めざましがわりにTV越しの沖縄の音を

〜ちゅらさん〜

 

それにしても、de-javu要素が多いドラマである。主人公がS47年生まれだという設定をかんがみるとなおさら。
たとえば、登場人物のうち、二人の「也」のつく兄弟のうち、眉目秀麗な兄・和也が死ぬ。 兄弟となかよくしている女の子はのちに野球部マネージャーに。 これは『タッチ』を連想させる。

おばぁの3人目の孫の名は「恵達」。 恵達の姉は島一番の美人と言われているらしい。で、恵達といえば、「ナビィ」では島一番の器量よしの姉さん女房が。おばぁの二人目の孫は初恋の許嫁と舟で離ればなれに。 これはもちろん『ナビィの恋』。しかもおばぁは「ナビィ」役でもあったのだ。

まぁこんなのは軽くてかわいいお楽しみくじみたいな一致。それよりも。

病弱な和也が三線に興味を引かれるときに、主人が弾いていたのは「鷲ぬ鳥節」。この曲の歌詞はだいたいこんな感じである。毎朝、ノロがお参りに行く道で、いつ孵るかと見守っていた鷲の卵が孵った。さあ太陽に照らされて飛んでいけ。

鷲といえば男性的なイメージの鳥で、しかもその雛。主人は自分の子どもがかねがね「八重山のてぃだ(太陽)に照らされれば病気なんて治ってしまうさ」と言っていたことに影響されて、この曲を弾いていた、という設定なのだろうかと勘ぐってしまいます。そのあとに弾いてたのはジントヨー。これって合いの手の「ジントヨー」が「そうそう」とか「そのとおり」って意味になる。いわば宗教臭のない「アーメン」、というのは言い過ぎでしょうか。

そして、初恋の相手が島を離れるときは「十九の恋」。こういう音楽と感情の交錯する場面を見るたびに、沖縄の人はもっとこういうお楽しみをこのドラマから受け取っているんじゃないのかと、うらやましくなってしまうのです。

さて、これから先、「肝がなさ節」なんかが状況と相俟って流れるストーリー展開はあるのかな。今から楽しみ。

 

2001/04/27

Mme chevre

 
『ちゅらさん』データ

サーターアンダーギーの作り方も載ってます!

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