次は、「技」を鍛錬しつづけた達人が口にする言葉です。
1 力一杯挑戦して、休んでふと力を抜いた時、
軽快な真実がやってくる。
2 自分に余りある力がある時に、
少しだけ人につくしなさい。
3 軽く軽く、力を出さずに軽く力を抜くために、
鍛えて力を蓄えなさい。
4 力を抜くと知恵が生まれる。知恵とは、
力なしに世界を動かすものだ。
4つの言葉に共通しているのは、力の抜けた軽さの大切さです。スポーツや音楽の練習を続けた人なら、みな理解できる事でしょう。良い音が出る、コントロールの効いた動きができる、それは猛練習の末にふとやってくる静かな一瞬です。そのような時を、何段階も繰り返して、人はより高い境地に近づきます。
その時、なんとも軽く、そして僅かな力で、幅広い表現ができるのです。幸せな時といっても良いでしょう。
そんな段階になって、初めて人に何かを与えたり、手助けを僅かばかりでも出来るのだと思います。そうでないと、力を貸すつもりが、実は助けられている事になってしまいます。
最近、やっと日本人にも力の抜けた芸術家とかスポーツ選手が現れてきました。「かるみ」という文化伝統があります。「かるみ」に達した、力ある人の芸や技をみてみたいですね。そして、こんな」かるみ」に達した人付き合いをしてみたいものです。
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