グロリア・ダンス

折笠由利子


ルビルビルウ
ルウ、ルウ、ルビルウ
ルビルビルウ
ルウ、ルウ、ルビルウ

ゆらめく緑の森の奥、
きらめく光の森の奥。

ルビルビルウ
ルウ、ルウ、ルビルウ

一等大きな樹の下に、
枝葉豊かな樹の下に、
ふわりと広がる、
くる、くるる。
楽しく跳ねる、
しゃんしゃんしゃん。

グロリアーナの踏む土は、
みるみる若い草茂り、
眩しく輝く髪からは、
ニンフが生まれ翻る。


ルビルビルウ
ルウ、ルウ、ルビルウ
ルビルビルウ
ルウ、ルウ、ルビルウ

一人の若者魅せられて、
グロリアーナも恋をした。

ルビルビルウ
ルウ、ルウ、ルビルウ

そこへ地獄の王様が、
お腹をすかせてだだこねる。
「グロリアーナの一番の
大切なものくださいな」

愛しい人よ逃げなさい、
森の外へと逃げなさい。
この道行けば懐かしの、
村へ帰れるはずだから。

ルビルビルウ
ルウ、ルウ、ルビルウ
ルビルビルウ
ルウ、ルウ、ルビルウ

王様ようこそこの森へ。
私の一番大切な、
恋の果実を召し上がれ。
まるごと残さず召し上がれ。
残さず、
残さず召し上がれ。


ルビルビルウ
ルウ、ルウ、ルビルウ
ルビルビルウ
ルウ、ルウ、ルビルウ

ゆらめく緑の森の奥、
きらめく光の森の奥。

 

 

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