東大三鷹クラブ第65回定例懇談会

 講 師 関西電力且謦役 宮本恒明氏
 テーマ 「大リーガーの父として、そして…」

 宮本恒明君とのご縁は、昭和41年春、三鷹寮「登ろう会」で出会ったことに始まります。宮本君は大阪天王寺高校出身、なぜか大阪方面出身メンバーが多かった登ろう会の中で、同じ関西風でもひと味違った大人びた雰囲気を身辺に漂わせ、総じてまだまだ高校生気分の抜けない新入メンバーと比べて確かな存在感を持っていたことを思い出します。

 当時の登ろう会は、確かに山登りの活動もあるにはありましたが、登山部やワンダーフオーゲル部といった本格的な登山ではなく、丹沢とか奥日光といった程度で、コンパにストーム・寮祭行事といったむしろ本来目的外?の活動に熱心な、ある意味ではまことに三鷹寮らしいサークルではありました。宮本君は高校時代は陸上選手だったとかで、こういう登ろう会の山行にはあきたらなかったようで、夏休みのほぼ全期間を費やして甲斐駒ヶ岳から光岳までの南アルプス全山縦走単独行とか、北アルプスでも秘境といわれていた黒部渓谷単独行とかの、他のメンバーが目を見張るようなチャレンジングな山行を繰り返していたようです。それでも小生のようないい加減なメンバーも誘ってくれて、冬の北八ヶ岳とか南アルプスの中でもアクセスのかなり長い赤石岳などに行くことができたことを懐かしく思い出します」

 それぞれに本郷に進学した後は、折から大きな動きになっていった、全共闘の騒然とした世相の中で、下宿を訪問しては酒を酌み交わしながら世の中のこととか人生を語り合うという2年間を過ごし、それぞれが社会に出て行く中、宮本君は出身地の関西電力に入り、しばらくは会う機会もあまりありませんでした。

 交流が復活したのは、ここ数年のことで、大阪から東京出張などの機会あるごとに、かっての登ろう会仲間のミニ会合がもたれるようになりました。いま関西電力の役員に名を連ね、原発問題とか広報とかの要職で活躍中の宮本君ではありますが、聞けば、山登りも日本を飛びだして、本場アルプスのモンブランとか南アメリカのアンデス山脈など機会あるごとに世界あちこちに足を広げているとの由にて、社会人になってからはそういう気力・体力も次第になくなったものにとっては内心紐掘たる思いをさせられています。

 加えて、今ではなんといっても大阪ガンバの代表選手、ワールドカップ日本代表キャプテンであり、近い将来日本のサッカー界をしょって立つであろう宮本恒靖選手の御父上という肩書き?までつき、まことにうらやましい限りです。名プレーはもとより宮本選手のあの端正な顔立ちと折り目正しい立ち居振る舞いは、かような宮本君のバックグラウンドとたしか高校時代からのお付き合いだったとかの美人の奥様のご薫陶とバックアップあってのことと拝察しております。

 三鷹寮入寮からほぼ40年、宮本君ならびにご一家の益々のご発展を祈りつつ、ご紹介に代えさせて頂く次第です。(鳥越賢一郎記)

                  記

 日 時 平成18年3月27日(月)18時30分〜21時
 会 場 大阪弥生会館(大阪市北区芝田2丁目4番53号 電話06-6373-1841)
       JR大阪駅中央北口から徒歩5分
 講 師 宮本 恒明 氏 関西電力且謦役(昭和41年入寮)
 テーマ 「大リーガーの父として、そして…」
 会 費:5000円(夕食・飲物付き)
 申込先 平賀・干場 Fax 03-5689-8192 電話 03-5689-8182
  有限会社ティエフネットワーク Email:tfn-hoshiba@blue.ocn.ne.jp