みら's REVIEW

ダライアス外伝
ジャンル:シューティング/タイトー

 私がZUNTATAサウンドにハマるきっかけとなった作品です。と言っても、ゲーム自体をプレイしたのはずいぶん後になっての話。出回っていた当時は、相当難しいと聞いていたので手を出さなかったのと、人がプレイしているのをボス戦のあたりを見て色彩が強烈でクラクラする…と。で、後で後悔するんだなあ。でも、虎沢が家に来たときにダラ外のサントラCDを持ってきて、それが非常にインパクトのある曲だったのです。特に「FAKE」。それがずっと頭に残っていて、実際にプレイしたのは「Gダライアス」が出た後。地元のゲーセンで旧作の復活コーナーが用意された時でした。

 代表的な横スクロールシューティングに挙げられる「ダライアス」シリーズ。それまでのシリーズが3画面筐体だったのが1画面となったから“外伝”なのだそうで。
 また、このシリーズの大きな特徴が海洋生物をモチーフにしたボス戦艦のデザイン。1画面でGダラのようなポリゴンの演出効果がないので、ちょっと巨大戦艦が小さく見えて迫力に欠けるかな〜。でも、この作品のボスデザインとグラフィックは秀逸!
 難易度は、難しいのですがへこむような理不尽なものじゃないし、ボスの様々な攻撃パターンを覚えて進めるようになると本当に楽しいです。しかし、敵を吸い込むブラックホールボンバーが付いたものの、やっぱり初心者には厳しめ。一度死ぬと復活しにくいですよぅ。事実上「一機ゲー」。
 Gダラに引き継がれた“キャプチャー”もここからで、中ボスは倒すものではなく捕まえるもの。頭に着いているコントロールボールを攻撃して、ボールを外してキャッチすると中ボスが耐久力がなくなって破壊されるまで味方についてくれます。うっかり倒してしまうとキャプチャーボーナスも入らないので本当にもったいない。
 あと、特筆すべきはやっぱりサウンド! まず、1面の曲「VISIONNERZ」のソプラノコーラスに圧倒されます。「う、歌ってる!!」とカルチャーショックでしたよ! 静かで物悲しげなラスボス曲「SELF」も印象的。インパクトでは「FAKE」。
 これらサウンドのコンセプトは心理学。実はこの作品のバックストーリーも深層心理学を題材にしたものなのですが、それが7通りの最終ステージ中のゾーンZ’のEDでしか判らないのが残念に思えます(それだって英文で読むの追いつかないのに)。集合無意識の「元型」が強大な敵のイメージを生み出し、すべての敵は心と脳が映し出した幻視だった。というテーマ、深いです。
 このゲームの注文を言えばひとつ。連射を標準搭載にしてぇ〜〜っ!

 SS、PSに移植されていますが、SS版は文句ない移植度。コマンドで連射もつくし。残機増やすのもコマンドなのはちょっと辛い。CDにかければ曲も聴けます。ステージ間で曲が切れるのが唯一惜しいところ。PS版は間違っても買っちゃいけません。この緻密な2DのグラフィックをPSで動かすなんて無理だっつーの! ったく、なんで移植しようなんてするかなー(タイトーの移植じゃないです)。

システム・・・・★★★★☆ やっぱ初心者には辛いかな〜。難しさ故の面白さなんです。
グラフィック・・★★★★☆ サイケな色調がダメな人もいるかも。緻密さとデザインは逸品。
サウンド・・・・★★★★★ 今もって私のベストゲームミュージックです。OGR氏最高!