●二式大艇はよりよい保存環境を求めて2004年に移転されました。
●戦艦大和は2004年の台風被害のため破損してしまい破棄されてしまいました。
 残念ながら両方とも見ることは出来ません。

 ビックサイトやフジテレビなんかがあるお台場、そこに昔から建っている建物「船の科学館」がある。今回はそこに戦艦大和の模型と二式大艇を見学に行って来た。  船の科学館といえば「宇宙博」なんかをやった船の形をした建物の博物館だ!月の石で有名になったので覚えている方もいるだろう(もう知っている人も少ないかな?)。余談だが、私は子供の時に某所にあるラブホテル「クィーンエリザベス」(これも船の形をしている)の前を通ったときに船の科学館みたいなホテルだと勘違いして親に「あそこに泊まりたい」といって困らせたことがあります(爆)。

 ゆりかもめにのって新橋駅より15分ほど、船の形をした建物が見えてくるはず。そして駅からも二式大艇が羽を休めている姿が見えるはずだ....
 ここにあるのは川西航空機製作の二式大型飛行艇12型(H8K2)、米軍の通称「エミリー」である。この二式大艇は終戦後、米軍が調査用に自国に持ち帰り、ノーフォーク海軍基地に保存してきたものである。
 余談ではあるが同時期の米海軍飛行艇PB2Yコロナドと同じ重量とした場合の二式大艇の性能比較数値は最高速30%、航続距離40%、2万フィートまでの上昇時間は1/3以下、離水時間は半分以下という圧倒的な優位を示していた。ただし、逆に欠点として離水時の水上安定性の悪さ、艇体の強度の弱さがあげられていました。
 二式大艇は昭和54年に米国議会において日本返還が承認され、昭和54年4月23日海軍司令官ピーターセン中将より日本船舶振興会笹川良一会長に返還されました。ちなみに返還と復元はモーターボートの益金の補助金を受けています。そのせいか、すぐ横には「母親を背負う笹川栄一像」(世界は一家人類は皆兄弟)があったりします。

 船の科学館側から見ると二式大艇のバックにはフジテレビの変わったデザインの建物が見える。横は駐車場でたくさんの最新式の車がたくさん止まっている。そしてすぐそばにはゆりかもめが走っている.....そんなところに二式大艇はゆっくりと羽を休めていた...(写真1参照)
 残念ながら内部は見ることが出来ないが、かなりそばまで寄れるので大きさを実感できる。中央にある人と比較してみて欲しい(写真2)。そして、ここには調査船などのさまざまなものがおかれている。いろいろと見てみたら裏へ回ってみよう!

 船の科学館にそのまま入り、入場せずにまっすぐ進んで裏口から出る。裏口を出るとすぐ南極観測船「宗谷」がみれるだろう(写真3)。
 そして船の科学館を背に右手に進めば戦艦「陸奥」の砲身が飾ってある。左に行けば縮尺1/20(全長13メートル!)という巨大な戦艦大和の模型が飾られている(写真4.5.6)。
 これは東宝映画「連合艦隊」につかわれたものを修復して飾ってあるのだ。寄贈はなぜか東部動物公園になっているが、これはその昔東部動物公園でこの戦艦大和を動かしていたことがあり(その昔、CMでやっていたぞ!)、おそらく東宝から東部動物公園にわたった戦艦大和が船の科学館に寄贈された物だと思われる。残念なのは模型が雨ざらしで錆がではじめているうえ、対空機銃や甲板の柵が曲がったり、とれたりしてしまっています(写真7、一つを除いて土台しか残っていない)。こういうのは何とかして欲しいなぁ....本当に大きくて細部まで作ってある模型だけに残念です。
 後試排水量69,100トン、全長263メートル、同型艦の武蔵と並び史上最大の戦艦!1トン半の砲弾は東京から撃つと茅ヶ崎まで届くという46センチ砲を搭載した巨大戦艦を模型で味わうことが出来ます。

 船の科学館は館内に入らなくてもさまざまな物を見ることができるし、もちろん中には戦艦の金属模型、ラジコン、潜水艦の潜望鏡など様々なものを見ることが出来ます。お台場に遊びに来た際はぜひよってみましょう。