ノルマンディー上陸作戦の謎

 1944年6月6日はノルマンディー上陸作戦の日。連合軍がノルマンディーに上陸作戦を決行し、第二次世界大戦の一つのターニングポイントともいえる「史上最大の作戦」の日である。

 さて、このノルマンディー上陸作戦についてちょっと変わった話がある。
1944年の5月から6月にかけてのイギリスの新聞「デイリーテレグラフ(Daily Telegraph)紙」を見てみると同紙に掲載されているクロスワードパズルの正解にノルマンディーに関係するいくつかの言葉が正解として使われているのだ。
 関係する文章だけを抜粋してみよう。


年 月 日
クロスワードの正解
D−DAYとの関係
1944年5月7日UTAH(ユ タ、上陸地点暗号の一つ)
1944年5月22日OMAHA(オマハ、上陸地点暗号の一つ)
1944年5月27日OVERLOAD(上陸作戦名の一つ)
1944年5月30日MULBERRY(海上作戦名の一つ)
1944年6月1日NEPTUNE(海上作戦名の一つ)

 そして最後の記事から5日後の1944年6月6日はノルマンディー上陸作戦の決行日である。
 さて、この言葉の偶然は本当のところ、どうなのだろうか?映画「史上最大の作戦」でもレジスタンスのためにフランスに向けてラジオで詩を放送するシーンがある。
詩の朗読は実は暗号で、二つに分けた詩のその後半が放送されたら24時間以内に連合軍がノルマンディーにやってくるのだ!

「秋のバイオリンの悲しき調べ」  
  「けだるく私の心をさいなむ」


 これを聞いたレジスタンスはD−DAYが目前に迫っていることを知り、作戦行動の準備をするのだ。
これと同じ事がデイリーテレグラフ紙でもあったのだろうか?一見何でもないようなクロスワードは来るべきD−DAYのへメッセージだったのだろうか?本当のところはわからないけど、ちょっとドキドキする話だ。
しかし、これがもし秘密暗号だったら大変なのは暗号を受けるレジスタンスであったのはいうまでもない。だって、クロスワードを説かなくちゃ暗号がわかんないんだから大変な話だよ...本当はどうなのかわからないけどよくよく考えるとちょっと愉快な話ではある。