第17話

(うるちゃい打ち合わせ)

長ちゃんには嫌いなものがいっぱいあります。“アポなし打ち合わせ”もそのひとつです。それはいつも1本の内線から始まります。

“プルプルプル〜”

長   「はいはい」

平氏  「あ、長ちゃん。今時間ある?」

長   「いいえありませんけど」

平氏  「ほな下に降りてきて」

長   「だから時間ないって言ってるでしょ〜」

“ガチャン”

長   「・・・

仕方なく長ちゃんが会議室へ降りて行くと、もうすでに打ち合わせが始まっていました。参加者 D氏(とっても偉い人)、紫部長、平氏。

平氏  「もう〜〜〜。だから紫さん。あれほど言うたのに。なんでできてへんの?もう困るな〜」

D氏  「え?なんや?どうしたんや?何があったんや?

紫部長 「あ〜忘れとった。ごめんごめん。あ、長ちゃん、お疲れさんお疲れさんお疲れさん

長   (お疲れさんは一回でいいってば)「何の打ち合わせをしてるんですか?」

紫部長 「何だかようわからへんのや。みんなで“けんけんがくがく”言うとるだけなんや」

長   「紫部長。お言葉ですが、“けんけんがくがく”ではなくて、“けんけんごうごう”“かんかんがくがく”です。“かんかんがくがく”っていうのは、理路整然と議論をすることで、こういう言いたいことを好き勝手にまくしたてているのは“けんけんごうごう”って言うんです!」

平氏  「これからの時代はやな、Linuxや。JAVAや、Webクリエイターや〜。うわ〜

D氏  「え?なんや?Linuxってなんや?JAVAってなんや?え〜?

紫部長 「え〜?何やて?けんけんかんかん?あ、ちゃうわ。かんかんごうごう?わ〜わからへん

長   「もう〜 うるちゃ〜〜〜い