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 ミクロコスモス総合版2004年7月26日「名言であそぼっ 4」
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             発行 ミクロコスモス出版
           
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    名言であそぼっ 4
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ミクロコスモス過去記事に次のような「今日の一言」があります。


   なあ、そういう事じゃないんだ。

   おまえはなあ、オレの教えた通りにしかしねえ野郎だな。

   右を向けって言われたら、右を向くんじゃない。

   右を向けって言われたら、左を向いてみて、

   それから、痛い目にあって、心の底から

   右を向くようにならねえと、いけねえって事なんだ

       
           鳶のの棟梁 迅吉 が、弟子に言った言葉


「何事も心の底から分からないと、いつか綻びが露呈します。自分で痛い目に遭って、心の底から変わるものなのでしょう。」と解説しましたが、要するに名言も、そのまま鵜呑みにして信じ込んでは、「原作者」の深い意図を理解してないって事です。

一度、逆らって見ると、原典の深い深い意味が浮かび上がるのです。浮かび上がらない場合には、原典が浅薄だったと言う事になります。・・・では、名言の試験紙、「名言であそぼっ」第四回です。
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【原典】


  あなたとの
  出会いは
  生きてゆくごほうび 

 松江友子・浦野啓子「言葉の小部屋」より

【あそぼっ 1 】

  あなたとの
  出会いは
  生きてゆく重荷



【蛇足】

原典を読んだ瞬間に【あそぼっ】が思い浮かんだ私は不幸なのでしょうか。こんな人が周囲にたくさん・・・ でも、私に共感する人の方が多いと思うんだけど・・・

【あそぼっ 2 】

  あなたとの
  出会いは
  生きてゆく笑い

【蛇足】

あなたって、真面目な顔して、する事なす事、みんな可笑しくて。何もしなくても、なんだか可笑しくて。私、笑い続けて一生が終わりそう・・・・
だそうです。・・・・そんな人に私はなりたい。


【原典】

  生れ生れ生れ生れて生の始めに暗く 
      死に死に死に死んで死の終りに冥し

                 空海

[原典解説]

 人生は苦しみである事をはっきり認識する事から仏教は始まります。空海のこの言葉は、仏教の入門の言葉として名作です。そして、なんだかんだと教えを受けて、最後には、「人生は喜びに満ちている」と認識するのが仏教の悟りです。

【あそぼっ】

   生れ生れ生れ生れて生の始めに明るく 
        死に死に死に死んで死の終りに楽し

                  地山

【蛇足】

ちょっと脳天気に変えてみました。どちらも、ほぽ同じ事を表現してしまう事に驚きますね。 入口と出口がこれで揃います。 空海の弟子の地山・・・そんな人、いたかな ?・・・


【原典】

高山は風起り易く、深海は水量り難し、空際は人の察する無く法身のみ独り能く詳らかなり。
                 空海

[原典解説]
(現代語訳) 高山は風が起こりやすく、海の水の量は測ることができない。この空の果てがどうなっているのかは、人はわからない。ただ大日如来が知っているだけだ。不可知論とも受け取れますが・・・でも。

【あそぼっ】

高山風は風速計にて、深海は水にソナーを打つ、空際は人の察する無く理論のみ独り能く詳らかなり。

【蛇足】

天気予報が当たらないとか文句言われ続けても、富士山にレーダーを設置して、海洋の海流を観測し続けている気象庁の人達って凄いと思います。気象学は数理理論が決め手。少しは精度が向上してるんですよ。

そう言えば、空海も有能な土木技術者だったと聞いたことがあるんだけど・・・
神様、如来様、お釈迦様、頑張りますから、少しだけ知恵をお与えください・・・。


【原典】

  人に自分の一部を与えるとき、
  あなたはより多くのものを得ます。

       アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ 
 
          「星の王子さま」を書いたフランスの作家。

【同類原典】
       
    自分のためにとっておいたものは失われ、
    誰かに与えたものは永遠に自分のものになるだろう

             アクセル・マンス

【あそぼっ】

   誰のもんでもいいじゃあねえか。盗めば、みんな俺のもの。

           石川五右衛門

【蛇足】

 石川五右衛門がそんな事言ったかどうか・・・でも、悪人も時には良い事を言うものです。少なくとも、サン=テグジュペリよりは、高い境地の言葉です・・・前半の部分はね。


【編集長より】

このシリーズは決して「悪魔の言葉」の伝統を受け継ぐものではありません。むしろ「天使のおせっかい」・・・なんです・・。

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      今日はここまで ではまた。
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【編集長の小田原御近所情報】 ハワイアン「コ ン サ ー ト 」

 小田原の町は、今日もおまつり。ちょうちん祭二日目ですが、日曜は提灯踊りはありません。きっと団体職員も「二日間は・・ねえ。勘弁して・・」って言ってるんでしょうか。

日曜は、各団体、町内による御神輿です。ただの御神輿なんで、ほっといて、編集長は夕方買い物に行きました。お堀端通りは、御神輿が通って騒がしいので、一筋はなれた通りを自転車こいでいきました。いつもひっそりした「国際通り」です。さびれていく町の典型みたいな所で、シャッターがしまっているのが増加していく・・・

 ついに空き地まで出来ているんですが、その空き地前を通ると、何と・スチールギターの音が聞こえて来るではありませんか。「コ ン サ ー ト 会場」とたどたどしい、レタリングで書いた垂れ幕が。自転車止めてしばし、「見学」。
   
しかし、これがなかなかのもの。なかなか「聴かせる」ハワイアンです。御近所の同好の集まりなんだか、セミプロ招聘なんだか分かりませんが、出演者はみななかなかの年齢。どことなく日系二世の雰囲気まで漂わせています。

 会場は一応「満席」。編集長ひとりが立って見ていたらから、「立ち見も出るほど」なんでしょうか。

 しっかし、なんという会場でしょう。すだれ舞台に、ハワイアンだというのに、赤いちょうちん。空き地は、草まで生えています。

   
 こちら、「国際通り」は、城址公園の市主催のお祭りなんぞ「我関せず」の雰囲気で、「こっちはこっちで勝手にやってます」という雰囲気で、「いいじゃん、気に入った。」と思う編集長なのでした。少なくても「本人、楽しんでいる」という様子はありです。

だいたい、この通りは「旧呉服町」なんでしょうか。洋服屋さんが多いのだけど、「売れるのかいな?」と言う雰囲気で、大型店にやられっぱなしです。・・・

 そのさびれた通りの空き地に突如現れるハワイアン・・空き地があって良かった良かった・・・次の出番を待つフラダンスの「おねえさん・・おばさん達」は、観客席の後ろで出番をまっています。良く「公民館」なんかの講座でフラダンスがあったりするけど、そんな人達の晴れ舞台だったりして・・・  でも、「好きでやっている」ってのは、どんなもので良いものです。もう観客なんか無視して、楽しもう・・・ってのが良いのかな。

 しかし、各地の町内会やら商店会に時々こんなグループがあるものです。だいたい、60年代だか、その前後の音楽で、ビートルズだったり、ベンチャーズだったり、プレスリーだったりするんですが。商売そっちのけで、ギター練習したりして・・(だからさびれるんだよ〜 とか思ったり )まあ、いいじゃないですが。これが「文化」ってもんだったりして・・

 まあ、しかし、60年代も歳とりましたな。ビートルズやらベンチャーズを奏でるギターに老齢ゆえの「わび・さび」が出てきたりして・・

 しかし、みんな月日は動いていくもので・・「ゆず」でも「B.z」でも浜崎でも、30年後にも歌っているのかな。「モー娘」が40年後に同窓会して、今の曲と振りを再現できるかな〜? 「もう〜娘じゃないから、体がばらばらになっちやいますよ・・」とかかな。でも音楽ってなかなか滅びないものだったりして・・

 ええと、ちょっとした御近所情報のつもりが、「モー娘」まで、脱線してしまいました。
あっ、編集長は60年代音楽、70年代もあまり関係ない世代ですから。周囲がビートルズだの「ニューミュージック」にうかれている中、独り「現代音楽」だの「民族音楽」「中世ルネッサンス音楽」なんて、当時としては希少価値なもの「発掘」に力を注いでいましたから。

同時代の音楽は、編集長にとっては「歴史的発見」として、ずっと後から発見して来たものです。(数人だけ例外あるけど)まあ、脱線はこの程度でお終い。

 あなたが同時代を生きてきたアーティストは誰ですか。

 御近所の60年代、探してみるのも良いですよ。

【お知らせ】

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8月前半に取材旅行のため長期休刊を予定しています。そのため、多少遅れて構いません。先月ベストまだだった方は、そのうちで良いので宜しくお願いします。

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ミクロコスモス出版  ミクロコスモス編集部
   編集長  森谷 昭一   

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