ゲーム屋バイト日記 2000年4月分 →2000年5月へ

 2000/4/29(土)

 今日からゴールデンウィークですね。世は来週までずーっとお休みだったり、あるいはカレンダーどおりだったりするのでしようが、バイトは連休で休みを取る人の穴埋めに臨時シフトが入ったり、それがダブルで来るので大変なことになりそうです。

 普段、早番で入るのが土曜だけで、通常は発売日に当たらなかったけど、それが今日初めて開店前から店の前で待つ人々に遭遇して、やっぱ「開店待ち」っているんだ〜、と新鮮な驚き。自分がそういうことしないもので。
 で、64版「パワプロ2000」の発売日なワケですが、この手の客層が幅広いタイトルは、予約は集まらない割に初動の勢いが激しいと認識はしていたけど、ほんとーに一日中「パワプロ」売っていた気がする。しかも、これがバーコード商品登録されていなくて、レジで番号手打ちなの。いや、しかし、かえってそれで良かったのかもしれない。レジに何人も並んでいて、次の人、その次の人の分までレジ処理するのに、いちいちバーコードを読んでいられませんわ。パワプロの合間に「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面」と「ブレスオブファイア4」という感じ。「ブレス〜」もバーコードが登録されてないでやんの。意図的なんだろうか…。
 今日もPS2の入荷はあったものの、店舗移動分と昨日来たお客さんの予約分で、残ったの1台。PS2予約の問い合わせに来た人が意表突かれた様子で買っていきました。それとすごかったのがPS2用メモリーカード。100個まとめて入ってきたんですけど(笑)。まあ、そのうち順当に消化するだろうし、ないと困るでしょ。縦・横ともスタンドはある程度の数が入ってきて、問い合わせの多いS端子ケーブルが入ってきて、多少安心。
 ……しかし、連休中って、少なくともカレンダー通りには問屋が休みになるはずだけど、次っていつ入荷なんだろう…?? 2日発売のソフトがあるから、1日に入荷があるとしても、それなりの数が入ってこないと、GWがもたないよなあ。それで、年末とか連休は、稼ぎ時でありながら流通が止まることを考えて、その期間中ように発注をする必要があるんだけど、例年ここで失敗が出るんですね。いくら客層が判っていても、丁度の数なんてそう当たるものじゃないいから。しかも、任天堂だと分納の罠があるから、かなり深刻な事態を招くことも…。
 ともかく、特にすごいって程ではないものの、64ソフトが好調で、「パワプロ」と「ゼルダ」は今日明日だけで完売しそうな気配。あー「ゼルダ」はまだ分納分があったり? ない訳はなさそうだけど、聞いていないので不明。ま、本部で決めることだから私は知ったことじゃない。

 とにかく人が切れなくて忙殺された日だったけど、チラシ打ってるとはいえ、連休ってほんとにお客さん来るんだなあ…(コンサルティングやってたのにまぬけな反応…)。てゆーか、天気の良い連休なのに出かけないんすか?!

 2000/4/28(金)
 夜、ゲーム屋のバイトに行くと、PS2がついに店頭販売されていましたよ! 予約のお客さんに渡して余った分が一桁だったので、今日のうちにもうなくなったけど。
 ついでに、「サンバDEアミーゴ」のマラカスコントローラはまだあった。新作ラッシュに食われたのか、ソフト自体も思ったよりあまり動いていないなぁ。あまりプロモーションを見ないし、ここでも試遊台は置いてないので無理もないか。大体、マラカスコントローラ、でかいし高いし。箱の幅70cmあります。
 それにしても、連休に入るからかキャンペーン期間だからか、遅い時間でもやたら忙しい。
 電話で予約申込みがあって、その処理がまだ途中のうちに、レジに来てソフトを買っていかれたお客さんが入会の申込みをして、並んでいる次のお客さんはPS2の予約をしていた人で、奥から持ってきて保証書欄にスタンプ押して、その次のお客さんはクレジットカード支払いで……こう処理するものが次々と襲い来ると、搭載メモリの少ない私は3番目あたりで混乱に陥ります。で、人が切れたところでまとめて片づけようとしたら、クレジットカード利用控えの所にレシートでなく予約票貼ってました。
 カウンター内を見ると、「ストライダー飛竜1&2」のパネルPOPが。もう使わないので捨てるらしい。欲しいという人がいるかもしれないし、かといって確認するまでここに置いておくと捨てられそうなので、とりあえずキャプチャー。しかし、幅80cmのパネルっすよ。これ抱えて帰るのはかなりバカだよなぁ…。自転車で、しかも夜遅いからいいけど、電車だったら持って帰ろうとは思わなかったな。──とか言いつつ、帰りに飛竜パネル持ったままゲーセンに寄ってドリってたりします。

 2000/4/26(水)

 なんだかなー。仕事において「やらなくていいから」と言う場合は、まず相手を思いやってのことではなく、その当人の都合であることが多い。それ自体は真理だし、かく言う自分も人に任せることができずに自分で片づけるタイプだから文句は言えない。しかし、あまりにそれがあからさまだと──つまり、口では相手の負担を思いやるような言い方をしつつ、余計な事するなと言わんばかりの態度の場合──殺意を覚えますな。
 昨今の警察だか病院だかの不祥事に関してだったか、新聞のコラムでこんな人材育成訓の言葉が載っていた。
 「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、誉めてやらねば人は動かじ」
 確か山本五十六の言葉だったはずだけど、言い回しや言葉順に諸説あるようなので、これも正確でないかも。
 まったくもってそのとおりと思うんだけど、その「動かす」気がないようじゃーね。

 今日は一日雨。コンビニはまだしも、ゲームショップだと雨は確実に客足に響く。
 また2時間苦行かなーと思いつつ行ったら、明日は4月で唯一の稼ぎ時ってな発売ラッシュだし、GW期間にキャンペーンをやるそうで、そのコーナー展開やら展示作りやら明日発売のソフトの準備やらで結構忙しげな様子。今日は申し出たらすんなり仕事くれた。前の職場以来、数カ月ぶりにパネル貼り。懐かしー。自分の店舗でろくなコーナー作り出来ないんで、本部からPOP届くと一安心。ま、そんなこと私が心配するいわれはないんだが。

 ところで、ここ読んでバイト先のゲーム屋に来たりする人もいなくはなさそうなので、無駄足を踏むことのないように書いておくと、PS2の本体はあと数人で再入荷待ちを消化できるけど、今のところ週1でしか入ってきてはいないよ。それも、金曜か土曜以外に入ってきたところは見たことないけど。で、入荷数はその時にならないと不明。今週入荷分で店頭販売が始まるとしても…やたら数が多かった先週みたいに入ってくるのでなければ、予約者にわたった後だと店頭販売分もあっという間かも。でも、GWに合わせて大量に出してくる希望的観測も持てなくはないけど。そうすると、やっぱり無駄足を恐れずにちょくちょく覗いた方がいいってことかも?
 それより、ドットコムの受付が再開されたっていうし、そっちの方が確実だと思うけど。

 2000/4/21(金)
 夜からゲーム屋。発売日以降かつてないくらいの数のPS2本体が入ってきたらしい。これまで3月末で200人待ち、4月に入ってからは60〜80人待ちというところだったけど、これで一気に10人待ちを切った模様。5月からは店頭販売できるのかな。だって今になっても再入荷分の予約待ちに1ヶ月…とか言ったら大抵のお客さんは帰っちゃうって。PS2用メモリーカードも入ってきた。と言うより、メモリーカードの生産がちゃんと軌道に乗ったので、メモリーカードを同梱する本体の方も出せるようになってきたんだろうな。
 そこで、予約待ちの人に片っぱしから電話をするという作業が。ええっ、私やるんすか!? でも、やったことないからこそ、ここで慣れておかないといけないし、いつもの仕事ない状態よりは全然マシ。と、気を取り直して、メモに台本を用意しつつ電話に挑戦。前の会社で電話番していて、会社間の電話というのは慣れていても、相手が一般の人で店からの電話っていうのはどうも要領がわからん。それでも、20件くらいかけていると飲み込めてきた感じ。
 先週あたり、6月分の発注のはずだなーと思っていたら、もう数が決定したみたいでそのFAXが置いてある。別に口出しするいわれはないけど、一応数は見ておく。
 DCのタイトル、入荷数にやや不安。…まあ、仕入れ担当の人がこの店の傾向を判ってないはずはないんだろうけど(それでもあきらかにハズして、しかも学習が見られないことも結構ある…)なーんか、これで足りるのか…と不安にならずにいられない点が2、3。しかし、一部で前評判の高いあるタイトルは、かなりクセがありそうで、確かに最初から数入れるのはコワい。「PSで出せば大ヒット間違いなさそう」との声があるみたいだけど、実際当たった場合、切らしていたら店の信頼度ってものにも影響するんじゃないのかな…。ま、賭けに出ないって意味では賢明な数なんだけど。アーケード移植物の某タイトルも、PSや2で出ないのにいいの?と思うも、まあ、年末に出た前作のデータから出た数なんだろうし。
 PSのタイトルは、久々に大きな数を見たなーというのか『ペルソナ2 罰』。それと『スパロボα』が5月25日になったのを受けて再受注が来ていた。個人的理由で気にしていた『ブリガンダイン グランドエディション』は再注なしなのね。ちぇ。あと、スクウェアの廉価版って…全体的に流通数が多くて、その分中古にも出回っていて中古価格も安い物なんだから、普通のユーザーはまず中古で買うでしょーって感じ。プレミア狙いでコアなファンが買うものだったり? もっとも、中古を扱えない店には旧作廉価版を置ければ安心だけど。
 ところで、『スパロボα』の限定版は、前に受注取ったときより上限数が増えている。そりゃ、最初に12月発売とされていた時には限定版がなくて、後から受注来たから混乱があったものなんだけど。それで、発注書のFAXの数が本決まりとするなら、既に予約満了していた限定版に余裕が出ることになる。ちょうどそんな折、限定版を予約したいというお客さんが。チーフの人に、既に満了だけどFAXによると数が増えているのでは…?と尋ねたところ、FAXを見るも現行のまま満了ということにして、と断るように言われる。その後、チーフが本社の方に問い合わせをしていたけど、結果は知らされず。ただ、端で聞いていたところ、FAXの数が決定数と言っていたようだから、じゃあ、やっぱりまだ予約に空きができるんじゃないか。そうだとしたら、さっきのお客さんに悪いし、大体、お客さんに断る前に確認すべきだったんじゃないの!? 相変わらずのこの店のやり方にムカムカ。

 2000/4/19(水)

 コンビニ店頭でのPS2ユーティリティディスク回収は、成果が上がっていないので6月まで期間延長するらしい。その通知書に「告知不足のため〜」とか書いてあったけど、そもそも一般層が大多数のコンビニ、しかも特定コンビニでユーザーの自主的回収を受け付けるってこと自体がムダっぽいと思うんだけど。そりゃ、受け付ける窓口は多いにこしたことはないから、コンビニが扱うこと自体がムダとは言わないんだけど、それ以前に専門店が扱うべきじゃないのかって。コンビニの店員が、ユーザーに交換の必要性や新バージョンの利点の説明を求められたって、充分な説明ができるかね。

 ゲームショップのバイトの方に行くと、明日発売のソフトが入ってきてたり、試遊台や映像デモのタイトルが変わっていたり。あー、「レイクライシス」って明日なんだっけ。バックルームに入ったところ、聞き覚えのある音楽が流れていると思ったら、先輩バイトがレイクライシスやってる。なんで聞き覚えがあるんだって突っ込まれたけど、そりゃプレイしてたんだから不思議はないじゃないか。これが、PS2でプレイすると、中間色の補完かかるからすごくキレイ! 発色もいいし(モニタのせい?)。あれ見るとPS2あるといいなと思うんだけど。

 2000/4/18(火)

 ひたすら同人原稿描いてますけど、ページ数減らしてもなんか〜やばげな気配〜〜。金曜日に原稿発送と行ってもバイトが日中なんだから、金曜の朝には出来ていなくちゃいけないとなると、使える日数に不安が……。

 そういう訳で、日記も手短に。
 バイト先のコンビニにPS2が入ってきた。1台だけど。しかも、いつ入ってくるかは直前にならないと判らないらしい。まあ、ゲームショップにしたって、いつ、何台というのは判らないんだから似たようなもんか。
 で、レジ前にPS2ありますという表示を出しておくと反響があることあること。
 ところが、コンビニに来る人は大概、4万なんて現金を持ち歩いてはいないもんなぁ。で、1台しかない訳だから次に来たときに残っているかどうか怪しいと。今日もいたんですけどね。「PS2あるんですか?」と聞いて、あるというので一旦帰って買いに来た人。気の毒だけど、そのわずか1時間の間に売れてしまうもので。一言、取り置きを頼めばよかったのにね。

 2000/4/11(火)

 ユーティリティディスク問題の次は、DVDコピー問題だとか。まったく、なにやってんだか。
 バイト先のコンビニで、ユーティリティディスクの交換に一件遭遇。
 交換を呼びかけたって、Ver.1.0のディスクを使用することになんらかのペナルティがないと、わざわざ交換に応じないだろうと思っていたけど、そこはやっぱり今後のPS2本体はVer.1.0が動作しないようにするとのことだけど、初回ロットで本体を買った人なら問題ない訳で…? むう、はじめて初回ロットの恩恵らしいものが存在してきたなあ。といっても、海外版DVDを入手する機会なんてまずないだろうけど…。字幕だって付かないんだし。

 コピーの問題の方は、まず「あれ? RGBケーブルって対応しているんだっけ??」って感じ。もっとも、RGBケーブルの出荷自体はもうストップかかっているらしいので、店頭で見た覚えがないのも道理かも。これもやはりRGB端子自体を本体からなくすのかな。

 2000/4/7(金)

 今週はやっと本腰を入れて同人原稿をやっていたし、バイトの方はと言えば、ゲーム屋は居直って言われたことしかやらないようにしていたものの、夜遅くの客が来ない時間帯にひたすらぼーっとレジ番するのも、一種、苦行だなーと。それくらいやることもなければ書くこともなかった訳で。

 コンビニでは、今日からPS2のユーティリティディスク回収。しかし、そんなのわざわざ来るかねー。と思っていたら、1人はそういう奇特な人が来たらしい。私がシフトは行っている間にはあたらず。
 このユーティリティディスクVer.1.01は、4月1日以降出荷分のPS2には最初から入っているみたい。しかし1日にPS2入手した友人の話によると、当初のVer.1.0では、DVDソフトのドライバがあらかじめメモリーカードに入っていたのが、Ver.1.01が付いている分だと、そのディスクからまずインストールしないといけないとのこと。そこまでは私も知っていたんだけど、それがマニュアルの方は前のままで、DVD再生機能はメモリーカードに入っていますという記述になっているらしい。で、インストールの方法は、ディスク内の百ページとかある電子マニュアルの中だとか。……それって一般ユーザーとか子供に解るの? パソコンを使っているくらい人でないと、いきなりは出来ないんじゃないか…? 実際、その友人と妹さんはインストールに相当手こずったらしい。いくらパソコンが普及してドットコムでネット販売やっていたって、縁のない人だっているんだし、PSで大人のユーザーが中心になったことで、低年齢層のこととか視野に入れていないんじゃないのか!? ……と怒り新たな今日この頃。

 ところで、コンビニのバイトが終わった夕方、最近めっきり行かなくなった地元のゲーセンに顔を出すと、馴染みの店員の人達にあったのでしばらく立ち話。そこで、「DCの『マーヴルVSカプコン2』売れてますねー」という話が出る。地元近辺はコンビニまであたって買えなくて、秋葉原に探しに行ってどこにも置いてなかったとか(そりゃ秋葉とか探すのが最初からまちがっている気が)。そういや、立川のゲーセンでも、DC版とアーケードとのリンクでキャラを出すのが熱いようだし。
 しかし、私としては売れているという実感がない。そりゃ確かにバイト先にも在庫はないけど、市場にある数が少なくて需要に見合っていないのであって、数が売れているというのはまた違うなと。
 
この、品薄という事情はわかりやすい。まず、PS2で同日に鉄拳TTとデッドオアアライブ2が発売だったし、DCとPSそれぞれでもKOF'99が発売されて格闘ゲーム大ラッシュ。ことにPS2のタイトルに食われる公算が大きいと見ていたはず。また、昨年3月にDCで前作『マーヴルVSカプコン』が発売されているけど、この時はアーケードから1年も経っての移植の移植だったことと、DC自体もまだそう普及していなかったので、それほど売れてはいない。そして、前の会社にいた時でよーく解ったけど、ゲームショップ勤務の人でアーケードに通じている人はそう多くない! 確かに、カテゴリが別っていうのか、アーケード派とコンシューマ派って人種が違うような気もするけど、バイヤーがアーケードゲームに詳しくなくて失敗する例はいくらでもある。で、前作が伸び悩んだ背景を考えずにあまり売れないと思い込んでいたり、今回はアーケード版の稼働が同時ということや、ビジュアルメモリでのリンクするという要因があったのを見誤ったんじゃないかと。
 で、夜にゲーム屋の方のバイトに行って、閉店の時にチーフが報告入れる電話を聞いていたら、在庫がなくて問い合わせが多い商品として、この『マーヴルVSカプコン2』を“穴”と言っていたけど、やっぱりチーフも前作の印象があったり、アーケードのことは知らなかったとの話。
 …もっとも個人的には、これでキャラが出揃った後、対戦格闘としての寿命がそう長いとも思えないんだけど。

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