みら's REVIEW

サムライスピリッツ斬紅郎無双剣
ジャンル:格闘アクション/SNK

 激変ぶりにかなり好き嫌いの分かれる作品かも知れませんね。私は、ゲームとして好きかというと、次の「天草降臨」の方が遊べるものだと思うのですが、世界観として一番好きなのがこれ。

 武器格闘ゲーム「サムライスピリッツ」シリーズ第3作で、操作方法やシステム、キャラクターなど全面的に改革。キャラクターのタイプを“修羅”と“羅刹”から選択し、一人のキャラクターでも技がまったく変わる「対極選択」、オートガード付きの“剣客”、ノーマルな“剣豪”、ガードが出来ないが常に怒り状態の“剣聖”が選べる「レベル選択」、攻撃避けの新アクションや空中ガードが導入、投げの廃止などで、プレイ感覚が今までと大幅にちがうものに。
 また、海外から見たステレオタイプな侍の世界という世界観も一新されて、舞台は日本に限定。登場キャラもガルフォードをのぞいては日本人のみ。今作の敵も、修羅の路に踏み込み“鬼”と呼ばれ怖れられた剣士・壬無月斬紅郎という、それほど荒唐無稽ではない硬派な時代劇の雰囲気になっています。
 前作「真〜」のキャラクターは、異国人キャラを中心にかなり消え、主人公的存在も変わりました。新主人公の記憶喪失の少年・緋雨閑丸くん大人気。しかも男性受け良し(PFのエミリオといい…意外と世の男性は儚げな少年好きですね)。概ね新キャラの設定に無理がないので世界観がしっかりしているのだと思います。しかし、ナコルルの妹・リムルルは居なくていいんじゃないかと思ったけど…。個人的に声が浮いていてうるさいのがイヤ…。唯一の異人ガルフォードは、日本に憧れて来たというキャラってことで存在意義があると思うんですよ。あと、斬紅郎は格ゲーのラスボスの中ではギース様の次に気に入っています。格好いい!

 ゲームの難易度とすると…今までで一番キツイような気がするのは私だけでしょうか?? 斬り合い主体のシステムになって一発が痛い&CPUの反応が厳しい&その割に体力ゲージ1本は少ない…。空中ガードも万能すぎ。ゲージに対してダメージが大きすぎて、やられるときがあっという間です。でも、対戦だとシビアで緊張感があるから良いという声も聞きます。確かに、対人戦だと攻撃避けを巧く使うと面白そう。システム自体は、「斬紅郎」の発展型の「天草降臨」になってからこなれて丁度良くなった感じ。

 そんなところで、お薦めというか、渋い時代劇もののゲームをやりたかったら、というところです。

システム・・・・★★★☆☆ 狙い自体は悪くないんですけど、かなりシビア。
グラフィック・・★★★☆☆ 勝利画面のアップ絵、しろー大野氏が担当している以外のキャラが…。
              ステージの演出効果も「天草〜」に見劣りするかな。
世界観。・・・・★★★★☆ 要は好みなんですけど。渋さではシリーズで最高。