日本郵船 氷川丸
−マニア的には病院船で幸運艦の氷川丸−


 横浜の海上保安資料館を取り上げたらやはりこれも取り上げねばならんだろうというので氷川丸に改めて行ってまいりました。
 しかし、なんか船ものを取材するときはいつも雨だなぁ....
 一般的には日本郵船の貨客船として知られる氷川丸ですが、第二次世界大戦中前の1930年就役の船ということもあり、太平洋戦争で病院船として徴用された船としてミリタリーファンの皆様には有名な船です。

 中級サイズでありながらも国際航路の就役当時はサービスの良さで大変有名になった船ですが病院船として徴用されている当時は白色の船体に緑の帯、赤十字の描かれた美しい姿は兵士たちから「白鳥」と夜ばれて親しまれました。
 戦時中は機雷に三度雪雷するも無事に生還を果たし、戦後は引き上げ船として活躍後再び国際航路に復帰、退役後は現在の山下公園に係留され、ユースホステル、見学施設として活躍しました。  この時代、モデルガンメーカーのMGCはこの氷川丸を借りきってモデルガンショーを開催していました。自分は世代が若干あとなのでこのモデルガンショーにはいっておりませんが古いモデルガンファンの間では定番のイベントとなっていたようです。
 しかし、2006年、運営会社の氷川丸マリンタワー株式会社は氷川丸の運営を終了し、日本郵船は船体の修繕、修復を行い2008年より再度公開を開始しています。
※参考資料「ウィキペディア」
 そんなわけで横浜にいながら外から見てばかりで中には入ったことなかった氷川丸。


 まだまだ修復中なようで船体の一部は塗装中です。内部もマリンタワー時代にホールとして使用されていたところがしまっていました。
 このへん三笠もそうなんですが歴史的なものがこういった「建物の代用」として流用されたものしか残れなかったというのはちょっと複雑な気持ちになります。
 ただし、現在は国宝にしていされている松本城でも明治時代には競売にかけられて解体の危機にあったそうですからつくづく大型のものを維持、保存する難しさというのを考えさせられますね。


 艦内は非常にいい雰囲気で歩きまわるととってもタイムスリップな気分になります。あうー、海軍のコスプレしてこの船に乗りた(以下自粛)


 客室はこのようにガラス越しに見ることが出来ます。


 エンジンルームなどもみられるのはなかなか素敵。


 艦内は中型船のせいか微妙に床の中央が高く真っ平らではないのが興味深い。
 先に紹介している海上保安資料館(北朝鮮工作船)
からは徒歩で約20分の距離。
 赤レンガを眺めながら山下公園を通るルートですので横浜にお立ち寄りの際は工作船とセットでの見学をおすすめします。

日本郵船 氷川丸
【場  所】 神奈川県横浜市中区山下町279、山下公園前の横浜港に係留
【公開時間】 午前10時から午後5時まで(閉館30分前に受付終了)
【休 館 日】 毎週月曜日(休日の場合は翌平日)
【見 学 料】 一般200円。小学生、シニア100円

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