東大三鷹クラブ第80回定例懇談会

 講 師 鹿児島大学教授 原口 泉氏(昭和43年入寮)
 テーマ 「大河ドラマ『篤姫』の挑戦」

 原口君と僕は、1968年に三鷹寮に入った。69年春の部屋替えで、原口君の属した『社思研2』と僕の『ムルソー』とは隣同士になった。

 部屋同士の交流が始まると、ゴリゴリの活動家サークル『社思研』の思惑とは裏腹に、「社思研2のムルソー化」が進み、両部屋共同で、女子寮との合ハイ(合同ハイキング)を行うことになった。原口君と話をしたのは、その時が初めてだったと思う。穏やかな話し方と清潔感とが印象的だった。

  何年か前、つけっぱなしにしていたテレビから聞き覚えのある声が聞こえてきた。振り向くと、原口君が、NHK大河ドラマの時代背景を説明していた。

 原口君と最後に話をしたのは、お茶の水駅から本郷構内行きの学バスに乗り合わせた時だった。文学部大学院で日本史を研究しているとのことであった。お父さんは、確か、鹿児島大学で歴史の研究・教育を担当していたはずだから、ご両親はさぞかし安心なさっていることだろうと、全共闘運動の残務整理をしていた当時の僕には似つかわしくない感慨を抱いたことを覚えている。

 その彼の肩書が、お父さんの跡を継ぐかのように鹿児島大学教授になっていた偶然に驚いた。

  原口君は、現在放送されているNHK大河ドラマ『篤姫』でも、時代考証を担当している。原口君を紹介しているインターネットのサイト『原口泉倶楽部』によれば、「南九州と薩摩藩の歴史」を専攻しているとのことである。宮尾登美子原作のドラマ『篤姫』も、原口君の学識に裏打ちされて、より深い内容になっていることと推察される。

 その原口君が、この度、東大三鷹クラブ定例懇談会で、演題を『大河ドラマ「篤姫」の挑戦』として講演してくれることになりました。毎週日曜日の『篤姫』を楽しみにしている方々、原口君と時代を共有した仲間をはじめとして、多くのみなさんのご参集をお待ちしています。その際、彼の著書『篤姫 わたくしこと一命にかけ 徳川の「家」を守り抜いた女の生涯』(グラフ社刊)を前もってご覧になっていれば、さらに理解が深まることと思われます。(昭和43年入寮 井上 豊 記)










                  記

 日 時:平成20年9月5日(金) 18時30分〜21時
 場 所:学士会館本館203号室(千代田区神田錦町3−28  Tel 03-3292-5931)
 講 師:原口 泉 鹿児島大学教授(昭和43年入寮)
 テーマ:「大河ドラマ『篤姫』の挑戦」
 会 費:5000円(夕食・飲物付き)
 定 員 70名(先着順)
 申込先 平賀・干場 Fax 03-5689-8192 電話 03-5689-8182
  有限会社ティエフネットワーク Email:tfn-hoshiba@blue.ocn.ne.jp