みら's REVIEW

ソルディバイド
ジャンル:シューティング/彩京

 このゲーム、ジャンルはファンタジーシューティングになっていますが、シューティングだと思ってやると大間違いだと思います。空飛ぶ横スクロールアクションと言った方が正確です。

 彩京のシューティング作品5作目にして、剣と魔法の重厚なファンタジー世界を256万色グラフィックで描き、武器による連続斬りや魔法というアクション要素を持つ独特の操作で、ファンタジー好きの新たなファン層を得るも、従来のシューターには受けが良くなかった模様。ずいぶん操作の勝手が違いますからね。かえって、私の場合だとシューティングゲームで唯一1コインクリアできたのがこれだったり。

 操作はショット・斬り・魔法の3つの攻撃手段があるものの、このゲームの場合、実はショットを撃つ局面というのはほとんどありません。撃って避けてというシューティングゲームのプレイスタイルではなく、敵の出現する場所や攻撃パターンを把握し、敵が現れると同時に密着してザクザク斬って、弾を撃たれる前に倒すことになります。そもそも、このゲームは全体的にキャラが大きいので、弾を避けるのは難しいんですよ。また、何故かデフォルトではスコア表示がなく、キャラ選択時にレバー上&Aボタン押しっぱなしでスコア表示が出るようになりますが、連続斬りの3発目、レバー入力で出せる4発目で倒すことでスコア4倍のボーナスがかかるので、スコアラーはほぼすべての敵を斬って倒すことになります。……もしかして、それでシューティングじゃなくなっちゃうから、スコア表示が隠しなんじゃないかという気が。
 魔法は、敵を倒して魔法書を取ることで使用できる種類が増えていき、ボム感覚で使える全体攻撃から、敵の動きを止める、一定時間無敵状態、敵を即死まで多種多様。MPゲージを消費して使用するので、
魔法の使いどころの戦略性もあります。初心者でも魔法で切り抜けていけばかなり進めるはず。
 キャラクターは、有翼人の戦士カシュオン、魔剣ソルディバイドと対になる妖剣ヘイロスを持つ暗黒騎士ヴォーグ、千年を生きる大魔導師ティオラの3人とちょっと少な目。彩京にはめずらしいことに
終始一貫してシリアスです。2人プレイでもちゃんとEDが真面目。

 家庭用では、SS、PSに同時移植。内容に差はないはずですが、ユーザー層の差か、あるいは2Dのスクロール形式ということで適したハードを選んだのか、SS版の方が売れていました。ってゆーかPS版がほとんど売れていなかったと言うべきか。私も持っているのはSS版。
 家庭用ではオリジナルモードが追加され、
これがまったくゲーム性が別物でアクションRPG風。スコアはなく経験値制で、レベルを上げたりアイテムを集めてキャラを強化しながら、何度もダンジョンに挑戦して全17階のクリアを目指します。魔法がアイテム扱いで、所持アイテム数の制限があるので、アイテムをどこで使いながら進むかという戦略要素が強く、単なるアレンジ以上に楽しめるんですよ。
 個人的には、このオリジナルモードはやり続けていると飽きがくるので、スコアアタックの方が熱いんですが。

 連続斬り4倍が狙いやすく、しかしながらコツがいるので、このゲームは私が一番スコアアタックにハマったゲームです。まあ、それ以前に他のシューティングはクリア自体できないからスコアアタックも何もというところなんですけど。調子に乗ってゲーメストのハイスコアに送ったこともありました(地元のゲーセンがスコア集まらないんで)。でも、2周目になると弾が鬼のような数&スピードになるので、結局2−4あたりで挫折しました。

システム・・・・★★★★☆ 独特の操作が解っていれば初心者でもかなりやりやすいはず。
グラフィック・・★★★★☆ 渋めながら彩京初の256万色グラフィックで重厚な雰囲気。
世界観・・・・・★★★☆☆ ファンタジーとしてはオーソドックス? 寺田克也デザインの特徴はあり。