講 師 日立製作所会長 川村 隆氏氏(昭和33年入寮)
テーマ 「産業界から見た日本の今後」
2009年3月期に日立グループが過去最悪の決算を計上する見通しを発表後、2009年4月に、関連会社の会長であった川村氏が、グループ再生の重責を託されて、日立製作所の会長兼社長に就任しました。就任後は、社会イノベーション事業を軸とした成長事業への構造改革を加速し、上場グループ会社の公開買付け、公募増資、グループ連結経営の見直しなどを矢継ぎ早に実施して、業績V字回復の道筋をつけました。2010年4月に会長専任となり、現在、日本経団連副会長としても活躍しています。
川村氏によると、「大学をめざす頃から、自分達の使命は日本を復興させる事だと思っていた。技術立国しかあるまいと、ためらわずに理系を選び、学部を決める際もエネルギー関連の工学部電気工学とした。」とのこと。卒業後、日立製作所に入社して、発電機設計のエンジニアとしてキャリアをスタートし、日立工場長、電力事業本部長など、重電分門の要職を歴任しました。
私は同じ部門に所属し、長年、部下として薫陶を受けて今日に至っています。6年後輩であり、大学時代には接点はありませんでしたが、後に、東大三鷹クラブの寮友名簿により、川村氏が三鷹寮の先輩であり、しかも、東寮04室と同室だったことを知り、奇縁を驚いたものです。
日立製作所は、"優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する"という企業理念のもと、今年、創業100周年を迎えました。そして、日立の原点である"社会イノベーション事業"をグローバルに展開することにより、地球社会の期待に応える企業となることを目指して、次の100年に向けて走り始めました。日本の経済成長が鈍化・停滞し、円高が進行して閉塞感が漂う一方、活況を呈する新興国市場では国際競争が激化するなど、重大な転換期を迎えています。
川村氏は、「大学をめざした頃から50年余。日本が復興を遂げたのは誠に国民全体の功であるが、最近の停滞は目に余る。もう一度原点復帰をし、子供たちの教育から始まる日本の作り直し運動に、国民全体が本気で取り組むように持って行かねばならぬ。」と危機感を述べています。
今回の講演では、日本の縮図とも言われる日立のモノづくり経営を担ってきた経験に基づき、日本がこれからの時代を生き抜く展望と戦略について語っていただけると思います。(昭和39年入寮 齊藤莊藏 記)
記
日 時:平成22年11月15日(月) 18時30分〜21時
場 所:学士会館本館203号室(千代田区神田錦町3−28 Tel 03-3292-5931)
講 師:川村 隆 (株)日立製作所会長(昭和33年入寮)
テーマ:「産業界から見た日本の今後」
会 費:5000円(夕食・飲物付き)
定員:100人(先着順、定員に達しない限り、特に連絡しません)
申込先 平賀・干場 Fax 03-5689-8192 電話
03-5689-8182
有限会社ティエフネットワーク Email:tfn-hoshiba@blue.ocn.ne.jp