第15話

長ちゃんには、この世の中にこわいものがいっぱいあります。その中のひとつに“平氏のお話し”があります。なぜ平氏のお話しが恐いかというと、平氏のお話しの中には、「これ」とか「それ」とか「あれ」という代名詞がたくさん出てきて、いったいなんのことを言っているのか、長ちゃんにはよくわからないのです。でも、「何を話してるのかさっぱりわからないんですけど?」って言うと平氏が怒るので、長ちゃんはいつも想像力を500%くらいにアップさせて、一生懸命聞くのでとても疲れるのです。
今日は朝から平氏は
長ちゃんのパソコンを陣取り、昔、わけがわからずにAccessで作った自宅の住所録を手直しをしています。平氏が「なんやこれ?え?どないなっとんねん」とか、「こいつぅ、なめとんのか?こらー」とか言うのを長ちゃんはドキドキしながら聞いています。「どうか話しかけられませんように」でも、世の中そんなにうまくいきません。

平氏   「あーーーーもう あったまきた。長ちゃん、どう
     なっとんねん?」

長   「(・・・やっぱりきた・・)はい?どうしました?」

平氏  「ここをな、こうしてな、こうしたいんや。そいでな、ここ
     にあれを、その持ってきてな、なに?その?あれ?

長   「・・・・(;_q))クスンクスン」

がんばれ!長ちゃん。