刑事達の挽歌
 時は平成元年11月25日深夜のこと、当時リボルバーのガスガンがいくつか発売され「うぉぉ!リボルバーでサバイバルゲームがしてぇ!」という単純な思いつきで「リボルバー=TVドラマの刑事」という図式のもと当サバイバルゲーム「刑事達の挽歌」が行われた。このとき作ったルールは現在見て見れば「TVドラマをモチーフにしたヒストリカルゲーム」といえるようなルールであった。当時結成していた「ぬらりひょん」というチームは悪のりが服を着たような集団で、こういうルールをきめてしまえば各自この日のために銃を買ってきたり服装を整えてきたりする奴らだ!当日は刑事風にスーツ、、皮ジャン、フライトジャケット、悪役風にコート、軍用パーカーなどなど何か「妙」な格好をした集団が夜の公園に集結し一晩中大騒ぎしてしまったのであった。

刑事達の挽歌 ルール
※銃について
原則的には、メインの銃1丁にバックアップ用の銃1丁とする。出来ればリボルバーにしてほしい。
※装弾数
★リボルバー
弾は18発を携帯する。(スピードローダー等の使用も可)
例 M−19の場合・・・6発(本体)+スピードローダー×2個=18発
予備カートがない場合は12発のBB弾を携帯する。
★オートマチック
実銃と同じ(又はそれ以下)の装弾数×3の弾を携帯する。
例 ガバメントの場合・・・7×3=21発
ただし、「俺のガバメントは9mm仕様だから8発」とか「7+1(チャンバー内)」で8発とか「俺のルガーは工兵隊仕様だから32発」といった見苦しい言い逃れは控えましょう。
※バックアップについて
基本的にバックアップには予備弾はつきません。その銃の装弾数を銃に装弾するのみです。
原則的にはハンドガンのみですが、特別にマルゼンのショットガンの使用を認めます。
※銃以外の武器について
悪役はゴムナイフ、刑事は利き腕による「当て身」で相手を倒すことが出来ます。
 と、なかなか厳しいルールだな、と思ったでしょうが結局「うおおぉ!リボルバーで映画の俳優気分の楽しいゲームがしてぇよー」というだけです。
 また、ゴーグルはなるだけサングラスタイプの物を、当日は「刑事らしい」格好でくるとBestです。できるだけなりきってやりましょう。主役は君だ!
★ ★ ★ ★ 以上、当時各メンバーへ送付した手紙より抜粋★ ★ ★ ★



ゲーム進行に関して
ゲームの進行は当時ののりで以下のようにして行われた。題して「麻薬取引ゲーム!」麻薬取引するマフィアVS警察というシナリオのゲームだ!
まず、チームを警察チームと悪役チームにわける。
それから警察チームは適当なところに隠れて待つ。これで準備はOK!ゲームの開始だ!まず悪役Aチームがどこからともなく鞄を持って現れフィールド中央(公園の休憩所)に陣取る。しばらくして悪役Bチームが袋を持って現れる。悪役Bチームの一人が数メートル離れたところでライターを2回つけた。フィールド中央からもライターの光がかえってくる。いよいよ取引の始まりだ!警察チームは息を潜めた。
A(悪役Aチームリーダー)、B(悪役Bチームリーダー)K(刑事チーム)
A  「ブツは持ってきたか?」
B  「それよりカネはどうした?」
A  「ほれ、この通り!」(と鞄を見せる)
B  「こっちもだ!」(と袋を見せる)
A  「これで取引は成立だな」(といって袋と鞄を交換する)
----この台詞で「麻薬取引」の現場を押さえたことになり、警察チームは逮捕にかかる----
K  「そこまでだぁ!」
B「サツだっ!」「なにぃ!」「やっちまえっ」
----これを合図にゲームスタート!銃撃戦に突入する!----

ルール的には逮捕が原則だがほとんどの場合、悪役チーム全滅か警察チーム全滅かどちらかでゲームが終了する。まれに悪役チームが取り囲まれたり、銃の不調で逮捕される場合がある。逮捕された悪役は取り調べを受け激しい尋問を受けるというオプションがあった(笑)。

当時のチームメンバーののりのり精神も手伝ってゲームはさらに続けられる。やがて、こんな事がおきたのである。

シナリオ1変形 「裏切りの序曲」
A  「ブツはもってきたのか?」
B  「あわてなさんな、ほれこの通りだ」(といって袋をふった)
B  「それよりカネは持ってきたのか?」
----ここで異変が起きた!その時警察チームにいた私は思わず息をのんだ!----
A  「貴様らに渡すカネなんかねえよ!代わりにこれでもくらいな!」
----といってMGC製ガスガンMP5K(初期型バージョン)を撃ちまくった。----
--------「パスパスパスッ」「ぱすっ」「パスッ!」--------
B  「うわぁ!裏切りだぁ!」「き!きたねぇぞぉ!」「くそう!やっちまえ!」
----ここで困ったのは警察チームである。突入のタイミングを逸して  
  しまっている上に悪役はもう撃ち合いを始めてしまっている。----
K  「どうしましょう?」「ええぃ!とにかく突入だっ!おい!おまえら!銃を捨てろぉ!」

そんなこんなで勢い余って突入した警察と悪役A、Bチームの3つどもえのゲームになってしまい、こともあろうに警察は犯人を全員射殺してしまったのであった。

 うちあわせもなくいきなりこういうゲームを行ってしまうのは当時いたチーム「ぬらりひょん」の芸風(?)である。一度こういう風になってしまえば後はノリだけが生き甲斐のチームであったからあとは「親分を裏切って麻薬もって逃げちゃう若造」とか、「暗闇に乗じて悪役チームに紛れ込み『潜入刑事』といいきって銃を乱射する奴」など愉快な事件が続発した。このゲーム自体は非常に好評で「迷彩服ではなくたまには違った格好で!」という目新しさもあり以後数回行われ、「要人護送ゲーム(きめられた位置まで人間護送するゲーム、悪役は要人をやっつければ勝ち)」などといったバリエーションのゲームも行われた。ノリのいい仲間が集まったとき、ちょっと勝ち負けにこだわらずこういったゲームをしてみよう!そう!まるでドラマみたいに!勝者はもちろん「一番楽しんだ奴」だ!

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