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  ミクロコスモス総合版2004年7月8日連短「対話2」
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                発行 切断面の響き

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   連短 時間毎の対話 2
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[連短とは]連続短文の事で、連歌のエッセイ版と言った所でしょうか。複数の著者が名前を出さずに、連作します。良かったら、読者の皆様も加わってください。
「○○毎の対話」がテーマ、その第二回目です。

【一年毎の友人】

一年ごとの友人っていますか。どういうわけか、桜の花が咲くと連絡をよこすやつ。誕生日祝いにかこつけて、一年毎の対話をかわす友。なぜか、その時以外は、滅多に会う事はありません。話をする時間にしたら年に三時間ほどでしょうか。年に3時間ずつの対話です。

対話の内容はたわいのないものです。ちょっとした、人生報告が済むと、ごく普通の世間話や、待ち合わせた喫茶店の珈琲の味とかで話しは終わってしまいます。

この歳で、これから生涯にわたり30回ほどの対話が出来たとします。時間にして90時間。毎日逢う仲なら、あっと言う間の時間です。でも、時間の比較など出来ないでしょう。時を隔てた対話の濃密さは比べられません。たまにしか逢わないけど、生涯続く友。彼と会う事で、互いに時間と対話しているのかも知れません。きっと貴重な友なのでしょう。



【日毎の対話】

「いってらっしゃい。」と言って、朝送り出した我が子。半日ほどの学校生活を終えて「ただいま。」と帰っきます。その間、子供は、学校で何かを習い、友達と対話してきます。
眼が届かなければ、そこはもう親の知らない時空です。時にいじめられ、激しい心の戦いを抱えながらの一日もあるでしょう。
 
子供との日毎の対話。その対話と対話の隙間に、子供は無限の成長をして、そして親から離れていきます。

 離れているからこそ対話が出来る。親子関係は考えてみれば、不思議な人間関係です。一体化した所から始まり、離れていく事が成長となるのです。多くの人間関係とは逆なのです。

その関係の離れている事実を知り、それを楽しむ。すべて人間関係のための極意だそうです。子供との一体感を卒業して、離れている事を楽しめる間柄になる。それは、少し早い方が良いのです。

「今日、学校で何習った・・」、「テスト出来た?」・・、そんな決まり切った対話になっていませんか。人は独りになった瞬間に無限の出来事と出逢うはずです。不思議な形の雲にびっくりしたり、工事現場のクレーンの動き方に見とれたりするかも知れません。きっと最初は、それを一生懸命話したのでしょう。

でも、だれでも共に感動してくれない相手には、話をしなくなるものです。子供との日々の対話・・・毎日小さな旅行記、社会のルポルタージュ、そんな子供の作品を読んで楽しめばよいのです。

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      今日はここまで ではまた。
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【お知らせ】
 発行があまり出来ずに申し訳ありません。ただいま、ミクロコスモス出版のホームページ作りに時間を取られて、肝心な発刊をさぼっています。

【編集長の御近所情報】

 小田原御幸が浜の海水浴場は、今週から海開きのようです。多分、日本で一番に情けない海水浴場ではないかと・・・今年は、ますます砂が少なくなって、平気かな〜?  近々泳ぎに行って、ご報告します。 

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ミクロコスモス出版  ミクロコスモス編集部
   編集長  森谷 昭一   

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