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 ミクロコスモス総合版2004年8月31日「8月最後の御挨拶」
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             発行 ミクロコスモス出版
            
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  8月のお終いの御挨拶
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 暑い夏でした。台風が次々来て、雷がなり、海岸に大波が押し寄せました。ちょうど、煮えたぎる鍋の湯のような夏だったのでは。ちょうど「乱流」状態のようでした。

 暑くて何も出来なかったようで、でも振り返ると案外と数多くの事が起きたのが、夏ではないでしょうか。

それは温度が高い事と無関係ではありません。低温から高温へのスケールで、氷から、水、そして水蒸気へと、より自由に分子が動き回る相に変わっていきます。じっとしている水も、ある温度から渦が出来て、やがて「乱流」となります。夏の入道雲、洪水の水流、みな乱流を生じます。

 夏の自然の激しい変化も、変動幅の大きい気象状況も、それは高温ゆえの「乱流」状態がもたらすものです。流れるものは、さらなる温度上昇に対して、乱流の状態を経て、やがて秩序崩壊の均一相に移行していきます。

 生命の源は、この乱流の中で出来たとする学者がいます。大きな流れの中に、一時それに逆らう小さい乱流が出来、それが泡となり、細胞となり、生命の起源となったのではないかと。多少乱雑な理論ですが、頷ける所もあります。

海水の巨大な流れである海流。海流も所々に乱流ができ、予測不可能な動きをみせます。日常は認識はしてないかも知れませんが、私達の生活はこの海や大気の乱流に大きく支配されているのです。

 異なる流れの接する場所は、生物にとって好ましい所です。黒潮と親潮の交わる海域が最高の漁場であることは、良く知られています。流れのぶつがる所は、生命にとって好ましい所です。

 乱流の塊が交わる所は、生命活動が活発な所と言っても良いでしょう。いや、大きな渦がぶつかり出来た小さな乱流が、生命そのものではないかと言う学者もいます。

 暑い夏でも、人生、案外意味ある出来事があったのではないでしょうか。旅に出て、見知らぬ世界や人に出逢う。ひとり過ごして、内面世界とであう。

 暑い夏の夜には、不思議な夢をみるものです。それは、まるで心の中にも、乱流が出来て、あらゆる過去、あらゆる知識の断片が、掻き回されるようでもあります。

 夏の夢のうちに内面での出会いと別れを準備している事さえあります。夏の太陽がもらたす、大きな乱流は、ひとりひとりの内面世界にも、乱流を用意しているのでしょうか。

いつも変わらず見える海も、深層部分では、乱流の塊と塊の出会いのドラマがあります。夏は、乱流塊のぶつかる季節でした。

もうすぐ、秋です。長い夏休みで離れていた日常の仲間に再開する人もいるでしょう。その時、きっと夏の心の乱流を過ごしてきたかも知れないと、ふと想い出してください。夏の乱流がもらたした心の中の魂の成長がある事を。

人は数分でも、違う方向を見て、違う場に立てば、もう違う乱流の世界で、自らの魂の世界を展開しているのです。

「塊」と「魂」、流れの塊と、心の魂の字が似ているのは、偶然ではないのです。


  夏の風は嵐の風 たたかいの風
  憎しみと愛の混じる風
  濁り さわがしく 
  そして、
  すべてを育てる豊かな風

       四季の風 より「夏」
    

秋に向かって、乱流はゆっくりした大きな流れになっていきます。その安定への過渡期に、夏の乱流の心世界の成果を、しっかりと実らせたいものです。

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【編集長より】

 またまた、月に一回の美文調・疑似科学的な意味不明な編集長の御挨拶でした。なんだか空っぽのもです。・・まあ、 たまには空虚な文もお許しを。え、いつも空虚だって・・・まあ程度の問題・・・・。


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【今月の発行記事】

8月発行分の総合版の題名は次の通りです。未着の号がありましたら、御連絡ください。なお今月は「ベスト選出」はおこないません。3ヶ月に一度の予定です。時々読者で、お読みになりたい方は御連絡ください。

8月1日「魅惑の宵」南太平洋より 曲紹介
 この間、取材旅行ため休刊
8月18日「積分的恋愛」 今日の一言
8月19日「不幸を背負う」 人生処方詩集
8月21日「号外ミクロコスモスホームページのお知らせ」
8月22日「空の青さの終着駅」 今日の詩
8月23日 人生処方詩集「ひとつにしなさい」
8月24日「思いつきは・・」 今日の一言
8月25日「春よりも若く」 曲紹介
8月26日「連短第3回」切断面の響き
8月27日「位相が合わない」 今日の一言
8月28日「知識単位学7」 研究学園講座
8月29日「人生の均衡と評価」 今日の一言
8月30日 環境講座「生物多様性」 研究学園環境講座
8月31日 8月のお終いの御挨拶

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      今日はここまで ではまた。
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【訂正とお詫び】

昨日配信のミクロコスモスの発行日付が「28月1日・・」なんて大歩危でした。お詫びして訂正します。そんな月は、冬を越して寒くなり、零下273度の気温になりそうです。

【お知らせ】 

月末に予定していた第二回目の取材旅行の筈が、台風でちっともで出られません。9月はじめに延期です。9月初号配信が少し遅れるかもしれません。編集長

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ミクロコスモス出版  ミクロコスモス編集部
   編集長  森谷 昭一   

★ 編集部宛メール    micos@desk.email.ne.jp