平成10年・12月議会より(1)

先日、11月30日に行われた、
12月議会のアタシの一般質問の全容を、
つつがなく、どこよりも速報性を重視して、お伝えします。
市民の皆さんには、役所から発行される「議会だより」っていうので、
まぁ、要点をかいつまんで書かれているやつも、読んで頂けるんだけど。
とにかく遅いのね。出るのが。タイムリーじゃなくなっちゃうんだよね。議会の2カ月もあとなんだからサッ。
てなわけで、「ご報告」は、アタシ、市議としてのデューティー。
HPの「メル友」の皆さんや、駅で出会った市民の皆さんとのふれあい等、この質問は、皆さんからのアクセスに根ざしたものから生まれました。



『負けるな痛勤サラリーマン、
複々線なんてもう待てない
八王子〜新宿30分通勤。


1998年11月30日


二番バッターとして改めて
おはようございます。

通告に従いまして、私の一般質問を始めます。

 50万人都市、ベットタウン八王子の、
サラリーマンそしてOLの皆さんの声を代弁する、
と言う主旨の質問。
私の『負けるな痛勤サラリーマン』の質問も、
いよいよシリーズ3回目となりました。

 寿司詰めの中央線、そして京王線に揺られ。
通うという方の字ではなく、痛いと言う字を書く方の
「痛勤サラリーマン」の皆さんは、
都心部へお勤めに通うために、今日も八王子をあとにしました。
3日に1度遅れる中央線。
なんと!!今日もまた中央線が遅れたため、
サラリーマン、OLは「特別不快速」な思いをしながら
今ちょうど会社のドアを開けたところだと思います。
 彼らが何を望み電車に乗ったか。
彼らの生の声を紹介しながら、今日もコアな質問に入っていきます。


 さてここで、前回からの質問を整理しておきます。
かねてから私が
「負けるな痛勤サラリーマン」の質問で要請していた一つに、
JR八王子駅の使い勝手、つまり駅の改造というのがありました。

 朝夕のラッシュ時には、ホームに人があふれて大変危険な状態です。

 3月の私の要請後、市長にJR八王子支社へ確約を頂いていました。
それが、先日いよいよ新聞報道されたばかりです。

 これは読売新聞さんですね。
「優しい駅 2000年完成目指す。JR八王子駅を大改造」


 中央線、横浜線、八高線の、それぞれのホームを結ぶ、
連絡跨線橋。
またの名を「オーバーブリッジ」が、1本かけられることにより、
一人倒れれば将棋の駒だおしとなる、危険で狭い中央線の階段も、
混雑緩和で安全に、通りやすくなるようです。


 要請者として、そして痛勤サラリーマンに代わり、
お礼を申し上げます。
ありがとうございました。



 さて、前回の9月議会では、パネルを使って分かり易く
説明させていただきましたが。
 「八王子から、お勤めに通う人」
95年時点で、八王子から市外へお勤めに通う市民はおよそ11万人。

 1965年、昭和40年では、八王子からお勤めに出る人は、
およそ28,000人。

 ちなみに巨人軍の王選手が引退した1980年、昭和55年には67,000人。

30年間で4倍となりました。

 人口増加と共に、確実にお勤めに出る人の確率、
パーセンテージは高くなっています。

と言うよりも、23区内から八王子市に民族大移動が進んだと言えます。

 つまり、もともと八王子に住んでいて、市内の移動しかしない人が、
市外に移動するようになったばかりでなく、
 もともと23区から都心に通勤していた人が、
八王子に引っ越してきたということですね。


 彼らは八王子を愛してやまずに引っ越してきた、という訳ではなく、
JR中央線の沿線でマイホームを捜していたら、
結局八王子まで来ないと、お財布との折り合いがつかなかった
というケースがほとんどです。


 ですから八王子の行政のサービスが悪ければ、永住せずに、
大宮とか所沢に転出してしまう可能性が高いんです。


 そういう市民の皆さんに、八王子を気に入ってもらい
永住し税金を幾らかでも納めてもらうことが、
私、佐野美和の仕事と思っています。
「住んで良かった」と言ってもらえるような八王子になって欲しいです。



 彼ら及びその家族こそが、
現在の、そしてこれからの八王子市民の大多数であり、
21世紀の八王子市の主役となっていくんです。

 勤め先までの所要時間、ドア・ツー・ドアでおよそ1時間45分。
1日平均移動距離、およそ80キロ。


 八王子では寝起きをするだけ。
市役所などには、最初に住民票を届けに来ただけの関係かも知れない。

 ましてや、余程のことがない限り、
役所に意見や苦情を言いに来る方たちではないかもしれない。


 しかし彼らは、経済状況のどん底の中でも、
前向きに働き、八王子になにがしかの税金を納めている
稼ぎ頭なんです。
21世紀、少子高齢化、福祉を支えていくのは彼らなんです。
 彼らは、「サイレント・マジョリティー」、物言わぬ大衆。
私は彼らを「ノーブレス・オブリージュ」
「物言わぬ高貴」と位置付けています。


 ここ数年、私の知り合いの中、という限られた範囲の中でも、
都心に勤め、23区内でマンションを借りていた若い夫婦が、
より広いマイホームを求めて、
八王子に引っ越して来たというケースが、
4、5件ありました。


 八王子の地域社会にも溶け込んでいっています。
八王子市民としてのプライド、そして八王子市民としての喜びを
感じることを、
サポートしてくれる市であってほしいと願っています。



 市民の皆さんの表情を感じとるのに、一番都合がいいのが、
朝の駅です。
 御存じの皆さんもいらっしゃると思いますが、
私はJRや京王線の、八王子市内の各駅で、
「佐野美和レター」という議会報告をかねた会報を
朝の通勤時間帯に定期的に配っております


 経済新聞を開けば、企業の業績ダウンとか、
合理化という名の人減らし、賃金、ボーナスのカットとか、
サラリーマン、OLには相変わらずの冬の時代。
 せめて痛勤だけでも緩和してあげたい、
駅に立つ度にそう思います。



 朝の数時間の間に、
数千人の八王子のサラリーマンやOLの皆さんの表情を読み取ることも出来、
時間がある方とは少し情報交換をしたり談笑したりなど。
 今では数十人のサラリーマンの方達と、この朝の時間帯が縁となり、
E-メールの交換や、FAX、手紙のやり取りをしています。


 先日、八王子駅北口早朝に、
私の会報を受け取ったという方から、お手紙を頂きました。

 『あなたの質問の「痛勤サラリーマンシリーズ」
いつも楽しみにしております。
 今までにない、政治家らしくない感覚で、
私たちサラリーマンが日頃強く感じ、
何とかしてくれないかと思っていることに、取り組んでくれて感謝しています。
 JR、京王線やバスのことは、市の行政だけではどうすることも出来ない話で、
行政も含め、佐野さんにも難しい問題かもしれません。
 しかしだからといって、サラリーマン、OLにとって
通勤の問題は最も大切なことなのです。
 我々個人ではどうすることも出来ない死活問題なのです』

 そして、私のホームページにも、いつもこの質問一週間前に質問内容を載せ、
意見交換を「メル友」の皆さんとしています。

 こちらも一人ご紹介します。

『あの混んだ電車に乗るのはもうたくさんです。
社会人になりたての時は、OLや女子高生に囲まれて
とても嬉しかったのですが、
最近は苦労の方が遥かに大きいのです!
 仕事はきつく、みんな、残業でくたくたです。
一体、いつになったら複々線化になるのですか?
八王子市から、東京都や運輸省にも強く働きかけて下さい。
 ケインズ経済学の言う通り、
公共投資が景気刺激策になるのならば、
まずは、中央線三鷹以西の複々線化です』

この様に、さまざまな市民要望を聞く機会があります。


 今からする質問も、
佐野個人の発想やリクエストだけではなく、
 駅で出会った市民の皆さんとのふれあいや、
インターネットのE-メール、手紙などでの
市民からのアクセスに根ざしたものと、ご承知下さい。


 さて、
 QA1
 八王子に19ある駅の中でも、
最も、どうにかしなくてはならないのが、京王線高尾山口駅の駐輪場です。
 皆さんもご承知のように、
高尾山口駅にだけ、駐輪場というのがないんですね。
 あそこは観光地としての駅という役割だけでなく、
乗車人員一日平均3,419人という
立派な痛勤サラリーマンやOLの皆さんの、主要な駅なんです。
 駐輪場を是非建設していただきたい。
この強い要望について、まずは現状をお答え下さい。


 QA2
 次の質問です。
 先日11月21日のことです。
都内で結婚式に出席するために、新宿から帰ってきました。
 首都高、中央道とも下りはすいていましたので、
およそ40分弱で八王子に着きました。
そして市内の中野上町の知り合いの御宅にお邪魔して、
そこの家を出たのが5時10分。
家に着いたのが6時20分でした。
 新宿から38キロでおよそ40分。中野上町から自宅までおよそ1キロが1時間10分。
 結局はJR中央線の人身事故。
全ての踏切の遮断機が下りたままで、ホントの「開かずの踏切」状態になりました。
 これについて市としてはどう捕らえているのでしょうか?
 単に「事故による偶発的な出来事」と片づけず、
根本的な問題点が浮き彫りになるよう、お答え願いたいです。
100年に一度の事故ではないんですから。


 QA3
 そして私の今回の質問のタイトルにもありますが、
もう待てない、生きている間に拝めるかどうか分からない、
JR中央線及び京王線踏切の、連続立体交差事業、
 そしてJR中央線、三鷹〜高尾間の複々線の見通しについて、
今日も八王子の19の駅から市外にお勤めに行った皆さんに代わって質問します。




#環境部長

 京王線高尾山口の自転車の状況でございますが、
交通安全課では、市内17カ所の鉄道駅周辺の
自転車等について、乗入台数と放置台数を調査しております。
高尾山口周辺につきましては、
特に観光用看板の前に常時平均50台程度がとめられております。


 11月27日の確認によりますと、自転車が44台、
バイクが7台の計51台という状況でございます。
この利用者は通勤・通学者が主であると
このように考えております。



#都市計画管理室主幹

 事故のことについてご質問があったのでご答弁申し上げます。
中央線では、11月に入って4回人身事故がございます。

 そういう中で人身事故を防ぐ手段としましては、
鉄道と道路の立体化が必要であると理解しております。
 その理由と致しまして、
鉄道の安全運行並びに、道路交通の円滑化、
それに伴う踏切事故の解消、地域の一体化ということが
重要であるとかんがえております。

 尚、八王子市域におきましては、
現在、並木町のところで立体化の事業が行われておりますし、
台町の桜横町踏切につきましては、区画整理事業のなかで、
事業化を予定しております。