恒例となっているサムズミリタリヤ主催の冬のWWIIイベントですが、2005年の冬は映画「遠すぎた橋」でも有名な大作戦「マーケットガーデン作戦」がタイトルとなりました。

 会場は映画タイトル人気かもしれませんが、いつも以上の盛り上がり!
 もう受付からこんな感じで盛り上がっています。受付には参加者が扮する憲兵が車を止めて入場からWWIIの世界に突入です。
 雰囲気作りのためにあちらこちらに小道具から大道具までいろいろなものが配置されてイイ感じ!

 たとえばコレ。ただ木にパラシュートが引っかかっているだけなんですけど、「マーケットガーデン作戦」という作戦が頭に入っているとついさっき英軍空挺部隊が降下したようなイメージが膨らみます。

 さらにコレ。連合軍が物資輸送に使用したグライダー「ホルサ」の翼を模したものです。撃墜されちゃったグライダーが今ここにあるようで思わず周辺に重要書類がないか探しちゃいたくなる雰囲気です。

 車両はキューベルワーゲン、シュビムワーゲン(実物ー!写真撮り忘れたよ)などがとりそろっている中、ダンボールで作成されたブルムベアが投入され遠くから見るとまたイイ感じの雰囲気を出しており、ドイツ軍の車両関係は今回も充実しております。

 連合軍もアホカリなどでおなじみの軍用トラックが雰囲気を盛り上げていましたが一押しの大道具がコレ!なんと、地上を爆走するホルサが登場し、空挺部隊を輸送して盛り上がりまくっておりました。

 ツェルトバーンを8枚使用して組み立てたテント。意外と高価なテントです。WWIIイベントは真冬にやるので野営は寒さとの戦いでもあります。
 まぁ普通の人は宿舎で就寝ですが、一部の漢はドイツ軍装備のまま野営にチャレンジします。私はM43の上に東ドイツのコートを着たまま米軍の極寒冷地用の寝袋で寝ています。
 さて、ここからは翌日。これは映画では登場していませんが実際の部隊では活躍したドイツ軍海軍歩兵。

 ミーティングの様子。ドイツ軍の下士官たちがあつまって将官と作戦の打ち合わせです。地図を持っているだけで絵になりますね〜。

 英米連合軍。少数でしたが英軍空挺部隊も参戦しました。私は「遠すぎた橋」ってことで英軍に「お国のチョコレート(そういうシーンがあるのだ)」を食わせてやろうと近所のお菓子やでチョコレート(予算の関係でキットカット)を大量に買い込んで「英軍の落下傘による補給がドイツ軍陣地に落ちちゃってドイツ軍にわたった補給物資」ということでチョコレートをドイツ軍部隊に配りまくってみました。はたして英軍空挺部隊には届いたでしょうか?

 さて、ここからは戦闘記録。今回は戦闘に専念したので写真なしです。
 私の配属された橋の防衛部隊は「二戦級部隊」という設定だったのですが、集まったメンバーがばらばらのため装備もばらばら。まさに「二戦級な雰囲気」で逆にすごくいい感じでした。

 下士官の少尉が最初の自己紹介で「自分は士官学校出の前線がまったくわからない下士官で軍曹(この部隊のさらに前線の指揮をしているバウアー軍曹のこと)に戦闘は任せっぱなし」という紹介の仕方をしたことで全員のノリがよくなり、 お互い俺設定で自己紹介。
 私は「バウアー軍曹にくっついて戦闘しているため軍歴は長いけど戦闘は嫌い、おまけにナチ嫌いで総統を『ヒゲ伍長』などといっているためいつまでたっても偉くなれない兵長」という自己紹介。そのノリで全員が「初期の戦闘服を着ているような古参兵だけど戦闘になりそうなら一番に逃げて今まで生きてきた」人とか、「自分は農民で戦争末期に引っ張り出されてきた。早く帰って畑を耕したい」とか、「工場で戦車を作っていたが徴用された」....などといった二戦級にぴったりのキャラクター設定の人がてんこ盛りとなりました。実はマガジンポーチとかの装備がちょっと不足ぎみの人もいたいたのですが、今回はそれが逆に「補給も満足に行かない二戦級部隊」の雰囲気を演出していてかえっていい感じです。
 実年齢も少尉がむしろ若くて階級が下のほうが年とっているのも二戦級部隊の演出としては最高!その場の雰囲気で部隊設定をつくると面白いって見本みたいな部隊になりました。

 そんな感じで名実ともに二戦級部隊が決定した我が橋梁防衛隊でしたが、はじめのうちは敵も現れずに非常にのんびりとしていました。
 戦闘がぜんぜんおきないことを不思議がるヒストリカルゲームの初参加者に「これはサバイバルゲームと違って戦場の雰囲気を楽しむ遊びだから戦闘にならないことだってあるんですよー」なんてことを言いながらかわりばんこに歩哨に立ったり、無線でSSと連絡を取ったり....ちなみに今回私は無線手。借り物の無線機の小道具をしょっていたのですが、普段使わないサスペンダーの金具部分(サスペンダーにはこういう時に使用する金具がもうひとついているのです)が活躍してうれしー!

 午前中はこのまま平和になるのかなぁなどと思っていましたが、前衛部隊がイギリス空挺と戦闘に入ったあたりから状況が一転してきました!米軍82空挺が突然姿を現し、橋の向こう側を偵察していたバウアー軍曹の前線部隊が全滅!プラス橋の向こう深くまで侵入していたSS部隊が見事に孤立!

 我々はあわてて橋の反対側に逃げて防衛体制を固めるものの、所詮二戦級部隊。戦闘の頼みの綱だったバウアー軍曹は戦死しちゃうし橋梁防衛の要のMG42が肝心なところで故障!
 孤立したSS師団からは悲痛な声で援軍要請が私の無線にガンガン入ってきますが自分たちも大ピンチなのに援軍など出せるはずもありません。5分ごとに入ってくるSS師団は砲撃要請(そんなものはもちろんない。参加者のあうんの呼吸で行う演出だ)まで要求してきましたが、その要求には冷たい返事しか返せません。あーあ、無線手ってなかなか胃が痛くなる職種だなぁ....
 そして、ついに橋を渡り始めた米軍の突撃を抑えきれずに全滅。国に帰って畑を耕したい彼も工場から引っ張り出されて工場に帰りたがっていた彼も夢はかなわずに全員戦死してしまったのでありました。
 本当だったらこの橋の戦闘にあわせて米軍が渡河作戦を池で行う予定でしたが橋の防衛のドイツ軍が全滅しちゃったため、米軍は橋が占領されているにもかかわらずゴムボートを使用して寒風の中池の渡河作戦をおこなったようです。
 私は戦死していたために見られませんでしたがM1ガーランドのストックをオール代わりにして漕ぐ漢っぷりなプレイもあったようでした。うーん、見られなくて残念だーっ!
 孤立していたSS師団はこの渡河作戦を阻止するために池に残存勢力を投入したようですが、あえなく全滅。史実と違って2005年版マーケットガーデン作戦は米軍の勝利で終了してしまいました。

 今回は映画にもなった作戦がタイトルということもあってすごく盛り上がったイベントでした。また映画タイトルテーマはやりたいですねー。