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チェンナイ(旧マドラス)

市街   マハーバリプラム    寄り道


エア・インディア

チェンナイは南インドのタミルナードゥ州の大都市。旅費をケチったため、成田−バンコク−デリー−ムンバイ(ボンベイ)、さらに乗換えてチェンナイへ、合計23時間の過酷なフライトだった。

成田で飛行機に乗り込んでから「エンジンのセンサーの不良」とやらで2時間遅れの出発。

エア・インディアでは搭乗時に独自のセキュリティチェックがあるので少々面倒。ムンバイの空港は国際線と国内線とが別だが、乗換え便もエア・インディアだったので到着した国際空港での乗換えだった。

シンボルマークがかわいい(ポインタを画像へ)。



エグモア駅

空港から市街へはプリペイド・タクシーが定額制なので比較的安心。市街北部にあるエグモア駅まで240ルピー(約600円)だった。タクシーは最初エンジンがかからず、仲間に押してもらって「押しがけ」をしていた。

エグモア駅は歴史を感じさせる重厚な雰囲気。

駅周辺には中級ホテルがたくさんあり、予約なしでも部屋は十分探せる。ただ5月の暑い時期に客引きを追い払いながら荷物を持って歩き回るのはかなりきつかった。



マリーナ・ビーチ

世界で2番目に長いと言われるビーチ(現地パンフによれば12km)。ベンガル湾に面する。

このときは日曜日の夕暮れ。見渡す限り人で埋め尽くされた光景は、インドに来たことを実感させるものだった。

ちなみに世界で1番長いビーチはバングラディシュのイナニビーチで長さ120kmだそうだ。1位と2位の差が大きすぎるような気もするが。




スペンサー・プラザ

チェンナイの目抜き通りとも言えるアンナー・サライ(マウント・ロード)にある巨大なショッピングセンター。たいていのお土産はここで手に入るし、フードコートもある。

何より冷房がきいてて涼しいので、用もないのに朝から入り浸ってしまった。

出口で張ってるリクシャーは値段も高いし無用なガイドを申し出てくることが多かった。少し歩いて流しのを捕まえるのが無難。



カパーレシュワラ寺院

市街南東部にあるドラヴィダ様式のヒンドゥー寺院。入り口脇に預けるところがある(靴を履いたまま入ろうとしたらえらく叱られた)。

ゴープラムと呼ばれる塔門には何万体もの神々が色鮮やかに彫られている。拡声器からは「〜シヴァ〜エ〜(シヴァに祈るの意らしい)」という言葉が延々流され、あちこちでけたたましい楽器の音とともに儀式が執り行われていた。

声をかけてきたガイドに100ルピー(約250円)で説明してもらった(ディスカウントしてるガイドもいた)。いくらか寄付も渡したが、ネコババされてる可能性大。

日本の神社のようなお祈りを結ぶ木もある(ポインタを画像へ)。



背骨の塔

寺院内の奥にあった塔。

ガイドの説明によると寺院の背骨にあたり、頂上部の3本は「土、風、火」の3つを表しているそうな。アーユルヴェーダのドーシャと関係があるのだろうか。




7つのチャクラ

カパーレシュワラ寺院内にある回廊。

天井には7つのチャクラが描かれている。

回廊の端ではサリー用の布の「競り」が行われていて、かなりの盛況だった(ポインタを画像へ)。



高等裁判所(High Court)

イギリス植民地時代の1892年に建てられたという高等裁判所の建物。

イスラム建築の影響を受けており、写真でも尖塔やドームのようなものが見える。

現在も裁判所として使われていて、黒い法服をまとった裁判官らしき人が颯爽と歩いている。

敷地内は落ち着いた雰囲気なので、インド特有の雑然とした雰囲気から開放されたい時にお薦め。



オートリクシャー

チェンナイ市街観光の主な足。安いしどこでも捕まるので便利。

流しのを捕まえる分にはふっかけられることはなく(少なくとも自覚としては)、行き場所を告げて向こうの言い値で交渉成立するのがほとんどだった。デリーではこうはいかないのだろうが。

写真の右に丸く写っているのはクラクションの役割を果たす「ホーン」で、「ぱふっ」というかわいい音を出していた。

チェンナイの道路では、前に車がいるととりあえずクラクションを鳴らすのが慣例のようだった。慣れないうちはとにかくうるさく感じる。



ぎゅうぎゅうのバス

お約束だが、バスは激混み(ポインタを画像へ)。

リクシャーを使うよりバスの方が安いそうだが、朝の通勤時間とかはとても乗れる雰囲気ではない。

道路標識の下には広告がある(ポインタを画像へ)。どちらも英語表記が多い。



フレッシュ・ジュース

市街を歩いているとよく目に付くのがフルーツ・ジュースの屋台。上からぶら下がっている が目印。

お腹に自信がある人はぜひ氷入りを頼もう。炎天下の中歩き回って喉がカラカラになった時に飲むと天にも昇る気持ちになれる。

インドの果物は甘くておいしいなぁと思っていたら大量の砂糖を入れていた。でも汗をかいた後の一杯はうまい。


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アルジュナの苦行(ガンガーの下降)

遺跡群の中でもひときわ目立つ壁面彫刻。写真は左半分。

遠景で人の大きさと比較するとその大きさがわかる(ポインタを画像へ)。

この壁画のモチーフは、「マハーバーラタ」の「アルジュナの苦行」と、「ラーマーヤナ」などの「ガンガーの降下」の二説があるらしい。ともにシヴァ神をたたえる神話である。

ヒンドゥーの神々と神話については書物「ヒンドゥーの神々」が図も多くわかりやすい。



石窟内の壁画

石窟の中には神話を題材にした様々な壁画がある。

この壁画のモチーフは「水牛の魔神を殺す女神ドゥルガー」。ライオンにまたがって弓を射っているのがシヴァの妃の一人ドゥルガー、その右で棍棒を持っているのが牛頭人身の魔神。

もう1枚(ポインタを画像へ)は「アナンタ蛇上のヴィシュヌ」。横臥して瞑想するヴィシュヌのへそから創造の神ブラフマーが出現し新たな宇宙の創造を開始するという(ヴィシュヌの腹の上の2体のどちらかブラフマーか?)。



クリシュナのバターボール

マハーバリプラム(正式名ママラープラム)は、チェンナイ市街からバスで1時間半ほどのところにある遺跡群。ユネスコの世界遺産に登録されている。

7世紀頃に栄えた都市の跡らしいが、今は遺跡と海がメインのリゾート地である。

大きく丸い石が微妙なバランスで斜面の途中にのっかっている不思議な場所。石の裏側はナイフで切ったような平面になっている(ポインタを画像へ)。



多言語国家

マハーバリプラムの説明板はタミル語、ヒンディー語、英語(上から)の3つの言語で書かれていた。

飛行機の中でヒンディー語を少し勉強したが、チェンナイに着いてからどうも文字の感じが違うなぁと思ったらタミル語だった。

現地の人の話によると、ヒンディー語は北インドの言語なのでタミルの人々は好まないらしい。

関係ないが、バターボールのそばの石窟の中にあったリンガ(ポインタを画像へ)。



パンチャ・ラタ(5つの寺院の意)

ドラヴィダ様式の原型となった5つのタイプの寺院が集まったところ。海岸寺院と共通の5ドルの入場料を
払うと中に入って手で触れることができる。

岩をくり抜いただけのシンプルな作りだが、7世紀半ばに作られたものがこれだけ原型をとどめているのには驚かせられる。

写真は中央部にある象の彫刻。



灯台

岩山を登ると頂上に灯台があった。

日中だと暑くて登る気がしないが、頂上からはベンガル湾を望めて気持ちいい。



海岸寺院

その名の通り海岸のそばに建っている寺院。

7世紀後半に造られたと言うが、海風に吹きっさらしでよくここまで保存されていると感心する。

写真奥に防風林が植えられているのがわかるが、すかすかであまり効果があるようには見えなかった。



マハーバリプラムの孤児院

ホテルで暇そうにしていたら孤児院から来たという男性が。ぜひ遊びに(ついでに寄付に)来てほしいという。

疑心暗鬼でついていったらちゃんとした孤児院で、思いの外楽しい時間を過ごすことができた(任意で寄付も払ったが)。デジカメで撮った写真を見せたらえらい騒ぎになった。写真はもう1枚(画像をポインタへ)。


海岸寺院の遠景

海岸寺院の北側にはビーチが広がっていて、レストランやホテルが並んでいる。

日中は物売りにつきまとわれるが、早朝であればのんびりと日の出を拝むことができる(ポインタを画像へ)。朝日に照らされた海岸寺院に悠久の時の流れを感じる。



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