タカトクトイス、マルコシ他


時代を生き抜いたエアソフトガン



 スナイピングの帝王の地位を守り続けてきた名銃。サバイバルゲーム界の実力とはうらはらに激しい時代を駆け抜けた猛者であった。
 この銃は初め、「SS−9000」という名前でタカトクトイスよりデビューした。当時は7mmのつづみ弾を使用していた。もちろん「サバイバルゲーム」なんて言葉がなかったころの話である。装弾はカートリッジ式でロータリーマガジンに5発しか装填できなかった。
 「SS−9000」のノーマルの性能は大したことのない性能だった。しかし、6mmBB弾にカスタマイズされ、ケースレスモデルにされると真価を発揮しはじめた....
 この銃のすごいところは+ドライバー1本でフル分解ができてしまうところと、誰にでもわかる単純な機構、そしてエアソフトガン界最大といわれるポンプである。つまり、カスタムに最も優れた銃だったのである。本物のない、オリジナルデザインの銃だからこそ出来たことだろう....カスタムパーツも大変多く、最盛期にはパーツのほとんどがカスタム製品でまかなえた。カスタムパーツが出ていなかったのはねじくらいだろう...
 サバイバルゲームがはやる少し前、タカトクトイスはポンプ周辺に改造対策を施した規制モデル「SS−Super9」を発売する。そしてラインナップに長さなどが調整可能なストックを採用した「SS−SuperX」を加える。そしてこのあたりから、サバイバルゲームが流行り始める。しかし、SS−9000の悲劇はここから始まった。なんと販売元のタカトクトイスがつぶれてしまったのだ。
 しばらくは製造元のマツシロから発売されていたSS−Super9はやがてUNIX(だったと思う)から発売されるがこの会社もSS−Super9の永住の地ではなく、1年持たずに倒産してしまう!
 そして会社はマルコシへ移り名前もUX−Super9と改め、ようやく6mmモデルとなった!このときポンプアクションモデルも発売されるが、これは不評のためすぐに生産が打ち切られる。そして、PROシリーズに世代交代し、この会社でSuper−9は落ちつく事になる。
 ようやく落ち着いたSuper−9だったがここにきて強力な対抗馬が登場した。それまで様々なコッキングライフルが登場したが実戦性能はSuper−9に追従するモノはなかった。しかし、それはAPSの登場で一変した!ノーマルである程度の性能を持ち、カスタムする事でさらに進化するAPS、徹底的にカスタムすれば高性能を発揮できるがノーマルでは正直言ってあまり性能の良くないSuper−9。さらに電動ガンの性能の向上も手伝ってSuper−9はついに王者の座を譲った....


 カスタムされたSS−9000。上はさめの自作の延長ストックモデル。
ボルト上にマルゼンのBB弾入れがついているのが時代を感じさせる。
下は木製ストック、ブルバレル仕様。実際にはこれにスコープがのっていた。