日本で唯一乗れる戦艦 −戦艦三笠公園−

●どこにあるのか?
戦艦三笠公園は横須賀にあり、京浜急行横須賀中央駅から徒歩15分、JR横須賀駅からバスで「大滝町バス停」下車徒歩7分、「三笠公園入り口」徒歩3分。駐車場も完備されています。車では国道16号線大滝町交差点を新港埠頭へ向かったところにあります。
●戦艦三笠とは?
 日露戦争において遠路はるばる攻め込んできた帝政ロシアのバルチック艦隊!それを日本海海戦において撃破した連合艦隊の旗艦が戦艦三笠です。「皇国の興廃コノ一戦ニアリ、各員一層励努力セヨ」の信号(Z旗という旗)を揚げたのはあまりにも有名であり、歴史などで習ったのを記憶されている方もおられるのではないでしょうか?
 戦艦三笠は国産ではなく、英国のヴィッカース社製で竣工は明治35年3月1日で、同36年に連合艦隊の旗艦になりました。同37年黄海海戦、同38年に日本海海戦で活躍しました。
 その後、時代が進み時代遅れの戦艦三笠は大正10年に1等海防艦に艦種変更、そしてその直後アスコルド海峡で座礁、さらに関東大震災で浸水着底、謎の火災により爆発着底と、悲運の事故が続きます。さらにワシントン軍縮会議などで廃艦が決定し、大正15年に記念艦として保存されることになり、横須賀の三笠公園に設置されました。
 めでたしめでたし、といいたいところですが、この艦の数奇な運命はこれでは終わりません。第二次世界大戦終戦後、米軍の管理地となった三笠は砲塔をはずされ艦橋をとられ、甲板上にダンスホールと水族館を建設されるというとんでもない状態になってしまいます。それを来日したニミッツ提督が驚き、それにともない保存運動もおこり、昭和36年に再び記念艦として復元されました(当時の復元中写真のなかに復元用にニミッツが米軍の上陸用舟艇を寄贈しているものがあります)。平成4年6月8日には英国より開示遺産賞を受賞し現在に至っています。実はこの船、防衛に対するシーパワーの大切さを記した艦として世界3大記念艦の一つになっているのです。三笠と東郷提督は帝政ロシアを正面から破った船として海外で非常に有名でこれで使用された戦法は「トーゴーターン」として呼ばれているほどです。
●戦艦三笠の兵装
 排水量15,362トン、全長は132メートル、全幅23メートル、装甲は22.9センチ、速力18ノット、主要兵装は30センチ砲4門、15センチ砲14門、8センチ砲20門、45センチ魚雷発射管4門です。
●記念艦三笠
 内部には日露戦争の解説、記念品などが展示されているほか、海上自衛隊のコーナーに南極越冬隊員コーナーまであります(なぜ?)。
 三笠は大きさ的には第二次世界大戦の駆逐艦よりやや大きい程度ですが、それでも結構大きさがあり、見応えのある戦艦といえましょう。
 おみやげ品コーナーには海軍の帽子、海軍御用達の「海軍さんのコーヒー」、飲み会にもっていけばかなり笑えるアイテム「東郷ビール」、そして「皇国の興廃コノ一戦ニアリ、各員一層励努力セヨ」のZ旗(大、小)もありご家庭でお気軽にZ旗掲揚ができます(写真は小のZ旗)。


 日本国内では唯一気軽に乗れる戦艦「三笠」見学時間などは以下の通り。
・観覧時間
4月〜9月 09:00〜17:30 3月・10月 09:00〜17:00

・観覧料金
一  般 500円(30名以上400円) 高 校 生 300円(30名以上200円)
小中学生 200円(30名以上100円)

・お問い合わせ
財団法人 三笠保存会(0466−22−5408)
※参考文献:新人物往来社「日本海軍総覧」、記念艦みかさパンフレット


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