東大三鷹クラブ第11回定例懇談会

 講 師 建設事務次官 伴 襄氏
 テーマ 「公共投資雑感」

 第11回懇談会は、昭和34年入寮の寮友で建設事務次官として活躍されている、伴 襄(ばんのぼる)さんのお話を伺いますが、一言伴さんのご紹介をさせていただきます。伴さんは昭和15年生、大阪出身、府立北野高校(34入寮の羽田君と同窓)、34年入学。入寮当時について、「入学当初、地方出で貧乏学生故に当然駒場寮に入れると思っていたが、父親の収入が高い(一介の教師にもかかわらず)との理由で入寮許可されず困って、親戚のご厄介になっていたところ、6月頃、同サークルの池上晋氏(現広島大教授)に三鷹寮が空いているから、どうかと勧められ、寮委員会(中前委員会)に論文を提出、厳しい面接を受けてやっと入寮を許可されて、大変に嬉しかった」ことを良く覚えている。確かに当時の寮委員会は、入寮希望者に対して大変権威が有りました。“寮自治をどう思うか”などの難問が受験を終えたばかりの田舎出身者にいきなり発せられました。 寮生活では、「多士済々の俊才揃いの仲間の中であまりパッとしない冴えない学生で、勉強のことよりもパン工場への夜の買い出しと焼き立てパンが空腹にうまかったこと、寮部屋対抗野球での2打席連続安打と2連続牽制アウトのボンヘッドなど、締まらなかったことを良く覚えている」と述懐されています。クラスメートでもあった私には、遊びも学びも慌てず騒がず悠々マイペースで事を処する、大変大人風の学生というのが伴さんの印象でありました。
 38年法学部卒、建設省入省後、福島県、都市局、計画局、官房、道路局で補佐、課長として幅広く実績を積み、平成2年官房審議官(建設産業)、3年建設経済局長、5年官房長の要職を歴任、今年7月建設事務次官に就任、建設官僚のトップに立つ。官界は現在、戦後50年構造の見直し論議の最中にあり、伴さんは「33年以上の公務員生活の最後のとこで行政改革、役人批判の真っ只中に立たされている」心境と大変苦労の連続のようであります。
 今回は「公共投資雑感」と題し、永年担当された住宅・社会資本整備問題について行革や財政改革の一環としての様々な批判や指摘も踏まえて、お話しをして頂く予定であります。硬派の新大臣を迎え、建設行政の新機軸を打ち出していく大変に多忙な時期でありますが、内幕の苦労話に加えて、色々と興味のあるホットなお話が伺えるものと、期待されます。
 大勢の寮友の皆様のご参加をお願いいたします。(11/11角坂泰忠記 34年入寮)

 日時:1997年(平成9年)1月22日(水)18時30分開場 19時開会
 場所:学士会館 千代田区神田錦町3−28 電話03−3292−5931
 講師:建設事務次官 伴 襄 さん 34(1959)年入寮
 演題:「公共投資雑感」
 会費:一人五千円(夕食代を含みます)
 定員:先着順に100名とし、定員を超えない限り特に連絡は致しません。
 申込:03−5477−7487(MC技研:杉原、45年入寮)にFAXでお願いします。
 問合:平賀 俊行 勤務先TEL 5294−1014  FAX 3254−3368
     高橋 英雄 勤務先TEL 3663−9037  FAX 3663−9037