東大三鷹クラブ第54回定例懇談会

 講 師 東京大学大学院農学生命科学研究科教授(農業経済学) 生源寺眞一氏
 テーマ 「農業・農政のゆくえ」

 今回は、東京大学大学院農学生命科学研究科教授(農業経済学)として現在活躍されている生源寺眞一氏(45年入寮)に講演をお願いしました。彼は昭和26年愛知県生れ、旭丘高校卒、昭和45年三鷹寮入寮、昭和51年農学部農業経済学科卒、同年農林省農事試験場研究員、北海道農業試験場研究員を経て昭和62年東京大学農学部助教授。平成8年より現職。
 この間平成元年ケンブリッジ大学客員研究員。主な著作に「農地の経済分析」「農業経済学」(共著)「酪農生産の基礎構造」(共編著)「こころ豊かなれ日本農業新論」(共著)「現代農業政策の経済分析」「アンチ急進派の農政改革論」「英国のカントリーサイド」(監訳)「農政大改革」「地殻変動下のコメ政策」(編著)「21世紀日本農業の基礎構造」(編著)「新しい米政策と農業・農村ビジョン」。現在、日本フードシステム学会会長、食料・農業・農村政策審議会委員、国土審議会委員、葉たばこ審議会委員などの要職にもつかれ、活躍されています。
 生源寺さんと初めて顔を合わせたのは今から34年前の春。当時、私は大阪から出てきた田舎?者で、大学に愚かな教養課程というものがあること、また東大に駒場というキャンパスがあることも知らず、さてどこに住んだものやらと思いながら駒場に入学手続に行った際、正門前で「三鷹寮生募集」の机が出ているのを発見、これ幸いと入寮手続きをしました。
 入寮に際しては寮委員会の面接があり、ゲバラ服をまとった寮委員長(なぜかあだ名はデロリンマン)の面接を受け合格。三鷹寮は大学紛争・入試中止の翌年であり寮生は少なく、猛者の先輩達の一部にも倦怠感が漂い、そこに少し醒めた新入生が多数入寮という状況でした。その中で生源寺さんは目立つ存在で、寮委員長と同じような戦闘服、理論家で「できる奴」、そして「真面目に深く悩んでいる奴」という人間性を感じさせ、入寮して間もない6月の寮委員長選挙では我々は生源寺さんを委員長に推しました。しかし彼は固辞、程なく寮を去りました。彼がなぜ三鷹寮を去ったのか?
 1、2年後、2〜3人で板橋区の6畳一間(もうちょっと広)のボロアパートに生源寺さんを訪ねた思い出がありますが、このとき現夫人とお子さんがすでにおられ、彼は貧乏生活の中、学究の徒としての道を歩み始めていました。
 農薬、BSE、鳥インフルエンザ問題あるいは米の減反政策という食品についての安全性や食料自給率などの食料安全保障が大きな問題となっている今日この頃、日本の農業・農政がすすむべき道について、斯界の第一人者である生源寺さんに語ってもらうとともに、身近な問題でもあることから、会員の皆様から多くの意見、質問を頂戴できればと思う次第です。(45年長谷川記)

             記

 日 時 平成16年5月18日(火)18時30分〜21時
 会 場 学士会館本館320号室(千代田区神田錦町3-28 TEL:03-3292-5931)
 講 師 生源寺 眞一 東京大学大学院農学生命科学研究科教授(農業経済学)(昭和45年入寮)
 演 題 「農業・農政のゆくえ」
 会 費 5,000円(会場費、夕食・ビール代、講師料、通信費等込み)
 定 員 100名(先着順、定員を超えない限り特に連絡はいたしません)
   二次会を予定しています(約3,000円、近くの中国料理三幸園)
 申込先 平賀俊行 FAX 03-5256-0458 TEL 03-5256-0455 (株)国際研修サービス
      干場革治 FAX 03-5689-8192 TEL 03-5689-8182
         (有)ティエフネットワーク e-mail:tfn-hoshiba@blue.ocn.ne.jp
      長谷川寿(45年入寮) FAX 03-3248-2129
         (株)ニチレイ mailto:hasegawah@nichirei.co.jp