありましたね。
 そろそろ、本市全体で、そのお考えを変えていかないといけない時代ではないでしょうか。サラリ−マン市税の減少にもつながる問題です。バブル的ないい方ですが。財源が鳴ければ何も始まらない。なにもできません。

 水はただだ。それがくつがえされる1970年台初頭。日本で初めてミネラルウォ−タ−が売られるようになった、あの驚き。
 同じく70年代、当時の大学生によって創刊された映画情報雑誌『ぴあ』。「情報なんて売れるわけがない」という声大人たちの声を尻目に、創刊30年の今も、老舗として部数を誇っています。

 さらに、これからの時代、情報こそが売り物になる時代ですので、ぜひ、この情報という、無形の財産の蓄積に努めていただきたいと思います。

 さる8月24日の雷雨ですが、お答えいただいた、澤野室長は、私と同じ地域に住んでおり、当日、列車の中にはいなかったと思われます。

 私は、たまたま京王八王子駅の前を車で通り掛かったのですが、夜の9時半にもかかわらず、バスやタクシー待ちの長蛇の列。この日、落雷のによりJR中央線がストップしたため、乗客の皆さんは、京王線に乗り換えて八王子まで、やっとの思いでたどり着いたのです。
 仁和会前の交差点の、『痛サラ』のごった返し様は、尋常ではありませんでした。
 自責の念にかられたのは、言うまでもありませんでした。

 新聞報道によりますと、JR中央線におけるトラブルの頻度は、5月は、ついに三日に一度以上の割合。
 先日JR八王子支社にお話をうかがったところ、7月のトラブルは、3回、8月のトラブルは、6回。まあ、健闘されているようですが。
 9月3日、運輸省からJR東日本に対して、警告書が出されてしまいました。いわく「乗客に多大な影響を与え、社会的信頼を失墜させた。」ついにイエローカードです。

 中央線の走行距離の長い八王子は、トラブルの影響を受ける可能性も他の市や区に比べて高いといえます。加えて、例えば三鷹における総武線や東西線のような、中央線の代わりとなる交通手段がないんです。
 いったん電車が、新宿を出てしまうと監禁状態になります。八王子市民にはそのような観点からも、痛勤問題が他市にくらべシリアスで無視できない問題なのです。

 そのような状況の中、市としては、市民が必要とする情報を提供するという観点から、市が把握したダイヤの乱れのうち、大きな問題に関する情報を、何らかの手段、例えば、電話・ラジオ・インターネットなどで、市民に伝えることはできないのでしょうか。

 そして最後に、波多野重雄市長に質問です。
 過去、市長との『痛勤サラリ−マン・シリ−ズ』の質問のやりとりでは、実際、多くの『痛サラ』の皆さんを励ますことができました。JR八王子駅ホ−ムの改良。平成10年12月のダイヤ改正における高尾行きの増便。遮断機の時間短縮。

 今回も、この質問のやりとりを、速報として、ネット上で、多くの皆さんにご報告する予定です。私のホ−ムペ−ジには、一日、100件以上のアクセスがあります。

 告知もして参りましたので、皆さんの痛勤関係への関心は、今ピ−クに達しています。今回も、八王子における11万人の『痛サラ』の皆さんへの朗報をお聞かせ願いたいと、せつに思い、一般質問を終わります。