みら's REVIEW

ポリスノーツ
ジャンル:アドベンチャー/コナミ
 私はこの作品のためにPSを買いました。あまつさえ、マウスもポリスノーツのためだけに買いました。

 もう、自分にとってはこれだけで完結してしまうのですが、それじゃレビューになっていないしプレイ記ですらないだろうって(ついでに、じゃあなんで3DOの時に買わなかったって突っ込まれそう)。
 「スナッチャー」や後の「メタルギアソリッド」で、日本屈指のクリエイターとして有名な小島秀夫監督の作品ですから、名前や評判をご存じの方は多いかと思います。小島作品の特徴として、まず語られるのは“映画的”であること。この作品をプレイしてすぐに、なるほど、と頷かされました。冒頭の映画館風のアナウンスやオープニング映像、フィルムサイズの画面構成。主人公のジョナサンとエドのコンビは映画「リーサル・ウェポン」という感じですしね。
 しかし、その映画的演出は雰囲気を盛り上げるものであって、“そこが魅力”な訳ではないんです。
 ありきたりな表現になってしまいますが、このゲームの魅力は、徹底して緻密に構築された近未来の世界観と骨太なシナリオ。重いストーリーが苦手という人にもハリウッド映画の感覚で見られる、優れたバランスのシナリオだと思います。
 あらすじを紹介しますと……
 舞台は人類初のスペースコロニーが完成した近未来。その治安を守るため、宇宙飛行士警官として選出された5人の“ポリスノーツ”。その一人ジョナサンは、テスト中の事故により冷凍睡眠状態で宇宙を漂流、救出された時には25年の歳月が流れていた。時代から取り残された男ジョナサンは地球で探偵を営むが、かつての妻が依頼に訪れたことからコロニーの巨大な陰謀に巻き込まれていく…というもの。
 アニメーションも本当にきれいで、アニメ絵が苦手な人にもそんなに抵抗ない絵柄だと思うんですけど。また、銃撃戦のシーンや爆弾解体は実際にミニゲームで体験できるので、感情移入すること間違いなし。そういえば、爆弾解体があまりに心臓に悪いので年寄りはプレイ禁止と言ってた人がいたっけ。マウスでやるとこれは辛い!
 欠点らしい欠点というと…これが思い当たらない。好みの問題になってきそうですが、システムが昔ながらのコマンド総当たり式なのが難という人もいるのと、やや設定説明がくどい点があるのですが、これは余計なものをクリックしなければ解説は見なくていいので、そう問題ないかと。

 私としては、後発のSS版の方がおすすめ。カットされたシーンや新グラフィックが入った「完全版」ですから。それにバーチャガン対応。ついでに、さわれる女の子も増えているぞ!
システム・・・・★★★★☆ ポイントクリック式が快適(ちょいカーソルずれると詰まることもあるけど…)。
シナリオ・・・・★★★★★ ハードボイルドで格好良い! EDのエドの台詞は泣くって!
グラフィック・・★★★★★ 高レベルのアニメ絵なので、今見てもまったく遜色ないです。