講 師 元国務大臣金融再生委員長 柳澤伯夫氏
テーマ 「世界と日本の金融再生と21世紀の日本の政治(仮題)」
今回は、初代金融再生委員長として活躍した柳澤伯夫氏(32年入寮)に講演をお願いしました。
彼は、昭和10年8月18日静岡県生れ、静岡県掛川西高校卒、昭和32年三鷹寮に入寮、昭和36年法学部卒、大蔵省入省、内閣官房長官秘書官を経て、昭和55年以来衆議院議員として当選6回、一昨年8月国務大臣国土庁長官に就任、11月に国務大臣金融再生担当、金融再生委員会設置とともに初代委員長に就任して日本の金融再生・構造改革に辣腕を振るい、文芸春秋99年10月号の「日本の顔」や、アジアで日本人の中で一番注目された人物に選ばれる等、その活動は世間注視の的でありました。
三鷹寮前後の紹介を同期入寮の山田勉・井上義廣両氏にお願いしました。(最終的文責は秋山)
三鷹寮に入寮した時柳沢伯夫君と同室となった。東実の寝室は蚕棚方式で8人が起居を共にし、賑やかかに暮らした記憶が懐かしい。柳沢伯夫君は多数を占める小生など一浪組や現役組と比較すると、社会経験もあり大人びて見えた。また、我々はほぼ毎朝駒場へ行ったのに彼はあまり行かず、我々が帰寮するとおらず、深夜帰ってくるという日が多かった.しかし、たまに在室している時はよく話をした。特に時事通信社で活躍した後フリーライターに転身した西岡公君とは政治、メッチェン、など多岐にわたってよく議論をしていた。未だに同室のメンバーの記憶に残るのは「柿の木論争」である。
西岡公君の居る窓のすぐ外に、若い柿の木が伸びてきた。これを切るべきか否かで、柳沢・西岡両者で深夜まで激論を交わし、我々同室の者は睡眠を妨げられた。どういう論点で論争したかは記憶に定かではないが、よくも馬鹿馬鹿しいことで長時間議論できるものと、呆れかつ感心した。
三鷹クラブの国土庁長官就任祝いの会で本人も言っているように、駒場の英語の単位をとるのにも苦労していた彼が大蔵省に入省するほどの成績をとったのは不思議であるが、多分いざ本番での集中力の賜であったと想像している。大臣となり、金融再生委員長として、難問を自分の考えで捌いていった功績は、今後の日本の歴史に残るものであろうが、その片鱗は三鷹寮時代にすでに窺われていたと今想うのである。(山田勉記)
柳澤氏と私は、4年生になって夫々が井の頭公園近くに下宿していた頃親しく話すようになり、彼は法学部の学生でありながら、経済学部の館竜一郎、小宮隆太郎両先生の講義などを欠かさず一緒に聞きに出かけたり、また、ケルゼンの「純粋法学」や尾高朝雄先生の「究極の法理にあるもの」、スタンダールの恋愛論等々、お互いの下宿部屋で議論したものです。今回の講演では、長銀や日債銀、そごうなど、まだむつかしいかも知れないが、金融再生委員長のときに覗いた、日本経済に生じた亀裂の深さと、それを乗り越えるためのヒントを語ってくれるのではないかと期待しています。また、日本の政治の展望、座談風にきく政治家の人間模様、など、興味はつきません。(井上義廣記)
記
日 時 2000年11月27日(月)18時30分〜21時
場 所 学士会館本館320号室(千代田区神田錦町3−28 TEL:03−3292−5931)
講 師 柳澤伯夫衆議院議員 元国務大臣金融再生委員長(昭和32年入寮)
テーマ 世界と日本の金融再生と21世紀の日本の政治(仮題)
会 費 5,000円(会場費、夕食・ビール代、講師料、通信費等込み)
定 員 100名(先着順、定員を超えない限り特に連絡はいたしません)
二次会は原則として予定しません(約3,000円、近くの中国料理三幸園)
申込先 平賀俊行(26年入寮) FAX:03−5297−5020 緑富士(株)
秋山順一(33年入寮) FAX:03−3553−4753 ライフ・インターコーディエ
問合先 平賀俊行(26年入寮) пF03−3256−0559 緑富士(株)
秋山順一(33年入寮) пF03−3552−8260 ライフ・インターコーディエ